JP2004037429A - シアリング干渉計の校正方法、投影光学系の製造方法、投影光学系、及び投影露光装置 - Google Patents

シアリング干渉計の校正方法、投影光学系の製造方法、投影光学系、及び投影露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被検物に入射した測定光束の波面を2つに分割する分割手段と、その分割によりずれた2つの波面が成す干渉縞を検出する検出器とを備えたシアリング干渉計のシア方向及び/又はシア量を高精度に実測する。
【解決手段】所定の開口パターンを有した指標(15)を、前記分割前の前記測定光束(L)中に挿入して、その指標15の2つの像(15−1,15−2)を検出器(12)上に形成し、前記検出器(12)上での前記2つの像のずれをその検出器(12)の出力から参照し、そのずれに基づいて前記分割手段(11)による波面の分割方向及び/又は分割量を求める。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シアリング干渉計に適用されるシアリング干渉計の校正方法、投影光学系の製造方法、投影光学系、及び投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
投影露光装置に搭載される投影光学系など高精度な光学系の測定や検査に、シアリング干渉計(例えば、特願2002−30413号に従来例として記載されたもの)を適用することが提案された。
シアリング干渉計は、他の干渉計と同様、被検物を透過したり、被検面を反射したりした測定光束が生成する干渉縞を、CCDカメラなどの二次元検出器により検出するものであるが、干渉縞を生成する2波面が、何れも被検物を経由した同じ測定光束の波面である点において、他の干渉計とは異なる。
【0003】
よって、シアリング干渉計には、被検物を経由した測定光束の波面を2つに分割(シア)するための分割手段としてハーフミラー、回折格子などが使用される。
仮に、分割された波面の分割方向(シア方向)及び分割量(シア量)が既知となっていれば、検出器の出力する干渉縞データから、被検物の透過波面や被検面の反射波面を復元することができる。
【0004】
一般に、光学系の測定では、その復元した波面が光学系の収差を示す測定結果として取得され、光学系の検査では、その復元した波面の良否によって光学系の良否が判定される。
因みに、シアリング干渉計のシア方向やシア量については、各光学要素のデータなどから予め求められた計算値が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、計算値を使用すると、特に高性能が要求される投影光学系に対しては、前記波面の凹凸の大きさが十分な精度で復元できずに測定精度や検査精度が不十分となることが分かった。
そこで、本発明は、シアリング干渉計の波面の分割方向(シア方向)及び/又は分割量(シア量)を高精度に実測することのできるシアリング干渉計の校正方法を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、シアリング干渉計を用いて高性能な投影光学系を製造することのできる投影光学系の製造方法、高性能な投影光学系、及び、高性能な投影露光装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のシアリング干渉計の校正方法は、被検物に入射した測定光束の波面を2つに分割する分割手段と、その分割によりずれた2つの波面が成す干渉縞を検出する検出器とを備えたシアリング干渉計に適用され、そのシアリング干渉計の前記波面の分割方向及び/又は分割量を測定するシアリング干渉計の校正方法であって、所定の開口パターンを有した指標を分割前の前記測定光束中に挿入することにより、その指標の像を前記検出器上に2つ形成する像形成手順と、前記検出器上に形成される前記2つの像のずれをその検出器の出力から参照し、そのずれに基づいて前記波面の分割方向及び/又は分割量を求める算出手順とを有したことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載のシアリング干渉計の校正方法は、請求項1に記載のシアリング干渉計の校正方法において、前記開口パターンは、均一又は不均一なピッチで配置された縞状のパターンであることを特徴とする。
請求項3に記載のシアリング干渉計の校正方法は、請求項2に記載のシアリング干渉計の校正方法において、前記開口パターンは、その中心点に関し対称なパターンであることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載のシアリング干渉計の校正方法は、請求項3に記載のシアリング干渉計の校正方法において、前記開口パターンは、その中心に原点を採ったパターン座標(X,Y)、任意の定数k、及び0より大きい整数Nに対し、X+Y=Nkで表される同心円状パターンであることを特徴とする。
請求項5に記載のシアリング干渉計の校正方法は、請求項3に記載のシアリング干渉計の校正方法において、前記開口パターンは、放射状パターンであることを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載のシアリング干渉計の校正方法は、請求項1に記載のシアリング干渉計の校正方法において、前記像形成手順では、前記指標の前記開口のエッジが前記分割前の前記測定光束の断面を走査するようその指標を移動させることにより、そのエッジの2つの像で前記検出器上を走査し、前記算出手順では、前記2つの像のずれを参照する代わりに、前記検出器上の所定画素を一方の像が走査するときと他方の像が走査するときの間における前記指標のずれを参照することを特徴とする。
