JP2004029905A - 設備情報出力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】設備14に関する報告書59を作成するサーバコンピュータ50において、設備14の種類が増えたときの対応に要する作業負担を抑える。
【解決手段】サーバコンピュータ50は、複数の対象設備14から情報群を収集して、それぞれの設備14に関する報告書59を出力する。複数の対象設備14は、特有の情報群が異なる複数種類の設備14を含む。サーバコンピュータ50は、データベース53aを記憶する報告書用記憶部53と、報告書作成プログラム52aを実行するプログラム実行部52とを備える。データベース53aは、設備14の種類を特定するデータと、設備の情報を特定するデータと、出力情報における各情報の配置を特定するデータとを関連づけている。報告書作成プログラム52aは、設備14から収集した特有の情報群とデータベース53aとを用いて、報告書59を作成する。
【選択図】 図2
【解決手段】サーバコンピュータ50は、複数の対象設備14から情報群を収集して、それぞれの設備14に関する報告書59を出力する。複数の対象設備14は、特有の情報群が異なる複数種類の設備14を含む。サーバコンピュータ50は、データベース53aを記憶する報告書用記憶部53と、報告書作成プログラム52aを実行するプログラム実行部52とを備える。データベース53aは、設備14の種類を特定するデータと、設備の情報を特定するデータと、出力情報における各情報の配置を特定するデータとを関連づけている。報告書作成プログラム52aは、設備14から収集した特有の情報群とデータベース53aとを用いて、報告書59を作成する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、設備情報出力装置、特に、特有の情報群が異なる複数種類の設備を含む設備群から情報群を収集して、それぞれの設備に関する所定の出力情報を出力する設備情報出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、商業ビル、オフィスビル、病院、ホテル、倉庫、工場など、いろいろなビルに配備された空調設備などの設備が、遠隔に設置された情報収集センターに接続されるシステムが現れている。例えば、図1に示すビル10内の空調設備14では、複数の室内機12および室外機11を統括して制御・管理する設備管理装置13が存在する。この設備管理装置13は、ビル10の管理者などからの指令により空調制御を行ったり、ビル10の管理者などに対して室外機11や室内機12の状態の監視データを提供したりする役割を果たす。そして、この設備管理装置13が、直接的に、あるいは間接的に、外部の情報収集センター20の情報管理コンピュータ21などに接続される。これにより、ビル10内の設備管理装置13が単独では提供できないサービスを、ビル10のオーナーなどに対して情報収集センター20が行うことができる。
【0003】
具体的には、情報収集センター20において、各ビル10の空調設備14の故障監視、故障予知、設備利用の料金管理、データ解析による改善提案、各種報告書の作成などを行うことができる。例えば、情報収集センター20の監視端末22あるいは別の場所に設けられるサービスセンター30内の監視端末31によってビル10内の空調設備14を24時間監視し続け、異常が発生したり故障が起きたりした場合に、サービスセンター30からビル10へとサービスエンジニアを出動させるサービスが存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、情報収集センターで複数のビルの設備を管理するシステムにおいては、各ビルのオーナー等に対して、そのビルに関する各種の情報を報告書や出力データなどの形で出力することが多い。例えば、何か空調設備に異常や故障が発生したときには、その異常等に関する報告書が作成される。また、オンラインで設備診断の報告書を出力したり、消費エネルギーや料金に関する年次報告書などを出力したりすることも行われることがある。
【0005】
したがって、情報収集センター内には、報告書などの出力情報を作成する装置が存在する。この装置においては、従来、複数のビルのそれぞれに配備されている様々な種類の空調設備(通常のマルチ空調設備、氷蓄熱マルチ空調設備、冷暖フリーのマルチ空調設備、セントラル空調設備など)が有する特有の監視データ群(吐出管温度、外気温度、圧縮機インバータ周波数など)を予め把握して、各種類の空調設備に、どのデータを、報告書のどの場所に出力するかをプログラム上に書き込み、そのプログラムを使って報告書を作成している。例えば、1番目の機種の空調設備においては出力する必要のある監視データがA,B,Cであり、2番目の機種の空調設備で出力する必要のある監視データがA,D,Eであったとすると、プログラムは、1番目の機種である空調設備の報告書においては監視データA,B,Cを決まった場所に出力し、2番目の機種である空調設備の報告書においてはデーA,D,Eを所定の場所に出力するという内容を含んだものとなっている。
【0006】
ところで、最近では、情報収集センターで複数のビルの設備を管理する上記のようなシステムに参加するビルのオーナー等が増加してきており、また新しい種類の設備を備えたビルが新たに情報収集センターに接続することも多くなってきている。このため、情報収集センターで扱う必要のある設備の数や設備の種類が、だんだんと多くなってきている。多くのビルの空調設備から情報を収集する情報収集センターを運営する本出願人の場合、新旧合わせて100を超える空調設備の機種が存在し、それらが情報収集センターに接続されるようになってきている。
【0007】
