JP2004034943A - 冷凍サイクルの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】起動時には最大冷力を引き出し、発進または加速時には容量可変型圧縮機の駆動トルクを小さくし、定常運転時には最大効率で運転することができるような冷凍サイクルの制御方法を提供すること。
【解決手段】容量可変型圧縮機1の容量を制御する容量制御弁5および電子膨張弁3を制御する電気信号を直接測定し、これから冷凍サイクル内の冷媒高圧側圧力と低圧側圧力との差圧と冷媒流量とを推定して冷凍サイクルのエネルギを、さらにエンジン回転数を利用することで、駆動トルクを推定する。これにより、最大冷力運転、最大効率運転、必要最小冷力運転などのエネルギ制御が可能になり、省燃費運転が可能になるとともに、アイドリング時、加速時など、エンジンの負担を軽減するようなエネルギ制御を可能にする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍サイクルの制御方法に関し、特に自動車用空調装置にて容量可変型圧縮機を駆動するエンジンに対してできるだけ負荷が少なくかつ高精度な制御が可能な冷凍サイクルの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用空調装置においては、圧縮機がエンジンによって駆動されるため、運転状態がエンジンの運転状態によって大きく影響される。逆に、エンジンは、自動車用空調装置が負荷になっており、自動車用空調装置を駆動するための余分なエネルギを必要とする。このエンジンの負荷は、自動車用空調装置を冷凍サイクルの成績係数が最適になるよう制御することによって軽減することができる。
【0003】
たとえば特開平9−264622号公報に記載の冷凍サイクルでは、圧縮機として回転数制御の可能な電動モータ駆動式のものを用い、膨張装置としては圧力制御弁を用いて、冷凍サイクルの成績係数が最適になるような制御を行っている。すなわち、この公報に記載の圧力制御弁は、弁体を駆動するダイヤフラムによって閉止された密閉空間内に、弁口が閉じた状態の密閉空間内体積に対して、冷媒の温度が0℃での飽和液密度から冷媒の臨界点での飽和液密度に至る範囲の密度で冷媒を封入し、ガスクーラの出口側圧力および温度を、成績係数が最適となる最適制御線上に沿って制御するようにしている。また、膨張装置としてステップモータにより制御駆動される電気式圧力制御弁を使用しており、これも、その入口側圧力および温度が最適制御線上に沿って制御されるようにしている。
【0004】
また、自動車用空調装置の運転中に自動車が発進または加速走行しようとしたときには、燃料消費を大きく増やすことなく発進または加速に必要なエンジン出力トルクを確保するため、冷凍サイクルの圧縮機の容量、つまり駆動トルクを瞬時に落とし、やがて、徐々に復帰するような制御を行っている。
【0005】
さらに、エンジンの出力は、その負荷である自動車用空調装置の運転状態に応じて制御する必要がある。たとえば自動車用空調装置が運転中は、圧縮機の駆動トルクを考慮し、その駆動トルクを余分に発生するようにエンジン出力トルクが制御されている。圧縮機の駆動トルクは、あらかじめ設定されていて、自動車用空調装置が運転されるときは、そのあらかじめ設定された固定値だけ余分に駆動トルクを発生するように制御している。
【0006】
あらかじめ設定された駆動トルクは、実際の駆動トルクと大きく相違することがあるため、エンジン出力トルクも必要なトルクからずれて制御されることになる。そのため、たとえば特開2001−180261号公報に記載の技術では、容量可変型圧縮機の吐出容量を外部から電気制御するための圧縮機制御信号に基づいて、容量可変型圧縮機の駆動トルクを推定し、これを上乗せしてエンジン出力トルクを制御するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の冷凍サイクルの制御は、圧力および温度の関係が最適制御線上に沿うよう膨張装置を制御することで、冷凍サイクルを効率良く運転することができる。しかしながら、この効率の良い運転方法は、制御点が常に最適制御線上にあるため、必ずしも、最も良く冷えるような制御をしているとは限らない。したがって、冷凍サイクルの起動時でも、最大効率で運転するように制御しようとするため、定常状態に達するまで時間がかかるという問題点があった。
【0008】
また、自動車の発進または加速時には、圧縮機の駆動トルクを制御することになるが、その場合、特に圧縮機の容量低下からの復帰時の制御において、圧縮機の実際の駆動トルクを正確に推し量る手段がないため、精度の高い制御ができないという問題点があった。
【0009】
さらに、エンジン出力トルクの制御に必要な容量可変型圧縮機の駆動トルクについては、冷媒循環回路に設定された2つの圧力監視点間の差圧に容量可変型圧縮機の吐出容量が反映されていることから、2つの圧力監視点間の差圧を設定するための圧縮機制御信号から容量可変型圧縮機の吐出容量つまりはその駆動トルクを推定しているが、実際には、その圧縮機制御信号からだけでは、容量可変型圧縮機の駆動トルクを正確に推定することは難しいという問題点があった。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、起動時には最大冷力を引き出し、発進または加速時には容量可変型圧縮機の駆動トルクを小さく、定常運転時には最大効率で運転することができるような冷凍サイクルの制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、自動車用空調装置における冷凍サイクルの制御方法において、冷凍サイクル内の冷媒高圧側圧力と低圧側圧力との差圧または冷媒流量を制御する外部第1の電気信号と、冷媒の通路の大きさを制御する外部第2の電気信号とから冷凍サイクル内の高圧側圧力と低圧側圧力との差圧および冷媒流量を推定するとともに、推定した前記差圧、前記冷媒流量およびエンジンの回転数とから圧縮機可変容量率および圧縮機の駆動トルクを推定し、前記自動車用空調装置の起動時には、前記冷凍サイクルの冷力が最大に、自動車の定常走行時には、前記冷凍サイクルの効率が最大に、前記自動車の加速走行時には、前記圧縮機の駆動トルクが小さくなるように前記外部第1の電気信号および外部第2の電気信号を制御することを特徴とする冷凍サイクルの制御方法が提供される。
【0012】
このような冷凍サイクルの制御方法によれば、圧縮機の駆動トルク、すなわち冷凍サイクルのエネルギ状態を、圧縮機および膨張装置の制御に使われる外部第1の電気信号および外部第2の電気信号をもとに推定し、これをもとにして冷凍サイクルの制御および自動車の走行状態に応じた制御を行うようにしている。これにより、冷凍サイクルのエネルギ状態は、実際に圧縮機および膨張装置を制御している外部第1の電気信号および外部第2の電気信号の値から算出していることにより、正確に推定することができるため、冷凍サイクルをよりきめ細かく制御することが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の原理から先に説明する。
冷凍サイクルの冷力Q、すなわちエネルギは、冷凍サイクル内の冷媒高圧側圧力と低圧側圧力との差圧ΔPと冷媒流量Gfとの積に比例し、
【0014】
【数1】
Q∝Gf*△P ・・・(1)
