JP2004033915A - 廃液供給方法及び水熱反応処理装置 - Google Patents

廃液供給方法及び水熱反応処理装置 Download PDF

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Hiroshi Obuse
小布施 洋
Minoru Uchida
内田  稔
Kunitoshi Suzuki
鈴木 邦利
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Abstract

【課題】非水溶性有機物及び水を含有する廃液を水熱反応により分解する際に、反応器内の反応温度を安定させ、安定な水熱反応を連続的に実現する。
【解決手段】
本発明の廃液供給方法は、廃液6を水溶性部分62と非水溶性部分61とに分離し、それぞれ別個に水熱反応器1に供給する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水溶性有機物及び水を含む廃液を処理する水熱反応処理装置に関する。また、そのような水熱反応処理装置に廃液を供給する方法に関する。詳細には、非水溶性有機物を含有する廃棄物を水熱酸化反応により分解する際に、反応器内の反応温度を安定させ、安定な水熱酸化反応を持続するための廃液供給方法及び水熱反応処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水熱反応の応用の一形態として、廃棄物中の有機物等を酸化や加水分解させて廃棄物を処理する方法がある。近年において、水の超臨界又は亜臨界状態で有機物を含む廃棄物と酸化剤とを反応させることによって酸化反応を起こし、廃棄物中の有機物を短時間で、ほぼ完全に分解することのできる水熱酸化反応が注目されている。
【0003】
水の超臨界状態とは、温度が374℃以上で、圧力が22MPa以上の状態である。亜臨界状態とは、例えば、温度が374℃以上で、圧力が2.5MPa以上22MPa未満の状態、又は、温度が374℃未満で、圧力が22MPa以上の状態、又は温度が374℃以下で、圧力が22MPa未満の状態であって、臨界点に近い高温高圧状態である(特開2002−1088号公報参照)。
【0004】
水熱酸化反応によって廃棄物中の有機物を酸化分解する際は、廃棄物、酸化剤及び水を反応器内へ供給して反応させる。すると、有機物は酸化分解され、主に水と二酸化炭素が生じる。そして、生じた反応生成物は、エネルギー回収されるか、又は冷却、減圧され、気体と液体とに分離される。なお、廃棄物が適正量の水を含んでいる場合は、水を供給する必要はない。また、廃棄物中の有機物の分解のみでは反応温度を維持できない場合は、助燃剤として油やアルコールも反応器内に供給する。
【0005】
上述した水熱酸化反応における反応温度は、反応器内で分解される廃棄物中の被酸化物(主に有機物等)の質量と、反応器外部から与えられる熱量(予熱、反応器の外部加熱等)及び外部に持ち出される熱量によって決定される。従って、廃棄物中の被酸化物の質量が急激に増減すると、反応温度がそれに応じて変化してしまい、反応器の安定かつ安全な運転に支障を来す。このような現象は、廃棄物の組成が不均一である場合に起こりやすく、例えば廃液の廃棄物が固形物である場合や、非水溶性有機物(炭化水素等の非極性有機溶剤等)を含んでいて廃液が2層に分離してしまうような場合である。
【0006】
廃棄物が非水溶性有機物を含む場合、その含有量が少量であれば、廃棄物中に界面活性剤等を添加して均一化、又はエマルション化して、非水溶性有機物の分離を抑制することが可能な場合もある。しかし、廃棄物中に含まれる非水溶性有機物の含有量が多い場合には界面活性剤等の量も多量に必要となることや、界面活性剤の添加による泡立ちが問題になるなど、技術的な問題があった。
【0007】
その他の対策として、非水溶性有機物、水溶性有機物及び酸化剤(空気等)を、反応器入り口で三流体ノズルを用いて混合供給する方法が提案されている。しかし、もともと廃液中に非水溶性有機物と水溶性有機物が混在している場合の対策については明示されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、2層に分離してしまう非水溶性有機物及び水を含有する廃液を水熱酸化反応により分解する際に、反応器内の反応温度を安定させ安定な水熱酸化反応を連続的に行うことのできる方法は、まだ提案されていなかった。