このように多くの種類の設備が情報収集センターに接続されるようになると、報告書などの出力情報を作成する装置で用いるプログラムも膨大な長さになってくる。そして、機種が増えると、その機種に特有の監視データなどを報告書に反映させるために、いちいちプログラムを書き直す必要がある。機種の総数が少ないときは、プログラムの書き換え作業もそれほど手間ではないが、機種が多くなってくると、毎回のプログラムの書き換えにおいてデバッグやコンパイルなどの作業負担も大きくなってくる。
【0008】
本発明の課題は、各設備に関して報告書などの出力情報を作成する設備情報出力装置であって、設備の種類が増えたときの対応に要する作業負担が比較的小さい装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る設備情報出力装置は、対象となる設備群から特有の情報群を収集して、それぞれの設備に関する所定の出力情報を出力する装置である。対象となる設備群は、特有の情報群が異なる複数種類の設備を含んでいる。この設備情報出力装置は、記憶部と、出力作成部とを備えている。記憶部はデータベースを記憶し、出力作成部は出力作成プログラムを実行する。記憶部のデータベースは、設備の種類を特定する種類特定データと、設備の情報を特定する情報特定データと、出力情報における各情報の配置を特定する配置特定データとを関連づけるものである。出力作成部が実行させる出力作成プログラムは、設備から収集した特有の情報群とデータベースとを用いて、出力情報を作成する。出力情報とは、例えば各設備に関する報告書であり、空調設備が対象となる場合には各時刻における膨張弁開度や熱交換器の温度といった情報群が列挙された報告書のようなものである。
【0010】
ここでは、出力作成プログラムを実行させる出力作成部が、設備群から収集された特有の情報群を基に報告書などの出力情報を作成する。収集された各情報は、データベースにおいて、設備の種類との関連づけが為されているとともに、出力情報における配置が特定されている。このため、出力作成プログラム自身は、各情報がどの種類の設備のもので出力情報における配置はどこかといった内容を含んでいなくてもよい。なぜなら、出力作成プログラムは、データベースを参照することによって、収集された情報群を出力情報に仕上げることができるからである。
【0011】
このように、ここでは、出力作成プログラムを、設備から収集した特有の情報群を基に、データベースを参照して所定の出力情報を作成するものとしている。すなわち、従来においては、出力作成プログラム内で、設備の種類毎に、特有の複数の情報それぞれに対する出力情報における配置を決めており、その出力作成プログラムは収集された情報群だけを取り込んで出力情報を作成しているのに対し、本発明の設備情報出力装置では、種類特定データ、情報特定データ、および配置特定データを関連づけたデータベースを設け、出力作成プログラムが収集された情報群に加えデータベースを参照して出力情報を作成する構成を採っている。
【0012】
これにより、対象となる設備群に新しい種類の設備が加わって、その設備の特有の情報群やそれらの出力情報における配置などが新たに決まった場合においても、出力作成プログラム自身を書き換える必要がなく、データベースに追加データを付加するだけで対応することができる。また、出力作成プログラムを書き換える場合には設備情報出力装置を一旦停止させて出力作成プログラムのインスツール作業等が必要になることが多いが、データベースへのデータ追加だけであれば設備情報出力装置を停止させる必要がない場合が殆どである。
【0013】
上記のように、本請求項の設備情報出力装置では、設備の種類が増えたときの対応に要する作業負担が従来に較べて小さくなる。
請求項2に係る設備情報出力装置は、請求項1に記載の装置であって、記憶部は、さらに複数の出力フォーマットを記憶している。そして、データベースは、さらに種類特定データと出力フォーマットとを関連づけている。データベースの配置特定データは、出力フォーマットにおける情報の配置場所を示す。
【0014】
ここでは、対象となる設備群に新しい種類の設備が加わって、その設備の特有の情報群を今までにない出力フォーマットによって出力情報に仕上げる必要があるときにも、出力作成プログラム自身を書き換えることなく、出力フォーマットを記憶部に追加するとともにデータベースに新しい設備のデータを追加するだけで、対応が可能である。
【0015】
請求項3に係る設備情報出力装置は、請求項2に記載の装置であって、複数の出力フォーマットは、それぞれ出力できる情報の項目が異なる。
特有の情報群が異なる複数種類の設備が存在するときに、それぞれの設備に対する報告書等の出力情報の出力フォーマットを1つだけとすると、すなわち複数種類の設備に共通の1つの出力フォーマットによって出力情報を作成する構成を採る場合には、対象設備にない情報に対する欄が出力情報に存在するようになり、必要な情報群の出力情報に占める割合が小さくなる。このため、出力情報を印字する場合には、必要な情報群が小さく印字されたり、小さな用紙には印字内容が入りきらなかったりする恐れがある。
【0016】
これに対し、本請求項の装置では、それぞれ出力できる情報の項目が異なる複数の出力フォーマットを記憶部に記憶させているため、種類によって設備それぞれの特有の情報群が大きく異なる場合でも、各設備に合ったフォーマットで出力情報を作成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
<ビル空調遠隔管理システムの全体構成>
本発明の一実施形態に係る設備情報出力装置に相当する情報収集センター20のサーバコンピュータ50を含むビル空調遠隔管理システムを、図2に示す。ここに示すビル空調遠隔管理システムは、情報収集センター20を運営する事業者が、所定の外部通信機能を有する空調設備14を配備しているビル10のオーナーや空調設備使用者に対して様々なサービスを提供するためのシステムである。ビル空調遠隔管理システムは、情報収集センター20内のサーバコンピュータ50と、そのサーバコンピュータ50に対して定期的に所定のデータ送信を行う複数の空調設備14の空調管理装置13とから構成されている。ここでは、複数のビル10に配備されている多くの空調設備14をシステムの前提としているが、システム立ち上げ時や小さなシステムにおいては、システムが1つのサーバコンピュータ50と1つの空調設備14とから構成されていることもあり得る。
