JP2004032276A - Sawデバイスとその周波数調整方法 - Google Patents

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Hirotsugu Suzuki
鈴木 博次
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
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Abstract

【課題】SAWデバイスの周波数を精度よく調整すると共に良品率を向上させる手段を得る。
【解決手段】圧電基板2の主表面上に表面波の伝搬方向に沿って少なくとも1つのIDT電極3を配置したSAWデバイス1上に、窒化珪素(Si)を主成分とする薄膜4を付着してSAWデバイスの周波数を高めてSAWデバイス1の周波数を調整する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はSAWデバイスに関し、特に絶縁膜を用いたSAWデバイスの周波数調整法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、SAWデバイスは通信分野で広く利用され、高性能、小型、量産性等の優れた特徴を有することから、特に携帯電話機等に多く用いられている。SAWデバイスは圧電基板の主表面上に表面波の伝搬方向に沿って、互いに間挿し合う複数の電極指を有する一対のくし形電極からなるIDT電極と、必要に応じてグレーティング反射器等を配置して構成する。そして、高周波のSAWデバイスの場合、IDT電極にはアルミニウム合金膜が主として用いられている。
【0003】
図4はSAWデバイスの一例である共振子型SAWフィルタの構成を示す平面図であって、圧電基板10の主表面上に表面波の伝搬方向に沿って3つのIDT電極11、12、13を近接配置すると共に、該IDT電極11、12、13の両側にグレーティング反射器(以下、反射器と称す)14a、14bを配設する。IDT電極11、12、13はそれぞれ互いに間挿し合う複数の電極指を有する一対のくし形電極より構成され、中央のIDT電極11の一方のくし形はボンディングワイヤ等を用いて入力端子INと接続され、他方のくし形電極は接地される。さらに、両外側のIDT12、13のそれぞれ一方の側のくし形電極は出力端子とし、他方のくし形電極はそれぞれ接地されて、1次−3次縦結合二重モードSAWフィルタ(以下、二重モードSAWフィルタと称す)F1を構成する。さらに、同一圧電基板10上に二重モードSAWフィルタF1と同様な構成の二重モードSAWフィルタF2を形成し、フィルタF1とF2とを縦続接続して縦続接続型の二重モードSAWフィルタを構成したのが、図4に示すSAWフィルタである。縦続接続することにより保証減衰量を増大することができる。
【0004】
最近のSAWフィルタは小型、軽量であると共に周波数の精度、安定度等が強く要求されるようになっていきている。周知のように、SAWフィルタを構成するSAW共振子の周波数はIDT電極の電極周期(λ)、ライン占有率(電極指幅とスペース幅との和に対する電極指幅の比)、電極膜厚等に依存する。電極周期あるいはライン占有率は電極パターンを形成する際のエッチング条件によって、電極膜厚は蒸着あるいはスパッタの諸条件によっていずれも少なからず変動する。即ち、製造誤差によってSAWフィルタの周波数を所定の範囲内に仕上げることは極めて難しい。
【0005】
そこで、SAWフィルタの周波数精度が厳しく規定されたフィルタについては、図5に示すように、エッチング工程を経て電極パターンが形成された段階で、SAWチップの電極にプローバを接触してその周波数を測定し、所定の周波数範囲に入っているもの、所定の周波数範囲より低いもの、高いものを選別する。周波数が所定の範囲内のものは良品、低いものは不良品、高いものは周波数調整を施す工程へ回されることになる。
【0006】
SAWチップの周波数調整は真空装置の中でスパッタ等を用いて、二酸化珪素(SiO)の薄膜をチップ全体に付着させることにより、その質量負荷効果によりSAWチップの周波数を低下させて、周波数調整が行わる。SiOは絶縁物質であり、またこの薄膜付加によるSAWチップへの影響、例えばSAWフィルタの通過域特性の劣化、挿入損失の劣化等は付着した薄膜が電極の膜厚よりも十分に薄ければ極めて小さいことが実験的に明らかとなっている。図6に示す破線は縦続接続型二重モードSAWフィルタの周波数調整前のフィルタ特性であり、実線はSiO薄膜により周波数調整を施した後のフィルタ特性である。通過域近傍の特性を維持したまま図中左方向にシフト、即ち周波数が低下していることが分かる。さらに、副次的な作用として減衰域に存在するスプリアスはSiO膜の影響により励振強度が若干阻害されて弱くなり、抑圧されていることが分かる。
そして、SiO膜を付着してSAWフィルタの周波数が所定の周波数範囲より下がり過ぎた場合には、SiO膜をエッチングして所定の周波数範囲内に合わせることになる。
また、SAWチップをパッケージの内底部に収納した後、その周波数を測定し、必要なら周波数微調を施すことも行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように従来のSAWデバイスの製造法においては、所定の周波数範囲より周波数の高いSAWデバイスは、SiO膜を付着することにより、所定の周波数範囲内に合わせることはできるものの、周波数の低いものは不良品となる。そのため、実際にはSAWデバイスの周波数を予め高い周波数になるように設定し、ほぼ全数に周波数調整を施す手法が採用されており、周波数調整工数が掛かりすぎるという問題があった。また、周波数を高めに設定することにより、SiO膜が厚くなり、例えばSAWフィルタの場合には挿入損失が増大するという問題もあった。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであって、周波数調整工数を低減したSAWデバイスの製造法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係るSAWデバイスとその周波数調整方法の請求項1記載の発明は、圧電基板の主表面上に表面波の伝搬方向に沿って少なくとも1つのIDT電極を配置したSAWデバイスの周波数調整方法であって、前記SAWデバイス上に窒化珪素(Si)を主成分とする薄膜を付着してSAWデバイスの周波数を高めたことを特徴とするSAWデバイスの周波数調整法である。
