JP2004035829A - 高分子線材または板材ならびに灯明具および装飾具または頑具 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に、かつ安全に加工でき、また安全に廃棄でき、好ましくは生分解性を有する高分子線材等;ならびにそのような高分子線材等を用いる、灯明具、装飾具、頑具およびそれらの製造方法を提供することである。さらにもうひとつの目的は、廃ポリエステルの有効な活用方法を提供することである。
【解決手段】(A)ポリエステルなどの特定の高分子化合物;(B)ポリオキシエチレン系重合体;ならびに(C)特定のセルロース系物質または特定のシリカもしくはケイ酸塩物質を含む高分子組成物を成形して得られる高分子線材または板材;ならびに該線材または板材を外周部の支持体として用いる灯明具およびその製造方法;該線材または板材を用いる装飾具または頑具、およびそれらの製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】(A)ポリエステルなどの特定の高分子化合物;(B)ポリオキシエチレン系重合体;ならびに(C)特定のセルロース系物質または特定のシリカもしくはケイ酸塩物質を含む高分子組成物を成形して得られる高分子線材または板材;ならびに該線材または板材を外周部の支持体として用いる灯明具およびその製造方法;該線材または板材を用いる装飾具または頑具、およびそれらの製造方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、灯明具外周部の支持体などとして用いることができる高分子線材または板材(以下、両者をまとめて「高分子線材等」という)に関し、また該高分子線材等を外周部の支持体として用いる灯明具、該高分子線材等を用いる装飾具または頑具、およびそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
照明、祭礼などに用いられるちょうちんの外周部は、古来、支持体として竹ひごを用い、それに和紙、絹布などを貼りつけることにより、上下に伸縮させて、ろうそくの装填や点火を容易にする構造をとっていた。竹ひごは、円形またはちょうちんの断面形状に応じて曲げて、その両端を結び合わせるか、らせん状に巻いてその上下端部が円周状になるように結び合わせて用いていた。また、必要に応じて、竹ひごをつぎ足していた。
【0003】
このような竹ひごを結び合わせたりする際に、細い糸で巻いたり、和紙で巻いて接着させたりする、煩雑で熟練を要する作業が必要である。また、伐採した竹から竹ひごを作る工程を含めて、竹の繊維が手にささる危険を伴い、繊維が血管に入って心臓に達することもある。そのため、竹ひごに代わるちょうちん外周部の支持体が求められていた。
【0004】
鉄線のような金属線を、そのまま支持体として用いることもあるが、外周部を構成する和紙または絹布を支持体に貼りつける際の接着性が充分ではない。そのため、金属線を和紙で巻いて、外周部を構成する和紙または絹布との接着性を高めることも行われている。しかしながら、このような工程は煩雑で、人手を要する。また、このような和紙で巻く作業の有無を問わず、寺社の境内に放置されたり、焼却されたちょうちんが破損して、らせん状の金属線がヒトを傷つけることもあり、その対策が必要になっていた。
【0005】
家庭、旅館などの照明器具の外周部にも、ちょうちんと同様に、竹ひごを支持体として和紙や薄い絹織物などを貼りつけたものが用いられ、同様に、作業が煩雑で危険を伴うことから、その代替品が求められていた。
【0006】
同様に、モビール、模型飛行機、凩などのように、屋内または屋外で用いる装飾具または頑具にも、その骨格に、竹ひご、アルミニウム線、鉄線など、特に竹ひごが用いられている。竹ひごについては、ちょうちんの外周部の支持体として用いる場合と同様に、取扱いが煩雑で熟練を要し、かつ危険が伴う。金属線は、相互の融着や接着に高温を必要とし、また錆びたり、廃棄後の危険を伴ったりする。
【0007】
一方、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートのようなポリエステルは、透明で光沢がよく、酸素や炭酸ガスに対するガスバリア性に優れ、軽量であり、耐衝撃性に優れ、また食品衛生上に害を与えないことから、飲料、液体洗剤などの容器として大量に生産・消費されている。そのため、それらの廃容器の処理が、社会的な急務になっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、容易に、かつ安全に加工でき、また安全に廃棄でき、好ましくは生分解性を有する高分子線材等を提供することである。本発明のもうひとつの目的は、そのような高分子線材等を、外周部の支持体として用いる灯明具、および骨格として用いる装飾具、ならびにその製造方法を提供することである。さらに、もうひとつの目的は、廃ポリエステルの有効な活用方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するために検討を重ねた結果、ポリエステルなどの特定の高分子化合物に、ポリオキシエチレン系重合体および特定のセルロース系物質または特定のシリカもしくはケイ酸塩物質を配合して、高分子線材等に成形し、それを灯明具外周部の支持体、または装飾具そのものかその骨格として用いることにより、その目的を達成しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の高分子線材等は、
(A)ポリエステル、酢酸セルロース、ポリオレフィンおよびポリ(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選ばれる1種または2種以上の高分子化合物100重量部;
(B)ポリオキシエチレン系重合体15〜150重量部;ならびに
(C)セルロース粉末およびカルボキシメチルセルロース系ポリマーからなる群より選ばれるセルロース系物質;および/または多孔性物質、クリストバライトおよびベントナイトからなる群より選ばれるシリカもしくはケイ酸塩物質50〜200重量部
を含む高分子組成物を成形して得られるものである。また、本発明の灯明具は、上記高分子線材等を、外周部の支持体として用いたものであり、その製造方法は、上記高分子線材等を、相互に融着させて、外周部の支持体を作製する工程を含む。さらに、本発明の装飾具は、上記高分子線材等を用いたものであり、その製造方法は、上記高分子線材等を、相互に融着させる工程を含む。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の高分子線材等にベースポリマーとして用いられる(A)成分は、ポリエステル、酢酸セルロース、ポリオレフィンおよびポリ(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選ばれる高分子化合物であり、それらの1種を用いても2種以上を、たとえばポリマーアロイや混紡の形で用いてもよい。生分解性が得やすいこと、および大量に生産され、廃棄物の回収を含めて、入手および取扱いが容易なことから、ポリエステルが好ましい。
【0012】
