JP2013018894A - 樹脂組成物、成型体、樹脂組成物の製造方法、及びポリオレフィン系樹脂を光酸化劣化させる方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂と、ポリエチレンオキシドと、光触媒と、フィラーと、を含有する。ポリエチレンオキシドは、前記樹脂組成物中に0.1質量%〜7.0質量%含有される。
【選択図】なし
Description
本発明による樹脂組成物に含まれるポリオレフィン系樹脂は、主としてポリオレフィンを含有する樹脂である。ポリオレフィンとしては、特に限定されるものではなく、プロピレンホモポリマー(PP)(アイソタクチック型及びシンジオタクチック型を含む)、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体等のポリプロピレン類、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、メタロセン触媒によるポリエチレン等のポリエチレン類、ポリプロレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、ポリスチレン等が挙げられ、これらを単独で又は組み合わせて用いることができる。本発明において、良好な力学物性を有するという点において、ポリプロピレン類が好適に用いられ、PPがさらに好適に用いられる。PPについては、例えば、平均分子量1.0×104〜1.0×106のものが用いられる。本発明の効果を奏するポリオレフィン系樹脂であれば、適宜選択され得る。
本発明による樹脂組成物に含まれるPEOとしては、例えば、数平均分子量2.0×103〜1.0×106のものが用いられる。本発明の効果を奏する分子量のPEOであれば、適宜選択され得る。
本発明による樹脂組成物に含まれる光触媒としては、後述の光酸化劣化の反応を触媒できるものであれば特に限定されるものではなく、酸化チタン(TiO2)(アナターゼ型、ルチル型、及びブルッカイト型を含む)、モリブデン酸化物、酸化亜鉛、酸化錫、チタン酸ストロンチウム、酸化スズ、酸化タングステン等が挙げられ、これらを単独で又は組み合わせて用いることができる。本発明において、入手が容易であるという点、及び紫外線といった短い波長の光により光触媒活性を示すことができるという点で、TiO2が好適に用いられる。本発明の効果を奏する光触媒であれば、適宜選択され得る。
本発明による樹脂組成物に含まれるフィラーとしては、樹脂組成物の力学物性を向上させ、光触媒に親和性を有し、かつ、光酸化劣化能及び生分解能に影響を及ぼさないものであれば適宜用いることができ、特に限定されるものではなく、繊維状セルロース(以下、FCという)、タルク、ガラス繊維、カオリン等が挙げられ、これらを単独で又は組み合わせて用いることができる。本発明においては、FCが好適に用いられる。本発明による樹脂組成物にFCを用いた場合、優れた力学物性(例えば、ヤング率、引張強度、破断ひずみ等で規定される)が得られ、また、後述の通り、FCは光触媒との親和性が高く、光触媒を樹脂組成物内に保持することができるため、確実な光酸化劣化能が得られる。本発明の効果を奏するフィラーであれば、適宜選択され得る。
本発明による樹脂組成物は、光酸化劣化遅延剤をさらに含有していてもよい。光酸化劣化遅延剤として、例えば、Ca8(HPO4)2(OOC−R−COO)(PO4)4・mH2O(コハク酸イオン含有オクタカルシウムホスフェート;OCPC)、CaHPO4・2H2O(ジカルシウムホスフェートジハイドレート;DCPC)、Ca8(HPO4)2(PO4)4・5H2O(オクタカルシウムホスフェート;OCP)等といったアパタイト誘導体が挙げられる。これらは、単独で、又は組み合わせて用いられ得る。例えば、光触媒としてTiO2を用いた場合、アパタイト誘導体はTiO2の表面に結晶を形成するため、光酸化劣化を遅延させることが可能となる。また、他の光酸化劣化遅延剤として、例えば、ヒンダードアミン等といったアミン系光安定化剤が挙げられる。ヒンダードアミンは、PEOから生じた酸と中和反応することで、光酸化劣化を遅延させることができる。なお、確実な光酸化劣化遅延効果を得るために、アパタイト誘導体をさらに含有した樹脂組成物が好適に用いられる。本発明の効果を奏する光酸化劣化遅延剤であれば、適宜選択され得る。