【0018】
<各ビル10の空調設備14の構成>
各ビル10に配備されている空調設備14は、それぞれ同じ種類の設備であるとは限らず、例えば、あるビル10では複数の室内機および室外機をビル内の空調管理装置13が制御・監視するマルチ空調設備が配備されており、他のあるビルではセントラル空調設備が配備されているといった状態が前提となっている。そして、マルチ空調設備にも、新旧あわせて様々な異なる種類の設備が存在し、セントラル空調設備にも、チラー、ターボ冷凍機、吸収式冷凍機などの熱源機器の違いや二次側空調機器の違いによって様々な種類の設備が存在する。このように、空調設備14には様々な種類が存在するが、各ビル10の空調設備14は、外部へと必要なデータを送信する機能を持った空調管理装置13を備えている。それぞれのビル10の空調管理装置13は、空調設備14の各機器の部品情報や温度情報などの特有の情報群を、定期的に(例えば1時間に1回)情報収集センター20のサーバコンピュータ50に送信するとともに、異常等が発生した場合には即座に必要な情報群をサーバコンピュータ50へと送信する。当然、それぞれ異なる種類の空調設備では、サーバコンピュータ50に送信する情報群が異なる。すなわち、空調設備14は、種類やバージョンが異なれば、サーバコンピュータ50に送信すべき特有の情報群が異なっている。
【0019】
また、空調管理装置13は、ビル10の管理者やオーナーからの指令により空調制御を行ったり、ビル10の管理者などに対して各空調機器の状態の監視データを提供したりする役割を果たす。
<情報収集センター20のサーバコンピュータ50の構成>
情報収集センター20は、各ビル10の空調設備14の故障監視、故障予知、設備利用の料金管理、データ解析による改善提案、各種報告書の作成などを行うために設置されており、サーバコンピュータ50を有している。サーバコンピュータ50は、1又は複数のコンピュータから構成されており、各ビル10の空調管理装置13から送られてくる各種データを監視・蓄積し、故障監視や各種報告書作成など多くのサービスを提供するための機能を備えている。サーバコンピュータ50が備える多くの機能のうち、ここでは、ビル10の管理者などに提出する報告書59を作成する機能について説明する。報告書59には、空調設備14の故障時にサービスエンジニアが出動したことに関する出動報告書、そのサービスエンジニアが出動する際に利用する異常報告書、定期点検に関する定期点検報告書、年間の消費電力量や省エネ効果などを報告する年次報告書、オンラインで設備診断を行ったときに提出する診断報告書などが存在する。
【0020】
サーバコンピュータ50は、図2に示すように、設備情報記憶部51と、プログラム実行部52と、報告書用記憶部53とを備えている。
[設備情報記憶部51]
設備情報記憶部51には、各ビル10の空調管理装置13から定期的に又は異常発生時に送られてくる空調設備14の各機器に関する情報群が、時系列データとして記憶・蓄積される。ここに蓄積される膨大なデータは、各空調設備14の診断や運用解析などに利用されるとともに、下記に示すようにビル10の管理者などへの報告書作成においても利用される。
【0021】
[報告書用記憶部53]
報告書用記憶部53には、後述する報告書作成プログラム52aが参照する第1テーブル53aおよび第2テーブル53bを含むデータベースが記憶されている。これらのテーブル53a,53bは、システム運用前に情報収集センター20の運営者により作成され、システム運用中においても新規の空調設備14がシステムに参加してきたときに必要なデータが追加される。
【0022】
第1テーブル53aは、図3に示すように、各ビル10の空調設備14の種類を特定する種類特定データ71と、報告書59のフォーマットを特定する報告書シート特定データ72と、空調設備14の情報のうち報告書59に載せる表示項目を特定する表示情報特定データ73と、報告書59における各情報の配置を特定する配置特定データ74とを関連づけるものである。図3に示すように、第1テーブル53aは、例えば、「AAA」という機種の空調設備14の報告書では「報告書シート1」を使って「外気温度」等の各情報を配置特定データ74で指定された場所に印字するということを示す。この第1テーブル53aで規定されている通りに、後述の報告書作成プログラム52aが報告書59を作成することになる。なお、本システムでは、約180種類の空調設備14に関する第1テーブル53aが構築されている。
【0023】
また、第2テーブル53bでは、報告書59の出力フォーマットである複数の報告書シートのシートファイルと、各報告書シートの番号(ID)との対応付けが為されている。図4および図5に異なる種類の空調設備14それぞれに対する報告書59a,59bを示すが、これらは異なる報告書シートのシートファイルを用いて作成されている。図5の報告書59bでは、記載する必要のある情報群が図4の報告書59aより多いため、図4の報告書59aで用いる報告書シートを使うと記載できない情報が出てしまう。このため、図4の報告書59aで用いる報告書シートとは別に、図5の報告書59bで用いる報告書シートが用意されている。なお、本システムでは、幾つかの種類の空調設備14で報告書シートを共用していることが多く、約30種類の報告書シートのシートファイル(図示せず)が報告書用記憶部53に記憶されている。
【0024】
[プログラム実行部52]
プログラム実行部52は、CPUやROM、RAMなどから構成され、報告書作成プログラム52aを実行して報告書59を作成する。このプログラム実行部52は、設備情報記憶部51が存在するコンピュータと同じコンピュータに存在していてもよいし、それとは別のコンピュータに存在していてもよい。報告書59を作成する専用のコンピュータが設けられている場合には、情報収集センター20にある他のコンピュータの負荷を軽減することができる。
