JP2001259696A - し尿および/または浄化槽汚泥の処理方法および装置 - Google Patents

し尿および/または浄化槽汚泥の処理方法および装置

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JP2001259696A
JP2001259696A JP2000087113A JP2000087113A JP2001259696A JP 2001259696 A JP2001259696 A JP 2001259696A JP 2000087113 A JP2000087113 A JP 2000087113A JP 2000087113 A JP2000087113 A JP 2000087113A JP 2001259696 A JP2001259696 A JP 2001259696A
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reaction
reactor
hydrothermal
tank sludge
treated
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JP2000087113A
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Masaaki Wakita
正明 脇田
Hironori Kako
啓憲 加来
Ryoichi Yamada
亮一 山田
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Komatsu Ltd
Kurita Water Industries Ltd
General Atomics Corp
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Komatsu Ltd
Kurita Water Industries Ltd
General Atomics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ないエネルギーでし尿および/または浄化
槽汚泥を水熱反応により高分解率で酸化分解して無害化
することができ、発生汚泥量を少なくできるとともに、
装置の腐食やスケール化を防止することができ、かつ処
理水の再利用も可能なし尿および/または浄化槽汚泥の
処理方法および装置を提案する。 【解決手段】 し尿および/または浄化槽汚泥からなる
被処理物を粉砕機6で粉砕し、pH調整剤8でpH6以
下に調整し、種晶9を添加し、被処理物槽1から熱交換
器12を経て濃縮装置2で蒸発濃縮し、濃縮物30を酸
化剤5と混合して水熱反応装置4に導入し、逆流を伴う
混合反応域44および栓状流反応域45を通して超臨界
または亜臨界状態で水熱反応を行い、有機物を酸化分解
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はし尿および/または
浄化槽汚泥を水熱反応により処理する方法および装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】し尿は家庭、施設等からバキューム車で
汲み取ってし尿処理場に集められ、集中的に処理されて
いる。家庭、施設等にし尿の浄化槽が設置される場合は
浄化槽汚泥をバキューム車で汲み取ってし尿処理場に集
められ、し尿と混合して処理されている。このようなし
尿処理場におけるし尿および/または浄化槽汚泥の処理
方法は、嫌気性処理、好気性処理等の生物学的処理方法
が一般的である。
【0003】一方、下水処理汚泥等の有機性汚泥の処理
方法として、超臨界における水熱反応による処理方法が
提案されている。水熱反応は水の超臨界または亜臨界状
態で、被反応物を酸化反応や加水分解反応させて廃棄物
を分解したり、エネルギーを生成したり、化学物質を製
造したりする方法である。下水処理汚泥等の有機性汚泥
の場合、水の超臨界または亜臨界状態で有機物を含む被
反応物と、酸化剤を反応させることにより酸化反応を生
じさせ、被反応物中の有機物を短時間で、ほぼ完全に分
解することができる。
【0004】このように水熱反応により被反応物中の有
機物を酸化分解する場合、被反応物、酸化剤、水を加
圧、加熱し反応器へ供給して酸化反応させる。この場
合、被反応物に予め適正量の水を含む場合は、水を供給
する必要はない。反応の結果、有機物は酸化分解され、
水と二酸化炭素からなる高温高圧の液体と、乾燥または
スラリー状態の灰分や塩類等の固体を含む反応生成物が
得られる。反応生成物のうち固体は固液分離装置によっ
て分離される。固体を分離した流体はエネルギー回収さ
れるか、冷却、減圧され、ガス分と液分とに分離され
る。
【0005】し尿および/または浄化槽汚泥については
前述のように、一般的には生物処理法で処理されている
のが現状であるが、生物処理では汚泥が発生するため、
完全分解できる水熱反応処理の検討がなされている。例
えば「水熱反応による未来型環境装置システムに関する
調査研究報告書」(平成9年3月、財団法人 機械シス
テム振興協会)では、酸素ガス加圧下、2〜10MPa
の圧力、300℃以上の温度で酸化すると、CODMn
90%以上の分解率であるが、22〜25MPa、50
0℃の超臨界水熱反応による酸化ではTOCで97%以
上の分解率が得られることが報告されている。ここで
は、し尿および/または浄化槽汚泥を水熱反応により処
理する場合、300〜500℃では未分解の有機分が残
留している。また、特にアンモニアの分解が困難で、完
全分解するには500℃以上の反応温度が必要であると
報告されている。なお、Decomposition of Municipal S
ludge by Supercritical Water Oxidation, Goto, M.
ら、Journal of Chemical Engineering of Japan, Vol.
