JP4720729B2 - 光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置 - Google Patents

光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置に関するものである。
例えば、プロジェクタなどの画像形成装置としては、光を2次元的に走査することにより描画を行う光スキャナを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1にかかる光スキャナは、反射面を備えた可動板をY軸まわりに回動させる共振型MEMS偏向器と、この共振型MEMS偏向器自体をY軸に直交するX軸まわりに回動させるガルバノ偏向器とを備えている。このような光スキャナは、共振型MEMS偏向器が可動板をY軸まわりに回動させつつ、ガルバノ偏向器が共振型MEMS偏向器自体をX軸まわりに揺動(回転)させることで、可動板を互いに直交するX軸およびY軸のそれぞれの軸まわりに回動させ、反射面で反射した光を2次元的に走査することができる。
しかし、特許文献1にかかる光スキャナは、ガルバノ偏向器を用いて共振型MEMS偏向器自体をX軸まわりに揺動させるように構成されているため、装置全体の大型化を招き、小型化を図ることが難しいという問題がある。
特に、このような光スキャナにあっては、可動板の回動角(振れ角)をある程度大きなものとしつつ、装置全体の小型化を図ることが望まれている。
特開2005−156976号公報
本発明の目的は、小型化を図りつつ、可動板の振れ角を大きくするとともに、互いに直交する2つの軸線のそれぞれの軸線まわりに可動板を回動させることができる光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の光学デバイスは、枠状をなす枠状部材と、
前記枠状部材の内側に設けられ、光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
前記枠状部材に対し前記可動板を第1の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第1の軸部材と、
前記枠状部材を前記第1の軸線に直交する第2の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第2の軸部材と、
前記第1の軸部材を捩れ変形させながら前記可動板を前記第1の軸線まわりに回動させる第1の駆動手段と、
前記第2の軸部材を捩れ変形させながら前記枠状部材を前記第2の軸線まわりに回動させることにより、前記可動板を前記第2の軸線まわりに回動させる第2の駆動手段とを有し、
前記各第1の軸部材は、前記可動板と離間して設けられた板状の駆動部材と、前記駆動部材と前記枠状部材とを連結する第1の連結部材と、前記駆動部材と前記可動板とを連結する第2の連結部材とを備え、
前記第1の駆動手段は、前記第2の軸線に平行な方向に伸縮するように設けられた圧電素子と、平面視における前記第1の軸線上前記各駆動部材の一方の面に接合され、前記圧電素子の駆動力を前記各駆動部材に伝達する伝達部材とを備え、通電により前記圧電素子を伸縮させることにより、前記伝達部材を前記第2の軸線に平行な方向に変位させて、前記伝達部材が前記各駆動部材に前記第1の軸線まわりのトルクを与え、これにより、前記各第1の連結部材を捩れ変形させながら前記各駆動部材を回動させ、これに伴って、前記各第2の連結部材を捩れ変形させながら前記可動板を回動させるように構成され
前記伝達部材は、スペーサを介して前記各駆動部材に接合され、
前記伝達部材は、SOI基板の一方のSi層を加工することにより形成され、前記スペーサは、前記SOI基板のSiO 層を加工することにより形成されたものであり、前記枠状部材と前記可動板と前記第1の軸部材と前記第2の軸部材とは、前記SOI基板の前記一方のSi層と反対側のSi層を加工することにより形成されたものであることを特徴とする。
これにより、小型化を図りつつ、可動板の振れ角を大きくするとともに、互いに直交する2つの軸線のそれぞれの軸線まわりに可動板を回動させることができる。
特に、かかる光学デバイスは、圧電素子の伸縮方向が可動板や枠状部材の厚さ方向に直角な方向であるため、可動板や枠状部材の厚さ方向における光学デバイスの寸法を抑えつつ、圧電素子の伸縮方向での長さを大きくして、圧電素子の変位量を大きくすることができる。また、光学デバイス内の空間を有効利用して、圧電素子を設けることができる。これらのようなことから、光学デバイスの小型化を図りつつ、可動板の振れ角を大きくすることができる。
しかも、可動板の回動中心軸である第1の軸線近傍で可動板や第1の軸部材に第1の軸線まわりのトルクを与えることができる。そのため、圧電素子の変位量に対する可動板の回動角を大きくすることができる。
圧電素子の変位量に対する可動板の回動角は、可動板の厚さ方向における第1の軸線と圧電素子(力点)との距離に大凡応じたものとなり、当該距離や力点は、圧電素子の取り付け位置や形状などによって適宜設定される。また、圧電素子の取り付け位置は、伝達部材の厚さや形状などによって任意に設計することができる。そのため、光学デバイスの設計自由度を向上させることができる。
また、可動板を非共振で振動させても、可動板の回動角を大きくすることができる。この点でも、光学デバイスの設計自由度を向上させることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記伝達部材前記可動板の厚さ方向における前記第1の軸部材の一方の端に接合されているので、伝達部材が可動板や第1の軸部材に効果的に第1の軸線まわりのトルクを与えることができる。そのため、可動板の回転中心軸である第1の軸線のブレを防止して、可動板を円滑に回動させることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記伝達部材は、前記枠状部材を平面視したときに、前記枠状部材の内側に位置するように設けられていることが好ましい。
これにより、伝達部材を枠状部材に対しその厚さ方向に離間しなくても、伝達部材が枠状部材の回動を阻害するのを防止することができる。そのため、枠状部材の厚さ方向における光学デバイスの寸法を抑えつつ、枠状部材の回動角を大きくすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記伝達部材スペーサを介して前記各第1の軸部材に接合されているので、伝達部材と可動板や第1の軸部材との不本意な接触を防止しつつ、伝達部材が可動板や第1の軸部材に圧電素子の駆動力を伝達することができる。その結果、可動板をより円滑に回動させることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記伝達部材SOI基板の一方のSi層を加工することにより形成され、前記スペーサ前記SOI基板のSiO層を加工することにより形成されたものであるので、比較的簡単かつ高精度に、スペーサや伝達部材を形成することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記枠状部材と前記可動板と前記第1の軸部材と前記第2の軸部材と前記SOI基板の前記一方のSi層と反対側のSi層を加工することにより形成されたものであるので、比較的簡単かつ高精度に、枠状部材と可動板と第1の軸部材と第2の軸部材とを形成することができる。また、枠状部材と可動板と第1の軸部材と第2の軸部材とが一体的に形成され、かつ、これらがシリコンで構成されているため、優れた振動特性を発揮することができる。
本発明の光学デバイスでは可動板と1対の第1の連結部材とからなる振動系と、駆動部材と1対の第2の連結部材とからなる振動系とで2自由度振動系を構成することができる。そして、伝達部材が圧電素子の駆動力を各駆動部材に伝達するように構成されているため、各駆動部材の回動角を抑えつつ、可動板の回動角を大きくすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記伝達部材前記第1の軸線の近傍で前記各第1の軸部材に接合されているので、伝達部材が圧電素子の駆動力を可動板や第1の軸部材に効率的に伝達することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記圧電素子は、前記可動板を平面視したときに、前記第2の軸線上に沿って設けられていることが好ましい。
これにより、より確実に、伝達部材が圧電素子の駆動力を均等に可動板や第1の軸部材に伝達することができる。そのため、第1の軸線のブレを防止して、可動板をより安定的に回動させることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記圧電素子は、圧電体層と電極層とが交互に複数積層されてなることが好ましい。
これにより、圧電素子の伸縮方向の寸法と圧電素子に印加する電圧(駆動電圧)とを抑えつつ、圧電素子の変位量を大きくすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記圧電素子は、前記枠状部材を平面視したときに、前記枠状部材の内側に位置するように設けられていることが好ましい。
これにより、圧電素子を枠状部材に対しその厚さ方向に離間しなくても、圧電素子が枠状部材の回動を阻害するのを防止することができる。そのため、枠状部材の厚さ方向における光学デバイスの寸法を抑えつつ、枠状部材の回動角を大きくすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記枠状部材を前記第2の軸部材を介して支持する支持体を有しており、前記圧電素子は、前記支持体に支持されていることが好ましい。
これにより、伝達部材の形状を簡単なものとし、光学デバイスの低コスト化を図ることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記伝達部材は、前記枠状部材の前記第2の軸線まわりの回動を許容するように変形可能な変形部を備えることが好ましい。
これにより、光学デバイスの低コスト化を図りつつ、枠状部材の回動をより円滑なものとすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記圧電素子は、前記枠状部材に支持されていることが好ましい。