【0025】
プログラム実行部52により実行される報告書作成プログラム52aは、設備情報記憶部51に記憶・蓄積される各空調設備14の情報群と、報告書用記憶部53にある両テーブル53a,53bとを用いて、報告書59を作成する。報告書59は、例えば図4や図5に示すような形のものとなる。対象となる機種の空調設備14で報告が必要となる項目の情報が、所定のフォーマットで報告書59に書き出される。図4および図5に示す報告書59a,59bは、空調設備14において異常が発生したときにビル10に急行して対処するサービスエンジニアに対して発行される報告書であり、異常発生の直前30分間における1分毎の情報群が時刻データとともに記載される。これらの情報群は、空調設備14の異常点検で必要な情報群である。図4の報告書59aでは、コード、室外空気吸込温度、室外液管温度、吐出管温度、吸入管温度、液管閉鎖弁圧力、サービスポー圧力などの情報が報告される。また、図5の報告書59bでは、異常コード、外気温度、外熱交温度、吐出管温度、吸入管温度、液管閉鎖弁圧力などのほか、膨張弁開度やインバータ周波数などの情報も報告される。
【0026】
<サーバコンピュータ50による報告書59の作成における特徴>
(1)
ここでは、報告書作成プログラム52aを実行させるプログラム実行部52が、各ビル10の空調設備14から収集され設備情報記憶部51に記憶・蓄積された情報群を基に、報告書59を作成する。報告書59に書き出される各情報は、第1テーブル53aにおいて、空調設備14の種類との関連づけが為されているとともに報告書59における配置が特定されており、また使用する報告書シートも決められている。したがって、報告書作成プログラム52aは、各情報がどの種類の空調設備14のもので報告書59における配置はどこかといった内容を含んでいなくてもよく、第1および第2テーブル53a,53bを参照することによって、各空調設備14から収集された情報群を基に報告書59に仕上げることができる
これにより、ビル空調遠隔管理システムに新しい空調設備14の機種を有するビル10が加わったときにも、報告書作成プログラム52a自身を書き換える必要がなく、第1テーブル53aや第2テーブル53bに追加データを付加するだけで、新しいビル10の新機種の空調設備14に対する報告書59を作成することができるようになる。なお、報告書作成プログラム52a自身を書き換える必要がないため、報告書作成プログラム52aのデバック作業やコンパイル作業、サーバコンピュータ50に対するインスツール作業などもなく、サーバコンピュータ50を停止させるといったデメリットも生じない。また、第1テーブル53aや第2テーブル53bへの追加データの付加は、サーバコンピュータ50を停止させることなく行うことができる。
【0027】
(2)
ここでは、約30種類の報告書シートのシートファイル(図示せず)を報告書用記憶部53に記憶するとともに、報告書用記憶部53に第2テーブル53bを設け、そこで報告書シートのシートファイルと報告書シートの番号との対応付けをさせている。表示することのできる情報項目が異なる複数の報告書シートは、それぞれ、決められた幾つかの種類の空調設備14(あるいは1つの種類の空調設備14)に対応したものである。これにより、対象となる空調設備14にない情報に対する欄が報告書59中に多く存在したり、必要な情報群の表示が報告書59において小さくなったりする不具合が抑えられている。
【0028】
なお、100を超える種類の空調設備14に対応する本システムにおいて、1つの報告書シートを共用しようとする事は、情報の延べ項目数が多くなりすぎ、報告書59が巨大化するため、現実的ではない。
また、報告書用記憶部53に新たな報告書シートのシートファイルを追加する場合には、第2テーブル53bにおいて新たなシートファイルのファイル名を報告書シートの番号とともに登録することになる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1に係る設備情報出力装置では、種類特定データ、情報特定データ、および配置特定データを関連づけたデータベースを設け、出力作成プログラムが収集された情報群に加えデータベースを参照して出力情報を作成する構成を採っている。これにより、対象となる設備群に新しい種類の設備が加わって、その設備の特有の情報群やそれらの出力情報における配置などが新たに決まった場合においても、出力作成プログラム自身を書き換える必要がなく、データベースに追加データを付加するだけで対応することができる。したがって、設備の種類が増えたときの対応に要する作業負担が従来に較べて小さくなる。
【0030】
請求項2に係る設備情報出力装置では、対象となる設備群に新しい種類の設備が加わって、その設備の特有の情報群を今までにない出力フォーマットによって出力情報に仕上げる必要があるときにも、出力作成プログラム自身を書き換えることなく、記憶部に記憶させる出力フォーマットを追加するとともにデータベースにデータを追加するだけで、対応が可能である。
【0031】
請求項3に係る設備情報出力装置では、それぞれ出力できる情報の項目が異なる複数の出力フォーマットを記憶部に記憶させているため、種類によって設備それぞれの特有の情報群が大きく異なる場合でも、各設備に合ったフォーマットで出力情報を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のビル空調遠隔管理システムのブロック構成図。
【図2】本発明の一実施形態に係るビル空調遠隔管理システムのブロック構成図。
【図3】第1データベースの概略構成図。
【図4】報告書の一例を示す図。
【図5】報告書の一例を示す図。
【符号の説明】
14 空調設備(設備)
50 設備情報出力装置(サーバコンピュータ)
52 プログラム実行部(出力作成部)
52a 報告書作成プログラム(出力作成プログラム)