【0011】
請求項7に記載のシアリング干渉計の校正方法は、請求項1に記載のシアリング干渉計の校正方法において、前記指標の前記開口の幅は、変更可能であり、前記像形成手順では、前記開口の幅を変化させることにより、その開口の2つの像の幅を前記検出器上で変化させ、前記算出手順では、前記2つの像のずれを参照する代わりに、前記検出器上で前記2つの像が重複するときと重複しないときとの移行時における前記開口の幅を参照することを特徴とする。
【0012】
請求項8に記載の投影光学系の製造方法は、投影光学系の一部又は全部を構成する光学系をシアリング干渉計で検査又は測定する測定手順を含む投影光学系の製造方法において、前記測定手順では、請求項1〜請求項7の何れか一項に記載のシアリング干渉計の校正方法により前記シアリング干渉計における波面の分割方向及び/又は分割量を検出し、前記シアリング干渉計により前記光学系について干渉縞を検出し、前記検出した前記分割方向及び/又は分割量と、前記検出した前記干渉縞とに基づいて、前記光学系を検査又は測定することを特徴とする。
【0013】
請求項9に記載の投影光学系は、請求項8に記載の投影光学系の製造方法により製造されたことを特徴とする。
請求項10に記載の投影露光装置は、請求項9に記載の投影光学系を搭載したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。
【0015】
[第1実施形態]
図1、図2、図3に基づいて本発明の第1実施形態について説明する。
本実施形態は、本発明のシアリング干渉計の校正方法を適用して、シアリング干渉計のシア方向及びシア量を高精度に実測するものである。
なお、ここでは、被検物が投影露光装置の投影光学系(例えば、EUVL)PLであり、その投影光学系PLの全体の透過波面を測定するために構成されたシアリング干渉計について説明する。
【0016】
図1は、シアリング干渉計を説明する図である。なお、本発明は、シア方向が横方向(光軸に垂直方向)であるもの、縦方向(光軸方向)であるもの、光束の径方向であるもの何れにも適用可能だが、図1には、EUVLの測定に主に適用される、横方向のシアリング干渉計を示した。
このシアリング干渉計は、投影光学系PLの物体面(レチクル面R)の一点から発散する球面波(測定光束L)を、投影光学系PLに入射させる。
【0017】
この測定光束Lは、例えば、レチクル面Rにピンホール基板13を配置すると共に、光源から射出した光束を、ピンホール基板13のピンホール位置に集光させるなどして生成されたものである(図1の符号14は、光源から射出した光束をピンホール位置に集光する集光光学系である。)。
【0018】
投影光学系PLを透過した測定光束Lは、投影光学系PLの物体面(ウエハ面W)に集光する。投影光学系PLを透過した後の測定光束Lの波面が、シアリング干渉計が測定すべき透過波面である。
シアリング干渉計は、投影光学系PLの像面(ウエハ面W)側(例えば、測定光束Lの集光位置と投影光学系PLとの間)に回折格子11を配置しており、集光する測定光束Lの波面を横方向に分割して2つの光束L1、L2を生成する(光束L1、及び光束L2は、例えば、回折格子11において生起する0次回折光、及び1次回折光である。)。この光束L1の波面、光束L2の波面の形状は、何れも、投影光学系PLを透過した後の測定光束Lの波面形状と同じである。
【0019】
これら光束L1の波面と光束L2の波面とが重なって干渉縞を生起する位置に、CCDカメラ12などの二次元検出器の撮像面が配置される。このCCDカメラ12が検出する干渉縞から、投影光学系PLの透過波面が復元される。
なお、回折格子11は光束L1、L2以外の余分な光も発生させるので、その余分な光をカットするために、回折格子11の射出側にマスクが配置される(不図示)。因みに、最も効果的なマスクは、光束L1、L2の集光点の近傍(つまり、ウエハ面Wの近傍)に配置され、かつそれら光束L1、L2の集光点にのみ開口を有したマスクである。
【0020】
また、投影光学系PLの透過波面は、投影光学系PLの瞳座標で表すことが多いので(瞳位置における波面形状を求めることが多いので)、座標変換の手間をなるべく省くために、ここでは、シアリング干渉計におけるCCDカメラ12の撮像面は、投影光学系PLの瞳位置(すなわち開口絞りの位置)と共役な位置に配置されたとする(後述する各実施形態においても同様。)。
【0021】
図2は、本実施形態のシアリング干渉計の校正方法を説明する図である。
本実施形態のシアリング干渉計の校正方法では、図1に示したシアリング干渉計のシア量及びシア方向を実測するために、分割前の測定光束L中、特に、ここでは投影光学系PLの瞳位置に、図2(a)に示すような指標15を挿入する。
指標15は、測定光束Lの一部の光線を遮光する空間フィルタである。その開口パターンは、均一又は不均一なピッチで配置された縞状のパターンである。
【0022】
さらに、本実施形態では、指標15の開口パターンは、図2(a)に示すように、周辺に近いほど密となった同心円状パターンとされる。このパターンを式で示すと式(1)のとおりである。