一例としてPP/PEO/TiO2/FCを用いて、光酸化劣化について説明する。PP/PEO/TiO2/FCは、疎水性のPP中に、親水性のPEO、TiO2、及びFCからなる粒子状物が分散される特徴を有する。
本発明による樹脂組成物は、種々の形状に成型することができる。すなわち、本発明は、前述の樹脂組成物からなる成型体を提供するものである。成型体としては、厚さ数十μm〜数十mmのシート状物のほか、一般にポリオレフィン系樹脂として成型される種々の形状に成型することができる。本発明による成型体の厚さは、その用途により適宜選択され、例えば、数十μm〜数十cmとすることができる。
成型体が薄い場合(図2(a))、TiO2の光触媒作用により成型体内部のPEOが消費され、自動酸化が促進される。前述の通り、PEO分解により生じた酸及びアルデヒドは、自動酸化において促進剤としての役割を有するため、光酸化劣化の進行はPEO含量に依存するといえる。
一方、成型体が厚い場合(図2(b))、TiO2の光触媒作用により、まず成型体の表面近くに存在するPEOが消費される。成型体表面近くに存在するPEOが消費し尽くされたら、次に成型体表面から厚さ方向に少し離れた場所に存在するPEOが順次消費され、光酸化劣化が進行する。このように、PEOが成型体内部に分散して存在しており、成型体の厚さ方向に光酸化劣化を進めることができるため、厚い成型体を調製することが可能である。本発明による成型体は、数十cm程度にまで厚くしても、確実な光酸化劣化能を有する。
本発明による樹脂組成物の製造方法には限定はない。しかしながら、例えば、樹脂組成物100質量部に対して、PEO0.1質量部〜7.0質量部と、光触媒0.1質量部〜3.0質量部と、及びフィラー0.1質量部〜7.0質量部と、を混練して触媒組成物を得、次いで該触媒組成物をポリオレフィン系樹脂質83.0質量部〜99.7質量部と混練することで好適に製造することができる。
本発明による成型体は、前述の樹脂組成物を従来公知の方法で成型して製造することができる。例えば、圧縮成型、押出成型、射出成型等により、用途に合わせて所望の形状、厚さ、大きさ等に成型することができる。
本発明による成型体は、プラスチック材を使用するあらゆる用途に使用可能である。例えば、土木工事資材、家具材、家電材、建材、使い捨て容器等の構造物に用いることができる。本発明による成型体は、生分解能を有するため、山間部等の回収困難な場所に設置される構造物、コスト及び技術等の問題からリサイクルが容易ではない構造物等に好適に用いることができる。また、前述の通り、本発明による成型体が光酸化劣化遅延剤を含有する場合、時限分解が可能となるため、例えば、構造物を廃材としたい時期に光酸化劣化が開始されるように、材料寿命を設計することができる。また、本発明による成型体は、熱を加えることなく光酸化劣化を進めることができる。光を照射すれば光酸化劣化を進めることができるため、0℃以下の低温環境で用いられる構造物にも用いることができる。
本発明は、樹脂組成物を構成するTiO2への光照射によってヒドロキシルラジカルが発生し、このヒドロキシルラジカルによってPEOが活性化されてアルデヒド及び酸が発生し、図1に示すようにこれらが相互に作用してポリオレフィン系樹脂を継続的に光酸化劣化させるものである。PEOは、光酸化劣化の際に光触媒、フィラー、及びポリオレフィン系樹脂と共存していればよく、光触媒とフィラーとを含有するポリオレフィン系樹脂に後からPEOを添加しても、ポリオレフィン系樹脂を光酸化劣化させることができる。すなわち、本発明は、光触媒とフィラーとを含有するポリオレフィン系樹脂に、PEOを添加する、ことを特徴とするポリオレフィン系樹脂を光酸化劣化させる方法を提供するものである。この方法において使用可能な光触媒、フィラー、ポリオレフィン系樹脂、及びPEOの種類等については、前述の通りである。また、この場合の「PEOを添加する」とは、例えば、PEO水溶液を該ポリオレフィン系樹脂に振り掛ける(例えば、スプレーする)ことを意味する。
