JP2010026084A - 光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型化が可能な光学装置を提供すること。
【解決手段】 光学装置2は、基板10と支柱20a,20bと片持ち梁22a,22bとミラー構造体38と電極12a,12bを備えている。ミラー構造体38の表面に形成されているアルミニウム膜36で光ビームを反射することができる。D1側に静電引力を作用させると、片持ち梁22a,22bを基板10に近づく方向に湾曲させることができる。片持ち梁22a,22bの先端に固定されたミラー構造体38は片持ち梁と同じ方向に傾斜する。ミラー構造体38を揺動軸26の周りに揺動させることによって、光ビームの進行方向を大きく変えることができる。片持ち梁22a,22bは揺動軸26に直交する方向に伸びている。このために、片持ち梁の長さに制限されることなく光学装置2を小型化することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ビームの反射方向を変える光学装置に関する。
特許文献1に、1対のトーションバーでミラーを支持した光学装置が開示されている。一対のトーションバーは同一軸線上に配置されており、基板から間隔を隔てた高さを基板と平行に伸びており、各々のトーションバーの反ミラー側の端部は基板に対して固定されている。この場合、トーションバーが捩じれるとトーションバーの延長線の周りにミラーが揺動し、ミラーが基板に対して傾斜する。
基板とミラーが平行に伸びている状態において基板とミラーとの間の間隔の距離が長いと、ミラーの一端を基板にひきつけてトーションバーを捩じるための吸引力が得にくい。それに対して、前記間隔の距離が短いと、基板に対してミラーを大きく傾斜させることができない。
特許文献1の技術では、トーションバー(即ちミラーの揺動軸)を、ミラーの中心から偏心した位置に配置する。この構成によると、基板とミラーとの間の間隔の距離を短くしながら、ミラーを大きく傾斜させることができる。
米国特許第58672020号明細書
特許文献1の光学装置は、プロジェクタ等に利用される。ミラーを大きく傾斜させることができれば、光ビームの反射方向を大きく変えることができる。これによって、大口径レンズが使用可能となり、高コントラストな投影画像が得られる。しかしながら、ミラーを大きく傾斜させるためにはトーションバーを大きくねじらなければならない。このためには、トーションバーの長さを長くし、トーションバーのねじり剛性を低下させる必要がある。トーションバーの幅を狭くすることでも、トーションバーのねじり剛性を低下させることはできるが、製造プロセス上の制約から、トーションバーの幅には下限があり、実際には長いトーションバーを必要とする。
光学装置を小型化したいという要求がある。特に、複数の光学装置をマトリクス状に配置して投影画像を形成するプロジェクタを構成する場合には、小型の光学装置を密に配置することによって高解像度の明るい画像を提供したいとする要求がある。
しかしながら特許文献1の光学装置では、一対のトーションバーの各々が長く、小型の光学装置を密に配置することを妨げている。特に、トーションバーの伸びている方向、すなわちミラーの揺動軸に沿った方向の幅を短くすることができない。特許文献1の光学装置は、小型の光学装置を密に配置することができない点で不満を残している。
本発明では、小型であって密に配置することができる光学装置を提供する。
本発明では、ミラーを揺動軸の周りに揺動させて光ビームの反射方向を変える光学装置を提供する。
本発明の光学装置は、基板と片持ち梁とミラーとアクチュエータを備えている。片持ち梁の基端は基板に固定されている。片持ち梁は、基板から間隙を隔てた高さを基板に平行であるとともにミラーの揺動軸に直交する方向に伸びている。片持ち梁は、屈曲可能な柔軟性を備えており、片持ち梁の先端を基板に近づける方向に屈曲させることができる。なお、ここでいう「屈曲」とは、屈曲点が1点以上存在する場合を総称しており、屈曲点が無限大に存在して全体がなだらかに湾曲する場合をも含んでいる。