そこで、本発明の目的は、非水溶性有機物及び水を含有する廃液を水熱反応により分解する際に、反応器内の反応温度を安定させ、安定な水熱反応を連続的に実現できる廃液供給方法及び水熱反応処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意検討した結果、非水溶性有機溶剤等の非水溶性有機物を含む廃液を、水溶性部分及び非水溶性部分に分離した後、それぞれを水熱反応処理装置に供給することにより、水熱反応を安定させることができるという知見に基づいて本発明を完成した。
【0010】
上記課題を解決するための本発明にかかる廃液供給方法は、非水溶性有機物及び水を含有する廃液を水熱反応処理装置に供給する廃液供給方法であって、前記廃液を水溶性部分と非水溶性部分とに分離する工程、及び、前記水溶性部分と非水溶性部分を、それぞれ別個に水熱反応器に供給するか、又は、前記水溶性部分と非水溶性部分を、それぞれ別個に水熱反応器直前まで送った上で再混合して、水熱反応器に供給する工程、を含むことを特徴とする。
【0011】
上記廃液供給方法によれば、廃液を水溶性部分と非水溶性部分とに分離し、それぞれを別個に水熱反応器に供給するか、又は、前記水溶性部分と非水溶性部分を、それぞれノズルのことろまで別個に水熱反応器直前(有害な分離が起きない程度の手前)まで送った上で再混合して、水熱反応器に供給するので、廃液中の非水溶性有機物等の含有率を急激に変化しないようにコントロールすることが可能となり、反応器内の反応温度を安定させ、安定な水熱反応を持続させることができる。水溶性部分と非水溶性部分を別個に反応器内に供給する場合は、供給口が2個必要になるが、直前で混合する場合だと供給口を2個設ける必要がなく、装置の製造が容易である。
【0012】
本明細書における非水溶性有機物としては、例えば炭化水素系等からなる非極性有機溶剤や比較的大きな炭化水素基を有する有機物(脂肪酸、エステル、アルコール等)、潤滑油や切削油等の機械油等を挙げることができるが、水と混合したときに分離する有機物であれば、これらに限定されるものではない。
また、本明細書において非水溶性部分とは、廃液を分離して得られる水に不溶性の液体を主成分とする液状体のことを意味し、水溶性部分とは廃液を分離して得られる、水に溶解性の液体を主成分とする液状体のことを意味する。
【0013】
本発明の廃液供給方法の分離工程においては、廃液中の非水溶性有機物の比重が水と相当程度異なる場合は、廃液の水溶性部分と非水溶性部分との分離を比重分離により行うことができる。
廃液中に含まれる非水溶性有機物が切削油等の炭化水素系の油である場合には、水溶性部分と非水溶性部分との分離は油水分離膜により行うことができる。
【0014】
本発明の廃液供給方法においては、廃液の水溶性部分と非水溶性部分との分離性が良好でない場合に、廃液に水、水溶液、又は非水溶性有機溶剤を添加することにより、廃液中の水溶性部分と非水溶性部分の分離性を向上させることもできる。ここで、非水溶性有機溶剤としては、灯油、エステル、エーテル、分子中の炭素数が5以上のアルコール等を用いることができる。
【0015】
なお、水熱反応処理装置の助燃剤として非水溶性溶剤を使用している場合は、その非水溶性助剤を廃液に添加し、分離された廃液の非水溶性部分を助燃剤の供給ラインから水熱反応器に供給することができる。
また、廃液に直接、又は廃液に加える水又は水溶液に硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩を添加することにより、塩析の効果によって水溶性部分と非水溶性部分との分離性を向上させることもできる。
【0016】
本発明の水熱反応処理装置は、非水溶性有機物及び水を含有する廃液を水熱反応処理する装置であって、水熱反応器と、前記廃液を水溶性部分と非水溶性部分とに分離する手段と、前記水溶性部分と非水溶性部分を、それぞれ別個に前記水熱反応器に供給するか、又は、前記水溶性部分と非水溶性部分を、それぞれ別個に水熱反応器まで送った上で再混合して、水熱反応器に供給する手段と、を具備することを特徴とする。
