JP2009122304A - アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置 - Google Patents

アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】可動板の撓みを抑制し、所望の回動特性を発揮することのできるアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置を提供すること。
【解決手段】アクチュエータ1は、可動板21と、可動板21を回動可能に支持する支持部22と、可動板21と支持部22とを連結する1対の連結部23、24とを有し、1対の連結部23、24を捩り変形させつつ可動板21を回動させるよう構成されている。さらに、アクチュエータ1は、可動板21の回動により発生する慣性力を相殺して可動板21の撓みを抑制する撓み抑制手段5を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置に関するものである。
例えば、プリンタ等にて、光走査により描画を行うための光スキャナ(光偏向器)として、特許文献1に示すような光スキャナが知られている。
特許文献1の光スキャナは、鏡面部が設けられた走査ミラーと、この走査ミラーを回動可能に支持する支持部材とを有している。また、走査ミラーの下面には、薄膜状の永久磁石が設けられていて、この永久磁石と対向するようにコイルが配置されている。
このような光スキャナは、コイルに交流電圧を印加することにより発生する磁界を永久磁石に作用させることで、支持部材を捩り変形させつつ、走査ミラーを回動させるよう構成されている。
しかし、このような光スキャナは、走査ミラーの回動中、走査ミラーが慣性力によってその厚さ方向に撓んでしまう。このような撓みによって、走査ミラーに不本意な振動が発生してしまい、これにより、特許文献1の光スキャナでは、所望の回動特性を発揮することが難しい。また、鏡面部が走査ミラーとともに撓んでしまうため、特許文献1の光スキャナでは、鏡面部で反射した光を対象物の所望の位置に走査することが難しい。
特開平9−243942号公報
本発明の目的は、可動板の撓みを抑制し、所望の回動特性を発揮することのできるアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のアクチュエータは、可動板と、
前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
前記可動板と前記支持部とを連結する1対の連結部と、
前記可動板を回動させる駆動手段と、
前記可動板の撓みを抑制する撓み抑制手段とを有し、
前記駆動手段によって、前記1対の連結部を捩り変形させつつ前記可動板を回動させつつ、前記撓み抑制手段によって、前記可動板の回動により発生する慣性力を相殺して前記可動板の撓みを抑制するよう構成されていることを特徴とする。
これにより、可動板の撓みを抑制でき、アクチュエータは、所望の回動特性を発揮することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記撓み抑制手段は、前記可動板の該可動板の回動中心軸から離間し、互いに異なる複数の位置に、それぞれ、その撓みと反対方向の力を付与するよう構成されていることが好ましい。
これにより、可動板の撓みを効果的に相殺することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記撓み抑制手段は、前記可動板に設けられ、前記可動板の回動中心軸と略平行な線分に沿って延在する複数の配線と、前記複数の配線にそれぞれ独立して電圧を印加する電圧印加手段と、前記可動板の平面視にて、前記可動板付近に、前記可動板の回動中心軸に対して略直交する方向の磁界を発生させる磁界発生手段とを有し、前記電圧印加手段によって前記複数の配線にそれぞれ電圧を印加し、前記磁界の作用により前記各配線に、前記可動板の慣性力を相殺して前記可動板の撓みを抑制するような力を発生させることが好ましい。
これにより、比較的簡単に、可動板の撓みを相殺するような力を発生させることができ、効果的に可動板の撓みを抑制することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記複数の配線は、前記可動板の回動中心軸に対して一方側と他方側とに分かれるように設けられていて、前記電圧印加手段は、前記可動板の前記一方側と前記他方側とで反対向きの前記力が発生するように、前記複数の配線にそれぞれ電圧を印加することが好ましい。
これにより、可動板の回動中心軸に対して一方側と他方側とで、反対方向の力を付与することができ、比較的簡単に、可動板の撓みを抑制することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記電圧印加手段は、前記一方側に設けられた配線と前記他方側に設けられた配線とに、それぞれ、180°位相のずれた交番電圧を印加するよう構成されていることが好ましい。
これにより、比較的簡単に、可動板の回動中心軸に対して一方側と他方側とに、それぞれ反対方向の力を付与することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記電圧印加手段は、前記可動板の回動と同期的に前記交番電圧を印加することが好ましい。
これにより、可動板の撓みを効果的に抑制することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記交番電圧のピークは、前記可動板の回動のピークとほぼ一致していることが好ましい。
これにより、撓みを抑制するための力を、可動板の撓みが大きくなるにつれて強くすることができ、よって、可動板の撓みをより効果的に抑制することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記複数の配線のうちの少なくとも1つは、前記可動板の回動中心軸と該回動中心軸から遠位に位置する縁部との中間付近に位置する中間部配線であることが好ましい。
