JP2004034530A - 逆順に配列された2組のノズル群セットを利用した双方向印刷 - Google Patents

逆順に配列された2組のノズル群セットを利用した双方向印刷 Download PDF

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Abstract

【課題】インクの種類の吐出順番が異なる領域が目立つことによって生じる色ムラを抑制する技術を提供する。
【解決手段】ブラックインクを含む複数のインクをそれぞれ吐出するための第1と第2のノズル群セットを準備し、第1のノズル群セットが1回の主走査で1つの画素上にインクを吐出する場合のインクの種類の吐出順番と、第2のノズル群セットが同じ主走査で1つの画素上にインクを吐出する場合のインクの種類の吐出順番とが逆になるように構成し、主走査の往動時と復動時において、第1と第2のノズル群セットを利用する双方向印刷を行う。
【選択図】    図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクを印刷媒体上に吐出することによって画像の印刷を行う印刷技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インク滴を吐出することにより、印刷媒体上にインクドットを形成して画像を印刷する印刷装置(以下インクジェット式印刷装置)が、画像の出力装置として広く使用されている。インクジェット式印刷装置の印刷ヘッドには、各色のインクに対応して複数のノズル群が設けられており、各ノズルから印刷媒体上にインクを吐出することによって、画像の印刷を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
大量印刷や、より大きい印刷媒体への印刷を行うために、より高速な印刷が望まれている。この要望にこたえるために、印刷ヘッドが印刷媒体に対し往復動する主走査のうち、往動時のみならず復動時にもインクドットを形成する双方向印刷が行われてきた。
【0004】
双方向印刷を行う場合、1つの画素に対してインクを吐出する順番が、往動時と復動時とで異なっている。例えば、ブラックインクKと、シアンインクCと、マゼンタインクMと、イエロインクYと、の4つのインクを吐出するための4つのノズル群が、主走査の往動方向に向かってKCMYの順に並んでいる印刷ヘッドを用いる場合を考える。往動時には、ある画素に対しYMCKの順にインクが吐出されることになる。復動時には、ある画素に対し、往動時とは逆順となるKCMYの順にインクが吐出されることになる。インクの種類の吐出順番が異なれば、印刷媒体にインクが浸透する順番が異なることになるため、各色ごとに同じ量のインクを吐出したとしても、結果として得られる色相は微妙に異なってしまう。この結果、往動時に形成されたドットと、復動時に形成されたドットでは同じインク量を吐出しても色相が異なることになる。双方向印刷を行う場合には、インクの種類の吐出順番が異なる領域が目立ってしまい、色ムラとして認識されてしまう場合があった。
【0005】
この発明は、従来技術における上述の問題を解決するためになされたものであり、往動時と復動時に形成される画素の色相の相違に基づく色ムラを抑制し、画質を向上させるための技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するために、この発明による印刷装置は、同一のインクを吐出する複数のノズルで構成されるノズル群を複数有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドと印刷媒体とを相対的に移動させる主走査と、前記主走査の方向と交わる方向に相対的に移動させる副走査とを行うとともに、主走査中にノズルから印刷媒体上にインクを吐出することによって、画像の印刷を行う印刷装置であって、前記印刷ヘッドは、ブラックインクを含む複数のインクをそれぞれ吐出するための複数のノズル群をそれぞれ含む第1と第2のノズル群セットを備え、前記第1のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って第1の順序で配列されているとともに、各ノズル群を構成する複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルの副走査方向の位置が互いに同じとなるように配置されており、前記第2のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って前記第1の順序とは逆の第2の順序で配列されているとともに、各ノズル群を構成する複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルの副走査方向の位置が互いに同じとなるように配置されており、前記印刷装置は、双方向の主走査の往路と復路のそれぞれにおいて、前記第1のノズル群セットと前記第2のノズル群セットとの両方のノズル群を利用して印刷を行う第1種双方向印刷を行うことが可能である。
【0007】
この印刷装置によれば、第1のノズル群セットによって1回の主走査で記録される画素と、第2のノズル群セットによって同じ主走査で記録される画素とでは、各種インクの吐出順番が逆となる。このような2つのノズル群セットによって記録される画素を適宜組み合わせることによって、色ムラを抑制した双方向印刷を行うことができる。さらに、双方向の主走査の往路と復路のそれぞれにおいて、2つのノズル群セットを利用した印刷を行うことで、より高速に印刷を行うことができる。
【0008】
上記印刷装置において、前記第1種双方向印刷時において、(a)前記第1のノズル群セットによって往動時に記録される画素と、前記第2のノズル群セットによって復動時に記録される画素とが、前記複数種類のインクの同じ画素に対する吐出順が所定の第1の吐出順である第1種画素をそれぞれ構成し、(b)前記第1のノズル群セットによって復動時に記録される画素と、前記第2のノズル群セットによって往動時に記録される画素とが、前記複数種類のインクの同じ画素に対する吐出順が、前記第1の吐出順とは逆の第2の吐出順である第2種画素をそれぞれ構成するとともに、(c)前記第1種画素と前記第2種画素のいずれもが、前記主走査の方向と、前記副走査の方向との少なくとも一方の方向に沿って、2画素を越えて連続しないように印刷を実行するのが好ましい。
【0009】
こうすることで、一部の領域が目立つことによって生じる色ムラを抑制することができる。
【0010】
上記各印刷装置において、前記複数のインクは、ブラックと、シアンと、マゼンタと、イエロと、の4つの基本色インクを含むのが好ましい。
【0011】
こうすることで、色ムラを抑制した双方向カラー印刷を行うことができる。
【0012】
上記各印刷装置において、前記印刷ヘッドは、さらに、前記基本色インクと色相がほぼ同じで濃度の薄いインクを吐出するための少なくとも1つのノズル群をそれぞれ含む第3と第4のノズル群セットを備え、前記第3のノズル群セットのノズル群は、前記第1のノズル群セットのノズル群がインクを吐出する主走査のときに、インクを吐出し、前記第4のノズル群セットのノズル群は、前記第2のノズル群セットのノズル群がインクを吐出する主走査のときに、インクを吐出するのが好ましい。
【0013】
こうすることで、濃度の薄いインクを用いて、比較的明るい領域のインクドットの数を増やすことができる。よって、インクドットの数が少ないほど目立ちやすい粒状性(画像のざらつき)を改善することができる。
【0014】
上記各印刷装置において、前記第1と第2のノズル群セットを構成する複数のノズル群は、主走査方向にそって所定の順番に配置され、さらに、前記複数のノズル群は、それぞれのノズル群が吐出するインクの視認性が高い順に内側から外側に並ぶように配置されているのが好ましい。
【0015】
こうすることで、インクドット形成の位置ズレが相対的に小さくなる比較的内側のノズル群が、視認性の高いインクを吐出し、位置ズレが相対的に大きくなる比較的外側のノズル群が、視認性の低いインクを吐出する。よって、インクドットの位置ズレが画質に影響を与えることを抑制することができる。
【0016】
上記各印刷装置において、前記第1と第2のノズル群セットを構成する複数のノズル群は、主走査方向にそって所定の順番に配置され、さらに、前記複数のノズル群のうちの中央の2つのノズル群は、前記ブラックインクを吐出するノズル群であるのが好ましい。
【0017】
こうすることで、インクドット形成の位置ズレが相対的に小さくなる中央のノズル群がブラックインクを吐出することになる。ブラックインクは比較的視認性が高いため、インクドット形成の位置ズレの画質に与える影響が大きい。このようなブラックインクを、相対的な位置ズレが小さいノズル群に吐出させることによって、インクドットの位置ズレが画質に影響を与えることを抑制することができる。
【0018】
上記各印刷装置において、前記複数のインクは、イエロインクを含み、前記第1と第2のノズル群セットを構成する複数のノズル群は、主走査方向にそって所定の順番に配置され、さらに、前記複数のノズル群のうちの最も外側の2つのノズル群は、前記イエロインクを吐出するノズル群であるのが好ましい。
【0019】
こうすることで、インクドット形成の位置ズレが相対的に大きくなる外側のノズル群がイエロインクを吐出することになる。イエロインクは比較的視認性が低いため、インクドット形成の位置ズレの画質に与える影響が小さい。このようなイエロインクを、相対的な位置ズレが大きくなるノズル群に吐出させることによって、インクドットの位置ズレが画質に影響を与えることを抑制することができる。
【0020】
上記各印刷装置において、前記第1のノズル群セットを構成する複数のノズルと、前記第2のノズル群セットを構成する複数のノズルとは、互いに異なる前記副走査方向位置に配置されているのが好ましい。
【0021】
こうすることで、第1のノズル群セットと第2のノズル群セットとが、それぞれ異なるラスタラインを同じ主走査において記録することができる。よって、高速な印刷を実行することができる。
【0022】
