JP2004037501A - 折り畳み式スクリーン - Google Patents

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奥村 惠一
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Abstract

【課題】壁面に近接して配置することが可能であり空間の有効利用を図ることができるとともに、スクリーン布の設置高さを高くしたり低くしたりすることがことが可能であり床の近傍や畳の近傍にもスクリーン布を設置することが容易なスクリーンを提供する。
【解決手段】上面が開放可能な横長の収納ケースと、収納時にはこの収納ケース内にロール巻きして収納し、使用時にはこの収納ケースから引き出して使用するスクリーン布と、を有する折り畳み式スクリーンであって、一対の折り畳み可能な脚をさらに有することを特徴とする折り畳み式スクリーン。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、オフィス、学校、店舗、家庭などにおいて、プロジェクタ、OHP、スライドなどの各種投写光学装置の映像・画像を投写するために用いるスクリーンに関し、特に、使用しないときにスクリーン布を収納可能なスクリーンに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、登録実用新案公報第3040235号に開示された従来の三脚式スクリーンの構造を説明する図である。図5(a)は正面図、図5(b)は側面図である。この三脚式スクリーン800は、図5に示されるように、下部脚端に設けたキャスター805によって移動可能となる三脚803で支柱806を起立状に支持し、この支柱806にスクリーン813を該支柱806のまわりに回転自在となるよう取り付けた構造を有している。このため、大型で重量的に重いスクリーンでも手軽に移動させることができるという優れた特徴を有している。
【0003】
しかしながら、この三脚式スクリーンは、スクリーン使用時に三脚を大きく広げる必要があるため、壁面に近接して配置することが困難であり、そのため、空間の有効利用ができないという問題点があった。
【0004】
図6は、登録実用新案公報第3081027号に開示された従来の折り畳み式スクリーンの構造を説明する図である。図6(a)は正面図、図6(b)及び図6(c)は側面図である。なお、図6(b)はスクリーン布を引き出した状態を示す図であり、図6(c)はスクリーン布を折り畳んだ(巻き取った)状態を示す図である。この折り畳み式スクリーン900は、図6に示されるように、上面が開放した横長のケース901内に、ロール巻きされたスクリーン布902と、スクリーン布902の後方位置に、四本の枠材を枢止結合して上下の伸縮と折り畳みが可能となるパンタグラフ機構の主枠903と、この主枠903を所望する伸縮状態に保つための弾性支持部材904とを設けた折り畳み式スクリーンであり、この主枠903の下位に位置する両側の枠材の途中を、上端部を枢軸914で互いに枢止結合して下端部を収納ケース901内に固定したレール907で横移動可能に支持した保持杆912、912で支持する構造を有している。
【0005】
この従来の折り畳み式スクリーン900は、三脚を用いることなくスクリーンを所定の高さに設置することができるため、壁面に近接して配置することが容易であり、そのため、空間の有効利用を図ることができるという優れた特徴を有している。
【0006】
図7は、折り畳み式スクリーン900の主枠903と両側保持杵912との関係を示す概略図であって、図7(a)はスクリーン布が引き出された状態を表す図であり、図7(b)はスクリーン布が途中まで巻き取られた状態を表す図である。この折り畳み式スクリーン900は、図7に示されるように、保持杵912の作用により、起立状態の主枠903を安定よく確実に支持することができ、スクリーン布902を引き出したときに、左右の揺動や傾斜、弛み等の発生を確実に防ぐことができるという優れた特徴を有している。
【0007】
しかしながら、この折り畳み式スクリーン900においては、スクリーン布の設置高さを低くすることができないため、例えば、床の近傍や畳の近傍にスクリーン布を設置することが容易ではないという問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、壁面に近接して配置することが可能であり空間の有効利用を図ることができるとともに、スクリーン布の設置高さを高くしたり低くしたりすることが可能であり床の近傍や畳の近傍にもスクリーン布を設置することが容易なスクリーンを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の折り畳み式スクリーンは、上面が開放可能な横長の収納ケースと、収納時にはこの収納ケース内にロール巻きして収納し、使用時にはこの収納ケースから引き出して使用するスクリーン布と、を有する折り畳み式スクリーンであって、一対の折り畳み可能な脚をさらに有することを特徴とする。
【0010】