これにより、枠状部材の回動をより円滑なものとすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記各第1の軸部材は、その幅が厚さよりも大きい部分を有することが好ましい。
これにより、第1の軸線のブレを防止しつつ、伝達部材が圧電素子の駆動力を可動板や第1の軸部材に伝達することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記第2の駆動手段は、前記枠状部材に対し間隔を隔てて設けられた電極を備え、前記枠状部材と前記電極との間に電圧を印加することによりこれらの間に静電引力を生じさせ、前記枠状部材を回動させるように構成されていることが好ましい。
これにより、光学デバイスの小型化を図りつつ、可動板の第2の軸線まわりの回動角を大きくすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記第2の駆動手段は、前記枠状部材を回動させる圧電素子を備えていることが好ましい。
これにより、光学デバイスの小型化を図りつつ、可動板の第2の軸線まわりの回動角を大きくすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記第2の駆動手段は、磁性体と、該磁性体に対向するように設けられたコイルを備えた磁界印加手段とを備え、前記コイルに電圧を印加することにより前記枠状部材を回動させるように構成されていることが好ましい。
これにより、光学デバイスの小型化を図りつつ、可動板の第2の軸線まわりの回動角を大きくすることができる。
本発明の光スキャナは、枠状をなす枠状部材と、
前記枠状部材の内側に設けられ、光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
前記枠状部材に対し前記可動板を第1の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第1の軸部材と、
前記枠状部材を前記第1の軸線に直交する第2の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第2の軸部材と、
前記第1の軸部材を捩れ変形させながら前記可動板を前記第1の軸線まわりに回動させる第1の駆動手段と、
前記第2の軸部材を捩れ変形させながら前記枠状部材を前記第2の軸線まわりに回動させることにより、前記可動板を前記第2の軸線まわりに回動させる第2の駆動手段とを有し、
前記各第1の軸部材は、前記可動板と離間して設けられた板状の駆動部材と、前記駆動部材と前記枠状部材とを連結する第1の連結部材と、前記駆動部材と前記可動板とを連結する第2の連結部材とを備え、
前記第1の駆動手段は、前記第2の軸線に平行な方向に伸縮するように設けられた圧電素子と、平面視における前記第1の軸線上前記各駆動部材の一方の面に接合され、前記圧電素子の駆動力を前記各駆動部材に伝達する伝達部材とを備え、通電により前記圧電素子を伸縮させることにより、前記伝達部材を前記第2の軸線に平行な方向に変位させて、前記伝達部材が前記各駆動部材に前記第1の軸線まわりのトルクを与え、これにより、前記各第1の連結部材を捩れ変形させながら前記各駆動部材を回動させ、これに伴って、前記各第2の連結部材を捩れ変形させながら前記可動板を回動させるように構成され
前記伝達部材は、スペーサを介して前記各駆動部材に接合され、
前記伝達部材は、SOI基板の一方のSi層を加工することにより形成され、前記スペーサは、前記SOI基板のSiO 層を加工することにより形成されたものであり、前記枠状部材と前記可動板と前記第1の軸部材と前記第2の軸部材とは、前記SOI基板の前記一方のSi層と反対側のSi層を加工することにより形成されたものであることを特徴とする。
これにより、小型化を図りつつ、可動板の振れ角を大きくするとともに、互いに直交する2つの軸線のそれぞれの軸線まわりに可動板を回動させることができる光スキャナを提供することができる。
本発明の画像形成装置は、枠状をなす枠状部材と、
前記枠状部材の内側に設けられ、光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
前記枠状部材に対し前記可動板を第1の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第1の軸部材と、
前記枠状部材を前記第1の軸線に直交する第2の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第2の軸部材と、
前記第1の軸部材を捩れ変形させながら前記可動板を前記第1の軸線まわりに回動させる第1の駆動手段と、
前記第2の軸部材を捩れ変形させながら前記枠状部材を前記第2の軸線まわりに回動させることにより、前記可動板を前記第2の軸線まわりに回動させる第2の駆動手段とを有し、
前記各第1の軸部材は、前記可動板と離間して設けられた板状の駆動部材と、前記駆動部材と前記枠状部材とを連結する第1の連結部材と、前記駆動部材と前記可動板とを連結する第2の連結部材とを備え、
前記第1の駆動手段は、前記第2の軸線に平行な方向に伸縮するように設けられた圧電素子と、平面視における前記第1の軸線上前記各駆動部材の一方の面に接合され、前記圧電素子の駆動力を前記各駆動部材に伝達する伝達部材とを備え、通電により前記圧電素子を伸縮させることにより、前記伝達部材を前記第2の軸線に平行な方向に変位させて、前記伝達部材が前記各駆動部材に前記第1の軸線まわりのトルクを与え、これにより、前記各第1の連結部材を捩れ変形させながら前記各駆動部材を回動させ、これに伴って、前記各第2の連結部材を捩れ変形させながら前記可動板を回動させるように構成され
前記伝達部材は、スペーサを介して前記各駆動部材に接合され、
前記伝達部材は、SOI基板の一方のSi層を加工することにより形成され、前記スペーサは、前記SOI基板のSiO 層を加工することにより形成されたものであり、前記枠状部材と前記可動板と前記第1の軸部材と前記第2の軸部材とは、前記SOI基板の前記一方のSi層と反対側のSi層を加工することにより形成されたものであることを特徴とする。
これにより、小型化を図りつつ、可動板の振れ角を大きくするとともに、互いに直交する2つの軸線のそれぞれの軸線まわりに可動板を回動させることができる画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の光学デバイスの第1実施形態を説明する。
図1は、本発明の光学デバイスの第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示す光学デバイスの平面図、図3は、図2中のA−A線断面図、図4は、図2中のB−B線断面図、図5は、図1に示す光学デバイスの制御系の構成を示すブロック図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図2中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図3中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「奥」、左側を「手前」と言い、図4中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
図1および図2に示す光学デバイス1は、振動系を有する基体2と、この基体2を支持する支持体3と、基体2の振動系を駆動するための第1の駆動手段5および第2の駆動手段6とを有している。
かかる光学デバイス1にあっては、第1の駆動手段5および第2の駆動手段6を作動させることにより、基体2の振動系に互いに直交する第1の軸線Xおよび第2の軸線Yまわりの振動を生じさせる。なお、図1では、第1の軸線Xに平行な方向を「x方向」とし、第2の軸線Yに平行な方向を「y方向」とし、x方向およびy方向のそれぞれに直角な方向を「z方向」とし、これらを図示している。
以下、光学デバイス1を構成する各部を順次説明する。
基体2は、図1および図2に示すように、枠状をなす枠状部材21と、枠状部材21の内側に設けられた可動板22と、枠状部材21に対し可動板22を回動可能に支持する1対の第1の軸部材23、24と、枠状部材21を回動可能に支持する1対の第2の軸部材25、26と、各第2の軸部材25、26を支持するための支持部27とを有している。
本実施形態では、基体2は、平面視したときに、左右対称な形状となるように形成されている。
枠状部材21は、枠状(より具体的には四角環状)をなしている。そして、この枠状部材21の下面には、枠状部材21を第2の軸線Yまわりに回動させる第2の駆動手段6の伝達部材61、63が接合されている。なお、第2の駆動手段6については、後に詳述する。
このような枠状部材21の内側には、枠状部材21に対し離間した状態で、可動板22が設けられている。
可動板22は、板状をなし、その板面(上面)に光反射部221が設けられている。これにより、光学デバイス1を光スキャナ、光アッテネータ、光スイッチなどの光デバイスに適用することができる。
本実施形態では、可動板22の平面視形状が円形である。すなわち、可動板22は、円板状をなしている。そのため、可動板22の慣性モーメントを抑えつつ、光反射部221の光反射に利用可能な面積を大きくすることができる。なお、可動板22の平面視形状は、光学デバイスの設計などに応じて決定されるものであり、前述したような円板状に限定されず、例えば、4角形、5角形などの多角形状や、楕円形状、長円形状などであってもよい。
このような枠状部材21および可動板22にあっては、可動板22が1対の第1の軸部材23、24を介して枠状部材21に支持され、また、枠状部材21が1対の第2の軸部材25、26を介して支持部27に支持されている。
第1の軸部材23は、可動板22に離間して設けられた駆動部材231と、駆動部材231と可動板22とを連結する第1の連結部材232と、駆動部材231と枠状部材21とを連結する第2の連結部材233とを有している。これと同様に、第1の軸部材24は、可動板22に離間して設けられた駆動部材241と、駆動部材241と可動板22とを連結する第1の連結部材242と、駆動部材241と枠状部材21とを連結する第2の連結部材243とを有している。
言い換えると、可動板22は、1対の第1の連結部材232、242、1対の駆動部材231、241、および1対の第2の連結部材233、243を介して枠状部材21に支持されている。