上記各印刷装置において、1回の主走査では、各ラスタライン上において間欠的な画素位置を記録対象とするとともに、複数回の主走査によって各ラスタライン上の全画素位置を記録対象とするオーバーラップ印刷を行うのが好ましい。
【0023】
こうすることで、1つのラスタラインは、複数回の主走査によって記録される。よって、副走査移動量の誤差や印刷ヘッドのノズル位置の製造誤差等によって記録位置のずれた画素が、特定のラスタラインに集中して現れることを防止することができる。
【0024】
上記各印刷装置において、前記ノズル群を構成する複数のノズルは、前記副走査方向に沿ったピッチが2k・D(kは奇数、Dは副走査方向の印刷解像度に相当するドットピッチ)となるように配置され、前記複数の第1のノズル群セットと前記複数の第2のノズル群セットとは、それぞれのノズルの副走査方向の位置が前記k・Dだけずれるように、配置されており、前記印刷装置は、前記第1種双方向印刷時に、前記複数のインクのそれぞれについて、前記第1のノズル群セットと前記第2のノズル群セットとを構成する複数のノズルから奇数個のノズルを選択して利用することによって、前記第1種画素と前記第2種画素とが、前記副走査方向に沿って周期的に現れるように印刷を実行するのが好ましい。
【0025】
こうすることで、一部の領域が目立つことによって生じる色ムラを、抑制することができる。
【0026】
上記各印刷装置において、前記複数のノズル群の副走査方向の幅が、同一であるのが好ましい。
【0027】
こうすることで、前記複数のノズル群を備える印刷ヘッドの大きさを小型化することができる。
【0028】
この発明による別の態様の印刷装置は、同一のインクを吐出する複数のノズルで構成されるノズル群を複数有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドと印刷媒体とを相対的に移動させる主走査と、前記主走査の方向と交わる方向に相対的に移動させる副走査とを行うとともに、主走査中にノズルから印刷媒体上にインクを吐出することによって、画像の印刷を行う印刷装置であって、前記印刷ヘッドは、ブラックインクとイエロインクとを含む複数のインクをそれぞれ吐出するための複数のノズル群をそれぞれ含む第1と第2のノズル群セットを備え、前記第1のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って第1の順序で配列されており、前記第2のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って前記第1の順序とは逆の第2の順序で配列されており、前記第1と第2のノズル群セットを構成する複数のノズル群は、主走査方向にそって所定の順番に配置され、さらに、前記複数のノズル群のうちの中央の2つのノズル群は、前記ブラックインクを吐出するノズル群であり、さらに、前記複数のノズル群のうちの最も外側の2つのノズル群は、前記イエロインクを吐出するノズル群であり、前記印刷装置は、双方向の主走査の往路と復路のそれぞれにおいて、前記第1のノズル群セットと前記第2のノズル群セットとの両方のノズル群を利用して印刷を行う第1種双方向印刷を行うことが可能である。
【0029】
この印刷装置によれば、各種インクの吐出順番が異なる複数種類の画素を適宜組み合わせることによって、色ムラを抑制した双方向印刷を行うことができる。さらに、双方向の主走査の往路と復路のそれぞれにおいて、2つのノズル群セットを利用した印刷を行うことで、より高速に印刷を行うことができる。
【0030】
なお、この発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、印刷方法および印刷装置、印刷制御方法および印刷制御装置、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.装置の構成:
B.第1実施例:
C.第2実施例:
D.第3実施例:
E.第4実施例:
F.第5実施例:
G.第6実施例:
H.変形例:
【0032】
A.装置の構成:
図1は、本発明の一実施例としての印刷システムの構成を示すブロック図である。この印刷システムは、印刷制御装置としてのコンピュータ90と、印刷部としてのプリンタ20と、を備えている。なお、プリンタ20とコンピュータ90の組み合わせを、広義の「印刷装置」と呼ぶことができる。
【0033】
コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれており、アプリケーションプログラム95からは、これらのドライバを介して、プリンタ20に転送するための印刷データPDが出力されることになる。アプリケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91を介してCRT21に画像を表示する。
【0034】
アプリケーションプログラム95が印刷命令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ96が、画像データをアプリケーションプログラム95から受け取り、これをプリンタ20に供給するための印刷データPDに変換する。図1に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99と、印刷データ生成モジュール100と、ルックアップテーブルLUTと、が備えられている。プリンタドライバ96は印刷データ生成部として機能する。
【0035】
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95が扱っているカラー画像データの解像度(即ち、単位長さ当りの画素数)を、プリンタドライバ96が扱うことができる解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データは、まだRGBの3色からなる画像情報である。色変換モジュール98は、ルックアップテーブルLUTを参照しつつ、各画素ごとに、RGB画像データ(第1の画像データ)を、プリンタ20が利用可能な複数のインク色の多階調データ(第2の画像データ)に変換する。
【0036】
色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール99は、インクドットを分散して形成することにより、プリンタ20でこの階調値を表現するためのハーフトーン処理を実行する。ハーフトーン処理された画像データは、印刷データ生成モジュール100によりプリンタ20に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとして出力される。なお、印刷データPDは、各主走査時のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走査送り量を示すデータとを含んでいる。
【0037】
なお、プリンタドライバ96は、印刷データPDを生成する機能を実現するためのプログラムに相当する。プリンタドライバ96の機能を実現するためのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0038】
図2は、プリンタ20の概略構成図である。プリンタ20は、紙送りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キャリッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット60(「印刷ヘッド集合体」とも呼ぶ)を駆動してインクの吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56を介してコンピュータ90に接続されている。
【0039】
印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ローラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位置センサ39とを備えている。
【0040】
図3は、制御回路40を中心としたプリンタ20の構成を示すブロック図である。制御回路40は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算術論理演算回路として構成されている。この制御回路40は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してインクを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ22およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回路54とを備えている。
【0041】
I/F専用回路50は、パラレルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してコンピュータ90から供給される印刷データPDを受け取ることができる。プリンタ20は、この印刷データPDに従って印刷を実行する。なお、RAM44は、ラスタデータを一時的に格納するためのバッファメモリとして機能する。
【0042】
図4は、印刷ヘッドユニット60の斜視図である。印刷ヘッドユニット60は、インクカートリッジ装着部62と印刷ヘッド28とを備えている。インクカートリッジ装着部62には、ブラックインクKを収容するブラックインクカートリッジ171Kと、シアンインクCを収容するシアンインクカートリッジ171Cと、
マゼンタインクMを収容するマゼンタインクカートリッジ171Mと、イエロインクYを収容するイエロインクカートリッジ171Yと、を装着することが可能である。この実施例では、シアンインクCと、マゼンタインクMと、イエロインクYと、ブラックインクKと、の4つの基本色インクを用いることが可能であり、これらのインクを用いることで、カラー印刷とモノクロ印刷とを行うことができる。
【0043】
インクカートリッジ装着部62には、各インクカートリッジに挿入されてインク流路を形成するための4個の導入管72K、72C、72M、72Y、が立設されている。これらの導入管は、印刷ヘッドユニット60の下部に装備されている印刷ヘッド28が有する各ノズル群に接続されている。印刷ヘッド28の詳細については後述する。