30, No.5, P.813-818(1997)では、アンモニアの分解に
600℃以上が必要であると報告されている。
【0006】しかし、し尿および/または浄化槽汚泥を
水熱反応により酸化した際の反応熱では流体の温度は3
00℃程度にしか達していない。このため従来技術では
完全分解を達成するために高い反応温度、例えば600
〜650℃の反応を行うには、外部熱源で反応器を加熱
するか、あるいはし尿および/または浄化槽汚泥を予熱
するかが必要であり、そのために多量の灯油などの補助
燃料を添加する必要があった。
【0007】また、有機物の分解が不十分で、処理水の
再利用は困難であった。さらにし尿および/または浄化
槽汚泥には、リン酸、カルシウム、マグネシウムが含ま
れているため、水熱反応装置のリン酸による腐食、リン
酸とカルシウムやマグネシウムとのスケールが発生する
などの問題点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、少な
いエネルギーでし尿および/または浄化槽汚泥を水熱反
応により高分解率で酸化分解して無害化することがで
き、発生汚泥量を少なくできるとともに、装置の腐食や
スケール化を防止することができ、かつ処理水の再利用
も可能なし尿および/または浄化槽汚泥の処理方法およ
び装置を提案することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は次のし尿および
/または浄化槽汚泥の処理方法および装置である。 (1) し尿および/または浄化槽汚泥からなる被処理
物を蒸発濃縮させる濃縮工程と、被処理物の濃縮物を水
の超臨界または亜臨界状態で水熱反応により酸化分解す
る水熱反応工程とを含むし尿および/または浄化槽汚泥
の処理方法。 (2) 濃縮工程はpH6以下で蒸発濃縮を行う上記
(1)記載の方法。 (3) 濃縮工程は種晶を添加して蒸発濃縮を行う上記
(1)または(2)記載の方法。 (4) 水熱反応工程は600℃以上で酸化分解を行う
上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の方法。 (5) し尿および/または浄化槽汚泥からなる被処理
物を蒸発濃縮する濃縮装置と、被処理物の濃縮物を水の
超臨界または亜臨界状態で水熱反応により酸化分解する
水熱反応装置とを含むし尿および/または浄化槽汚泥の
処理装置。 (6) 濃縮装置は加熱した被処理物を熱交換器を通し
て循環し、発生蒸気を圧縮して熱交換器に供給して、循
環する被処理物を加熱するものである上記(5)記載の
装置。 (7) 水熱反応装置は上部に逆流を伴う混合反応域を
有し、下部に栓状流反応域を有する上記(5)または
(6)記載の装置。
【0010】本発明において処理の対象となる被処理物
はし尿および/または浄化槽汚泥である。し尿は家庭ま
たは施設等からバキューム車で汲み取られた生し尿また
はその前処理物などがあげられる。浄化槽汚泥は家庭ま
たは施設等において、し尿処理用に設置される浄化槽に
堆積する汚泥であって、し尿と同様にバキューム車で汲
み取って集められる汚泥またはその前処理物などがあげ
られる。これらのし尿および浄化槽汚泥は両者を任意の
割合で混合して被処理物としてもよく、また別々に被処
理物としてもよい。また他の有機性排液やゴミ等を混合
して被処理物としてもよい。
【0011】本発明ではこのようなし尿および/または
浄化槽汚泥からなる被処理物を濃縮工程において蒸発濃
縮する。濃縮工程で使用する濃縮装置は被処理物を蒸発
により濃縮できるものであれば制限なく、液膜式、浸管
式、フラッシュ式など、任意の濃縮装置を用いることが
できるが、加熱した被処理物を熱交換部を通して循環
し、発生蒸気を必要によりミストを除去して圧縮し、熱
交換部に供給することにより、循環する被処理物を加熱
する循環式のものが好ましい。このような循環式の濃縮
装置は最初に加熱を行えば、その後は圧縮のためのエネ
ルギーを加えるだけで蒸発濃縮を行うことができ好まし
い。被処理物の加熱に必要な熱は濃縮装置および/また
は水熱反応装置から排出される処理物から回収して使用
することができる。
【0012】被処理物は粉砕装置により粉砕して均質化
し、蒸発濃縮を行うのが好ましい。粉砕手段としてはポ
ンプや粉砕機が使用できる。通常1mm程度に粉砕する
ことにより伝熱管の閉塞を防止できる。このような被処
理物を塩酸、硫酸等の酸や酸性塩の添加によりpH6以
下、好ましくは5以下に調整して蒸発濃縮を行うと、ア
ンモニアの蒸発を防止するとともに、発泡を防止して消
泡剤の使用量を少なくすることができる。pHの下限は
ないが、腐食防止および薬剤使用量の点からpH4以上
が好ましく、pH5付近で濃縮を行うのが最も好まし