+Y=Nk  ・・・(1)
但し(X,Y)は、開口パターンの各縞の中心の座標(座標原点は光軸上)、kは任意の定数、Nは0より大きい整数である。
【0023】
因みに、これは、一般の球面発生用ゾーンプレートの回折パターンを示す式と同じである。投影光学系PLの瞳位置にこのパターンが配置されたときには、CCDカメラ12の撮像面には図2(b)に示すような像が形成される。このとき、シア方向及びシア量を以下のようにして簡単に求めることが可能である。
図2(b)に示すように、光束L1がCCDカメラ12の撮像面では、光束L1が形成する指標15の像15−1と、光束L2が形成する指標15の像15−2とが互いにずれて重なる。
【0024】
図2(a)に示すように指標15の開口パターンは縞状なので、その像には、図2(b)に明らかなようなモアレ縞が現れる。図3は、図2(b)のモアレ縞のみを示す図である。
ここで、「モアレ縞」とは、近接する明部同士(又は暗部同士)をつなげてできる縞であり、同じ場所に同位相で到達した光が互いの振幅を増幅させてできる「干渉縞」とは異なる。
【0025】
指標15の開口パターンが式(1)で表されることから、このモアレ縞は、等ピッチの直線状(ストライプ状)となる。シア方向及びシア量は、このモアレ縞のピッチp及び縞の方向から求められる。
先ず、シア方向は、モアレ縞に直交する方向とみなせる。また、シア量sは、ピッチpに対し式(2)で表される。
【0026】
s=k/(2p)  ・・・(2)
本実施形態では、指標15を挿入した状態におけるCCDカメラ12の出力から、それら像15−1、15−2が重なってできる像の画像データを取得する。
さらに、取得した画像データを画像処理することにより図3に示すモアレ縞のみを抽出し、その縞の方向からシア方向を求め、また、その縞のピッチpを参照して式(2)からシア方向及びシア量sを求める。
【0027】
なお、モアレ縞の空間周波数は、指標15の像15−1、15−2の個々の縞の空間周波数よりも十分に小さいので、前記画像処理において前記画像データから高周波数成分のみを除去する処理を行えば、前記したモアレ縞の抽出を、極めて簡単に行うことができる。
また、モアレ縞のピッチpの測定は、簡単には、モアレ縞の隣接する2つの明部の縞中心同士の間隔、又はモアレ縞の隣接する2つの暗部の縞中心同士の間隔を測定すればよいが、互いに離れた2つの明部の縞中心同士の間隔や、互いに離れた2つの暗部の縞中心同士の間隔などを測定した方が、より高い精度でピッチpを求めることができる。
【0028】
以上、本実施形態のシアリング干渉計の校正方法によれば、シアリング干渉計のシア方向及びシア量を高精度に実測することができる。特に、その際の指標として指標15(図2(a)、式(1)参照)を使用するので、式(2)などにより簡単かつ確実にシア方向及びシア量が求まる。
なお、このシアリング干渉計の校正時は、測定時と同様にシアリング干渉計内に投影光学系PLが配置されているので、光束L1の波面、光束L2の波面には、それぞれ投影光学系PLの収差成分が重畳されている(因みに、通常の測定は、投影光学系PLの透過波面を測定し、その透過波面に重畳されている収差成分を知ることを目的としている。)。
【0029】
このため、指標15の像15−1、15−2が重なってできる像には、それぞれ図示しなかったが、その収差成分に応じた干渉縞がうねりとなって重畳されている。このうねりの空間周波数は、モアレ縞の空間周波数と比較すると十分に低い。
よって、上記画像処理の際には、低い空間周波成分を除去することでこのうねりを除去して、モアレ縞をより高精度に抽出することが好ましい。
【0030】
なお、本実施形態では、ゾーンプレートと同じ開口パターンの指標15が使用されるが、この指標15は回折光学素子として使用される訳ではないので、その開口パターンの形成密度(式(1)中のkの値により決まる)については、上記したシア量及びシア方向が十分な精度で求められる程度(つまり、モアレ縞が十分な精度で検出できる程度)に高ければよい。
【0031】
また、本実施形態において、投影光学系PLの瞳位置に指標15を直接配置することが困難な場合、別の位置(例えば、投影光学系PLに入射する前の測定光束L)に指標を配置し、その指標を瞳位置に投影すればよい。このときの指標の開口パターンは、投影光学系PLの瞳位置に投影されるパターンが所望のパターン(図2(a))となるよう、設定される。言うまでもないが、指標の配置位置が瞳位置と共役であれば、その指標の開口パターンは図2(a)と同じでよい。
【0032】
[第2実施形態]
図4、図5に基づいて本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態は、第1実施形態と同様、本発明のシアリング干渉計の校正方法を適用して、シアリング干渉計のシア方向及びシア量を高精度に実測するものである。
【0033】
なお、ここでは、第1実施形態との相違点についてのみ説明し、同じ部分については説明を省略する。
図4は、本実施形態のシアリング干渉計の校正方法を説明する図である。
第1実施形態との相違点は、指標15に代えて、図4(a)に示すような指標25が使用される点にある。
【0034】
本実施形態の指標25の開口パターンは、同心から放射状に延びる複数の帯からなる放射状パターンである。このパターンにおいて隣接する帯同士の成す角度は均一である。
