JP5007648B2 - アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置 - Google Patents

アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置に関するものである。
例えば、レーザープリンタ等にて光走査により描画を行うための光スキャナとして、捩り振動子で構成されたアクチュエータを用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、反射ミラーと、反射ミラーを支持する固定枠部と、反射ミラーと固定枠部とを連結する1対のバネ部とを備えるアクチュエータが開示されている。このアクチュエータでは、各バネ部が、反射ミラーと間隔を隔てて設けられた連結体と、反射ミラーと連結体とを連結する第1のバネ部と、第1のバネ部と反対側で連結体と固定枠部とを連結する第2のバネ部を有している。
このようなアクチュエータは、例えば、雰囲気温度や、反射ミラーへ照出される光などによって昇温し、反射ミラーや、各バネ部が熱膨張してしまう。特許文献1のアクチュエータでは、バネ部が、固定枠部と反射ミラーとの間に設けられているため、第1のバネ部および第2のバネ部の、その長手方向への変位が阻害されてしまう。
そのため、各バネ部が、熱膨張による変形を緩和するように湾曲、座屈し、反射ミラーがその厚さ方向へ変位してしまう。その結果、反射ミラーの回動中心軸がずれてしまい、所望の回動特性を発揮することができない。
特に、特許文献1のアクチュエータを光スキャナとして用いた場合などには、反射ミラーの回動中心軸がずれることにより、光源から反射ミラーまでの光路長が変化してしまい、反射ミラーで反射した反射光を対象物の所望の位置に走査させることができない。
特開2004−191953号公報
本発明の目的は、環境温度に対する影響を緩和または防止し、所望の振動特性を発揮することができるアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のアクチュエータは、可動板と、
前記可動板の平面視にて、前記可動板を介して互いに対向するよう設けられ、前記可動板を回動可能に支持する1対の支持部と、
前記各支持部と前記可動板とを連結する1対の連結部と、
前記可動板を回動させる駆動手段とを有し、
前記各連結部は、前記可動板の平面視にて、前記支持部から前記可動板と反対側へ向けて延出する軸部と、該軸部の先端から前記可動板側へ向けて折り返すよう形成され、前記軸部の先端と前記可動板の回動中心軸から離間した離間部とを連結する折り返し部とを有することを特徴とする。
これにより、環境温度に対する影響を緩和または防止し、所望の振動特性を発揮することができるアクチュエータを提供することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記折り返し部は、前記可動板の平面視にて、前記軸部の先端から反対方向へ向けて分岐し、該分岐した先端のそれぞれが、前記可動板へ向けて折り返すよう形成され、前記軸部の先端と前記可動板の回動中心軸から互いに反対方向へ離間した1対の前記離間部のそれぞれとを連結することが好ましい。
これにより、可動板を回動中心軸に対して両側から支持することができ、よって、可動板の挙動(回動時の挙動)が安定する。
本発明のアクチュエータでは、前記1対の離間部は、前記可動板の平面視にて、前記回動中心軸に対して対称的に位置していることが好ましい。
これにより、可動板を回動中心軸に対して対称的に回動させることができ、アクチュエータの回動特性が向上する。
本発明のアクチュエータでは、前記1対の離間部は、それぞれ、前記可動板の前記回動中心軸から遠位に位置していることが好ましい。
これにより、可動板をバランスよく支持するとともに、回動に伴う可動板の撓みや反りを抑制することができる。その結果、アクチュエータの回動特性が向上する。
本発明のアクチュエータでは、前記折り返し部は、前記回動中心軸を介して対向するよう設けられた1対の長尺部を有し、該1対の長尺部は、それぞれ、前記回動中心軸と略平行な方向に沿って設けられていることが好ましい。
これにより、アクチュエータの熱膨張をより効果的に緩和または防止することができる。その結果、アクチュエータは、環境温度によらず、所望の回動特性を発揮・維持することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記折り返し部は、前記1対の長尺部の前記可動板と反対側の端部同士を連結する接続部を有し、該接続部は、前記可動板の平面視にて、前記回動中心軸と直交する方向に延在していることが好ましい。
これにより、比較的に簡単な構成で、接続部を介して、軸部と1対の長尺部とを接続することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記各連結部の前記軸部は、互いに同軸的に設けられていることが好ましい。
これにより、1対の軸部を軸として、可動板を円滑に回動させることができ、優れた回動特性を発揮することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記駆動手段は、前記1対の折り返し部に沿って設けられたコイルと、前記可動板の平面視にて、前記回動中心軸に対して直交する向きの磁界を発生する磁界発生部とを備え、前記コイルに、周期的に変化する電圧を印加することにより、前記1対の軸部を捩り変形させつつ前記可動板を回動させるよう構成されていることが好ましい。
これにより、1対の永久磁石により発生する磁界とコイル内を流れる電流とが作用する領域を比較的大きくすることができ、よって、省電力化を図りつつ、大きな駆動力で可動板を回動させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記磁界発生部は、前記可動板の平面視にて、前記回動中心軸に直交する方向に前記可動板を介して対向配置された1対の永久磁石を有し、前記1対の永久磁石は、対向する面側同士が互いに異なる極性となっていることが好ましい。
これにより、極めて簡単に、コイルの周辺に磁界を発生させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記駆動手段は、前記可動板および前記折り返し部に対して対向配置された電極を有し、該電極への通電により前記電極と前記可動板との間に発生する静電引力を利用して、前記可動板を回動させるよう構成されていることが好ましい。
