JP2004033078A - 遊技機の灰皿装置および灰皿装置を備えた遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】灰皿を使用しない場合には灰皿をカバー部材で覆うことにより、灰皿を灰皿の機能として使用しないことができるようにして、再販価格の低下や余計な灰皿の清掃作業が発生するのを防止することができる低コストな遊技機の灰皿装置および灰皿装置を備えた遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機の灰皿装置30であって、前記灰皿装置30は、灰皿本体31と、前記灰皿本体31を閉塞する位置と前記灰皿本体を解放する位置との間を移動するカバー部材40とを備える。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技機の灰皿装置および灰皿装置を備えた遊技機に関し、より詳しくは、灰皿の使用および未使用を選択することができる遊技機の灰皿装置および灰皿装置を備えた遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機や回動遊技機(所謂、パチスロ機)等の遊技機にあっては、遊技中に喫煙者が使用するための灰皿が遊技機本体に備え付けられている。ところで、ホールによっては遊技機本体に備え付けられた灰皿の使用を禁じているところもあり、このようなホールでは、遊技機本体とは別体の一般の灰皿を用意し、この灰皿を遊技者に使用してもらうようになっている。
【0003】
このような一般の灰皿を用いる理由としては、灰皿の掃除の簡素化を図ることや、備え付けの灰皿が使用されていた遊技機を一定期間使用した後に再販売する際に、灰皿が損傷、汚れている分だけ、灰皿が使用されていない遊技機に対して価格が低下してしまうので、価格が低下するのを防止する等の理由が挙げられる。
【0004】
また、その他の理由として、備え付けの灰皿がネジ等によって遊技機本体に強固に固定されているため、その取付け取外しにドライバー等の治具が必要になり、容易に交換できないことや灰皿のみの部品が通常販売されていないため、灰皿部分のみを新品と交換できないことも挙げられる。
【0005】
以下、図9、図10に基づいて従来の灰皿を備えた遊技機を説明する。
【0006】
図9、図10において、パチンコ遊技機の本体1の下部には下皿ベース2が突出しており、この下皿ベース2には凹状の下皿3が形成され、この下皿3には遊技盤4の遊技領域に到達しなかった遊技球が返球されたり、大当り時に上皿5に収容しきれない賞球が収容されるようになっている。
【0007】
この下皿ベース2には平板6と一体的に設けられた球抜きレバー7が設けられており、この球抜きレバー7はスプリング8によって図10(a)中、右方向に付勢されている。
【0008】
また、下皿3の底面には開口部9が形成されており、球抜きレバー7は常時スプリング8によって図10(a)中、右側に付勢されることにより、開口部9は平板6によって閉塞されている。
【0009】
そして、球抜きレバー7を把持してスプリング8の付勢力に抗して図9中、左側に移動させると、平板6が開口部9を閉塞する位置から開放する位置に移動するようになっている。このとき、開口部9を通して下皿3に収容された遊技球が落下して、大当り時に図示しない千両箱に収容されるようになっている。
【0010】
また、下皿3に隣接する下皿ベース2には灰皿10が設けられており、この灰皿10は上灰皿11および下灰皿12から構成されている。この上灰皿11の底部にはネジ溝11aが設けられているとともに下灰皿12には嵌合溝12aが設けられており、嵌合溝12aを通してネジ溝11aにネジ13を螺合することより、上灰皿11および下灰皿12が連結されている。
【0011】
このように灰皿10が上灰皿11および下灰皿12に分割されているのは、上灰皿11にタバコが置かれたり、高温の灰が収納されるため、上灰皿11に高価な耐熱性樹脂を使用する必要があり、灰皿10全体を耐熱性樹脂にすると全体的な価格が上昇してしまうため、下灰皿12を安価なABS樹脂等にすることで灰皿10の全体の価格を低減させるためである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の遊技機の灰皿装置にあっては、ホール側で灰皿を使用する必要がない場合でも、灰皿10付きの遊技機を使用する必要があるため、一般の灰皿を使用するホールでも遊技者が誤って灰皿10を使用してしまうおそれがあり、遊技機の再販価格が低下してしまう上に、一般の灰皿の清掃作業に加えて余計な清掃作業が発生してしまうという問題があった。
【0013】