本発明において、(A)成分として用いるポリエステルとは、主鎖を構成する繰返し単位がエステル型であるポリマーをいい、本発明において用いられるポリエステルは、実質的に直鎖状の熱可塑性ポリエステル(以下、単に「ポリエステル」という)であり、ポリアリレートといわれる全芳香族ポリエステルをも包含する。このようなポリエステルは、たとえば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、p−キシリレングリコールのような二価アルコール;またはビスフェノールAのような二価フェノールと、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸のような脂肪族二塩基酸;イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸のような芳香族二塩基酸;またはそれら二塩基酸のジアルキルエステル、たとえばジメチルエステルとの共縮合やエステル交換反応、上記の反応によって得られた縮合体やオリゴマーの重合;乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシブタン酸、5−ヒドロキシペンタン酸、6−ヒドロキシヘキサン酸のような脂肪族モノヒドロキシ一塩基酸;またはp−ヒドロキシ安息香酸のような芳香族モノヒドロキシ一塩基酸の重縮合;それらモノヒドロキシ−塩基酸の縮合体の重合;あるいは2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンのようなラクトン類の開環重合などの方法によって得られる。
【0013】
このほか、グリコリドのような環状ジエステルとラクトン類との開環共重合、エチレンと環状ケテンアセタールとの共重合などによっても、ポリエステルを合成することができる。さらに、ラクトン類とラクタム類の共開環重合によって、コポリエステルアミドが得られる。本発明のポリエステルには、このような他のモノマー単位との共重合体も包含される。
【0014】
このような方法によって得られたポリエステルとしては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(3−ヒドロキシプロピオン酸)、ポリ(D−3−ヒドロキシブタン酸)、ポリ(D−4−ヒドロキシブタン酸)、ポリ(D−5−ヒドロキシペンタン酸)、ポリカプロラクトン、ポリエチレンスクシネート、ポリブチレンスクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンセバケート、ポリブチレンセバケートのような脂肪族ポリエステル;およびポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリブチレンイソフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのような芳香族ポリエステル;ビスフェノールA・イソ/テレフタル酸共重合ポリアリレートのようなポリアリレートなどが例示され、複数の二価アルコールおよび/または複数の二塩基酸を用いる共重合体であってもよい。また、PBTとPETのポリマーアロイのような、異種のポリエステルの混合物を用いることもできる。これらのポリエステルのうち、適度の融点およびガラス転移温度を有し、機械的に優れた性質を示し、工業的に容易に入手できることから、PET(一部の二価アルコールとしてジエチレングリコールを用いたものを含む)およびPBTが好ましく、PETが特に好ましい。
【0015】
本発明の高分子線材等は、新規に重合して得られたポリエステルからばかりではなく、廃ボトルのような廃ポリエステル、特に多量に発生する廃PETや廃PBTからも製造することができる。特に、資源の有効活用および地球環境の維持という観点から、このような廃ポリエステルの活用が好ましい。この場合、破砕された廃ポリエステルのフレークは、品質にむらがあり、また平均分子量が低下しているので、機械的強度を必要とし、そのために強度の延伸をかける必要のある用途に用いるには、固相重合によって平均分子量を上げてから延伸にかけることが望ましい。本発明のポリエステル締結材の製造方法は、廃ポリエステルを原料として用い、これを固相重合する工程を含む製造方法である。ここで固相重合とは、固相状態のまま加熱により平均分子量を上げる反応をいう。すなわち、廃ポリエステルを破砕して得られたフレークを乾燥した後、または乾燥雰囲気中で、酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、酢酸亜鉛、Mn−Co−Ti−Sb系触媒(たとえば、カルボン酸金属塩、金属アルコキシド、金属酸化物などの混合物;または複合酸化物)などを触媒として加え、撹拌しつつ、たとえばPETの場合、融点および延伸工程における延伸率に応じて通常150〜260℃、好ましくは200〜260℃;PBTの場合、通常150〜225℃、好ましくは180〜225℃に加熱し、除湿した、窒素のような不活性ガスまたは空気を通して、生成する水や低分子物を系外に除去しながら加熱を続けることによって重合を進め、対数粘度数が、PETの場合0.7〜1.3、好ましくは0.9〜1.3;PBTの場合0.7〜2.1好ましくは0.8〜1.2の高分子量ポリエステルが得られる。なお、本明細書において、ポリエステルの対数粘度数は、ポリマー0.25gをフェノール/テトラクロロエタンの容積比60/40の混合溶媒100mlに溶解して、25℃において測定した値をいう。
【0016】
一方、ちょうちんのように、祭礼などで一次的に大量に用いられ、廃棄される灯明具の外周部の支持体などの用途には、生分解性の高分子化合物を用いることが好ましい。このような生物解性を有するポリエステルとしては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(3−ヒドロキシプロピオン酸)、ポリバレロラクトン、ポリカプロラクトン、ポリエチレンスクシネート、ポリブチレンスクシネートのような脂肪族ポリエステルがより好ましい。
【0017】
また、グリコリドとβ−メチル−δ−バレロラクトンの共開環重合で得られる共重合体、エチレンと2−メチレン−1,3−ジオキソランとの共重合で得られるコポリエステルエチレン、ε−カプロラクトンとε−カプロラクタムの共開環重合で得られるコポリエステルアミドなどのポリエステル系共重合体も、優れた生分解性を有している。本発明では、このような共重合体もまた、ポリエステルとして扱う。
【0018】
なお、PET、PETのような芳香族ポリエステル、たとえば廃ボトルから回収された芳香族ポリエステルを、解重合反応によって平均重合度を下げることにより、生分解性を与えることも可能である。たとえば前述の重合触媒と水の存在下に、PETの場合、通常130〜240℃、好ましくは180〜220℃;PBTの場合、通常130〜200℃、好ましくは160〜200℃に加熱して、対数粘度数が0.6以下、好ましくは0.4〜0.5の範囲になるまで解重合を行う。用いる水の量は、ポリエステルに対して、重量で通常500ppm以上、好ましくは600〜1,500ppmである。
【0019】
(A)成分として用いられる酢酸セルロースは、通常のアセチルセルロースのほか、トリアセチルセルロースも包含される。なお、このような酢酸セルロースを用いるときは、組成物を成形した後に、その表面をプラズマ処理またはけん化処理して親水性を与えることもでき、そのようなけん化物も、(A)成分に包含される。