これにより、省電力化を図りつつ、可動板を大きい駆動力で回動させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記可動板の一方の板面には、光反射性を有する光反射部が設けられていることが好ましい。
これにより、アクチュエータを光スキャナとして用いることができる。
本発明の光スキャナは、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
前記可動板の平面視にて、前記可動板を介して互いに対向するよう設けられ、前記可動板を回動可能に支持する1対の支持部と、
前記各支持部と前記可動板とを連結する1対の連結部と、
前記可動板を回動させる駆動手段とを有し、
前記各連結部は、前記可動板の平面視にて、前記支持部から前記可動板と反対側へ向けて延出する軸部と、該軸部の先端から前記可動板へ向けて折り返すよう形成され、前記軸部の先端と前記可動板の回動中心軸から離間した離間部とを連結する折り返し部とを有することを特徴とする。
これにより、環境温度に対する影響を緩和または防止し、所望の振動特性を発揮することができる光スキャナを提供することができる。
本発明の画像形成装置は、光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
前記可動板の平面視にて、前記可動板を介して互いに対向するよう設けられ、前記可動板を回動可能に支持する1対の支持部と、
前記各支持部と前記可動板とを連結する1対の連結部と、
前記可動板を回動させる駆動手段とを有し、
前記各連結部は、前記可動板の平面視にて、前記支持部から前記可動板と反対側へ向けて延出する軸部と、該軸部の先端から前記可動板へ向けて折り返すよう形成され、前記軸部の先端と前記可動板の回動中心軸から離間した離間部とを連結する折り返し部とを有する光スキャナを備えることを特徴とする。
これにより、優れた描画特性を発揮する画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明のアクチュエータの第1実施形態を説明する。
図1は、本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図1に示すアクチュエータが備えるコイルに印加する電圧の波形の一例を示す図、図4は、図1に示すアクチュエータの部分省略平面図、図5は、図1に示すアクチュエータの駆動を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図2、図3中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。また、図1に示すように、互いに直交する3軸をそれぞれ、x軸、y軸およびz軸とする。また、x軸に平行な方向を「x軸方向」、y軸に平行な方向を「y軸方向」、z軸に平行な方向を「z軸方向」とも言う(図2、図4、図7〜図10、図12についても同様)。
アクチュエータ1は、図1に示すような基体2と、基体2を支持する対向基板3と、図2に示すような駆動手段4とを有している。以下、これらについて順次説明する。
図1に示すように、基体2は、可動板21と、可動板21を回動可能に支持する1対の支持部22、23と、各支持部22、23と可動板21とを連結する1対の連結部24、25とを備えている。
可動板21は、x−y平面にて、略長方形状をなしている。また、この可動板21は、その長手方向が、y軸方向に沿って設けられている。このような可動板21の上面には、光反射性を有する光反射部211が設けられている。このような光反射部211を設けることにより、アクチュエータ1を光スキャナとして用いることができる。
なお、可動板21の形状としては、特に限定されず、例えば、x−y平面にて、円状をなしていてもよい。
1対の支持部22、23は、x軸方向にて、可動板21を介して互いに対向するよう設けられている。具体的には、可動板21の図1中左側に支持部22、右側に支持部23が設けられている。
このような支持部22、23は、それぞれ、可動板21および連結部24、25の厚さ(すなわち、Z軸方向の長さ)よりも厚くなっており、その下面が可動板21の下面よりも図2中下側に位置している。このような支持部22、23の下面は、それぞれ、対向基板3の上面と接合している。
本実施形態では、支持部22、23は、x−y平面にて、略正方形状をなしている。なお、x−y平面での支持部22、23の形状は、特に限定されず、例えば、円形状であってもよいし、5角形以上の多角形状であってもよい。
図1に示すように、連結部24、25は、それぞれ、x−y平面にて、略「E」字状をなしている。このような連結部24は、可動板21よりも左側に位置し、可動板21と支持部22とを連結している。同様に、連結部25は、可動板21よりも右側に位置し、可動板21と支持部23とを連結している。
連結部24は、支持部22から可動板21と反対側(すなわち、図1中左側)に向けて延出する軸部241を有しており、これと同様に、連結部25は、支持部23から可動板21と反対側(すなわち、図1中右側)に向けて延出する軸部251を有している。
軸部241、251は、それぞれ、長手形状をなしていてx軸方向に延在している。また、軸部241、251は、それぞれ、弾性変形可能である。このような軸部241、251は、互いに同軸的に設けられており、この軸(回動中心軸X)を中心として、可動板21が回動するよう構成されている。軸部241、251を同軸的に設けることにより、可動板21をその軸、すなわち、回動中心軸Xまわりに円滑に回動させることができ、優れた回動特性を発揮することができる。
本実施形態では、軸部241、251は、互いに同一形状かつ同一寸法をなしている。なお、軸部241、251の形状は、これに限定されず、例えば、軸部241、251の長手方向の長さが、互いに異なっていてもよいし、断面形状が異なっていてもよい。
また、図1に示すように、連結部24は、軸部241の先端(すなわち、図1中左側の端)から可動板21側へ折り返すように形成され、軸部241の先端と可動板21とを連結する折り返し部242を有している。
折り返し部242は、x−y平面にて、回動中心軸Xに対して対称的に設けられている。また、折り返し部242は、軸部241の先端からy軸方向へ、かつ、互いに反対方向へ分岐し、この分岐した端が、それぞれ、途中でx軸方向へ、かつ、可動板21へ向けて向きを変えるよう形成されている。すなわち、折り返し部242は、x−y平面にて、略「コ」字状をなしている。これにより、可動板21を回動中心軸Xに対して両側から支持することができ、よって、可動板21の挙動(回動時の挙動)が安定する。