【0044】
以上説明したハードウェア構成を有するプリンタ20は、紙送りモータ22により印刷用紙Pを搬送しつつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往復動させ、同時に印刷ヘッド28を駆動して、各色インク滴の吐出を行い、インクドットを形成して印刷用紙P上に多色多階調の画像を形成する。
【0045】
B.第1実施例:
図5は、第1実施例における印刷ヘッド28Aの下面におけるノズル配列を示す説明図である。印刷ヘッド28Aの下面には、4つのノズル群K11、C11、M11、Y11からなる第1のノズル群セットN11Sと、4つのノズル群Y12、M12、C12、K12からなる第2のノズル群セットN12Sとが設けられている。ノズル群K11とK12はブラックインクKを吐出し、また、ノズル群M11とM12はマゼンタインクMを、ノズル群C11とC12はシアンインクCを、ノズル群Y11とY12はイエロインクYを、それぞれ吐出する。
【0046】
各ノズル群のノズルNzは、副走査方向に沿ったピッチがn・D(nは1以上の整数。Dは副走査方向の印刷解像度に相当するドットピッチ)となるように配置されている。第1のノズル群セットN11Sを構成する4つのノズル群は、主走査の往動方向に沿ってK11、C11、M11、Y11の順(第1の順序)に配置されており、また、各ノズル群のノズルNzの副走査方向の位置が同じとなるように配置されている。第2のノズル群セットN12Sを構成する4つのノズル群も、各ノズル群のノズルNzの副走査方向の位置が同じとなるように配置されている。但し、第2のノズル群セットN12Sのノズル群の並びの順序Y12、M12、C12、K12(第2の順序)は、第1のノズル群セットN11Sのノズル群の並びの順序(第1の順序)と逆である。第1のノズル群セットN11Sと第2のノズル群セットN12Sとは、主走査方向に重ならないように副走査方向にずれた位置に配置されている。第1のノズル群セットN11Sのノズルと第2のノズル群セットN12Sのノズルとの副走査方向の最小間隔はm・D(mは1以上の整数)である。
【0047】
第1のノズル群セットN11Sが1回の主走査(往動時)で記録する画素のインクの種類の吐出順番はYMCKとなり、第2のノズル群セットN12Sが同じ主走査で記録する画素のインクの種類の吐出順番は、逆のKCMYとなる。復動時には、それぞれが、逆の吐出順番となる。なお、図5の例では、1つのノズル群の複数のノズルNzは副走査方向SSに沿って一直線上に配列されているが、千鳥状に配列されていてもよい。
【0048】
図6は、第1実施例における印刷ヘッド28Aを用いた双方向印刷の例を説明する説明図である。図6では、図5の印刷ヘッド28Aにおいて、n=4、m=1、各ノズル群のノズルの数が3である場合の例を説明している。
【0049】
図6の左側には、繰り返し行われる主走査における印刷ヘッド28Aの副走査方向の位置が示されている。印刷ヘッド28Aの下に記された「パス」という文字は、主走査の番号を意味している。例えば「パス2」は2回目の主走査を意味し、「パス2」と記された印刷ヘッド28Aは、2回目の主走査における印刷ヘッドの副走査方向の位置を示している。なお、図6では、図示の便宜上、各ノズル群セットの複数のノズル群が、1列の3つのノズルNzで代表されている。また、第1のノズル群セットのノズルは菱形のマークで記され、第2のノズル群セットのノズルは円のマークで記されている。さらに、1つの画素に対するインク種類の吐出順番がYMCKの順番(第1の吐出順)であるノズルのマークは白抜きで記され、逆のKCMYの順番(第2の吐出順)であるノズルのマークは斜線で記されている。図6の例では、往動時(パス1、パス3、パス5)においては、第1のノズル群セットによるインク種類の吐出順番がYMCKであり、第2のノズル群セットによるインク種類の吐出順番が逆のKCMYである。また、復動時(パス2、パス4)においては、それぞれの吐出順が逆となる。
【0050】
2つの印刷ヘッド(例えば、パス2とパス3)をつなぐ矢印に添えられた「F」という文字は、2つの主走査の間に行われる副走査送りの送り量を意味し、その単位はドット(副走査方向の印刷解像度に相当するドットピッチ)である。図6の例では、各主走査が終了する度に、6ドットの送り量Fで副走査送りが実行される。
【0051】
図6の右側には、各ラスタライン上の各画素位置(ドット位置とも呼ぶ)の画素に関する、記録に用いられたノズル群セットの種類と、インクの種類の吐出順とが記されている。第1のノズル群セットによって記録される画素は菱形のマークで記され、第2のノズル群セットによって記録される画素は円のマークで記されている。また、インクの吐出順番が第1の吐出順(YMCK)である第1種画素のマークは白抜きのマークで記され、逆の第2の吐出順(KCMY)である第2種画素のマークは斜線で記されている。
【0052】
各主走査において、ラスタライン(主走査ラインとも呼ぶ)の記録に使用されるノズルNzとラスタライン番号とが点線でつながれている。例えば、ラスタライン番号が2、6である2つのラスタラインは、第1のノズル群セットN11Sによってパス1(往動)で記録され、ラスタライン番号が7、11、15である3つのラスタラインは、第2のノズル群セットN12Sによってパス4(復動)で記録される。なお、ラスタライン番号1よりも上のラスタラインについては、全てのラスタラインの記録を行うことができないため、印刷には使用していない。
【0053】
図6の例では、各主走査において第1と第2との両方のノズル群セットのノズル群を使用した双方向印刷(以下、「第1種双方向印刷」と呼ぶ)を行っている。さらに、各ノズルは、1回の主走査において、それぞれのラスタライン上の全ての画素位置の画素を記録対象としている。すなわち、それぞれのラスタラインは、1回の主走査で記録される。1回目の主走査(往動)においては、印刷ヘッド28Aの複数のノズルの中のラスタライン番号1のラスタラインよりも下に位置するノズルを使用して、ラスタライン番号2、6の記録を行う。これらのラスタラインはノズル群セットN11Sのノズル群によって記録されており、そのインクの種類の吐出順番はYMCKである。1回目の主走査の後、6ドットの送り量Fで副走査送りを行い、2回目の主走査(復動)が行われる。2回目の主走査では、ラスタライン番号1のラスタラインよりも下に位置するノズルを使用して、ラスタライン番号3、4、8、12の記録を行う。これら4つのラスタラインのうち、ラスタライン番号3のラスタラインは、第2のノズル群セットN12Sのノズル群によって記録され、そのインクの種類の吐出順番はYMCKである。ラスタライン番号4、8、12のラスタラインは、第1のノズル群セットN11Sのノズル群によって記録され、そのインクの種類の吐出順番はKCMYである。2回目の主走査の後、6ドットの送り量Fで副走査送りを行い、3回目の主走査(往動)が行われる。3回目以降の主走査においては、全てのノズルがラスタライン番号1のラスタラインよりも下に位置するので、全てのノズルを使用した印刷を行うことができる。3回目の主走査では、第1のノズル群セットN11Sを使用して、ラスタライン番号10、14、18のラスタラインの記録を行うとともに、第2のノズル群セットN12Sを使用して、ラスタライン番号1、5、10のラスタラインの記録を行う。以下、同様の動作を繰り返すことによって、画像の印刷を行う。
【0054】
このように、図6の例では、第1のノズル群セットN11Sと第2のノズル群セットN12Sとの両方のノズル群セットを、主走査の往動時と復動時のそれぞれの場合に利用するので、高速な双方向印刷を行うことができる。
【0055】
さらに、図6の例では、第1種画素と第2種画素とが、副走査方向に沿って2画素ずつ交互に記録される。人間の目の感覚には、同じパターンの繰り返し対しては、局所的なパターンを認識せずに、全体を一つのものとして認識する傾向がある。よって、異なる種類の画素を、それぞれ、ほぼ周期的に繰り返すことで、一部の領域が目立つことによって生じる色ムラを抑制することができる。図6の例では、第1種画素の周期と、第2種画素の周期とが同じであったが、それぞれ、異なる周期で繰り返す構成としても色むらを抑制することができる。例えば、第1種画素をLと呼び、第2種画素をRと呼ぶ場合に、LLRの繰り返しとなるように構成しても良い。なお、同じ種類の画素によって構成されるラスタラインが連続する幅(この実施例では2画素)が広くなると、連続する領域が周期的に繰り返される構成であっても、各々の領域が目立ちやすくなってしまう。そのため、同じ種類のラスタラインが連続する幅は、1000μm以下とするのが好ましく、500μm以下とするのが特に好ましい。例えば、印刷解像度が360dpi(すなわち、Dの値が約70μm)であるような印刷システムを用いる場合には、同じ種類のラスタラインが連続する領域の幅として、7画素(すなわち、490μm)以下とするのが特に好ましい。さらに、一般的に、印刷解像度に依らず、2画素以下とするのが最も好ましい。
【0056】
図6の例では、図5の印刷ヘッド28Aにおいて、n=4、m=1、各ノズル群のノズルの数が3である場合の例を説明しているが、整数n、mと、ノズル数と、副走査送り量Fと、の組み合わせは、これと異なるものを採用することが可能である。このような印刷システムにおいても、第1種画素と第2種画素とが、それぞれ、ほぼ周期的に記録される構成とすることで、一部の領域が目立つことによって生じる色ムラを抑制することができる。
【0057】
なお、インクの種類の吐出順番は、利用するインクの特性を考慮して任意に決めることができる。例えば、CMYKの順番に吐出するように構成してもよい。
【0058】
C.第2実施例:
