JP2004025753A - セラミック成型用金型 - Google Patents
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Abstract
【課題】光コネクタ用フェルール製作に適した、高精度なジルコニア成型体4を成型するためのセラミック成型用金型1を得る。
【解決手段】テーパ2aとこれに接続する円筒部を有するダイス2と、その中心に配置されるテーパと細径部3aを有するピン3からなるセラミック成型用金型1において、円筒部2bでの流路断面積S1とピンテーパ終端部3bにおける流路断面積S2の比S2/S1が1.1以上とする。
【選択図】図1
【解決手段】テーパ2aとこれに接続する円筒部を有するダイス2と、その中心に配置されるテーパと細径部3aを有するピン3からなるセラミック成型用金型1において、円筒部2bでの流路断面積S1とピンテーパ終端部3bにおける流路断面積S2の比S2/S1が1.1以上とする。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、光ファイバを接続する光コネクタの主要部品として用いられるセラミックス製フェルールなどを製造するセラミック成型用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信における情報量の増大に伴い、光ファイバを用いた光通信が使用されている。この光通信において、光ファイバ同士の接続、あるいは光ファイバと各種光素子との接続には光コネクタが用いられている。
【0003】
例えば、光ファイバ同士を接続するコネクタの場合に、円柱体の中心に、光ファイバの端部を収納する貫通孔が形成されたフェルールが用いられる。このフェルールの2つをスリーブの両端から挿入して、内部で凸球面状に加工した端面同士を当接させるようにした構造となっている。
【0004】
上記フェルールやスリーブの材質としてはセラミックス、金属、プラスチック、ガラス等、さまざまなものが試作されてきたが、現在は大半がセラミックス製となっている。その理由は、セラミックスは加工精度が高いため、内径、外径の公差を1μm以下と高精度にすることができ、またセラミックスは摩擦係数が低いため光ファイバの挿入性に優れ、剛性が高く熱膨張係数が低いことから外部応力や温度変化に対して安定であり、耐食性にも優れているためである。
【0005】
このようなセラミックス製フェルールを製造するには、例えば、押出成型法により成形体を製作している。従来の押出成型法を説明するために図1に基づいて説明する。即ち、セラミック成型用の金型1は、入り口20の開口20aが先端になるにつれて小さくなるテーパー状流路2aと、そのテーパー状流路2aの先端に連設された円柱状流路2bとから成る貫通流路200を有したダイス2と、貫通流路200の中心に配置し、先端になるにつれて径が小さくなるテーパー部3cとテーパー部3cの先端に連設した円柱状の細径部3aとから成る軸体3とで構成されている。
【0006】
そして、この金型1の内部にセラミック原料を注入するとともに、金型1の入り口20側から押圧力をかけることでセラミック原料が貫通流路200と軸体3間を通過し、円柱状通路の出口が円形であるので、中心に貫通孔を有した円柱状の成形体が押し出されて形成される。その後、この成形体を乾燥して焼成することで図2に示す円柱体状のフェルール用磁器4が製造される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、フェルールは、ファイバ接続時の接続損失を低減するため、中心部の貫通口と外周の同心度について高い精度が要求される。従来の押し出し成型では、軸体3のテーパー部3cの先端3bは円柱状流路2b側に位置していることから(図1では説明上、本発明のものを用いているので異なっている)、押圧力によってはセラミック原料の流れが乱れ、円柱流路2bで成形中に、軸体3の細径部3aが振れ、細径部3aにより形成される貫通孔4bは円柱体4bの外周40の中心からずれてしまう。すなわち、円柱体4aの外周4bに対する貫通孔4aの同心度が低下してしまうのである。
【0008】
従って、フェルール用磁器4においてこの同心度が悪かったため、この同心度を高めるための加工に多大な工数を要するという問題点があった。
【0009】
本発明は上述の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、中心部の貫通口と外周の同心度について高い精度を有するフェルール用磁器を製造出来るセラミック用成形金型を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み、本発明は、入り口の開口径が先端に近づくにつれて小さくなるテーパー状流路と、該テーパー状流路の先端に連設した円柱状流路とから成る貫通流路を有したダイスと、前記貫通流路の中心に配置し、先端に近づくにつれて径が小さくなるテーパー部と該テーパー部の先端に連設した円柱状の細径部とから成る軸体とで構成され金型において、前記軸体のテーパー部は前記ダイスのテーパー流路側に、前記軸体の細径部は前記ダイスのテーパー流路から円柱状流路側にかけてそれぞれ配置してなるセラミックス用成形金型を提供する。