い。
【0013】濃縮工程において種晶を添加して蒸発濃縮
を行うと、被処理物中のリン酸、カルシウム、マグネシ
ウム等が種晶上に析出するため、濃縮装置および水熱反
応装置の腐食およびスケール化を防止することができ
る。種晶としては特に制限はなく、硫酸カルシウム、リ
ン酸カルシウムなどが使用できる。このような種晶その
他の固形物は濃縮工程後に除去してもよく、また除去す
ることなく水熱反応を行い、その後除去してもよい。
【0014】濃縮工程における濃縮倍率は任意である
が、水熱反応工程において、含まれる有機物の酸化によ
り600℃以上に維持できる程度の濃度まで濃縮するの
が好ましく、これにより補助燃料なしに水熱反応を行う
ことができる。濃縮倍率を高めすぎると濃縮物の流動性
が低下する場合があるので、この場合は濃縮倍率を低く
し、補助燃料を使用することができる。
【0015】上記により生成する濃縮物は水熱反応工程
に送られる。蒸発した蒸気の凝縮水にも有機物、アンモ
ニア、固形物等の不純物が移行しているので、逆浸透膜
を用いる膜分離等により有機物その他の不純物を濃縮
し、その濃縮液を上記被処理物の濃縮物と合せて水熱反
応工程へ送るのが好ましい。膜分離による分離液は活性
炭処理等により有機物その他の不純物を除去することに
より回収、使用することができる。
【0016】濃縮工程においてpH6以下で蒸発濃縮を
行うことにより、アンモニアの蒸発は抑制されるが、そ
れでも一部のアンモニアは蒸発し、その一部は凝縮水に
移行し、一部は非凝縮ガスとともに排気される。この場
合蒸発したアンモニアの分解装置を設けることにより、
後処理が容易になる。アンモニア分解工程としては触媒
分解装置が好ましく、蒸気または凝縮水の状態で酸化剤
の存在下に触媒層を通すことにより、アンモニアを分解
することができる。触媒としては貴金属類を担持させた
触媒、好ましくは白金担持アルミナ触媒が望ましく、蒸
気の状態で分解する場合は300〜400℃、凝集させ
てから分解するためには150〜200℃が好適であ
る。アンモニアの分解と同時に有機物等も分解されるの
で、凝縮水はそのまま洗浄水等として再利用が可能であ
る。
【0017】水熱反応工程では濃縮工程で得られる被処
理物の濃縮物を水熱反応装置に導入して水熱反応により
有機物の酸化分解を行う。このとき前述のように凝縮液
の膜分離による濃縮液を合せて水熱反応により酸化分解
することができる。水熱反応装置は被処理物の濃縮物を
水の超臨界または亜臨界状態で水熱反応により酸化分解
するように構成される。
【0018】水熱反応は、超臨界または亜臨界状態の高
温高圧の水および酸化剤の存在下に濃縮物を酸化反応に
より酸化分解する反応である。ここで超臨界状態とは3
74℃以上、22MPa以上の状態である。また亜臨界
状態とは例えば374℃以上、2.5MPa以上22M
Pa未満あるいは374℃以下、22MPa以上の状
態、あるいは374℃以下、22MPa未満であっても
臨界点に近い高温高圧状態をいう。
【0019】このような水熱反応は被処理物の濃縮物お
よび凝縮液の濃縮液等の被反応物が酸化剤と混合した状
態で水熱反応装置に導入されて行われ、これらの混合物
が反応器内部で水熱反応を受ける。酸化剤としては、空
気、酸素、液体酸素、過酸化水素水、硝酸、亜硝酸、硝
酸塩、亜硝酸塩等を用いることができる。酸化剤は、被
処理物の濃縮物と混合されて供給されてもよいし、供給
口を二重管ノズルにして複層流として供給してもよい。
また必要により触媒や中和剤等が添加される場合がある
が、これらも被反応物と混合して、あるいは別々に反応
器に供給することができる。
【0020】本発明で用いられる水熱反応装置は超臨界
または亜臨界状態で水熱反応を行うように、耐熱、耐圧
材料により、実質的に垂直方向に配置した筒状反応器で
形成される。反応熱だけでは超臨界または亜臨界状態に
達しない場合には外部加熱手段を設けることができる。
反応器の形状は円筒、だ円筒、多角筒のものを用いるこ
とができ、下端部はコーン状とすることができる。この
ような水熱反応装置により超臨界または亜臨界状態で水
熱反応を行うと、被反応物の有機物は酸化剤により酸化
されて最終的に水と二酸化炭素に分解され、あるいは加
水分解により低分子化し、無機物は固体あるいは溶融状
態で分離する。反応生成物は固形物を分離後、冷却、減
圧され、ガス分と液分に分離される。
【0021】上記の水熱反応装置は従来より水熱反応に
用いられているものをそのまま用いることができるが、
特開平11−156186号に示されているように、上
部に逆流を伴う混合反応域、下部に栓状流反応域を形成
する実質的に垂直な反応器に、さらに上部に設けられた