請求項2記載の発明は、圧電基板の主表面上に表面波の伝搬方向に沿って少なくとも1つのIDT電極を配置し、該IDT電極を覆うように窒化珪素(Si)を主成分とする薄膜が付着されていることを特徴とするSAWデバイスである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に示した実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係るSAWデバイスの周波数調整法を説明するための図である。図1(a)は周知の製造工程で製造したSAWデバイス1の構成を示す断面図であって、フォトリソグラフィ技法とエッチング手段とを用いて、圧電基板2の主表面上に表面波の伝搬方向に沿って1つのIDT電極3を形成したものである。IDT電極3は互いに間挿し合う複数の電極指を有する一対のくし形電極より構成されている。
【0010】
このように構成した、SAWデバイスの電極パターン上に種々の物質をスパッタによってSAWデバイス上に付着させて実験したところ、窒化珪素(Si)を主成分とした物質の薄膜4を、図1(b)に示すようにSAWデバイスの主面上に付着したものは周波数が僅かに高くなることを見いだした。
【0011】
図2に示す破線は圧電基板上に縦続接続型二重モードSAWフィルタの電極パターンを形成した後のフィルタの特性であり、実線は周波数を高めるために電極パターン上に窒化珪素(Si)膜を、スパッタを用いて形成したときのフィルタ特性である。周波数のみが僅かに上昇し、その他のフィルタ特性は窒化珪素(Si)膜付着前とほぼ変化していないことが分かる。
【0012】
図3は本発明に係るSAWデバイスの周波数調整法を示すフローチャート図であって、圧電基板上に電極膜の形成、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、プローバによる周波数Fの測定の工程までは従来の工程と同じであるが、製造するSAWデバイスの周波数を予め目的の周波数より高めに設定するのではなく、目的の周波数が得られるように設定することにより、目的の周波数とその許容範囲内の周波数を呈するSAWデバイスが多数得られることになる。そしてこれらについては周波数調整が不要となる。周波数Fを測定した後、所定の周波数範囲より低い場合は真空装置の中でスパッタによって 窒化珪素(Si)膜をチップ上に形成して周波数を上昇させ、測定した周波数が所定の範囲より高い場合には従来と同様に二酸化珪素(SiO)膜を形成して周波数を低下させて調整する方法を示した図である。
【0013】
このように、SAWフィルタの周波数が所定の範囲より低い場合でも周波数を高めて良品とすることが可能となったので、予め周波数を高めに設定して全数を周波数調整するのと比べて、調整を必要とするものが大幅に少なくなり調整コストが大幅に低減できる。さらに、調整の必要なものについても目標周波数とのズレは少ないので二酸化珪素(SiO)膜の厚さも従来の方法の場合のほぼ半分となり、SAWフィルタの挿入損失の劣化を小さくすることができるという効果がある。
また、本発明になる周波数の調整法はウエハの段階で行う周波数調整にも適用できるし、SAWチップをパッケージの収容した後の最終的な周波数微調にも適用できる。
【0014】
以上では縦続接続型の二重モードSAWフィルタを用いて周波数の調整法を説明したが、本調整法は共振子型SAWフィルタに限定するものではなく、SAW共振子を梯子状に接続して構成したラダー型SAWフィルタにも適用できる。また、VCOに用いるSAW発振素子にも適用可能である。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成したので、請求項1に記載の発明はSAWデバイスの周波数調整法は、従来は不良とされたSAWデバイスの周波数を高めることが可能となったので、良品率が大幅に改善されるという優れた効果を表す。請求項2に記載の発明は製造されたSAWデバイスの設計周波数を、所望の周波数に合わせることが可能となったので、調整工程が大幅に削減されるのみならず、二酸化珪素(SiO)の厚さを半減できるので、例えば共振子型SAWフィルタに用いた場合には挿入損失を小さくできるという優れた効果を表す。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はSAWデバイスの断面図、(b)はSAWデバイスの主面上に窒化珪素(Si)膜を形成した場合の断面図である。
【図2】本発明の窒化珪素(Si)膜を付着して周波数を調整した縦続接続型二重モードSAWフィルタのフィルタ特性を示す図である。
【図3】本発明のSAWデバイスの周波数調整法を説明するフローチャート図である。
【図4】縦続接続型二重モードSAWフィルタの構成を示す平面図である。
【図5】従来のSAWデバイスの周波数調整法を示すフローチャート図である。
【図6】縦続接続型二重モードSAWフィルタ上に二酸化珪素(SiO)膜を付着して周波数を調整したときのフィルタ特性である。
【符号の説明】
1・・圧電基板
2・・IDT電極
3・・SAWデバイス
4・・窒化珪素(Si)膜

Claims (2)

  1. 圧電基板の主表面上に表面波の伝搬方向に沿って少なくとも1つのIDT電極を配置したSAWデバイスの周波数調整方法であって、
    前記SAWデバイス上に窒化珪素(Si)を主成分とする薄膜を付着してSAWデバイスの周波数を高めたことを特徴とするSAWデバイスの周波数調整法。
  2. 圧電基板の主表面上に表面波の伝搬方向に沿って少なくとも1つのIDT電極を配置し、該IDT電極を覆うように窒化珪素(Si)を主成分とする薄膜が付着されていることを特徴とするSAWデバイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107634734A (zh) * 2017-09-27 2018-01-26 中国科学院半导体研究所 声表面波谐振器、滤波器及其制备方法

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