1対の駆動部材231、241は、それぞれ板状をなし、可動板22を介して互いに間隔を隔てて設けられている。そして、1対の駆動部材231、241の下面には、駆動部材231、241を第1の軸線Xまわりに回動させる第1の駆動手段5の伝達部材51が接合されている。なお、第1の駆動手段5については、後に詳述する。
1対の第1の連結部材232、242および1対の第2の連結部材233、243は、それぞれ、弾性変形可能に構成されている。
そして、第1の連結部材232は、可動板22を駆動部材231に対して回動可能とするように連結し、第1の連結部材242は、可動板22を駆動部材241に対して回動可能とするように連結している。
一方、第2の連結部材233は、駆動部材231を枠状部材21に対して回動可能とするように連結し、第2の連結部材243は、駆動部材241を枠状部材21に対して回動可能とするように連結している。
1対の第1の連結部材232、242および1対の第2の連結部材233、243は、第1の軸線Xに沿って同軸的に設けられており、これらを回動中心軸(回転軸)として、各駆動部材231、241が枠状部材21に対して、また、可動板22が各駆動部材231、241に対して回動可能となっている。
このように、可動板22および1対の第1の連結部材232、242からなる第1の振動系と、1対の駆動部材231、241および1対の第2の連結部材233、243からなる第2の振動系とで2自由度振動系を構成している。
このような2自由度振動系は、1対の第2の軸部材25、26を介して支持部27に支持されている。
支持部27は、前述した枠状部材21を第2の軸部材25を介して支持する支持部材271と、枠状部材21を第2の軸部材26を介して支持する支持部材272とを備えている。
第2の軸部材25、26は、それぞれ、弾性変形可能に構成されている。そして、第2の軸部材25は、枠状部材21を支持部材271に対して回動可能とするように連結し、第2の軸部材26は、枠状部材21を支持部材272に対して回動可能とするように連結している。
1対の第2の軸部材25、26、前述した第1の軸線Xに直交する第2の軸線Yに沿って同軸的に設けられており、これらを回動中心軸(回転軸)として、枠状部材21が支持部材271、272に対して回動可能となっている。
以上説明したような基体2は、例えば、シリコンを主材料として構成されている。また、基体2は、枠状部材21と可動板22と1対の第1の軸部材23、24と1対の第2の軸部材25、26と支持部27とが一体的に形成されている。
特に、本実施形態では、SOI基板の一方のSi層を加工することにより、基体2が形成されている。また、当該SOI基板の他方のSi層(前記一方のSi層とは反対側のSi層)を加工することにより、後述するスペーサ32の第2の層322と伝達部材51と伝達部材61、63とが形成されている。さらに、当該SOI基板のSiO層を加工することにより、後述するスペーサ32の第1の層321と伝達部材51のためのスペーサ53、54と伝達部材63のためのスペーサ65、66とが形成されている。
前述したように枠状部材21と可動板22と1対の第1の軸部材23、24と1対の第2の軸部材25、26とがSOI基板のSi層を加工することにより形成されたものであると、比較的簡単かつ高精度に、枠状部材21と可動板22と1対の第1の軸部材23、24と1対の第2の軸部材25、26とを形成することができる。また、枠状部材21と可動板22と1対の第1の軸部材23、24と1対の第2の軸部材25、26とが一体的に形成され、かつ、これらがシリコンで構成されているため、優れた振動特性を発揮することができる。
このようにSOI基板を用いて基体2等を製造すると、簡単かつ高精度に、基体2等の構造体を形成することができる。そのため、優れた特性を有する光学デバイス1を安価に製造することができる。なお、基体2等の製造に用いる基板や基材は、前述したSOI基板に限定されない。
以上説明したような基体2の支持部27の下面には、支持体3が接合されている。
支持体3は、基板31と、この基板31の上面に接合された1対のスペーサ32とを備えている。
基板31、例えば、ガラスやシリコンなどを主材料として構成されている。
このような基板31の上面には、前述した枠状部材21の内側へ臨むように突出する突起部41が設けられている。
この突起部41は、第2の軸線Yに直交する面に平行な板面を有する板状をなしている。そして、突起部41の可動板22側の板面上に後述する第1の駆動手段5の圧電素子52が接合・支持されている。
このような基板31の上面に接合された1対のスペーサ32は、一方のスペーサ32が支持部材271の下面に接合され、他方が支持部材272の下面に接合されており、基体2の振動系が振動する際、すなわち枠状部材21および可動板22が回動(振動)する際に、基板31に接触するのを防止する逃げ部(空間)を形成する。
各スペーサ32は、支持部27の下面にそれぞれ接合された第1の層321と、第1の層321の下面に接合された第2の層322とで構成されている。
前述したように、第1の層321は、SiOを主材料として構成され、第2の層322は、シリコンを主材料として構成されている。
また、各スペーサ32は、平面視にて略L字状をなしていて、第1の軸線Xに直行する面に平行な側面を有している。そして、その側面上に、後述する第2の駆動手段6の圧電素子62、64が接合・支持されている。
ここで、第1の駆動手段5および第2の駆動手段6について、詳述する。
前述した可動板22を第1の軸線Xまわりに回動させる第1の駆動手段5は、前述した突起部41に接合・支持された圧電素子52と、圧電素子52と前述した駆動部材231、241とを連結してなる伝達部材51とを有している。
圧電素子52は、第2の軸線Yに平行な方向(すなわち図1に示すy方向)に伸縮するように配置されている。このような圧電素子52は、その伸縮方向での一端が突起部41に接合・支持され、他端が伝達部材51に接触している。ここで、伝達部材51は、圧電素子52との接触面内において可動状態にあり、枠状部材21および可動板22の第2の軸線Yまわりの回動を妨げない構成となっている。
このような圧電素子52としては、特に限定されないが、圧電体層と電極層とが交互に複数積層されてなるものが好ましい。これにより、圧電素子52の伸縮方向の寸法と圧電素子52への印加電圧(駆動電圧)とを抑えつつ、圧電素子52の変位量を大きくすることができる。
このような圧電素子52は、後述する電源回路7に接続されていて、周期的に変化する電圧が印加されるようになっている。これにより、圧電素子52を伸縮させることができる。
伝達部材51は、前述した圧電素子52の駆動力を受けて、第2の軸線Yに平行な方向に変位することにより、1対の駆動部材231、241を第1の軸線Xまわりに回動させる機能を有する。
このような伝達部材51は、第1の軸線Xに対し可動板22の厚さ方向(図1に示すz方向)に偏心した位置で各第1の軸部材23、24に接合され、圧電素子52の駆動力を各第1の軸部材23、24に伝達するように構成されている。
より具体的に説明すると、伝達部材51は、前述した圧電素子52に支持・固定され、基板31と基体2との間でこれらに沿って設けられている。そして、伝達部材51は、その途中で分岐し、駆動部材231、241のそれぞれの下面に接合されている。本実施形態では、伝達部材51は、スペーサ53を介して駆動部材231に接合され、スペーサ54を介して駆動部材241に接合されている。また、伝達部材51の圧電素子52との接合側の部分には、弾性変形可能な変形部511が形成されている。このような変形部511が伝達部材51に形成されているため、枠状部材21の第2の軸線まわりの回動を許容しつつ、伝達部材51を介して圧電素子52の駆動力を1対の駆動部材231、241に伝達することができる。
このような第1の駆動手段5は、通電により圧電素子52を伸縮させることにより、伝達部材51が各第1の軸部材23、24に第1の軸線Xまわりのトルクを与え、可動板22を回動させる。
このような第1の駆動手段5は、圧電素子52の伸縮方向が可動板22や枠状部材21の厚さ方向(図1に示すz方向)に直角な方向であるため、可動板22や枠状部材21の厚さ方向における光学デバイス1の寸法を抑えつつ、圧電素子52の伸縮方向での長さを大きくして、圧電素子52の変位量を大きくすることができる。また、光学デバイス1内の空間(本実施形態では平面視にて枠状部材21の内側の空間)を有効利用して、圧電素子52を設けることができる。これらのようなことから、光学デバイス1の小型化を図りつつ、可動板22の振れ角を大きくすることができる。
しかも、可動板22の回動中心軸である第1の軸線X近傍で各第1の軸部材23、24に第1の軸線Xまわりのトルクを与えることができる。そのため、圧電素子52の変位量に対する可動板22の回動角を大きくすることができる。その結果、圧電素子52の伸縮方向での長さを抑えることができ、光学デバイス1は、前述したように光学デバイス1内の空間を有効利用して圧電素子52を配置することが容易なものとなっている。
圧電素子52の変位量に対する可動板22の回動角は、可動板22の厚さ方向(すなわちz方向)における第1の軸線Xと圧電素子52(力点)との距離に大凡応じたものとなり、当該距離や力点は、圧電素子52の取り付け位置や形状などによって適宜設定される。また、圧電素子52の取り付け位置は、伝達部材51の厚さや形状などによって任意に設計することができる。そのため、光学デバイス1の設計自由度を向上させることができる。
さらに、本実施形態においては、前述したように可動板22および第1の軸部材23、24が2自由度振動系を構成しているため、可動板22が共振するような振動数にて1対の駆動部材231、241を駆動することで、1対の駆動部材231、241の第1の軸線Xまわりの回転角が小さくても、可動板22の第1の軸線Xまわりの回転角を大きくすることができる。つまり、圧電素子52の変位量が小さくても、可動板22を第1の軸線Xまわりに大きく角変位させることができる。
さらに、伝達部材51が可動板22の厚さ方向における各第1の軸部材23、24の一方の端(本実施形態では、下面)に接合されているため、伝達部材51が各第1の軸部材23、24に効果的に第1の軸線Xまわりのトルクを与えることができる。そのため、可動板22の回転中心軸である第1の軸線Xのブレを防止して、可動板22を円滑に回動させることができる。