53 報告書用記憶部(記憶部)
53a 第1データベース(データベース)
59 報告書(出力情報)
71 種類特定データ
73 表示情報特定データ(情報特定データ)
74 配置特定データ
【発明の属する技術分野】
本発明は、設備情報出力装置、特に、特有の情報群が異なる複数種類の設備を含む設備群から情報群を収集して、それぞれの設備に関する所定の出力情報を出力する設備情報出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、商業ビル、オフィスビル、病院、ホテル、倉庫、工場など、いろいろなビルに配備された空調設備などの設備が、遠隔に設置された情報収集センターに接続されるシステムが現れている。例えば、図1に示すビル10内の空調設備14では、複数の室内機12および室外機11を統括して制御・管理する設備管理装置13が存在する。この設備管理装置13は、ビル10の管理者などからの指令により空調制御を行ったり、ビル10の管理者などに対して室外機11や室内機12の状態の監視データを提供したりする役割を果たす。そして、この設備管理装置13が、直接的に、あるいは間接的に、外部の情報収集センター20の情報管理コンピュータ21などに接続される。これにより、ビル10内の設備管理装置13が単独では提供できないサービスを、ビル10のオーナーなどに対して情報収集センター20が行うことができる。
【0003】
具体的には、情報収集センター20において、各ビル10の空調設備14の故障監視、故障予知、設備利用の料金管理、データ解析による改善提案、各種報告書の作成などを行うことができる。例えば、情報収集センター20の監視端末22あるいは別の場所に設けられるサービスセンター30内の監視端末31によってビル10内の空調設備14を24時間監視し続け、異常が発生したり故障が起きたりした場合に、サービスセンター30からビル10へとサービスエンジニアを出動させるサービスが存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、情報収集センターで複数のビルの設備を管理するシステムにおいては、各ビルのオーナー等に対して、そのビルに関する各種の情報を報告書や出力データなどの形で出力することが多い。例えば、何か空調設備に異常や故障が発生したときには、その異常等に関する報告書が作成される。また、オンラインで設備診断の報告書を出力したり、消費エネルギーや料金に関する年次報告書などを出力したりすることも行われることがある。
【0005】
したがって、情報収集センター内には、報告書などの出力情報を作成する装置が存在する。この装置においては、従来、複数のビルのそれぞれに配備されている様々な種類の空調設備(通常のマルチ空調設備、氷蓄熱マルチ空調設備、冷暖フリーのマルチ空調設備、セントラル空調設備など)が有する特有の監視データ群(吐出管温度、外気温度、圧縮機インバータ周波数など)を予め把握して、各種類の空調設備に、どのデータを、報告書のどの場所に出力するかをプログラム上に書き込み、そのプログラムを使って報告書を作成している。例えば、1番目の機種の空調設備においては出力する必要のある監視データがA,B,Cであり、2番目の機種の空調設備で出力する必要のある監視データがA,D,Eであったとすると、プログラムは、1番目の機種である空調設備の報告書においては監視データA,B,Cを決まった場所に出力し、2番目の機種である空調設備の報告書においてはデーA,D,Eを所定の場所に出力するという内容を含んだものとなっている。
【0006】
ところで、最近では、情報収集センターで複数のビルの設備を管理する上記のようなシステムに参加するビルのオーナー等が増加してきており、また新しい種類の設備を備えたビルが新たに情報収集センターに接続することも多くなってきている。このため、情報収集センターで扱う必要のある設備の数や設備の種類が、だんだんと多くなってきている。多くのビルの空調設備から情報を収集する情報収集センターを運営する本出願人の場合、新旧合わせて100を超える空調設備の機種が存在し、それらが情報収集センターに接続されるようになってきている。
【0007】
このように多くの種類の設備が情報収集センターに接続されるようになると、報告書などの出力情報を作成する装置で用いるプログラムも膨大な長さになってくる。そして、機種が増えると、その機種に特有の監視データなどを報告書に反映させるために、いちいちプログラムを書き直す必要がある。機種の総数が少ないときは、プログラムの書き換え作業もそれほど手間ではないが、機種が多くなってくると、毎回のプログラムの書き換えにおいてデバッグやコンパイルなどの作業負担も大きくなってくる。
【0008】
本発明の課題は、各設備に関して報告書などの出力情報を作成する設備情報出力装置であって、設備の種類が増えたときの対応に要する作業負担が比較的小さい装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る設備情報出力装置は、対象となる設備群から特有の情報群を収集して、それぞれの設備に関する所定の出力情報を出力する装置である。対象となる設備群は、特有の情報群が異なる複数種類の設備を含んでいる。この設備情報出力装置は、記憶部と、出力作成部とを備えている。記憶部はデータベースを記憶し、出力作成部は出力作成プログラムを実行する。記憶部のデータベースは、設備の種類を特定する種類特定データと、設備の情報を特定する情報特定データと、出力情報における各情報の配置を特定する配置特定データとを関連づけるものである。出力作成部が実行させる出力作成プログラムは、設備から収集した特有の情報群とデータベースとを用いて、出力情報を作成する。出力情報とは、例えば各設備に関する報告書であり、空調設備が対象となる場合には各時刻における膨張弁開度や熱交換器の温度といった情報群が列挙された報告書のようなものである。
【0010】