このような問題を解消するために、最初から灰皿のない遊技機を製造すれば良いのであるが、灰皿だけのために新たに金型を作成して遊技機を製造することになり、遊技機の製造コストが増大してしまうとともに、灰皿付きと灰皿なしの2種類の遊技機を管理することなり、管理コストや工数も増大してしまう。
【0014】
本発明は、灰皿を使用しない場合には灰皿をカバー部材で覆うことにより、灰皿を灰皿の機能として使用しないことができるようにして、再販価格の低下や余計な灰皿の清掃作業が発生するのを防止することができる低コストな遊技機の灰皿装置および灰皿装置を備えた遊技機を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機の灰皿装置は、上記課題を解決するために、遊技機の灰皿装置であって、前記灰皿装置は、灰皿本体と、前記灰皿本体を閉塞する位置と前記灰皿本体を解放する位置との間を移動するカバー部材とを備えることを特徴としている。
【0016】
このような構成により、灰皿を使用するときには、灰皿本体を解放する位置に移動し、灰皿を使用しないときには、カバー部材を灰皿本体を閉塞する位置に移動することにより、ホールや遊技者の要望に応じて灰皿装置を灰皿として使用したり、灰皿として使用しないことができる。このため、遊技機の再販価格の低下や余計な灰皿の清掃作業が発生するのを防止することができ、遊技機の製造コストを低減することができる。
【0017】
また、本発明の遊技機の灰皿装置は、上記課題を解決するために、前記灰皿本体にガイド溝を設け、前記カバー部材に前記ガイド溝と係合するレール部材を設け、前記カバー部材が前記灰皿本体を閉塞する位置と前記灰皿本体を解放する位置との間をスライドすることを特徴としている。
【0018】
このような構成により、灰皿を使用するときには、灰皿本体を解放する位置に移動し、灰皿を使用しないときには、カバー部材を灰皿本体を閉塞する位置に移動することにより、ホールや遊技者の要望に応じて灰皿装置を灰皿として使用したり、灰皿として使用しないことができる。このため、遊技機の再販価格の低下や余計な灰皿の清掃作業が発生するのを防止することができ、遊技機の製造コストを低減することができる。
【0019】
また、本発明の遊技機の灰皿装置は、上記課題を解決するために、前記灰皿本体が耐熱性樹脂からなることを特徴としている。
【0020】
このような構成により、タバコの熱に曝される部材のみを耐熱性樹脂とすればよいため、遊技機の灰皿装置全体の生産コストを削減することができる。
【0021】
また、本発明の遊技機の灰皿装置は、上記課題を解決するために、前記カバー部材は磁性体を備えることを特徴としている。
【0022】
このような構成により、遊技機の灰皿装置を灰皿として使用せず一般の灰皿を使用するホールにおいて、カバー部材にライターの金属部分等を固着しておけば、喫煙者がライターを分かり易く、かつ、取り出し易い場所に置いておくことができる。
【0023】
また、本発明の灰皿装置を備えた遊技機は、上記課題を解決するために、灰皿装置を備えた遊技機であって、前記灰皿装置は、灰皿本体と、前記灰皿本体を閉塞する位置と前記灰皿本体を解放する位置との間を移動するカバー部材とを備えることを特徴としている。
【0024】
このような構成により、灰皿を使用するときには、灰皿本体を解放する位置に移動し、灰皿を使用しないときには、カバー部材を灰皿本体を閉塞する位置に移動することにより、ホールや遊技者の要望に応じて灰皿装置を灰皿として使用したり、灰皿として使用しないことができる。このため、遊技機の再販価格の低下や余計な灰皿の清掃作業が発生するのを防止することができ、遊技機の製造コストを低減することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
図1〜図4は本発明に係る遊技機の灰皿装置および灰皿装置を備えた遊技機の一実施の形態を示す図であり、遊技機としてパチンコ遊技機を例にしている。
【0027】
まず構成を説明する。図1において、パチンコ遊技機の本体21の下部には下皿ベース22が突出しており、この下皿ベース22には凹状の下皿23が形成され、この下皿23には遊技盤24の遊技領域に到達しなかった遊技球が返球されたり、大当り時に上皿25に収容しきれない賞球が収容されるようになっている。
【0028】
また、下皿ベース22の右側には遊技者によって回動操作されるハンドル26が設けられており、ハンドル26の操作量に応じて図示しない球発射装置が作動し、遊技盤24の遊技領域に順次遊技球が発射されるようになっている。
【0029】
また、図2に示されるように、下皿ベース22には平板27と一体的に設けられた球抜きレバー28が設けられており、この球抜きレバー28はスプリング29によって図2中、右方向に付勢されている。