で表すことができる。一方、冷凍サイクルを動かすのに必要なエンジンのエネルギは、Nを回転数、Tを駆動トルクとすると、
【0015】
【数2】
Q∝N*T ・・・(2)
で表される。これらの式から、
【0016】
【数3】
Q∝N*T∝Gf*△P ・・・(3)
が得られる。この式から、冷凍サイクル内の冷媒高圧側圧力と低圧側圧力との差圧ΔPと冷媒流量Gfと回転数Nとが分かれば、容量可変型圧縮機の駆動トルクが分かることになる。ここで、差圧ΔPは、容量可変型圧縮機の吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差、あるいは、膨張装置の入口圧力と出口圧力との差であり、容量可変型圧縮機あるいは膨張装置の差圧を一定の差圧に制御する制御弁の外部第1の電気信号の関数になっている。一方、冷媒流量Gfは、容量可変型圧縮機あるいは膨張装置から吐出される冷媒の流量で、容量可変型圧縮機あるいは膨張装置から吐出される冷媒を一定流量に制御する制御弁の外部第2の電気信号の関数になっている。つまり、差圧ΔPおよび冷媒流量Gfは、外部第1の電気信号および外部第2の電気信号によって制御弁のコイルへ供給される電流iによって決められるので、これらの電流値を直接検出することによって冷凍サイクルのエネルギを正確に求めることができる。
【0017】
また、冷凍サイクルを動かすのに必要なエンジンのエネルギの式(3)からは、エンジンの回転数Nが分かっているので、式(3)により駆動トルクTが分かる。しかも、冷凍サイクルのエネルギを求めるパラメータが正確に検出できることから駆動トルクTをより正確に求めることができる。
【0018】
これにより、差圧ΔPおよび冷媒流量Gfを外部第1の電気信号および外部第2の電気信号によって制御することにより、冷凍サイクルのエネルギを自由に制御できるだけでなく、駆動トルクTも自由に制御できることになる。
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は第1の冷凍システムの原理的な構成を示すシステム図である。
この第1の冷凍システムは、冷媒を圧縮する容量可変型圧縮機1と、圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器2と、凝縮された冷媒を段熱膨張させる電子膨張弁3と、膨張された冷媒を蒸発させる蒸発器4とを備えている。
【0020】
容量可変型圧縮機1は、一定流量の冷媒を吐出する流量制御式のものであり、電子膨張弁3は、その冷媒入口と出口との差圧を一定に制御する差圧制御式または比例制御式のものが用いられる。あるいは、容量可変型圧縮機1は、差圧制御式で、電子膨張弁3は、流量制御式または比例制御式のものが用いられる。
【0021】
容量可変型圧縮機1は、その吐出室から吐出される吐出圧力Pdの冷媒を直接凝縮器2に供給するとともに、その一部を容量制御弁5で圧力Pcにしてクランク室に供給するよう構成され、その容量制御弁5は、駆動回路6に接続されている。また、蒸発器4から戻ってきた吸入圧力Psの冷媒は、吸入室に供給するよう構成され、さらに、吸入室と吐出室との間には、オリフィス7が設けられている。
【0022】
容量制御弁5は、容量可変型圧縮機1から吐出される冷媒を駆動回路6によって与えられた外部第1の電気信号により決まる一定の流量または一定の差圧で吐出するように制御する。また、電子膨張弁3は、図示しない駆動回路から与えられる外部第2の電気信号により冷媒の通路の大きさを制御して、その冷媒入口と出口との差圧が一定または流量が一定になるように制御する。
【0023】
次に、容量可変型圧縮機1が流量制御で、電子膨張弁3が差圧制御または比例制御の組み合わせと、容量可変型圧縮機1が差圧制御で、電子膨張弁3が流量制御または比例制御の組み合わせの場合について説明する。
【0024】
図2は流量制御の容量可変型圧縮機の場合の第1の冷凍システムの差圧−流量特性を示す図である。
この特性において、縦軸は容量可変型圧縮機1の吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧を示し、横軸は冷凍サイクルを流れる冷媒の流量を示している。ここで、曲線は、容量可変型圧縮機1がある回転数で回転しているときの圧縮機可変容量率を示しており、原点から最も遠い曲線は圧縮機可変容量率が100%、つまり、容量可変型圧縮機1が最大で運転しているときを示している。
【0025】
容量可変型圧縮機1は流量制御式なので、吐出される冷媒流量Gf(i)は駆動回路6によって与えられる外部第1の電気信号の電流値iによって決められる。また、電子膨張弁3における差圧ΔPに関しては、電子膨張弁3が差圧制御膨張弁の場合は、その差圧制御膨張弁に与えられる外部第2の電気信号の電流値ia,ibによって差圧ΔPが決められ、電子膨張弁3が比例制御膨張弁の場合は、その比例制御膨張弁に与えられる外部第2の電気信号の電流値i1,i2によって傾きが決められる。したがって、この冷凍システムでは、容量可変型圧縮機1の冷媒流量Gf(i)および差圧ΔPが分かるので、そのときの可変容量率を知ることができる。
【0026】
この可変容量率は、容量可変型圧縮機1の運転状態を示しているので、自動車がほぼ一定の速度で走行しているときには、同じエネルギでできるだけ差圧が小さくなるように容量可変型圧縮機1の冷媒流量Gf(i)および電子膨張弁3の差圧ΔPを制御して、冷凍システムの効率が最大になるよう制御することができる。また、自動車用空調装置の起動時の場合、特に、外気温が非常に高いときの起動時の場合には、最大冷力が必要になる。この最大冷力は、最大効率の運転の場合と逆に、できるだけ大きな差圧になるように容量可変型圧縮機1の冷媒流量Gf(i)および電子膨張弁3の差圧ΔPを制御する。さらに、自動車が発進または加速するときには、エンジンは、その出力トルクを余分に必要としているが、そのときの容量可変型圧縮機1の駆動トルクは、冷凍サイクルの冷力であるエネルギとエンジンの回転数とから分かるため、エンジンが余分に必要としている出力トルク分だけ、冷凍サイクルのエネルギを減らすように容量可変型圧縮機1の冷媒流量Gf(i)および電子膨張弁3の差圧ΔPを制御することができる。なお、冷凍サイクルが運転中のエネルギから、エンジンの回転数に対応する駆動トルクが分かるので、その駆動トルクを、たとえば自動車のアイドリング時のエンジン出力トルクの制御に利用することができる。すなわち、その駆動トルクの値を使い、その駆動トルク分を上乗せしてエンジン出力トルクを制御し、これによってエンジンの不安定動作、さらには停止といった不具合を防止することができる。
【0027】
次に、この第1の冷凍システムを構成する容量可変型圧縮機1および電子膨張弁3の具体例について説明する。
図3は流量制御式の容量可変型圧縮機の一構成例を示す断面図、図4は図3の容量可変型圧縮機に用いられる電磁差圧弁の詳細を示す断面図である。
【0028】