噴射装置から被反応物と酸化剤の混合流を下向流で噴射
して上部の混合反応域で逆流を伴う混合流を形成して水
熱反応を行い、下部の栓状流反応域で平行な下向栓流を
形成して追加の水熱反応を行う構造のものが好ましい。
【0022】水熱反応装置の材質は制限されないが、ハ
ステロイ、インコネル、ステンレス等の耐食性の材質が
好ましい。水熱反応装置には耐腐食性ライナーを設ける
のが好ましい。耐腐食性ライナーは特に限定されず、特
開平11−156186号に開示されたような耐腐食性
ライナーと圧力負荷壁との間に間隙が存在するような耐
腐食性ライナーを用いることができる。
【0023】水熱反応装置には反応混合物を排出口から
排出する前に冷却するための冷却手段を設けることがで
きる。冷却手段は特に限定されないが、反応器内に水を
導入して冷却し、無機塩を溶解してその排出を促進する
ことができる。また、反応器内に酸やアルカリを含む水
を導入して冷却し、アルカリや酸の中和を行うことがで
きる。固体の粘着性が著しい場合には、反応器の内壁に
付着した固体を除去するための機械的除去装置を設ける
ことができる。固体除去のための機械的除去装置は特に
限定されないが、特開平11−156186号で開示さ
れた切欠窓部分を含む実質的に円筒状のスクレーパが好
適である。
【0024】水熱反応装置から排出される反応流体中の
固形物を分離する分離手段を設けることができる。特
に、超臨界状態の反応流体中では無機塩類が溶解せずに
固体として含まれているため、不溶化している無機物を
分離することにより、処理水の再利用が容易になる。固
形物分離手段は特に限定されず、水熱反応装置から反応
流体を導入する流入口および固体を除去した流体を排出
する流出口を備えた容器と、容器内に配設されて前記反
応流体に含まれている前記固体を除去し、排出する手段
とを備えたものが使用できる。なお、冷却、減圧の工程
で、固体分離や気液分離の手段を含むこともできる。
【0025】水熱反応装置による反応開始の手段は特に
制限されない。通常、反応器は反応開始にあたって所定
の反応温度付近に予熱される。予熱は加熱装置を反応器
に設けるか、あるいは濃縮物および/または酸化剤供給
路に設けて加熱された水や空気を導入して実施すること
ができる。また、通常、反応器に水や酸化剤を供給し、
通常設けられる圧力調整弁によって所定の圧力に加圧さ
れる。所定の温度、圧力に調整された後、被反応物であ
る濃縮物を含む流体を供給して水熱反応を開始する。反
応によって有機物が分解され、反応熱が発生する。水熱
反応装置上部(反応器上部)に逆流を伴う混合反応域を
設けた場合、ここで逆流を伴う混合作用で被反応物、酸
化剤および反応器内容物などが十分に混合されるため、
流体の温度が上昇する。これにより供給される被処理物
は速やかに水熱反応を開始し、安定した反応が継続され
ることになる。反応流体は反応器内を下向きに移動し、
栓状流反応域で継続反応した後、排出口から排出され
る。反応器の長さ:直径の比は1:1〜100:1が好
ましい。
【0026】水熱反応装置を出た反応流体は、固体を分
離した後、冷却して減圧され気液分離される。反応器内
で冷却して液体が生成している場合は反応装置を出た段
階で固体とともに液体と分離し、必要によりさらに冷却
および気液分離を行う。最終的に生成した水、気体、固
体は、そのまま、エネルギー回収されたり、物質として
再利用されたり、そのままあるいは追加処理されて廃棄
される。
【0027】上記の処理では予め濃縮工程において被処
理物であるし尿および/または浄化槽汚泥を濃縮するこ
とにより、高濃度の濃縮物を水熱反応工程に導入して酸
化分解を行うことができる。このため被反応物の熱量に
より反応器内を600℃以上の高温にしてアンモニアを
分解することができ、外部から加える熱量を少なくして
高分解率で有機物およびアンモニアを分解することが可
能になる。
【0028】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、し尿およ
び/または浄化槽汚泥を濃縮工程で濃縮後、濃縮物を超
臨界または亜臨界状態で水熱反応により酸化分解するよ
うにしたので、少ないエネルギーでし尿および/または
浄化槽汚泥を水熱反応により高分解率で酸化分解して無
害化することができ、発生汚泥量を少なくできるととも
に、装置の腐食やスケール化を防止することができ、生
成する水の再利用も可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1、図2は別の実施形態の処理装置
のフロー図である。
【0030】図1において、1は被処理物槽、2は濃縮
装置、3は濃縮物槽、4は水熱反応装置、5は酸化剤槽
である。被処理物槽1にはし尿および/または浄化槽汚