【0020】
(A)成分として用いられるポリオレフィンとしては、低圧法ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブチレン共重合体、ポリプロピレンなどが例示される。
【0021】
(A)成分として用いられるポリ(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシルのようなアルキル基;または2−ヒドロキシエチルのような置換アルキル基のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの1種または2種以上を、単独重合または共重合させて得られるものが例示される。
【0022】
これらの(A)成分は、1種を用いても、2種以上を併用しても差支えない。
【0023】
本発明の高分子線材等に配合される(B)成分は、該高分子線材等を灯明具外周部の支持体または装飾具の骨格として用いるときに、表面処理なしで、灯明具の外周部または装飾具に用いる繊維物質などを接着させる水性のり剤との親和性を向上させるためのもので、分子中にオキシエチレン単位を50モル%以上、好ましくは80モル%以上有するポリオキシエチレン系重合体である。
【0024】
このような(B)成分としては、ポリエチレングリコール、特に高分子量ポリエチレングリコールのほか、その一端がメトキシ、エトキシ、ブトキシのようなアルコキシ基で封鎖されたもの、少量のオキシプロピレン単位を含むエチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体、ポリエチレングリコールとフタル酸ジメチルのようなフタル酸エステルとの脱アルコール反応による重縮合体、分岐状ポリオキシエチレンなどが例示され、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。平均分子量が9万〜400万の高分子量ポリエチレングリコールは、比較的低融点の熱可塑性ポリマーとして用いることができる親水性ポリマーであり、高分子組成物が適度の機械的性質と親水性を同時に付与できることから好ましい。
【0025】
(B)成分の量は、高分子線材等に優れた親水性と適切な機械的性質を与えるために、(A)成分100重量部に対して15〜150重量部であり、好ましくは30〜100重量部である。
【0026】
本発明の高分子線材等に用いられる(C)成分は、該高分子線材等の、水性のり剤との親和性を向上させるとともに、その生分解を助けるものである。このような(C)成分としては、特定のセルロース系物質および/または特定のシリカもしくはケイ酸塩物質を用いることができる。
【0027】
セルロース系物質は、セルロース粉末およびカルボキシメチルセルロース系ポリマーからなる群より選ばれる。セルロース粉末としては、紙粉および木粉が例示され、製紙工程で生じるセルロース系スラッジを乾燥させたものも用いることができる。カルボキシメチルセルロース系ポリマーとしては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩などが例示される。
【0028】
ケイ酸もしくはケイ酸塩物質としては、沈殿シリカ、けいそう土のような多孔性シリカ;ゼオライトのような、吸水効果のある多孔性ケイ酸塩のほか;クリストバライト、ベントナイトなどを用いることができる。
【0029】
これらの(C)成分は、1種を用いても、2種以上を併用しても差支えない。
【0030】
(C)成分の量は、高分子線材等に優れた親水性と生分解性を与えるために、(A)成分100重量部に対して50〜200重量部、好ましくは70〜120重量部である。
【0031】
本発明の高分子線材等には、上記の(A)、(B)および(C)成分の外に、必要に応じて、他の充填剤、補強材、滑剤、色材、親水性物質などを配合してもよい。
【0032】
他の充填剤としては、上記(C)成分以外のシリカ、アルミナ、酸化チタン、ガラス、炭酸カルシウムなど、補強性または非補強性の充填剤を用いることができる。また補強材としては、ガラス繊維、炭素繊維、各種ウィスカーなどを用いることができる。
【0033】
滑剤としては、ステアリン酸およびその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステルなどが例示される。色材としては、無機もしくは有機顔料、カーボンブラック、またはそれらをビヒクル中に分散させたカラーマスターバッチを用いることができる。あるいは、(A)成分またはその原料として用いられる廃プラスチック中に存在する顔料をそのまま用いてもよい。(B)、(C)成分以外の親水性物質として、デンプン、デキストリンなどを配合してもよい。
【0034】
本発明の高分子線材等は、代表的には、重合体のペレット、または上述のように廃プラスチックを破砕した後、固相重合または解重合を行なったポリエステルのフレークを(A)成分として用いて製造できる。フレークまたはペレットの大きさは、任意の形状の2〜10mm程度でよい。(B)、(C)成分および必要に応じて添加される他の添加剤は、たとえば、成形のためにフレークまたはペレットを混合する際に配合することができる。
【0035】
高分子線材等の成形方法は、下記のとおりである。まず、上記の配合物を、一次成形にかける。成形は、常法による押出し成形などを用いることができ、連続生産による高い生産性が得られることと、延伸工程との組合せが容易なことから、押出し成形が好ましく、トーピード付円形ダイスまたはT−ダイを用いることがさらに好ましい。
【0036】
たとえば、押出し成形によって連続的に得られるロッドまたは板状物を、延伸機にかけて二軸延伸または長手方向に一軸延伸する。延伸は、テンター法によることが好ましい。高い一軸延伸をかける場合には、偏肉を避けるために、高倍率で強く一次延伸をかけた後に、さらに二次以降の延伸にかけることが好ましい。二次以降の延伸温度は、一般に、(A)成分のガラス転移温度以上、融点以下の温度でなされ、たとえばPETの場合、通常70〜265℃、好ましくは120〜170℃であり、PBTの場合、通常25〜230℃、好ましくは80〜130℃である。
【0037】
延伸率は、(A)成分の種類、高分子線材等の組成および用途に応じて任意に設定できる。灯明具外周部の支持体および装飾具の骨格として用いるとき、通常は差ほどの機械的強度が必要ではないが、高分子線材等に充分な機械的強度を与える必要がある場合には、延伸率は4〜8倍が好ましく、5〜7.5倍がさらに好ましい。
【0038】
高分子線材等の断面形状は、線材の場合、円形、長円形、レンズ形、三角形、四角形、多角形など;板材の場合、長方形などと任意に設定できる。
【0039】
本発明は、さらに、本発明の高分子線材等を外周部の支持体として用いる灯明器に関する。ここで、灯明具とは、該灯明具内に光源があって、外周部を通して周辺を照らすものであり、光源は、白熱電灯、蛍光灯、ガス灯、油灯、ろうそくなど任意である。灯明具としては、ちょうちん、および直接または間接照明の照明器具などが例示される。
【0040】
外周部は、和紙、油紙、絹布、不織布など、光源からの光の少なくとも一部を透過する材料で構成される。ちょうちんの場合は、その側面全体で形成して、上下方向に折りたたみが可能なように形成される。
【0041】