このため、本発明の折り畳み式スクリーンは、三脚を広げなくてもスクリーン布を所定の高さに設定できるため、壁面に近接して配置することが可能であり空間の有効利用を図ることができる。そのうえ、脚を開いたり折り畳んだりすることにより容易にスクリーン布の設置高さを高くしたり低くしたりすることができ床の近傍や畳の近傍にもスクリーン布を設置することが容易にできる。
【0011】
上記(1)に記載の折り畳み式スクリーンにおいては、折り畳み可能な脚は、収納ケースの下部に取り付けることが好ましい。
【0012】
(2)上記(1)に記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記一対の脚には、脚の設置面積を大きくするためのフットがそれぞれ設けられていることが好ましい。
【0013】
このように構成することにより、脚の床等との設置面積が広くなるので,スクリーンの安定性を高めることができる。また、脚を折り畳んだときにも、このフットの作用により、スクリーンの安定性を高めることができる。
【0014】
(3)上記(2)に記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記フットは、スクリーン使用時には、前記脚が開いているときも、前記脚が折り畳まれているときも、スクリーンの前後方向に長くなるように設定可能であることが好ましい。
【0015】
このように構成することにより、スクリーンは通常前後方向に不安定となり倒れ易いものであるが、このスクリーンの前後方向に係る安定性を効果的に高めることができる。
【0016】
(4)上記(2)又は(3)に記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記フットは、スクリーン使用時には、フット後方部よりもフット前方部が長くなるように構成されてなることが好ましい。
【0017】
このように構成することにより、スクリーンを前面側に倒れるよるも背面側に倒れやすくすることができる。このため、スクリーンが万一倒れるようなことがあっても背面側に倒れることになる。通常スクリーンの背面側には、このスクリーンに近接して壁が存在しているため、スクリーンはこの壁に突き当たるがこれ以上は倒れないので、安全性が高い。
【0018】
(5)上記(2)乃至(4)のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記フットは、スクリーン収納時には、スクリーンの左右方向に長くなるように設定可能であることが好ましい。
【0019】
このように構成することにより、フットはスクリーンの左右方向に沿って、すなわち収納ケースに沿って配置されることになるため、余分な収納スペースをとることがない。
【0020】
(6)上記(2)乃至(5)のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記脚及びフットは、スクリーン収納時には、いずれも前記収納ケースを上面から見た輪郭の内側に収まるように構成されてなることが好ましい。
【0021】
このように構成することにより、収納ケースを段ボール箱に収納する際に段ボールを大きくする必要がなくなるし、収納ケースをそのまま保管室等に保管する際にも保管スペースを小さくすることができる。
【0022】
(7)上記(2)乃至(6)のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記フットは、脚を支点として回転可能であることが好ましい。
【0023】
このように構成することにより、フットを脚を支点にして回転させるだけの簡単な作業で、フットの向きを変更することができる。
【0024】
(8)上記(2)乃至(7)のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記脚が折り畳まれたとき、前記フットが前記収納ケースに固定可能となる構造を有することが好ましい。
【0025】
このように構成することにより、収納作業時にフットを収納ケースに固定できるので、収納作業の安全性が高まる。「フットが前記収納ケースに固定可能となる構造」としては、収納ケースの下部に設けられるピンなどを好ましく用いることができる。この場合、フットにも孔を設けておき、この孔に収納ケース下部に設けておいたピンを刺すことによって、フットが収納ケースに固定可能となる。
【0026】
(9)上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記脚が開いたとき前記脚が開いた状態で固定され、前記脚が折り畳まれたとき前記脚が前記収納ケースに固定可能となる構造を有することが好ましい。
【0027】
このように構成することにより、スクリーン使用時にはスクリーンの安定性が高められ、スクリーン収納時には収納作業の安全性が高まる。「脚が前記収納ケースに固定可能となる構造」としては、収納ケースの下部に設けられる脚固定部材などを好ましく用いることができる。スクリーン収納時には、この脚固定部材に脚を固定する。
【0028】
(10)上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおては、前記収納ケースの両側側面には、それぞれ取っ手が設けられてなることが好ましい。
【0029】