PP(日本ポリプロ社製、メソペンタッド分率=98%、平均分子量(Mn):4.6×104、多分散性(Mw/Mn):5.7)、PEO(和光純薬工業社製、平均分子量(Mn):5.0×105)、TiO2(和光純薬工業社製、アナターゼ型(98.5%以上)、表面積:約6m2/g)、及びFC(日本製紙ケミカル社製、商品名「W−100GK」、90質量%が100メッシュの篩(150μm以下)を通過、平均長:37μm)を用いて、表1に示す組成の樹脂組成物を調製した。なお、FCは、デシケーターで7日間乾燥させ、FCの水分量が0.7質量%以下となったものを調製に用いた。
0.1Lのガラスビーカーに純水50mL、PEO0.3g、TiO20.5g、FC1.0gを入れ、24時間、23℃で、スターラーで撹拌しながら混合させた。その後、ロータリーエバポレーターを用いて、水を蒸発させた。その後、このPEO/TiO2/FC混合物を真空オーブンで24時間、50℃で乾燥させた。その後、このPEO/TiO2/FC混合物と、PP98.2g及び亜リン酸エステル系酸化防止剤(ADEKA社製、商品名「ADKSTAB PEP−36」)0.1gをミキサー(井元製作所製、商品名「IMC−1884」)に仕込み、180℃に加温し、5分間、100rpmで混練した。このようにして、100gの樹脂組成物1を調製した。
上記と同様にして、樹脂組成物2〜6を調製した。また、比較例として、上記と同様にして、比較組成物1〜3を調製した。
樹脂組成物1及び2を、5MPa、190℃で5分間圧縮成型し、厚さ50μmのフィルム状に成型した。各々を20mm×20mmの大きさに切断し、バイアル(パイレックス社製)に入れた。リコーロータリー光化学反応装置(理工科学産業社製、商品名「RH400−10W」)を用いて、空気中、30℃で光酸化劣化試験を行った。この光化学反応装置には、400Wの高圧水銀灯(理工科学産業社製、UVL−400HA型超高圧水銀灯(5mW/cm2))が備えられている。光酸化劣化試験前後におけるエチレン性不飽和基、カルボニル基、及び水酸基の発生量を、フーリエ変換型赤外分光(FT−IR)分析により測定した。FT−IRスペクトル測定は、FT−IRスペクトロメータ(パーキンエルマー社製、商品名「Spectrum One」)を用いて(16スキャン、分解能:2cm−1)、中赤外領域(400−4000cm−1)で行った。光酸化劣化時間は、6時間とした。なお、比較組成物1,2及び5についても、同様に水酸基の発生量を測定した。結果を図3及び図4に示す。
樹脂組成物1及び2において、光酸化劣化時間6時間では、カルボニル基のピーク(1720cm−1付近)はほとんど見られなかったものの、光酸化劣化後においてエチレン性不飽和基のピーク(1642cm−1付近)の増大がみられた。このことから、PPの自動酸化が進みつつあることが示唆された。
比較組成物3のAでは水酸基のピーク(3350cm−1付近)が見られなかった一方で、いずれの比較組成物においても、水酸基のピークが見られた。
比較組成物1に比して、比較組成物2では水酸基のピークが高いものの、光酸化劣化前後でピーク強度に変化はみられなかった。このことから、これらのピークには自動酸化により生じるヒドロペルオキシド由来の水酸基は含まれておらず、FC由来の水酸基が含まれていることが示唆された。つまり、PEOが含まれない比較組成物1及び2では、PPの自動酸化が進行しないことが示唆された。
一方、PEOが0.3質量%含まれる樹脂組成物1では、比較組成物1よりもFC含量が少ないにもかかわらず、比較組成物1に比して水酸基のピークが増大しており、またそのピークは鋭い形状であった。このことから、このピークにはヒドロペルオキシド由来の水酸基が含まれていることが示唆された。
さらに、樹脂組成物2においても、水酸基のピークがみられ、光酸化劣化後にそのピークが増大していた。このことから、この水酸基のピークにはヒドロペルオキシド由来の水酸基が含まれていること、また、自動酸化のサイクルにおいてヒドロペルオキシドが分解されずに若干蓄積しているものの、PPの自動酸化が進みつつあることが示唆された。