図7は、第2実施例における印刷ヘッド28Bの下面におけるノズル配列を示す説明図である。図5に示した第1実施例との違いは、第1のノズル群セットN21Sと第2のノズル群セットN22Sとが、副走査方向ではなく主走査方向に沿って並んでいる点だけである。主走査の往動方向に沿って並んだ8つのノズル群Y22、M22、C22、K22、K21、C21、M21、Y21は、全て同一の副走査位置に配置されている。第1のノズル群セットN21Sの4つのノズル群K21、C21、M21、Y21は、4つのインクKCMYをそれぞれ吐出する。第2のノズル群セットN22Sの4つのノズル群K22、C22、M22、Y22も同様に、4つのインクKCMYをそれぞれ吐出する。
【0059】
図8は、第2実施例における印刷ヘッド28Bを用いた双方向印刷の例を説明する説明図である。図8では、図7の印刷ヘッド28Bにおいて、n=2、各ノズル群のノズルの数が4である場合の例を説明している。図中の文字や記号の意味は図6と同様である。
【0060】
図6の実施例の印刷方法との違いは、各ノズルが、1回の主走査において、それぞれのラスタライン上の1つおきの画素を記録対象としている点である。2つのノズル群セットは、1回の主走査で同じラスタラインを走査することが可能であり、さらに、1つのラスタライン上の画素は、2つのノズル群セットによって交互に記録される構成となっている。すなわち、それぞれのラスタラインは、1回の主走査で、2つのノズル群セットのノズルを利用して記録される。1回目の主走査(往動)においては、ラスタライン番号1、3、5、7のラスタラインの記録が行われる。ここで、画素位置番号が偶数の画素は第1のノズル群セットN21Sによって記録され、奇数の画素は第2のノズル群セットN22Sによって記録される。よって、第1種画素と第2種画素とが、主走査方向に沿って交互に記録される。1回目の主走査の後、1ドットの送り量Fで副走査送りを行い、2回目の主走査(復動)が実行される。2回目の主走査では、ラスタライン番号2、4、6、8のラスタラインの記録が行われる。1回目の主走査と同様に、画素位置番号が偶数の画素は第1のノズル群セットN21Sによって記録され、奇数の画素は第2のノズル群セットN22Sによって記録される。また、ノズル群セットから吐出されるインクの種類の復動時の吐出順は、往動時の逆である。よって、この段階で8つのラスタラインが記録され(ラスタライン番号1〜8)、それぞれのラスタライン上においては、第1種画素と第2種画素とが、主走査方向と副走査方向のそれぞれの方向に沿って交互に記録される。2回目の主走査の後、7ドットの送り量Fで副走査送りを行い、3回目の主走査(往動)が実行される。以下、同様の動作を繰り返すことによって、画像の印刷を実行する。
【0061】
このように図8の例では、第1のノズル群セットN21Sと第2のノズル群セットN22Sとの両方のノズル群セットを、主走査の往動時と復動時のそれぞれの場合に利用するので、高速な双方向印刷を行うことができる。
【0062】
さらに、図8の例では、第1種画素と第2種画素とが、主走査方向と副走査方向とのそれぞれの方向に沿って交互に記録される。よって、一部の領域が目立つことによって生じる色ムラを抑制することができる。図8の例では、第1種画素と、第2種画素との繰り返しパターンとその周期が、主走査方向と副走査方向で同じであるが、パターンや周期が方向によって異なる構成として色ムラを抑制することができる。例えば、第1種画素をLと呼び、第2種画素をRと呼んだ場合に、主走査方向に沿ってLRの繰り返しとなる構成とし、さらに、副走査方向に沿ってLLRRの繰り返しとなる構成としても良い。さらに、同じ方向のパターンや周期であっても、ラスタライン番号や画素位置番号によって異なる構成としても良い。
【0063】
図9は、画素配置の別の例を示す配置図である。図9(a)の例では、副走査方向の繰り返しパターンが、画素位置番号が奇数の画素列ではLRLLであり、画素位置番号が偶数の画素列ではRRRLである。この場合は、主走査方向の繰り返しパターンは、ラスタライン番号が奇数のラスタラインではLRとなる。また、ラスタライン番号が偶数のラスタラインについては、RのみのラスタラインとLのみのラスタラインとが交互に繰り返される構成となる。また、図9(b)の例では、副走査方向の繰り返しパターンは、全ての画素列においてLLRRである。さらに、その繰り返しパターンLLRRの出現位置が、画素位置番号が1増えるたびに、副走査方向に沿って1ずれる構成となっている。その結果、第1種画素(L)による斜めのラインと、第2種画素(R)による斜めのラインとが、交互に繰り返される。この場合、主走査方向の繰り返しパターンも、全てのラスタラインにおいてLLRRとなり、その出現位置が、ラスタライン番号が1増えるたびに、主走査方向に沿って1ずれる構成となる。いずれの場合も、それぞれのパターンが周期的に繰り返される構成とすることで、一部の領域が目立つことによって生じる色ムラを抑制することができる。
【0064】
なお、同じ種類の画素が連続した領域において、主走査方向の最大連続数と、副走査方向の最大連続数と、の両方が大きくなると、その領域が周期的に繰り返されるパターン構成であっても、各々の領域が目立ち、色ムラとして認識されやすくなる。そのため、同じ種類の画素が連続する領域の、主走査方向の最大連続数と副走査方向の最大連続数とのうち、少なくとも一方が大きくならないパターン構成を用いるのが好ましい。図9(a)の例では、第1種画素が連続する領域において、副走査方向に沿った連続数が、画素位置番号が奇数の画素列においては3画素であり、画素位置番号が偶数の画素列においては1画素である。すなわち、連続数の最大値は3画素である。第2種画素が連続する領域についても同様に、画素位置番号が奇数の画素列における連続数は1画素であり、偶数の画素列における連続数は3画素であり、連続数の最大値は3画素である。図9(b)の例では、第1種画素が連続する領域において、副走査方向に沿った連続数は、画素列によらず2画素であり、主走査方向に沿った連続数も、ラスタラインによらず2画素である。すなわち、連続数の最大値は2画素である。第2種画素についても同様に、主走査方向に沿った連続数が2画素であり、副走査方向に沿った連続数も2画素であり、連続数の最大値は2画素である。色ムラを抑制するためには、同じ種類の画素が連続する領域において、主走査方向の最大長(画素が、主走査方向に沿って、主走査方向の最大連続数だけ連続することによって得られる長さ)と、副走査方向の最大長(画素が、副走査方向に沿って、副走査方向の最大連続数だけ連続することによって得られる長さ)とのうちの、少なくとも一方の長さを1000μm以下とするのが好ましく、500μm以下とするのが特に好ましい。例えば、印刷解像度が360dpi(すなわち、Dの値が約70μm)であるような印刷システムを用いる場合には、同じ種類の画素が連続する領域における、主走査方向と副走査方向とのすくなくとも一方の最大連続数を、7画素(すなわち、490μm)以下とするのが特に好ましい。さらに、一般的に、印刷解像度に依らず、主走査方向と副走査方向との少なくとも一方の最大連続数を、2画素以下とするのが最も好ましい。
【0065】
図8の例では、第1のノズル群セットN21Sが、画素位置番号が偶数である画素の記録を実行し、第2のノズル群セットN22Sが、画素位置番号が奇数である画素の記録を実行しているが、それぞれのノズル群セットが記録する画素位置番号を、主走査の往動時と復動時とで切り替える構成としても良い。例えば、往動時には、画素位置番号が偶数である画素の記録を第1のノズル群セットを用いて実行し、画素位置番号が奇数である画素の記録を第2のノズル群セットを用いて実行する。復動時には、逆に、画素位置番号が奇数である画素の記録を第1のノズル群セットを用いて実行し、画素位置番号が偶数である画素の記録を第2のノズル群セットを用いて実行する。こうすることで、同じ画素位置番号を有する複数の画素を、第1と第2との2つのノズル群セットを用いて記録することができる。よって、主走査移動量の誤差や印刷ヘッドのノズル位置の製造誤差等によって記録位置のずれた画素が、特定の画素位置番号を有する画素列に集中して現れることを防止し、記録位置のずれが画質に影響を与えることを抑制することができる。また、この例では、主走査方向に沿って、第1種画素と第2種画素とが交互に記録されるので、色ムラが生じることを抑制することができる。
【0066】
第2実施例における印刷ヘッド28Bでは、各ノズル群の副走査方向の幅が同一であるため、第1実施例に比べて印刷ヘッド28Bの副走査方向の幅を小さくし、装置の小型化を図ることができる。さらに、印刷ヘッド28Bの副走査方向の両側において印刷媒体を保持するローラなどの保持具と保持具との間隔を狭くすることができる。よって、印刷ヘッドと向かい合った印刷媒体が波打って印刷画像が乱れることを抑制することができる。
【0067】
一般的に、インクドット形成位置の相対的なズレは、内側のノズル群ほど小さく、外側のノズル群ほど大きくなる。図7に示す実施例では、最も外側の2つのノズル群Y21、Y22が吐出するイエロインクが、最も内側の2つのノズル群K21、K22が吐出するブラックインクよりも目立ちにくいので、インクドット形成の位置ズレを目立たなくすることができる。
【0068】
また、視認性の高いインクほど、より内側のノズル群から吐出するように構成することで、インクドット形成の位置ズレが画質に影響を与えることを抑制することができる。例えば、KCMYの4つのインクを用いる場合、一般的に、その視認性はKCMYの順に高い(Kが最も高く、Yが最も低い)と言われている。図7に示す実施例では、各ノズル群が吐出するインクの種類の配置が、内側からKCMYの順番となるように構成されているので、インクドット形成の位置ズレの画質への影響を小さくすることができる。
【0069】
D.第3実施例:
図10は、第3実施例における印刷ヘッド28Cの下面におけるノズル配列を示す説明図である。図7に示した第2実施例との差異は大きく2つある。第1の差異は、第1のノズル群セットN31Sと第2のノズル群セットN32Sとが、副走査方向に沿ってm・D(mは1以上でnより小さい整数)だけオフセットするように配置されている点である。第2の差異は、第1のノズル群セットN31Sに属するノズル群と、第2のノズル群セットN32Sに属するノズル群とが、交互に並ぶように配置されている点である。8つのノズル群は、主走査の往動方向に沿ってY32、M31、C32、K31、K32、C31、M32、Y31の順に配置されている。すなわち、第1のノズル群セットN31Sを構成する4つのノズル群は、主走査の往動方向に沿ってM31、K31、C31、Y31の順(第1の順序)に配置され、4つのインクMKCYをそれぞれ吐出する。また、第2のノズル群セットN32Sを構成する4つのノズル群は、逆のY32、C32、K32、M32の順(第2の順序)に配置され、4つのインクYCKMをそれぞれ吐出する。