この容量可変型圧縮機は、気密に形成されたクランク室10を有し、中には回転自在に支持された回転軸11を有している。この回転軸11の一端は、図示しない軸封装置を介してクランク室10の外まで延びていてエンジンの出力軸から駆動力が伝達されるプーリ12が固定されている。回転軸11には、揺動板13が傾斜角可変に設けられている。回転軸11の軸線の回りには、複数(図示の例では1つ)のシリンダ14が配置されている。各シリンダ14には、揺動板13の回転運動を往復運動に変換するピストン15が配置されている。各シリンダ14は、それぞれ吸入用リリーフ弁16および吐出用リリーフ弁17を介して吸入室および吐出室に接続されている。各シリンダ14の吸入室は、相互に連通して1つの部屋になっており、蒸発器に接続される。また、各シリンダ14の吐出室も、相互に連通して1つの部屋になっており、吐出側冷媒流路18を介して凝縮器に接続される。
【0029】
吐出室の吐出側冷媒流路18には、流路面積が固定のオリフィス19が設けられている。吐出室からクランク室10へ通じる流路には、容量制御の電磁差圧弁20が設けられ、クランク室10から吸入室へ通じる流路には、オリフィス21が設けられている。電磁差圧弁20は、オリフィス19の上流側および下流側に発生する差圧(Pd−Pd’)を受けるよう構成されている。
【0030】
電磁差圧弁20は、本出願人による特願2001−170434号明細書にて提案したもので、図4に示したように、圧力感知部を兼ねた弁部22と、ソレノイド部23とから構成されている。
【0031】
弁部22は、吐出圧力Pdを導入するポート24と、導入された吐出圧力Pdをクランク室圧力Pcに制御して出力する弁体25と、クランク室圧力Pcを出力するポート26と、弁体25を開く方向へ付勢するスプリング27と、この電磁差圧弁20の中央軸線位置にて弁体25と一体となって進退可能に設けられ、ポート24とほぼ同じ径を有する感圧ピストン28と、この感圧ピストン28の弁体25と反対側にオリフィス19の下流側の圧力Pd’を導入するポート29とを有している。
【0032】
ソレノイド部23は、円筒状の中空部を有する電磁コイル30が設けられ、その円筒状の中空部にはスリーブ31が設けられている。そのスリーブ31の一端には、固定鉄芯をなすコア32が固定され、スリーブ31の中には、可動鉄芯をなすプランジャ33が軸線方向に移動可能に遊挿配置されている。コア32の軸線位置にはシャフト34が貫通配置され、その一端は感圧ピストン28に、他端はプランジャ33に当接されている。スリーブ31の他端には、アジャストねじ35が螺着されている。そして、コア32とプランジャ33との間には、スプリング36が配置され、プランジャ33とアジャストねじ35との間には、スプリング37が配置されている。
【0033】
以上の構成の容量可変型圧縮機において、エンジンがある一定の回転数で駆動されているとき、蒸発器からの冷媒が吸入室より流量Qsで吸引され、吐出室から流量Qdで吐出される。このとき、電磁差圧弁20は、吐出室の冷媒の吐出圧力Pdを弁部22を介してクランク室10へ導入する。これにより、容量可変型圧縮機の吐出容量は、クランク室10内の圧力Pcに応じた容量に制御される。クランク室10の圧力Pcは、オリフィス21を介して吸入室に戻される。
【0034】
このとき、ソレノイド部23の電磁コイル30には、外部条件に応じた電磁差圧弁20の差圧に対応する電流信号が供給される。
したがって、電磁差圧弁20は、オリフィス19の前後に発生する差圧を弁部22の弁体25および感圧ピストン28で感知し、その差圧が設定された所定値になるよう弁部22の弁体25を制御して、吐出側冷媒流路18を流れる冷媒流量を一定の流量Qdに保持するように制御する。
【0035】
すなわち、エンジンの回転数が上昇すると、吐出圧力Pdが上昇し、それによって、吐出される冷媒の流量Qdが増加しようとする。すると、吐出圧力Pdが高くなるため、弁部22の弁体25および感圧ピストン28はソレノイド部23の側に移動し、弁体25はスプリング27の付勢力によって弁部22の開度を開く方向に移動して、クランク室10へ導入する冷媒流量を増加させる。クランク室10内の圧力Pcが上昇することにより、容量可変型圧縮機を最少運転側に制御し、吐出される冷媒の流量を減らすようにする。
【0036】
逆に、エンジンの回転数が低下した場合は、吐出される冷媒の流量Qdが減少しようとして吐出圧力Pdが低くなると、弁部22の弁体25および感圧ピストン28は図の上側に移動し、弁体25は閉弁方向に移動してクランク室10へ導入する冷媒流量を減らすように制御する。これにより、クランク室10内の圧力Pcが減少し、容量可変型圧縮機を最大運転側に制御し、吐出される冷媒の流量を増やすようにする。
【0037】
この結果、エンジンの回転数が変動しても、電磁差圧弁20はオリフィス19の前後差圧を一定にするようにクランク室10へ導入する冷媒流量を制御する。したがって、オリフィス19が固定でその前後差圧が一定に制御されるため、容量可変型圧縮機から吐出される冷媒の流量Qdは一定の流量に制御されることになる。
【0038】
図5は流量制御式の容量可変型圧縮機の別の構成例を示す断面図、図6は図5の容量可変型圧縮機に用いられる電磁比例式流量制御弁の詳細を示す断面図、図7は図5の容量可変型圧縮機に用いられる定差圧弁の詳細を示す断面図である。なお、図5ないし図7において、図3および図4に示した構成要素と同じまたは同等の要素については同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0039】
この流量制御式の容量可変型圧縮機は、本出願人による特願2001−170435号明細書にて提案したもので、吐出室から凝縮器へ向かう吐出側冷媒流路18に電磁比例式流量制御弁40を設け、流路面積を外部信号によって比例的に変化させることができる可変オリフィスを構成している。また、吐出室は、定差圧弁41を介してクランク室10に接続され、クランク室10は固定のオリフィス21を介して吸入室に接続されている。定差圧弁41は、吐出室の吐出圧力Pdと電磁比例式流量制御弁40を通ってきた吐出側冷媒流路18の圧力Pd’とを導入し、電磁比例式流量制御弁40の前後に発生する差圧が一定になるように、吐出室からクランク室10、さらにはクランク室10からオリフィス21を介して吸入室へ流れる冷媒を制御する弁である。
【0040】
電磁比例式流量制御弁40は、図6に示したように、弁部42およびソレノイド部43から構成されている。弁部42は、吐出室の吐出圧力Pdを導入するポート44と、この弁部42にて減圧された圧力Pd’を吐出側冷媒流路18へ導出するポート45とを有し、これらを連通する流路には、弁座46が形成され、この弁座46の上流側にボール形状の弁体47が弁座46に対向して配置されている。ポート44の開口端にはアジャストねじ48が螺着されており、弁体47とアジャストねじ48との間には、弁体47を閉じる方向に付勢するスプリング49が配置されている。また、弁体47は弁孔を介して軸線方向に延びるシャフト50の一端に当接しており、このシャフト50の他端は、軸線方向に進退自在に配置されたピストン51に固定されている。このピストン51は弁孔とほぼ同じ径を有し、弁体47より下流側の圧力Pd’が軸線両方向に対して等しくかかるようにして弁体47の制御に圧力Pd’が影響しないようにしている。また、弁体47の上流側空間とピストン51のソレノイド部側空間との間には、連通路52が設けられており、ピストン51の背圧側に吐出圧力Pdを導入して、弁体47にかかる吐出圧力Pdをキャンセルするようにしている。
【0041】
