JP2004026040A - 可変周期型減揺水槽 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】動揺緩和流体Wが投入されたウイングタンク1a、1bの内部にそれぞれ邪魔部材8が設けられている。そして、邪魔部材8には動揺緩和流体Wを通過させるための切り欠き部9が設けられており、その切り欠き部9の総面積は邪魔部材8の面積の15〜50%に設定されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、船舶の横揺れを抑制する可変周期型減揺水槽に関し、詳しくは、減揺水槽のウイングタンク内部に設置する邪魔部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、船舶の横揺れ角を減少させるため、左右一対のウイングタンクをダクトで連通させたU字管型の減揺水槽が使用されている。この減揺水槽は、船舶の横揺れにより励起される、減揺水槽内の動揺緩和流体の移動の位相差を利用して減揺効果を得るものである。船体の動揺は波に対し90度の位相差で起こるが、この場合、船の横播れ周期と減揺水槽の固有周期が等しいと、減揺水槽内の動揺緩和流体は船体の横揺れに対し90度の位相遅れを生じ、波に対しては180度の位相遅れを生じる。この時、波によって生じる横揺れモーメントと、減揺水槽中の動揺緩和流体によって生じるモーメントは正反対の方向になり、船体に作用する横揺れモーメントが相殺されて減揺効果が得られることが知られている。
【0003】
しかし、船の横揺れ固有周期と波周期が同一となるような海象状態においては、船が同調横揺れを起こすため、船の横揺れ角が大きくなり内の動揺緩和流体の移動エネルギーも大きくなるため、ダクト内を移動する動揺緩和流体は非常な勢いでウイングタンク内へ噴出すると共に、ウイングタンクの側壁へ勢いよく衝突して、大きな振動および騒音を発生するため、ウイングタンク側板の部材強度を大きくしておかなければならない等の問題を有していた。また、ウイングタンクの側壁で勢いの方向を変えられた動揺緩和流体は、ウイングタンクの天板に衝突するため、ウイングタンクの高さを高くしておかなければならないという問題も有していた。
【0004】
この問題を解決するものとして、特公昭50−30360号公報(以後、従来技術という)に、ウイングタンク内に邪魔部材を設けた減揺水槽が示されている。
【0005】
この従来技術では、前記公報に記載されているように、「ダクト出口から適当な距離を採ったウイングタンクの中間部底部に、その船の長さ方向に平行して1個または複数個の水流妨害機構を設け、これによって、ウイングタンク内を流れる水の量をば変えないでその移動に極当な時間遅れ(具体的な設計によってそれなりに異なるが一般的に0.5〜2秒)を与える」ものであり、ウイングタンク内において自由表面を有する液体の大部分が、船体の横揺れに伴い邪魔部材の上方を迂回しなければ邪魔部材の反対側に移行することができないような形状と高さの邪魔部材を有するようにしている。
【0006】
上記のような邪魔部材の存在によって、従来技術では、船体が横方向に傾斜した際に、下位に位置するウイングタンク内に流入した動揺緩和流体は、一旦邪魔部材を乗り越えるように迂回してからでないとそれより前方に進入することができず、又上位に位置するウイングタンク内にあっても、その邪魔部材と船側側の側壁との間にある動揺緩和流体は、それがダクト内に進入しようとする速度を邪魔部材によって阻まれる。これにより、タンク内の動揺緩和流体の移動に時間遅れを与えて揺動効果を高めると共に、ダクトから出た動揺緩和流体の勢いを減衰してウイングタンクの側壁への衝突を緩和し、大きな振動や騒音の発生を回避できるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術では、邪魔板の設置によりウイングタンク内を流れる動揺緩和流体に減衰を与え、ダクトを通過した動揺緩和流体がウイングタンクの側壁に衝撃を与えて騒音を発するのを防止しているが、同時に動揺緩和流体の移動に0.5〜2秒もの大きな時間遅れを与えてしまう。
