JP2004028453A - 空気調和機の室内機 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気調和機の室内機内部の清掃が容易に行えるようにして、熱交換性能の向上を図るとともに、吹き出し空気を綺麗にする。
【解決手段】室内機の筐体を、熱交換器5が固定されるベース7と、背面と内側を開放した左右一対の側板8および9と、吹出口4とともに同吹出口4の上面に熱交換器5から流下する結露水を受けるための露受部10を一体に設けてなるケーシング11と、上面と前面とに室内空気の吸込口2を備え、左右を側板8および9に被着するようにした吸込グリル12とにより構成するとともに、吹出口4とその上部の露受部10間に形成された空隙ん14に左右一対の軸体15A、15Bまたは軸受部を設ける一方、吸込グリル12の下端部に前記軸体15A、15Bまたは軸受部に対応した軸受部16または軸体を設け、更に、吸込グリル12の背面側にエアフィルタの取付ガイドおよびストッパを設けた構成とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気調和機の室内機に係わり、詳しくは、同室内機の筐体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来の室内機の外観および内部構成の一例を示したものである。
この室内機の筐体21はベース22と、このベース22に着脱可能に装着された前面パネル23と、この前面パネル23の前方に開閉自在に取付けられた吸込グリル24とからなり、筐体21の上部(前面パネル23の上部および吸込グリル24)には室内の空気を取り込むための吸込口25が設けられ、前面下部には熱交換された空気を室内に送出するための吹出口26が形成されている。
【0003】
これら吸込口25と吹出口26とを結ぶ空気通路27にはエアフィルタ28と、前後に屈曲させた熱交換器29と、同熱交換器29で熱交換された空気を吹出口26へ送出する送風ファン(クロスフローファン)30等が配置され、吹出口26の奥には室内への風向を左右に偏向する図示されてない風向板が設けられ、手前には室内への風向を上下に偏向する風向板31が設けられている。また、筐体21内部の一側には送風ファン30を駆動するモータ32等を収容した電装部が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来例において、筐体21を構成する前面パネル23には横方向に設けられた複数の梁23aと縦方向に設けられたエアフィルタ28の取付ガイド23bがあるため熱交換器29の清掃が難しく、また、筐体21の上部(前面パネル23の上部および吸込グリル24)に設けられている吸込口25には埃がつきやすいが、素人(ユーザー)にとっては前面パネル23だけでなく吸込グリル24の着脱でさえ困難であるため、これらの清掃が十分に行えないという問題があった。また、室内機は高位置に設置されているのでエアフィルタ28の着脱も容易ではなく、汚れたままで長期間使用されることが多かった。また、前面パネル23は大きいため、その金型も大きなものとなりコスト高になっていた。したがって、本発明においては、これらの問題点の解消を容易にした空気調和機の室内機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、筐体上部の吸込口と、同筐体下部の吹出口とを結ぶ空気通路に、熱交換器と、同熱交換器により熱交換された空気を前記吹出口へ送出する送風ファン等を設けるとともに、前記吹出口に室内への風向を上下に偏向する風向板を設けてなる空気調和機の室内機において、前記筐体を、前記熱交換器が固定されるベースと、背面と内側を開放した左右一対の側板と、前記吹出口とともに同吹出口の上面に前記熱交換器から流下する結露水を受けるための露受部を一体に設けてなるケーシングと、上面と前面とに前記吸込口を備え、左右を前記側板に被着するようにした吸込グリルとにより構成するとともに、前記吹出口とその上部の露受部間に形成された空隙に左右一対の軸体または軸受部を設ける一方、前記吸込グリルの下端に前記軸体または軸受部に対応した軸受部または軸体を設けてなる構成とする。
【0006】
また、前記ケーシングの一側に前記送風ファンを駆動するモータ等を収容した電装部を設けてなる構成とする。
【0007】
また、前記吸込グリルの背面側にエアフィルタの取付ガイドおよびストッパーを設けてなる構成とする。
【0008】
また、前記吹出口と露受部間の空隙に設けられる軸体または軸受部にこれらの傾斜を防止する傾斜防止片を一体に形成してなる構成とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1は室内機の外観を、図2は同室内機の構成部材の概略を示したものである。図において、1は筐体で、この筐体1の上部には室内の空気を取り込む吸込口2があり、下部には室内への風向を上下に偏向する風向板3を備えた吹出口4があり、吸込口2と吹出口4を結ぶ空気通路には図2に示すような熱交換器5と、同熱交換器5により熱交換された空気を吹出口4へ送出する送風ファン6等が設けられている。
【0010】