また、枠状部材21を平面視したときに(以下、単に「平面視」とも言う。)、伝達部材51が枠状部材21の内側に位置するように設けられているため、伝達部材51を枠状部材21に対しその厚さ方向に離間しなくても、伝達部材51が枠状部材21の回動を阻害するのを防止することができる。すなわち、伝達部材51が枠状部材21の直下に位置しないので、枠状部材21が回動時に回動角度に関わらず伝達部材51に不本意に接触するのを防止することができる。そのため、枠状部材21の厚さ方向における光学デバイス1の寸法を抑えつつ、枠状部材21の回動角を大きくすることができる。
また、伝達部材51がスペーサ53を介して第1の軸部材23(駆動部材231)に接合されるとともにスペーサ54を介して第1の軸部材24(駆動部材241)に接合されているため、伝達部材51と各第1の軸部材23、24との不本意な接触を防止しつつ、伝達部材51が各第1の軸部材23、24に圧電素子52の駆動力を伝達することができる。その結果、可動板22をより円滑に回動させることができる。
ここで、伝達部材51がSOI基板の一方のSi層を加工することにより形成され、スペーサ53、54が前記SOI基板のSiO層を加工することにより形成されたものであるため、比較的簡単かつ高精度に、スペーサ53、54や伝達部材51を形成することができる。
また、伝達部材51が圧電素子52の駆動力を各駆動部材231、241に伝達するように構成されているため、各駆動部材231、241の回動角を抑えつつ、可動板22の回動角を大きくすることができる。
また、伝達部材51が第1の軸線Xの近傍で各第1の軸部材23、24(具体的には駆動部材231、241)に接合されているため、伝達部材51が圧電素子52の駆動力を各第1の軸部材23、24に効率的に伝達することができる。
さらに、平面視にて圧電素子52が第2の軸線Y上に沿って設けられているため、より確実に、伝達部材51が圧電素子52の駆動力を均等に各第1の軸部材23、24に伝達することができる。そのため、第1の軸線Xのブレを防止して、可動板22をより安定的に回動させることができる。
また、平面視にて圧電素子52が枠状部材21の内側に位置するように設けられているため、圧電素子52を枠状部材21に対しその厚さ方向に離間しなくても、圧電素子52が枠状部材21の回動を阻害するのを防止することができる。そのため、枠状部材21の厚さ方向における光学デバイス1の寸法を抑えつつ、枠状部材21の回動角を大きくすることができる。
また、圧電素子52が支持体3に支持されているため、伝達部材51の形状を簡単なものとし、光学デバイス1の低コスト化を図ることができる。
ここで、伝達部材51が枠状部材21の第2の軸線Yまわりの回動を許容するように変形可能な変形部511を備えているため、光学デバイス1の低コスト化を図りつつ、枠状部材21の回動をより円滑なものとすることができる。
一方、枠状部材21を第2の軸線Yまわりに回動させる第2の駆動手段6は、前述した支持体3のスペーサ32に接合・支持された1対の圧電素子62、64と、1対の圧電素子62、64と前述した枠状部材21とを連結してなる1対の伝達部材61、63とを有している。
各圧電素子62、64は、第1の軸線Xに平行な方向(すなわち図1に示すx方向)に伸縮するように配置されている。このような圧電素子62は、その伸縮方向での一端がスペーサ32の支持部材271側の部分に接合・支持され、他端が伝達部材61に接合されている。また、圧電素子64は、その伸縮方向での一端がスペーサ32の支持部材272側の部分に接合・支持され、他端が伝達部材63に接合されている。
このような圧電素子62、64としては、特に限定されないが、圧電体層と電極層とが交互に複数積層されてなるものが好ましい。これにより、圧電素子62、64の伸縮方向の寸法と圧電素子62、64への印加電圧(駆動電圧)とを抑えつつ、圧電素子62、64の変位量を大きくすることができる。
このような圧電素子62、64は、後述する電源回路7に接続されていて、周期的に変化する電圧が印加されるようになっている。これにより、圧電素子62、64を伸縮させることができる。
伝達部材61は、前述した圧電素子62の駆動力を受けて、第1の軸線Xに平行な方向に変位することにより、枠状部材21を第2の軸線Yまわりに回動させる機能を有する。伝達部材61と同様に、伝達部材63は、前述した圧電素子64の駆動力を受けて、第1の軸線Xに平行な方向に変位することにより、枠状部材21を第2の軸線Yまわりに回動させる機能を有する。
このような伝達部材61は、第2の軸線Yに対し枠状部材21の厚さ方向(図1に示すz方向)に偏心した位置で枠状部材21に接合され、圧電素子62の駆動力を枠状部材21に伝達するように構成されている。伝達部材61と同様に、伝達部材63は、第2の軸線Yに対し枠状部材21の厚さ方向に偏心した位置で枠状部材21に接合され、圧電素子64の駆動力を枠状部材21に伝達するように構成されている。
より具体的に説明すると、伝達部材61は、前述した圧電素子62に支持・固定され、基板31と基体2との間でこれらに沿って設けられている。そして、伝達部材61は、第2の軸部材25近傍で枠状部材21の下面に接合されている。伝達部材61と同様に、伝達部材63は、前述した圧電素子64に支持・固定され、基板31と基体2との間でこれらに沿って設けられている。そして、伝達部材63は、第2の軸部材26近傍で枠状部材21の下面に接合されている。本実施形態では、伝達部材61は、スペーサ65を介して枠状部材21に接合され、伝達部材63は、スペーサ66を介して枠状部材21に接合されている。
このような第2の駆動手段6は、通電により圧電素子62、64を伸縮させることにより、伝達部材61、63が枠状部材21に第2の軸線Yまわりのトルクを与え、枠状部材21を回動させる。
このような第2の駆動手段6は、圧電素子62、64の伸縮方向が可動板22や枠状部材21の厚さ方向(図1に示すz方向)に直角な方向であるため、可動板22や枠状部材21の厚さ方向における光学デバイス1の寸法を抑えつつ、圧電素子62、64の伸縮方向での長さを大きくして、圧電素子62、64の変位量を大きくすることができる。また、光学デバイス1内の空間(本実施形態では平面視にて枠状部材21と支持部27との間の空間)を有効利用して、圧電素子62、64を設けることができる。これらのようなことから、光学デバイス1の小型化を図りつつ、枠状部材21の振れ角を大きくし、ひいては可動板22の振れ角を大きくすることができる。
しかも、枠状部材21の回動中心軸である第2の軸線Y近傍で枠状部材21に第2の軸線Yまわりのトルクを与えることができる。そのため、圧電素子62、64の変位量に対する枠状部材21の回動角を大きくすることができる。その結果、圧電素子62、64の伸縮方向での長さを抑えることができ、光学デバイス1は、前述したように光学デバイス1内の空間を有効利用して圧電素子62、64を配置することが容易なものとなっている。
圧電素子62、64の変位量に対する枠状部材21の回動角は、枠状部材21の厚さ方向(すなわちz方向)における第2の軸線Yと圧電素子62、64(力点)との距離に大凡応じたものとなり、当該距離や力点は、圧電素子62、64の取り付け位置や形状などによって適宜設定される。また、圧電素子62、64の取り付け位置は、伝達部材61、63の厚さや形状などによって任意に設計することができる。そのため、光学デバイス1の設計自由度を向上させることができる。
また、圧電素子62、64の変位量に対する枠状部材21の回動角を大きくすることができるため、枠状部材21を非共振で振動させても、枠状部材21の回動角を大きくすることができる。この点でも、光学デバイス1の設計自由度を向上させることができる。
さらに、伝達部材61、63が枠状部材21の厚さ方向における枠状部材21の一方の端(本実施形態では、下面)に接合されているため、伝達部材61、63が枠状部材21に効果的に第2の軸線Yまわりのトルクを与えることができる。そのため、枠状部材21の回転中心軸である第2の軸線Yのブレを防止して、枠状部材21を円滑に回動させることができる。
また、枠状部材21を平面視したときに(以下、単に「平面視」とも言う。)、伝達部材61、63が枠状部材21の外側に位置するように設けられているため、伝達部材61、63を枠状部材21に対しその厚さ方向に離間しなくても、伝達部材61、63が枠状部材21の回動を阻害するのを防止することができる。すなわち、伝達部材61、63が枠状部材21の直下に位置しないので、枠状部材21が回動時に回動角度に関わらず伝達部材61、63に不本意に接触するのを防止することができる。そのため、枠状部材21の厚さ方向における光学デバイス1の寸法を抑えつつ、枠状部材21の回動角を大きくすることができる。
また、伝達部材61がスペーサ65を介して枠状部材21に接合されるとともに伝達部材63がスペーサ66を介して枠状部材21に接合されているため、伝達部材61、63と枠状部材21や各第2の軸部材25、26との不本意な接触を防止しつつ、伝達部材61、63が枠状部材21に圧電素子62、64の駆動力を伝達することができる。その結果、枠状部材21(ひいては可動板22)をより円滑に回動させることができる。
ここで、伝達部材61、63がSOI基板の一方のSi層を加工することにより形成され、スペーサ65、66が前記SOI基板のSiO層を加工することにより形成されたものであるため、比較的簡単かつ高精度に、スペーサ65、66や伝達部材61、63を形成することができる。
また、伝達部材61、63が第2の軸線Yの近傍で枠状部材21に接合されているため、伝達部材61、63がそれぞれ対応する圧電素子62、64の駆動力を枠状部材21に効率的に伝達することができる。
さらに、平面視にて圧電素子62、64が第1の軸線Xに対して対称になるように設けられているため、より確実に、伝達部材61、63がそれぞれ対応する圧電素子62、64の駆動力を第1の軸線Xに平行な方向のまま枠状部材21に伝達することができる。そのため、第2の軸線Yのブレを防止して、枠状部材21(ひいては可動板22)をより安定的に回動させることができる。
また、平面視にて圧電素子62、64が枠状部材21の外側に位置するように設けられているため、圧電素子62、64を枠状部材21に対しその厚さ方向に離間しなくても、圧電素子62、64が枠状部材21の回動を阻害するのを防止することができる。そのため、枠状部材21の厚さ方向における光学デバイス1の寸法を抑えつつ、枠状部材21の回動角を大きくすることができる。
また、圧電素子62、64が支持体3(より具体的にはスペーサ32)に支持されているため、伝達部材61、63の形状を簡単なものとし、光学デバイス1の低コスト化を図ることができる。