ミラーは、片持ち梁の先端に固定されている。ミラーは、片持ち梁の先端側から基端側に向けて伸びる板状部を備えており、板状部の反基板側に反射面が形成されている。この反射面で光ビームを反射することができる。なお、この反射面は、板状部の表面に光ビームを反射する別の膜が成膜されていてもよいし、板状部の表面自体が反射面を形成していてもよい。
アクチュエータは、片持ち梁の先端とミラーが固定されている部位(以下、固定部位という)の近傍と基板との間に形成されている。アクチュエータは、固定部位を基板に近づける吸引力を発生させる。アクチュエータは、固定部位の近傍と基板との間に吸引力を発生させるものであればよく、ミラー自体が導電性を有しており、基板側に配置された電極との間に静電引力を発生させてもよい。あるいは、ミラーの固定部位の近傍と基板の両方に電極を配置し、一対の電極間に静電引力を発生させてもよい。あるいは、固定部位の近傍にコイルを形成し、そのコイルの周囲に永久磁石等を使用して磁界を発生させることによって、ローレンツ力を発生させてもよい。
なお請求項1の発明では、請求項2の発明が利用するアクチュエータと区別するために、上記したアクチュエータを第1アクチュエータと表現している。
第1アクチュエータによって吸引力を発生させると、片持ち梁の先端が基板に近づく方向に屈曲し、ミラーの固定部位側が基板に近づく方向に屈曲する。ミラーは、固定部位の近傍を通過する揺動軸の周りに揺動する。揺動軸よりも先端側にあって基板に向けて屈曲する範囲内に位置するミラーの長さは短く、ミラーと基板との間の間隔が短くてもミラーを大きく傾斜することができる。揺動軸の周りにミラーを大きく傾斜させることができ、光ビームの反射方向を大きく変えることができる。
本発明の光学装置では、片持ち梁を曲げることによってミラーを揺動させている。即ち曲げ梁によってミラーを揺動させている。一方において特許文献1の光学装置では、トーションバーを捻じることによってミラーを揺動させている。即ち捻じり梁によってミラーを揺動させている。曲げ梁と捻じり梁とを比較すると、曲げ梁の方が剛性が小さい。このために、曲げ梁は捻じり梁よりも短い長さで同一形状のミラーを揺動させることができる。長さの短い梁を用いることで、梁の長さが光学装置の小型化の妨げとなることを軽減することができる。本発明の光学装置では、曲げ梁を使用しているために、光学装置の幅を小型化することができ、小型の光学装置を高密度に配置することができる。
また、特許文献1の光学装置は、トーションバーを直列に配置している。この構成によると、光学装置の幅を2本分の梁の長さよりも小さくすることができない。一方において、本発明の光学装置では、片持ち梁を並列に配置している。このために、光学装置の幅を1本分の梁の長さにまで小さくすることができ、梁の長さが光学装置の小型化の妨げとなることを軽減することができる。光学装置の幅を小型化し、小型の光学装置を高密度に配置することができる。
ミラーは、片持ち梁の先端から片持ち梁の基端を越えてさらに伸びていてもよい。この場合は、第2アクチュエータを設置する。第2アクチュエータは、片持ち梁の基端を越えて伸びているミラーの延長部位と基板との間に形成されており、その延長部位を基板に近づける吸引力を発生させる。この光学装置は、第1アクチュエータと第2アクチュエータのいずれかを選択して作動させる。
延長部位と第2アクチュエータを付設すると、第1アクチュエータを利用して片持ち梁の先端側に位置する部分のミラーを基板に近づけることもできれば、第2アクチュエータを利用して片持ち梁の基端側に位置する部分のミラーを基板に近づけることもできる。この結果、揺動軸の周りにミラーを両側に揺動させることができ、ミラーの指向方向を大きく変化させることができる。光ビームの反射方向を大きく変えることができる。
一対の片持ち梁がミラーを挟んで平行に伸びていてもよい。ミラーを挟んで平行に伸びる一対の片持ち梁によってミラーを支持すると、ミラーにねじれ等が生じることを抑制することができ、揺動軸に直交する面内でミラーを安定的に揺動させることができる。光ビームの反射方向を一平面内で安定的に変化させることができる。