このように構成することにより、脚を開いたり脚を折り畳んだりする作業を行う際の作業性が向上する。
【0030】
上記(1)乃至(10)のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記収納ケースには、持ち手が設けられた上蓋が設けられてなることが好ましい。
【0031】
このように構成することにより、スクリーンを収納する際には、この上蓋を閉めることにより、スクリーン布等が確実に収納される。また、収納時には持ち手を持つことにより、収納ケースを運搬したり収納ケースを段ボール箱へ収納したりする際の作業性が向上する。
【0032】
(11)上記(1)乃至(10)のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記スクリーン布の上部には、スクリーン使用時にこのスクリーン布を固定するための部材が設けられてなることが好ましい。
【0033】
このように構成することにより、スクリーン布を引き出した状態で、背面の壁などにこのスクリーン布を固定することができ、スクリーン布がより安定する。このため、この折り畳み式スクリーン自身の安定性が高まると同時に、スクリーン布に投写される画像・映像の画質が向上する。
【0034】
(12)上記(1)乃至(11)のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記収納ケースには、スクリーンの昇降を行う際に用いる棒が収納されてなることが好ましい。
【0035】
このように構成することにより、折り畳み式スクリーンが大型化しても、折り畳み式スクリーンに対して相対的に背の低い人が作業しても、スクリーンの引き出しや折り畳みの作業を容易に行えるようになる。
【0036】
(13)本発明の折り畳み式スクリーンは、上面が開放可能な横長の収納ケースと、収納時にはこの収納ケース内にロール巻きして収納し、使用時にはこの収納ケースから引き出して使用する可能なスクリーン布と、スクリーン本体の重量を支えるためのフットであって、スクリーン使用時にはフット後方部よりもフット前方部が長くなるように構成された回転可能なフットと、を有することを特徴とする。
【0037】
このため、脚の有無によらず、スクリーンを前面側に倒れるよるも背面側に倒れやすくすることができる。このため、スクリーンが万一倒れるようなことがあっても背面側に倒れることになる。通常スクリーンの背面側には、このスクリーンに近接して壁が存在しているため、スクリーンはこの壁に突き当たるがこれ以上は倒れないので、安全性が高い。
【0038】
(14)上記(1)乃至(13)のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいては、前記スクリーン布の後方に設けられ上下の伸縮と折り畳みが可能となるパンタグラフ機構の主枠と、この主枠を所望する伸縮状態に保つための弾性支持部材とをさらに有することが好ましい。
【0039】
このように構成することにより、上記パンタグラフ機構の主枠と上記弾性支持部材の作用により、スクリーンの引き出しと巻取りとをスムーズに行うことが可能となる。
【0040】
(15)上記(14)に記載の折り畳み式スクリーンにおいては、
前記主枠の下部両側の枠材の途中に枢着されるとともに、ハ字状に配置した状態で上端を互いに枢止結合して下端部をケース内に固定したレールで横移動可能に支持した保持杵、をさらに有することが好ましい。
【0041】
このように構成することにより、この保持杵の作用により、起立状態の主枠を安定よく確実に支持することができ、スクリーン布を引き出したときに、左右の揺動や傾斜、弛み等の発生を確実に防ぐことができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
次に、図面を用いて、本発明の実施の形態を説明する。
【0043】
(実施形態1)
図1乃至図3は、本発明の実施形態1に係る折り畳み式スクリーン100の三面図である。このうち、図1は、脚を開いた状態でスクリーンを引き出した時の三面図であって、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は側面図である。また、図2は、脚を折り畳んだ状態でスクリーンを引き出したときの三面図であって、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は側面図である。また、図3は、脚を折り畳んだ状態でスクリーン布を巻き取ったときの三面図であって、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は側面図である。
【0044】
この折り畳み式スクリーン100は、図1乃至図3に示されるように、上面が開放可能な横長の収納ケース101と、収納時にはこの収納ケース101内にロール巻きして収納し、使用時にはこの収納ケース101から引き出して使用するスクリーン布102と、収納ケース101の下部に取り付けられた一対の折り畳み可能な脚120とを有している。
【0045】