本発明の水熱反応処理装置は、非水溶性有機物及び水を含有する廃液を水熱反応処理する装置であって、水熱反応器と、廃液を貯留する貯留槽と、該貯留槽の下部及び上部に設けられた廃液排出口と、該貯留槽の下部及び上部の廃液排出口から排出された廃液を、それぞれ別個に前記水熱反応器に圧送する圧送手段と、を具備することを特徴とする。
上記水熱反応処理装置によれば、例えば廃液中の非水溶性部分と水溶性部分とを貯留槽中で分離させた場合、比重の大きい方を貯留槽の下部に設けられた排出口から排出し、比重の小さい方を貯留槽の上部に設けられた排出口から排出し、それぞれを別個に水熱反応処理装置に供給できるので、水熱反応処理装置内で水熱反応により廃液を分解する際に、反応器内の反応温度を安定させ、安定な水熱反応を持続させることができる。
【0017】
例えば、非水溶性有機物の比重が水より小さい場合、比重分離により廃液が分離し、分離した上部が非水溶性部分であり、下部が水溶性部分となる。従って、貯留槽の上部に設けられた排出口から非水溶性有機物を排出し、下部に設けられた排出口から水溶性部分を排出し、それぞれを別個に水熱反応処理装置に供給する。非水溶性有機物の比重が水より大きい場合には、この逆となる。
【0018】
具体的な廃液としては、工作機械からの廃液や、電子部品工場等から排出される廃液、有機性排水処理工場において生成する余剰汚泥等が挙げられる。このような被酸化物である廃液は、酸化剤と混合された状態で反応器に導入され、水熱反応を受ける。酸化剤としては、例えば過酸化水素等の過酸化物、空気等の酸素含有ガス等が挙げられる。
【0019】
本発明の水熱反応処理装置の水熱反応器は、上述したように超臨界又は亜臨界状態で水熱反応が行われるので、耐熱;耐圧・耐食性を有する材料を用いて製作する。反応熱により超臨界又は亜臨界状態に達しない場合には、外部に加熱手段を設けることができる。このような水熱反応器により超臨界又は亜臨界状態で水熱反応を行うと、通常は被酸化物に含まれる有機物は酸化剤によって酸化されて最終的には水と二酸化炭素に分解され、あるいは加水分解によって更に低分子化される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の廃液供給方法及び水熱反応処理装置について図面を参照しつつ説明する。以下の説明においては、廃液供給装置を含む水熱反応処理装置について説明する。
図1は、本発明の第一の実施の形態にかかる水熱反応処理装置の構成を示す図である。
図1の水熱反応処理装置は、廃液を水溶性部分と非水溶性部分に分離する廃液供給装置100と、廃液を水熱反応により分解する反応器1と、上記反応器1における反応生成物を気液分離する気液分離手段102から主に構成される。
【0021】
廃液供給装置100は、貯留槽5を中心に構成されている。この貯留槽5に、非水溶性有機物及び水を含む廃液6が貯留され、廃液6は貯留槽5内で比重分離によって水溶性部分62と非水溶性部分61とに分離される。図1に示す例においては、非水溶性有機物の比重が水の比重よりも小さく、非水溶性部分は分離した際に上層となる。
【0022】
貯留槽5内で分離された廃液は、非水溶性部分61が貯留槽5の上部に接続する配管5aを通ってポンプ7aによって加圧され、供給管3を通って反応器1へ供給される。一方、貯留槽5内の水溶性部分62は、貯留槽5の底に接続する配管5bを通ってポンプ7bによって加圧され、供給管4を通って反応器1へ供給される。供給管3と供給管4は、反応器1の直前で合流して、反応器1に接続されている。
ポンプ7a及び7bは、往復動ポンプなどの容量制御性のあるポンプであって、水溶性部分62と非水溶性部分61の反応器1内への供給量を調節できるようになっている。
【0023】
酸化剤である空気8は、エアーコンプレッサー9によって加圧され、供給管10を通って供給管2に供給された後、反応器1へ供給される。
上述のように、非水溶性部分61と水溶性部分62とは、それぞれ別個に反応器1に供給される。図1に示す例においては、非水溶性部分61と水溶性部分62とは、反応器1の直前で混合されると共に、空気と混合され、反応器1に供給される。廃液と空気の混合物が反応器内に入る配管の先端部には、噴霧効果のあるノズル1aを設けることが好ましく、ノズルとしては、二流体ノズル等の複相流ノズルを使用することができる。なお、各配管10、3、4を直接ノズル1aについないでもよい。