【0011】
そして、前記円柱状流路の流路断面積S1と、前記軸体のテーパー部先端位置におけるテーパー状流路の流路断面積S2との比(S2/S1)を1.1以上としても良い。
また、前記ダイスのテーパー状流路先端と円柱状流路の連設部位を曲面状に形成しても良い。
更に、前記曲面状に形成した連設部位の曲率半径R(mm)と前記ダイスのテーパー状流路のテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)を0.1以上としても良い。
また、前記貫通流路の表面の算術平均粗さ(Ra)で0.2μm以下としても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図を用いて説明する。
【0013】
本発明のセラミックス製フェルール用磁器の製造に用いる金型の構成について図1を用いて説明する。図1(a)は本発明のセラミックス製フェルールの製造に用いられる金型1を説明する中央断面図、図1(b)はA−A線断面図である。
セラミック用成型金型1は、雌型に相当するダイス2と、円柱体の中心に貫通孔を形成するための軸体3とから構成されている。
【0014】
ダイス2は、超硬で構成されており、内部を貫通する貫通流路200を有している。貫通流路200は、セラミック原料を入れる円柱状の入り口20側を有し、この入り口20に連設し、入り口20の開口20aの径が先端に近づくにつれて小さくなるテーパー状流路2aを有している。また、テーパー状流路2aの先端に連設され、最終の成形体を押し出すための円柱状流路2bを有している。
【0015】
軸体3は、ダイス2と同様の材質で構成されており、貫通流路200の中心に配置し、一端が軸受5に軸支され、不図示の固定体で固定された円柱状の太径部3dと、この太径部3dの他端と連設し、先端に近づくにつれて径が小さくなるテーパー部3cと、テーパー部3cの先端に連設した円柱状の細径部3aとから成る。
【0016】
軸受5は、ダイス2と同じ材質で構成されており、ダイス2の開口20にキッチリ嵌合させている。
【0017】
先ず、金型1を構成するダイス2の入り口20側からセラミック原料を注入するとともに、ダイス2の入り口20側から内部に押圧力をかける。これにより、セラミック原料が貫通流路200と軸体3間を通過して、所定の圧力で成形しながら円柱状通路2bを通過するので、中心に円柱状の貫通孔を有する成形体が一度に押し出される。その後、この成形体を乾燥して焼成することで図2に示すフェルール用磁器が製造される。
【0018】
なお、セラミック原料として、セラミックスの粉末にバインダ、溶剤、必要に応じて分散剤を加えたものが用いられる。そして、焼成されたフェルール用磁器の貫通孔4bは、円柱体4aの外周に対して貫通孔4bが高い同心度を要求される。そのため、軸体3はその先端の細径部3aが円柱状流路2bの中心に来るように金型1内に配置される。
【0019】
しかし、従来の押し出し成型では、押圧力によってはセラミック原料の流れが乱れ、円柱流路2bで成形中に、軸体3の細径部3aが振れ、細径部3aにより形成される貫通孔4bは円柱体4bの外周40の中心からずれてしまう。すなわち、円柱体4aの外周4bに対する貫通孔4aの同心度が低下してしまうのである。
【0020】
金型1内におけるセラミック原料の流れの乱れは、軸体3の側面に沿って流れていたセラミック原料が軸体3のテーパ部3cの先端3bで合流すること、及びダイス2のテーパ状流路2aの表面に沿って流れてきた原料がテーパ状流路2aと円柱状流路2bの接続部で流れの方向が大きく変えられることによって生じるものと考えられる。
【0021】
一般的な流体が流路を通過する際に、流速が小さいほど合流により生じる流れの乱れは小さくなることが知られている。また、テーパ状流路2aにおいて、流体の密度を一定とすれば、質量保存則により、以下に示す式(1)のようにその流速は流路断面積に反比例する。
ρ・S・v・dt=const.(質量保存則)・・・・・・・・・(1)
ρ :流体の密度(kg/m3)
S :流路断面積(m2)
v :流速(m/sec)
dt :微小時間(sec)
従って、軸体3の側面に沿って流れてきたセラミック原料が合流するテーパ部3cの先端3bでの流路断面積を大きくすることによって、合流時の流速が小さくなり、結果的にその時に生じる流れの乱れを小さく抑えることができる。
【0022】
本発明者は鋭意検討の結果、軸体3の側面に沿って流れてきたセラミック原料が合流するテーパ部3cの先端3bでの流路断面積S2と円柱状流路2bの流路断面積S1の比(S2/S1)を1以上、即ち、軸体3のテーパー部3cは前記ダイス2のテーパー流路2a側に、軸体3の細径部3aはダイス2のテーパー流路2aから円柱状流路2b側にかけてそれぞれ配置するような軸体3及び貫通流路200を形成することによって、合流時の流速が小さくできて、流れの乱れが抑えられ、その結果、成型中に軸体3の先端の細径部3aが振れるのを抑え、押し出された成型体の外周に対する貫通孔の同心度が大きく改善するとともに、焼成後のフェルール4の外周40に対する貫通孔4bの同心度を改善できることを見出した。