泥からなる被処理物10を粉砕して供給するための粉砕
機6を有する被処理物供給路7とともに、pH調整剤供
給路8および種晶供給路9が連絡している。また被処理
物槽1から系路11が熱交換器12を介して濃縮装置2
の下部に連絡している。
【0031】濃縮装置2は循環式の蒸発濃縮装置であ
り、被処理物13と蒸気14を収容する本体15の上部
に、複数の熱交換管16を垂直方向に配置した熱交換部
17、およびさらにその上に分配部18を有し、本体1
5の下部から系路19を通してポンプ21により被処理
物13を分配部18に送り、分配器22により被処理物
を熱交換管16の内壁に沿って膜状に流下させて循環す
るように構成されている。また本体15の上部と熱交換
部17間に設けられたミスト除去部材23を通して、本
体15上部から蒸気を系路24に吸引し、コンプレッサ
25で圧縮して熱交換部17の熱交換管16の外側に供
給するように構成されている。系路19から分岐する系
路26が濃縮物槽3に連絡している。
【0032】濃縮装置2の熱交換部17から系路27が
熱交換器12を介して膜分離装置28の濃縮室29に連
絡している。膜分離装置28は内部に設けられた逆浸透
膜31により濃縮室29と透過室32に区画されてい
る。濃縮室29から系路33が濃縮物槽3に連絡してい
る。また透過室32から系路34が活性炭35を充填し
た吸着槽36を介して系外に連絡している。
【0033】濃縮物槽3から濃縮物30を供給する高圧
ポンプ37を有する系路38が水熱反応装置4の上部に
設けられた噴射装置41に連絡している。噴射装置41
には空気を供給する酸化剤槽5からポンプ42を有する
系路43が連絡している。この噴射装置41は酸化剤と
濃縮物の混合流を反応器40に下向流として噴射するよ
うに反応器40に取付けられている。
【0034】水熱反応装置4は中空の反応器40を有
し、反応器40の上部に逆流を伴う混合反応域44、下
部に栓状流反応域45が形成されるようになっている。
水熱反応装置4には必要により保温材46が設けられ
る。反応器40の下部から系路47が固体分離器48を
介して冷却器49に連絡し、冷却器49から系路51が
気液分離器52に連絡している。固体分離器48から固
体排出路50が系外に連絡し、気液分離器52から気体
排出路53および液体排出路54が系外に連絡してい
る。冷却器49には冷却水路55が連絡している。なお
上記の装置においてポンプ、弁等が必要であるが、省略
して図示されている。
【0035】上記の装置における処理は以下のように行
われる。まずし尿および/または浄化槽汚泥からなる被
処理物を被処理物供給路7から供給し、粉砕機6で粉砕
して被処理物槽1に導入する。被処理物槽1にはpH調
整剤供給路8からpH調整剤を供給してpH6以下に調
整し、また種晶供給路9から種晶を供給して被処理物1
0と混合する。
【0036】被処理物槽1内の被処理物10は系路11
から熱交換器12を通して加熱し、濃縮装置2の本体1
5に導入する。濃縮装置2ではポンプ21を駆動するこ
とにより系路19を通して被処理物13を分配部18に
送り、分配器22により熱交換管16の内壁に膜状に分
配して流下させることにより水分を蒸発させ、蒸気およ
び濃縮物を本体15に循環させる。
【0037】一方、蒸気14はミスト除去部材23を通
してミストを除去し、コンプレッサ25により圧縮して
系路24から熱交換部17に供給する。圧縮により温度
上昇した蒸気は熱交換管16の外側に至り、熱交換管1
6の内壁を膜状に流下する被処理物を加熱して蒸発さ
せ、自身は凝縮して凝縮水となり、系路27から熱交換
器12に入って新しい被処理物と熱交換して膜分離装置
28に入る。
【0038】上記の濃縮工程では、運転開始時に熱交換
器12に蒸気等の熱源を供給して被処理物10を加熱し
て蒸発を開始すれば、その後はコンプレッサ25の圧縮
によって温度上昇させて蒸発を行い、被処理物13を効
率よく濃縮することができる。濃縮物は系路26から濃
縮物槽3に送られる。ミスト除去部材23で除去された
ミストはそのまま本体15に戻り、凝縮水の汚染を防止
する。
【0039】濃縮工程においてpH6以下の条件で被処
理物13から水を蒸発させることによりアンモニアの気
化を防止することができるが、一部のアンモニアは気化
するので、ミスト除去部材23を通過する固形物、有機
物等の不純物とともに膜分離装置28で膜分離を行う。
膜分離装置28では凝縮液を系路27から濃縮室29に
高圧で供給し、逆浸透膜31を通して水を透過室32に
透過させ、濃縮液は系路33から濃縮物槽3に送り、濃
縮物30と混合する。透過液は吸着槽36に供給し、活
性炭35により有機物その他の不純物を除去し、系路3