このため、折り畳み式スクリーン100は、図1及び図2に示されるように、三脚を広げなくてもスクリーン布102を所定の高さに設定できるため、壁面に近接して配置することが可能であり空間の有効利用を図ることができる。そのうえ、図2に示されるように、脚120を脚を開いたり折り畳んだりすることにより容易にスクリーン布の設置高さを高くしたり低くしたりすることができ、床から所定高さの位置にも又は床の近傍や畳の近傍にもスクリーン布102を設置することが容易にできる。
【0046】
折り畳み式スクリーン100においては、図1及び図2に示されるように、一対の脚120には、設置面積を大きくするためのフット121がそれぞれ設けられている。このため、床との設置面積が広くなりスクリーンの安定性が高められている。また、図2に示されるように、脚120を折り畳んだときにも、フット121の作用によりスクリーンの安定性が高められている。
【0047】
折り畳み式スクリーン100においては、フット121は、スクリーン使用時には、脚120が開いているときも(図1参照。)、脚120が折り畳まれているときも(図2参照。)、前後方向に長くなるように構成されている。このため、スクリーンは通常前後方向に不安定となり倒れ易いものであるが、このスクリーンの前後方向に係る安定性が効果的に高められている。
【0048】
折り畳み式スクリーン100においては、図1及び図2に示されるように、フット121は、スクリーン使用時には、フット後方部121Bよりもフット前方部121Fが長くなるように構成されている。このため、スクリーンは前面側に倒れるよるも背面側に倒れやすくなる。この結果、スクリーン100が万一倒れるようなことがあっても背面側に倒れることになる。通常スクリーンの背面側には、このスクリーンに近接して壁が存在しているため、スクリーン100はこの壁に突き当たるがこれ以上は倒れないので、安全性が高い。
【0049】
折り畳み式スクリーン100においては、図3に示されるように、フット121は、スクリーン収納時には、スクリーンの左右方向に長くなるように構成されている。このため、フット121はスクリーンの左右方向に沿って、すなわち収納ケース101に沿って配置されることになるため、余分な収納スペースをとることがない。
【0050】
折り畳み式スクリーン100においては、図3に示されるように、脚120及びフット121は、スクリーン収納時には、いずれも収納ケース101を上面から見た輪郭の内側に収まるように構成されている。このため、収納ケース101を段ボール箱に収納する際に段ボールを大きくする必要がなくなるし、収納ケース101をそのまま保管室等に保管する際にも保管スペースを小さくすることができる。
【0051】
折り畳み式スクリーン100においては、フット121は、脚120を支点として回転可能である。このため、フット121を回転させるだけの簡単な作業で、フット121の向きを変更することができる。
【0052】
折り畳み式スクリーン100においては、図3に示されるように、脚120が折り畳まれたとき、フット121が収納ケース101に固定可能となる構造を有している。このため、収納作業時にフットを収納ケースに固定できるので、収納作業の安全性が高まる。「フット121が収納ケース101に固定可能となる構造」としては、収納ケース101の下部に設けられるピンなどを好ましく用いることができる。この場合、フット121にも孔を設けておき、この孔に収納ケース下部に設けておいたピンを刺すことによって、フット121が収納ケースに固定可能となる。
【0053】
折り畳み式スクリーン100においては、脚120が開いたときは脚120が開いた状態で固定され、脚120が折り畳まれたときは脚120が収納ケース101に固定可能となる構造を有している。このため、スクリーン使用時及びスクリーン収納時における、脚120の安定性・安全性が高まる。「脚120が折り畳まれたとき脚120が収納ケース101に固定可能となる構造」としては、図1に示されるように、収納ケース101の下部に設けられる脚固定部材122などを好ましく用いることができる。スクリーン収納時には、脚固定部材122に脚120を固定する。
【0054】
折り畳み式スクリーン100においては、図1乃至図3に示されるように、収納ケース101の両側側面には、それぞれ取っ手130が設けられている。このため、脚120を開いたり脚120を折り畳んだりする作業を行う際の作業性がよい。
【0055】
折り畳み式スクリーン100においては、図3に示されるように、収納ケース101には、持ち手132が設けられた上蓋131が設けられている。このため、スクリーンを収納する際には、この上蓋131を閉めることにより、スクリーン布102等が確実に収納される。また、収納時には持ち手132を持つことにより、収納ケース101を運搬したり収納ケース101を段ボール箱へ収納したりする際の作業性が向上する。
【0056】
折り畳み式スクリーン100においては、スクリーン布102の上部には、スクリーン使用時にこのスクリーン布102を固定するための部材として、穴の開いた固定金具が設けられている。このため、この固定金具にひもやチェーンを通し、このひもやチェーンをさらに背面の壁の固定部材に固定することにより、背面の壁などにこのスクリーン布102を固定することができ、スクリーン布102がより安定する。このため、この折り畳み式スクリーン100自身の安定性が高まると同時に、スクリーン布102に投写される画像・映像の画質が向上する。