このとき、光束L1がCCDカメラ12の撮像面上に形成するこの指標25の像25−1と、及び光束L2がCCDカメラ12の撮像面上に形成するこの指標25の像25−2とが成すモアレ縞は、図4(b)のようになる。図5は、図4(b)のモアレ縞のみを示す図である。
【0035】
図5に示したように、モアレ縞は、同心、かつ互いに大きさの異なる複数の8の字状パターンからなる。
このとき、シア方向は、8の字状パターンの2つの輪部を互いに分断する第1の対称軸L0に水平な方向とみなせる。
また、シア量sは、8の字状パターンに対し、式(3)で表される。
【0036】
s=Nθ・h  ・・・(3)
但し、Nは8の字状パターンの番号である。図5中に示したように、その輪部の大きいものから順に、その番号Nを0,1,2,・・・とする。また、hは、8の字状パターンの一方の輪部の第1の対称軸L0を基準とした高さ(但し、8の字状パターンの縞中心までを計った高さ)である。また、θは、指標25の互いに隣接する帯同士の成す角度θである(図4(a)参照)。
【0037】
よって、本実施形態では、CCDカメラ12から取得した指標25の像25−1、25−2の画像データに第1実施形態と同様の画像処理を施してモアレ縞を抽出し、その第1の対称軸L0からシア方向を求め、また、所定番目の8の字状パターンの高さhを参照して式(3)からシア量sを求める。
【0038】
なお、高さhの測定は、簡単には、モアレ縞の第1の対称軸を基準とした特定の8の字状パターンの一方の輪部の高さhを測定すればよいが、好ましくは、その8の字状パターンの全体の高さ2hを測定した方が、高い精度で高さhを求めることができる。
[上記各実施形態の補足]
なお、以上の説明では、シア方向が横方向であるようなシアリング干渉計を説明したが、縦方向であるものや径方向であるものにも適用できる。但し、上記説明した指標の開口パターン(図2(a)、図4(a)参照)は、シア方向が横方向であるときに特に適したもの(シア方向やシア量が簡単に求まるもの)なので、縦方向や径方向である場合、開口パターンはそれぞれのシア方向に適したものが選択されることが好ましい。なお、その場合も、縞状であることが好ましい。
【0039】
[第3実施形態]
図6、図7、図8、図9に基づいて本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態は、本発明のシアリング干渉計の校正方法を適用して、本発明のシアリング干渉計のシア量を高精度に実測するものである。
なお、ここでは、第1実施形態との相違点についてのみ説明し、同じ部分については説明を省略する。
【0040】
先ず、簡単のため、特定の被測定方向のシア量を測定する場合について説明する。
図6は、本実施形態のシアリング干渉計の校正方法を説明する図である。図6に示すシアリング干渉計は、図1に示したシアリング干渉計と同じである。
本実施形態の校正方法では、第1実施形態の校正方法とは異なり、指標15に代えて指標35使用する(以下、挿入位置は、第1実施形態の挿入位置と同様、投影光学系PLの瞳位置とする。)。
【0041】
この指標35も、第1実施形態の指標15と同様、測定光束Lの一部の光線を遮光する空間フィルタである。
但し、指標35の開口パターンは、第1実施形態の指標15の開口パターンのように縞状である必要はなく、少なくともエッジ(遮光部と開口との境界)を有していればよい。
【0042】
このような指標35としては、スリットを有したスリット板、円径の遮光板、長方形の遮光板などが使用可能である。なお、遮光板を使用する場合は、その周縁をエッジとして使用する。以下、図6中に示すように長方形の遮光板を指標35として使用する(符号35aは、エッジである。)。
先ず、指標35の姿勢は、特定の被測定方向(ここでは、図6中に示すように光軸方向Zに垂直なY方向)にエッジ35aが交差するよう保たれる。
【0043】
そして、その指標35を被測定方向(ここでは、Y方向)に移動させて投影光学系PLの瞳における測定光束Lに徐々に挿入する。これにより、瞳は、指標35のエッジ35aによって被測定方向(ここでは、Y方向)に走査される。
このとき、CCDカメラ12の撮像面上は、図6右下に示すように、光束L1によるエッジ35aの像35−1と、光束L2によるエッジ35aの像35−2とで走査される。
【0044】
図7は、指標35の位置YをY0〜Ynまで変化させたときの像35−1,35−2の変化の様子を比較する図である。
上段は、指標35が各位置にあるときの測定光束L内のエッジ35aの様子、中段はそのときに光束L1が成す像35−1の様子、下段はそのときに光束L2が成す像35−2の様子である。なお、中段、下段に点線で示すのは、それぞれ光束L2、L1に対応する領域である。
【0045】
指標35の位置Yが同じであったとしても、CCDカメラ12の撮像面上における像35−1と像35−2とには、被測定方向(ここではY方向)のシア量sに応じてずれが生じている。
図7中に符号Pで示すのは、CCDカメラ12の撮像面上の或る画素である。
この画素Pに着目すると、この画素Pが一方の像35−1に走査されるとき(図7中「*」で示す状態)の指標35の位置YはY1であり、同じ画素Pが他方の像35−2に走査されるとき(図7中「**」で示す状態)の指標35の位置YはY2である。
【0046】
この位置Y1と位置Y2との差|Y1−Y2|が、被測定方向(ここではY方向)のシア量s(投影光学系PLの瞳上での距離で表したもの)である。