このように第2の駆動手段6が枠状部材21を回動させる圧電素子62、64を備えて構成されていると、光学デバイス1の小型化を図りつつ、可動板22の第2の軸線Yまわりの回動角を大きくすることができる。
ここで、図5に基づいて、光学デバイス1の制御系を説明する。
光学デバイス1は、前述した圧電素子52、62、64に電圧を印加する電源回路7と、この電源回路7の駆動を制御する制御部8とを有している。
電源回路7は、圧電素子52に印加する第1の電圧を発生する第1の電圧発生部71と、圧電素子62、64にそれぞれに印加する第2の電圧を発生する第2の電圧発生部72とを備えている。
第1の電圧発生部71は、第1の周波数にて周期的に変化する第1の電圧を発生するようになっている。そして、第1の電圧発生部71は、圧電素子52に接続されていて、かかる第1の電圧を圧電素子52に印加する。
第1の電圧としては、圧電素子52を伸縮することができるものであれば、特に限定されず、例えば、交流、間欠的な直流などが挙げられる。また、後述するように可動板22の第1の軸線Xまわりの回動を水平走査に用いる場合、第1の電圧としては、例えば、正弦波や矩形波のような波形をなすものが好適に用いられる。
また、第1の周波数としては、特に限定されないが、後述するように可動板22の第1の軸線Xまわりの回動を水平走査に用いる場合、例えば、10〜40kHzが好適に用いられる。
また、第1の周波数は、可動板22および1対の第1の連結部材232、242からなる振動子(前述した第1の振動系)のねじり共振周波数と等しくなるように設定されているのが好ましい。これにより、1対の駆動部材231、241の第1の軸線Xまわりの回動角を抑えつつ、可動板22の第1の軸線Xまわりの回動角を大きくすることができる。そのため、圧電素子52に印加する電圧(すなわち第1の電圧)を抑えることができる。なお、このような第1の周波数と第1の振動系の振動の周波数との関係は、電源回路7の設計や、可動板22および1対の第1の連結部材232、242の設計により設定することができる。
第2の電圧発生部72は、第2の周波数にて周期的に変化する第2の電圧を発生するようになっている。そして、第2の電圧発生部72は、圧電素子62、64にそれぞれ接続されていて、かかる第2の電圧を圧電素子62、64のそれぞれに印加する。
第2の電圧としては、圧電素子62、64を伸縮することができるものであれば、特に限定されず、例えば、交流、間欠的な直流などが挙げられる。また、後述するように可動板22の第2の軸線Yまわりの回動を垂直走査に用いる場合、第2の電圧としては、例えば、鋸波のような波形をなすものが好適に用いられる。
また、第2の周波数としては、特に限定されないが、後述するように可動板22の第2の軸線Yまわりの回動を垂直走査に用いる場合、例えば、40〜80Hz(60Hz程度)が好適に用いられる。
このように構成された電源回路7の駆動を制御する制御部8は、図示しない挙動検出手段によって検出された可動板22の挙動情報(例えば、周波数)に基づき、前述した第1の電圧発生部71および第2の電圧発生部72のそれぞれの駆動を制御するようになっている。
以上説明したように構成された光学デバイス1は、次のようにして作動する。
電源回路7が、圧電素子52に前述した第1の電圧を印加するとともに、圧電素子62、64にそれぞれ前述した第2の電圧を印加する。
第1の電圧が印加された圧電素子52は、前述した第1の周波数で、第2の軸線Yに平行な方向(すなわち図1に示すy方向)に伸縮する。このような圧電素子52の駆動力を受けて、伝達部材51が、前述した第1の周波数で、第2の軸線Yに平行な方向(すなわち図1に示すy方向)に振動(変位)する。その結果、圧電素子52の駆動力が伝達部材51を介して駆動部材231、241の下面の第1の軸線X付近に伝達される。すなわち、駆動部材231、241に第1の軸線Xまわりのトルクを与え、1対の第2の連結部材233、243を捩れ変形させながら駆動部材231、241を回動させる。
これに伴い、1対の第1の連結部材232、242を捩れ変形させながら可動板22を第1の軸線Xまわりに回動させる。
一方、第2の電圧が印加された圧電素子62、64は、前述した第2の周波数で、第1の軸線Xに平行な方向(すなわち図1に示すx方向)に伸縮する。このような圧電素子62、64の駆動力を受けて、伝達部材61、63が、前述した第2の周波数で、第1の軸線Xに平行な方向(すなわち図1に示すy方向)に振動(変位)する。その結果、圧電素子62、64の駆動力が伝達部材61、63を介して枠状部材21の下面の第2の軸線Y付近に伝達される。すなわち、枠状部材21に第2の軸線Yまわりのトルクを与え、1対の第2の軸部材25、26を捩れ変形させながら枠状部材21を回動させ、これに伴って、可動板22を第2の軸線Yまわりに回動させる。
このような駆動により、可動板22を、第1の軸線Xまわりに第1の周波数で回動(振動)させながら、第2の軸線Yまわりに第2の周波数で回動(振動)させる。すなわち、可動板22を互いに直交する2軸まわりに回動させることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の光学デバイスの第2実施形態を説明する。
図6は、本発明の光学デバイスの第2実施形態を示す平面図、図7は、図6中のA−A線断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図6中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図7中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「奥」、左側を「手前」と言う。
以下、第2実施形態の光学デバイスについて、前述した第1実施形態の光学デバイスとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の光学デバイス1Aは、図6および図7に示すように、第2の駆動手段の構成が異なる以外は、第1実施形態の光学デバイス1とほぼ同様である。
第2実施形態の光学デバイス1Aは、図6および図7に示すように、基体2Aの枠状部材21A上に設けられたコイル211と、枠状部材21Aを介して対向する1対の永久磁石42、43とを備えている。かかる光学デバイス1Aでは、コイル211に通電することにより、枠状部材21Aを第2の軸線Yまわりに回動させるようにして第2の駆動手段を構成している。
コイル211は、枠状部材21Aの上面に枠状部材21Aに沿って形成され、環状をなしている。
このコイル211は、Al、Cuなどの単層の金属層で構成されている。これにより、コイル211を一回の成膜で形成して、光学デバイス1の製造を簡単化することができる。その結果、光学デバイス1の低コスト化を図ることができる。また、コイル211を比較的薄いものとすることができるので、光学デバイス1の振動特性に対するコイル211の影響を少なくし、光学デバイス1の設計を簡単化することができる。
このコイル211は、図1に示すように、枠状部材21A上から第2の弾性部材26上を通じて、支持部材272上に設けられた1対の端子212、213に接続されている。
このような1対の端子212、223は、図示しない電源回路に接続されている。
一方、1対の永久磁石42、43は、それぞれ、支持体3の基板31の上面に支持・固定されている。
また、1対の永久磁石42、43は、第1の軸線Xに平行な方向(x方向)に互いに離間するとともに、枠状部材21Aを介して対向している。
そして、1対の永久磁石42、43は、磁力線がx方向に枠状部材21Aを貫くような磁界を発生させるようになっている。すなわち、1対の永久磁石42、43は、枠状部材21A付近で、x方向の磁界を発生させるようになっている。本実施形態では、永久磁石42の枠状部材21A側の部分をN極とし、永久磁石43の枠状部材21A側の部分をS極とすることで、前述したような磁界を発生させる。
なお、前述したような磁界を発生させるものであれば、永久磁石に代えて、電磁石を用いることもできる。
このような第2の駆動手段は、次のようにして作動する。
コイル211に交番電圧を印加することにより、コイル211に流れる電流の方向が図6にて実線矢印で示す方向と破線矢印で示す方向とに交互に切り換わる。
このとき、コイル211が枠状部材21Aの厚さ方向の磁界を発生させる。そのため、枠状部材21Aと1対の永久磁石42、43との間には、枠状部材21Aを傾けるような吸引力および反発力が生じる。したがって、コイル211に流れる電流の方向が図6にて実線矢印で示す方向と破線矢印で示す方向とに交互に切り換わると、枠状部材21Aが第2の軸線Yまわりに回動・振動する。
以上のような本実施形態の光学デバイス1Aにおいても、前述した第1の実施形態の光学デバイス1と同様の効果の効果を発揮することができる。また、本実施形態の光学デバイス1Aは、前述したような第2の駆動手段を備えているので、光学デバイス1Aの小型化を図りつつ、可動板22の第2の軸線Yまわりの回動角を大きくすることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の光学デバイスの第3実施形態を説明する。
図8は、本発明の光学デバイスの第3実施形態を示す平面図、図9は、図8中のA−A線断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図8中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図9中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「奥」、左側を「手前」と言う。
以下、第3実施形態の光学デバイスについて、前述した第1実施形態の光学デバイスとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の光学デバイス1Bは、図8および図9に示すように、第2の駆動手段の構成が異なる以外は、第1実施形態の光学デバイス1とほぼ同様である。
第3実施形態の光学デバイス1Bは、図8および図9に示すように、可動板22を1対の第1の軸部材23、24を介して回動可能に支持する枠状部材21Bと、枠状部材21Bを介して対向する1対の電極44、45とを備えている。かかる光学デバイス1Bでは、電極44と枠状部材21Aとの間と、電極45と枠状部材21Aとの間とに交互に電圧を印加することにより、枠状部材21を第2の軸線Yまわりに回動させるようにして第2の駆動手段を構成している。