【0070】
この第3実施例の印刷ヘッド28Cも、第2実施例の印刷ヘッド28B(図7)と同様に、中央の2つのノズル群がブラックインクを吐出し、外端部のノズル群がイエロインクを吐出するように構成されており、インクドットの位置ズレが画質に影響を与えることを抑制することができる。なお、各インクを吐出するノズル群の配列順序としては、これ以外の任意の順序を採用することが可能である。但し、中央の2つのノズル群がブラックインクを吐出するようにすれば、ブラックドットの位置ずれを小さく抑えることができるので、使用頻度の高いモノクロテキスト印刷などの画質向上の観点から好ましい。
【0071】
図11は、第3実施例における印刷ヘッド28Cを用いた双方向印刷の例を説明する説明図である。図11では、図10の印刷ヘッド28Cにおいて、n=4、m=2、各ノズル群のノズルの数が5である場合の例を説明している。図中の文字や記号の意味は図6と同様である。
【0072】
図8の実施例の印刷方法との違いは、1つのラスタラインの記録を、2回の主走査に分けて実行するオーバーラップ印刷を行っている点である。各種走査において、第1のノズル群セットN31Sのノズルの記録対象は、画素位置番号が偶数の画素であり、第2のノズル群セットN32Sのノズルの記録対象は、画素位置番号が奇数の画素である。また、2つのノズル群セットは、1回の主走査において、それぞれが異なるラスタラインの記録を実行する。よって、1つのラスタラインの複数の画素の記録は、1回の主走査では完了せず、2回の主走査によって完了する。各主走査が終了する度に、5ドットの送り量Fで副走査送りが実行される。ラスタライン番号1よりも上のラスタラインについては、全てのラスタラインの記録を行うことができないため、印刷には使用していない。
【0073】
図11の例では、ラスタライン番号が奇数である画素は、復動時に記録され、偶数である画素は、往動時に記録される。すなわち、往動時に記録されるラスタラインと復動時に記録されるラスタラインとが、交互に並ぶように記録される。さらに、画素位置番号が奇数である画素は、第2のノズル群セットN32Sによって記録され、偶数である画素は、第1のノズル群セットN31Sによって記録される。すなわち、第1のノズル群セットN31Sによって記録される画素列と、第2のノズル群セットN32Sによって記録される画素列とが、交互に並ぶように記録される。よって、インクの吐出順がYCKM(第1の吐出順)である第1種画素と、インクの吐出順が逆のMKCY(第2の吐出順)である第2種画素とが、主走査方向と副走査方向との両方の方向に沿って交互に記録される。その結果、一部の領域が目立つことによって生じる色ムラを抑制することができる。さらに、1つのラスタラインは、複数回の主走査によって記録されるので、副走査移動量の誤差や印刷ヘッドのノズル位置の製造誤差等によって記録位置のずれた画素が、特定のラスタラインに集中して現れ、そのラスタラインの近傍が筋状に目立ってしまうことを防止することができる。すなわち、画素の記録位置のずれが画質に影響を与えることを抑制することができる。図11の例では、このようなオーバーラップ印刷を、第1と第2のノズル群セットを、主走査の往動時と復動時のそれぞれの場合に利用する第1種双方向印刷によって実現しているので、画質を向上させた印刷を高速に行うことができる。なお、図11の例では、図10の印刷ヘッド28Cにおいて、n=4、m=2、各ノズル群のノズルの数が5である場合の例を説明しているが、nや、mや、ノズル数や、副走査送り量の組み合わせが異なる構成の印刷システムにおいても、同様に色ムラが発生することを抑制した第1種双方向印刷を実行することができる。
【0074】
E.第4実施例:
図12は、第4実施例における印刷ヘッド28Dの下面におけるノズル配列を示す説明図である。図10に示した第3実施例と異なり、各ノズル群のノズルのピッチが2k・D(kは奇数)となっており、また、第2のノズル群セットN42Sの副走査方向の位置は、第1のノズル群セットN41Sの副走査方向の位置とk・Dだけオフセットするように配置されている。第1のノズル群セットN41Sを構成する4つのノズル群は、主走査の往動方向に沿ってM41、K41、C41、Y41の順(第1の順序)に配置され、4つのインクMKCYをそれぞれ吐出する。また、第2のノズル群セットN42Sを構成する4つのノズル群は、逆のY42、C42、K42、M42の順(第2の順序)に配置され、4つのインクYCKMをそれぞれ吐出する。
【0075】
図13は、第4実施例における印刷ヘッド28Dを用いた双方向印刷の例を説明する説明図である。図13では、図12の印刷ヘッド28Dにおいて、k=1、各ノズル群のノズルの数が4である場合の例を説明している。図中の文字や記号の意味は図6と同様である。
【0076】
上述の各実施例との違いは、各インクが利用可能なノズルのうち、奇数である7つのノズルのみを使用している点である。パス1を示す印刷ヘッド28Dの左に記されたノズル番号は、各インクが利用可能な8つのノズルについて、副走査方向に沿った順番に番号を付けたものである。図13の例では、8つのノズルのうち、ノズル番号が1〜7の7つのノズルのみを使用して印刷を行っている。1回目の主走査(往動)においては、第2のノズル群セットN42Sのノズル番号1、3、5、7の4つのノズルを使用し、ラスタライン番号1、3、5、7の記録を行う。また、第1のノズル群セットN41Sのノズル番号2、4、6の3つのノズルを使用し、ラスタライン番号2、4、6の記録を行う。この段階でラスタライン番号1〜7の記録が行われている。
【0077】
1回目の主走査の後、7ドットの送り量Fで副走査送りを行い、2回目の主走査(復動)を行う。2回目の主走査においても、ノズル番号1〜7の7つのノズルのみを使用した印刷を行う。以下、同様の動作を繰り返すことによって、画像の印刷を行う。その結果、インクの吐出順がYCKM(第1の吐出順)である第1種画素と、インクの吐出順が逆のMKCY(第2の吐出順)である第2種画素とが、副走査方向に沿って交互に繰り返される。よって、2種類の画素を互いに目立たなくすることがきるので、色ムラが生じることを抑制することができる。
【0078】
なお、図13では、図12の印刷ヘッド28Dにおいて、各ノズル群のノズル数が4の場合の例を説明しているが、一般的には、各インクについて奇数個のノズルを使用することで、同様に色ムラが生じることを抑制することができる。
【0079】
図14は、第4実施例における印刷ヘッド28Dを用いた双方向印刷の別の例を説明する説明図である。図14では、図12の印刷ヘッド28Dにおいて、k=3で各ノズル群のノズルの数が3である場合の例を説明している。図中の文字や記号の意味は図13と同様である。
【0080】
図14の例では、図13の例と同様に、ノズル番号1〜5の5つ(奇数個)のノズルを使用した第1種双方向印刷を行っている。図13の例とは異なり、1回の主走査が行われるたびに、一定の送り量F(=5ドット)での副走査送りが行われる。その結果、第1種画素と第2種画素とが、副走査方向に沿って交互に繰り返される。よって、2種類の画素を互いに目立たなくすることがきるので、色ムラが生じることを抑制することができる。なお、ラスタライン番号1よりも上のラスタラインについては、全てのラスタラインの記録を行うことができないため、印刷には使用していない。
【0081】
一般的に、k・DピッチでならぶN個のノズルを用いて印刷を行う場合には、kとNとが互いに素の整数であるように構成し、1回の主走査が行われるたびに送り量Nドットでの副走査送りを行うことで、全てのラスタラインを隙間無く記録することができる(定則送りインターレース印刷)。第1のノズル群セットのノズルと第2のノズル群セットのノズルとがk・Dピッチで交互に並ぶ印刷ヘッドを利用して第1種双方向印刷を行う場合にも、同じ条件を満たすように構成することで、全てのラスタラインの記録を行うことができる。ここで、第1種画素と第2種画素とを副走査方向に沿って完全に交互に並べるためには、さらに2つの条件が必要である。
【0082】
条件C1:
kは奇数である。
【0083】
条件C2:
Nは奇数である。
【0084】
これら2つの条件C1、C2は、以下のように理解できる。
【0085】
第1種画素と第2種画素とが副走査方向に沿って交互に並ぶ場合、任意の第1種画素と任意の第2種画素との間隔は、奇数ドットだけ離れている。よって、第1のノズル群セットのノズルと第2のノズル群セットのノズルとの間隔K・D(図12)も奇数ドットだけ離れている必要がある。すなわち、kが奇数である条件C1が必要となる。
【0086】
定則送りインターレース印刷では、1回の主走査を行った後、送り量Nドットでの副走査送りを行い、続けて次の主走査を行う。主走査の往動と復動を繰り返すことによって、同じノズル番号のノズルがNドットずつ離れたラスタラインを順次記録することになる。同じノズル番号のノズルは、往動時と復動時とでインクの種類の吐出順番が逆となる。すなわち、Nドット離れたラスタラインのインクの種類の吐出順番が逆となる。Nが偶数のときは、偶数ドット離れた2本のラスタラインの一方が第1種画素によって記録され、他方が第2種画素によって記録される場合が生じるので、2種類の画素を副走査方向に沿って交互に並べることは不可能である。よって、Nが奇数である条件C2が必要となる。
【0087】
このように、第1のノズル群セットのノズルと第2のノズル群セットのノズルとの間隔が奇数ドットであり、さらに、奇数個のノズルを使用したインターレース印刷を行うことで、2種類の画素を副走査方向に沿って完全に交互に繰り返すことができる。図14の例では、k=3、N=5であり、上述の条件C1、C2を満たしている。