4から排出し、必要により回収水として使用される。
【0040】濃縮物槽3の濃縮物30は高圧ポンプ37
により系路38から水熱反応装置4の噴射装置41に送
り、ここで酸化剤槽5からポンプ42により系路43を
通して送られる酸化剤(例えば空気、過酸化水素水)と
混合し、混合流を反応器40に下向流で噴射して水熱反
応を行う。反応器40では反応開始時に系路38または
43に設けられる予熱器(図示せず)により、加熱を行
って超臨界または亜臨界状態に保って水熱反応を行う。
【0041】噴射装置41から噴射される混合流は反応
器40の上部では逆流を伴う混合反応域44を形成して
酸化分解が行われ、下部では乱流は解消して栓状流反応
域45を形成して追加反応が行われる。この水熱反応工
程では前段の濃縮工程で濃縮されて熱量の高くなった濃
縮物が酸化されるため、濃縮物の持つ熱量だけで、ある
いは少ない補助燃料で反応温度を600℃以上に維持す
ることができる。このため高温で反応を行い高分解率で
アンモニアを分解することができる。
【0042】反応器40の反応物は系路47から固体分
離器48に導入して固体を分離し、分離した固体を固体
排出路50より排出する。分離した反応物は冷却器49
に導入して冷却水路55から供給する冷却水で冷却し、
気液分離器52で気液分離し、気体排出路53から気体
を排出し、液体排出路54から処理水を排出する。
【0043】図2は他の実施形態の処理装置を示すフロ
ー図である。この実施形態では基本的な構成は図1とほ
ぼ同様となっており、相違点は濃縮装置2から凝縮水を
取り出す系路27に熱交換器56、57および触媒反応
槽58が設けられていることと、図1における膜分離装
置28、吸着槽36および系路33、34が省略されて
いることである。
【0044】図2の装置による処理方法は、図1の場合
とほぼ同様に行われるが、濃縮装置2から取り出される
凝縮水は熱交換器56で加熱した後、熱交換器57にお
いて蒸気供給路60から供給する蒸気により加熱して触
媒反応槽58において触媒層59を通過させることによ
り、アンモニアおよび有機物が分解し、熱交換器56、
12を通して系路39から凝縮水を排出する点が相違し
ている。これにより膜分離の操作は省略される。
【0045】図3は図1および図2とは若干異なる構造
の水熱反応装置を示す垂直断面図である。図3におい
て、水熱反応装置4は耐熱、耐圧性材料により下部が円
錐状となった円筒状の反応器40を有し、この反応器4
0は上から逆流を伴う混合反応域44、栓状流反応域4
5および冷却域61が形成されている。反応器40の上
部に噴射装置41が設けられている。噴射装置41は下
端部に噴射口62を有する小円筒状の噴射ノズル63と
混合部64からなる。混合部64の噴射ノズル63は水
熱反応装置4の上部から噴射口62が反応器40内に下
向きに開口するように取り付けられている。混合部64
に設けられた被反応物導入部65および酸化剤導入部6
6に、それぞれ系路38および43が連絡している。
【0046】反応器40の内壁には耐腐食性のライナー
67が形成されている。反応器40のライナー67の内
側に間隔を保って下部が円錐状となった円筒からなるス
クレーパ68が回転可能に設けられており、反応器40
の下端部の小径部69に挿入された小径部70に連絡す
る駆動機構71により回転させられるようになってい
る。水熱反応装置4の小径部69の中央部を通して下か
ら冷却水路72が立ち上がっている。反応器40の下端
部の小径部69には反応物取出部73が設けられてお
り、系路47が連絡している。
【0047】上記の装置における水熱反応は、系路38
から濃縮物を供給し、系路43から酸化剤を供給して噴
射装置41および混合部64で混合し、混合物を噴射ノ
ズル63の噴射口62から反応器40内に下向流で噴射
して、超臨界または亜臨界の状態で水熱反応を行う。こ
の間駆動機構71によりスクレーパ68を回転させて、
反応器40の内壁に付着する固形物を剥離し、冷却水路
72から冷却水を反応器40の下部に吹き込んで冷却
し、液化した液体に可溶性成分を溶解させ流下させる。
反応物は液体および固体とともに系路47から取り出さ
れる。
【0048】上記の水熱反応では反応器40の上部に逆
流を伴う混合反応域44、その下部に栓状流反応域4
5、さらにその下部に冷却域61が形成される。逆流を
伴う混合反応域44と栓状流反応域45が水熱反応域で
あり、冷却水によって冷却される冷却域61では水熱反
応は起こらない。逆流を伴う混合反応域44では下向流
bとともに、逆流である上向流cが形成されており、噴
射口62から噴射される噴射流aは循環する下向流bと
混合して循環し、噴射直後に被反応物と酸化剤の混合物