【0008】
また、邪魔板の設置による動揺緩和流体が迂回する現象および動揺緩和流体の移動が阻まれる現象は、船体の横揺れ角が小さな場合も、大きな場合も同様に起こり得る現象である。ただし、上位に位置するウイングタンク内では、邪魔部材と船側側の側壁の間にある動揺緩和流体は、船体が傾斜して、上位に位置するウイングタンク内の水平液面が邪魔部材の上面に達する角度までは、動揺緩和流体がダクト内に進入しようとする速度が邪魔部材によって阻まれながらも流出するが、上位に位置するウイングタンク内の水平液面が邪魔部材の上面に達する角度より船体の横揺れ角が大きくなる場合は、邪魔部材の後方の動揺緩和流体は邪魔部材に流路を断たれ滞留もしくは大きな時間遅れを起こすこととなる。
【0009】
本来、邪魔部材の後方に滞留する動揺緩和流体は、邪魔部材が無ければ、ダクトを通じて下位に位置するウイングタンク内へ流出すべきものであり、横揺れ角度に応じた動揺緩和流体量が下位に位置するウイングタンク内へ移動することにより適正な移動モーメント(減揺モーメント)が得られるのであるから、邪魔部材と船側側の側壁との間の動揺緩和流体が正常に移動できない場合は、著しく動揺緩和流体の移動モーメント(減揺モーメント)が減少し、減揺効果を損なうことは明らかである。
【0010】
したがって、従来技術は、船体が横方向に傾斜した時、上位に位置するウイングタンク内の水平液面が、その邪魔部材の高さより上方にある小角度の船体横揺れ角の範囲では有効であると認められるが、横揺れ角がそれ以上の角度になると、邪魔部材の後方に滞留する動揺緩和流体のために動揺緩和流体の移動量が、邪魔部材の無い場合にくらべ小さくなり、減揺効果が損なわれる。
【0011】
また、船の横揺れを感知して周期制御が可能な現在の可変周期型減揺水槽(例えば特許第3048865号)ではダンパーの開閉により周期制御(ダンパーの閉鎖によりタンク内の動揺緩和流体の流れに時間遅れを与え、周期を制御する。)が可能であるため、従来技術のように邪魔部材によって大きな時間遅れを与える必要が無いばかりで無く、船の横揺れ周期が減揺水槽固有周期から±約1秒以上はずれると効果は極減するという欠点を有している。
【0012】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、邪魔部材によって動揺緩和流体の移動に大きな時間遅れや動揺緩和流体の滞留を発生させること無く、ウイングタンクの側壁に衝突する動揺緩和流体の衝撃を緩和し、騒音の発生を防止することのできる可変周期型減揺水槽を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本願の請求項1の発明は、左右一対のシングルタイプのウイングタンクと該一対のウイングタンク下部を連通させるダクトと該一対のウイングタンク上部を連結する空気ダクトとを有する減揺水槽と、前記ダクトに設けられ、その開閉によって減揺水槽内部の液体の揺動周期を調整するためのダンパーと、前記空気ダクトに設けられ、その開閉によって減揺水槽の作動と非作動を切り替えるためのバルブとを備える可変周期型減揺水槽において、前記ウイングタンク中に邪魔部材を設けるとともに、該邪魔部材に切り欠き部を設け、該切り欠き部の面積を邪魔部材の面積の15〜50%としたことを特徴とした可変周期型減揺水槽である。
【0014】
また、本願の請求項2の発明は、邪魔部材を、前記ウイングタンクの船幅中央部側の側壁から船側側の側壁に向かってウイングタンク幅の35〜55%の範囲内の位置に設置したことを特徴とする請求項1記載の可変周期型減揺水槽である。
【0015】