【0088】
F.第5実施例:
図15は、第5実施例における印刷ヘッド28Eの下面におけるノズル配列を示す説明図である。図10に示した第3実施例のノズル群に加えて、さらに、淡シアンインクLCと淡マゼンタインクLMとを吐出するための、第3のノズル群セットN53Sと第4のノズル群セットN54Sとを備えている。淡シアンインクLCは、シアンインクCと色相がほぼ同じで濃度の低いインクであり、淡マゼンタインクLMは、マゼンタインクMと色相がほぼ同じで濃度の低いインクである。第3のノズル群セットN53Sは、2つのノズル群LC53とLM53によって構成され、第4のノズル群セットN54Sは、2つのノズル群LC54とLM54によって構成される。これらの4つのノズル群のうち、LC53とLC54は淡シアンインクLCを吐出し、LM53とLM54は淡マゼンタインクを吐出する。また、インクカートリッジ装着部62(図4)は、さらに、淡シアンインクLCと淡マゼンタインクLMのためのインクカートリッジ(図示せず)を装着することができるように構成される。
【0089】
第3ノズル群セットN53Sを構成するノズル群は、そのノズルの副走査方向位置が第1ノズル群セットN51Sのノズルと同じであるとともに、第1ノズル群セットN51Sのノズル群がインクを吐出する主走査においてインクを吐出する。第4ノズル群セットN54Sを構成するノズル群は、そのノズルの副走査方向位置が第2ノズル群セットN52Sのノズルと同じであるとともに、第2ノズル群セットN52Sのノズル群がインクを吐出する主走査においてインクを吐出する。なお、第1のノズル群セットN51Sに属する4つのノズル群M51、K51、C51、Y51は、4つのインクMKCYをそれぞれ吐出し、第2のノズル群セットN52Sに属する4つのノズル群Y52、C52、K52、M52は、4つのインクYCKMをそれぞれ吐出する。
【0090】
この実施例では、第1と第2のノズル群セットを用いて色ムラを抑制した印刷を行うとともに、さらに、第3と第4のノズル群セットを用いて、比較的明るい領域のインクドットの数を増やし、粒状性を改善することができる。第3と第4ノズル群セットが利用可能なインクの種類は、印刷画像の画質やインクの特性などを考慮して任意に決めることができる。例えば、ブラックインクKよりも濃度の薄い淡ブラックインクを利用可能な構成とすることで、明るいグレーの領域の粒状性を改善した高画質なモノクロ印刷を行うことができる。明るい青色の領域の画質を改善するために、淡シアンインクLCのみを利用可能な構成としてもよい。また、第3と第4のノズル群セットのノズル群の配置は、任意に設定することができる。例えば、図15におけるノズル群LC54がノズル群K51とK52の間に位置する構成としてもよい。いずれの場合も、第1のノズル群セットのノズル群の第1の順序と、第2のノズル群セットのノズル群の第2の順序とは、逆になるように構成される。
【0091】
G.第6実施例:
図16は、第6実施例における印刷ヘッド28Fの下面におけるノズル配列を示す説明図である。この実施例は、図10に示した第3実施例と異なり、第1と第2のノズル群セットが利用可能なインクに、淡シアンインクLCと淡マゼンタインクLMとが追加されている。6つのインク(K、C、M、LC、LM、Y)を吐出するための12のノズル群は、主走査の往動方向に沿ってY62、LM61、LC62、M61、C62、K61、K62、C61、M62、LC61、LM62、Y61の順に配置されている。すなわち、第1のノズル群セットN61Sに属する6つのノズル群は、主走査の往動方向に沿ってLM61、M61、K61、C61、LC61、Y61の順(第1の順序)に配置され、6つのインクLM、M、K、C、LC、Yをそれぞれ吐出する。また、第2のノズル群セットN62Sに属する6つのノズル群は、逆のY62、LC62、C62、K62、M62、LM62の順(第2の順序)に配置され、6つのインクY、LC、C、K、M、LMをそれぞれ吐出する。
【0092】
この実施例では、淡シアンインクLCと淡マゼンタインクLMとを用いて、比較的明るい領域の粒状性を改善した高画質印刷を行うことができる。また、インクの吐出順番が互いに逆である第1のノズル群セットと第2のノズル群セットとを用いて、全てのインクを利用することが可能であるので、色ムラを抑制した高画質双方向印刷を行うことができる。さらに、各ノズル群の配置は、吐出するインクの視認性の高い順番(K、C、M、LC、LM、Y)に内側から外側に向かって配置されているので、インクドット形成の位置ズレが画質に影響を与えることを抑制することができる。
【0093】
この実施例では、第1のノズル群セットN61Sに属するノズル群と、第2のノズル群セットN62Sに属するノズル群とが、交互に並ぶように配置されているが、これらの複数のノズル群の配置は、各ノズル群セットにおけるノズル群の順番(第1の順序と第2の順序)が互いに逆となるように、任意に設定することができる。例えば、主走査の往動方向に沿ってY62、LM62、LC62、M62、C62、K62、K61、C61、M61、LC61、LM61、Y61の順に配置してもよい。この場合も、各ノズル群の配置は、吐出するインクの視認性の高い順番(K、C、M、LC、LM、Y)に内側から外側に向かって配置されているので、インクドット形成の位置ズレが画質に影響を与えることを抑制することができる。
【0094】
H.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0095】
H1.変形例1:
上記実施例では、各インク毎に独立したインクカートリッジを印刷ヘッドユニット60に装着できるように、印刷ヘッドユニットが構成されているが、複数のインクタンクを有するインクカートリッジが装着可能となるように構成されても良い。例えば、全てのインクタンクを1つのインクカートリッジに収容し、1つのインクカートリッジを、適宜、装着することで、印刷を行うように構成することもできる。こうすることで、所望のインクカートリッジの装着を、容易に行うことができる。一般に、本発明で使用されるインクカートリッジ装着部は、結果として複数種類のインクをそれぞれ収容するための複数のインクタンクが装着可能であれば良い。
【0096】
なお、この説明からも理解できるように、本明細書において、「インクタンク」とは、1種類のインクを収容するための容器を意味している。また、インクカートリッジとは、一体として形成され、少なくとも1つのインクタンクを有する容器を意味している。
【0097】
H2.変形例2:
上述の各実施例では、第1と第2のノズル群セットが利用可能なインクが、KCMYの4つのインクを含んでいるが、インクの種類は、印刷画像の画質などを考慮して任意に設定することができる。例えば、ブラックインクとブルーインクを用いる構成とすることで、青色がかったグレーを用いて階調を表現するモノトーン双方向印刷を行うことができる。この場合も、中央の2つのノズル群が、比較的視認性の高いブラックインクKを吐出する構成が、画質向上の観点から好ましい。
【0098】
H3.変形例3:
上述の各実施例では、同じノズル群セットのノズル群は、ノズルの副走査方向の位置が互いに重なるように構成されているが、それぞれのノズル群のノズルの副走査方向の位置が、他のノズル群と異なるように構成してもよい。この場合も、第1と第2のノズル群セットのノズル群を、往路と復路のそれぞれの主走査において利用することで、高速な双方向印刷を実行することができる。さらに、インクの吐出順番が異なる複数種類の画素のそれぞれが、周期的に繰り返されるように印刷を実行することで、色ムラを抑制することができる。特に、同じ種類の画素が連続する領域の、主走査方向の最大長と副走査方向の最大長との少なくとも一方の長さが短くなるように印刷することで、色ムラをより目立たなくすることができる。また、ブラックインクが利用可能である場合には、ブラックインクを中央のノズル群から吐出する構成とすることで、ブラックドットの位置ずれを小さく抑えることができる。よって、使用頻度の高いモノクロテキスト印刷などの画質を向上させることができる。イエロインクが利用可能である場合には、イエロインクを印刷ヘッドの外端部のノズル群から吐出する構成とすることで、外側のノズル群ほど大きくなるインクドット形成位置の相対的なズレを目立たなくすることができる。
【0099】
H4.変形例4:
上述の各実施例では、全てのノズル群の副走査方向の幅が同一であったが、ノズル群によって幅が異なる構成としても良い。こうすることで、特徴の異なる複数種類の印刷方法を実行することができる。例えば、ブラックインクKを吐出するノズルの幅を、他のノズル群と比べて大きくし、ブラックインクKを吐出するノズルの数を増やす構成としても良い。こうすることで、ブラックインクKのみを用いるモノクロ印刷を実行する場合には、ブラックインクKのための全てのノズルを利用する高速なモノクロ印刷を実行することができる。さらに、カラー印刷を実行する場合には、主走査の往路と復路のそれぞれにおいて、第1と第2のノズル群セットのノズル群を利用する高速な第1種双方向印刷を、実行することができる。
【0100】
H5.変形例5:
上述の各実施例では、ルックアップテーブルを用いて印刷を行っていたが、本発明は、このようなルックアップテーブルを使用しない印刷方法や印刷装置にも適用可能である。
【0101】
H6.変形例6:
この発明は、ドラムプリンタにも適用できる。このような印刷装置としては、例えばファクシミリ装置や、コピー装置がある。尚、ドラムプリンタでは、ドラム回転方向が主走査方向、キャリッジ走行方向が副走査方向となる。この発明は、インクジェットプリンタのみでなく、一般に、複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて印刷媒体の表面に記録を行うドット記録装置に適用することができる。
【0102】
H7.変形例7:
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図1に示したプリンタドライバ96の機能の一部または全部を、プリンタ20内の制御回路40が実行するようにすることもできる。この場合には、印刷データを作成する印刷制御装置としてのコンピュータ90の機能の一部または全部が、プリンタ20の制御回路40によって実現される。