具体的には、折り返し部242は、x−y平面にて、軸部241(すなわち回動中心軸X)を介して対向するよう設けられた1対の長尺部242a、242bと、この長尺部242a、242b同士を接続する接続部242cとで構成されている。
1対の長尺部242a、242bは、それぞれ、x軸方向に沿って設けられている。したがって、1対の長尺部242a、242bは、それぞれ、軸部241の延在方向と同じ方向に延在している。
長尺部242aは、その右側の端にて、可動板21の回動中心軸Xからy軸方向へ離間した離間部21aと接続している。これと同様に、長尺部242bは、その右側の端にて、可動板21の回動中心軸Xからy軸方向へ離間した離間部21bと接続している。
このような1対の離間部21a、22bは、x−y平面にて、回動中心軸Xに対して対称的に位置している。これにより、可動板21を回動中心軸Xに対して対称的に回動させることができ、可動板21の挙動が安定する。その結果、アクチュエータ1の回動特性が向上する。
また、1対の離間部21a、22bは、それぞれ、x−y平面にて、可動板21の回動中心軸Xから最も遠位に位置している。これにより、可動板21をバランスよく支持するとともに、回動に伴う可動板21の撓みや反りを抑制することができる。その結果、アクチュエータ1の回動特性が向上する。
このような長尺部242a、242bは、それぞれ、弾性変形可能であってもよいし、実質的に弾性変形しないものであってもよい。特に、長尺部242a、242bが実質的に弾性変形しないものである場合には、長尺部242a、242bが、可動板21の回動時に撓むことがないため、可動板21の挙動が極めて安定する。
本実施形態では、長尺部242a、242bは、互いに同一形状かつ同一寸法をなしている。なお、長尺部242a、242bは、互いにことなる形状(平面視形状や断面形状を含む)であってもよい。
接続部242cは、長手形状をなしていて、y軸方向に沿って延在している。このような接続部242cは、長尺部242a、242bの図1中左側の端同士を接続している。
また、接続部242cは、長手方向の略中央にて、軸部241の先端と接続している。これにより、軸部241と1対の長尺部242a、242bとが、接続部242cを介して接続することとなる。特に、本実施形態では、接続部242cがY軸方向に延在するよう形成されているため、比較的簡単な構成で、接続部242cを介して、軸部241と1対の長尺部242a、242bとを接続することができる。
一方、連結部25も、連結部24が備える折り返し部242と同様の構成の折り返し部252を有している。すなわち、折り返し部252は、x−y平面にて、軸部251を介して互いに対向するよう設けられた1対の長尺部252a、252bと、この長尺部252a、252b同士を接続する接続部252cとで構成されている。このような折り返し部252は、前述した折り返し部242と同様の構成であるため、その説明を省略する。
なお、本実施形態では、連結部24、25は、x−y平面にて、可動板21の重心と交わりy軸方向に伸びる線分に対して、対称的に設けられている。
以上のような基体2は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、可動板21と、支持部22、23と、連結部24、25とが一体的に形成されている。このように、シリコンを主材料とすることにより、優れた回動特性を実現できるとともに、優れた耐久性を発揮することができる。また、微細な処理が可能であり、アクチュエータ1の小型化を図ることができる。
また、基体2は、後述するように、SOI基板等の積層構造を有する基板から、可動板21と、支持部22、23と、連結部24、25とを形成したものであってもよい。
以上のような基体2の下面側には、対向基板3が設けられていて、支持部22、23の下面と対向基板3の上面とが接合している。対向基板3と支持部22、23との接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤などを介して接合してもよいし、陽極接合などの各種接合方法を用いてもよい。
対向基板3は、板状をなしている。また、対向基板3のY軸方向の長さが、基体2のY軸方向の長さよりも長くなっていて、アクチュエータ1を上側から見たときに、対向基板3のY軸方向の両端部が基体2から露出している。そして、この露出している部分に永久磁石41、42が設けられている。
このような対向基板3は、例えば、ガラス、各種セラミックス、シリコン、またはSiOを主材料として構成されている。
次いで、駆動手段4について説明する。
図2に示すように、駆動手段4は、前述した1対の永久磁石41、42と、基体2に設けられたコイル43と、コイル43に電圧を印加する電源回路44とを有している。
コイル43は、基体2の下面に設けられている。すなわち、コイル43は、光反射部211が設けられた面と反対側の面に設けられている。そのため、光反射部211での光走査がコイル43によって阻害されてしまうことを確実に防止することができる。
また、コイル43は、折り返し部242、252に沿って設けられている。言い換えれば、コイル43は、基体2の外周部(外周近傍)に沿って設けられている。したがって、コイル43は、x軸方向に沿って延在する1対のx軸方向延在部431、432と、y軸方向に沿って延在する1対のy軸方向延在部とを有している。
以上のようなコイル43には、電源回路44が電気的に接続されていて、電源回路44によって、コイル43に所望の電圧を印加できるようになっている。
永久磁石41、42は、y軸方向にて基体2を介して対向して設けられている。具体的には、図2にて、基体2の左側に永久磁石41、右側に永久磁石42が設けられている。
このような永久磁石41、42は、それぞれ、x軸方向に沿って延在するよう設けられており、永久磁石41と永久磁石42とで形成される空間内に、基体2の全域が含まれている。また、永久磁石41、42は、対向する面側同士が、互いに反対の極性となっていて、1対の永久磁石41、42間にy軸方向の磁界Hが発生している。このように、1対の永久磁石41、42を用いることにより、極めて簡単に、コイル43に作用させる磁界Hを発生させることができる。
