JP2004034684A - クリップ - Google Patents

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JP2004034684A
JP2004034684A JP2002229304A JP2002229304A JP2004034684A JP 2004034684 A JP2004034684 A JP 2004034684A JP 2002229304 A JP2002229304 A JP 2002229304A JP 2002229304 A JP2002229304 A JP 2002229304A JP 2004034684 A JP2004034684 A JP 2004034684A
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Hisao Sato
佐藤 久夫
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Abstract

【課題】着色が容易で、感触の良いクリップを低コストで実施可能なクリップを提供する。
【解決手段】基板部2と、この基板部2の一端から略垂直に立ち上げた立ち上がり部3と、この立ち上がり部3の上端から基板部2方向に鋭角に屈曲させた挟み込み部4とが一体的に形成されたクリップ1において、基板部2と立ち上がり部3そして挟み込み部4は合成樹脂により一体的に形成されており、挟み込み部4は基板部2の略中央部に弾性的に当接する当接部10が形成され、この当接部10から先端部までは斜め上方に傾斜して、基板部2との間に紙葉20の差込み用の導入部9が形成されており、立ち上がり部3の厚さは基板部2および挟み込み部4の厚さより厚くなっている。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚の紙片などを挟んでとめるための合成樹脂で作られたクリップに関する。
【0002】
【従来の技術】
ばらばらな複数枚の紙片などを傷付けずにとめる場合、ゼムクリップが広く使用されている。ゼムクリップは1本の弾性を有するワイヤを2重に巻回して2つのリング部を構成したものであり、2つのリング部間に紙片を挟むようにしてとめるため、厚手の紙片をとめる場合、2つのリングは紙片の端縁部のみを挟むように接触し、紙片が簡単に外れてしまう欠点がある。
【0003】
そこで、本出願人は実用新案登録第2575832号において、1枚の弾性金属板を多数枚の紙片をとめることができるように折り曲げて形成されたクリップを提案した。この金属製のクリップは、基板部と、この基板部の一端から立ち上がるように折り曲げられた立ち上がり部と、この立ち上がり部の上端から基板部の他端方向に折り曲げられ、立ち上がり部のばね弾性により基板部に押し付けられる挟み込み部とから構成されており、基板部と挟み込み部間に紙片をとめるようになっている。立ち上がり部を設けることにより、立ち上がり部の高さに相当する厚みの紙片をとめることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、金属板でクリップを構成した場合、腐食し難いステンレススチールのような金属板を使用する必要があり、ゼムクリップの針金に比べて材料費が高くなり、安価に提供することができないという欠点がある。さらに、カラー処理をする場合、着色が困難であるという欠点がある。
【0005】
本発明はこのような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、着色が容易で、感触の良いクリップを低コストで実施可能なクリップを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の手段は、基板部と、この基板部の一端から略垂直に立ち上げた立ち上がり部と、この立ち上がり部の上端から前記基板部方向に鋭角に屈曲させた挟み込み部とが一体的に形成されたクリップにおいて、前記基板部と前記立ち上がり部そして前記挟み込み部は合成樹脂により一体的に形成されており、前記挟み込み部は前記基板部の略中央部に弾性的に当接する当接部が形成され、この当接部から先端部までは斜め上方に傾斜して、前記基板部との間に紙葉の差込み用の間隙が形成されており、前記立ち上がり部の厚さは前記基板部および挟み込み部の厚さより厚くなっており、前記立ち上がり部の外周面と内周面の成型時の熱収縮率の違いによって前記基板部と前記挟み込み部との間に挟持力を生じさせていることを特徴としている。
【0007】
前記目的を達成するため、第2の手段は、第1の手段における前記基板部の前記当接部と当接する箇所と前記立ち上がり部との間の厚さは、前記挟み込み部の前記当接部と前記立ち上がり部との間の厚さより厚くなっていることを特徴としている。
【0008】
前記目的を達成するため、第3の手段は、第1または第2の手段における前記基板部の先端部と前記立ち上がり部との間に、その略中央に頂点が位置するように山形部が形成され、前記当接部は前記山形部の頂点に当接していることを特徴としている。
【0009】
前記目的を達成するため、第4の手段は、第1から第3の手段における前記基板部に、この基板部に柔軟性を持たせるための開口を形成していることを特徴としている。
【0010】
前記目的を達成するため、第5の手段は、第3の手段における前記山形部の頂点に、前記当接部が嵌る溝が形成されていることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の一実施の形態に係るクリップを示す斜視図、図2はその平面図、図3はその側面図、図4はその平面図で、先端側を多少持ち上げた状態で示しており、図5はその縦断側面図、図6はこのクリップの使用状態を示す斜視図である。
【0012】