可動板の回動中心軸と該回動中心軸から遠位に位置する縁部との中間付近が最も撓みの大きい部分であるため、この位置に中間部配線を設け、この中間部配線にローレンツ力を発生させることで、より効果的に可動板の撓みを抑制することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記複数の配線には、前記中間部配線よりも前記回動中心軸側に設けられた回動中心軸側配線および前記中間部配線よりも前記縁部側に設けられた縁部側配線が含まれていることが好ましい。
これにより、可動板に配線を均一的に設けることができ、よって、可動板の全域に均一的に力を付与することができるため、可動板の撓みを効果的に抑制することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記電圧印加手段は、前記中間部配線に対して、前記回動中心軸側配線と前記縁部側配線よりも大きい電圧を印加することが好ましい。
中間部配線付近の撓みが最も大きいため、中間部配線で発生する力を遠位端側配線および回動中心軸側配線で発生する力よりも大きくすることにより、可動板の撓みをより効率的に抑制することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記複数の配線は、前記可動板の回動中心軸に対して対称的に設けられていることが好ましい。
これにより、比較的簡単に、可動板に回動中心軸に対して対称的な力を付与することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記複数の配線は、前記可動板の同じ面側に設けられていることが好ましい。
これにより、アクチュエータの製造を簡略化することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記可動板は、複数の層が積層してなる積層体で構成されており、
前記複数の配線は、それぞれ、前記積層体の互いに異なる層間に形成されていることが好ましい。
これにより、可動板の平面視にて、配線同士のピッチを小さくすることが容易となる。そのため、可動板に配線をより多く形成することができ、可動板の撓みをより効果的に抑制することができる。
本発明のアクチュエータでは、前記磁界発生手段は、前記可動板の平面視にて、前記可動板の回動中心軸に直交する方向に前記可動板を介して対向配置された1対の永久磁石を有し、前記1対の永久磁石は、対向する面側同士が互いに異なる極性となっていることが好ましい。
これにより、極めて簡単な構成で可動板付近に、可動板の平面にて回動中心軸と直交する方向の磁界を発生させることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記駆動手段の構成物の少なくとも一部は、前記撓み抑制手段の構成物と共用されていることが好ましい。
これにより、アクチュエータの部品点数を削減することができ、アクチュエータの製造の簡易化および低コスト化を図ることができる。
本発明のアクチュエータでは、前記可動板には、光反射性を有する光反射部が設けられていることが好ましい。
これにより、光反射部で反射した光を対象物に走査(照射)することができ、アクチュエータを光スキャナとして用いることができる。
本発明の光スキャナは、光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
前記可動板と前記支持部とを連結する1対の連結部と、
前記可動板を回動させる駆動手段と、
前記可動板の撓みを抑制する撓み抑制手段とを有し、
前記駆動手段によって、前記1対の連結部を捩り変形させつつ前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査させつつ、前記撓み抑制手段によって、前記可動板の回動により発生する慣性力を相殺して前記可動板の撓みを抑制するよう構成されていることを特徴とする。
これにより、可動板とともに光反射部の撓みを抑制でき、光スキャナは、所望の走査特性を発揮することができる。
本発明の画像形成装置は、光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
前記可動板と前記支持部とを連結する1対の連結部と、
前記可動板を回動させる駆動手段と、
前記可動板の撓みを抑制する撓み抑制手段とを有し、
前記駆動手段によって、前記1対の連結部を捩り変形させつつ前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査させつつ、前記撓み抑制手段によって、前記可動板の回動により発生する慣性力を相殺して前記可動板の撓みを抑制するよう構成された光スキャナを備えることを特徴とする。
これにより、優れた描画特性を発揮することができる画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明のアクチュエータの第1実施形態について説明する。
図1は、本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す模式的斜視図、図2は、図1に示すアクチュエータが備える撓み抑制手段を示す図、図3は、撓み抑制手段が備える電圧印加手段を示すブロック図、図4は、電圧印加手段で発生する電圧の一例を示す図、図5は、図1中のA−A線断面図、図6は、図1に示すアクチュエータが備える可動板の撓みを示す模式的側面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1、図5、図6中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図2の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。また、図1に示すように、互いに直交する3軸をそれぞれ、x軸、y軸およびz軸とする。