これを高精度に検出するべく、本実施形態では、光束L2、L1を一方ずつ遮光し、それぞれの状態で指標35を移動させる。そして、各移動中におけるCCDカメラ12の画素Pの出力Iをサンプリングする。これによって、指標35の位置Y−画素Pの出力Iの対応関係が得られる。
【0047】
図8(a)に示すのは、光束L2を遮光して光束L1のみを通過させたときにサンプリングされた画素Pの出力Iの変化波形、図8(b)に示すのは、光束L1を遮光して光束L2のみを通過させたときにサンプリングされた画素Pの出力Iの変化波形である。
2つの波形においてそれぞれ出力Iの急激に変換する箇所(段差部D1,D2)が、それぞれ画素Pがエッジ35aの像35−1,35−2で走査された状態(図7の「*」「**」)に対応する。
【0048】
ここで、2つの波形を比較すると、全体的に出力Iの値が異なる。これは、光束L1と光束L2との間に輝度差が生じているからである。しかし、2つの波形を比較すると、段差部D1,D2の形状自体は、互いに同じとなる。
この事実を利用し、本実施形態では、光束L1についてサンプリングしたデータが示す波形(図8(a))と、光束L2についてサンプリングしたデータが示す波形(図8(b))とを参照し、一方の波形の段差部D1と、他方の波形の段差部D2との間の指標35の位置の差|Y1−Y2|を、シア量sとして求める。
【0049】
ここで、サンプリングしたデータは離散的であるので、そのデータに最小自乗法を適用してそのデータの示している波形を正確に求め、段差部D1,D2の検出精度、ひいては|Y1−Y2|の検出精度を高めることが好ましい。
以上、本実施形態では、シア量sを取得するに当たり、指標35を移動させると共にそのときの微小領域(画素P)の輝度変化(出力Iの変化)をサンプリングするので、その単位移動量当たりのサンプリング数さえ十分に多くすれば、CCDカメラ12の二次元分解能に依らず、十分に高い精度でシア量sを取得できる。
【0050】
なお、本実施形態におけるデータのサンプリング方法については、図8(a)(b)それぞれの波形を個別に得られるのであれば、指標35の移動を1回だけ行い、その途中で光束L1と光束L2とを切り替える方法や、光束L1とL2との双方を通過させた状態で指標35の移動を1回だけ行う方法なども適用できる。
また、本実施形態では、指標35の位置Yについては、その絶対的な位置を認識しなくとも、少なくとも図8に示す段差部D1,D2との間での指標35の移動量さえ認識できればよい。
【0051】
また、本実施形態では、指標35の位置Y(又は移動量)と時間tとの関係が既知であれば、位置Y(又は移動量)の代わりに時間tによって前記データを構築し、管理してもよい。因みに、時間tで管理する方が簡便である。
また、本実施形態において、投影光学系PLの瞳位置に指標35を直接挿入することが困難な場合、瞳の共役位置に挿入し、その像を瞳位置に投影することにしてもよい。
【0052】
(第3実施形態の応用例)
なお、上記の説明は、特定の被測定方向についてのシア量sしか求めていないが、本実施形態を応用してシアリング干渉計のシア方向とシア量とを同時に測定することもできる。
【0053】
この方法では、互いに別の方向に延びる2つのエッジで同時に投影光学系PLの瞳を走査する。例えば、図6に示した指標35を用い、図9の上段に示すようにエッジ35aとそれに垂直な別のエッジ35bとで走査する。
この場合、指標35の移動方向は、これらエッジ35aとエッジ35bとの双方に交差する方向とされる。
【0054】
このとき、CCDカメラ12の撮像面上は、光束L1によるエッジ35a、35bの像35a−1、35b−1、及び光束L2によるエッジ35a、35bの像35a−2、35b−2で走査される。
また、出力変化をサンプリングすべき画素Pは、単一の画素でなく、少なくとも像35a−1,35a−2の通過する経路に配置された第1の画素と、像35b−1,35b−2の通過する経路に配置された第2の画素となる。
【0055】
このようにすれば、その移動方向を基準としたシア方向とシア量とを同時に求めることができる。
図9は、指標35の位置YをY0〜Ynまで変化させたときの像35a−1,35b−1,35a−2,35b−2の変化の様子を比較する図である。
上段は、指標35が各位置にあるときの測定光束L内のエッジ35a,35bの様子、中段はそのときに光束L1が成す像35a−1、35b−1の様子、下段はそのときに光束L2が成す像35a−2、35b−2の様子である。なお、中段、下段に点線で示すのは、それぞれ光束L2、L1に対応する領域である。
【0056】
また、図9に符号Pa,Pbで示すのは、前記第1の画素を含む画素列、前記第2の画素を含む画素列である。
因みに、画素列Paは、移動方向(=基準方向)に対しエッジ35aが成す角度と同角度で配置された画素列であり、画素列Pbは、移動方向(=基準方向)に対しエッジ35bが成す角度と同角度で配置された画素列である。
【0057】
例えば、指標35を移動させたときに、画素列Paの出力と画素列Pbの出力とをそれぞれサンプリングし、各画素の出力波形を比較する。
そして、画素列Paが像35a−1で走査されたとき(図9の「*」)、画素列Paが像35a−2で走査されたとき(図9の「**」)、画素列Pbが像35b−1で走査されたとき(図9の「*」)、画素列Pbが像35b−2で走査されたとき(図9の「**’」)のそれぞれにおける指標35の各位置(Y1,Y2a,Y1,Y2b)の関係などから、シア方向とシア量とを高精度に算出することができる。