ミラーに延長部位を設けて第2アクチュエータを付設する場合、ミラーにスリットを設けることが有効である。この場合には、片持ち梁と平行に伸びている一対のスリットと、その一対のスリットの片持ち梁の先端側の端部同士を接続するスリットを形成する。
上記のスリットを設けると、スリットによって3方が囲まれた部分が形成される。この部分は、ミラーの延長部位に連続しており、ミラーの延長部位の傾斜角度に倣って傾斜する。このために、第2アクチュエータによってミラーの延長部位と基板との間に吸引力を発生させると、スリットによって3方が囲まれた部分は、スリットの外側の部分よりも大きく傾斜する。スリットに囲まれた部分で光ビームを反射するようにすれば、光ビームの反射方向をさらに大きく変えることができる。
ミラーにスリットを形成し、そのスリット内に片持ち梁を収容してもよい。この場合、一本の片持ち梁で、その片持ち梁を対称軸とする対称構造を実現することができる。
ミラーを支持する片持ち梁の本数を1本に抑えることができると、光学装置に占めるミラーの面積率を大きくすることができる。これによって、光ビームの反射効率を増加させることができる。
第1アクチュエータは、基板に固定されている電極と、ミラーに固定されている電極で構成することができる。この場合、片持ち梁の基端から基板側の電極までの距離と、片持ち梁の基端からミラー側の電極までの距離を等しくしてもよい。それに対して、片持ち梁の基端から基板側の電極までの距離を、片持ち梁の基端からミラー側の電極までの距離よりも短くしてもよい。後者の構成によると、片持ち梁の先端側を片持ち梁の基端側に引き込む吸引力を発生させることができる。その結果、片持ち梁の先端に固定されているミラーを大きく傾斜させることができる。これによって、揺動軸の周りにミラーを大きく揺動させることができ、光ビームの反射方向を大きく変えることができる。
本発明によると、片持ち梁を屈曲させることによって、片持ち梁の先端に固定されているミラーを大きく傾斜させることができる。揺動軸の周りにミラーを大きく揺動させ、光ビームの反射方向を大きく変えることができる。本発明の光学装置では、曲げ梁(片持ち梁)を使用しているために短い長さの梁でミラーを揺動させることができる。また、片持ち梁を並列に配置することができる。これによって、梁の長さが光学装置の小型化の妨げとなることを軽減することができる。光学装置の幅を小型化し、小型の光学装置を高密度に配置することができる。高解像度な投影画像を生成することができる。
以下に説明する実施例の主要な特徴を整理しておく。
(特徴1)基板はシリコン単結晶で構成されている。
(特徴2)片持ち梁と板状部は不純物を含むシリコン単結晶で構成されている。
(特徴3)反射膜としてアルミニウム膜が使用されている。
(第1実施例)
図1は、実施例1の光学装置2の平面図を示し、図2は、光学装置2の正面図を示している。光学装置2を利用する場合、1つの光学装置2を単独で利用することもできるが、複数の光学装置2を1次元または2次元に配置して利用することもできる。1次元に配置すれば1次元の投影画像を生成することができ、2次元に配置すれば2次元の投影画像を生成することができる。本実施例では、1つの光学装置2に関する説明をする。
光学装置2は、基板10(図2参照)と、支柱20a,20bと、片持ち梁22a,22bと、ミラー構造体38と、基板側の電極12a,12b(図2参照)とを備えている。ミラー構造体38は、平板状に広がっているシリコン膜34とアルミニウム膜36を備えている。矢印D1は片持ち梁22a,22bの先端側を示し、矢印D2は片持ち梁22a,22bの基端側を示している。