本実施形態では、図2に示すように、永久磁石41の左の面側がN極、右の面側がS極となっており、永久磁石42の左の面側がN極、右の面側がS極となっている。
永久磁石41、42のx軸方向の長さは、それぞれ、基体2のx軸方向の長さよりも若干長くなっている。これにより、コイル43のx軸方向延在部431、432の全域に磁界Hを作用させ、可動板21を効率的に回動させることができる。
また、図2に示すように、永久磁石41、42の上面は、それそれ、コイル43よりも上側に位置し、永久磁石41、42の下面は、それそれ、コイル43よりも下側に位置している。これにより、可動板21の回動に伴って、X軸方向延在部431、432がz軸方向に変位しても、x軸方向延在部431、432に磁界Hを確実に作用させることができる。その結果、可動板21を円滑に回動させることができる。
このような永久磁石41、42としては、特に限定されず、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石などを用いることができる。
以上のような構成のアクチュエータ1は、次のようにして駆動する。なお、図4は、アクチュエータ1の平面図であるが、説明の便宜上、基体2の図示を省略している。
例えば、電源回路44により、図3に示すような交番電圧をコイル43に印加する。すると、図4に示すように、コイル43に時計回りの電流Iが流れる第1の状態と、反時計回りの電流Iが流れる第2の状態とが交互に切り換わる。
第1の状態では、電流Iと磁界Hとの作用により、x軸方向延在部431に上向きの力(電磁力)が加わるとともに、x軸方向延在部432に下向きの力が加わる。この力により、軸部241、251が捩り変形しながら、長尺部242a、252aが上側に、長尺部242b、252bが下側に変位する。その結果、可動板21が図5(a)に示すように、回動中心軸Xを中心として時計回りに傾斜する。
一方、第2の状態では、電流Iと磁界Hとの作用により、x軸方向延在部431に下向きの力が加わるとともに、x軸方向延在部432に上向きの力が加わる。この力により、軸部241、251が捩り変形しながら、長尺部242a、252aが下側に、長尺部242b、252bが上側に変位する。その結果、可動板21が図5(b)に示すように、回動中心軸Xを中心として反時計回りに傾斜する。
このような第1の状態と第2の状態とが交互に繰り返されることにより、可動板21が回動中心軸まわりに回動することとなる。
特に、本実施形態では、x軸方向延在部431、432を流れる電流I、Iの向きと、磁界Hの向きとを直交させることができ、より効率的に前述の電磁力を発生させることができる。これにより、可動板21を円滑かつ効率的に回動させることができる。
また、基体2の外周部に沿ってコイル43を設けたため、x軸方向延在部431、432のX軸方向の長さを比較的長くすることができる。これにより、磁界Hとx軸方向延在部431、432を流れる電流I、Iとが作用する領域を比較的大きくすることができ、その結果、省電力化を図りつつ、大きな駆動力で可動板21を回動させることができる。
なお、駆動手段4の構成としては、前述したものに限定されず、例えば、1対の永久磁石41、42に変えて電磁石を用いてもよい。電磁石としては、例えば、x−y平面視にて、基体2を介して両端が対向するように設けられた磁心と、磁心に巻きつけられたコイルを有していて、コイルに通電することにより、磁心の両端部の間に磁界を発生させるものが挙げられる。
また、1対の永久磁石41、42に変えて、1つの永久磁石と、この永久磁石を磁化方向(すなわち、両極を結ぶ線分と平行な方向)にて狭持するよう設けられた1対のヨークとを用い、各ヨークの永久磁石と反対側の端部が、x−y平面にて、基体2を介して互いに対向するよう設けてもよい。
また、電源回路44によりコイル43に印加する電圧としては、交番電圧に限定されず、例えば、直流電圧を間欠的に印加するものであってもよい。
以上、アクチュエータ1の構成について詳述した。
このようなアクチュエータ1では、基体2の下側に設けられたコイル43に通電することにより駆動するよう構成されているが、このコイル43への通電により、コイル43が発熱し、この熱により、アクチュエータ1が昇温する。また、例えば、アクチュエータ1を光スキャナとして用いた場合には、光反射部211で反射しきれなかった光が熱に変換され、この熱により、アクチュエータ1が昇温する。また、雰囲気温度の変化などによっても、アクチュエータ1が昇温する。
これらのような熱の影響でアクチュエータ1が昇温すると、基体2が熱膨張を起こしてしまう場合があるが、本発明のアクチュエータにあっては、このような基体の熱膨張を許容することができ、熱膨張が起こったとしても、所望の振動特性を発揮、維持することができる。
以下、これについて詳述する。
基体2が熱膨張を起こすと、x軸方向に延在している軸部241、242、長尺部242a、242b、252a、252bが、それぞれ、x軸方向(すなわち長手方向)に伸張する。
軸部241は、その基端部が支持部22に支持されているため、前記伸張により、軸部241の先端部(接続部242c側の端部)が、可動板21と反対側(すなわち図1中左側)に向けて変位する。
同様に、軸部251は、基端部が支持部23に支持(固定)されているため、前記伸張により、軸部251の先端部(接続部252c側の端部)が、可動板21と反対側(すなわち、図1中右側)に向けて変位する。
長尺部242a、252aについて言えば、長尺部242aが可動板21側へ伸張しようとする力と、長尺部252aが可動板21側へ伸張しようとする力とが反発し、その結果、前記伸張により、長尺部242aの接続部242c側の端が図1中左側に向けて変位するとともに、長尺部252aの接続部252c側の端が図1中右側に向けて変位する。
長尺部242b、252bについても同様に、前記伸張により、長尺部242bの接続部242c側の端が図1中左側に向けて変位するとともに、長尺部252bの接続部252c側の端が図1中右側に向けて変位する。
以上より、連結部24について言えば、軸部241、長尺部242aおよび長尺部242bのそれぞれの図1中左側の端が、接続部242cとともに、図1中左側へ向けて変位する。アクチュエータ1は、接続部242cの図1中左側に、前記変位を阻害する部材等を一切設けられておらず、熱膨張による前記変位を確実に許容する。
同様に、連結部25について言えば、軸部251、長尺部252aおよび長尺部252bのそれぞれの図1中右側の端が、接続部252cとともに、図1中右側へ向けて変位する。