【0024】
反応器1は、上述したように超臨界又は亜臨界状態で水熱反応が行われるので、耐熱、耐圧性を有する材料で製作されており、また、反応熱により超臨界又は亜臨界状態に達しない場合には、反応器1の外部に加熱手段を設けてもよい。
上述の反応器1や気液分離手段としては、特開2002−1088号に記載されているものを用いることができる。
【0025】
上述の図1の反応器1の反応温度を所定温度に保つには、例えば以下▲1▼〜▲4▼の方法のいずれか1つ又は2つ以上を用いることができる。
▲1▼ 比重分離された、非水溶性部分61及び水溶性部分62及び酸化剤(空気)を、これらが反応器内で水熱酸化反応を生じ、所定の反応温度になる熱を発生するような割合で反応器内に供給する。
▲2▼ 比重分離された、非水溶性部分61及び水溶性部分62及び酸化剤(空気)のうちの少なくとも1つを予熱し、予熱した流体を含む被供給流体が反応器内で水熱酸化反応を生じ、所定の反応温度になる熱を発生するような割合で反応器内に供給する。
▲3▼ ▲1▼又は▲2▼の方法では熱量が不足し、所定の反応温度を維持できない場合、不足する熱量を助燃剤を添加することで補う。
▲4▼ ▲1▼又は▲2▼の方法では熱量が不足し、所定の反応温度を維持できない場合、反応器1を外部加熱することで不足する熱量を補う。
【0026】
反応器1の底部には排出管11が接続されている。排出管11は、反応器1内の反応生成物等を反応器1外へ排出する。排出管11の先は冷却器12に接続されている。この冷却器12は、反応器1から排出された気体、液体等をほぼ常温に冷却する。
【0027】
冷却器12の先に気液分離器13が接続されている。気液分離器13は、冷却器12において冷却された反応物を気体と液体とに分離する。気液分離器13の上部には排ガス管14が接続されており、同排出管14から気体を処理ガスとして排出する。排ガス管14には減圧弁15が設けられており、気液分離器13から供給される高圧の気体を、例えば大気圧近くの圧力にまで減圧する。
【0028】
気液分離器13の底部には排液管16が接続されている。排液管16には、減圧弁17が配設されており、同弁17は、気液分離器13の液面レベルを一定の範囲に保つように、高圧の液体を減圧しながら排出する。
【0029】
次に、本発明の第二の実施の形態にかかる水熱反応処理装置について図2を参照しつつ説明する。
図2は、本発明の第二の実施の形態にかかる水熱反応処理装置の構成を示す図である。
図2に示す水熱反応処理装置は、基本的な構成は図1に示す水熱反応処理装置とほぼ同様である。図2に示す構成部品のうち、図1と同じものには同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0030】
図2に示す水熱反応処理装置は、貯留槽5中に仕切18が設けられている。この仕切18により、貯留槽5は2つに分離されており、非水溶性部分61がオーバーフローし(63)、オーバーフローした分が仕切18から図2に示す貯留槽5の右側に溜まる。オーバーフローした非水溶性部分の中に微量の水溶性部分が含まれていると、更に分離し、図2に示すように非水溶性部分64と水溶性部分65に分離される。
【0031】
非水溶性部分64は供給管19によって、貯留槽5に設けられた排出口から第2の貯留槽20に供給される。第2の貯留槽20に供給された非水溶性部分64はポンプ7aによって加圧され、第2の貯留槽20に設けられた排出口から供給管3を通って反応器1へ供給される。一方、貯留槽5内の水溶性部分62は供給管21を通って第3の貯留槽22に供給される。図2に示す第3の貯留槽22には仕切23が設けられており、オーバーフローした分(66)が第3の貯留槽22の右側に溜まり、非水溶性部分67と水溶性部分68に分離される。
【0032】
また、貯留槽5の下部には供給管24が接続されており、弁25を開くことにより貯留槽5の右側部分に溜まった、非水溶性部分65に含まれる微量の水溶性部分を排出し、供給管24を通って第3の貯留槽22に供給されるようになっている。