外周部の支持体は、代表的には外周部の内側に、外周部を支える形で設けられる。該支持体は、ちょうちんの場合、外周部の形状を整え、外周部および天板を支持するとともに、外周部を上下方向に伸縮できるような構造をとる。照明器具の場合、外周部を実質的に支持する場合も、実質的には外周部の一部に柱状または壁状に設けられた他の部材で強度を支え、本発明の支持体は、単にデザイン上の必要から設けられる場合も包含する。
【0042】
外周部の支持体は、本発明の高分子線材等によって構成される。たとえば、断面が円形の線材を用いて、図2に示すように、一方の断面を形成するように円周部11を作り、線材の先端または円周上の一点13を、それに接する線材の側面に融着または接着によって固定し、そこから線材をらせん状に巻いてらせん部12を形成し、他方の端面を形成するように再び円周部を作り、らせんと円周との接点を同様に固定する。線材で形成する円周は、一重でもよく、補強のために二重以上にしてもよい。また、外周部の外形に応じて、支持体の包絡面の形状を円柱状にしても、途中の直径を変えて中央をふくらませてもよく、また外周を円以外の形状にすることも容易である。必要に応じて線材を途中で融着によって継ぎ足すこともできる。このような構造により、外周部を折りたたんだり伸ばしたりすることができる。
【0043】
融着は、その部分を、たとえば(A)成分の融点付近まで加熱することによって行うことができる。融着は、たとえば、融着させる部分を所要の温度まで加熱できる加熱器によって行うことができる。また、デンプンのりのような水性のり剤により、高分子線材等の接着を行うこともできる。
【0044】
本発明の高分子線材等からなる外周部支持体は、デンプンのりのような、環境を汚損させない水性のり剤を用いて、外周部を形成する和紙などを容易に貼りつけることができる。
【0045】
ちょうちんの代表的な断面概念図を図1に示す。本発明のちょうちんは、上記のように外周部支持体1に貼りつけた外周部2を、ろうそく立て3を設けた底部4に固定し、これに上部5を固定して作製することができる。底部および上部は、円板でも、中央をくり抜いた円板でも、側面の一部を形成する円筒状でもよく、また円板と円筒を組み合わせたものでもよい。また、釣輪などを必要に応じて設けてもよい。このような底部および上部は、木など、従来からの材料を用いてもよく、本発明の高分子板材によって作製してもよい。外周部支持体と同一ないし類似の高分子組成物を用いるならば、該支持体と底部および/または上部との融着または接着が容易である。
【0046】
照明器具の場合も、その目的、構成および形状に応じて、上記に準じて作製することができる。
【0047】
モビール、模型飛行機、凩などのような、屋内または屋外に設置する装飾具または頑具にも、本発明の高分子線材等を用いることができる。すなわち、高分子線材等を、必要に応じて曲げたり融着させたりして、それ自体で装飾具または頑具を構成させてもよく、それらの骨格を構成させて、それに紙、織物、プラスチック片などを貼りつけてもよい。本発明の高分子線材等は、比較的低温に加熱することによって容易に融着でき、軽量なので、モビール、模型飛行機、凩などのように、空中に浮揚ないし保持させる飛翔体に用いるのに特に有利であり、モビールは微風によっても容易に動かすことができる。さらに、骨格に和紙や絹布などを、水性のり剤によって容易に接着させることができる。そのうえ、本発明に用いられる高分子組成物の範囲内で、材料を任意に選択することにより、廃棄後の生分解性を与えることもできる。
【0048】
【実施例】
以下、本発明を、実施例によって、より詳細に説明する。これらの例において、部は、特にことわらない限り重量部を表す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
【0049】
反応例1
廃PETボトルを粉砕して、5mm角のPETフレークを得た。その対数粘度数は0.65であった。減圧下で乾燥した後、その100部を、加熱装置、撹拌装置、窒素導入口および排出口を備えた反応器に仕込んだ。触媒としてオクタン酸マンガン、オクタン酸コバルト、チタンイソプロポキシドおよび三酸化アンチモンの、金属換算重量比2.5:1:3.5:6の混合物を0.2部および水0.1部を加え、窒素気流を通して撹拌しながら、220℃で24時間加熱することにより、解重合を行った。生成した副生物を、排出口から系外に流出させた。反応終了後、冷却して対数粘度数0.5のPETフレークを得た。
【0050】
実施例1〜8
表1の組成により、混合機によってそれぞれの高分子組成物を調整した。これを、表1に示す温度で押出し機にかけ、ついで表1に示す温度で、表1に示す延伸率による一軸延伸にかけ、長さ12m、直径2mmの丸棒状の高分子線材を作製した。
【0051】
この高分子線材を用いて、直径170mmの2重の円周を作製して円周部11とした。二重の円周が完結した位置を、表1に示す温度にスポット加熱して、円周の2本の線材とそれに接する線材をたがいに融着させ、固定点13とした。ついで、残余の線材を同じ直径で巻いてらせん部12を形成させ、他端に同様に円周部を形成させて線材を融着することにより、ちょうちんの外周部の支持体1を作製した。
【0052】
これに、デンプンのりによって、支持体の外側に、内部に向けて折りたたむ余裕を与えて和紙を貼りつけ、室温で乾燥してから、ろうそく立て3を設けた底部4の円筒部の内側に、支持体の円周部11をはめて接着した。ついで、支持体の他方の円周部を、上部5の円筒部の内側にはめて接着し、ちょうちんを作製した。
【0053】
これらの工程において、高分子線材どうしの融着は、金属のはんだ付けやろう付けに比べて低温で容易に実施でき、また、デンプンのりによる和紙との接着は完全であった。
【0054】
実施例1〜8で作製した高分子線材は、いずれも生分解性であった。これを土中に埋めて、取出して観察したところ、いずれも表1に記載する期間経過後に形状を失っていた。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】
本発明の高分子線材等を用いることにより、竹ひごのような、加工に熟練を要し、かつ危険を伴う材料や、金属線のような、同様に和紙の貼りつけに煩雑な手順を要し、かつ放置されると危険な材料を用いることなく、比較的低温の加熱による融着で、ちょうちんのような灯明具の外周部の支持体を組み立てて、外周部を貼り付けることを容易に行うことができるので、灯明器の製造にきわめて有用である。また、本発明の高分子線材等を用いて、軽量で安全な装飾具を容易に製造することができる。そのうえ、本発明によって、廃プラスチックの再利用が可能になる。さらに、高分子線材等に用いる高分子化合物を適切に選択することにより、外周部の支持体に、適切な生分解性を付与することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ちょうちんの断面概念図の一例である。
【図2】ちょうちんの外周部支持体の下端付近の概念図である。
【符号の説明】
1 外周部支持体
2 外周部
3 底部
4 上部
11 支持体の底面部
12 支持体のらせん部
13 固定点
【発明の属する技術分野】
本発明は、灯明具外周部の支持体などとして用いることができる高分子線材または板材(以下、両者をまとめて「高分子線材等」という)に関し、また該高分子線材等を外周部の支持体として用いる灯明具、該高分子線材等を用いる装飾具または頑具、およびそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