【0023】
また、流路断面積S2と流路断面積S1の比(S2/S1)を1.1以上とするのが好ましい。即ち、1.1よりも小さい場合は、軸体3の側面に沿って流れてきたセラミック原料がテーパー部3cの先端3bで合流する時に流速が速くなるり、流れの乱れも大きくなる。その結果、成型中、軸体3の細径部3aの振れが大きくなり、形成された円柱体4aの外周40に対する貫通孔4bの同心度は低下してしまう。
【0024】
尚、押し出し成型においては、流路断面積S1に対して流路断面積S2が大きくなりすぎると、セラミック原料の圧縮が過剰となり安定した成型が困難になる。そこで流路断面積S2と流路断面積S1の比(S2/S1)はおおよそ10以下が望ましい。
【0025】
また、本発明では、ダイス2のテーパー状流路2aに沿って流れてきたセラミック原料が、テーパ状流路2aと円柱状流路2bとの連設部位で流れの方向が大きく変わることで生じる流れの乱れを、その接続部位2cに十分大きな曲率を有する曲面状に形成し、流れの方向を徐々に、かつ滑らかに変化させることによって小さくしている。
【0026】
更に、テーパー状流路2aのテーパ角2dが大きいほど流れの方向の変化が大きくなるため、その影響を抑えるために大きな接続部位2cの曲率半径が要求されるが限界がある。
【0027】
従って、本願発明者は鋭意検討の結果、曲面状に形成した接続部位2cの曲率半径R(mm)とテーパー状流路2aのテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)を0.1と成るようにする。これにより、テーパ状流路2aに沿って流れてきたセラミック原料が接続部位2cにおいて流れの方向を大きく変えられたとしてもセラミック原料の流れの乱れは十分に抑えることができ、その結果、押し出された成型体の外周に対する貫通孔の同心度が大きく改善される。
【0028】
従って、曲率半径R(mm)とテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)が0.1より小さい場合は、テーパ状流路2aに沿って流れてきたセラミック原料が、接続部位2cにおいて、その流れの方向を大きく、かつ急激に変えられてしまう。その結果、成型中、ピン3先端の細径部3aの振れが大きくなるものである。一方、曲率半径R(mm)とテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)が大きくしすぎると、大きく湾曲したRがダイス2の内側にせり出し、流路を絞ることになる。このため流路抵抗が大きくなり、安定な成型が困難になる。そこで、曲率半径R(mm)とテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)はおおよそ2以下が望ましい。
【0029】
さらに、セラミック原料の流れの乱れは貫通流路200の内面の表面荒れによっても生じる。すなわち表面荒れは流路抵抗を増すが、一般に表面荒れは不均一現象なので、表面荒れが大きくなると流路抵抗の不均一性が大きくなる。このような場合、テーパー状流路2aを流れるセラミック原料の各部分は、異なる流路抵抗を受け、その流速は不均一となり、これがセラミック原料の流れの乱れとなるのである。
【0030】
貫通流路200の内面の表面荒れによって原料流れに乱れが生じると、成型中に軸体3先端の細径部3aの振れが大きくなり、押し出されたジルコニア成形体4の外周に対する貫通孔の同心度は低下してしまうのである。
そこで、ダイス2の内面の算術平均粗さ(Ra)を0.2μm以下とするのが望ましい。但し、表面荒れを極限まで抑えることは加工上の負担が大きく、製作コストの点から困難であり、現実的にはおおよそ算術平均粗さ(Ra)が0.01μmとするのが下限となる。
【0031】
尚、本発明によるセラミック用成型金型は、光通信用セラミック部品にて説明してきたが、これに限ることなく、高精度な焼結体が要求されるセラミック部品全般に広く使用することが出来る。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の効果を確認するために以下の実験を行った。
(実験1)
フェルール1の同心度を充分に得ることができる以下の金型1を作製した。なお、セラミック原料としてジルコニアのみを用いて実験した。
【0033】
流路断面積の比(S2/S1)値の設定は以下のように行った。即ち、軸体3は着脱可能に構成しており、軸体3の細径部3aの長さの異なるものを数種類作製し、細径部3aの先端の位置を一定にした状態で軸体3を前後(図1では左右)に移動可能に構成した。これにより、異なる長さの細径部3aの軸体3を形成して、軸体3を交換することでテーパー部3cの先端3bにおける流路断面積S2を変えられるようにした。なお、円柱状流路2bの断面積は一定なので、結果としてS2/S1を任意の値に設定させた。