以上のように、連結部24、25の熱膨張が許容されることにより、軸部241、242、長尺部242a、242b、252a、252bが、z軸方向に撓んだり、座屈したりすることを緩和または防止することができる。その結果、可動板21のz軸方向への不本意な変位を緩和または防止することができ、環境温度によらず回動中心軸Xをほぼ一定に保つことができる。その結果、アクチュエータ1は、環境温度によらず、所望の回動特性を発揮・維持することができる。
特に、本実施形態では、長尺部242a、242bがx軸方向へ延在し、軸部241、1対の長尺部242a、242bが互いに平行となるよう設けられている。そのため、これら3つの部分の熱膨張による伸張方向をx軸方向に揃えることができ、これにより、基体2の熱膨張をより効果的に許容することができる。その結果、アクチュエータ1は、環境温度によらず、所望の回動特性を発揮・維持することができる。
また、前述したように、可動板21のz軸方向への不本意な変位を緩和または防止することができるため、アクチュエータ1を光スキャナに用いた場合には、光源から光反射部211までの光路長(離間距離)および光反射部211から走査対象物までの光路長を所望の距離に保つことができる。その結果、アクチュエータ1は、環境温度によらず、所望の走査特性を維持することができる。
なお、本実施形態では、基体2の下面にコイル43を設け、このコイル43への通電により、可動板21を回動させるよう構成されている。前述したように、コイル43は、通電により発熱するため、基体2の熱膨張の一因となるものである。したがって、このような構成のコイル43(駆動手段4)と基体2とを組み合わせることで、アクチュエータ1は、省電力化を図りつつ、大きい駆動力を得ることができ、かつ、環境温度によらず、所望の回動特性を発揮・維持することができる。
以上のようなアクチュエータ1は、例えば、次のようにして製造することができる。
図6は、アクチュエータ1の製造方法を示す図(図1中A−A線断面図に対応する図)である。なお、以下では、説明の便宜上、図6中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
[A1]まず、図6(a)に示すように、基体2を形成するためのSOI基板7を用意する。このようなSOI基板7は、Si層71と、SiO層72と、Si層73とが積層した積層構造をなしている。
次いで、図6(b)に示すように、Si層71の上面に、可動板21と、支持部22、23と、連結部24、25との平面視形状に対応する形状をなすレジストマスクM1を形成するとともに、Si層73の下面に、支持部22、23の平面視形状に対応する形状をなすレジストマスクM2を形成する。
次いで、レジストマスクM1を介して、Si層71をエッチングする。その後、レジストマスクM1を除去する。これにより、図6(c)に示すように、可動板21と、支持部22、23の一部と、連結部24、25とが一体的に形成されたSi層71が得られる。なお、このとき、SiO層72は、エッチングのストップ層として機能する。このようなエッチング方法としては、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、以下の各工程におけるエッチングにおいても、同様の方法を用いることができる。
次いで、レジストマスクM2を介してSi層73をエッチングする。その後、レジストマスクM2を除去する。これにより、図6(d)に示すように、支持部22、23の下部分が形成されたSi層73が得られる。このとき、SiO層72は、エッチングのストップ層として機能する。
次いで、支持部22、23の平面視形状に対応する部分を除いて、SiO層72を除去することで、図6(e)に示すように、支持部22、23の中央部分が形成されたSiO層72を得ることができる。
次いで、図6(f)に示すように、可動板21の上面に、金属膜を形成し、光反射部211を形成する。金属膜の形成方法としては、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、金属箔の接合等が挙げられる。以上より、可動板21と、支持部22、23と、連結部24、25とが一体的に形成された基体2が得られる。
また、基体2の下面に、折り返し部242、252に沿ってコイル43を設ける。コイル43は、例えば、導電性を有する線材を巻回して形成する。コイル43と基体2との接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤を介して接合してもよい。
[A2]次いで、シリコン基板をエッチングし、所定の形状に形成された対向基板3を用意し、その上面に、例えば接着剤を介して、1対の永久磁石41、42を接合する。その後、工程[A1]で得られた基体2が1対の永久磁石41、42の間に位置するように、支持部22、23の下面と、対向基板3の上面とを接合する。支持部22、23と対向基板3との接合方法については特に限定されないが、例えば、接着剤を介して接合してもよいし、直接接合してもよい。以上より、図6(g)に示すようなアクチュエータ1が得られる。
<第2実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第2実施形態について説明する。
図7は、本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す平面図である。なお、説明の便宜上、図7中の左側を「左」、右側を「右」と言う。
以下、第2実施形態のアクチュエータについて、前述した実施形態のアクチュエータとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかるアクチュエータ1Aは、連結部24、25の構成(形状)が異なる以外は、第1実施形態のアクチュエータ1とほぼ同様である。また、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
なお、連結部24、25は、互いに同様の構成であるため、連結部24について代表して説明し、連結部25については、その説明を省略する。
図7に示すように、1対の長尺部242a、242bは、互いの離間距離(図7中L)が可動板21から接続部242c、すなわち、図7中右側から左側に向けて漸増するように設けられている。言い換えれば、1対の長尺部242a、242bは、互いの離間距離Lが、可動板21から離間するに連れて増加するように設けられている。