以上のことから、PEOが0.3質量%含まれる樹脂組成物1及び2において、光酸化劣化開始後6時間の時点では、自動酸化が継続する程度には至っていないものの、自動酸化が進みつつあることが示唆された。
PEO含量依存的に、エチレン性不飽和基及びカルボニル基のピーク強度が増大した。いずれにおいても、エチレン性不飽和基のピーク強度よりも、カルボニル基のピーク強度の方が大きかった。また、PEO含量依存的に、光酸化劣化前後におけるピーク強度増大の程度が大きくなった。このことから、PEO含量を増やすことで、自動酸化のサイクルにおいて、停止反応のみならず、ヒドロペルオキシド分解の方向にも反応が進み、自動酸化のサイクルが継続する状態になっていることが示唆された。
樹脂組成物3及び4では、水酸基のピーク強度はほぼ0であり、光酸化劣化前後でピーク強度に変化はみられなかった。このこと、並びに図5(a)及び図5(b)においてカルボニル基の発生が確認されたことから、樹脂組成物1及び2ではヒドロペルオキシドがほとんど分解され、PPの自動酸化が進行していることが示唆された。
また、樹脂組成物5及び6では、光酸化劣化後に水酸基のピーク強度増大がみられた。このことから、樹脂組成物5及び6では、自動酸化がサンプルの厚さ方向に進み、サンプル内部における自動酸化により新たに発生したヒドロペルオキシドが蓄積しつつあることが示唆された。
自動酸化の進行におけるサンプルの厚さとPEO含量との関係について検討した。樹脂組成物3及び6を、前述と同様の方法で厚さ100μmに成型し、前述と同様に光酸化劣化試験を行った。光酸化劣化後におけるカルボニル基のピーク強度を、樹脂組成物3と樹脂組成物6との間で比較した。光酸化劣化時間は、6時間とした。結果を図8に示す。
このことから、サンプル厚が厚い場合、光酸化劣化開始直後では、PEO含量の多い方でより良好に自動酸化が進行するが、それ以降の段階では、PEO含量が少なくても良好に自動酸化が進むことが示唆された。PEOの分解によって酸及びアルデヒドが発生し、これらによってヒドロペルオキシドの分解が促進され、サンプルの厚さ方向に自動酸化が進行したものと考えられる。
樹脂組成物3において、100μmでは50μmに比して約4倍のピーク強度がみられた。一方、樹脂組成物6において、50μmと100μmとの間で差はみられなかった。このことから、樹脂組成物3の厚さ100μmのサンプルでは、PEOによる自動酸化促進作用により、サンプルの厚さ方向に光酸化劣化が進行したことが示唆された。
低弾性率体であるPEOを含有するサンプルの力学物性について検討した。樹脂組成物1及び3〜6、並びに比較組成物3について、力学試験機(島津製作所社製、商品名「SHIMAZU EZ−S」)を用いて、ヤング率、引張強度、及び破断ひずみを測定した。各サンプルを、前述と同様の方法で、30mm×5mm×0.05mmの大きさに調製した。クロスヘッド速度3mm/分、20℃で試験を行った。ヤング率は、応力−ひずみ曲線の傾き(ひずみ値約1%まで)より得た。各々10回測定による平均値を測定値とした。なお、PPのみで構成された比較組成物3は伸びが大きいため、破断ひずみについては測定不可能であった。結果を図10に示す。
サンプルのTiO2保持性を検証するためにエッチング試験を行った。サンプルとして、樹脂組成物6を前述と同様に約10mm×約10mm×約0.5mmの大きさに調製したものを用いた。エッチング試験は、テトラヒドロフラン(THF)15mLを入れた30mLのサンプル管において、該サンプルをTHFに室温で24時間浸すことで行った。エッチング後のサンプルについて、走査型電子顕微鏡(日本電子社製、商品名「JOEL JSM−5800」、20kV)を用いて、走査型電子顕微鏡(SEM)分析及び走査型電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分析(SEM/EDS)によりTiO2保持性を検証した。Ti原子分布については、EDS(オックスフォード・インストゥルメンツ社製、INCA微量分析)を用いて調べた。SEMイメージングにおいては、30分間、27℃で乾燥させ、金でスパッタコーディングしたサンプルを用いた。結果を図11及び図12に示す。