第3の貯留槽22には、上述したように仕切23が設けられており、オーバーフローした分(66)が第3の貯留槽22の右側に溜まり、非水溶性部分67と水溶性部分68に分離される。
【0033】
第3の貯留槽22の水溶性部分はポンプ7bによって加圧され、供給管4を通って反応器1へ供給される。また、第3の貯留槽22の下部には供給管27が接続されており、弁28を開くことにより水溶性部分68が供給管26に供給されるようになっている。供給管27に供給された水溶性部分68はポンプ7aによって加圧され、供給管4を通って反応器1へ供給される。
【0034】
次に、本発明の第三の実施の形態にかかる水熱反応処理装置について図3を参照して説明する。
図3は、本発明の第三の実施の形態にかかる水熱反応処理装置の構成を示す図である。図3に示す水熱反応処理装置は、基本的な構成は図1及び図2に示す水熱反応処理装置とほぼ同様である。図3に示す構成部品のうち、図1及び図2と同じものには同じ符号を付し、その説明を省略する。また、図3においては、気液分離手段102を省略した。
【0035】
図3に示す水熱反応処理装置には、非水溶性溶媒槽29が設けられている。図3に示す水熱反応処理装置においては、非水溶性溶媒槽29内に灯油が充填されている。非水溶性溶媒槽29内の灯油はポンプ30によって供給管31を通り供給管32を通して廃液6と共にラインミキサー33内に供給され、ラインミキサー33内で廃液6と灯油が混合され、供給管34を通して貯留槽5に供給される。
このように、廃液と灯油が混合された後に貯留槽5に供給されることにより、水を主体とする水溶性部分と灯油を含有する非水溶性部分との分離性が向上する。
【0036】
一方、非水溶性溶媒槽29内の灯油はポンプ35によって送液され、供給管36を通って第2の貯留槽20に供給される。第2の貯留槽20への灯油の供給、及び貯留槽5内の非水溶性部分61の第2の貯留槽20への供給は、反応器1内の温度を一定に維持するように制御しながら行われる。
【0037】
次に、本発明の水熱反応処理装置の第四の実施の形態の水熱反応処理装置について図4を参照して説明する。
図4は、本発明の水熱反応処理装置の第四の実施の形態の構成を示す概略構成図である。図4に示す水熱反応処理装置は、基本的な構成は図1〜図3に示す水熱反応処理装置とほぼ同様である。図4においては、図1〜図3に示す水熱反応処理装置と異なる構成部分のみを記載し、それ以外の記載を省略した。
【0038】
図4に示す水熱反応処理装置は、油水分離膜40を有しており、非水溶性有機物を含有する廃液を油水分離膜40で分離し、非水溶性部分44を非水溶性部分貯留槽43に供給し、水溶性部分42を水溶性部分貯留槽41に供給する。非水溶性部分貯留槽43内の非水溶性部分44はポンプ7aによって加圧され、供給管3を通って反応器1(図示せず)へ供給され、水溶性部分貯留槽41内の水溶性部分42はポンプ7bによって加圧され、供給管4を通って反応器(図示せず)へ供給される。
廃液6中に含まれる非水溶性有機物が油水分離膜40によって分離できる場合には、図4に示す水熱反応処理装置を用いて水熱反応処理を行うことができる。
【0039】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定されないことはいうまでもない。
例えば、図3の説明では非水溶性溶媒を非水溶性溶媒槽29から供給しているが、廃液に水、あるいは水溶液を混合した方が分離性が向上する場合、あるいは廃液中の非水溶性部分の割合が大きい場合には、非水溶性溶媒槽29に水又は水溶液を貯留することもできる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の廃液供給方法によれば、廃液を水溶性部分と非水溶性部分とに分離し、それぞれを別個に水熱反応器に供給するので、2層に分離してしまう非水溶性有機物を含有する廃棄物を水熱酸化反応により分解する際に、反応器内の反応温度が安定し、安定な水熱酸化反応を連続的に行うことができる。