基板10はシリコン単結晶で形成されている。図2に示すように、支柱20a,20bは、基板10の表面から垂直上方に伸びている。支柱20a,20bは不純物を含むシリコン単結晶で形成されており、基板10の表層部に形成されている電気回路(図1,2では電気回路の構成を省略して示している)に接続されている。支柱20aに片持ち梁22aのD2側の端部(基端22a1)が固定されている。支柱20bに片持ち梁22bのD2側の端部(基端22b1)が固定されている。片持ち梁22aと片持ち梁22bは、不純物を含むシリコン単結晶で形成されている。支柱20aと片持ち梁22aは一体であり、電気的に接続されている。支柱20bと片持ち梁22bは一体であり、電気的に接続されている。なお、支柱20a,20bのD1−D2方向の存在位置については特に限定されない。図1に示すように、支柱20a,20bが光学装置2のD1−D2方向の幅の中心に存在していてもよいし、中心位置よりもD1側又はD2側に存在していてもよい。
シリコン膜34は不純物を含むシリコン単結晶で形成されている。片持ち梁22aのD1側の端部(先端22a2)にシリコン膜34のD1側の端部近傍34aが固定されている。片持ち梁22bのD1側の端部(先端22b2)にシリコン膜34のD1側の端部近傍34aが固定されている。シリコン膜34のD1側の端部近傍34aは、片持ち梁22aの先端22a2に固定されており、同時に、片持ち梁22bの先端22b2にも固定されている。シリコン膜34と片持ち梁22aと片持ち梁22bは、一体であり、電気的に接続されている。シリコン膜34の全体は、基板10の表層部に形成されている電気回路を介して電位が固定されている。
シリコン膜34は、D1側の端部近傍34aから、片持ち梁22aと片持ち梁22bの基端22a1,22b1に向けて伸びている部分34bと、部分34bからD2方向に延長している部分34cと、さらにD2方向に伸びている部分34dを有する。シリコン膜34は全体として平板状である。
シリコン膜34の部分34a,34b,34c,34dの表面には、光ビームを反射するアルミニウム膜36が形成されている。シリコン膜34とアルミニウム膜36の積層によってミラー構造体38が形成されている。片持ち梁22aと片持ち梁22bは、ミラー構造体38の両側において、D1−D2方向に伸びている。
基板10の表面上に電極12aと電極12bが形成されている。電極12aはシリコン膜34の部分34aの近傍に向かい合う位置に形成されており、電極12bはシリコン膜34の部分34dの近傍に向かいあう位置に形成されている。
電極12aに電圧を印加してシリコン膜34との間に電位差を形成させると、電極12aとシリコン膜34の部分34aの近傍の間に静電引力を作用させることができる。同様に、電極12bに電圧を印加してシリコン膜34との間に電位差を形成させると、電極12bとシリコン膜34の部分34dの近傍の間に静電引力を作用させることができる。光学装置2は、電極12aに電圧を印加する状態と、電極12bに電圧を印加する状態と、いずれの電極にも電圧を印加しない状態の間で切り換えて用いる。
図3(a),(b)は光学装置2の動作図を示す。光学装置2は、図3(a),(b)の状態を交互にとることができる。図3(a)では、電極12aとシリコン膜34の部分34aの近傍の間に静電引力を発生させている。この場合、部分34aが基板10に近づき、ミラー構造体38を支持している片持ち梁22a,22bの先端が基板10に近づく方向に湾曲する。この結果、D2側の端部近傍34dが基板10から離れる向きに傾斜する。このときのミラー構造体38の揺動軸26の位置を観察すると、片持ち梁22a,22bの基端22a1,22b1にあるのではなく、片持ち梁22a,22bの先端22a2,22b2側にあることが分る。
光学装置2では、揺動軸26からシリコン膜34のD1側の端縁34eまでの距離が短く(支柱20a、20bからシリコン膜34のD1側の端縁34eまでの距離に比して)、大きな傾斜角θとなるまでシリコン膜34が基板10に対して傾斜することを妨げない。支柱20a、20bが低く、片持ち梁22a,22bと基板10との間隔の距離が短くても、シリコン膜34は大きく傾斜することができる。なお、ここでいう「傾斜角度」とは、ミラー構造体38が基板10に平行である状態からの変位角度を示す。アルミニウム膜36に入射した光ビーム40は、反射方向42に反射される。