【0030】
また、下皿23の底面には開口部26が形成されており、球抜きレバー28を把持してスプリング29の付勢力に抗して図2中、左側に移動させると、平板27が開口部26を閉塞する位置から解放する位置に移動し、この開口部26を通して下皿23に収容された遊技球が落下して図示しない千両箱に収容されるようになっている。
【0031】
また、下皿23に隣接する下皿ベース22には灰皿装置30が取り付けられており、この灰皿装置30の灰皿本体31はタバコの灰に直接接する上灰皿およびこの上灰皿の下部に接続される下灰皿の2つの部材から構成されている。上灰皿はフェノール系樹脂等の耐熱性樹脂から構成され、下灰皿はABS樹脂等の耐熱性を有しない樹脂から構成されるとともに後述する収納部33の突起部33aと嵌合する図示しない溝部が設けられている。そして、上灰皿の底部には図示しないネジ溝が設けられているとともに下灰皿には図示しない嵌合溝が設けられて、この嵌合溝を通して図示しないネジ溝に図示しないネジを螺合することにより、上灰皿と下灰皿が連結されている。
【0032】
また、灰皿本体31は、下皿ベース22の収納部33に収納されるようになっており、上灰皿または下灰皿の両側部に形成された図示しない溝部が収納部33に形成された突起部33aに嵌合することにより、灰皿本体31がこの嵌合部を支点として回動自在になっている。このため、灰皿本体31が回動して吸殻や灰を除去することができる。
【0033】
また、灰皿装置30には、灰皿本体31の側部に灰皿本体31を閉塞する位置と灰皿本体31を解放する位置との間を移動するカバー部材40を備えている。灰皿本体31にはガイド溝42が設けられており、カバー部材40には図示しないガイドレールが設けられており、このガイドレールがガイド溝42と係合してカバー部材40がスライドするようになっている。このようにしてカバー部材40は図1および図2に示すような灰皿本体31を解放する位置と、図4に示すような灰皿本体31を閉塞する位置との間をスライドするようになっている。
【0034】
なお、カバー部材40は磁性体から構成されており、ライター等の金属部を有する物品を固定することができるようになっている。
【0035】
本実施形態では、灰皿装置30を灰皿として使用しない場合には、カバー部材40に設けた取っ手41を把持してカバー部材40を矢印Aの方向にスライドさせることにより、カバー部材40によって灰皿本体31を閉塞する(図4参照)。
【0036】
また、灰皿装置30を灰皿として使用する場合には、カバー部材40を矢印Aと反対方向にスライドさせることにより、灰皿本体31を解放する(図1参照)。
【0037】
このため、ホールや遊技者の要望に応じて灰皿装置30を灰皿として使用したり、灰皿として使用しないことができる。このため、遊技機の再販価格の低下や余計な灰皿の清掃作業が発生するのを防止することができ、遊技機の製造コストを低減することができる。
【0038】
また、本実施形態では、灰皿本体31の上灰皿が耐熱性樹脂から構成されるため、タバコの熱を直接受ける部分である上灰皿のみに耐熱性を持たせる構成とすることにより、タバコの熱を直接受けない下灰皿には耐熱性樹脂と比較して安い材料を用いてコストを低減させることができるとともに、デザインの自由度の高い材料を下灰皿に用いることができる。
【0039】
また、本実施形態では、灰皿本体31が灰皿ベース22の収納部33に回動自在に取り付けられているため、灰皿本体31を回動させることにより吸殻や灰を簡単に除去することができる。
【0040】
また、本実施形態では、カバー部材40を磁性体から構成したため、遊技機の灰皿装置を灰皿として使用せず一般の灰皿を使用するホールにおいて、カバー部材40にライターの金属部分を固着しておけば、喫煙者がライターを分かりやすく、かつ、取り出し易い場所に置いておくことができる。
【0041】
以上、本発明をパチンコ遊技機に適用した例を説明したが、本発明はパチスロ遊技機に適用しても良いことは勿論である。
【0042】
以下、図5〜図7を用いて本発明をパチスロ遊技機に適用した例を示す。図5において、パチスロ遊技機の本体51の下部には受け皿52が設けられており、この受け皿52の側部53には本体51に設けられた払い出し口53から遊技媒体としてのコインが払い出されるようになっている。この受け皿52の側部には灰皿装置60が備え付けてあり、灰皿装置60は、前述したパチンコ遊技機の例と同様に、灰皿本体61とカバー部材70とから構成されている。また、灰皿本体61にはガイド溝72が設けられ、カバー部材70にはこのガイド溝72に係合する図示しないガイドレールが設けられており、取っ手71を把持することによってカバー部材70は図5に示すような灰皿本体61を解放する位置と図6に示すような灰皿本体61を閉塞する位置との間を移動するようになっている。したがって、前述したパチンコ遊技機の灰皿装置の場合と同様に、ホールや遊技者の要望に応じて灰皿装置60を灰皿として使用したり、灰皿として使用しないことができる。このため、遊技機の再販価格の低下や余計な灰皿の清掃作業が発生するのを防止することができ、遊技機の製造コストを低減することができる。