枠状部材21Bの平面視にて第1の軸線Xに平行な方向での両端部には、櫛歯状をなす櫛歯状電極部214、215が設けられている。
一方、1対の電極44、45は、それぞれ、支持体3の基板31の上面に支持・固定されている。
また、1対の電極44、45は、第1の軸線Xに平行な方向(x方向)に互いに離間するとともに、枠状部材21Bを介して対向している。
また、電極44は、前述した枠状部材21Bの櫛歯状電極部214に対し間隔を隔てつつ噛み合うように設けられた櫛歯状電極部441が形成されている。
これと同様に、電極45は、前述した枠状部材21Bの櫛歯状電極部215に対し間隔を隔てつつ噛み合うように設けられた櫛歯状電極部451が形成されている。
ここで、櫛歯状電極部441は、櫛歯状電極部214に対し、下方に初期変位している。これと同様に、櫛歯状電極部451は櫛歯状電極部215に対し、下方に初期変位している。これにより、枠状部材21Bの回動駆動の開始を簡単にすることができる。なお、櫛歯状電極部441を櫛歯状電極部214に対し、また、櫛歯状電極部451を櫛歯状電極部215に対し上方に初期変位させてもよい。
このような電極44、45は、図示しない電源回路に接続されている。
このような第2の駆動手段は、次のようにして作動する。
電極44と枠状部材21B(基体2B)との間と、電極45と枠状部材21B(基体2B)との間とに交互に電圧を印加する(電位差を生じさせる)。すると、電極44と枠状部材21Bとの間(より具体的には、櫛歯状電極部214と櫛歯状電極部441との間)と、電極45と枠状部材21Bとの間(より具体的には、櫛歯状電極部215と櫛歯状電極部451との間)とに交互に静電引力が生じる。
この静電気力により、枠状部材21Bは、第2の軸線Yまわりに回動・振動する。
以上のような本実施形態の光学デバイス1Bにおいても、前述した第1の実施形態の光学デバイス1と同様の効果の効果を発揮することができる。また、本実施形態の光学デバイス1Bは、前述したような第2の駆動手段を備えているので、光学デバイス1Bの小型化を図りつつ、可動板22の第2の軸線Yまわりの回動角を大きくすることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の光学デバイスの第4実施形態を説明する。
図10は、本発明の光学デバイスの第4実施形態を示す平面図、図11は、図10中のA−A線断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図10中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図11中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「奥」、左側を「手前」と言う。
以下、第4実施形態の光学デバイスについて、前述した第1実施形態の光学デバイスとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態の光学デバイス1Cは、図10および図11に示すように、第2の駆動手段の構成が異なる以外は、第1実施形態の光学デバイス1とほぼ同様である。
第4実施形態の光学デバイス1Cは、図10および図11に示すように、基体2Cの枠状部材21Cの下面に設けられた1対の永久磁石216、217と、枠状部材21Cの下方に設けられたコイル46とを備えている。かかる光学デバイス1Cでは、コイル46に通電することにより、枠状部材21Cを第2の軸線Yまわりに回動させるようにして第2の駆動手段を構成している。
1対の永久磁石216、217は、第2の軸線Yに平行な方向(y方向)における枠状部材21Cの両端部(第2の軸線Yに対して枠状部材21Cの遠位の両端部)に設けられている。
1対の永久磁石216、217は、それぞれ、薄膜状をなし、強磁性体を主材料として構成され、第1の軸線Xに平行な方向に着磁されている。各永久磁石216、217のy方向での両端部のうち、一端部をN極とし、他端部をS極とし、永久磁石216と永久磁石217とは互いに同方向に着磁されている。
強磁性体材料としては、特に限定されないが、各種硬磁性体材料が好適に用いられる。
また、各永久磁石216、217は、第1の軸線Xから離間した位置において、第1の軸線Xに平行な方向にて枠状部材21Cのほぼ全域に亘って設けられている。これにより、後述するコイル46から発生した磁界を永久磁石216、217に対し効果的に作用させることができる。その結果、より省電力化および小型化を図りつつ、枠状部材21Cおよび可動板22の第2の軸線Yまわりの回動角をより大きくすることができる。
一方、コイル46は、支持体3の基板31の上面に支持・固定されている。
図10に示すように、コイル46は、平面視にて枠状部材21Cの外周を囲むように形成(巻回)されており、枠状をなしている。そのため、コイル46の内側にて枠状部材21を回動させることができ、光学デバイス1Cの上下方向での寸法を抑えつつ、枠状部材21Cの回動角を大きくすることができる。
このようなコイル46には、図示しない電源回路が接続されている。この電源回路は、周期的に変化する電圧をコイル46に印加するように構成されている。
このような第2の駆動手段は、次のようにして作動する。
例えば、コイル46に交流を印加することにより、コイル46に流れる電流の方向が交互に切り換わる。
このとき、コイル46が枠状部材21Cの厚さ方向の磁界を発生させる。そのため、枠状部材21Cと1対の永久磁石216、217との間には、枠状部材21Cを傾けるような吸引力および反発力が生じる。したがって、前述したようにコイル46に流れる電流の方向が交互に切り換わると、枠状部材21Cが第2の軸線Yまわりに回動・振動する。
以上のような本実施形態の光学デバイス1Cにおいても、前述した第1の実施形態の光学デバイス1と同様の効果の効果を発揮することができる。また、本実施形態の光学デバイス1Cは、前述したような第2の駆動手段を備えているので、光学デバイス1Cの小型化を図りつつ、可動板22の第2の軸線Yまわりの回動角を大きくすることができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の光学デバイスの第5実施形態を説明する。
図12は、本発明の光学デバイスの第5実施形態を示す平面図、図13は、図12中のA−A線断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図12中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図13中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「奥」、左側を「手前」と言う。
以下、第5実施形態の光学デバイスについて、前述した第1実施形態の光学デバイスとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第5実施形態の光学デバイス1Dは、図12および図13に示すように、第2の駆動手段の構成が異なる以外は、第1実施形態の光学デバイス1とほぼ同様である。
第5実施形態の光学デバイス1Dは、図12および図13に示すように、基体2Dの枠状部材21Dの下面に設けられた1対の軟磁性体218、219と、この1対の軟磁性体218、219に対応して枠状部材21Dの下方に設けられた1対のコイル47、48とを備えている。かかる光学デバイス1Dでは、コイル47とコイル48とに交互に通電することにより、枠状部材21Dを第2の軸線Yまわりに回動させるようにして第2の駆動手段を構成している。
1対の軟磁性体218、219は、第1の軸線Xに平行な方向(x方向)における枠状部材21Dの両端部(第2の軸線Yに対して枠状部材21Dの遠位の両端部)に設けられている。
1対の軟磁性体218、219は、それぞれ、薄膜状をなし、軟磁性体材料を主材料として構成されている。
軟磁性体材料としては、特に限定されないが、例えば、Fe、各種Fe合金(ケイ素鉄、パーマロイ、アモルファス、センダストなど)、軟磁性フェライトなどが挙げられる。
また、各軟磁性体218、219は、第2の軸線Yから離間した位置において、第2の軸線Yに平行な方向にて枠状部材21Dのほぼ全域に亘って設けられている。これにより、後述するコイル47、48から発生した磁界を軟磁性体218、219に対し効果的に作用させることができる。その結果、より省電力化および小型化を図りつつ、枠状部材21Dおよび可動板22の第2の軸線Yまわりの回動角をより大きくすることができる。
一方、1対のコイル47、48は、支持体3の基板31の上面に支持・固定されている。
図12に示すように、コイル47は、平面視にて軟磁性体218の外周を囲むように形成(巻回)されており、枠状をなしている。コイル47と同様に、コイル48は、平面視にて軟磁性体219の外周を囲むように形成(巻回)されており、枠状をなしている。
このような各コイル47、48には、図示しない電源回路が接続されている。この電源回路は、間欠的な直流をコイル47、48に交互に印加するように構成されている。
このような第2の駆動手段は、次のようにして作動する。
1対のコイル47、48に交互に、間欠的な直流を印加する。
コイル47に電流が印加されているときには、コイル47による磁界により軟磁性体218がコイル47側へ引き付けられる。
一方、コイル48に電流が印加されているときには、コイル48による磁界により軟磁性体219がコイル48側へ引き付けられる。
したがって、前述したように1対のコイル47、48に交互に間欠的な直流を印加すると、枠状部材21Dが第2の軸線Yまわりに回動・振動する。
以上のような本実施形態の光学デバイス1Dにおいても、前述した第1の実施形態の光学デバイス1と同様の効果の効果を発揮することができる。また、本実施形態の光学デバイス1Dは、前述したような第2の駆動手段を備えているので、光学デバイス1Dの小型化を図りつつ、可動板22の第2の軸線Yまわりの回動角を大きくすることができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の光学デバイスの第6実施形態を説明する。
図14は、本発明の光学デバイスの第6実施形態を示す平面図、図15は、図14中のC−C線断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図14中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図15中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「奥」、左側を「手前」と言う。