クリップ1は、ポリカーボネイト、ポリプロピレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)などのような、表面光沢があり、剛性が大きく、ヒンジ効果や繰り返し応力が強い合成樹脂を射出成型することによって作られている。このクリップ1は、基板部2と、この基板部2の一端から略垂直に立ち上げた立ち上がり部3と、この立ち上がり部3の上端部から基板部2方向に鋭角に屈曲させた挟み込み部4とから基本的に構成されている。基板部2の立ち上がり部3と相対する他端部側は、肉薄の略楕円形状の先端部5になっている。基板部2は、図3に示すように、紙葉20(図6参照)の挿入方向に対して略中央部に頂点が位置するように山形をしており、頂点部は紙葉20の挿入方向に直交する方向に伸びており、頂部には溝部6が形成されている。基板部2にはまた、先端部5側から立ち上がり部3方向に伸びる長孔7が形成されている。この長孔7によって基板部2の先端部5側に柔軟性を持たせている。
【0013】
挟み込み部4は基板部2よりは短く構成されており、立ち上がり部3の上端から溝部6までの面8は下降しているが、溝部6からは斜め上方に上昇するように形成して、紙葉20を挟み込むための導入部9が形成されている。面8の厚さは、基板部1の立ち上がり部2から溝部6間の厚さより薄くなっており、導入部9の先端に向かっては更にその厚みは薄くなっている。溝部6の上方に位置する挟み込み部4の下面には、溝部6に嵌め込まれるように当接する当接部10が形成されている。面8の略中央部には、このクリップの名前や配布元の名前やコマーシャルなどを印刷したラベル(図示しない)を貼着するための凹部11が形成されている。
【0014】
基板部1と挟み込み部4による紙葉20に対する挟持力は、立ち上がり部3近傍の外面と内面の収縮率の違いから生じる。すなわち、成型の型から出されたクリップ1は、先ず外気に露呈される外周面から冷えて硬化し始めるが、内周面側の冷却は、外気に露呈されていないので外周面より多少遅くなる。そのため、立ち上がり部3近傍の外周面は内周面より早く硬化し、内周面は収縮しながら硬化していく。したがって、基板部1と挟み込み部4は互いに接触する方向に傾斜しておく。これにより、基板部1と挟み込み部4とは互いに接触して弾性的な挟持力が発生する。特に、挟み込み部4は基板部1より薄くなっており、挟み込み部4には基板部1を押圧するような弾性力が発生し、基板部1の溝部6に挟み込み部4の当接部10が嵌り込むようになる。この溝部6へ当接部10しかしながら、基板部2の先端部5側は長孔7によって曲がり易くなっており、挟み込み部4の導入部9の先端は上方に曲げられているので、先端部5と導入部9により形成される挿入口から紙葉20を容易に差し込むことができる。
【0015】
なお、このクリップ1を射出成型するための型においては、基板部2の溝部6と挟み込み部4の当接部10との間は型抜きのために隙間を設けている。すなわち、型は、図1において、紙葉の差込み方向に直交する方向の略中央部から紙葉の差込み方向に分割された2つの型(図示しない)を使用し、射出後は紙葉の差込み方向に直交する方向に引き抜く。このとき上記のような隙間を設けることにより型を容易に引き抜くことができる。この隙間は、上述したように冷却時には基板部1と挟み込み部4は互いに接触するように収縮するので、この隙間は塞がれる。
【0016】
このクリップ1で紙葉20をとめる場合は、指で立ち上がり部2を挟むようにしてクリップ1を持ち、導入部9側を紙葉20の端縁部に対向され、基板部2の先端部5を紙葉20の裏面に当てて押し込めば、先端部5と導入部9との間は開いて溝部6と当接部10間に間隙ができ、その間に紙葉20の端縁部が立ち上がり部3に当接するまで差し込んでいく。これにより当接部10が紙葉20の上面に乗り上げ、紙葉20は基板部1と挟み込み部4間にしっかりと挟持される。紙葉20が2,3枚の薄い場合は、基板部1の溝部6に挟み込み部4の当接部10によって紙葉20を挟み込むようにして挟持するので、クリップ1から紙葉20が簡単に離脱することはない。クリップ1を外すときは、立ち上がり部2側を指でつまんで、紙葉20から引き出すだけでよい。
【0017】
上述したように、このクリップ1は表面光沢がある合成樹脂で作られるので、紙葉の差込みや引き抜きは円滑に行うことができ、また、着色も所望の顔料を添加するだけで行うことができ、種々の色のクリップを安価に提供することができる。
【0018】
上述した実施の形態においては、挟み込み部4の面8の略中央部に凹部11を設けてラベルを貼着するようにしているが、これはラベルの剥離や磨耗によるかすれを防止するためのものであり、刻印する場合や、耐磨耗性の高いラベルを貼着する場合は面8全体を平坦な面にして、そこに刻印したりラベルを貼着してもよい。
【0019】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、基板部と立ち上がり部と挟み込み部は合成樹脂により一体的に形成されているので、安価に製造でき、又着色も容易に行うことができ、リサイクルも容易である。さらに、立ち上がり部の厚さが基板部や挟み込み部の各厚さより厚くなっているので、成型時に型から出したとき直ちに外気と接触するクリップの外面部と外気に露呈されない内面部との収縮率の差により生じるばね性によって基板部と挟み込み部とを弾性的に圧接させているので、紙葉を確実に挟持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るクリップを示す斜視図である。
【図2】その平面図である。
【図3】その側面図である。
【図4】その平面図で、先端側を多少持ち上げた状態で示している。
【図5】その縦断側面図である。
【図6】このクリップの使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 クリップ
2 基板部
3 立ち上がり部
4 挟み込み部
5 先端部
6 溝部
7 長孔
8 面
9 導入部
10 当接部
11 凹部
20 紙葉