図3(b)では、電極12bとシリコン膜34の部分34dの近傍との間に静電引力を発生させている。この場合、部分34dが基板10に近づき、片持ち梁22a,22bは先端22a2,22b2が上方に変位するように湾曲する。この結果、ミラー構造体38は、揺動軸26の周りに、D1側の端部近傍34aが基板10から離れる向きに傾斜する。この時のミラー構造体38の傾斜角度はθである。アルミニウム膜36に入射した光ビーム40は、反射方向44に反射される。
ミラー構造体38が揺動軸26の周りに反時計方向に揺動する場合、揺動軸26からシリコン膜34のD2側の端縁34fまでの距離が長く(支柱20a、20bからシリコン膜34のD2側の端縁34fまでの距離に比して)、シリコン膜34のD2側の端部近傍34dが基板10に接触するまでひきつけても、大きな傾斜角は得られない。θ<θである。しかしながら図3の(a)と(b)を対比すると明らかに、光学装置2のミラー構造体38は、水平位置から、時計方向にθだけ傾斜し、反時計方向にθだけ傾斜する。あわせてθ+θだけ傾斜角が切り換わる。反射方向42と44を対比すると明らかに、反射方向が大きく切り換えられる。
D1側とD2側に交互に静電引力を発生させて片持ち梁を繰り返し変位させると、片持ち梁に負荷がかかる。光学装置2では、一対の片持ち梁22a,22bでミラー構造体38を支持することから、各々の片持ち梁22a、22bの剛性を下げて湾曲しやすくしても、ミラー構造体38を支持することができる。1本の片持ち梁でミラー構造体38を支持するよりも、片持ち梁にかかる負荷を小さくすることができ、耐久性を向上することができる。
図1に示すように、揺動軸26に平行な方向の光学装置2の幅が幅Wであり、揺動軸26に直交する方向の光学装置2の幅が幅Lである。図4は、光学装置2の幅W,Lを小型化した光学装置3の平面図を示す。光学装置3の揺動軸26に平行な方向の幅W1は、光学装置2の幅Wよりも小さい。光学装置3の揺動軸26に直交する方向の幅L3は、光学装置2の幅Lよりも小さい。光学装置2と光学装置3は、幅のみが異なり、その他の構成は同様である。このために、光学装置3の構成に関する詳細な説明は省略する。
光学装置2の幅を小型化すると、ミラーのトルクが小さくなる。このために、光学装置3ではミラーを大きく揺動させるために剛性の小さい梁が必要になる。しかしながら、光学装置2では曲げ梁(片持ち梁22a,22b)を使用しているために梁の剛性が十分に小さい。幅W,Lを小さくしても梁の長さを大きくしてさらに剛性を低下させる必要がない。即ち、光学装置2では、曲げ梁を使用しているために、梁の長さに制限されることなく光学装置の幅を小型化することができる。これによって、小型の光学装置3を高密度に配置することができる。
また、光学装置2では、片持ち梁22a,22bを並列に配置している。仮に片持ち梁22a,22bを直列に配置すると、片持ち梁22a,22bの長さ(部分34bの揺動軸26に直交する方向の幅)の2倍の長さの幅よりも小さい幅に小型化することができない。光学装置2では、梁を並列に配置することができるために、梁の長さに制限されることなく光学装置の幅を小型化することができる。これによって、小型の光学装置3を高密度に配置することができる。
(第2実施例)
図5は、第2実施例の光学装置4の平面図を示す。光学装置4は、ミラー構造体58のみが光学装置2と異なっており、その他の構成は光学装置2と同様である。このために、ミラー構造体58を除く部分については詳しい説明を省略する。以下、第3,4実施例についても、光学装置2と異なる部分のみを説明し、重複説明を省略する。
ミラー構造体58は、シリコン膜54とアルミニウム膜56とスリット55で構成されている。シリコン膜54の表面上にアルミニウム膜56が形成されている。スリット55は、3つのスリット部分から形成されている。
一対のスリット55a、55bは、片持ち梁22a,22bと平行に伸びている。第3のスリット55cは、一対のスリット55a、55bのD1側の端部55a1,55b1の間を接続している。