ここでは、出力作成プログラムを実行させる出力作成部が、設備群から収集された特有の情報群を基に報告書などの出力情報を作成する。収集された各情報は、データベースにおいて、設備の種類との関連づけが為されているとともに、出力情報における配置が特定されている。このため、出力作成プログラム自身は、各情報がどの種類の設備のもので出力情報における配置はどこかといった内容を含んでいなくてもよい。なぜなら、出力作成プログラムは、データベースを参照することによって、収集された情報群を出力情報に仕上げることができるからである。
【0011】
このように、ここでは、出力作成プログラムを、設備から収集した特有の情報群を基に、データベースを参照して所定の出力情報を作成するものとしている。すなわち、従来においては、出力作成プログラム内で、設備の種類毎に、特有の複数の情報それぞれに対する出力情報における配置を決めており、その出力作成プログラムは収集された情報群だけを取り込んで出力情報を作成しているのに対し、本発明の設備情報出力装置では、種類特定データ、情報特定データ、および配置特定データを関連づけたデータベースを設け、出力作成プログラムが収集された情報群に加えデータベースを参照して出力情報を作成する構成を採っている。
【0012】
これにより、対象となる設備群に新しい種類の設備が加わって、その設備の特有の情報群やそれらの出力情報における配置などが新たに決まった場合においても、出力作成プログラム自身を書き換える必要がなく、データベースに追加データを付加するだけで対応することができる。また、出力作成プログラムを書き換える場合には設備情報出力装置を一旦停止させて出力作成プログラムのインスツール作業等が必要になることが多いが、データベースへのデータ追加だけであれば設備情報出力装置を停止させる必要がない場合が殆どである。
【0013】
上記のように、本請求項の設備情報出力装置では、設備の種類が増えたときの対応に要する作業負担が従来に較べて小さくなる。
請求項2に係る設備情報出力装置は、請求項1に記載の装置であって、記憶部は、さらに複数の出力フォーマットを記憶している。そして、データベースは、さらに種類特定データと出力フォーマットとを関連づけている。データベースの配置特定データは、出力フォーマットにおける情報の配置場所を示す。
【0014】
ここでは、対象となる設備群に新しい種類の設備が加わって、その設備の特有の情報群を今までにない出力フォーマットによって出力情報に仕上げる必要があるときにも、出力作成プログラム自身を書き換えることなく、出力フォーマットを記憶部に追加するとともにデータベースに新しい設備のデータを追加するだけで、対応が可能である。
【0015】
請求項3に係る設備情報出力装置は、請求項2に記載の装置であって、複数の出力フォーマットは、それぞれ出力できる情報の項目が異なる。
特有の情報群が異なる複数種類の設備が存在するときに、それぞれの設備に対する報告書等の出力情報の出力フォーマットを1つだけとすると、すなわち複数種類の設備に共通の1つの出力フォーマットによって出力情報を作成する構成を採る場合には、対象設備にない情報に対する欄が出力情報に存在するようになり、必要な情報群の出力情報に占める割合が小さくなる。このため、出力情報を印字する場合には、必要な情報群が小さく印字されたり、小さな用紙には印字内容が入りきらなかったりする恐れがある。
【0016】
これに対し、本請求項の装置では、それぞれ出力できる情報の項目が異なる複数の出力フォーマットを記憶部に記憶させているため、種類によって設備それぞれの特有の情報群が大きく異なる場合でも、各設備に合ったフォーマットで出力情報を作成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
<ビル空調遠隔管理システムの全体構成>
本発明の一実施形態に係る設備情報出力装置に相当する情報収集センター20のサーバコンピュータ50を含むビル空調遠隔管理システムを、図2に示す。ここに示すビル空調遠隔管理システムは、情報収集センター20を運営する事業者が、所定の外部通信機能を有する空調設備14を配備しているビル10のオーナーや空調設備使用者に対して様々なサービスを提供するためのシステムである。ビル空調遠隔管理システムは、情報収集センター20内のサーバコンピュータ50と、そのサーバコンピュータ50に対して定期的に所定のデータ送信を行う複数の空調設備14の空調管理装置13とから構成されている。ここでは、複数のビル10に配備されている多くの空調設備14をシステムの前提としているが、システム立ち上げ時や小さなシステムにおいては、システムが1つのサーバコンピュータ50と1つの空調設備14とから構成されていることもあり得る。
【0018】
<各ビル10の空調設備14の構成>
各ビル10に配備されている空調設備14は、それぞれ同じ種類の設備であるとは限らず、例えば、あるビル10では複数の室内機および室外機をビル内の空調管理装置13が制御・監視するマルチ空調設備が配備されており、他のあるビルではセントラル空調設備が配備されているといった状態が前提となっている。そして、マルチ空調設備にも、新旧あわせて様々な異なる種類の設備が存在し、セントラル空調設備にも、チラー、ターボ冷凍機、吸収式冷凍機などの熱源機器の違いや二次側空調機器の違いによって様々な種類の設備が存在する。このように、空調設備14には様々な種類が存在するが、各ビル10の空調設備14は、外部へと必要なデータを送信する機能を持った空調管理装置13を備えている。それぞれのビル10の空調管理装置13は、空調設備14の各機器の部品情報や温度情報などの特有の情報群を、定期的に(例えば1時間に1回)情報収集センター20のサーバコンピュータ50に送信するとともに、異常等が発生した場合には即座に必要な情報群をサーバコンピュータ50へと送信する。当然、それぞれ異なる種類の空調設備では、サーバコンピュータ50に送信する情報群が異なる。すなわち、空調設備14は、種類やバージョンが異なれば、サーバコンピュータ50に送信すべき特有の情報群が異なっている。