光酸化劣化されたサンプルが実際に生分解されるかについて検証した。前述と同様の方法で20mm×20mm×0.05mmの大きさに調製した樹脂組成物3を用いて、埋土試験を行った。埋土試験の前に、30℃で24時間、前述と同様の方法で、サンプルを光酸化劣化させた。北見工業大学の敷地内の花壇の土が入った容器内にサンプルを置き、20℃で28日間、埋土試験を行った。該容器内の土が乾燥するのを防ぐため、埋土試験中は毎日、水をスプレーした。また、光酸化劣化させなかったサンプルについても、同様に埋土試験を行った。
埋土試験終了後、回収したサンプルを4℃で1〜2時間、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)中の3%グルタルアルデヒドで固定し、0.1Mリン酸緩衝液で3回洗浄した。得られたサンプルを1時間、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)中の1%オスミウム酸で固定し、エタノールシリーズ(50,70,95,及び100%、15分ごとに3回)で脱水した。サンプルを30分間、27℃で乾燥させ、金でスパッタコーディングし、前述と同様にSEMイメージングを行った。
また、埋土試験前後のサンプルについて、前述と同様にFT−IRスペクトルを測定した。
さらに、埋土試験後のサンプルを、ラクトフェノールコットン青(関東化学社製)で染色し、光学顕微鏡(ニコン社製、商品名「Nikon ECLIPSE 50/POL」)で観察した。結果を図13〜15に示す。
Claims (13)
- ポリオレフィン系樹脂と、
ポリエチレンオキシドと、
光触媒と、
フィラーと、
を含有する樹脂組成物。 - 前記ポリエチレンオキシドは、前記樹脂組成物中に0.1質量%〜7.0質量%含有される、
ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。 - 前記フィラーは、前記樹脂組成物中に0.1質量%〜7.0質量%含有される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂組成物。 - 前記光触媒は、前記樹脂組成物中に0.1質量%〜3.0質量%含有される、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 - 前記フィラーはセルロースである、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 - 前記光触媒は酸化チタンである、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 - 前記ポリオレフィン系樹脂はポリプロピレン類を含有する、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 - 前記ポリプロピレン系樹脂はプロピレンホモポリマーを含有する、
ことを特徴とする請求項7に記載の樹脂組成物。 - さらに、前記樹脂組成物100質量部に対して、光酸化劣化遅延剤を0.01質量部〜10.0質量部含有する、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。 - 前記光酸化劣化遅延剤はアパタイト誘導体である、
ことを特徴とする請求項9項に記載の樹脂組成物。 - 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる成型体。
- ポリエチレンオキシドと、光触媒と、フィラーと、を混練して触媒組成物を得る工程と、
前記触媒組成物をポリオレフィン系樹脂と混練する工程と、
を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の樹脂組成物の製造方法。 - 光触媒とフィラーとを含有するポリオレフィン系樹脂に、ポリエチレンオキシドを添加する、
ことを特徴とするポリオレフィン系樹脂を光酸化劣化させる方法。
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