また、本願の請求項3の発明は、邪魔部材のウイングタンク底面からの高さを、前記ダクトの高さの1.2〜1.8倍としたことを特徴とする請求項1または2記載の可変周期型減揺水槽である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の可変周期型減揺水槽の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、一実施形態に係る可変周期型減揺水槽の全体図である。同図において、可変周期型減揺水槽は、船体の左舷と右舷にそれぞれ設けられ、動揺緩和流体Wが投入されたシングルタイプのウイングタンク1a、1bとウイングタンク1a、1bの下部を連通させるダクト2とウイングタンク1a、1bの上部を連結する空気ダクト5とを有する減揺水槽1と、ダクト2に設けられ、その開閉によって減揺水槽1の固有周期を変化させるためのダンパー3と、空気ダクト5に設けられ、その開閉により減揺水槽1の作動と非作動を切り替えるためのバルブ6とを備えるとともに、ウイングタンク1a、1bの内部にそれぞれ邪魔部材8を有している。邪魔部材8は、ウイングタンク1a、1b内の底部に、ウイングタンク1a、1bの長さ方向に沿って設置されている。
【0018】
ちなみに、ダクト2および空気ダクト5の延びている方向が、この可変周期型減揺水槽が搭載される船の幅方向であり、ウイングタンク1a、1bの幅方向である。そして、それと水平面で直交する方向が船の長さ方向であり、ウイングタンク1a、1bの長さ方向である。
【0019】
図2は、邪魔部材8の長さ方向の断面図である。邪魔部材8は、全体的には矩形であるが、その一部に、動揺緩和流体Wを通過させるための切り欠き部9が設けられている。図2(a)に示す邪魔部材には、ウイングタンクの底面から邪魔部材の中間高さ位置まで延びる縦長孔形状の切り欠き部が6個設けられている。図2(b)に示す邪魔部材には、邪魔部材の中段下方に横長孔形状の切り欠き部が3個設けられている。(a)、(b)に示すいずれの邪魔部材の切り欠き部についても、その切り欠き部の総面積は矩形状の邪魔部材の全面積(長さ×高さ)の15〜50%となっている。
【0020】
上記のような可変周期型減揺水槽においては、船体の横揺れに伴い下位に位置するウイングタンク内では、動揺緩和流体Wがダクト2から噴出してくる場合、動揺緩和流体Wの大半は邪魔部材8により減衰を与えられると共に、邪魔部材8の上部を迂回するように拡散される。そして、邪魔部材8の上部を迂回しない動揺緩和流体Wは邪魔部材8の切り欠き部9を通過し、減衰を与えられる。したがって、従来技術の邪魔部材よりもダクト2から噴出する動揺緩和流体Wを効率良く分散して減衰を与えることが可能となり、ウイングタンクの側壁に与える衝撃力を小さくすることができる。
【0021】
また、船体の横揺れに伴い上位に位置するウイングタンク内では、動揺緩和流体Wがダクト2へ流入する場合、動揺緩和流体Wは邪魔部材8の上部を迂回すると共に、邪魔部材8の切り欠き部9を通過し、ダクト2へ流入するので、大きな時間遅れや動揺緩和流体が邪魔部材8と船側側の側壁との間に滞留することが無く、正常な周期と移動モーメント(減揺モーメント)が得られることとなる。
【0022】
その際に、減揺水槽は、搭載される船舶の固有周期に対応するように設計されるので、切り欠き部9の面積率についても船舶の固有周期に対応するように設計する必要がある。
【0023】
すなわち、船体の幅が広く重心位置が低い船舶のように横揺れ固有周期が短い場合には、邪魔部材8の高さより下部に滞留しようとする動揺緩和流体Wを短い周期に対応して効率良く流出させるために、切り欠き部9の面積率を大きくする必要があるが、その場合でも、切り欠き部9の面積率が50%を越えると、切り欠き部9の面積が大きくなり過ぎて、邪魔部材8による動揺緩和流体Wの減衰効果が得られなくなる。
【0024】
一方、船体の幅が狭く重心位置が高い船舶のように横揺れの固有周期が長い場合には、邪魔部材8の高さより下部に滞留しようとする動揺緩和流体Wを長い周期に対応して流出させれば良いので、切り欠き部9の面積率をあまり大きくする必要は無いが、その場合でも、切り欠き部9の面積率が15%未満であると、切り欠き部9の面積が少な過ぎるために、邪魔部材8の高さより下部に滞留しようとする動揺緩和流体Wを横揺れの周期に対応して流出させることができなくなる。