以下、第6実施形態の光学デバイスについて、前述した第1実施形態の光学デバイスとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第6実施形態の光学デバイス1Eは、図14および図15に示すように、第1の駆動手段の構成が異なる以外は、第1実施形態の光学デバイス1とほぼ同様である。
第6実施形態の光学デバイス1Eは、図14および図15に示すように、基体2Eの枠状部材21Eに支持された伝達部材61に接合・支持された圧電素子52Eを備えている。かかる光学デバイス1Eでは、圧電素子52Eの駆動力を伝達部材51を介して駆動部材231、241に伝達するようになっている。
このように圧電素子52Eが枠状部材21Eに支持されているため、枠状部材21Eの回動をより円滑なものとすることができる。なお、圧電素子52Eは、枠状部材21Eに対し、直接支持されていてもよいし、伝達部材61以外の他の部材を介して支持されていてもよい。
以上のような本実施形態の光学デバイス1Eにおいても、前述した第1の実施形態の光学デバイス1と同様の効果の効果を発揮することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の光学デバイスの第7実施形態を説明する。
図16は、本発明の光学デバイスの第7実施形態を示す平面図、図17は、図16中のA−A線断面図、図18は、図16中のB−B線断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図16中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図17中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「奥」、左側を「手前」と言い、図18中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
以下、第7実施形態の光学デバイスについて、前述した第1実施形態の光学デバイスとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第7実施形態の光学デバイス1Fは、図16ないし図18に示すように、第1の軸部材および第2の軸部材の構成が異なる以外は、第1実施形態の光学デバイス1とほぼ同様である。
第7実施形態の光学デバイス1Fでは、基体2Fが図16ないし図18に示すように、偏平な部分を有する第1の軸部材23F、24Fおよび第2の軸部材25F、26Fを備えている。
より具体的に説明すると、第1の軸部材23Fは、駆動部材231と枠状部材21とを連結する第2の連結部材233Fを有しており、この第2の連結部材233Fは、その幅(y方向での長さ)が厚さ(z方向での長さ)よりも大きくなっている。この第2の連結部材233Fと同様に、第1の軸部材24Fは、駆動部材241と枠状部材21とを連結する第2の連結部材243Fを有しており、この第2の連結部材243Fは、その幅(y方向での長さ)が厚さ(z方向での長さ)よりも大きくなっている。
このように各第1の軸部材23F、24Fは、その幅が厚さよりも大きい部分を有しているので、y方向に撓みにくくなっている。そのため、第1の軸線Xのブレを防止しつつ、伝達部材51が圧電素子52の駆動力を駆動部材231、241に伝達することができる。
一方、第2の軸部材25F、26Fも、それぞれ、その幅(x方向での長さ)が厚さ(z方向での長さ)よりも大きくなっていて、x方向に撓みにくくなっている。そのため、第2の軸線Yのブレを防止しつつ、伝達部材61、63が圧電素子62、64の駆動力を枠状部材21に伝達することができる。
以上のような本実施形態の光学デバイス1Fにおいても、前述した第1の実施形態の光学デバイス1と同様の効果の効果を発揮することができる。
以上説明したような光学デバイス1〜1Fは、例えば、レーザープリンタ、バーコードリーダー、走査型共焦点レーザー顕微鏡、イメージング用ディスプレイ等の画像形成装置に備える光スキャナに好適に適用することができる。
ここで、図19および図20に基づき、画像形成装置の一例として、光学デバイス1をイメージング用ディスプレイの光スキャナとして用いた場合を説明する。
図19は、本発明の画像形成装置(イメージングディスプレイ)の一例を示す概略図、図20は、図19に示す画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図19に示すように、画像形成装置10は、光スキャナである光学デバイス1と、この光学デバイス1に光を照射する光照射装置9とを備え、光照射装置9からの光を光学デバイス1で主走査および副走査することにより、スクリーンS上に画像を形成(描画)する。
なお、スクリーンSは、画像形成装置10の本体に備えられたものであっても別体であってもよい。また、スクリーンSの表面(視認側の面)に光照射装置9からの光を照射し表示してもよいし、スクリーンSの裏面(視認側の面とは反対側の面)に光照射装置9からの光を照射し表面に透過させ表示してもよい。
光照射装置9は、図20に示すように、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の光源91、92、93と、クロスダイクロイックプリズム(Xプリズム)94と、ミラー95と、レンズ96とを備えている。
光源91は、赤色の光を発するものであり、光源91を駆動するための光源ドライバー81に接続されている。また、光源92は、緑色の光を発するものであり、光源92を駆動するための光源ドライバー82に接続されている。また、光源93は、青色の光を発するものであり、光源93を駆動するための光源ドライバー83に接続されている。
各駆動ドライバー81、82、83は、制御部8Aに接続されていて、この制御部8Aからの信号に基づき作動する。ここで、制御部8Aは、図示しないホストコンピュータから画像情報(画像信号)を受け、この画像情報に応じて、各駆動ドライバー81、82、83を作動させる。また、制御部8Aは、図示しない検知手段によって検知された光学デバイス1(可動板22)の挙動情報に基づき電源回路7の駆動を制御するようになっている。
このような画像形成装置10にあっては、光源91、92、93からクロスダイクロイックプリズム94、ミラー95、およびレンズ96を介して光学デバイス1(光反射部221)に各色の光が照射される。このとき、光源91からの赤色の光と、光源92からの緑色の光と、光源93からの青色の光とが、クロスダイクロイックプリズム95にて合成される。また、各色の光源91、92、93から出力される光の強度は、図示しないホストコンピュータから受けた画像情報に応じて変化する。
そして、光反射部221で反射した光(3色の合成光)は、スクリーンS上に照射される。
その際、光学デバイス1の可動板22の第1の軸線Xまわりの回動により、光反射部221で反射した光は、スクリーンSの横方向に走査(主走査)される。一方、光学デバイス1の可動板22の第2の軸線Yまわりの回動により、光反射部221で反射した光は、スクリーンSの縦方向に走査(副走査)される。
このようにして画像形成装置10は、スクリーンS上を画像形成(描画)を行う。このような画像形成装置10にあって、光学デバイス1を1つ設けるだけで、2次元走査、すなわち主走査(水平走査)および副走査(垂直走査)を行うことができ、低コスト化および小型化を図ることができる。
以上、本発明の光学デバイス、光スキャナ、および画像形成装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本発明の光学デバイス等では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、第1の駆動手段が1つの圧電素子を有するものを説明したが、第1の駆動手段は2個以上の圧電素子を有するものであってもよい。この場合、伝達部材は、1つであってもよいし、各圧電素子に対応して複数設けられていてもよい。
また、前述した実施形態では、第1の駆動手段の伝達部材が第1の軸部材に接合されているものを説明したが、かかる伝達部材は可動板に接合されていてもよい。この場合、可動板の回動中心軸である第1の軸線近傍で可動板に第1の軸線まわりのトルクを与えることができる。そのため、可動板を非共振で振動させても、可動板の回動角を大きくすることができる。したがって、このような場合であっても、光学デバイスの設計自由度を向上させることができる。
また、前述した第1実施形態では、第2の駆動手段が2つの圧電素子を有するものを説明したが、第1の駆動手段は1個または3個以上の圧電素子を有するものであってもよい。この場合、伝達部材は、第1の駆動手段と同様に1つであってもよいし、各圧電素子に対応して複数設けられていてもよい。
また、前述した第1実施形態では、第2の駆動手段の伝達部材が枠状部材に接合されているものを説明したが、かかる伝達部材は第2の軸部材に接合されていてもよい。
また、前述した実施形態では、可動板および1対の第1の軸部材が2自由度振動系を構成するように第1の軸部材が形成されているものを説明したが、可動板および1対の第1の軸部材は、1自由度振動系を構成するものであっても、3自由度以上の振動系を構成するものであってもよい。
また、前述した実施形態では、枠状部材および1対の第2の軸部材が1自由度振動系を構成するように第2の軸部材が形成されているものを説明したが、枠状部材および1対の第2の軸部材は、2自由度以上の振動系を構成するものであってもよい。
また、前述した実施形態では、光反射部が可動板の上面(支持体とは逆側の面)に設けられている構成について説明したが、例えば、その逆に設けられている構成であってもよい。この場合、基板31に透明基板を採用したり、基板31に開口部を形成する。