照明、祭礼などに用いられるちょうちんの外周部は、古来、支持体として竹ひごを用い、それに和紙、絹布などを貼りつけることにより、上下に伸縮させて、ろうそくの装填や点火を容易にする構造をとっていた。竹ひごは、円形またはちょうちんの断面形状に応じて曲げて、その両端を結び合わせるか、らせん状に巻いてその上下端部が円周状になるように結び合わせて用いていた。また、必要に応じて、竹ひごをつぎ足していた。
【0003】
このような竹ひごを結び合わせたりする際に、細い糸で巻いたり、和紙で巻いて接着させたりする、煩雑で熟練を要する作業が必要である。また、伐採した竹から竹ひごを作る工程を含めて、竹の繊維が手にささる危険を伴い、繊維が血管に入って心臓に達することもある。そのため、竹ひごに代わるちょうちん外周部の支持体が求められていた。
【0004】
鉄線のような金属線を、そのまま支持体として用いることもあるが、外周部を構成する和紙または絹布を支持体に貼りつける際の接着性が充分ではない。そのため、金属線を和紙で巻いて、外周部を構成する和紙または絹布との接着性を高めることも行われている。しかしながら、このような工程は煩雑で、人手を要する。また、このような和紙で巻く作業の有無を問わず、寺社の境内に放置されたり、焼却されたちょうちんが破損して、らせん状の金属線がヒトを傷つけることもあり、その対策が必要になっていた。
【0005】
家庭、旅館などの照明器具の外周部にも、ちょうちんと同様に、竹ひごを支持体として和紙や薄い絹織物などを貼りつけたものが用いられ、同様に、作業が煩雑で危険を伴うことから、その代替品が求められていた。
【0006】
同様に、モビール、模型飛行機、凩などのように、屋内または屋外で用いる装飾具または頑具にも、その骨格に、竹ひご、アルミニウム線、鉄線など、特に竹ひごが用いられている。竹ひごについては、ちょうちんの外周部の支持体として用いる場合と同様に、取扱いが煩雑で熟練を要し、かつ危険が伴う。金属線は、相互の融着や接着に高温を必要とし、また錆びたり、廃棄後の危険を伴ったりする。
【0007】
一方、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートのようなポリエステルは、透明で光沢がよく、酸素や炭酸ガスに対するガスバリア性に優れ、軽量であり、耐衝撃性に優れ、また食品衛生上に害を与えないことから、飲料、液体洗剤などの容器として大量に生産・消費されている。そのため、それらの廃容器の処理が、社会的な急務になっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、容易に、かつ安全に加工でき、また安全に廃棄でき、好ましくは生分解性を有する高分子線材等を提供することである。本発明のもうひとつの目的は、そのような高分子線材等を、外周部の支持体として用いる灯明具、および骨格として用いる装飾具、ならびにその製造方法を提供することである。さらに、もうひとつの目的は、廃ポリエステルの有効な活用方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するために検討を重ねた結果、ポリエステルなどの特定の高分子化合物に、ポリオキシエチレン系重合体および特定のセルロース系物質または特定のシリカもしくはケイ酸塩物質を配合して、高分子線材等に成形し、それを灯明具外周部の支持体、または装飾具そのものかその骨格として用いることにより、その目的を達成しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の高分子線材等は、
(A)ポリエステル、酢酸セルロース、ポリオレフィンおよびポリ(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選ばれる1種または2種以上の高分子化合物100重量部;
(B)ポリオキシエチレン系重合体15〜150重量部;ならびに
(C)セルロース粉末およびカルボキシメチルセルロース系ポリマーからなる群より選ばれるセルロース系物質;および/または多孔性物質、クリストバライトおよびベントナイトからなる群より選ばれるシリカもしくはケイ酸塩物質50〜200重量部
を含む高分子組成物を成形して得られるものである。また、本発明の灯明具は、上記高分子線材等を、外周部の支持体として用いたものであり、その製造方法は、上記高分子線材等を、相互に融着させて、外周部の支持体を作製する工程を含む。さらに、本発明の装飾具は、上記高分子線材等を用いたものであり、その製造方法は、上記高分子線材等を、相互に融着させる工程を含む。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の高分子線材等にベースポリマーとして用いられる(A)成分は、ポリエステル、酢酸セルロース、ポリオレフィンおよびポリ(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選ばれる高分子化合物であり、それらの1種を用いても2種以上を、たとえばポリマーアロイや混紡の形で用いてもよい。生分解性が得やすいこと、および大量に生産され、廃棄物の回収を含めて、入手および取扱いが容易なことから、ポリエステルが好ましい。
【0012】
本発明において、(A)成分として用いるポリエステルとは、主鎖を構成する繰返し単位がエステル型であるポリマーをいい、本発明において用いられるポリエステルは、実質的に直鎖状の熱可塑性ポリエステル(以下、単に「ポリエステル」という)であり、ポリアリレートといわれる全芳香族ポリエステルをも包含する。このようなポリエステルは、たとえば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、p−キシリレングリコールのような二価アルコール;またはビスフェノールAのような二価フェノールと、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸のような脂肪族二塩基酸;イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸のような芳香族二塩基酸;またはそれら二塩基酸のジアルキルエステル、たとえばジメチルエステルとの共縮合やエステル交換反応、上記の反応によって得られた縮合体やオリゴマーの重合;乳酸、グリコール酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシブタン酸、5−ヒドロキシペンタン酸、6−ヒドロキシヘキサン酸のような脂肪族モノヒドロキシ一塩基酸;またはp−ヒドロキシ安息香酸のような芳香族モノヒドロキシ一塩基酸の重縮合;それらモノヒドロキシ−塩基酸の縮合体の重合;あるいは2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンのようなラクトン類の開環重合などの方法によって得られる。
【0013】
このほか、グリコリドのような環状ジエステルとラクトン類との開環共重合、エチレンと環状ケテンアセタールとの共重合などによっても、ポリエステルを合成することができる。さらに、ラクトン類とラクタム類の共開環重合によって、コポリエステルアミドが得られる。本発明のポリエステルには、このような他のモノマー単位との共重合体も包含される。