図1に示すように、アクチュエータ1は、基体2と、スペーサ部材4を介して基体2と接合された対向基板3とを有している。また、図2に示すように、アクチュエータ1は、基体2が備える可動板21の撓みを抑制する撓み抑制手段5を有している。
撓み抑制手段5は、可動板21の下面(対向基板3側の面)に設けられた複数(6本)の配線51〜56と、配線51〜56にそれぞれ独立して電圧を印加する電圧印加手段6と、基体2を介してy軸方向に対向配置された1対の永久磁石71、72(磁界発生手段7)とを有している。このような撓み抑制手段5は、可動板21を回動させる駆動手段を兼ねている。
このようなアクチュエータ1によれば、可動板21の撓みを抑制することができ、所望の振動(回動)特性を発揮することができる。
以下、これらについて順次説明する。
図1に示すように、基体2は、可動板21と、可動板21を回動可能に支持する支持部22と、可動板21と支持部22とを連結する連結部23、24とで構成されている。
可動板21は、x−y平面にて、y軸方向を長手とする略長方形状をなしている。可動板21は、その上面(対向基板3と反対側の面)に光反射性を有する光反射部211を備えている。光反射部211は、例えば、Al、Ni等の金属膜で構成されている。これにより、光反射部211で反射した光を対象物に走査(照射)することができ、アクチュエータ1を光スキャナとして用いることができる。
支持部22は、x−y平面にて、枠状をなしている。このような支持部22は、可動板21の外周を囲むように形成されている。
連結部23、24は、それぞれ、長手形状をなしている。また、連結部23、24は、それぞれ、弾性変形可能である。このような1対の連結部23、24は、同軸的に設けられており、この軸(回動中心軸X)を中心として、可動板21が支持部22に対して回動する。
このような基体2の下面には、配線51〜56間の短絡を防止するために、図示しない絶縁層が形成されている。このような絶縁層としては、絶縁性を有していれば、特に限定されず、例えば、各種樹脂材料、SiOなどを主材料として構成されている。
以上説明したような基体2は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、可動板21と、支持部22と、1対の連結部23、24とが一体的に形成されている。例えば、シリコン基板を用意し、このシリコン基板を可動板21と、支持部22と、連結部23、24のそれぞれの平面視形状に対応するようにエッチングすることにより、可動板21と、支持部22と、連結部23、24とが一体的に形成された基体2を簡単に得ることができる。また、このように、シリコンを主材料とすることで、優れた回動特性を実現できるとともに、優れた耐久性を発揮することができる。また、微細な処理(加工)が可能であり、アクチュエータ1の小型化を図ることができる。
なお、基体2は、SOI基板等の積層構造を有する基板から、可動板21と、支持部22と、連結部23、24とを形成したものであってもよい。その際、可動板21と、支持部22と、連結部23、24とが一体的となるように、これらを積層構造基板の1つの層で構成するのが好ましい。また、SOI基板によれば、SiO層を前記絶縁層として利用することができ、基体2の製造工程を簡略化することができる。
対向基板3は、板状をなしている。このような対向基板3は、例えば、例えば、各種ガラス、各種セラミックス、シリコン、SiOなどで構成されている。このような対向基板3は、基体2の形状などによっては、省略してもよい。
スペーサ部材4は、x−y平面にて枠状をなしている。また、スペーサ部材4は、x−y平面にて、支持部22の形状とほぼ等しくなっている。スペーサ部材4は、その上面と下面が、それぞれ、基体2と対向基板3とに接合されている。接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤を介して接合してもよいし、基体2、対向基板3、スペーサ部材4の構成材料などによっては、陽極接合、直接接合などにより接合してもよい。
このようなスペーサ部材4は、例えば、各種ガラス、各種セラミックス、シリコン、SiOなどで構成されている。なお、スペーサ部材4は、基体2または対向基板3と一体的に形成されていてもよい。また、対向基板3およびスペーサ部材4は、基体2の形状などによっては、省略してもよい。
次に、撓み抑制手段5について説明する。
前述したように、撓み抑制手段5は、配線51〜56と、電圧印加手段6と、1対の永久磁石71、72とを有している。このような撓み抑制手段5は、可動板21を回動中心軸Xまわりに回動させる駆動手段を兼ねている。言い換えれば、配線51〜56、電圧印加手段6および永久磁石71、72が、撓み抑制手段と駆動手段とに共用されている。これにより、アクチュエータ1の部品点数を削減することができ、アクチュエータ1の製造の簡易化および低コスト化を図ることができる。
図2に示すように、配線51〜56は、全て可動板21の下面に設けられている。このように全ての配線51〜56を同一面上に設けることにより、アクチュエータ1の製造を簡略化することができる。また、配線51〜56を光反射部211と反対側の面に設けることにより、配線51〜56によって光走査が阻害されてしまうことを確実に防止することができる。
また、配線51〜56は、それぞれ、x軸方向に延在するように(すなわち、回動中心軸Xと平行な線分に沿って)設けられている。このような配線51〜56の図2中左側の端は、それぞれ、連結部23を経由して支持部22に導かれ、図2中右側の端は、それぞれ、連結部24を経由して支持部22に導かれている。このような配線51〜56は、それぞれ、その両端にて端子を介して電圧印加手段6と接続している。