一対のスリット55a,55bのD2側の端部近傍では、外側に向けて広がっているために、一対のスリット55a,55bのD2側の端部近傍の外側には、細幅部分52a,52bが形成されている。ミラー構造体58のD2側の端部近傍58dは、細幅部分52a,52bに接続されている。そのために、ミラー構造体58のD2側の端部近傍58dを基板10に近づける場合には、細幅部分52a,52bが中心となって湾曲する。スリット55で3方向を囲まれている部分57の表面にアルミニウム膜56が形成されている。
図6は、D2側に静電引力を発生させたときの光学装置4の正面図を示す。部分57はミラー構造体58のD2側の端部近傍58dに接続されているために、ミラー構造体58のD2側の端部近傍58dの傾斜角と同じ角度だけ傾斜する。
電極12bと32bの間に静電引力を発生させた場合、細幅部分52a,52bよりもD1側の部分は、反時計方向にθだけ傾斜する。そのとき、細幅部分52a,52bが撓みやすいので、ミラー構造体58のD2側の端部近傍58dはより大きく傾斜する。従って、スリット55で3方向を囲まれている部分57の表面に形成されているアルミニウム膜56は、ミラー構造体58のD2側の端部近傍58dの傾斜角θと同じ角度だけ傾斜する。θ<θである。
この結果、アルミニウム膜56は、図3(b)に示した第1実施例の傾斜角θよりも大きく傾斜する。θ<θであり、θ<θでもある。
光学装置4では、アルミニウム膜56を反時計方向に大きく傾斜させることができ、アルミニウム膜56入射する光ビームの反射方向を大きく変えることができる。
(第3実施例)
図7は、第3実施例の光学装置6の平面図を示す。光学装置6は、ミラー構造体68と支柱21と片持ち梁23のみが光学装置2と異なっており、その他の構成は光学装置2と同様である。ミラー構造体68は、シリコン膜64とアルミニウム膜66とスリット65で構成されている。シリコン膜64の表面上にアルミニウム膜66が形成されている。スリット65は、ミラー構造体68のD1−D2方向に直交する方向の幅の中心位置をD1−D2方向に伸びるように形成されている。スリット65の内側に支柱21と片持ち梁23が存在している。片持ち梁23のD2側の端部は支柱21に固定されている。片持ち梁23は支柱21に固定されている端部からD1側に伸びている。片持ち梁23の先端にミラー構造体68のD1側の端部近傍34aが固定されている。
スリット65は、支柱21及び片持ち梁23の形状に沿った形状であることが好ましい。図7では、片持ち梁23のD1−D2方向に直交する方向の幅に合わせて、スリット65の同じ方向の幅を細くしている。これによって、光学装置6におけるアルミニウム膜66の占有面積率を向上させ、光ビームの反射効率を増加させることができる。
光学装置6では1つの片持ち梁23によってミラー構造体68を揺動可能に支持している。これによって、2本の片持ち梁を使用するよりも、光学装置6におけるミラー構造体68の反射面の占有面積率を大きくすることができる。これによって、光ビームの反射効率を増加させることができる。
(第4実施例)
図8は、第4実施例の光学装置8の正面図を示す。光学装置8は、基板10とミラー構造体38との間に静電引力を発生させる構成のみが光学装置2と異なっており、その他の構成は光学装置2と同様である。光学装置8は、支柱70a,70bと片持ち梁72a,72bとミラー構造体78を備えている。ミラー構造体78はシリコン膜74とアルミニウム膜76を備えている。支柱70a,70bと片持ち梁72a,72bとシリコン膜34は、シリコン単結晶で形成されており、絶縁体である。ミラー構造体78の基板10側の面のD1側に電極32aが存在している。ミラー構造体38の基板10側の面のD2側に電極32bが存在している。基板10のD1側に電極13aが存在している。支柱20aから電極13aまでの距離をL1とし、支柱20aからミラー構造体38のD1側の電極32aまでの距離をL2とすると、光学装置8では、距離L2よりも距離L1のほうが小さい。この構成によると、電極32aと電極13aとの間に静電引力を発生させた場合、図9に示すように、片持ち梁22a,22bの先端を支柱20a,20bに向けてひきつける力74が得られる。