が循環流中に均一に分散する。このため混合物は循環流
の熱を受けて直ちに超臨界または亜臨界状態になるため
水熱反応が進行し、逆流を伴う混合反応域44中を循環
する間に被反応物の大部分が分解する。
【0049】逆流を伴う混合反応域44の循環流のう
ち、噴射流aに相当する量は栓状流反応域45に移り、
重力により下向流dを形成する。栓状流反応域45にお
ける下向流は実質的に平行流であり、緩速流として流下
し、その間水熱反応は継続し、残余の被反応物は分解さ
れる。
【0050】冷却域61では冷却水路72から吹込まれ
る冷却水eにより冷却されて超臨界温度以下になること
により反応物中の液成分が液化し、塩等の可溶性成分を
溶解し、固形物を分散させた状態で反応物とともに系路
47から取り出される。反応装置から取り出された反応
流体は気液分離することにより固形物を分散させた液体
と気体に分離され、必要によりさらに冷却、気液分離が
繰り返される。
【0051】上記の実施形態において、濃縮装置2とし
て循環式の蒸発濃縮装置を示したが液膜式、浸管式、フ
ラッシュ式など他の蒸発形式の蒸発濃縮装置を用いても
よい。また濃縮装置から得られる凝縮水の処理には、図
1および図2に示される膜分離、触媒酸化のほかに、イ
オン交換、凝集、生物処理など他の処理手段が採用でき
る。
【0052】水熱反応装置としては、図1、2に示す水
熱反応装置4に図3に示す噴射装置41、ライナー6
7、スクレーパ68等が設置される。図3の水熱反応装
置4は冷却域61が設けられているため、蒸気が液化す
る。この場合、冷却域61では一部の蒸気を凝縮させて
図1、2の固体分離器48で固体とともに液体を分離し
てもよく、また冷却域61で大部分の蒸気を凝縮させ、
図1、2における固体分離器48、冷却器49を省略
し、気液分離器52において液体とともに固体を分離す
るようにしてもよい。
【0053】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0054】実施例1 し尿処理場から採取した生し尿と浄化槽汚泥の混合物
(表1に性状を示す)のpHを調整して1 literのフラ
スコにとり、マントルヒーターで加熱して沸騰させ濃縮
した。蒸気は水を流した冷却器で冷却し、凝縮水を回収
し分析した。濃縮試験結果を表2に示す。
【0055】表2に示すように、生し尿と浄化槽汚泥の
混合物をそのまま蒸発処理すると(Run−1)、沸騰
直前から発泡が始まった。沸騰開始とともに著しく発泡
し、混合物はフラスコから冷却管側にまで移行し、濃縮
作業を続けることはできなかった。これに対して、消泡
剤としてクリレス710(栗田工業(株)製、商標)を
200mg/l添加して蒸発を行った場合(Run−
2)、発泡が抑制され、濃縮可能であった。
【0056】また塩酸でpH6.0〜4.5(Run−
3、4、6)、硫酸でpH5.0(Run−5)とした
場合には発泡せず、通常の沸騰状態を示した。本実施例
では7倍濃縮としたが、濃縮倍数をさらに高くすること
も可能であった。凝縮水中のアンモニア濃度を比較する
と、pHが低いほど低くなっているが、pH5.0以下
で特に低くなり、アンモニアの蒸発抑制ができているこ
とがわかる。Run−5では、フラスコと冷却器の間に
ガラス製でらせん状の充填物を含む分留管を設置した。
凝縮水中のTOCが低減できていることがわかる。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】実施例2 実施例1のRun−5で得られた濃縮物(TOC:2
6,600mg/l、NH4 +:12700mg/l)に
ついて、内径8mm、長さ600mmのハステロイC−
276管を水熱反応装置として、水熱酸化反応を行っ
た。酸化剤として35重量%濃度の過酸化水素水を、高
圧ポンプで反応装置へ圧入した(1ml/min)。過
酸化水素水は、反応装置に入る前の配管部で外部熱源に
より370℃に予熱した。過酸化水素水と反応装置を接
続する配管中の反応装置直前に設けた注入口より、水を
反応装置に圧入した(1.5ml/min)。水は、反
応装置に入る前の配管部で外部熱源により400℃に予
熱した。反応装置は、セラミックヒーターと内部に設け
た熱電対を使って加熱し、流体の温度が430℃になる
ように調整した。反応器を出た流体、は二重管式冷却器
で冷却した。圧力は、出口に設けた調圧弁で24MPa
に調整した。
【0060】温度が安定した状態で、反応装置に圧入し
ている水をRun5の濃縮物に切り換えた。なお、濃縮
物は粉砕した後、高圧ポンプで反応装置に圧入した
(1.5ml/min)。反応器内の流体の温度が次第
に上昇して640℃に達した。この状態で30分間反応
を行ったが、反応装置の閉塞は認められなかった。得ら