【0014】
このような方法によって得られたポリエステルとしては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(3−ヒドロキシプロピオン酸)、ポリ(D−3−ヒドロキシブタン酸)、ポリ(D−4−ヒドロキシブタン酸)、ポリ(D−5−ヒドロキシペンタン酸)、ポリカプロラクトン、ポリエチレンスクシネート、ポリブチレンスクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンセバケート、ポリブチレンセバケートのような脂肪族ポリエステル;およびポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリブチレンイソフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのような芳香族ポリエステル;ビスフェノールA・イソ/テレフタル酸共重合ポリアリレートのようなポリアリレートなどが例示され、複数の二価アルコールおよび/または複数の二塩基酸を用いる共重合体であってもよい。また、PBTとPETのポリマーアロイのような、異種のポリエステルの混合物を用いることもできる。これらのポリエステルのうち、適度の融点およびガラス転移温度を有し、機械的に優れた性質を示し、工業的に容易に入手できることから、PET(一部の二価アルコールとしてジエチレングリコールを用いたものを含む)およびPBTが好ましく、PETが特に好ましい。
【0015】
本発明の高分子線材等は、新規に重合して得られたポリエステルからばかりではなく、廃ボトルのような廃ポリエステル、特に多量に発生する廃PETや廃PBTからも製造することができる。特に、資源の有効活用および地球環境の維持という観点から、このような廃ポリエステルの活用が好ましい。この場合、破砕された廃ポリエステルのフレークは、品質にむらがあり、また平均分子量が低下しているので、機械的強度を必要とし、そのために強度の延伸をかける必要のある用途に用いるには、固相重合によって平均分子量を上げてから延伸にかけることが望ましい。本発明のポリエステル締結材の製造方法は、廃ポリエステルを原料として用い、これを固相重合する工程を含む製造方法である。ここで固相重合とは、固相状態のまま加熱により平均分子量を上げる反応をいう。すなわち、廃ポリエステルを破砕して得られたフレークを乾燥した後、または乾燥雰囲気中で、酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、酢酸亜鉛、Mn−Co−Ti−Sb系触媒(たとえば、カルボン酸金属塩、金属アルコキシド、金属酸化物などの混合物;または複合酸化物)などを触媒として加え、撹拌しつつ、たとえばPETの場合、融点および延伸工程における延伸率に応じて通常150〜260℃、好ましくは200〜260℃;PBTの場合、通常150〜225℃、好ましくは180〜225℃に加熱し、除湿した、窒素のような不活性ガスまたは空気を通して、生成する水や低分子物を系外に除去しながら加熱を続けることによって重合を進め、対数粘度数が、PETの場合0.7〜1.3、好ましくは0.9〜1.3;PBTの場合0.7〜2.1好ましくは0.8〜1.2の高分子量ポリエステルが得られる。なお、本明細書において、ポリエステルの対数粘度数は、ポリマー0.25gをフェノール/テトラクロロエタンの容積比60/40の混合溶媒100mlに溶解して、25℃において測定した値をいう。
【0016】
一方、ちょうちんのように、祭礼などで一次的に大量に用いられ、廃棄される灯明具の外周部の支持体などの用途には、生分解性の高分子化合物を用いることが好ましい。このような生物解性を有するポリエステルとしては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(3−ヒドロキシプロピオン酸)、ポリバレロラクトン、ポリカプロラクトン、ポリエチレンスクシネート、ポリブチレンスクシネートのような脂肪族ポリエステルがより好ましい。
【0017】
また、グリコリドとβ−メチル−δ−バレロラクトンの共開環重合で得られる共重合体、エチレンと2−メチレン−1,3−ジオキソランとの共重合で得られるコポリエステルエチレン、ε−カプロラクトンとε−カプロラクタムの共開環重合で得られるコポリエステルアミドなどのポリエステル系共重合体も、優れた生分解性を有している。本発明では、このような共重合体もまた、ポリエステルとして扱う。
【0018】
なお、PET、PETのような芳香族ポリエステル、たとえば廃ボトルから回収された芳香族ポリエステルを、解重合反応によって平均重合度を下げることにより、生分解性を与えることも可能である。たとえば前述の重合触媒と水の存在下に、PETの場合、通常130〜240℃、好ましくは180〜220℃;PBTの場合、通常130〜200℃、好ましくは160〜200℃に加熱して、対数粘度数が0.6以下、好ましくは0.4〜0.5の範囲になるまで解重合を行う。用いる水の量は、ポリエステルに対して、重量で通常500ppm以上、好ましくは600〜1,500ppmである。
【0019】
(A)成分として用いられる酢酸セルロースは、通常のアセチルセルロースのほか、トリアセチルセルロースも包含される。なお、このような酢酸セルロースを用いるときは、組成物を成形した後に、その表面をプラズマ処理またはけん化処理して親水性を与えることもでき、そのようなけん化物も、(A)成分に包含される。
【0020】
(A)成分として用いられるポリオレフィンとしては、低圧法ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブチレン共重合体、ポリプロピレンなどが例示される。
【0021】
(A)成分として用いられるポリ(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシルのようなアルキル基;または2−ヒドロキシエチルのような置換アルキル基のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの1種または2種以上を、単独重合または共重合させて得られるものが例示される。
【0022】
これらの(A)成分は、1種を用いても、2種以上を併用しても差支えない。
【0023】
本発明の高分子線材等に配合される(B)成分は、該高分子線材等を灯明具外周部の支持体または装飾具の骨格として用いるときに、表面処理なしで、灯明具の外周部または装飾具に用いる繊維物質などを接着させる水性のり剤との親和性を向上させるためのもので、分子中にオキシエチレン単位を50モル%以上、好ましくは80モル%以上有するポリオキシエチレン系重合体である。
【0024】
このような(B)成分としては、ポリエチレングリコール、特に高分子量ポリエチレングリコールのほか、その一端がメトキシ、エトキシ、ブトキシのようなアルコキシ基で封鎖されたもの、少量のオキシプロピレン単位を含むエチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体、ポリエチレングリコールとフタル酸ジメチルのようなフタル酸エステルとの脱アルコール反応による重縮合体、分岐状ポリオキシエチレンなどが例示され、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。平均分子量が9万〜400万の高分子量ポリエチレングリコールは、比較的低融点の熱可塑性ポリマーとして用いることができる親水性ポリマーであり、高分子組成物が適度の機械的性質と親水性を同時に付与できることから好ましい。