また、配線51〜56のうち、配線51〜53は、可動板21の永久磁石71側に設けられており、配線54〜56は、可動板21の永久磁石72側に設けられている。そのため、後述するように、配線51〜56にそれぞれ独立して電圧を印加することにより、可動板21の回動中心軸Xに対して永久磁石71側と永久磁石72側とに、それぞれ、可動板21を回動させる力と可動板21の撓みを抑制する力とを付与することができる。その結果、可動板21を円滑に回動させることができるとともに、可動板21の撓みを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、配線51と配線54、配線52と配線55、および配線53と配線56は、それぞれ、回動中心軸Xを介して対称的に設けられている。そのため、後述するように、配線51と配線54、配線52と配線55、および配線53と配線56に、それぞれ、対称的な電圧を印加することにより、可動板21の回動中心軸Xに対して永久磁石71側と永久磁石72側とに、それぞれ、反対方向の力を付与することができ、可動板21を回動中心軸に対して対称的に回動させつつ、可動板21の撓みを効果的に抑制することができる。すなわち、アクチュエータ1は、比較的簡単な構成で、所望の回動特性を発揮することができる。
なお、配線51〜56は、回動中心軸Xに対して対称的に設けられているため、以下では、説明の便宜上、配線51〜53について代表して説明し、配線54〜56については、その説明を省略する。
可動板21の下面において、回動中心軸Xから遠位に位置する遠位端212と回動中心軸Xとのほぼ中間に配線(中間部配線)52が設けられている。当該部分は、可動板21の最も撓みの大きい部分であるため、このように配線52を設け、配線52から可動板21の慣性力を相殺するような力(ローレンツ力)を発生させることにより、効率的に可動板21の撓みを抑制することができる。
また、配線52と回動中心軸Xの間には、配線(回動中心軸側配線)51が設けられており、配線52と遠位端212との間には、配線(遠位端側配線)53が設けられている。これにより、可動板21の下面に配線を均一的に設けることができ、よって、可動板21の全域に均一的に力を付与することができる。そのため、可動板21を効率的かつ安定的に回動させることができるとともに、可動板21の撓みを効果的に抑制することができる。
本実施形態では、回動中心軸Xと配線51との離間距離をLとし、配線51と配線52との離間距離をLとし、配線52と配線53との離間距離Lとし、配線53と遠位端212との離間距離Lとしたとき、LとLとLとLとが、互いにほぼ等しくなっている。これにより、前記効果がより顕著なものとなる。
また、本実施形態では、可動板21のx−y平面での形状が長方形状であるため、配線51〜53をそれぞれ、x軸方向に比較的長く延在させることができる。これにより、配線51〜53のそれぞれから発生するローレンツ力を比較的大きくすることができる。その結果、可動板21を効率的に回動させることができ、アクチュエータ1の省電力化を図ることができる。
永久磁石71、72(磁界発生手段7)は、y軸方向にて可動板21を介して対向して設けられている。このような永久磁石71、72は、対向する面側同士が互いに反対の極性となっていて、これにより、1対の永久磁石71、72間に、図2に示すようなy軸方向の磁界Hが発生する。このように永久磁石71、72を配置することにより、極めて簡単に、可動板21付近に、y軸方向の磁界Hを発生させることができる。なお、本実施形態では、図2に示すように、永久磁石71の可動板21側の面側がS極、反対の面側がN極となっており、永久磁石72の可動板21側の面側がS極、反対の面側がN極となっている。
永久磁石71、72のx軸方向の長さは、それぞれ、可動板21のx軸方向の長さとほぼ等しくなっていて、永久磁石71と永久磁石72とで形成された(挟まれた)空間内に可動板21の全域が位置している。言い換えれば、永久磁石71と永久磁石72とで形成された空間内には、連結部23、24が位置していない。これにより、配線51〜56に電圧を印加したときに、配線51〜56の連結部23、24上に位置する部分に、磁界Hが作用してしまうことを防止し、可動板21のポンピング(回動を除くz軸方向への不本意な変位)を効果的に防止することができる。
また、永久磁石71、72の上面は、それそれ、可動板21よりも上側に位置し、永久磁石71、72の下面は、それぞれ、可動板21よりも下側に位置している。これにより、可動板21の回動に伴って、配線51〜56がz軸方向に変位しても、配線51〜56に磁界Hを確実に作用させることができる。その結果、可動板21を円滑に回動させることができるとともに、可動板21の撓みを効果的に抑制することができる。
このような永久磁石71、72としては、特に限定されず、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石などを用いることができる。
図3に示すように、電圧印加手段6は、配線51〜56に対応するように、駆動電圧発生部と撓み抑制電圧発生部と電圧重畳部とをそれぞれ6つずつ備えている。このような駆動電圧発生部および撓み抑制電圧発生部は、それぞれ、制御部8に接続され、この制御部8からの信号に基づき駆動する。
駆動電圧発生部611〜616は、それぞれ、可動板21を回動させるための電圧V11〜V16を発生させる。また、撓み抑制電圧発生部621〜626は、それぞれ、可動板21の撓みを抑制するための電圧V21〜V26を発生させる。
電圧重畳部631は、配線51に電圧を印加するための加算器631aを備えている。加算器631aは、駆動電圧発生部611から電圧V11を受けるとともに、撓み抑制電圧発生部621から電圧V21を受け、これらの電圧を重畳し配線51に印加するようになっている。
電圧重畳部632は、配線52に電圧を印加するための加算器632aを備えている。加算器632aは、駆動電圧発生部612から電圧V12を受けるとともに、撓み抑制電圧発生部622から電圧V22を受け、これらの電圧を重畳し配線52に印加するようになっている。
電圧重畳部633は、配線53に電圧を印加するための加算器633aを備えている。加算器633aは、駆動電圧発生部613から電圧V13を受けるとともに、撓み抑制電圧発生部623から電圧V23を受け、これらの電圧を重畳し配線53に印加するようになっている。
電圧重畳部634は、配線54に電圧を印加するための加算器634aを備えている。加算器634aは、駆動電圧発生部614から電圧V14を受けるとともに、撓み抑制電圧発生部624から電圧V24を受け、これらの電圧を重畳し配線54に印加するようになっている。