【0043】
なお、図7に示す灰皿装置100のように、カバー部材103が灰皿本体(図ではカバー部材103に隠れて見えない)を閉塞した状態で、灰皿本体の側部93が露出するとともに灰皿本体の側部93とカバー部材103の上面が概ね同一面になるようにしてもよい。この場合、飲料容器等の物品を、灰皿本体の側部93およびカバー部材103の上面に置くことができ、図6で説明した灰皿装置60と比較して飲料容器等の物品を載置する面積を広くすることができる。
【0044】
また、パチスロ遊技機の灰皿装置60、100においても、前述したパチンコ遊技機の灰皿装置の場合と同様に、タバコの灰を取り出し易くするために灰皿本体61が回動自在に設けられているだけでなく、カバー部材70、103は磁性体から構成されている。また、灰皿本体61は、パチンコ遊技機の灰皿装置の例と同様に、火を付けたタバコの熱に接する上灰皿と、上灰皿の下部に接続される下灰皿とから構成されている。
【0045】
なお、前述の何れの例においても、ガイド溝とガイドレールの係合部は、例えば図8(a)または図(b)に示すような断面を有している。すなわち、図8(a)に示すようにガイド溝200とガイドレール201が略三角形の断面を有するようにしたり、図8(b)に示すようにガイド溝300とガイドレール301が略T字形状の断面を有するようにしている。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、灰皿を使用する場合には、本体部材に灰皿部材を装着し、灰皿を使用しない場合には、本体部材に脱着部材を装着することにより、ホールや遊技者の要望に応じて灰皿装置を灰皿として使用したり、灰皿として使用しないことができる。このため、遊技機の再販価格の低下や余計な灰皿の清掃作業が発生するのを防止することができ、遊技機の製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機の灰皿装置および灰皿装置を備えた遊技機の一実施形態を示す図であり、灰皿装置が取り付けられたパチンコ遊技機の外観図である。
【図2】一実施形態の下皿ベースの上面図であり、カバー部材が灰皿本体を解放した状態を示す。
【図3】一実施形態の下皿ベースの上面図であり、灰皿本体を取り外した状態を示す。
【図4】カバー部材により灰皿本体を閉塞した状態のパチンコ遊技機の外観図である。
【図5】一実施形態の灰皿装置の灰皿本体を解放した状態を示す図であり、灰皿装置をパチスロ遊技機に適用した例を示す。
【図6】一実施形態の灰皿装置の灰皿本体を閉塞した状態を示す図であり、灰皿装置をパチスロ遊技機に適用した例を示す。
【図7】一実施形態の灰皿装置の灰皿本体を解放した状態を示す図であり、灰皿装置をパチスロ遊技機に適用した他の例を示す。
【図8】(a)はガイド溝とガイドレールの係合部の一例を示す断面図、(b)はその他の例を示す断面図である。
【図9】従来の灰皿を備えた遊技機の外観図である。
【図10】(a)は従来の灰皿を備えた下皿ベースの上面図、(b)はその下皿ベースの正面図である。
【符号の説明】
21  本体
22  下皿ベース
23  下皿
30  灰皿装置
31  灰皿本体
40  カバー部材
42  ガイド溝

Claims (5)

  1. 遊技機の灰皿装置であって、前記灰皿装置は、灰皿本体と、前記灰皿本体を閉塞する位置と前記灰皿本体を解放する位置との間を移動するカバー部材とを備えることを特徴とする遊技機の灰皿装置。
  2. 前記灰皿本体にガイド溝を設け、前記カバー部材に前記ガイド溝と係合するレール部材を設け、前記カバー部材が前記灰皿本体を閉塞する位置と前記灰皿本体を解放する位置との間をスライドすることを特徴とする請求項1記載の遊技機の灰皿装置。
  3. 前記灰皿本体が耐熱性樹脂からなることを特徴とする請求項1または2記載の遊技機の灰皿装置。
  4. 前記カバー部材は磁性体を備えることを特徴とする請求項1〜3何れかに記載の遊技機の灰皿装置。
  5. 灰皿装置を備えた遊技機であって、前記灰皿装置は、灰皿本体と、前記灰皿本体を閉塞する位置と前記灰皿本体を解放する位置との間を移動するカバー部材とを備えることを特徴とする遊技機。
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