本発明の水熱反応処理装置によれば、廃液を水溶性部分と非水溶性部分とに分離し、それぞれを別個に水熱反応器に供給することができるので、2層に分離してしまう非水溶性有機物を含有する廃棄物を水熱酸化反応により分解する際に、反応器内の反応温度が安定し、安定な水熱酸化反応を連続的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水熱反応処理装置の第一の実施の形態の構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明の水熱反応処理装置の第二の実施の形態の構成を示す概略構成図である。
【図3】本発明の水熱反応処理装置の第三の実施の形態の構成を示す概略構成図である。
【図4】本発明の水熱反応処理装置の第四の実施の形態の構成を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 反応器               1a 先端部
2 供給管               3 供給管
4 供給管               5 貯留槽
5a 配管               5b 配管
6 廃液                7a ポンプ
7b ポンプ              8 空気
9 エアーコンプレッサー        10 供給管
11 排出管              12 冷却器
13 気液分離器            14 排ガス管
15 減圧弁              16 排液管
17 減圧弁              18 仕切
19 供給管              20 第2の貯留槽
22 第3の貯留槽           23 仕切
24 供給管              25 弁
26 供給管              27 供給管
28 弁                29 非水溶性溶媒槽
30 ポンプ              31 供給管
32 供給管              33 ラインミキサー
34 供給管              35 ポンプ
40 油水分離膜            41 水溶性部分貯留槽
42 水溶性部分            43 非水溶性部分貯留槽
44 非水溶性部分           61 非水溶性部分
62 水溶性部分            63 非水溶性部分
64 非水溶性部分           65 水溶性部分
66 オーバーフローした分       67 非水溶性部分
68 水溶性部分            100 廃液供給装置
102 気液分離手段

Claims (5)

  1. 非水溶性有機物及び水を含有する廃液を水熱反応処理装置に供給する廃液供給方法であって、
    前記廃液を水溶性部分と非水溶性部分とに分離する工程、及び、
    前記水溶性部分と非水溶性部分を、それぞれ別個に水熱反応器に供給するか、又は、前記水溶性部分と非水溶性部分を、それぞれ別個に水熱反応器直前まで送った上で再混合して、水熱反応器に供給する工程、
    を含むことを特徴とする廃液供給方法。
  2. 前記水溶性部分と非水溶性部分とを分離する工程において、比重分離法又は油水分離膜法を用いる請求項1に記載の廃液供給方法。
  3. 前記水溶性部分と非水溶性部分とを分離する工程において、前記廃液に水、水溶液又は非水溶性有機溶剤を添加する請求項1又は2に記載の廃液供給方法。
  4. 非水溶性有機物及び水を含有する廃液を水熱反応処理する装置であって、
    水熱反応器と、
    前記廃液を水溶性部分と非水溶性部分とに分離する手段と、
    前記水溶性部分と非水溶性部分を、それぞれ別個に前記水熱反応器に供給するか、又は、前記水溶性部分と非水溶性部分を、それぞれ別個に水熱反応器まで送った上で再混合して、水熱反応器に供給する手段と、
    を具備することを特徴とする水熱反応処理装置。
  5. 非水溶性有機物及び水を含有する廃液を水熱反応処理する装置であって、
    水熱反応器と、
    廃液を貯留する貯留槽と、
    該貯留槽の下部及び上部に設けられた廃液排出口と、
    該貯留槽の下部及び上部の廃液排出口から排出された廃液を、それぞれ別個に前記水熱反応器に圧送する圧送手段と、
    を具備することを特徴とする水熱反応処理装置。
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