電圧重畳部635は、配線55に電圧を印加するための加算器635aを備えている。加算器635aは、駆動電圧発生部615から電圧V15を受けるとともに、撓み抑制電圧発生部625から電圧V25を受け、これらの電圧を重畳し配線55に印加するようになっている。
電圧重畳部636は、配線56に電圧を印加するための加算器636aを備えている。加算器636aは、駆動電圧発生部616から電圧V16を受けるとともに、撓み抑制電圧発生部626から電圧V26を受け、これらの電圧を重畳し配線56に印加するようになっている。
このように、電圧印加手段6は、配線51〜56にそれぞれ独立して電圧を印加できるように構成されている。
まず、駆動電圧発生部611〜616で発生する電圧V11〜V16について説明する。図4(a)〜(f)に示すように、電圧V11〜V16は、互いに同じ波形(周期および強さ)の交番電圧である。このうち、電圧V11〜V13は、互いに位相が同じである。また、電圧V14〜V16は、互いに位相が同じであり、かつ、電圧V11〜V13に対して180°位相がずれている。このような電圧V11〜V16の周期としては、特に限定されず、例えば、40Hz〜40KHzであることが好ましい。
ここで、仮に、撓み抑制電圧発生部621〜626で電圧V21〜V26を発生させずに、配線51〜56に電圧V11〜V16のみを印加すると、配線51〜56(配線51〜56内を流れる電流)と磁界Hとの相互作用により、図5(a)に示すように、可動板21の永久磁石71側に下向きのローレンツ力Fが発生するとともに、永久磁石72側に上向きのローレンツ力Fが発生する第1状態と、図5(b)に示すように、可動板21の永久磁石71側に上向きのローレンツ力Fが発生するとともに、永久磁石72側に下向きのローレンツ力Fが発生する第2状態とが交互に切り換わる。
このように、第1状態と第2状態とを交互に切り換えることで、連結部23、24を捩り変形させつつ、可動板21を回動中心軸Xまわりに回動させることができる。
ここで、このようなアクチュエータ1においては、可動板21の形状を変化させずに(すなわち、板面を撓ませずに)、可動板21を回動させることが理想的である。その理由としては、可動板21が撓んでしまうと、その撓みにより可動板21に不本意な振動が発生したり、可動板21とともに光反射部211が撓んでしまい、光反射部211で反射した光を対象物の所望の位置に走査することが困難となったりし、所望の振動特性を発揮することが困難となるからである。
しかしながら、前述したような可動板21の駆動用の電圧V11〜V16のみを配線51〜56に印加した場合には、可動板21が慣性力によってその厚さ方向に撓んでしまう。図6(a)、(b)は、それぞれ、図4中時刻t1(すなわち、可動板21が反時計回りの回動から時計回りの回動へ移行する時)での可動板21の状態を示す側面図、図4中時刻t2(すなわち、可動板21が時計回りの回動から反時計回りの回動へ移行する時)での可動板21の状態を示す側面図である。同図中、鎖線で図示されている可動板21’は、可動板21に撓みが発生していないと仮定した場合の状態(すなわち理想的な状態)を示している。
図6(a)の状態と図6(b)の状態は、回動中心軸Xを含むx−y平面に対して対称であるため、以下では、図6(a)の状態について代表して説明し、図6(b)の状態については、その説明を省略する。
図6(a)を見ると、可動板21は、可動板21’と比較して回動中心軸Xに対して左側の部分が上側に撓み、右側の部分が下側に撓んでいる。また、可動板21は、回動中心軸Xに対して対称的に撓んでいる。このような撓みは、可動板21の回動角に比例するようにして大きくなる。
ここで、配線51と配線51’との離間距離をL51とし、配線52と配線52’との離間距離をL52とし、配線53と配線53’との離間距離をL53としたとき、L51とL53とは、互いにほぼ等しい。また、L52は、L51、L53よりも長い。したがって、可動板21は、配線52付近(すなわち、回動中心軸Xと遠位端212の中間付近)が最も大きく上側へ撓んでいると言える。
これと同様に、配線54と配線54’との離間距離をL54とし、配線55と配線55’との離間距離をL55とし、配線56と配線56’との離間距離をL56としたとき、L54とL56は、互いにほぼ等しい。また、L55は、L54、L56よりも長い。したがって、可動板21は、配線55付近(すなわち、回動中心軸Xと遠位端212の中間付近)が最も大きく下側へ撓んでいると言える。
以上のような可動板21の撓みを抑制するように、撓み抑制電圧発生部621〜626から、配線51〜56に印加する所望の電圧が発生する。
例えば、図6(a)では、撓み抑制電圧発生部621〜626は、それぞれ、配線51〜53から、それぞれ下側へ向けたローレンツ力(すなわち、撓みと反対方向の力)が発生し、配線54〜56から、それぞれ上側へ向けたローレンツ力(すなわち、撓みと反対方向の力)が発生するような電圧V21〜V26を発生させる。これにより、可動板21の慣性力と前記ローレンツ力とが相殺され、可動板21の撓みが抑制される。その結果、可動板21の状態が可動板21’とほぼ等しくなり、アクチュエータ1は、所望の振動特性を発揮することができる。
特に、配線52付近の撓みが最も大きいため、配線52から発生するローレンツ力を配線51、53から発生するローレンツ力よりも大きくすることにより、可動板21の撓みがより確実に抑制される。なお、可動板21の右側についても、これと同様に、配線55から発生するローレンツ力を配線54、56から発生するローレンツ力よりも大きくすることが好ましい。
撓み抑制電圧発生部621は、配線51から前記のようなローレンツ力が発生するように、図4(a)に示す電圧V21を発生させる。電圧V21は、電圧V11と位相が同じ交番電圧である。また、電圧V21の強さ(ピークでの電圧値)は、電圧V11よりも弱い。