筐体1は、熱交換器5が固定されるベース7と、背面と内側を開放した左右一対の側板8および9と、吹出口4とともに同吹出口4の上面に熱交換器5から流下する結露水を受けるための露受部10を一体に設けてなるケーシング11と、上面と前面とに吸込口2を備え、左右を側板8および9に被着するようにした吸込グリル12とにより構成され、側板8および9には吸込グリル12の厚みに対応した段差面8a、9aが設けられている。また、ケーシング11の一側には送風ファン6を駆動するモータ等を収容した電装部13が配設される。
【0011】
ケーシング11の吹出口4とその上部の露受部10との間には前方に向けて開口した空隙14があるが、本発明においては、この空隙14に左右一対の軸体15A、15Bまたは軸受部を設ける一方、吸込グリル12の下端に前記軸体15A、15Bまたは軸受部に対応した軸受部16または軸体を設けて両者を図3に示すように勘合させ、吸込グリル12の開閉を可能にしている。
【0012】
また、本発明においては、吸込グリル12の背面側にエアフィルタ17の取付ガイド12aおよびストッパー12bを設けて、エアフィルタ17の着脱(矢印方向)を容易にしている。
【0013】
図4は吹出口4と露受部10間の空隙14の一方に設けられた軸体15Aと、これに対応する吸込グリル12側の軸受部16の形態を拡大図示したもので、軸体15Aにはその傾斜を防止する傾斜防止片15aが一体に形成され空隙14内に固着されている。
【0014】
図5は以上説明した軸体15Aと軸受部16の関係を断面図により側面から示したもので、吸込グリル12を上部に回動させていくと実線で示すような形態となり、開くと破線および図3に示すような形態となり、エアフィルタ17の着脱が容易になるとともに、吸込グリル12は取り外しができ、且つ、熱交換器5の前方は完全な開放状態となるので同熱交換器5の清掃も楽に行える。
【0015】
図6は本発明の第2の実施の形態を示したもので、その特徴とするところは、吹出口4と露受部10間の空隙14に軸受部17Aを設け、これに対応する軸体18を吸込グリル12に設けたことが特徴となっており、軸受部17Aは左右一対の部材からなり、それぞれに軸受の傾斜を防止する傾斜防止片17aが一体に形成され、空隙14の所定位置に固着されている。一方、軸体18も左右一対からなり、吸込グリル12の下端内面に一体に形成されている。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したような室内機であれば、吸込グリルの着脱および開閉が容易に行えるのでエアフィルタおよび吸込グリルの清掃が容易であるとともに、熱交換器の前方および上部には清掃の邪魔になる梁などが一つも無く、同熱交換器の清掃が容易に行えることにより、熱交換率の向上に好影響を及ぼすと同時に吹き出し空気が綺麗になるなど、多大の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による室内機の外観斜視図である。
【図2】本発明による室内機の構成部材の概略を示す斜視図である。
【図3】本発明による構成部材を用いて組立られた室内機の前方内部を示す斜視図である。
【図4】本発明による室内機の要部拡大斜視図である。
【図5】本発明による室内機の要部拡大断面図である。
【図6】本発明による室内機の第2の実施の形態を示す要部拡大斜視図である。
【図7】従来の室内機の概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 筐体
2 吸込口
4 吹出口
5 熱交換器
6 送風ファン
7 ベース
8、9 側板
9A 段差面
10 露受部
11 ケーシング
12 吸込グリル
12a 取付ガイド
12b ストッパ
13 電装部
14 空隙
15A、15B 軸体
15a、17a 傾斜防止片
16、17A 軸受部

Claims (4)

  1. 筐体上部の吸込口と、同筐体下部の吹出口とを結ぶ空気通路に、熱交換器と、同熱交換器により熱交換された空気を前記吹出口へ送出する送風ファン等を設けるとともに、前記吹出口に室内への風向を上下に偏向する風向板を設けてなる空気調和機の室内機において、前記筐体を、前記熱交換器が固定されるベースと、背面と内側を開放した左右一対の側板と、前記吹出口とともに同吹出口の上面に前記熱交換器から流下する結露水を受けるための露受部を一体に設けてなるケーシングと、上面と前面とに前記吸込口を備え、左右を前記側板に被着するようにした吸込グリルとにより構成するとともに、前記吹出口とその上部の露受部間に形成された空隙に左右一対の軸体または軸受部を設ける一方、前記吸込グリルの下端に前記軸体または軸受部に対応した軸受部または軸体を設けてなることを特徴とする空気調和機の室内機。
  2. 前記ケーシングの一側に前記送風ファンを駆動するモータ等を収容した電装部を設けてなる請求項1記載の空気調和機の室内機。
  3. 前記吸込グリルの背面側にエアフィルタの取付ガイドおよびストッパーを設けてなる請求項1記載の空気調和機の室内機。
  4. 前記吹出口と露受部間の空隙に設けられる軸体または軸受部にこれらの傾斜を防止する傾斜防止片を一体に形成してなる請求項1記載の空気調和機の室内機。
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