ソレノイド部43は、電磁コイル53、コア54、プランジャ55、シャフト56を有している。シャフト56の両端は、ガイド57,58によって支持されている。シャフト56のほぼ中央部には、Eリング59が嵌着されており、プランジャ55がコア54に吸着するよう移動したとき、シャフト56も一緒に移動するようにしている。これにより、プランジャ55が図の上方へ移動すると、シャフト56が図の上端に当接されているピストン51を押し、弁体47を開く方向に作用する。その移動量は、電磁コイル53に供給する電流値に比例する。したがって、この電磁比例式流量制御弁40を通る冷媒の流路面積は、電磁コイル53に供給される制御電流の値によって決めることができる。
【0042】
定差圧弁41は、図7に示したように、吐出室の吐出圧力Pdを導入するポート60と、この定差圧弁41で制御された圧力Pcをクランク室10へ導入するポート61と、電磁比例式流量制御弁40によって減圧された圧力Pd’を導入するポート62とを有している。
【0043】
ポート60とポート61とを連通する流路には、弁座63が形成され、この弁座63の下流側に弁体64が弁座63に対向して配置されている。この弁体64には、フランジが設けられていて、弁座63との間に弁体64を開く方向へ付勢するスプリング65が配置されている。
【0044】
弁体64と同軸上には、軸線方向に進退自在に配置されて両面にポート61からの吐出圧力Pdとポート62からの圧力Pd’とを受ける感圧ピストン66が設けられており、一体に動くよう弁体64に固定されている。
【0045】
感圧ピストン66の図の下方には、スプリング荷重調整用のアジャストねじ67が設けられ、感圧ピストン66とアジャストねじ67との間には、弁体64を閉じる方向に感圧ピストン66を付勢するスプリング68が配置されている。
【0046】
以上の構成の容量可変型圧縮機においては、電磁比例式流量制御弁40が、所定の制御電流の供給を受けて、凝縮器に連通する吐出側冷媒流路18を絞り、所定の大きさのオリフィスを形成し、流量Qdにより所定の差圧(Pd−Pd’)を発生させるようにしている。また、定差圧弁41は、感圧ピストン66が所定の差圧(Pd>Pd’)を受け、それによって発生する図の下向きの力とスプリング65,68の荷重とが釣り合う位置に弁体64が静止し、弁開度が制御されている。したがって、制御電流によって決まる電磁比例式流量制御弁40の前後差圧を定差圧弁41が感知し、定差圧弁41は、その差圧があらかじめ設定された所定値(すなわち、一定の流量Qd)になるよう弁開度を調整して、クランク室10に導入される冷媒の流量を制御し、これによって定流量式の容量可変型圧縮機を構成している。
【0047】
次に、この定流量式の容量可変型圧縮機と組み合わされる電子膨張弁3の例を示す。この電子膨張弁3としては、差圧制御膨張弁および比例制御膨張弁がある。
【0048】
図8は図5の容量可変型圧縮機に用いられる差圧制御膨張弁の詳細を示す断面図である。
差圧制御膨張弁は、本出願人による特願2002−125365号明細書にて提案したもので、ボディ71の側面に高圧の冷媒を受ける入口ポート72が設けられ、そこに冷媒配管73が溶着されている。この冷媒配管73には、その通路を塞ぐようにストレーナ74が配置されている。入口ポート72は、冷媒流路75を介して出口ポート76に連通されている。この出口ポート76には、冷媒配管77が溶着されている。冷媒流路75の途中には、主弁座78がボディ71と一体に形成されている。この主弁座78に上流側から対向して主弁体79が配置され、主弁座78とともに主弁を構成している。主弁体79は、主弁座78との間に冷媒が導入される部屋を構成するピストン80と一体に形成されている。ピストン80は、主弁体79が主弁座78に対して接離する方向に進退自在に配置され、中心軸線位置には冷媒通路81が形成され、その冷媒通路81は主弁体79に横から穿設されたオリフィス82と連通されている。この冷媒通路81およびオリフィス82が、ピストン80の図の上部の部屋に導入された高圧の冷媒を減圧してピストン80の図の下方の空間に導く絞り流路を構成している。ピストン80の図の下方の空間は、圧入部材83によって閉止されており、ピストン80と圧入部材83との間には、ピストン80を主弁の弁閉方向に付勢するスプリング84が配置されている。圧入部材83は、スプリング84の荷重をその圧入量で調整した後、図の下端部がボディ71に溶着されている。
【0049】
ピストン80と圧入部材83とによって形成された部屋は、ボディ71に形成された冷媒通路85を介して主弁の下流側、すなわち、出口ポート76に連通する空間に連通されており、その途中にパイロット弁座86が成形され、このパイロット弁座86に対向して下流側からニードル形状のパイロット弁体87が配置され、パイロット弁座86とともにパイロット弁を構成している。
【0050】
ボディ71の上部には、パイロット弁を制御するソレノイド部が設けられている。このソレノイド部は、下端部がボディ71の上部に形成された嵌合穴88に嵌入されたスリーブ89と、そのスリーブ89の中に軸線方向に進退自在に配置されたプランジャ90と、スリーブ89の上端部に嵌合された筒状のコア91と、プランジャ90の軸線位置に貫通して固定配置され、下端部がボディ71に形成された軸受92によって軸支され、上端部がコア91の軸線位置に貫通形成された開口部に圧入されている軸受93によって軸支されたシャフト94と、プランジャ90と軸受93との間に配置され、シャフト94を介してパイロット弁体87をその弁閉方向に付勢するスプリング95と、スリーブ89の外側に配置された電磁コイル96と、その外側を囲繞するよう形成されたヨーク97と、このヨーク97とスリーブ89との間に磁気回路を形成するよう配置されたプレート98とから構成されている。コア91の開口端部は、圧入部材99によって閉止された後、それらの先端部は溶接によってシールされている。そして、ボディ71とスリーブ89とプレート98とによって囲まれた空間には、ゴムOリング100が配置されている。
【0051】
このように構成された差圧制御膨張弁において、まず、電磁コイル96が通電されていない図示の状態で、入口ポート72に高圧の冷媒が導入されると、その冷媒は、ピストン80の上部の部屋に導入される。この冷媒は、主弁体79のオリフィス82およびピストン80の冷媒通路81を介してピストン80の下部の部屋に導入され、さらにボディ71に形成された冷媒通路85を介してパイロット弁に供給される。パイロット弁の前後差圧がある値を越えると、冷媒がパイロット弁体87を押し開き、出口ポート76に連通する空間に流れる。これにより、ピストン80の下部の部屋が低圧になるので、ピストン80が図の下方へ移動し、主弁体79が主弁座78から離れて主弁が開き、入口ポート72に導入された冷媒が主弁を通って出口ポート76に流出するようになる。
【0052】
出口ポート76への冷媒の流出により、主弁の上流側の冷媒圧力が下がると、パイロット弁に供給される冷媒の圧力も低下するので、パイロット弁体87は、閉弁方向に移動する。これにより、ピストン80の下部の部屋に導入される冷媒の圧力が上昇するため、ピストン80は図の上方へ移動し、これに伴って、主弁体79は弁閉方向へ付勢されるため、主弁は冷媒の流量を絞り、主弁の上流側の冷媒圧力を上げる。以上の動作を繰り返すことで、主弁の前後差圧が一定に制御される。このときの主弁の前後の差圧は、ソレノイド内のスプリング95の荷重によって決められる。
【0053】