電圧V21の強さとしては、可動板21の回動速度、形状などによっても異なるが、電圧V11の強さの0.1〜0.5倍程度であるこが好ましく、0.1〜0.3倍程度であることがより好ましい。これにより、配線51付近において、可動板21を回動させるための力を電圧V11によって支配的に発生させることができ、可動板21を円滑に回動させることができる。
撓み抑制電圧発生部622は、配線52から前記のようなローレンツ力が発生するように、図4(b)に示す電圧V22を発生させる。電圧V22は、電圧V12と位相が同じ正交番電圧である。また、電圧V22の強さは、電圧V12よりも弱く、かつ、電圧V21よりも強い。
電圧V22の強さとしては、可動板21の回動速度、形状などによっても異なるが、電圧V12の強さの0.1〜0.5倍程度であるこが好ましく、0.1〜0.3倍程度であることがより好ましい。これにより、配線52付近において、可動板21を回動させるための力を電圧V11によって支配的に発生させることができ、可動板21を円滑に回動させることができる。
また、電圧V22の強さとしては、可動板21の回動速度、形状などによっても異なるが、電圧V21の強さの1.1〜2.0倍程度であるこが好ましく、1.3〜1.7倍程度であるこがより好ましい。これにより、前述したように、可動板21の最も撓みの大きい部分である配線52付近の撓みをより効果的に抑制することができる。
撓み抑制電圧発生部623は、配線53から前記のようなローレンツ力が発生するように、図4(c)に示す電圧V23を発生させる。電圧V23は、電圧V13と位相が同じ交番電圧である。また、電圧V23は、電圧V21と同一の電圧である。
撓み抑制電圧発生部624は、配線54から前記のようなローレンツ力が発生するように、図4(d)に示す電圧V24を発生させる。電圧V24は、電圧V14と位相が同じ交番電圧である。また、電圧V24は、電圧V21の位相を180°ずらした電圧と一致する。
撓み抑制電圧発生部625は、配線55から前記のようなローレンツ力が発生するように、図4(e)に示す電圧V25を発生させる。電圧V25は、電圧V15と位相が同じ交番電圧である。また、電圧V25は、電圧V22の位相を180°ずらした電圧と一致する。
撓み抑制電圧発生部626は、配線56から前記のようなローレンツ力が発生するように、図4(f)に示す電圧V26を発生させる。電圧V26は、電圧V16と位相が同じ交番電圧である。また、電圧V26は、電圧V23の位相を180°ずらした電圧と一致する。
以上のように、電圧V21〜V23と、電圧V24〜V26とを180°位相のずれた交番電圧とすることにより、比較的簡単に、可動板21の回動中心軸Xに対して永久磁石71側と永久磁石72とに、それぞれ反対方向のローレンツ力を付与することができる。よって、比較的簡単に、可動板21の撓みを抑制することができる。
また、電圧V21〜26は、それぞれ、可動板21の回動と同期して印加されているため、可動板21の撓みを効果的に抑制することができる。
また、電圧V21〜26のピークは、それぞれ、電圧V11〜V16のピーク(すなわち、可動板21の回動のピーク)とほぼ一致している。これにより、撓みを抑制するための力を、可動板21の撓みが大きくなるにつれて強くすることができ、可動板21の撓みをより効果的に抑制することができる。
以上のような構成の撓み抑制手段5によれば、可動板21の撓みを相殺するような力を比較的簡単な構成で発生させることができ、効果的に可動板21の撓みを抑制することができる。その結果、アクチュエータ1は、所望の振動特性を発揮することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明のアクチュエータの第2実施形態について説明する。
図7は、本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す模式的断面図である。なお、説明の便宜上、図7中の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」と言う。また、図7に示すように、互いに直交する3軸をそれぞれ、x軸、y軸およびz軸とする。また、図7中では、説明の便宜上、本実施形態のアクチュエータが備える基体以外については、図示を省略している。また、図7中では、見易くするため、基体のy軸方向を短縮し、基体のz軸方向(厚さ方向)を誇張して模式的に図示しており、y軸方向とz軸方向の比率は実際とは異なる。
以下、第2実施形態のアクチュエータについて、前述した実施形態のアクチュエータとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかるアクチュエータ1Aは、基体2の構成および配線51〜56の配置が異なる以外は、第1実施形態のアクチュエータ1とほぼ同様である。また、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図7に示すように、基体2は、7つの層2a〜2gが、上側からこの順で積層した積層体で構成されている。層2aは、例えばシリコンを主材料として構成されている。これにより、アクチュエータ1Aは、優れた回動特性を実現できるとともに、優れた耐久性を発揮することができる。
その他の層2b〜2gは、それぞれ、絶縁性を有している。層2b〜2gの構成材料としては、絶縁性を有していれば、特に限定されず、例えば、SiO、各種樹脂材料などを好適に用いることができる。
配線51〜56は、それぞれ、積層体の互いに異なる層間に形成されている。具体的には、層2aと層2bとの間に配線51が形成され、層2bと層2cとの間に配線52が形成され、層2cと層2dとの間に配線53が形成され、層2dと層2eとの間に配線54が形成され、層2eと層2fとの間に配線55が形成され、層2fと層2gとの間に配線56が形成されている。このように配線51〜56を形成することで、配線51〜56を互いに絶縁することができる。その結果、配線51〜56のショートが防止でき、アクチュエータ1の信頼性が向上する。