【0058】
[第4実施形態]
図10、図11に基づいて本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態は、本発明のシアリング干渉計の校正方法を適用して、本発明のシアリング干渉計(図1参照)のシア方向及びシア量(ここではそれらを示す情報として、2方向のシア量)を高精度に実測するものである。
【0059】
なお、ここでは、第1実施形態との相違点についてのみ説明し、同じ部分については説明を省略する。
本実施形態のシアリング干渉計の校正方法では、第1実施形態のシアリング干渉計の校正方法とは異なり、指標15に代えて図10に示すような指標45使用する(以下、挿入位置は、第1実施形態の挿入位置と同様、投影光学系PLの瞳位置とする。)。
【0060】
この指標45も、第1実施形態の指標15と同様、測定光束Lの一部の光線を遮光する空間フィルタである。
但し、指標45は、開閉式のスリット板であり、そのスリット幅が変更可能に構成されている。
なお、図10に示す指標45は、2方向のシア量(s,s)を測定するために、互いに交差する2方向(以下、互いに直交するX方向及びY方向とする。)にそれぞれ開閉可能である。このような指標45は、Y方向に開閉可能な開閉式スリット板45Yと、X方向に開閉可能な開閉式スリット板45Xとを組み合わせたものなどである。なお、開閉式スリット板45Y,45Xは、それぞれ不図示の駆動機構により駆動される。
【0061】
以下、Y方向のシア量sを測定する場合について説明する。X方向のシア量sを測定する方法は、開閉式スリット板45Yに代えて開閉式スリット板45Xが駆動される点において以下の説明と異なる。
先ず、開閉式スリット板45Yを駆動してスリットのY方向の幅を変化させつつ、CCDカメラ12の出力をサンプリングする。本実施形態では、このときに光束L1と光束L2との何れも遮光せずに同時に通過させる。よって、CCDカメラ12の撮像面上には、図11の下段に示すように光束L1によるスリットの像45−1、光束L2によるスリットの像45−2が同時に形成される。
【0062】
図11は、スリットのY方向の幅dをdmax〜0まで変化させたときの像45−1、45−2の変化の様子を示す図である。
上段は、指標45の開閉式スリット板45YのY方向の幅dが各値にあるときの測定光束L内のスリットの様子、下段はそのときの像45−1,45−2の様子である。
【0063】
図11に明らかなように、スリットの幅dが狭まるに従って、像45−1の幅,像45−2の幅は共に狭まる。そして、最初は互いに重複していた像45−1,45−2は、スリットの幅dがシア量sに丁度等しくなったときに重複しなくなり、像45−1の縁と像45−2の縁とが接する。
よって、本実施形態では、サンプリングしたCCDカメラ12の出力に基づいて、像45−1と像45−2とが丁度接するようなスリットの幅dを求め、それをシアリング量sとみなせばよい(以下、Y方向のシア量sの測定の説明。X方向のシア量sも同様に測定される。)。
【0064】
なお、本実施形態を応用すれば、投影光学系PLの瞳の幅(開口の径)を測定することもできる。
すなわち、スリットの幅dを全開の状態(測定光束Lを何ら遮光しない状態)から徐々に狭めると共に、そのときのCCDカメラ12の出力をサンプリングする。サンプリングされたCCDカメラ12の出力に基づいて、スリットの像45−1,45−2の縁が最初に現れるときのスリットの幅Dを求める。この値Dを、投影光学系PLの開口の径とみなす。
【0065】
なお、本実施形態の校正方法を実現するに当たり、投影光学系PLに対し予め開閉式スリット板45Y,45Xを備えたり、それらスリット板が着脱可能なように投影光学系PLを構成してもよい。
[第5実施形態]
図12、図13、図14に基づいて本発明の第5実施形態について説明する。
【0066】
本実施形態では、上記各実施形態の何れかの校正方法により求めたシア方向及び/又はシア量を利用して、シアリング干渉計を調整する。
図12は、本実施形態のシアリング干渉計の調整方法を説明する図である。
図12に示すシアリング干渉計も、図1又は図6に示すシアリング干渉計と同じである。
【0067】
第1実施形態のところで述べたが、回折格子11から射出する余分な光をカットするために、光束L1、L2の集光点の近傍(つまり、ウエハ面Wの近傍)に配置され、かつそれら光束L1、L2の集光点にのみ開口H1,H2を有したマスク51が使用される。
但し、その集光点の間隔は、シアリング干渉計のシア量により異なるので、マスク51の開口H1,H2の間隔も調整可能であることが望ましい。
【0068】
そこで、本実施形態のマスク51は、2つの開口H1,H2の間隔が可変となるよう構成される。
図13は、本実施形態のマスク51の構成の一例を示す図である。
【0069】
このマスク51は、例えば図13(a)に示すような2枚のスリット板51a、51bを重ねたものである。
一方のスリット板51aには、少なくとも互いに非平行な一対のスリット51a−1,51a−21が形成されている。他方のスリット板51bには、少なくとも1本のスリット51b−1が形成されている。
【0070】
これらスリット板51aとスリット板51bとは、図13(b)に示すようにスリット51b−1が2本のスリット51a−1,51a−2の双方に交差するよう重ねられる。