また、電磁コイル96に通電すると、プランジャ90がコア91の方へ吸引され、パイロット弁体87を弁閉方向に付勢しているスプリング95のばね力が減少して、パイロット弁の設定差圧を小さくする。電磁コイル96の通電電流値を増加すると、プランジャ90のコア91への吸引力が増加し、パイロット弁の差圧、すなわち差圧弁の前後差圧をさらに小さく設定することができる。
【0054】
このようにして、差圧制御膨張弁は、主弁の前後差圧を電磁コイル96に給電される電流によって決まる一定の値になるよう冷媒を制御する。このとき、容量可変型圧縮機は、一定の流量が流れるように制御するため、容量可変型圧縮機の制御と競合することはない。
【0055】
図9は図5の容量可変型圧縮機に用いられる比例制御膨張弁の詳細を示す断面図である。
この比例制御膨張弁は、本出願人による特願2001−368486号明細書にて提案したもので、ボディを両端が開口したストレートな円筒状のパイプ101で構成している。このパイプ101内には、その軸線位置に流体通路を有する円筒状のコア102が配置されている。
【0056】
コア102の流体通路には、中空のシャフト103が配置されていて、その一端はコア102の流体通路に嵌着され、連通されている。シャフト103の他端側には、その先端部全周にわたって半径方向外側に突出してテーパ弁座のように機能するストッパ104が一体に形成されており、さらに、ストッパ104に隣接して円周上に複数の弁孔105が穿設されている。この弁孔105が穿設されている部分の外周面には、全周にわたって連通溝106が形成されている。
【0057】
コア102とストッパ104との間には、非磁性体の筒状弁体107が、シャフト103をガイドとして軸線方向に進退自在に配置されている。筒状弁体107とコア102との間には、スプリング108が配置されていて、筒状弁体107をストッパ104に当接する方向に付勢している。また、筒状弁体107の外側には、筒状のプランジャ109が固着されていて、筒状弁体107と共に軸線方向に進退するようになっている。プランジャ109は、パイプ101の内壁との間に所定の隙間を有するような外径を有し、その隙間を通って軸線方向両端の端面に等しい圧力がかかるようになっている。
【0058】
コア102とプランジャ109との対向端面は、通電電流に対する吸引力特性の直線性を改善するため、互いに同じ傾斜のテーパ面が形成されている。このうち、コア102のテーパ端面には、非磁性体のワッシャ110が配置され、プランジャ109のテーパ端面がこのワッシャ110に当接した状態で消磁されたときに残留磁気によるコア102への吸着を軽減するようにしている。
【0059】
パイプ101の外周には、電磁コイル111が配置され、ヨーク112およびプレート113によって囲繞されている。
また、パイプ101の両開口端は、冷媒の入口および出口ポートを構成し、この比例制御膨張弁を冷凍システムに組み込む際、溶接相手のパイプ径に合わせて絞り加工されている。
【0060】
上記構成の比例制御膨張弁において、電磁コイル111が通電されていない図示の状態では、筒状弁体107およびプランジャ109は、スプリング108によって図の下方に付勢され、筒状弁体107の先端がストッパ104に当接する。これにより、ストッパ104に隣接している弁孔105および連通溝106が筒状弁体107の側壁で塞がれ、流体通路が閉塞されている。このため、パイプ101の図の上方の開口から、または図の下方の開口から冷媒が導入されても、他方の開口に冷媒が流出することがない。
【0061】
ここで、電磁コイル111に最大電流が供給されると、プランジャ109がスプリング108の付勢力に抗してコア102の方向に吸引され、プランジャ109のテーパ端面がワッシャ110に当接される。このとき、筒状弁体107は、プランジャ109と共に移動し、筒状弁体107のストッパ104側の先端が連通溝106に達した時点から、筒状弁体107による弁孔105および連通溝106の閉塞が解除され、パイプ101の両端開口が弁孔105および連通溝106を介して連通するようになり、冷媒の通路の大きさを最大に制御する。
【0062】
ここで、電磁コイル111に供給する電流値を変化させると、プランジャ109は、電流値に応じてコア102の吸引力およびスプリング108の付勢力がバランスした軸線方向位置で静止するので、電磁比例弁は電流値に応じた弁開度にすることができる。
【0063】
次に、容量可変型圧縮機1が差圧制御で、電子膨張弁3が流量制御または比例制御の組み合わせの場合について説明する。
図10は差圧制御の容量可変型圧縮機の場合の第1の冷凍システムの差圧−流量特性を示す図である。
【0064】
この特性において、縦軸は容量可変型圧縮機1の吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧を示し、横軸は冷凍サイクルを流れる冷媒の流量を示している。
容量可変型圧縮機1は差圧制御式なので、その吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧ΔP(i)は駆動回路6によって与えられる外部第1の電気信号の電流値iによって決められる。また、電子膨張弁3における流量制御に関しては、電子膨張弁3が定流量制御膨張弁の場合は、その定流量制御膨張弁に与えられる外部第2の電気信号の電流値iα,iβによって流量が決められ、電子膨張弁3が比例制御膨張弁の場合は、その比例制御膨張弁に与えられる外部第2の電気信号の電流値i1,i2によって傾きが決められる。したがって、この冷凍システムでは、容量可変型圧縮機1の冷媒流量Gfおよび差圧ΔP(i)が分かるので、そのときの可変容量率を知ることができる。
【0065】
次に、この第1の冷凍システムを構成する差圧制御の容量可変型圧縮機1および定流量制御の電子膨張弁3の具体例について説明する。なお、電子膨張弁3として、比例制御式の膨張弁も使用することができるが、この例として、図9に示した比例制御膨張弁とすることができるので、ここでの例示は、省略する。
【0066】
図11は差圧制御式の容量可変型圧縮機の一構成例を示す断面図、図12は図11の容量可変型圧縮機に用いられる容量制御弁の詳細を示す断面図である。なお、この図11において、図3に示した構成要素と同じまたは同等の要素については同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0067】
この容量可変型圧縮機は、本出願人による特願2002−86084号明細書にて提案したもので、吐出室からクランク室10へ向かう冷媒流路の途中にPd−Ps差圧制御の容量制御弁120が設けられ、吐出室とクランク室10との間、およびクランク室10と吸入室との間には、それぞれオリフィス121,21が設けられている。
【0068】
この容量制御弁120は、図12に示したように、吐出室の吐出圧力Pdを受けてクランク室10に圧力Pcを導入する弁体122を有し、この弁体122には感圧ピストン123が一体に形成されている。感圧ピストン123の図の上端は、通路124を介してクランク室10の圧力Pcを受けるよう構成されている。弁体122は、その弁座125から離れる方向にスプリング126によって付勢されている。
【0069】