【0019】
また、空調管理装置13は、ビル10の管理者やオーナーからの指令により空調制御を行ったり、ビル10の管理者などに対して各空調機器の状態の監視データを提供したりする役割を果たす。
<情報収集センター20のサーバコンピュータ50の構成>
情報収集センター20は、各ビル10の空調設備14の故障監視、故障予知、設備利用の料金管理、データ解析による改善提案、各種報告書の作成などを行うために設置されており、サーバコンピュータ50を有している。サーバコンピュータ50は、1又は複数のコンピュータから構成されており、各ビル10の空調管理装置13から送られてくる各種データを監視・蓄積し、故障監視や各種報告書作成など多くのサービスを提供するための機能を備えている。サーバコンピュータ50が備える多くの機能のうち、ここでは、ビル10の管理者などに提出する報告書59を作成する機能について説明する。報告書59には、空調設備14の故障時にサービスエンジニアが出動したことに関する出動報告書、そのサービスエンジニアが出動する際に利用する異常報告書、定期点検に関する定期点検報告書、年間の消費電力量や省エネ効果などを報告する年次報告書、オンラインで設備診断を行ったときに提出する診断報告書などが存在する。
【0020】
サーバコンピュータ50は、図2に示すように、設備情報記憶部51と、プログラム実行部52と、報告書用記憶部53とを備えている。
[設備情報記憶部51]
設備情報記憶部51には、各ビル10の空調管理装置13から定期的に又は異常発生時に送られてくる空調設備14の各機器に関する情報群が、時系列データとして記憶・蓄積される。ここに蓄積される膨大なデータは、各空調設備14の診断や運用解析などに利用されるとともに、下記に示すようにビル10の管理者などへの報告書作成においても利用される。
【0021】
[報告書用記憶部53]
報告書用記憶部53には、後述する報告書作成プログラム52aが参照する第1テーブル53aおよび第2テーブル53bを含むデータベースが記憶されている。これらのテーブル53a,53bは、システム運用前に情報収集センター20の運営者により作成され、システム運用中においても新規の空調設備14がシステムに参加してきたときに必要なデータが追加される。
【0022】
第1テーブル53aは、図3に示すように、各ビル10の空調設備14の種類を特定する種類特定データ71と、報告書59のフォーマットを特定する報告書シート特定データ72と、空調設備14の情報のうち報告書59に載せる表示項目を特定する表示情報特定データ73と、報告書59における各情報の配置を特定する配置特定データ74とを関連づけるものである。図3に示すように、第1テーブル53aは、例えば、「AAA」という機種の空調設備14の報告書では「報告書シート1」を使って「外気温度」等の各情報を配置特定データ74で指定された場所に印字するということを示す。この第1テーブル53aで規定されている通りに、後述の報告書作成プログラム52aが報告書59を作成することになる。なお、本システムでは、約180種類の空調設備14に関する第1テーブル53aが構築されている。
【0023】
また、第2テーブル53bでは、報告書59の出力フォーマットである複数の報告書シートのシートファイルと、各報告書シートの番号(ID)との対応付けが為されている。図4および図5に異なる種類の空調設備14それぞれに対する報告書59a,59bを示すが、これらは異なる報告書シートのシートファイルを用いて作成されている。図5の報告書59bでは、記載する必要のある情報群が図4の報告書59aより多いため、図4の報告書59aで用いる報告書シートを使うと記載できない情報が出てしまう。このため、図4の報告書59aで用いる報告書シートとは別に、図5の報告書59bで用いる報告書シートが用意されている。なお、本システムでは、幾つかの種類の空調設備14で報告書シートを共用していることが多く、約30種類の報告書シートのシートファイル(図示せず)が報告書用記憶部53に記憶されている。
【0024】
[プログラム実行部52]
プログラム実行部52は、CPUやROM、RAMなどから構成され、報告書作成プログラム52aを実行して報告書59を作成する。このプログラム実行部52は、設備情報記憶部51が存在するコンピュータと同じコンピュータに存在していてもよいし、それとは別のコンピュータに存在していてもよい。報告書59を作成する専用のコンピュータが設けられている場合には、情報収集センター20にある他のコンピュータの負荷を軽減することができる。
【0025】
プログラム実行部52により実行される報告書作成プログラム52aは、設備情報記憶部51に記憶・蓄積される各空調設備14の情報群と、報告書用記憶部53にある両テーブル53a,53bとを用いて、報告書59を作成する。報告書59は、例えば図4や図5に示すような形のものとなる。対象となる機種の空調設備14で報告が必要となる項目の情報が、所定のフォーマットで報告書59に書き出される。図4および図5に示す報告書59a,59bは、空調設備14において異常が発生したときにビル10に急行して対処するサービスエンジニアに対して発行される報告書であり、異常発生の直前30分間における1分毎の情報群が時刻データとともに記載される。これらの情報群は、空調設備14の異常点検で必要な情報群である。図4の報告書59aでは、コード、室外空気吸込温度、室外液管温度、吐出管温度、吸入管温度、液管閉鎖弁圧力、サービスポー圧力などの情報が報告される。また、図5の報告書59bでは、異常コード、外気温度、外熱交温度、吐出管温度、吸入管温度、液管閉鎖弁圧力などのほか、膨張弁開度やインバータ周波数などの情報も報告される。
【0026】
<サーバコンピュータ50による報告書59の作成における特徴>
(1)