【0025】
したがって、減揺水槽の邪魔部材の切り欠き面積率は、船舶の横揺れ固有周期に対応して、15〜50%の間の適切な切り欠き面積率とする必要がある。
【0026】
なお、図2(a)、(b)には一般的な切り欠き部の形状を示したが、切り欠き部の形状および数はどの様な形状、数としても良い。例えば、切り欠き部として、図2(c)示すように、邪魔部材の長さ方向に所定の数の隙間を持たせた形状でも良いし、図2(d)示すように、邪魔部材の高さ方向に所定の数の隙間を持たせた形状でも良い。この場合、切り欠き部面積率は、全邪魔部材面積(ウイングタンクの長さ×邪魔部材のウイングタンク底面からの高さ)に対して、動揺緩和流体Wが通過可能な隙間面積の比率とする。
【0027】
次に、本発明の他の実施形態を図3に示す。
【0028】
図3は減揺水槽1の横断面を示す図である。切り欠き部を有した邪魔部材8が、船の長さ方向に平行あるいは多少の傾きをもってウイングタンク1a、1bの下部に設置されている。邪魔部材8の設置位置は、ウイングタンクの船幅中央部側の側壁から船側側の側壁に向かってウイングタンク幅の35〜55%の範囲内の位置に設置されている。
【0029】
邪魔部材8の設置位置については、船舶の固有周期および横揺れ角に対応して設計する必要がある。
【0030】
すなわち、横揺れ固有周期が短く、横揺れ角が大きい船の場合、動揺緩和流体Wの移動速度が速く、移動量も多いので、ダクト2から噴出した動揺緩和流体Wが早めに減衰させるために、邪魔部材8を設置する位置はダクト2の開口部に近い位置とする必要があるが、ウイングタンクの船幅中央部側の側壁から船側側の側壁に向かってウイングタンク幅の35%未満の位置に設置すると、邪魔部材8と船側側の側壁との間に存在する動揺緩和流体Wの量が多くなり過ぎて、横揺れ周期に対応して動揺緩和流体Wを適切に流出させることができなくなる。
【0031】
一方、横揺れ固有周期が長く、横揺れ角が小さい船の場合、動揺緩和流体Wの移動速度は遅く、移動量も少ないので、邪魔部材8を設置する位置はダクト2の開口部に近い位置にする必要は無いが、ウイングタンクの船幅中央部側の側壁から船側側の側壁に向かってウイングタンク幅の55%を越えた位置に設置すると、ダクト2の開口部2と邪魔部材8の間隔が離れ過ぎてしまって、邪魔部材8による動揺緩和流体Wの減衰効果が得られなくなる。
【0032】
したがって、減揺水槽の邪魔部材8の設置位置は、船舶の横揺れ固有周期および横揺れ角に対応して、ウイングタンクの船幅中央部側の側壁から船側側の側壁に向かって、ウイングタンク幅の35〜55%の間の適切な位置に設置する必要がある。
【0033】
さらに、本発明の他の実施形態を図4に示す。
【0034】
図4は減揺水槽の横断面を示す図である。切り欠き部を有した邪魔部材8が、船の深さ方向に垂直あるいは多少の傾きをもってウイングタンク1a、1bの下部に設置されている。邪魔部材8の高さ(ウイングタンク底面から邪魔部材頂部までの長さ)は、ダクト2の高さの1.2〜1.8倍の高さで設置されている。
【0035】
減揺水槽は搭載される船舶の固有周期に対応するよう設計され、ダクト2の高さとウイングタンク1a、1b内の動揺緩和流体面の高さ(動揺緩和流体Wの量)の関係は減揺水槽の固有周期に関係してくる。例えば、同一ダクト高さで設計した場合、ウイングタンク1a、1b内の液面が高く(動揺緩和流体Wの量が多く)なれば減揺水槽の固有周期も長くなり、液面が低く(動揺緩和流体Wの量が少なく)なれば減揺水槽の固有周期も短くなるという関係がある。
【0036】
したがって、ダクト2から噴出する動揺緩和流体Wを有効に減衰させるためには、ウイングタンク内の液面高さおよび横揺れ周期により邪魔部材8の高さを設計する必要がある。
【0037】
すなわち、横揺れ固有周期が短く、ウイングタンク内の液面高さが低い(動揺緩和流体Wの量が少ない)場合は、邪魔部材8の高さも低くする。しかし、ダクト2の高さの1.2倍未満の高さにすると、低くなり過ぎて、邪魔部材による動揺緩和流体Wの減衰効果が得られなくなる。