【0025】
(B)成分の量は、高分子線材等に優れた親水性と適切な機械的性質を与えるために、(A)成分100重量部に対して15〜150重量部であり、好ましくは30〜100重量部である。
【0026】
本発明の高分子線材等に用いられる(C)成分は、該高分子線材等の、水性のり剤との親和性を向上させるとともに、その生分解を助けるものである。このような(C)成分としては、特定のセルロース系物質および/または特定のシリカもしくはケイ酸塩物質を用いることができる。
【0027】
セルロース系物質は、セルロース粉末およびカルボキシメチルセルロース系ポリマーからなる群より選ばれる。セルロース粉末としては、紙粉および木粉が例示され、製紙工程で生じるセルロース系スラッジを乾燥させたものも用いることができる。カルボキシメチルセルロース系ポリマーとしては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩などが例示される。
【0028】
ケイ酸もしくはケイ酸塩物質としては、沈殿シリカ、けいそう土のような多孔性シリカ;ゼオライトのような、吸水効果のある多孔性ケイ酸塩のほか;クリストバライト、ベントナイトなどを用いることができる。
【0029】
これらの(C)成分は、1種を用いても、2種以上を併用しても差支えない。
【0030】
(C)成分の量は、高分子線材等に優れた親水性と生分解性を与えるために、(A)成分100重量部に対して50〜200重量部、好ましくは70〜120重量部である。
【0031】
本発明の高分子線材等には、上記の(A)、(B)および(C)成分の外に、必要に応じて、他の充填剤、補強材、滑剤、色材、親水性物質などを配合してもよい。
【0032】
他の充填剤としては、上記(C)成分以外のシリカ、アルミナ、酸化チタン、ガラス、炭酸カルシウムなど、補強性または非補強性の充填剤を用いることができる。また補強材としては、ガラス繊維、炭素繊維、各種ウィスカーなどを用いることができる。
【0033】
滑剤としては、ステアリン酸およびその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステルなどが例示される。色材としては、無機もしくは有機顔料、カーボンブラック、またはそれらをビヒクル中に分散させたカラーマスターバッチを用いることができる。あるいは、(A)成分またはその原料として用いられる廃プラスチック中に存在する顔料をそのまま用いてもよい。(B)、(C)成分以外の親水性物質として、デンプン、デキストリンなどを配合してもよい。
【0034】
本発明の高分子線材等は、代表的には、重合体のペレット、または上述のように廃プラスチックを破砕した後、固相重合または解重合を行なったポリエステルのフレークを(A)成分として用いて製造できる。フレークまたはペレットの大きさは、任意の形状の2〜10mm程度でよい。(B)、(C)成分および必要に応じて添加される他の添加剤は、たとえば、成形のためにフレークまたはペレットを混合する際に配合することができる。
【0035】
高分子線材等の成形方法は、下記のとおりである。まず、上記の配合物を、一次成形にかける。成形は、常法による押出し成形などを用いることができ、連続生産による高い生産性が得られることと、延伸工程との組合せが容易なことから、押出し成形が好ましく、トーピード付円形ダイスまたはT−ダイを用いることがさらに好ましい。
【0036】
たとえば、押出し成形によって連続的に得られるロッドまたは板状物を、延伸機にかけて二軸延伸または長手方向に一軸延伸する。延伸は、テンター法によることが好ましい。高い一軸延伸をかける場合には、偏肉を避けるために、高倍率で強く一次延伸をかけた後に、さらに二次以降の延伸にかけることが好ましい。二次以降の延伸温度は、一般に、(A)成分のガラス転移温度以上、融点以下の温度でなされ、たとえばPETの場合、通常70〜265℃、好ましくは120〜170℃であり、PBTの場合、通常25〜230℃、好ましくは80〜130℃である。
【0037】
延伸率は、(A)成分の種類、高分子線材等の組成および用途に応じて任意に設定できる。灯明具外周部の支持体および装飾具の骨格として用いるとき、通常は差ほどの機械的強度が必要ではないが、高分子線材等に充分な機械的強度を与える必要がある場合には、延伸率は4〜8倍が好ましく、5〜7.5倍がさらに好ましい。
【0038】
高分子線材等の断面形状は、線材の場合、円形、長円形、レンズ形、三角形、四角形、多角形など;板材の場合、長方形などと任意に設定できる。
【0039】
本発明は、さらに、本発明の高分子線材等を外周部の支持体として用いる灯明器に関する。ここで、灯明具とは、該灯明具内に光源があって、外周部を通して周辺を照らすものであり、光源は、白熱電灯、蛍光灯、ガス灯、油灯、ろうそくなど任意である。灯明具としては、ちょうちん、および直接または間接照明の照明器具などが例示される。
【0040】
外周部は、和紙、油紙、絹布、不織布など、光源からの光の少なくとも一部を透過する材料で構成される。ちょうちんの場合は、その側面全体で形成して、上下方向に折りたたみが可能なように形成される。
【0041】
外周部の支持体は、代表的には外周部の内側に、外周部を支える形で設けられる。該支持体は、ちょうちんの場合、外周部の形状を整え、外周部および天板を支持するとともに、外周部を上下方向に伸縮できるような構造をとる。照明器具の場合、外周部を実質的に支持する場合も、実質的には外周部の一部に柱状または壁状に設けられた他の部材で強度を支え、本発明の支持体は、単にデザイン上の必要から設けられる場合も包含する。
【0042】
外周部の支持体は、本発明の高分子線材等によって構成される。たとえば、断面が円形の線材を用いて、図2に示すように、一方の断面を形成するように円周部11を作り、線材の先端または円周上の一点13を、それに接する線材の側面に融着または接着によって固定し、そこから線材をらせん状に巻いてらせん部12を形成し、他方の端面を形成するように再び円周部を作り、らせんと円周との接点を同様に固定する。線材で形成する円周は、一重でもよく、補強のために二重以上にしてもよい。また、外周部の外形に応じて、支持体の包絡面の形状を円柱状にしても、途中の直径を変えて中央をふくらませてもよく、また外周を円以外の形状にすることも容易である。必要に応じて線材を途中で融着によって継ぎ足すこともできる。このような構造により、外周部を折りたたんだり伸ばしたりすることができる。
【0043】
融着は、その部分を、たとえば(A)成分の融点付近まで加熱することによって行うことができる。融着は、たとえば、融着させる部分を所要の温度まで加熱できる加熱器によって行うことができる。また、デンプンのりのような水性のり剤により、高分子線材等の接着を行うこともできる。
【0044】
本発明の高分子線材等からなる外周部支持体は、デンプンのりのような、環境を汚損させない水性のり剤を用いて、外周部を形成する和紙などを容易に貼りつけることができる。