れた流体は透明液体で、TOCは10ppm、NH4 +
47ppmであり、それぞれ99.9%、99.4%の
分解率であった。生し尿と浄化槽汚泥の混合物を濃縮し
たことにより、高い反応温度が達成されたため、TO
C、アンモニアともに高い分解率が得られたことがわか
る。
【0061】比較例1濃縮前の生し尿と浄化槽汚泥の混
合物(表1)を用いて、実施例2と同じ条件で、水熱酸
化反応を行った。生し尿と浄化槽汚泥の混合物の供給を
開始したところ、反応流体の温度は470℃までしか上
昇しなかった。得られた流体は、やや黄色に着色した液
体で、TOCは50ppm、NH4 +は940ppmであ
り、それぞれ98.2%、19.0%の分解率であっ
た。生し尿と浄化槽汚泥の混合物の熱量が十分でないた
め、反応流体の温度が比較的低くなってしまい、分解率
とくにアンモニアの分解率が低いことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の処理装置のフロー図である。
【図2】他の実施形態の処理装置のフロー図である。
【図3】水熱反応装置の垂直断面図である。
【符号の説明】
1 被処理物槽 2 濃縮装置 3 濃縮物槽 4 水熱反応装置 5 酸化剤槽 6 粉砕機 7 被処理物供給路 8 pH調整剤供給路 9 種晶供給路 10、13 被処理物 12、56、57 熱交換器 14 蒸気 15 本体 16 熱交換管 17 熱交換部 18 分配部 21、42 ポンプ 22 分配器 23 ミスト除去部材 25 コンプレッサ 28 膜分離装置 29 濃縮室 30 濃縮物 31 逆浸透膜 32 透過室 35 活性炭 36 吸着槽 37 高圧ポンプ 40 反応器 41 噴射装置 44 逆流を伴う混合反応域 45 栓状流反応域 46 保温材 48 固体分離器 49 冷却器 50 固体排出路 52 気液分離器 53 気体排出路 54 液体排出路 58 触媒反応槽 59 触媒層 60 蒸気供給路 61 冷却域 62 噴射口 63 噴射ノズル 64 混合部 67 ライナー 68 スクレーパ 71 駆動機構 72 冷却水路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000001063 栗田工業株式会社 東京都新宿区西新宿3丁目4番7号 (72)発明者 脇田 正明 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 加来 啓憲 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 山田 亮一 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 Fターム(参考) 4D059 AA01 AA02 BB01 BC01 BC02 BC05 BD11 BF11 BK11 CA09 CA21 CA23 CB18 DA44 DA47 EB05 EB06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 し尿および/または浄化槽汚泥からなる
    被処理物を蒸発濃縮させる濃縮工程と、 被処理物の濃縮物を水の超臨界または亜臨界状態で水熱
    反応により酸化分解する水熱反応工程とを含むし尿およ
    び/または浄化槽汚泥の処理方法。
  2. 【請求項2】 濃縮工程はpH6以下で蒸発濃縮を行う
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 濃縮工程は種晶を添加して蒸発濃縮を行
    う請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 水熱反応工程は600℃以上で酸化分解
    を行う請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 し尿および/または浄化槽汚泥からなる
    被処理物を蒸発濃縮する濃縮装置と、 被処理物の濃縮物を水の超臨界または亜臨界状態で水熱
    反応により酸化分解する水熱反応装置とを含むし尿およ
    び/または浄化槽汚泥の処理装置。
  6. 【請求項6】 濃縮装置は加熱した被処理物を熱交換器
    を通して循環し、発生蒸気を圧縮して熱交換器に供給し
    て、循環する被処理物を加熱するものである請求項5記
    載の装置。
  7. 【請求項7】 水熱反応装置は上部に逆流を伴う混合反
    応域を有し、下部に栓状流反応域を有する請求項5また
    は6記載の装置。
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