このようなマスク51の作用は、図13(c)に示すように、スリット51b−1とスリット51a−1,51a−2とが交差する2箇所にのみ開口H1,H2を有し、かつそれ以外の箇所は遮光部となったマスクと等価である。
【0071】
そして、スリット板51aとスリット板51bとの相対位置を、例えばスリット51b−1に垂直な方向に変化させれば、それら開口H1,H2の間隔は変化する。
よって、このマスク51を使用すれば、上記各実施形態などで測定されたシア量に応じて、開口H1,H2の配置関係を調整することができる。
【0072】
この際、開口H1、開口H2を、光束L1の集光点、光束L2の集光点にそれぞれ一致させれば、マスク51の効果が最大に得られる。よって、シアリング干渉計による測定をさらに高精度化することが可能となる。
なお、マスク51を構成する2つのスリット板については、図13に示したものに限らず、例えば、図14(a)に示すような2つのスリット板も適用できる。
【0073】
図14(a)に示した一方のスリット板61aには、互いに平行な2本のスリット61a−1,61a−2が形成されており、他方のスリット板61bにも、互いに平行な2本のスリット61b−1,61b−2が形成されている。
【0074】
図14(b)に示すように、これらのスリット板61a、61bを重ねてその面内で一方を回転させれば、開口H1、H2の間隔を変化させることができる。なお、図13(c)に示すように、これらスリット61b−1、61b−2,61a−1,61a−2の交差箇所は4箇所あるので、必要な2つの開口H1,H2以外の開口については遮光することが好ましい(なお、それら開口が必要な2つの開口H1,H2と十分に離れていれば、遮光しなくてもよいことは言うまでもない。)。
【0075】
[第6実施形態]
図15に基づいて本発明の第6実施形態について説明する。
図15は、本実施形態の投影露光装置の概略構成図である。
この投影露光装置に搭載された投影光学系PLの全部又は一部の光学系は、その製造時、例えば、図1に示したシアリング干渉計によって測定又は検査されている。
【0076】
また、その測定又は検査に先行して、そのシアリング干渉計のシア方向及び/又はシア量は、上記各実施形態の何れかの校正方法により検出されている。
さらに、その測定又は検査時には、シアリング干渉計が検出する干渉縞だけでなく、前記検出したシア方向及び/又はシア量に基づいて、光学系の収差を示す波面が復元される。よって、その測定又は検査は、高精度に行われる。
【0077】
そして、投影光学系PLの少なくとも何れかの面、及び/又は投影露光装置の何れかの箇所は、その測定結果に応じて調整される。
前記調整の方法がたとえ従来と同じであったとしても、測定又は検査が高精度な分だけ、投影光学系及び/又は投影露光装置は高性能になる。
なお、投影露光装置は、少なくともウェハステージ108と、光を供給するための光源部101と、投影光学系PLとを含む。ここで、ウェハステージ108は、感光剤を塗布したウエハwを表面108a上に置くことができる。また、ステージ制御系107は、ウェハステージ108の位置を制御する。また投影光学系PLの物体面P1、及び像面P2に、それぞれレチクルr、ウエハwが配置される。さらに投影光学系PLは、スキャンタイプの投影露光装置に応用されるアライメント光学系を有する。さらに照明光学系102は、レチクルrとウエハwとの間の相対位置を調節するためのアライメント光学系103を含む。レチクルrは、該レチクルrのパターンのイメージをウエハw上に投影するためのものであり、ウェハステージ108の表面108aに対して平行移動が可能であるレチクルステージ105上に配置される。そしてレチクル交換系104は、レチクルステージ105上にセットされたレチクルrを交換し運搬する。またレチクル交換系104は、ウェハステージ108の表面108aに対し、レチクルステージ105を平行移動させるためのステージドライバー(不図示)を含む。また、主制御部109は位置合わせから露光までの一連の処理に関する制御を行う。
【0078】
[上記各実施形態の補足]
なお、上記各実施形態では、被検物(投影光学系PL)の透過波面を測定するシアリング干渉計について説明したが、被検面の反射波面を測定するシアリング干渉計にも本発明は適用可能である。その場合、指標の配置位置は、その被検面の配置位置であることが好ましい。また、指標は、開口及び反射部として遮光部及び非反射部を有した空間フィルタとなる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シアリング干渉計の波面の分割方向(シア方向)及び/又は分割量(シア量)を高精度に実測することのできるシアリング干渉計の校正方法が実現する。
また、本発明によれば、シアリング干渉計を用いて高性能な投影光学系を製造することのできる投影光学系の製造方法、高性能な投影光学系、及び、高性能な投影露光装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】シアリング干渉計を説明する図である。
【図2】第1実施形態のシアリング干渉計の校正方法を説明する図である。
【図3】第1実施形態のシアリング干渉計の校正方法において生起するモアレ縞を説明する図である。
【図4】第2実施形態のシアリング干渉計の校正方法を説明する図である。