【0057】
折り畳み式スクリーン100においては、収納ケース101には、スクリーンの昇降を行う際に用いる棒(図示せず。)が収納されている。このため、折り畳み式スクリーンが大型化しても、折り畳み式スクリーンに対して相対的に背の低い人が作業しても、スクリーンの引き出しや折り畳みの作業を容易に行えるようになる。
【0058】
折り畳み式スクリーン100においては、図1及び図2に示されるように、スクリーン布102の後方に設けられ上下の伸縮と折り畳みが可能となるパンタグラフ機構の主枠103と、この主枠103を所望する伸縮状態に保つための弾性支持部材104と、上記主枠103の下部両側の枠材の途中に枢着されるとともに、ハ字状に配置した状態で上端を互いに枢止結合して下端部をケース内に固定したレール(図示せず。)で横移動可能に支持した保持杵112と、を有している。
【0059】
このため、パンタグラフ機構の主枠103と弾性支持部材104との作用により、スクリーン布102の引き出しと折り畳み(巻取り)とをスムーズに行うことが可能となる。また、保持杵112の作用により、起立状態の主枠103を安定よく確実に支持することができ、スクリーン布102を引き出したときに、左右の揺動や傾斜、弛み等の発生を確実に防ぐことができる。
【0060】
図4は、本発明の実施形態1に係る折り畳み式スクリーン100の組立図である。図4(a)は段ボール箱に入った状態の図、図4(b)は段ボール箱から出した状態の図、図4(c)は脚を開いた図、図4(d)はスクリーン布を引き出した状態の図である。このように、折り畳み式スクリーン100は、床から所定高さの位置にスクリーンを設置する際には、段ボール140から出して、脚120を広げるとともにフット121を回転させ、さらにスクリーン布102を引き出して使用する。また、折り畳み式スクリーン100は、床や畳の近傍にスクリーンを設置する際には、段ボール140から出して、脚120を広げることなくフット121を回転させ、さらにスクリーン布102を引き出して使用する。
【0061】
(実施形態2)
実施形態2に係る折り畳み式スクリーンは、実施形態1に係る折り畳み式スクリーン100とよく似た構造を有している。実施形態2に係る折り畳み式スクリーンが実施形態1に係る折り畳み式スクリーン100と異なるのは、脚の有無である。すなわち、実施形態1に係る折り畳み式スクリーン100においては、収納ケース101には脚120が取り付けられており、この脚の下部にフット121が取り付けられている。これに対して、実施形態2に係る折り畳み式スクリーンにおいては、フットが収納ケースに直接取り付けられていることを特徴としている。
【0062】
実施形態2に係る折り畳み式スクリーンにおいては、フットが回転可能であって、スクリーン使用時にはフット後方部よりもフット前方部が長くなるように構成されている。このため、スクリーンを前面側に倒れるよるも背面側に倒れやすくすることができる。このため、スクリーンが万一倒れるようなことがあっても背面側に倒れる。通常スクリーンの背面側には、このスクリーンに近接して壁が存在しているため、スクリーンは壁に突き当たるがこれ以上は倒れないので、安全性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る折り畳み式スクリーンの三面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る折り畳み式スクリーンの三面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る折り畳み式スクリーンの三面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る折り畳み式スクリーンの組立図である。
【図5】従来の三脚式スクリーンの三面図である。
【図6】従来の折り畳み式スクリーンの三面図である。
【図7】従来の折り畳み式スクリーンにおける主枠の伸縮を説明するための図である。
【符号の説明】
100・・・本発明の折り畳み式スクリーン
101・・・収納ケース
102・・・スクリーン布
103・・・主枠
104・・・弾性支持部材
105・・・上縁桟
108・・・軸受
112・・・保持杵
113・・・枢軸
114・・・枢軸
115・・・転子
120・・・脚
121・・・フット
121F・・・フット前方部
121B・・・フット後方部
122・・・脚固定部材
130・・・取っ手
131・・・上蓋
132・・・持ち手
140・・・段ボール箱
800・・・従来の三脚式スクリーン
801・・・三脚
803・・・主脚
804・・・補助脚
805・・・キャスター
806・・・支柱
810・・・スクリーンケース
812・・・伸縮自在金具
813・・・スクリーン
900・・・従来の折り畳み式スクリーン
901・・・収納ケース
902・・・スクリーン布
903・・・主枠
904・・・弾性支持部材
905・・・上縁桟
906・・・支持台
907・・・レール
908・・・軸受
912・・・保持杵
913・・・枢軸
914・・・枢軸
915・・・転子
a・・・上端枢止点