また、配線51〜56をそれぞれ積層体の互いに異なる層間に形成することで、x−y平面で見たときに、配線同士(例えば配線51、52)のピッチ(離間距離)を小さくすることが容易となる。そのため、可動板21に配線をより多く形成することができる。その結果、可動板21をより円滑に回動させることができるとともに、可動板21の撓みをより効果的に相殺することができる。
なお、例えば、層2aを形成するためのシリコン基板の下面に、配線51を形成し、その後、シリコン基板の下面に、液化したポリイミドなどの樹脂材料をスピンコートにより塗布し、乾燥、固化させて層2bを形成することで、配線51を層2aと層2bとの層間に形成することができる。配線52〜56についても、それぞれ配線51と同様にして、前記層間に形成することができる。
このような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、各実施形態に示したアクチュエータは、光反射部を備えているため、例えば、レーザープリンタ、バーコードリーダー、走査型共焦点レーザー顕微鏡、イメージング用ディスプレイ等の画像形成装置に備える光スキャナに好適に適用することができる。なお、本発明の光スキャナは、前述したアクチュエータと同様の構成であるため、その説明を省略する。
ここで、図8に基づき、画像形成装置の一例として、第1実施形態で示したアクチュエータ1をイメージング用ディスプレイの光スキャナとして用いた場合を説明する。なお、スクリーンSの長手方向を「横方向」といい、長手方向に直角な方向を「縦方向」という。また、回動中心軸XがスクリーンSの横方向と平行であり、回動中心軸YがスクリーンSの縦方向と平行である。
画像形成装置(プロジェクタ)9は、レーザーなどの光を照出する光源装置91と、複数のダイクロイックミラー92、92、92と、1対のアクチュエータ1、1とを有している。
光源装置91は、赤色光を照出する赤色光源装置911と、青色光を照出する青色光源装置912と、緑色光を照出する緑色光源装置913とを備えている。
各ダイクロイックミラー92は、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
このようなプロジェクタ9は、図示しないホストコンピュータからの画像情報に基づいて、光源装置91(赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913)から照出された光をダイクロイックミラー92で合成し、この合成された光がアクチュエータ1、1によって2次元的に走査され、スクリーンS上でカラー画像を形成するように構成されている。
具体的には、1対のアクチュエータ1、1は、回動中心軸が互いに直交するよう配置されている。そして、ダイクロイックミラー92で合成された光が、1つ目のアクチュエータ1によってスクリーンSの横方向に走査(主走査)され、この主走査された光が、2つ目のアクチュエータ1によってさらにスクリーンSの縦方向に走査(副走査)される。これにより、2次元カラー画像をスクリーンS上に形成することができる。
以上、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明のアクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。また、各実施形態を好適に組み合わせることもできる。
また、前述した実施形態では、撓み抑制手段が駆動手段を兼ねているものについて説明したが、これに限定されず、駆動手段を撓み抑制手段とは別途設けてもよい。この場合の駆動手段としては、可動板を回動させることができれば、特に限定されず、例えば、圧電素子を用いた圧電駆動であってもよいし、静電引力を利用した静電駆動であってもよいし、磁力を利用した磁気駆動であってもよい。
また、前述した実施形態では、撓み抑制手段が6本の配線を有しているものについて説明したが、配線の数は、特に限定されず、例えば、6本未満であってもよいし、7本以上であってもよい。また、配線の配置としては、特に限定されず、可動中心軸に対して一方側と他方側とで、配線の数が異なっていてもよいし、回動中心軸に対して対称的に設けられていなくてもよい。
また、前述した実施形態では、撓み抑制手段が駆動手段を兼ねているものについて説明したが、これに限定されず、駆動手段を撓み抑制手段とは別途設けてもよい。この場合の駆動手段としては、可動板を回動させることができれば、特に限定されず、例えば、圧電素子を用いた圧電駆動であってもよいし、静電引力を利用した静電駆動であってもよいし、磁力を利用した磁気駆動であってもよい。
本発明のアクチュエータの第1実施形態を示す模式的斜視図である。 図1に示すアクチュエータが備える撓み抑制手段を示す図である。 撓み抑制手段が備える電圧印加手段を示すブロック図である。 電圧印加手段で発生する電圧の一例を示す図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示すアクチュエータが備える可動板の撓みを示す模式的側面図である。 本発明のアクチュエータの第2実施形態を示す模式的断面図である。 本願発明の画像形成装置の一例を示す図である。
符号の説明
1、1A……アクチュエータ 2……基体 2a〜2g……層 21……可動板 211……光反射部 212……遠位端 22……支持部 23、24……連結部 3……対向基板 4……スペーサ部材 5……撓み抑制手段 51〜56……配線 6……電圧印加手段 611〜616……駆動電圧発生部 621〜626……撓み抑制電圧発生部 631〜636……電圧重畳部 631a〜636a……加算器 7……磁界発生手段 71、72……永久磁石 8……制御部 9……画像形成装置(プロジェクタ) 91……光源装置 911……赤色光源装置 912……青色光源装置 913……緑色光源装置 92……ダイクロイックミラー S……スクリーン

Claims (18)

  1. 可動板と、
    前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
    前記可動板と前記支持部とを連結する1対の連結部と、
    前記可動板を回動させる駆動手段と、