【0045】
ちょうちんの代表的な断面概念図を図1に示す。本発明のちょうちんは、上記のように外周部支持体1に貼りつけた外周部2を、ろうそく立て3を設けた底部4に固定し、これに上部5を固定して作製することができる。底部および上部は、円板でも、中央をくり抜いた円板でも、側面の一部を形成する円筒状でもよく、また円板と円筒を組み合わせたものでもよい。また、釣輪などを必要に応じて設けてもよい。このような底部および上部は、木など、従来からの材料を用いてもよく、本発明の高分子板材によって作製してもよい。外周部支持体と同一ないし類似の高分子組成物を用いるならば、該支持体と底部および/または上部との融着または接着が容易である。
【0046】
照明器具の場合も、その目的、構成および形状に応じて、上記に準じて作製することができる。
【0047】
モビール、模型飛行機、凩などのような、屋内または屋外に設置する装飾具または頑具にも、本発明の高分子線材等を用いることができる。すなわち、高分子線材等を、必要に応じて曲げたり融着させたりして、それ自体で装飾具または頑具を構成させてもよく、それらの骨格を構成させて、それに紙、織物、プラスチック片などを貼りつけてもよい。本発明の高分子線材等は、比較的低温に加熱することによって容易に融着でき、軽量なので、モビール、模型飛行機、凩などのように、空中に浮揚ないし保持させる飛翔体に用いるのに特に有利であり、モビールは微風によっても容易に動かすことができる。さらに、骨格に和紙や絹布などを、水性のり剤によって容易に接着させることができる。そのうえ、本発明に用いられる高分子組成物の範囲内で、材料を任意に選択することにより、廃棄後の生分解性を与えることもできる。
【0048】
【実施例】
以下、本発明を、実施例によって、より詳細に説明する。これらの例において、部は、特にことわらない限り重量部を表す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
【0049】
反応例1
廃PETボトルを粉砕して、5mm角のPETフレークを得た。その対数粘度数は0.65であった。減圧下で乾燥した後、その100部を、加熱装置、撹拌装置、窒素導入口および排出口を備えた反応器に仕込んだ。触媒としてオクタン酸マンガン、オクタン酸コバルト、チタンイソプロポキシドおよび三酸化アンチモンの、金属換算重量比2.5:1:3.5:6の混合物を0.2部および水0.1部を加え、窒素気流を通して撹拌しながら、220℃で24時間加熱することにより、解重合を行った。生成した副生物を、排出口から系外に流出させた。反応終了後、冷却して対数粘度数0.5のPETフレークを得た。
【0050】
実施例1〜8
表1の組成により、混合機によってそれぞれの高分子組成物を調整した。これを、表1に示す温度で押出し機にかけ、ついで表1に示す温度で、表1に示す延伸率による一軸延伸にかけ、長さ12m、直径2mmの丸棒状の高分子線材を作製した。
【0051】
この高分子線材を用いて、直径170mmの2重の円周を作製して円周部11とした。二重の円周が完結した位置を、表1に示す温度にスポット加熱して、円周の2本の線材とそれに接する線材をたがいに融着させ、固定点13とした。ついで、残余の線材を同じ直径で巻いてらせん部12を形成させ、他端に同様に円周部を形成させて線材を融着することにより、ちょうちんの外周部の支持体1を作製した。
【0052】
これに、デンプンのりによって、支持体の外側に、内部に向けて折りたたむ余裕を与えて和紙を貼りつけ、室温で乾燥してから、ろうそく立て3を設けた底部4の円筒部の内側に、支持体の円周部11をはめて接着した。ついで、支持体の他方の円周部を、上部5の円筒部の内側にはめて接着し、ちょうちんを作製した。
【0053】
これらの工程において、高分子線材どうしの融着は、金属のはんだ付けやろう付けに比べて低温で容易に実施でき、また、デンプンのりによる和紙との接着は完全であった。
【0054】
実施例1〜8で作製した高分子線材は、いずれも生分解性であった。これを土中に埋めて、取出して観察したところ、いずれも表1に記載する期間経過後に形状を失っていた。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】
本発明の高分子線材等を用いることにより、竹ひごのような、加工に熟練を要し、かつ危険を伴う材料や、金属線のような、同様に和紙の貼りつけに煩雑な手順を要し、かつ放置されると危険な材料を用いることなく、比較的低温の加熱による融着で、ちょうちんのような灯明具の外周部の支持体を組み立てて、外周部を貼り付けることを容易に行うことができるので、灯明器の製造にきわめて有用である。また、本発明の高分子線材等を用いて、軽量で安全な装飾具を容易に製造することができる。そのうえ、本発明によって、廃プラスチックの再利用が可能になる。さらに、高分子線材等に用いる高分子化合物を適切に選択することにより、外周部の支持体に、適切な生分解性を付与することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ちょうちんの断面概念図の一例である。
【図2】ちょうちんの外周部支持体の下端付近の概念図である。
【符号の説明】
1 外周部支持体
2 外周部
3 底部
4 上部
11 支持体の底面部
12 支持体のらせん部
13 固定点
Claims (11)
- (A)ポリエステル、酢酸セルロース、ポリオレフィンおよびポリ(メタ)アクリル酸エステルからなる群より選ばれる1種または2種以上の高分子化合物100重量部;
(B)ポリオキシエチレン系重合体15〜150重量部;ならびに
(C)セルロース粉末およびカルボキシメチルセルロース系ポリマーからなる群より選ばれるセルロース系物質;および/または多孔性物質、クリストバライトおよびベントナイトからなる群より選ばれるシリカもしくはケイ酸塩物質50〜200重量部;
を含む高分子組成物を成形して得られる高分子線材または板材。 - (A)が、ポリエステルである、請求項1記載の高分子線材または板材。
- (A)が、廃ポリエステルを解重合して得られ、対数粘度数が0.6以下のポリエステルである、請求項1または2記載の高分子線材または板材。
- 高分子組成物が、生分解性である、請求項1記載の高分子線材または板材。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の高分子線材または板材を、外周部の支持体として用いる灯明具。
- ちょうちんである、請求項5記載の灯明具。
- 照明器具である、請求項5記載の灯明具。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の高分子線材または板材を、相互に融着させて、外周部の支持体を作製する工程を含む、灯明具の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の高分子線材または板材を用いる装飾具または頑具。
- モビールである、請求項9記載の装飾具または頑具。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の高分子線材または板材を、相互に融着させる工程を含む、装飾具または頑具の製造方法。
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