本発明の光学デバイスの第1実施形態を示す斜視図である。 図1に示す光学デバイスの平面図である。 図2中のA−A線断面図である。 図2中のB−B線断面図である。 図1に示す光学デバイスの制御系の構成を示すブロック図である。 本発明の光学デバイスの第2実施形態を示す平面図である。 図6中のA−A線断面図である。 本発明の光学デバイスの第3実施形態を示す平面図である。 図8中のA−A線断面図である。 本発明の光学デバイスの第4実施形態を示す平面図である。 図10中のA−A線断面図である。 本発明の光学デバイスの第5実施形態を示す平面図である。 図12中のA−A線断面図である。 本発明の光学デバイスの第6実施形態を示す平面図である。 図14中のC−C線断面図である。 本発明の光学デバイスの第7実施形態を示す平面図である。 図16中のA−A線断面図である。 図16中のB−B線断面図である。 本発明の画像形成装置(イメージングディスプレイ)の一例を示す概略図である。 図19に示す画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F……光学デバイス(光スキャナ) 2……基体 2A〜2F……基体 21、21A、21B、21C、21D、21E……枠状部材 211……コイル 212、213……端子 214、215……櫛歯状電極部 216、217……永久磁石 218、219……軟磁性体 22……可動板 221……光反射部 23、23F、24、24F……第1の軸部材 231、241……駆動部材 232、242……第1の連結部材 233、233F、243、243F……第2の連結部材 25、25F、26、26F……第2の軸部材 271、272……支持部材 3……支持体 31……基板 32……スペーサ 41……突起部 42、43……永久磁石 44、45……電極 46〜48……コイル 5……第1の駆動手段 51……伝達部材 511……変形部 52、52E……圧電素子 53、54、65、66……スペーサ 6……第2の駆動手段 61、63……伝達部材 62、64……圧電素子 7……電源回路 71……第1の電圧発生部 72……第2の電圧発生部 8、8A……制御部 81〜83……光源ドライバー 9……光照射装置 91、92、93……光源 94……クロスダイクロイックプリズム 95……ミラー 96……レンズ S……スクリーン 10……画像形成装置 X……第1の軸線 Y……第2の軸線

Claims (14)

  1. 枠状をなす枠状部材と、
    前記枠状部材の内側に設けられ、光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
    前記枠状部材に対し前記可動板を第1の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第1の軸部材と、
    前記枠状部材を前記第1の軸線に直交する第2の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第2の軸部材と、
    前記第1の軸部材を捩れ変形させながら前記可動板を前記第1の軸線まわりに回動させる第1の駆動手段と、
    前記第2の軸部材を捩れ変形させながら前記枠状部材を前記第2の軸線まわりに回動させることにより、前記可動板を前記第2の軸線まわりに回動させる第2の駆動手段とを有し、
    前記各第1の軸部材は、前記可動板と離間して設けられた板状の駆動部材と、前記駆動部材と前記枠状部材とを連結する第1の連結部材と、前記駆動部材と前記可動板とを連結する第2の連結部材とを備え、
    前記第1の駆動手段は、前記第2の軸線に平行な方向に伸縮するように設けられた圧電素子と、平面視における前記第1の軸線上前記各駆動部材の一方の面に接合され、前記圧電素子の駆動力を前記各駆動部材に伝達する伝達部材とを備え、通電により前記圧電素子を伸縮させることにより、前記伝達部材を前記第2の軸線に平行な方向に変位させて、前記伝達部材が前記各駆動部材に前記第1の軸線まわりのトルクを与え、これにより、前記各第1の連結部材を捩れ変形させながら前記各駆動部材を回動させ、これに伴って、前記各第2の連結部材を捩れ変形させながら前記可動板を回動させるように構成され
    前記伝達部材は、スペーサを介して前記各駆動部材に接合され、
    前記伝達部材は、SOI基板の一方のSi層を加工することにより形成され、前記スペーサは、前記SOI基板のSiO 層を加工することにより形成されたものであり、前記枠状部材と前記可動板と前記第1の軸部材と前記第2の軸部材とは、前記SOI基板の前記一方のSi層と反対側のSi層を加工することにより形成されたものであることを特徴とする光学デバイス。
  2. 前記伝達部材は、前記枠状部材を平面視したときに、前記枠状部材の内側に位置するように設けられている請求項に記載の光学デバイス。
  3. 前記圧電素子は、前記可動板を平面視したときに、前記第2の軸線上に沿って設けられている請求項1または2に記載の光学デバイス。
  4. 前記圧電素子は、圧電体層と電極層とが交互に複数積層されてなる請求項1ないしのいずれかに記載の光学デバイス。
  5. 前記圧電素子は、前記枠状部材を平面視したときに、前記枠状部材の内側に位置するように設けられている請求項1ないしのいずれかに記載の光学デバイス。
  6. 前記枠状部材を前記第2の軸部材を介して支持する支持体を有しており、前記圧電素子は、前記支持体に支持されている請求項1ないしのいずれかに記載の光学デバイス。
  7. 前記伝達部材は、前記枠状部材の前記第2の軸線まわりの回動を許容するように変形可能な変形部を備える請求項に記載の光学デバイス。
  8. 前記圧電素子は、前記枠状部材に支持されている請求項1ないしのいずれかに記載の光学デバイス。
  9. 前記各第1の軸部材は、その幅が厚さよりも大きい部分を有する請求項1ないしのいずれかに記載の光学デバイス。
  10. 前記第2の駆動手段は、前記枠状部材に対し間隔を隔てて設けられた電極を備え、前記枠状部材と前記電極との間に電圧を印加することによりこれらの間に静電引力を生じさせ、前記枠状部材を回動させるように構成されている請求項1ないしのいずれかに記載の光学デバイス。
  11. 前記第2の駆動手段は、前記枠状部材を回動させる圧電素子を備えている請求項1ないしのいずれかに記載の光学デバイス。
  12. 前記第2の駆動手段は、磁性体と、該磁性体に対向するように設けられたコイルを備えた磁界印加手段とを備え、前記コイルに電圧を印加することにより前記枠状部材を回動させるように構成されている請求項1ないしのいずれかに記載の光学デバイス。
  13. 枠状をなす枠状部材と、
    前記枠状部材の内側に設けられ、光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
    前記枠状部材に対し前記可動板を第1の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第1の軸部材と、
    前記枠状部材を前記第1の軸線に直交する第2の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第2の軸部材と、
    前記第1の軸部材を捩れ変形させながら前記可動板を前記第1の軸線まわりに回動させる第1の駆動手段と、
    前記第2の軸部材を捩れ変形させながら前記枠状部材を前記第2の軸線まわりに回動させることにより、前記可動板を前記第2の軸線まわりに回動させる第2の駆動手段とを有し、
    前記各第1の軸部材は、前記可動板と離間して設けられた板状の駆動部材と、前記駆動部材と前記枠状部材とを連結する第1の連結部材と、前記駆動部材と前記可動板とを連結する第2の連結部材とを備え、
    前記第1の駆動手段は、前記第2の軸線に平行な方向に伸縮するように設けられた圧電素子と、平面視における前記第1の軸線上前記各駆動部材の一方の面に接合され、前記圧電素子の駆動力を前記各駆動部材に伝達する伝達部材とを備え、通電により前記圧電素子を伸縮させることにより、前記伝達部材を前記第2の軸線に平行な方向に変位させて、前記伝達部材が前記各駆動部材に前記第1の軸線まわりのトルクを与え、これにより、前記各第1の連結部材を捩れ変形させながら前記各駆動部材を回動させ、これに伴って、前記各第2の連結部材を捩れ変形させながら前記可動板を回動させるように構成され
    前記伝達部材は、スペーサを介して前記各駆動部材に接合され、
    前記伝達部材は、SOI基板の一方のSi層を加工することにより形成され、前記スペーサは、前記SOI基板のSiO 層を加工することにより形成されたものであり、前記枠状部材と前記可動板と前記第1の軸部材と前記第2の軸部材とは、前記SOI基板の前記一方のSi層と反対側のSi層を加工することにより形成されたものであることを特徴とする光スキャナ。
  14. 枠状をなす枠状部材と、
    前記枠状部材の内側に設けられ、光反射性を有する光反射部を備えた可動板と、
    前記枠状部材に対し前記可動板を第1の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第1の軸部材と、
    前記枠状部材を前記第1の軸線に直交する第2の軸線まわりに回動可能に支持する1対の第2の軸部材と、
    前記第1の軸部材を捩れ変形させながら前記可動板を前記第1の軸線まわりに回動させる第1の駆動手段と、
    前記第2の軸部材を捩れ変形させながら前記枠状部材を前記第2の軸線まわりに回動させることにより、前記可動板を前記第2の軸線まわりに回動させる第2の駆動手段とを有し、
    前記各第1の軸部材は、前記可動板と離間して設けられた板状の駆動部材と、前記駆動部材と前記枠状部材とを連結する第1の連結部材と、前記駆動部材と前記可動板とを連結する第2の連結部材とを備え、
    前記第1の駆動手段は、前記第2の軸線に平行な方向に伸縮するように設けられた圧電素子と、平面視における前記第1の軸線上前記各駆動部材の一方の面に接合され、前記圧電素子の駆動力を前記各駆動部材に伝達する伝達部材とを備え、通電により前記圧電素子を伸縮させることにより、前記伝達部材を前記第2の軸線に平行な方向に変位させて、前記伝達部材が前記各駆動部材に前記第1の軸線まわりのトルクを与え、これにより、前記各第1の連結部材を捩れ変形させながら前記各駆動部材を回動させ、これに伴って、前記各第2の連結部材を捩れ変形させながら前記可動板を回動させるように構成され
    前記伝達部材は、スペーサを介して前記各駆動部材に接合され、
    前記伝達部材は、SOI基板の一方のSi層を加工することにより形成され、前記スペーサは、前記SOI基板のSiO 層を加工することにより形成されたものであり、前記枠状部材と前記可動板と前記第1の軸部材と前記第2の軸部材とは、前記SOI基板の前記一方のSi層と反対側のSi層を加工することにより形成されたものであることを特徴とする画像形成装置。
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