    前記可動板の撓みを抑制する撓み抑制手段とを有し、
    前記駆動手段によって、前記1対の連結部を捩り変形させつつ前記可動板を回動させつつ、前記撓み抑制手段によって、前記可動板の回動により発生する慣性力を相殺して前記可動板の撓みを抑制するよう構成されていることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記撓み抑制手段は、前記可動板の該可動板の回動中心軸から離間し、互いに異なる複数の位置に、それぞれ、その撓みと反対方向の力を付与するよう構成されている請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記撓み抑制手段は、前記可動板に設けられ、前記可動板の回動中心軸と略平行な線分に沿って延在する複数の配線と、前記複数の配線にそれぞれ独立して電圧を印加する電圧印加手段と、前記可動板の平面視にて、前記可動板付近に、前記可動板の回動中心軸に対して略直交する方向の磁界を発生させる磁界発生手段とを有し、前記電圧印加手段によって前記複数の配線にそれぞれ電圧を印加し、前記磁界の作用により前記各配線に、前記可動板の慣性力を相殺して前記可動板の撓みを抑制するような力を発生させる請求項1に記載のアクチュエータ。
  4. 前記複数の配線は、前記可動板の回動中心軸に対して一方側と他方側とに分かれるように設けられていて、前記電圧印加手段は、前記可動板の前記一方側と前記他方側とで反対向きの前記力が発生するように、前記複数の配線にそれぞれ電圧を印加する請求項3に記載のアクチュエータ。
  5. 前記電圧印加手段は、前記一方側に設けられた配線と前記他方側に設けられた配線とに、それぞれ、180°位相のずれた交番電圧を印加するよう構成されている請求項4に記載のアクチュエータ。
  6. 前記電圧印加手段は、前記可動板の回動と同期的に前記交番電圧を印加する請求項5に記載のアクチュエータ。
  7. 前記交番電圧のピークは、前記可動板の回動のピークとほぼ一致している請求項6に記載のアクチュエータ。
  8. 前記複数の配線のうちの少なくとも1つは、前記可動板の回動中心軸と該回動中心軸から遠位に位置する縁部との中間付近に位置する中間部配線である請求項3ないし7のいずれかに記載のアクチュエータ。
  9. 前記複数の配線には、前記中間部配線よりも前記回動中心軸側に設けられた回動中心軸側配線および前記中間部配線よりも前記縁部側に設けられた縁部側配線が含まれている請求項8に記載のアクチュエータ。
  10. 前記電圧印加手段は、前記中間部配線に対して、前記回動中心軸側配線と前記縁部側配線よりも大きい電圧を印加する請求項9に記載のアクチュエータ。
  11. 前記複数の配線は、前記可動板の回動中心軸に対して対称的に設けられている請求項3ないし10のいずれかに記載のアクチュエータ。
  12. 前記複数の配線は、前記可動板の同じ面側に設けられている請求項3ないし11のいずれかに記載のアクチュエータ。
  13. 前記可動板は、複数の層が積層してなる積層体で構成されており、
    前記複数の配線は、それぞれ、前記積層体の互いに異なる層間に形成されている請求項3ないし11のいずれかに記載のアクチュエータ。
  14. 前記磁界発生手段は、前記可動板の平面視にて、前記可動板の回動中心軸に直交する方向に前記可動板を介して対向配置された1対の永久磁石を有し、前記1対の永久磁石は、対向する面側同士が互いに異なる極性となっている請求項3ないし13のいずれかに記載のアクチュエータ。
  15. 前記駆動手段の構成物の少なくとも一部は、前記撓み抑制手段の構成物と共用されている請求項1ないし14のいずれかに記載のアクチュエータ。
  16. 前記可動板には、光反射性を有する光反射部が設けられている請求項1ないし15のいずれかに記載のアクチュエータ。
  17. 光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
    前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
    前記可動板と前記支持部とを連結する1対の連結部と、
    前記可動板を回動させる駆動手段と、
    前記可動板の撓みを抑制する撓み抑制手段とを有し、
    前記駆動手段によって、前記1対の連結部を捩り変形させつつ前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査させつつ、前記撓み抑制手段によって、前記可動板の回動により発生する慣性力を相殺して前記可動板の撓みを抑制するよう構成されていることを特徴とする光スキャナ。
  18. 光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
    前記可動板を回動可能に支持する支持部と、
    前記可動板と前記支持部とを連結する1対の連結部と、
    前記可動板を回動させる駆動手段と、
    前記可動板の撓みを抑制する撓み抑制手段とを有し、
    前記駆動手段によって、前記1対の連結部を捩り変形させつつ前記可動板を回動させ、前記光反射部で反射した光を走査させつつ、前記撓み抑制手段によって、前記可動板の回動により発生する慣性力を相殺して前記可動板の撓みを抑制するよう構成された光スキャナを備えることを特徴とする画像形成装置。
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JP2014199324A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 日本信号株式会社 プレーナ型アクチュエータ
WO2023149191A1 (ja) * 2022-02-03 2023-08-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 駆動素子および駆動装置

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