弁体122とソレノイド部との間には、径の異なる2つのピストンロッド127,128が軸線方向に進退自在に配置されている。その上側のピストンロッド127は、弁座125の直径と同じ直径を有し、下側のピストンロッド128は、弁体122と一体に形成された感圧ピストン123と同じ直径を有している。これらのピストンロッド127,128の連結部は、縮径されていて、吸入室に連通して吸入圧力Psを受ける空間を構成している。ピストンロッド128の図の下端は、通路129,130を介してクランク室10の圧力Pcを受けるよう構成されている。
【0070】
ソレノイド部は、電磁コイル131、コア132、プランジャ133、シャフト134を有している。シャフト134の両端は、ガイド135,136によって支持され、上端部は、ピストンロッド128に当接している。シャフト134には、Eリング137が嵌着されており、プランジャ133がコア132に吸着するよう移動したとき、シャフト134も一緒に移動するようにしている。そして、プランジャ133の軸線方向両端側には、スプリング138,139が配置されている。
【0071】
この容量制御弁120は、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧ΔPを感じて動作する差圧弁を構成し、その差圧ΔPが一定になるよう吐出室からクランク室10へ流れる冷媒の流量を制御する。その一定に制御しようとする差圧ΔP(i)は、ソレノイドの電磁コイル131へ供給する電流iによって決めることができる。
【0072】
図13は図11の容量可変型圧縮機に用いられる定流量制御膨張弁の詳細を示す断面図である。
この定流量制御膨張弁は、本出願人による特開2001−153495号公報にて提案したもので、凝縮器2から高圧の冷媒を受ける入口流路140と、冷媒が断熱膨張しながら蒸発器4に送出される出口流路141とが本体ブロック142に接続されている。
【0073】
入口流路140と出口流路141とに連通する本体ブロック142内の空間の間には、並列に2つのボアが形成され、一方のボアは、冷媒の通路の大きさを変更することができる弁部を構成し、他方のボアは定流量機構を構成する定差圧弁体143が軸線方向に移動自在に嵌挿されている。
【0074】
冷媒の通路の大きさを変更する弁部は、その弁座144に下流側から対向してテーパ状に形成された弁体145が軸線方向に進退自在に配置されている。この弁体145が弁座144に対して軸線方向に進退移動することにより、弁座144と弁体145との間の隙間の流路断面積を変更することができる。
【0075】
また、定流量機構は、定差圧弁体143が下流側からスプリング146によって付勢されており、定差圧弁体143の上流側端部が、側方に開口する入口流路140と弁部の上流側の冷媒通路147との間を開閉する弁体になっている。
【0076】
弁部の弁体145を駆動するソレノイド部は、電磁コイル148、コア149、弁体145と一体に形成されたプランジャ150、このプランジャ150を弁部の流路断面積が小さくなる方向に付勢するスプリング151を有している。
【0077】
この構成により、定差圧弁体143は、冷媒通路147内の冷媒圧力と出口流路141側の冷媒圧力との差圧をスプリング146によって設定された一定値に維持するように動作する。一方、弁部の弁体145は、プランジャ150とコア149との間に配置されたスプリング151の付勢力と、電磁コイル148への通電電流値に対応してプランジャ150に加わる推力とがバランスする位置で静止し、弁座144と弁体145との間の隙間によって形成される冷媒通過路の断面積が電磁コイル148への通電電流値によって制御される。
【0078】
このように構成された定流量制御膨張弁においては、弁座144と弁体145との間の隙間によって形成される冷媒通過路の前後差圧が定流量機構によって一定に制御されているので、弁部を流れる冷媒は、電磁コイル148への通電電流値に応じた一定の流量に維持される。
【0079】
次に、容量可変型圧縮機1が吸入圧力Psを制御する方式であるが、吐出圧力Pdを検知するセンサを用いて制御することにより、結果として差圧制御と同じような制御を行う場合について説明する。この場合、電子膨張弁3は、図13に示した流量制御または図9に示した比例制御を使用することができる。
【0080】
図14は吸入圧力制御式の容量可変型圧縮機の一構成例を示す断面図、図15は図14の容量可変型圧縮機に用いられる容量制御弁の詳細を示す断面図である。なお、この図14において、図3に示した構成要素と同じまたは同等の要素については同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0081】
この容量可変型圧縮機は、吐出室からクランク室10へ向かう冷媒流路の途中にPs制御の容量制御弁160が設けられ、クランク室10と吸入室との間には、オリフィス21が設けられている。また、吐出室から凝縮器2へ向かう配管の途中に、吐出圧力Pdを検出する圧力センサ161が設けられている。
【0082】
この容量制御弁160は、本出願人による特開2001−295759号公報にて提案したもので、図15に示したように、吐出室の吐出圧力Pdを受けてクランク室10に圧力Pcを導入する弁体162を有し、この弁体162は、閉じる方向にスプリング163によって付勢されている。この容量制御弁160の中心軸線上には、一端が弁体162に当接するようシャフト164が嵌挿配置されている。シャフト164の他端は、ディスク165を介してダイヤフラム166が当接するよう設けられている。ディスク165のある側のダイヤフラム室は、ダイヤフラム166が吸入圧力Psを受けるように吸入室に連通されている。
【0083】
ソレノイド部は、電磁コイル167、コア168、一端がダイヤフラム166に当接されたプランジャ169、このプランジャ169をシャフト170を介してダイヤフラム166の方向に付勢するスプリング171を有している。
【0084】
この構成により、容量制御弁160は、ダイヤフラム166が吸入圧力Psを受け、その吸入圧力Psが一定になるように吐出室から吐出された吐出圧力Pdの冷媒を弁体162がクランク室10へ供給する。その一定にされるべき吸入圧力Psの目標圧力は、圧力センサ161によって検出された吐出圧力Pdに基づく電磁コイル167への制御電流の値によって決められる。
【0085】
以上の実施の形態は、吐出室とクランク室10との間に容量制御弁を設け、クランク室と吸入室との間にオリフィス21を設けて、容量制御弁が吐出圧力Pdの冷媒をクランク室10に導入する量を制御する方式を第1の冷凍システムとして説明した。以下では、クランク室10に導入される冷媒流量の制御以外の方式にて圧縮機の容量制御を行う冷凍システムについて説明する。
【0086】
図16は第2の冷凍システムの原理的な構成を示すシステム図である。なお、図16において、図1に示した構成要素と同じまたは同等の要素については同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0087】
この第2の冷凍システムは、容量可変型圧縮機200において、吐出室とクランク室10との間にオリフィス201を設け、クランク室と吸入室との間に容量制御弁5を設け、この容量制御弁5を駆動回路6で駆動する構成にしている。
【0088】