ここでは、報告書作成プログラム52aを実行させるプログラム実行部52が、各ビル10の空調設備14から収集され設備情報記憶部51に記憶・蓄積された情報群を基に、報告書59を作成する。報告書59に書き出される各情報は、第1テーブル53aにおいて、空調設備14の種類との関連づけが為されているとともに報告書59における配置が特定されており、また使用する報告書シートも決められている。したがって、報告書作成プログラム52aは、各情報がどの種類の空調設備14のもので報告書59における配置はどこかといった内容を含んでいなくてもよく、第1および第2テーブル53a,53bを参照することによって、各空調設備14から収集された情報群を基に報告書59に仕上げることができる
これにより、ビル空調遠隔管理システムに新しい空調設備14の機種を有するビル10が加わったときにも、報告書作成プログラム52a自身を書き換える必要がなく、第1テーブル53aや第2テーブル53bに追加データを付加するだけで、新しいビル10の新機種の空調設備14に対する報告書59を作成することができるようになる。なお、報告書作成プログラム52a自身を書き換える必要がないため、報告書作成プログラム52aのデバック作業やコンパイル作業、サーバコンピュータ50に対するインスツール作業などもなく、サーバコンピュータ50を停止させるといったデメリットも生じない。また、第1テーブル53aや第2テーブル53bへの追加データの付加は、サーバコンピュータ50を停止させることなく行うことができる。
【0027】
(2)
ここでは、約30種類の報告書シートのシートファイル(図示せず)を報告書用記憶部53に記憶するとともに、報告書用記憶部53に第2テーブル53bを設け、そこで報告書シートのシートファイルと報告書シートの番号との対応付けをさせている。表示することのできる情報項目が異なる複数の報告書シートは、それぞれ、決められた幾つかの種類の空調設備14(あるいは1つの種類の空調設備14)に対応したものである。これにより、対象となる空調設備14にない情報に対する欄が報告書59中に多く存在したり、必要な情報群の表示が報告書59において小さくなったりする不具合が抑えられている。
【0028】
なお、100を超える種類の空調設備14に対応する本システムにおいて、1つの報告書シートを共用しようとする事は、情報の延べ項目数が多くなりすぎ、報告書59が巨大化するため、現実的ではない。
また、報告書用記憶部53に新たな報告書シートのシートファイルを追加する場合には、第2テーブル53bにおいて新たなシートファイルのファイル名を報告書シートの番号とともに登録することになる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1に係る設備情報出力装置では、種類特定データ、情報特定データ、および配置特定データを関連づけたデータベースを設け、出力作成プログラムが収集された情報群に加えデータベースを参照して出力情報を作成する構成を採っている。これにより、対象となる設備群に新しい種類の設備が加わって、その設備の特有の情報群やそれらの出力情報における配置などが新たに決まった場合においても、出力作成プログラム自身を書き換える必要がなく、データベースに追加データを付加するだけで対応することができる。したがって、設備の種類が増えたときの対応に要する作業負担が従来に較べて小さくなる。
【0030】
請求項2に係る設備情報出力装置では、対象となる設備群に新しい種類の設備が加わって、その設備の特有の情報群を今までにない出力フォーマットによって出力情報に仕上げる必要があるときにも、出力作成プログラム自身を書き換えることなく、記憶部に記憶させる出力フォーマットを追加するとともにデータベースにデータを追加するだけで、対応が可能である。
【0031】
請求項3に係る設備情報出力装置では、それぞれ出力できる情報の項目が異なる複数の出力フォーマットを記憶部に記憶させているため、種類によって設備それぞれの特有の情報群が大きく異なる場合でも、各設備に合ったフォーマットで出力情報を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のビル空調遠隔管理システムのブロック構成図。
【図2】本発明の一実施形態に係るビル空調遠隔管理システムのブロック構成図。
【図3】第1データベースの概略構成図。
【図4】報告書の一例を示す図。
【図5】報告書の一例を示す図。
【符号の説明】
14 空調設備(設備)
50 設備情報出力装置(サーバコンピュータ)
52 プログラム実行部(出力作成部)
52a 報告書作成プログラム(出力作成プログラム)
53 報告書用記憶部(記憶部)
53a 第1データベース(データベース)
59 報告書(出力情報)
71 種類特定データ
73 表示情報特定データ(情報特定データ)
74 配置特定データ
Claims (3)
- 特有の情報群が異なる複数種類の設備(14)を含む設備群から前記特有の情報群を収集して、それぞれの前記設備(14)に関する所定の出力情報(59)を出力する設備情報出力装置(50)であって、
設備(14)の種類を特定する種類特定データ(71)と、設備の情報を特定する情報特定データ(73)と、前記出力情報(59)における前記情報の配置を特定する配置特定データ(74)とを関連づけるデータベース(53a)を記憶する記憶部(53)と、
前記設備(14)から収集した前記特有の情報群と前記データベース(53a)とを用いて前記出力情報(59)を作成する出力作成プログラム(52a)を実行する出力作成部(52)と、
を備えた設備情報出力装置(50)。 - 前記記憶部(53)は、さらに複数の出力フォーマットを記憶しており、
前記データベース(53a)は、さらに前記種類特定データ(71)と前記出力フォーマットとを関連づけており、前記配置特定データ(74)が前記出力フォーマットにおける前記情報の配置場所を示す、
請求項1に記載の設備情報出力装置(50)。 - 前記複数の出力フォーマットは、それぞれ出力できる情報の項目が異なる、
請求項2に記載の設備情報出力装置(50)。
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