【0103】
H8.変形例8:
本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
【0104】
H9.変形例9:
上述の各実施例においては、印刷ヘッドとインクカートリッジ装着部とが一体に構成されているが、印刷ヘッドとインクカートリッジ装着部とをインク供給路で接続し、印刷ヘッドがインクカートリッジ装着部と独立して移動することができる構成としてもよい。こうすることで、インクカートリッジ装着部を、印刷ヘッドと独立して任意の位置に設けることができる。例えば、インクカートリッジを装着する部分が印刷装置の外部に現れるように構成することで、インクカートリッジの装着を容易に行うことができる。なお、インク供給路は、印刷ヘッドがその移動範囲内を自由に移動できるように、ゴムやシリコンなどの弾性体を用いたチューブで構成されるとともに、十分な長さを有するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての印刷システムの構成を示す説明図。
【図2】プリンタの構成を示す説明図。
【図3】プリンタ20における制御回路40の構成を示す説明図。
【図4】印刷ヘッドユニット60の斜視図。
【図5】第1実施例における印刷ヘッド28Aの下面におけるノズル配列を示す説明図。
【図6】双方向印刷の例を説明する説明図である。
【図7】第2実施例における印刷ヘッド28Bの下面におけるノズル配列を示す説明図。
【図8】双方向印刷の例を説明する説明図である。
【図9】画素の配置例を示す配置図。
【図10】第3実施例における印刷ヘッド28Cの下面におけるノズル配列を示す説明図。
【図11】双方向印刷の例を説明する説明図である。
【図12】第4実施例における印刷ヘッド28Dの下面におけるノズル配列を示す説明図。
【図13】双方向印刷の例を説明する説明図である。
【図14】双方向印刷の例を説明する説明図である。
【図15】第5実施例における印刷ヘッド28Eの下面におけるノズル配列を示す説明図。
【図16】第6実施例における印刷ヘッド28Fの下面におけるノズル配列を示す説明図。
【符号の説明】
20…プリンタ
21…CRT
22…紙送りモータ
24…キャリッジモータ
26…プラテン
28…印刷ヘッド
28A…印刷ヘッド
28B…印刷ヘッド
28C…印刷ヘッド
28D…印刷ヘッド
28E…印刷ヘッド
28F…印刷ヘッド
30…キャリッジ
32…操作パネル
34…摺動軸
36…駆動ベルト
38…プーリ
39…位置センサ
40…制御回路
41…CPU
43…P−ROM
44…RAM
45…CG
50…I/F専用回路
52…ヘッド駆動回路
54…モータ駆動回路
56…コネクタ
60…印刷ヘッドユニット
62…インクカートリッジ装着部
72K…導入管
72Y…導入管
72C…導入管
72M…導入管
90…コンピュータ
91…ビデオドライバ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
97…解像度変換モジュール
98…色変換モジュール
99…ハーフトーンモジュール
100…印刷データ生成モジュール
171K…ブラックインクカートリッジ
171Y…イエロインクカートリッジ
171C…シアンインクカートリッジ
171M…マゼンタインクカートリッジ
MS…主走査方向
SS…副走査方向
LUT…ルックアップテーブル
N11S…第1のノズル群セット
N12S…第2のノズル群セット
N21S…第1のノズル群セット
N22S…第2のノズル群セット
N31S…第1のノズル群セット
N32S…第2のノズル群セット
N41S…第1のノズル群セット
N42S…第2のノズル群セット
N51S…第1のノズル群セット
N52S…第2のノズル群セット
N53S…第3のノズル群セット
N54S…第4のノズル群セット
N61S…第1のノズル群セット
N62S…第2のノズル群セット
Nz…ノズル
P…印刷用紙
PD…印刷データ

Claims (17)

  1. 同一のインクを吐出する複数のノズルで構成されるノズル群を複数有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドと印刷媒体とを相対的に移動させる主走査と、前記主走査の方向と交わる方向に相対的に移動させる副走査とを行うとともに、主走査中にノズルから印刷媒体上にインクを吐出することによって、画像の印刷を行う印刷装置であって、
    前記印刷ヘッドは、
    ブラックインクを含む複数のインクをそれぞれ吐出するための複数のノズル群をそれぞれ含む第1と第2のノズル群セットを備え、
    前記第1のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って第1の順序で配列されているとともに、各ノズル群を構成する複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルの副走査方向の位置が互いに同じとなるように配置されており、
    前記第2のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って前記第1の順序とは逆の第2の順序で配列されているとともに、各ノズル群を構成する複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルの副走査方向の位置が互いに同じとなるように配置されており、
    前記印刷装置は、
    双方向の主走査の往路と復路のそれぞれにおいて、前記第1のノズル群セットと前記第2のノズル群セットとの両方のノズル群を利用して印刷を行う第1種双方向印刷を行うことが可能である、印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記第1種双方向印刷時において、
    (a)前記第1のノズル群セットによって往動時に記録される画素と、前記第2のノズル群セットによって復動時に記録される画素とが、前記複数種類のインクの同じ画素に対する吐出順が所定の第1の吐出順である第1種画素をそれぞれ構成し、
    (b)前記第1のノズル群セットによって復動時に記録される画素と、前記第2のノズル群セットによって往動時に記録される画素とが、前記複数種類のインクの同じ画素に対する吐出順が、前記第1の吐出順とは逆の第2の吐出順である第2種画素をそれぞれ構成するとともに、
    (c)前記第1種画素と前記第2種画素のいずれもが、前記主走査の方向と、前記副走査の方向との少なくとも一方の方向に沿って、2画素を越えて連続しないように印刷を実行する、印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記複数のインクは、ブラックと、シアンと、マゼンタと、イエロと、の4つの基本色インクを含む、印刷装置。
  4. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記印刷ヘッドは、さらに、前記基本色インクと色相がほぼ同じで濃度の薄いインクを吐出するための少なくとも1つのノズル群をそれぞれ含む第3と第4のノズル群セットを備え、
    前記第3のノズル群セットのノズル群は、前記第1のノズル群セットのノズル群がインクを吐出する主走査のときに、インクを吐出し、
    前記第4のノズル群セットのノズル群は、前記第2のノズル群セットのノズル群がインクを吐出する主走査のときに、インクを吐出する、印刷装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記第1と第2のノズル群セットを構成する複数のノズル群は、主走査方向にそって所定の順番に配置され、さらに、前記複数のノズル群は、それぞれのノズル群が吐出するインクの視認性が高い順に内側から外側に並ぶように配置されている、印刷装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記第1と第2のノズル群セットを構成する複数のノズル群は、主走査方向にそって所定の順番に配置され、さらに、前記複数のノズル群のうちの中央の2つのノズル群は、前記ブラックインクを吐出するノズル群である、印刷装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記複数のインクは、イエロインクを含み、
    前記第1と第2のノズル群セットを構成する複数のノズル群は、主走査方向にそって所定の順番に配置され、さらに、前記複数のノズル群のうちの最も外側の2つのノズル群は、前記イエロインクを吐出するノズル群である、印刷装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記第1のノズル群セットを構成する複数のノズルと、前記第2のノズル群セットを構成する複数のノズルとは、互いに異なる前記副走査方向位置に配置されている、印刷装置。
  9. 請求項8に記載の印刷装置であって、
    前記第1種双方向印刷時において、
    1回の主走査では、各ラスタライン上において間欠的な画素位置を記録対象とするとともに、複数回の主走査によって各ラスタライン上の全画素位置を記録対象とするオーバーラップ印刷を行う、印刷装置。
  10. 請求項8に記載の印刷装置であって、
    前記ノズル群を構成する複数のノズルは、前記副走査方向に沿ったピッチが2k・D(kは奇数、Dは副走査方向の印刷解像度に相当するドットピッチ)となるように配置され、
    前記複数の第1のノズル群セットと前記複数の第2のノズル群セットとは、それぞれのノズルの副走査方向の位置が前記k・Dだけずれるように、配置されており、
    前記印刷装置は、前記第1種双方向印刷時に、
    前記複数のインクのそれぞれについて、前記第1のノズル群セットと前記第2のノズル群セットとを構成する複数のノズルから奇数個のノズルを選択して利用することによって、前記第1種画素と前記第2種画素とが、前記副走査方向に沿って周期的に現れるように印刷を実行する、印刷装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の印刷装置であって、