この第2の冷凍システムで使われる容量制御弁5および電子膨張弁3においても、第1の冷凍システムで使われたものと同じようなタイプのものを使用することができる。すなわち、容量可変型圧縮機200の容量制御弁5を流量制御タイプにして、電子膨張弁3を差圧制御タイプまたは比例制御タイプにしたもの、容量可変型圧縮機200の容量制御弁5を差圧制御タイプにして、電子膨張弁3を流量制御タイプまたは比例制御タイプにしたもの、あるいは、容量可変型圧縮機200の容量制御弁5を吸入圧力制御タイプにして、電子膨張弁3を流量制御タイプまたは比例制御タイプにしたものにすることができる。
【0089】
図17は第3の冷凍システムの原理的な構成を示すシステム図である。なお、図17において、図1に示した構成要素と同じまたは同等の要素については同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0090】
この第2の冷凍システムは、冷媒を圧縮する容量可変型圧縮機210において、吐出室とクランク室10との間およびクランク室10と吸入室との間に容量制御弁211,212を設け、これらの容量制御弁211,212を駆動回路6で駆動する構成にしている。
【0091】
次に、この第3の冷凍システムを構成する容量可変型圧縮機210の具体例について説明する。
図18は容量可変型圧縮機の一構成例を示す図、図19は図18の容量可変型圧縮機に用いられる制御弁の詳細を示す断面図である。なお、図18において、図1に示した構成要素と同じまたは同等の要素については同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0092】
容量可変型圧縮機220は、吐出室とクランク室10との間およびクランク室10と吸入室との間に、それらの通路の大きさを連動して制御する1つの圧力制御弁221を配置し、この圧力制御弁221を制御するために、吐出室から凝縮器2へ向かう配管の途中に吐出圧力Pdを検出する圧力センサ222が設けられ、蒸発器4から吸入室へ向かう配管の途中に吸入圧力Psを検出する圧力センサ223が設けられている。圧力センサ222が検出した吐出圧力Pdおよび圧力センサ223が検出した吸入圧力Psをもとに吐出室とクランク室10との間の通路の大きさとクランク室10と吸入室との間の通路の大きさとの割合を変化させて、クランク室10に導入される冷媒の量とクランク室から導出される冷媒の量とを制御して圧縮機吐出容量を変化させる。
【0093】
圧力制御弁221は、特開2001−12358号公報に開示されたものであって、図19に示したように、クランク室10へ連通するポート224と、吐出室に連通するポート225と、吸入室に連通するポート226とを有し、ポート224に連通する内部の空間には、ポート225およびポート226に連通する冷媒通路の大きさの割合を連動して変化させるための弁体227を有し、三方弁の構成になっている。弁体227は、クランク室10へのポート224と吸入室へのポート226との間の通路を閉じる方向にスプリング228によって付勢されている。
【0094】
この弁体227は、ソレノイド部によって駆動され、冷媒通路の大きさの割合を制御する。このソレノイド部は、電磁コイル229、コア230、プランジャ231、シャフト232、およびこのシャフト232を介してクランク室10へのポート224と吐出室へのポート225との間の通路を閉じる方向にプランジャ231を付勢するスプリング233を有している。
【0095】
電磁コイル229への通電電流を変化させることにより、弁体227の軸線方向の位置が変化され、これによって吐出圧力Pdがクランク室10へ導入される冷媒量とクランク室10から吸入室へ抜け出ていく冷媒流量とを制御して、クランク室内の圧力Pcを制御し、容量可変型圧縮機220の容量を制御することができる。
【0096】
以上、本発明をその好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はその特定の実施の形態に限定されるものではない。たとえば、容量可変型圧縮機の容量制御弁としてクランク室に導入される冷媒の流量を連続的に制御する構成を示したが、たとえば実公平3−27261号公報に記載のような、オン・オフ制御弁を用い、オン・オフの時間比を制御することにより、クランク室への冷媒導入量を制御することもできる。また、電子膨張弁として、ソレノイド駆動の膨張弁を例示したが、たとえば特開平9−310777号公報に記載のような、ステッピングモータ駆動により膨張弁の開度制御を行うようにしてもよい。さらに、上記の第1ないし第3の冷凍システムは、冷媒に代替フロンHFC−134aを使用した場合の冷凍サイクルの構成例であるが、冷媒に炭酸ガスを使用した超臨界冷凍サイクルにおいても凝縮器がガスクーラに変更されるだけで同じように適用できることは言うまでもないことである。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、自動車用空調装置の冷凍サイクルにおいて、容量可変型圧縮機の容量を制御する容量制御弁を制御する電気信号および膨張弁を制御する電気信号から、容量可変型圧縮機および膨張弁の前後差圧と冷媒流量とを推定するようにした。これにより、冷凍サイクルのエネルギを知ることができ、しかも容量制御弁および膨張弁を制御している電気信号を直接利用することで高い精度でエネルギを推定することができるので、最大冷力運転、最大効率運転、必要最小冷力運転などのエネルギ制御が可能になり、省燃費運転が可能になる。さらに、エンジンの回転数を用いることにより、圧縮機の駆動トルクを高い精度で推定できるため、冷凍サイクルをよりきめ細かく制御することが可能になり、エンジンが大きな駆動トルクを必要とする場合に、圧縮機の駆動トルクを小さくするようなトルク制御が可能になり、エンストや過大な回転速度になったりすることがなくなり、適正なアイドリング状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の冷凍システムの原理的な構成を示すシステム図である。
【図2】流量制御の容量可変型圧縮機の場合の第1の冷凍システムの差圧−流量特性を示す図である。
【図3】流量制御式の容量可変型圧縮機の一構成例を示す断面図である。
【図4】図3の容量可変型圧縮機に用いられる電磁差圧弁の詳細を示す断面図である。
【図5】流量制御式の容量可変型圧縮機の別の構成例を示す断面図である。
【図6】図5の容量可変型圧縮機に用いられる電磁比例式流量制御弁の詳細を示す断面図である。
【図7】図5の容量可変型圧縮機に用いられる定差圧弁の詳細を示す断面図である。
【図8】図5の容量可変型圧縮機に用いられる差圧制御膨張弁の詳細を示す断面図である。
【図9】図5の容量可変型圧縮機に用いられる比例制御膨張弁の詳細を示す断面図である。
【図10】差圧制御の容量可変型圧縮機の場合の第1の冷凍システムの差圧−流量特性を示す図である。
【図11】差圧制御式の容量可変型圧縮機の一構成例を示す断面図である。
【図12】図11の容量可変型圧縮機に用いられる容量制御弁の詳細を示す断面図である。
【図13】図11の容量可変型圧縮機に用いられる定流量制御膨張弁の詳細を示す断面図である。
【図14】吸入圧力制御式の容量可変型圧縮機の一構成例を示す断面図である。
【図15】図14の容量可変型圧縮機に用いられる容量制御弁の詳細を示す断面図である。
【図16】第2の冷凍システムの原理的な構成を示すシステム図である。
【図17】第3の冷凍システムの原理的な構成を示すシステム図である。