このような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第3実施形態について説明する。
図8は、本発明のアクチュエータの第3実施形態を示す平面図である。なお、説明の便宜上、図8中の左側を「左」、右側を「右」と言う。
以下、第3実施形態のアクチュエータについて、前述した実施形態のアクチュエータとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態にかかるアクチュエータ1Bは、連結部24、25の構成(形状)が異なる以外は、第1実施形態のアクチュエータ1とほぼ同様である。また、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
なお、連結部24、25は、互いに同様の構成であるため、連結部24について代表して説明し、連結部25については、その説明を省略する。
図8に示すように、1対の長尺部242a、242bは、互いの離間距離(図8中L)が可動板21から接続部242c、すなわち、図7中右側から左側に向けて漸減するように設けられている。言い換えれば、1対の長尺部242a、242bは、互いの離間距離Lが、可動板21から離間するに連れて減少するように設けられている。
このような第3実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第4実施形態について説明する。
図9は、本発明のアクチュエータの第4実施形態を示す平面図である。
以下、第4実施形態のアクチュエータについて、前述した実施形態のアクチュエータとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第4実施形態にかかるアクチュエータ1Cは、連結部24、25の構成(形状)が異なる以外は、第1実施形態のアクチュエータ1とほぼ同様である。また、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
なお、連結部24、25は、互いに同様の構成であるため、連結部24について代表して説明し、連結部25については、その説明を省略する。
図9に示すように、接続部242cは、x−y平面にて、円弧状をなしている。なお、このような接続部242cは、曲率半径が全域にわたってほぼ等しくなっていてもよいし、異なる部分を有していてもよい。
このような第3実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第5実施形態について説明する。
図10は、本発明のアクチュエータの第5実施形態を示す平面図、図11は、図10に示すアクチュエータの駆動を示す図である。
以下、第5実施形態のアクチュエータについて、前述した実施形態のアクチュエータとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第5実施形態にかかるアクチュエータ1Dは、駆動手段の構成が異なる以外は、第1実施形態のアクチュエータ1とほぼ同様である。また、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
駆動手段4Dは、可動板21の下面に設けられた永久磁石41Dと、永久磁石41Dと対向するように対向基板3の上面に設けられたコイル43Dと、コイル43Dに電圧を印加する電源回路44とを有している。
永久磁石41Dは、板状をなしている。また、永久磁石41Dは、S極とN極とを結ぶ線分がy軸と平行となるように設けられている。本実施形態では、永久磁石41Dの長尺部242a、252a側がN極、長尺部242b、252b側がS極となっている。永久磁石41Dと可動板21との接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤を介して接合することができる。
コイル43Dは、x−y平面にて、永久磁石41Dの外周を覆うように設けられている。コイル43Dには、電源回路44が接続されていて、この電源回路44により、コイル43Dに所定の電圧を印加することができる。
例えば、電源回路44によりコイル43Dに図3に示すような交番電圧を印加すると、z軸方向の磁界が発生し、かつ、その磁界の向きが周期的に切り換わる。すなわち、コイル43Dの上側付近がN極、下側付近がS極となる第1の状態と、コイル43Dの上側付近がS極、下側付近がN極となる第2の状態とが交互に切り換わる。
以下、アクチュエータ1Dの駆動について、図11に基づいて説明するが、図11は、図10中B−B線断面図に相当するものである。
前記第1の状態では、図11(a)に示すように、永久磁石41Dの左側が、コイル43Dへの通電により発生する磁界との反発力により上側へ変位するとともに、永久磁石41Dの右側が、前記磁界との吸引力により下側へ変位する。これにより、可動板21が時計回りに傾斜する。
反対に、前記第2の状態では、図11(b)に示すように、永久磁石41Dの左側が下側へ変位するとともに、永久磁石41Dの右側が上側へ変位する。これにより、可動板21が反時計回りに傾斜する。
このような第1の状態と第2の状態とを交互に繰り返すことにより、可動板21が回動中心軸Xまわりに回動する。
このような第5実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第6実施形態について説明する。
図12は、本発明のアクチュエータの第6実施形態を示す斜視図、図13は、図12に示すアクチュエータが備える固定電極に印加する電圧の波形の一例を示す図である。
以下、第6実施形態のアクチュエータについて、前述した実施形態のアクチュエータとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第6実施形態にかかるアクチュエータは、駆動手段の構成が異なる以外は、第1実施形態のアクチュエータ1とほぼ同様である。また、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
アクチュエータ1Eの駆動手段4Eは、対向基板3の上面に設けられた1対の固定電極451E、452Eと、固定電極451E、452Eに電圧を印加する電源回路44とを有している。