Claims (5)

  1. 基板部と、この基板部の一端から略垂直に立ち上げた立ち上がり部と、この立ち上がり部の上端から前記基板部方向に鋭角に屈曲させた挟み込み部とが一体的に形成されたクリップにおいて、
    前記基板部と前記立ち上がり部そして前記挟み込み部は合成樹脂により一体的に形成されており、
    前記挟み込み部は、前記基板部の略中央部に弾性的に当接する当接部が形成され、この当接部から先端部までは斜め上方に傾斜して、前記基板部との間に紙葉の差込み用の間隙が形成されており、
    前記立ち上がり部の厚さは、前記基板部および挟み込み部の厚さより厚くなっており、前記立ち上がり部の外周面と内周面の成型時の熱収縮率の違いによって前記基板部と前記挟み込み部との間に挟持力を生じさせている、
    ことを特徴とするクリップ。
  2. 前記基板部の前記当接部と当接する箇所と前記立ち上がり部との間の厚さは、前記挟み込み部の前記当接部と前記立ち上がり部との間の厚さより厚くなっていることを特徴とする請求項1記載のクリップ。
  3. 前記基板部の先端部と前記立ち上がり部との間には、その略中央に頂点が位置するように山形部が形成され、前記当接部は前記山形部の頂点に当接していることを特徴とする請求項1および2のいずれか1項に記載のクリップ。
  4. 前記基板部には、この基板部に柔軟性を持たせるための開口が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のクリップ
  5. 前記山形部の頂点には前記当接部が嵌る溝が形成されていることを特徴とする請求項3記載のクリップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101107655B1 (ko) 2009-09-10 2012-01-20 박기동 고정클립

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