    前記複数のノズル群の副走査方向の幅が、同一である、印刷装置。
  12. 同一のインクを吐出する複数のノズルで構成されるノズル群を複数有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドと印刷媒体とを相対的に移動させる主走査と、前記主走査の方向と交わる方向に相対的に移動させる副走査とを行うとともに、主走査中にノズルから印刷媒体上にインクを吐出することによって、画像の印刷を行う印刷装置であって、
    前記印刷ヘッドは、
    ブラックインクとイエロインクとを含む複数のインクをそれぞれ吐出するための複数のノズル群をそれぞれ含む第1と第2のノズル群セットを備え、
    前記第1のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って第1の順序で配列されており、
    前記第2のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って前記第1の順序とは逆の第2の順序で配列されており、
    前記第1と第2のノズル群セットを構成する複数のノズル群は、主走査方向にそって所定の順番に配置され、さらに、前記複数のノズル群のうちの中央の2つのノズル群は、前記ブラックインクを吐出するノズル群であり、さらに、前記複数のノズル群のうちの最も外側の2つのノズル群は、前記イエロインクを吐出するノズル群であり、
    前記印刷装置は、
    双方向の主走査の往路と復路のそれぞれにおいて、前記第1のノズル群セットと前記第2のノズル群セットとの両方のノズル群を利用して印刷を行う第1種双方向印刷を行うことが可能である、印刷装置。
  13. 同一のインクを吐出する複数のノズルで構成されるノズル群を複数有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドと印刷媒体とを相対的に移動させる主走査と、前記主走査の方向と交わる方向に相対的に移動させる副走査とを行うとともに、主走査中にノズルから印刷媒体上にインクを吐出することによって、画像の印刷を行う印刷部に、供給すべき印刷データを生成する印刷制御装置であって、
    前記印刷部の前記印刷ヘッドは、
    ブラックインクを含む複数のインクをそれぞれ吐出するための複数のノズル群をそれぞれ含む第1と第2のノズル群セットを備え、
    前記第1のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って第1の順序で配列されているとともに、各ノズル群を構成する複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルの副走査方向の位置が互いに同じとなるように配置されており、
    前記第2のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って前記第1の順序とは逆の第2の順序で配列されているとともに、各ノズル群を構成する複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルの副走査方向の位置が互いに同じとなるように配置されており、
    前記印刷部は、
    双方向の主走査の往路と復路のそれぞれにおいて、前記第1のノズル群セットと前記第2のノズル群セットとの両方のノズル群を利用して印刷を行う第1種双方向印刷を行うことが可能であり、
    前記印刷制御装置は、前記第1種双方向印刷を前記印刷部に実行させるための印刷データを生成する印刷データ生成部を備え、
    前記印刷データは、
    (a)前記第1のノズル群セットによって往動時に記録される画素と、前記第2のノズル群セットによって復動時に記録される画素とが、前記複数種類のインクの同じ画素に対する吐出順が所定の第1の吐出順である第1種画素をそれぞれ構成し、
    (b)前記第1のノズル群セットによって復動時に記録される画素と、前記第2のノズル群セットによって往動時に記録される画素とが、前記複数種類のインクの同じ画素に対する吐出順が、前記第1の吐出順とは逆の第2の吐出順である第2種画素をそれぞれ構成するとともに、
    (c)前記第1種画素と前記第2種画素のいずれもが、前記主走査の方向と、前記副走査の方向との少なくとも一方の方向に沿って、2画素を越えて連続しないように前記第1種双方向印刷を前記印刷部に実行させるデータである、印刷制御装置。
  14. 印刷ヘッドと印刷媒体とを相対的に移動させる主走査と、前記主走査の方向と交わる方向に相対的に移動させる副走査とを行うとともに、主走査中にノズルから印刷媒体上にインクを吐出することによって、画像の印刷を行う印刷装置を用いて印刷を行う印刷方法であって、
    同一のインクを吐出する複数のノズルで構成されるノズル群を複数有する印刷ヘッドを準備する工程と、
    前記印刷ヘッドを用いて印刷を実行する工程と、
    を備え、
    前記印刷ヘッドは、ブラックインクを含む複数のインクをそれぞれ吐出するための複数のノズル群をそれぞれ含む第1と第2のノズル群セットを備え、
    前記第1のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って第1の順序で配列されているとともに、各ノズル群を構成する複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルの副走査方向の位置が互いに同じとなるように配置されており、
    前記第2のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って前記第1の順序とは逆の第2の順序で配列されているとともに、各ノズル群を構成する複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルの副走査方向の位置が互いに同じとなるように配置されており、
    前記印刷工程は、
    双方向の主走査の往路と復路のそれぞれにおいて、前記第1のノズル群セットと前記第2のノズル群セットとの両方のノズル群を利用する第1種双方向印刷を実行する工程を含む、印刷方法。
  15. 請求項14に記載の印刷方法であって、
    前記印刷工程は、
    (a)前記第1のノズル群セットによって往動時に記録される画素と、前記第2のノズル群セットによって復動時に記録される画素とが、前記複数種類のインクの同じ画素に対する吐出順が所定の第1の吐出順である第1種画素をそれぞれ構成し、
    (b)前記第1のノズル群セットによって復動時に記録される画素と、前記第2のノズル群セットによって往動時に記録される画素とが、前記複数種類のインクの同じ画素に対する吐出順が、前記第1の吐出順とは逆の第2の吐出順である第2種画素をそれぞれ構成するとともに、
    (c)前記第1種画素と前記第2種画素のいずれもが、前記主走査の方向と、前記副走査の方向との少なくとも一方の方向に沿って、2画素を越えて連続しないように印刷データを生成する工程を含む、印刷方法。
  16. 同一のインクを吐出する複数のノズルで構成されるノズル群を複数有する印刷ヘッドを備え、前記印刷ヘッドと印刷媒体とを相対的に移動させる主走査と、前記主走査の方向と交わる方向に相対的に移動させる副走査とを行うとともに、主走査中にノズルから印刷媒体上にインクを吐出することによって、画像の印刷を行う印刷部に、供給すべき印刷データを生成するための処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記印刷部の前記印刷ヘッドは、
    ブラックインクを含む複数のインクをそれぞれ吐出するための複数のノズル群をそれぞれ含む第1と第2のノズル群セットを備え、
    前記第1のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って第1の順序で配列されているとともに、各ノズル群を構成する複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルの副走査方向の位置が互いに同じとなるように配置されており、
    前記第2のノズル群セットの複数のノズル群は、主走査方向に沿って前記第1の順序とは逆の第2の順序で配列されているとともに、各ノズル群を構成する複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルの副走査方向の位置が互いに同じとなるように配置されており、
    前記印刷部は、
    双方向の主走査の往路と復路のそれぞれにおいて、前記第1のノズル群セットと前記第2のノズル群セットとの両方のノズル群を利用して印刷を行う第1種双方向印刷を行うことが可能であり、
    前記コンピュータプログラムは、前記第1種双方向印刷時において、
    (a)前記第1のノズル群セットによって往動時に記録される画素と、前記第2のノズル群セットによって復動時に記録される画素とが、前記複数種類のインクの同じ画素に対する吐出順が所定の第1の吐出順である第1種画素をそれぞれ構成し、
    (b)前記第1のノズル群セットによって復動時に記録される画素と、前記第2のノズル群セットによって往動時に記録される画素とが、前記複数種類のインクの同じ画素に対する吐出順が、前記第1の吐出順とは逆の第2の吐出順である第2種画素をそれぞれ構成するとともに、
    (c)前記第1種画素と前記第2種画素のいずれもが、前記主走査の方向と、前記副走査の方向との少なくとも一方の方向に沿って、2画素を越えて連続しないように印刷データを生成する機能を、前記コンピュータに実現させることを特徴とする、コンピュータプログラム。
  17. 請求項16に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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