固定電極451E、452Eは、それぞれ、薄膜状をなしている。このような固定電極451E、452Eは、x−y平面視にて、回動中心軸Xを介して対向するように設けられている。具体的には、x−y平面視にて、回動中心軸Xよりも長尺部242a、252a側に固定電極451Eが位置し、長尺部242b、252b側に固定電極452Eが位置している。
固定電極451Eは、基体2よりもx軸方向の長さが長く、長尺部242a、252aと、可動板21の回動中心軸Xより長尺部242a、252a側の部位とに対向するよう形成されている。
同様に、固定電極452Eは、基体2よりもx軸方向の長さが長く、長尺部242b、252bと、可動板21の回動中心軸Xより長尺部242b、252b側の部位とに対向するよう形成されている。
このような固定電極451E、452Eは、電源回路44に接続されていて、この電源回路44から所定の電圧が印加されるようになっている。
このような構成のアクチュエータ1Eは、例えば、次のようにして駆動する。
例えば、基体2をアースしておき、固定電極451Eに、図13(a)に示すような波形の電圧を印加し、固定電極452Eに、図13(b)に示すような波形の電圧を印加する。
固定電極451Eに電圧が印加されている状態では、基体2と固定電極451Eとの間に静電引力が生じ、基体2が固定電極451Eの方へ引きつけられる。これにより、軸部241、251すなわち、回動中心軸Xを中心として、可動板21が対向基板3に対して傾斜する(この状態を「第1の状態」という)。
特に、本実施形態では、前述したように、可動板21のみならず長尺部242a、252aも固定電極451Eと対向しているため、固定電極451Eと基体2とが対向する領域を比較的大きくすることができる。これにより、基体2と固定電極451Eとの間に生じる静電引力を大きくすることができ、省電力化を図りつつ、可動板21を大きい駆動力で回動させることができる。このことは、固定電極452Eについても同様である。
反対に、固定電極452Eに電圧が印加されている状態では、基体2と固定電極452Eとの間に静電引力が生じ、基体2が固定電極452Eの方へ引きつけられる。これにより、回動中心軸Xを中心として、可動板21が対向基板3に対して第1の状態とは反対側へ傾斜する(この状態を「第2の状態」という)。
このような第1の状態と第2の状態とを交互に繰り返すことにより、可動板21が回動中心軸Xまわりに回動する。
なお、基体2は、各固定電極451E、452Eと対向する面に、絶縁膜(図示せず)が設けられている。これにより、基体2と各固定電極451E、452Eとの間での短絡が発生するのが好適に防止される。
このような第6実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、各実施形態に示したアクチュエータは、光反射部を備えているため、例えば、レーザープリンタ、バーコードリーダー、走査型共焦点レーザー顕微鏡、イメージング用ディスプレイ等の画像形成装置に備える光スキャナに好適に適用することができる。なお、本発明の光スキャナは、前述したアクチュエータと同様の構成であるため、その説明を省略する。
ここで、図14に基づき、画像形成装置の一例として、第1実施形態で示したアクチュエータ1をイメージング用ディスプレイの光スキャナとして用いた場合を説明する。なお、スクリーンSの長手方向を「横方向」といい、長手方向に直角な方向を「縦方向」という。また、回動中心軸XがスクリーンSの横方向と平行であり、回動中心軸YがスクリーンSの縦方向と平行である。
画像形成装置(プロジェクタ)9は、レーザーなどの光を照出する光源装置91と、複数のダイクロイックミラー92、92、92と、1対のアクチュエータ1、1とを有している。
光源装置91は、赤色光を照出する赤色光源装置911と、青色光を照出する青色光源装置912と、緑色光を照出する緑色光源装置913とを備えている。
各ダイクロイックミラー92は、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
このようなプロジェクタ9は、図示しないホストコンピュータからの画像情報に基づいて、光源装置91(赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913)から照出された光をダイクロイックミラー92で合成し、この合成された光がアクチュエータ1、1によって2次元的に走査され、スクリーンS上でカラー画像を形成するように構成されている。
具体的には、1対のアクチュエータ1、1は、回動中心軸が互いに直交するよう配置されている。そして、ダイクロイックミラー92で合成された光が、1つ目のアクチュエータ1によってスクリーンSの横方向に走査(主走査)され、この主走査された光が、2つ目のアクチュエータ1によってさらにスクリーンSの縦方向に走査(副走査)される。これにより、2次元カラー画像をスクリーンS上に形成することができる。
以上、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。また、各実施形態を好適に組み合わせることもできる。
また、前述した実施形態では、駆動手段として電磁駆動、静電駆動を用いたものを説明したが、可動板を回動させることができれば、これに限定されない。
また、前述した実施形態では、折り返し部が分岐し、可動板と2箇所で接続しているものについて説明したが、これに限定されず、例えは、折り返し部が分岐しておらず、可動板と1箇所で接続しているもの、すなわち、折り返し部が1つの長尺部を有するものであってもよい。
本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1中のA−A線断面図である。 図1に示すアクチュエータが備えるコイルに印加する電圧の波形の一例を示す図である。 図1に示すアクチュエータの部分省略平面図である。 図1に示すアクチュエータの駆動を示す図である。 アクチュエータの製造方法を示す図である。 本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す平面図である。 本発明のアクチュエータの第3実施形態を示す平面図である。 本発明のアクチュエータの第4実施形態を示す平面図である。 本発明のアクチュエータの第5実施形態を示す平面図である。 図10に示すアクチュエータの駆動を示す図である。 本発明のアクチュエータの第6実施形態を示す斜視図である。 図12に示すアクチュエータが備える固定電極に印加する電圧の波形の一例を示す図である。 本願発明の画像形成装置の一例を示す図である。
符号の説明