b・・・下端枢止点

Claims (15)

  1. 上面が開放可能な横長の収納ケースと、収納時にはこの収納ケース内にロール巻きして収納し、使用時にはこの収納ケースから引き出して使用するスクリーン布と、を有する折り畳み式スクリーンであって、
    一対の折り畳み可能な脚をさらに有することを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  2. 請求項1に記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記一対の脚には、脚の設置面積を大きくするためのフットがそれぞれ設けられていることを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  3. 請求項2に記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記フットは、スクリーン使用時には、前記脚が開いているときも、前記脚が折り畳まれているときも、スクリーンの前後方向に長くなるように設定可能であることを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  4. 請求項2又は3に記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記フットは、スクリーン使用時には、フット後方部よりもフット前方部が長くなるように構成されてなることを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  5. 請求項2乃至4のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記フットは、スクリーン収納時には、スクリーンの左右方向に長くなるように設定可能であることを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  6. 請求項2乃至5のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記脚及びフットは、スクリーン収納時には、いずれも前記収納ケースを上面から見た輪郭の内側に収まるように構成されてなることを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  7. 請求項2乃至6のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記フットは、脚を支点として回転可能であることを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  8. 請求項2乃至7のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記脚が折り畳まれたとき、前記フットが前記収納ケースに固定可能となる構造を有することを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記脚が開いたときは前記脚が開いた状態で固定され、前記脚が折り畳まれたときは前記脚が前記収納ケースに固定可能となる構造を有することを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記収納ケースの両側側面には、それぞれ取っ手が設けられてなることを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記スクリーン布の上部には、スクリーン使用時にこのスクリーン布を固定するための部材が設けられてなることを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記収納ケースには、スクリーンの昇降を行う際に用いる棒が収納されてなることを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  13. 上面が開放可能な横長の収納ケースと、
    収納時にはこの収納ケース内にロール巻きして収納し、使用時にはこの収納ケースから引き出して使用する可能なスクリーン布と、
    スクリーン本体の重量を支えるためのフットであって、スクリーン使用時には、フット後方部よりもフット前方部が長くなるように構成された回転可能なフットと、を有することを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記スクリーン布の後方に設けられ上下の伸縮と折り畳みが可能となるパンタグラフ機構の主枠と、
    この主枠を所望する伸縮状態に保つための弾性支持部材とをさらに有することを特徴とする折り畳み式スクリーン。
  15. 請求項14に記載の折り畳み式スクリーンにおいて、
    前記主枠の下部両側の枠材の途中に枢着されるとともに、ハ字状に配置した状態で上端を互いに枢止結合して下端部をケース内に固定したレールで横移動可能に支持した保持杵、をさらに有することを特徴とする折り畳み式スクリーン。
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