【0038】
一方、横揺れ固有周期が長く、ウイングタンク内の液面高さが高い(動揺緩和流体Wの量が多い)場合は、邪魔部材8の高さも高くする。しかし、ダクト2の高さの1.8倍を越える高さにすると、高くなり過ぎて、横揺れ周期に対応して動揺緩和流体Wを適切に流出させることができなくなる。
【0039】
したがって、減揺水槽の邪魔部材8の高さは、減揺水槽の液面高さおよび横揺れ固有周期に対応して、ダクト2の高さの1.2〜1.8倍の間の適切な高さとする必要がある。
【0040】
これにより、動揺緩和流体面の高さに応じて、ダクト2から噴出した動揺緩和流体Wの減衰を有効に行うことが可能となる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、邪魔部材とウイングタンクの船側側の側壁との間に位置する動揺緩和流体を有効に排出するための適切な切り欠き部を邪魔部材に設けたので、動揺緩和流体の移動に大きな時間的遅れを与えることが無くなり、可変周期型減揺水槽のダンパーの開閉による周期制御の精度が向上すると共に、動揺緩和流体が邪魔部材により滞留することも無くなり、適正な移動モーメントが得られることにより、安定した周期制御と減揺効果が可能となる。
【0042】
また、請求項2の発明によれば、減揺タンクを搭載する船舶の横揺れ固有周期にあわせて邪魔部材の設置位置を適切な位置に設定したので、横揺れ固有周期の短い船舶や横揺れ固有周期の長い船舶に応じて、動揺緩和流体に有効な減衰を与えることが可能となり、ダクトを通過する動揺緩和流体が非常な勢いでウイングタンク内に噴出し、ウイングタンクの側壁に衝突する勢いを弱めて、ウイングタンクの側壁に対する衝撃を弱化し、動揺緩和流体の衝突による騒音を低減させることが可能となる。
【0043】
さらに、請求項3の発明によれば、減揺水槽内に投入される動揺緩和流体の液面高さおよび減揺水槽を搭載する船舶の横揺れ固有周期に応じて、邪魔部材の高さを適切な高さに設定したので、動揺緩和流体に有効な減衰を与えることが可能となり、ダクトを通過する動揺緩和流体が非常な勢いでウイングタンク内に噴出し、ウイングタンクの側壁に衝突する勢いを弱めて、ウイングタンクの側壁に対する衝撃を弱化し、動揺緩和流体の衝突による騒音を低減させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す全体構成図である。
【図2】本発明の一実施形態における邪魔部材の長さ方向断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態の説明図である。
【図4】本発明の他の実施形態の説明図である。
【符号の説明】
1 減揺水槽
1a、1b ウイングタンク
2 ダクト
3 ダンパー
5 空気ダクト
6 バルブ
8 邪魔部材
9 切り欠き部
Claims (3)
- 左右一対のシングルタイプのウイングタンクと該一対のウイングタンク下部を連通させるダクトと該一対のウイングタンク上部を連結する空気ダクトとを有する減揺水槽と、前記ダクトに設けられ、その開閉によって減揺水槽内部の液体の揺動周期を調整するためのダンパーと、前記空気ダクトに設けられ、その開閉によって減揺水槽の作動と非作動を切り替えるためのバルブとを備える可変周期型減揺水槽において、前記ウイングタンク中に邪魔部材を設けるとともに、該邪魔部材に切り欠き部を設け、該切り欠き部の面積を邪魔部材の面積の15〜50%としたことを特徴とした可変周期型減揺水槽。
- 邪魔部材を、前記ウイングタンクの船幅中央部側の側壁から船側側の側壁に向かってウイングタンク幅の35〜55%の範囲内の位置に設置したことを特徴とする請求項1記載の可変周期型減揺水槽。
- 邪魔部材のウイングタンク底面からの高さを、前記ダクトの高さの1.2〜1.8倍としたことを特徴とする請求項1または2記載の可変周期型減揺水槽。
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