1〜1E……アクチュエータ 2……基体 21……可動板 21a、21b……離間部 211……光反射部 22、23……支持部 24、25……連結部 241、251……軸部 242、252……折り返し部 242a、242b、252a、252b……長尺部 242c、252c……接続部 3……対向基板 4、4D、4E……駆動手段 41、42、41D……永久磁石 43、43D……コイル 431、432……X軸方向延在部 44……電源回路 451E、452E……固定電極 7……SOI基板 71、73……Si層 72……SiO層 9‥‥‥プロジェクタ 91‥‥‥光源装置 911‥‥‥赤色光源装置 912‥‥‥青色光源装置 913‥‥‥緑色光源装置 92‥‥‥ダイクロイックミラー S‥‥‥スクリーン H……磁界

Claims (12)

  1. 可動板と、
    前記可動板の平面視にて、前記可動板を介して互いに対向して設けられ、前記可動板を回動可能に支持する1対の支持部と、
    前記各支持部と前記可動板とを連結する1対の連結部と、
    前記可動板を回動させる駆動手段とを有し、
    前記各連結部は、前記可動板の平面視にて、前記支持部から前記可動板と反対側へ向けて延出する軸部と、前記支持部と反対側に位置する該軸部の端部から前記可動板側へ向けて折り返して形成され、前記軸部の端部と前記可動板の回動中心軸から離間した離間部とを連結する折り返し部とを有し、
    前記折り返し部は、前記可動板の平面視にて、前記軸部の端部から前記可動板の回転中心軸に対して互いに反対方向に向けて2つに分岐し、該分岐した先端のそれぞれが、前記可動板へ向けて折り返されて形成され、前記軸部の先端と前記可動板の回動中心軸から互いに反対方向へ離間した1対の前記離間部のそれぞれとを連結することを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記1対の離間部は、前記可動板の平面視にて、前記回動中心軸に対して対称的に位置している請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記1対の離間部は、それぞれ、前記可動板の前記回動中心軸から遠位に位置している請求項1または2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記折り返し部は、前記回動中心軸を介して対向するよう設けられた1対の長尺部を有し、該1対の長尺部は、それぞれ、前記回動中心軸と略平行な方向に沿って設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載のアクチュエータ。
  5. 前記折り返し部は、前記1対の長尺部の前記可動板と反対側の端部同士を連結する接続部を有し、該接続部は、前記可動板の平面視にて、前記回動中心軸と直交する方向に延在している請求項4に記載のアクチュエータ。
  6. 前記各連結部の前記軸部は、互いに同軸的に設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載のアクチュエータ。
  7. 前記駆動手段は、前記1対の折り返し部に沿って設けられたコイルと、前記可動板の平面視にて、前記回動中心軸に対して直交する向きの磁界を発生する磁界発生部とを備え、前記コイルに、周期的に変化する電圧を印加することにより、前記1対の軸部を捩り変形させつつ前記可動板を回動させるよう構成されている請求項1ないし6のいずれかに記載のアクチュエータ。
  8. 前記磁界発生部は、前記可動板の平面視にて、前記回動中心軸に直交する方向に前記可動板を介して対向配置された1対の永久磁石を有し、前記1対の永久磁石は、対向する面側同士が互いに異なる極性となっている請求項7に記載のアクチュエータ。
  9. 前記駆動手段は、前記可動板および前記折り返し部に対して対向配置された電極を有し、該電極への通電により前記電極と前記可動板との間に発生する静電引力を利用して、前記可動板を回動させるよう構成されている請求項1ないし6のいずれかに記載のアクチュエータ。
  10. 前記可動板の一方の板面には、光反射性を有する光反射部が設けられている請求項1ないし10のいずれかに記載のアクチュエータ。
  11. 光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
    前記可動板の平面視にて、前記可動板を介して互いに対向して設けられ、前記可動板を回動可能に支持する1対の支持部と、
    前記各支持部と前記可動板とを連結する1対の連結部と、
    前記可動板を回動させる駆動手段とを有し、
    前記各連結部は、前記可動板の平面視にて、前記支持部から前記可動板と反対側へ向けて延出する軸部と、前記支持部と反対側に位置する該軸部の端部から前記可動板へ向けて折り返して形成され、前記軸部の端部と前記可動板の回動中心軸から離間した離間部とを連結する折り返し部とを有し、
    前記折り返し部は、前記可動板の平面視にて、前記軸部の端部から前記可動板の回転中心軸に対して互いに反対方向に向けて2つに分岐し、該分岐した先端のそれぞれが、前記可動板へ向けて折り返されて形成され、前記軸部の先端と前記可動板の回動中心軸から互いに反対方向へ離間した1対の前記離間部のそれぞれとを連結することを特徴とする光スキャナ。
  12. 光反射性を有する光反射部を備える可動板と、
    前記可動板の平面視にて、前記可動板を介して互いに対向して設けられ、前記可動板を回動可能に支持する1対の支持部と、
    前記各支持部と前記可動板とを連結する1対の連結部と、
    前記可動板を回動させる駆動手段とを有し、
    前記各連結部は、前記可動板の平面視にて、前記支持部から前記可動板と反対側へ向けて延出する軸部と、前記支持部と反対側に位置する該軸部の端部から前記可動板へ向けて折り返して形成され、前記軸部の端部と前記可動板の回動中心軸から離間した離間部とを連結する折り返し部とを有し、
    前記折り返し部は、前記可動板の平面視にて、前記軸部の端部から前記可動板の回転中心軸に対して互いに反対方向に向けて2つに分岐し、該分岐した先端のそれぞれが、前記可動板へ向けて折り返されて形成され、前記軸部の先端と前記可動板の回動中心軸から互いに反対方向へ離間した1対の前記離間部のそれぞれとを連結する光スキャナを備えることを特徴とする画像形成装置。
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