【図18】容量可変型圧縮機の一構成例を示す図である。
【図19】図18の容量可変型圧縮機に用いられる制御弁の詳細を示す断面図である。
【符号の説明】
1 容量可変型圧縮機
2 凝縮器
3 電子膨張弁
4 蒸発器
5 容量制御弁
6 駆動回路
7 オリフィス
10 クランク室
11 回転軸
12 プーリ
13 揺動板
14 シリンダ
15 ピストン
16 吸入用リリーフ弁
17 吐出用リリーフ弁
18 吐出側冷媒流路
19 オリフィス
20 電磁差圧弁
21 オリフィス
22 弁部
23 ソレノイド部
24 ポート
25 弁体
26 ポート
27 スプリング
28 感圧ピストン
29 ポート
30 電磁コイル
31 スリーブ
32 コア
33 プランジャ
34 シャフト
35 アジャストねじ
36,37 スプリング
40 電磁比例式流量制御弁
41 定差圧弁
42 弁部
43 ソレノイド部
44 ポート
45 ポート
46 弁座
47 弁体
48 アジャストねじ
49 スプリング
50 シャフト
51 ピストン
52 連通路
53 電磁コイル
54 コア
55 プランジャ
56 シャフト
57,58 ガイド
59 Eリング
60 ポート
61 ポート
62 ポート
63 弁座
64 弁体
65 スプリング
66 感圧ピストン
67 アジャストねじ
68 スプリング
71 ボディ
72 入口ポート
73 冷媒配管
74 ストレーナ
75 冷媒流路
76 出口ポート
77 冷媒配管
78 主弁座
79 主弁体
80 ピストン
81 冷媒通路
82 オリフィス
83 圧入部材
84 スプリング
85 冷媒通路
86 パイロット弁座
87 パイロット弁体
88 嵌合穴
89 スリーブ
90 プランジャ
91 コア
92 軸受
93 軸受
94 シャフト
95 スプリング
96 電磁コイル
97 ヨーク
98 プレート
99 圧入部材
100 ゴムOリング
101 パイプ
102 コア
103 シャフト
104 ストッパ
105 弁孔
106 連通溝
107 筒状弁体
108 スプリング
109 プランジャ
110 ワッシャ
111 電磁コイル
112 ヨーク
113 プレート
Q 冷力
Gf 冷媒流量
N 回転数
Pc クランク室圧力
Pd 吐出圧力
Ps 吸入圧力

Claims (12)

  1. 自動車用空調装置における冷凍サイクルの制御方法において、
    冷凍サイクル内の冷媒高圧側圧力と低圧側圧力との差圧または冷媒流量を制御する外部第1の電気信号と、冷媒の通路の大きさを制御する外部第2の電気信号とから冷凍サイクル内の高圧側圧力と低圧側圧力との差圧および冷媒流量を推定するとともに、推定した前記差圧、前記冷媒流量およびエンジンの回転数とから圧縮機可変容量率および圧縮機の駆動トルクを推定し、
    前記自動車用空調装置の起動時には、前記冷凍サイクルの冷力が最大に、自動車の定常走行時には、前記冷凍サイクルの効率が最大に、前記自動車の加速走行時には、前記圧縮機の駆動トルクが小さくなるように前記外部第1の電気信号および外部第2の電気信号を制御することを特徴とする冷凍サイクルの制御方法。
  2. 前記外部第1の電気信号は、容量可変型圧縮機の冷媒流量を決める圧縮機容量の制御信号であり、前記外部第2の電気信号は、膨張装置の冷媒高圧側圧力と低圧側圧力との差圧を決める制御信号であることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクルの制御方法。
  3. 前記外部第1の電気信号は、容量可変型圧縮機の冷媒流量を決める圧縮機容量の制御信号であり、前記外部第2の電気信号は、膨張装置の冷媒の通路面積を比例的に制御する信号であることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクルの制御方法。
  4. 前記外部第1の電気信号は、冷媒が流れる通路に設けた固定オリフィスの前後差圧を感知して前記容量可変型圧縮機クランク室内の圧力を制御することにより冷媒流量を一定に制御する制御弁用の信号であることを特徴とする請求項2または3記載の冷凍サイクルの制御方法。
  5. 前記外部第1の電気信号は、冷媒が流れる通路に設けて可変オリフィスを構成する流量制御弁用の信号であり、前記流量制御弁の前後差圧は一定になるように定差圧弁が前記容量可変型圧縮機クランク室内の圧力を制御していることを特徴とする請求項2または3記載の冷凍サイクルの制御方法。
  6. 前記外部第1の電気信号は、容量可変型圧縮機の冷媒高圧側圧力と低圧側圧力との差圧を決める圧縮機容量の制御信号であり、前記外部第2の電気信号は、膨張装置の冷媒流量を決める制御信号であることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクルの制御方法。
  7. 前記外部第1の電気信号は、容量可変型圧縮機の冷媒高圧側圧力と低圧側圧力との差圧を決める圧縮機容量の制御信号であり、前記外部第2の電気信号は、膨張装置の冷媒の通路面積を比例的に制御する信号であることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクルの制御方法。
  8. 前記外部第1の電気信号は、容量可変型圧縮機の冷媒低圧側圧力を決める圧縮機容量の制御信号であり、冷媒高圧側圧力と低圧側圧力との差圧は、冷媒高圧側圧力を検知するセンサから求め、前記外部第2の電気信号は、膨張装置の冷媒流量を決める制御信号であることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクルの制御方法。
  9. 前記外部第1の電気信号は、容量可変型圧縮機の冷媒低圧側圧力を決める圧縮機容量の制御信号であり、冷媒高圧側圧力と低圧側圧力との差圧は、冷媒高圧側圧力を検知するセンサから求め、前記外部第2の電気信号は、膨張装置の冷媒の通路面積を比例的に制御する信号であることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクルの制御方法。
  10. 前記外部第1の電気信号および前記外部第2の電気信号は、容量可変型圧縮機の圧縮機容量を制御する第1の制御弁のコイルに流れる電流値および膨張装置を制御する第2の制御弁のコイルに流れる電流値を直接測定し、測定した前記電流値から前記冷凍サイクル内の高圧側圧力と低圧側圧力との差圧および冷媒流量を推定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクルの制御方法。
  11. 前記差圧、前記冷媒流量およびエンジンの回転数とから推定した圧縮機の駆動トルクを、エンジン出力トルクの制御に使用するようにしたことを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクルの制御方法。
  12. 自動車用空調装置における冷凍サイクル内の冷媒高圧側圧力と低圧側圧力との差圧または冷媒流量を制御する外部第1の電気信号と、冷媒の通路の大きさを制御する外部第2の電気信号と、エンジンの回転数とに基づいて圧縮機可変容量率および圧縮機の駆動トルクを推定して、冷凍サイクルのエネルギ制御を行うようにしたことを特徴とする冷凍サイクルの制御方法。
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