この力によって、片持ち梁22a、22bの先端部は大きく湾曲し、ミラー構造体38を傾斜角θとなるまで大きく傾斜させることができる。傾斜角θは、図3(a)に示した第1実施例の傾斜角θよりも大きい。ミラー構造体38を揺動軸26の周りに大きく揺動させることによって、光ビームの反射方向を大きく変えることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、ミラー構造体38側の電極32a,32bの位置に電極の替わりにそれぞれコイルを巻きつけ、そのコイルの周囲に永久磁石等を使用して磁界を発生させてもよい。これによってローレンツ力を発生させ、ミラー構造体38を揺動させてもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
第1実施例の光学装置の平面図を示す。 第1実施例の光学装置の正面図を示す。 (a)と(b)は、第1実施例の光学装置の動作原理を模式的に示す。 第1実施例の光学装置を小型化した光学装置の平面図を示す。 第2実施例の光学装置の平面図を示す。 第2実施例の光学装置の動作中の正面図を示す。 第3実施例の光学装置の平面図を示す。 第4実施例の光学装置の正面図を示す。 第4実施例の光学装置の動作原理を模式的に示す。
符号の説明
2:光学装置
10:基板
12a,12b;電極
20a,20b:支柱
22a,22b:片持ち梁
26:揺動軸
34:シリコン膜
36:アルミニウム膜
38:ミラー構造体
D1:片持ち梁の先端方向
D2:片持ち梁の基端方向

Claims (6)

  1. ミラーを揺動軸の周りに揺動させて光ビームの反射方向を変える光学装置であり、
    基板と、
    基端が前記基板に固定されており、前記基板から間隙を隔てた高さを前記基板に平行であるとともに前記揺動軸に直交する方向に伸びており、屈曲可能な柔軟性を備えている片持ち梁と、
    前記片持ち梁の先端に固定されており、前記片持ち梁の先端側から基端側に向けて伸びる板状部を備えており、前記板状部の反基板側に反射面が形成されているミラーと、
    前記片持ち梁の前記先端と前記ミラーが固定されている部位の近傍と前記基板との間に形成されており、前記部位を前記基板に近づける吸引力を発生させる第1アクチュエータを備えている光学装置。
  2. 前記ミラーは、前記片持ち梁の前記先端から前記基端を越えて伸びており、
    前記基端を越えて伸びている延長部位と前記基板との間に形成されており、前記延長部位を前記基板に近づける吸引力を発生させる第2アクチュエータを備えており、
    前記第1アクチュエータと前記第2アクチュエータのいずれかを選択して作動させることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 一対の片持ち梁が前記ミラーを挟んで平行に伸びていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学装置。
  4. 前記ミラーに、前記片持ち梁と平行に伸びる一対のスリットと、その一対のスリットの前記先端側の端部同士を接続するスリットが形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の光学装置。
  5. 前記ミラーにスリットが形成されており、
    そのスリット内を前記片持ち梁が伸びていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学装置。
  6. 前記第1アクチュエータが、前記基板に固定されている電極と、前記ミラーに固定されている電極で構成されており、
    前記片持ち梁の前記基端から前記基板側の前記電極までの距離が、前記片持ち梁の前記基端から前記ミラー側の前記電極までの距離よりも短いことを特徴とする請求項1から5のいずれかの1項に記載の光学装置。
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