【図5】第2実施形態のシアリング干渉計の校正方法において生起するモアレ縞を説明する図である。
【図6】第3実施形態のシアリング干渉計の校正方法を説明する図である。
【図7】第3実施形態において、指標35の位置YをY0〜Ynまで変化させたときの像35−1,35−2の変化の様子を比較する図である。
【図8】第3実施形態における画素Pの出力Iの変化波形を示す図である。
【図9】第3実施形態の応用例において、指標35の位置YをY0〜Ynまで変化させたときの像35a−1,35b−1,35a−2,35b−2の変化の様子を比較する図である。
【図10】第4実施形態の指標45を説明する図である。
【図11】第4実施形態において、スリットのY方向の幅dをdmax〜0まで変化させたときの像45−1、45−2の変化の様子を示す図である。
【図12】第5実施形態のシアリング干渉計の調整方法を説明する図である。
【図13】第5実施形態のマスク51の構成の一例を示す図である。
【図14】第5実施形態のマスク51の構成の別の例を示す図である。
【図15】第6実施形態の投影露光装置の概略構成図である。
【符号の説明】
11 回折格子
12 CCDカメラ
13 ピンホール基板
14 集光光学系
15,25,35,45 指標
51 マスク
51a,51b,61a,61b スリット板
PL 投影光学系
L 測定光束
L1,L2 光束
R レチクル面
W ウエハ面
PL 投影光学系
101 光源部
102 照明光学系
103 アライメント光学系
104 レチクル交換系
105 レチクルステージ
107 ステージ制御系
108 ウェハステージ
109 主制御部
w ウエハ
r レチクル

Claims (10)

  1. 被検物に入射した測定光束の波面を2つに分割する分割手段と、その分割によりずれた2つの波面が成す干渉縞を検出する検出器とを備えたシアリング干渉計に適用され、そのシアリング干渉計の前記波面の分割方向及び/又は分割量を測定するシアリング干渉計の校正方法であって、
    所定の開口パターンを有した指標を分割前の前記測定光束中に挿入することにより、その指標の像を前記検出器上に2つ形成する像形成手順と、
    前記検出器上に形成される前記2つの像のずれをその検出器の出力から参照し、そのずれに基づいて前記波面の分割方向及び/又は分割量を求める算出手順と
    を有したことを特徴とするシアリング干渉計の校正方法。
  2. 請求項1に記載のシアリング干渉計の校正方法において、
    前記開口パターンは、均一又は不均一なピッチで配置された縞状のパターンである
    ことを特徴とするシアリング干渉計の校正方法。
  3. 請求項2に記載のシアリング干渉計の校正方法において、
    前記開口パターンは、その中心点に関し対称なパターンである
    ことを特徴とするシアリング干渉計の校正方法。
  4. 請求項3に記載のシアリング干渉計の校正方法において、
    前記開口パターンは、
    その中心に原点を採ったパターン座標(X,Y)、任意の定数k、及び0より大きい整数Nに対し、
    +Y=Nk
    で表される同心円状パターンである
    ことを特徴とするシアリング干渉計の校正方法。
  5. 請求項3に記載のシアリング干渉計の校正方法において、
    前記開口パターンは、放射状パターンである
    ことを特徴とするシアリング干渉計の校正方法。
  6. 請求項1に記載のシアリング干渉計の校正方法において、
    前記像形成手順では、
    前記指標の前記開口のエッジが前記分割前の前記測定光束の断面を走査するようその指標を移動させることにより、そのエッジの2つの像で前記検出器上を走査し、
    前記算出手順では、
    前記2つの像のずれを参照する代わりに、前記検出器上の所定画素を一方の像が走査するときと他方の像が走査するときの間における前記指標のずれを参照する
    ことを特徴とするシアリング干渉計の校正方法。
  7. 請求項1に記載のシアリング干渉計の校正方法において、
    前記指標の前記開口の幅は、変更可能であり、
    前記像形成手順では、
    前記開口の幅を変化させることにより、その開口の2つの像の幅を前記検出器上で変化させ、
    前記算出手順では、
    前記2つの像のずれを参照する代わりに、前記検出器上で前記2つの像が重複するときと重複しないときとの移行時における前記開口の幅を参照する
    ことを特徴とするシアリング干渉計の校正方法。
  8. 投影光学系の一部又は全部を構成する光学系をシアリング干渉計で検査又は測定する測定手順を含む投影光学系の製造方法において、
    前記測定手順では、
    請求項1〜請求項7の何れか一項に記載のシアリング干渉計の校正方法により前記シアリング干渉計における波面の分割方向及び/又は分割量を検出し、
    前記シアリング干渉計により前記光学系について干渉縞を検出し、
    前記検出した前記分割方向及び/又は分割量と、前記検出した前記干渉縞とに基づいて、前記光学系を検査又は測定する
    ことを特徴とする投影光学系の製造方法。
  9. 請求項8に記載の投影光学系の製造方法により製造されたことを特徴とする投影光学系。
  10. 請求項9に記載の投影光学系を搭載したことを特徴とする投影露光装置。
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