【0034】
但し、それぞれの場合において、細径部3aは、円柱状流路2bの周囲(内周)に対して細径部3aの同心度が約1μmになるように配置した。
【0035】
このようなそれぞれの構成により押し出した成型体を乾燥させ、脱脂、焼成工程を経てフェルール用磁器を作製した。更に、これを所定長さにカットしフェルール1の外周40に対する貫通孔4bの同心度を測定した。なお、同心度の測定には一般に用いられる両センタ同心度測定機を用いた。
【0036】
図3に、流路断面積の比(S2/S1)と作製したフェルール1の平均同心度の関係を示す。平均同心度は、各(S2/S1)値で、32個のカットしたフェルール1の測定値を平均して求めた。図3より、S2/S1値が1.0よりも大きくなる位置、即ち、軸体3のテーパー部3cはダイス2のテーパー流路2a側に配置し、また、軸体3の細径部3aはダイス2のテーパー流路2aから円柱状流路3a側にかけてそれぞれ配置することで良好な同心度が得られることが理解できる。なお、更に好ましくは(S2/S1)値が1.1以上である。
【0037】
これは、軸体3側面に沿って流れてきたセラミック原料がテーパ部3cの先端3bで合流する時、流速が十分小さく、そのため合流により生じる流れの乱れも小さく、その結果、押し出し成型中の細径部3aの振れが小さくなるためと考えられる。
(実験2)
実験2と同様に、フェルール1の同心度を更に得ることができる以下の金型1を作製した。なお、セラミック原料としてジルコニアのみを用いて実験した。
図1に示す金型1を用い、ダイス2のテーパ状流路2aと円柱状流路2bの接続部位2cの曲率半径R(mm)とテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)を以下に示すような方法で様々な値に設定した金型1により、セラミック原料で押し出し成型した試験を行った。本実験に使用したセラミック押し出し用金型のテーパー角θは約30度である。
【0038】
R/θ(mm/deg)値の設定は、ダイス2のテーパー角θが一定で、ダイス2の接続部位2cのRが異なる数種類のダイスを製作することによって行った。
【0039】
なお、それぞれの場合において、軸体3は、ダイス2の円柱状流路2bの表面(内周)に対して細径部3aの同心度が約1μmになるようにダイス2内に配置した。
【0040】
金型1により押し出した成型体を乾燥させ、脱脂、焼成工程を経てフェルール4を作製した。更に、これを約14mmにカットし、フェルール4の外周40に対する貫通孔4bの同心度を測定した。なお、同心度の測定には上述のように両センタ同心度測定機を用いた。
【0041】
図4に、R/θと平均同心度の関係を示す。平均同心度は、各R/θ値で、上述と同様に32個のカット磁器の測定値を平均して求めた。図4よりR/θ値が0.1以上の時、良好な磁器同心度を得ることができる。
【0042】
これは、このようにダイス2のテーパ状流路2aと円柱状流路2bの接続部位2cに十分大きなRが設けられた場合、テーパー状流路2aに沿って流れてきたセラミック原料が接続部位2cで流れの方向が変化し、徐々に、かつ滑らかにおこるので、ダイスのテーパと円筒部の接続部で生じる流れの乱れも小さく、その結果押し出し成型中、ピンの細径部の振れが小さくなるためと考えられる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、テーパとこれに接続する円筒部を有するダイスと、その中心に配置されるテーパと細径部を有するピンからなるセラミック成型用金型において、円筒部での流路断面積S1とピンのテーパ終端部における流路断面積S2の比S2/S1を1.1以上とすることによって、また、ダイスのテーパと円筒部の接続部にRを設け、さらに、上記R(mm)とダイスのテーパ角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)を0.1以上にすることによって、光コネクタ用フェルール製作に適した高精度なジルコニア成型体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のセラミックス製フェルールの製造に用いられる金型を説明する中央断面図、(b)はA−A線断面図である
【図2】本発明のセラミックス製フェルールを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【図3】流路断面積S2/S1と平均同心度の関係を示す図である
【図4】R/θと平均同心度の関係を示す図である
【符号の説明】
1 金型
2 ダイス
2a テーパー状流路
2b 円筒状流路
2c 接続部位
2d テーパー角θ
3 軸体
3a 細径部
3b テーパー部先端
3c テーパー部
4 フェルール
4a 円柱体
4b 貫通孔
【発明が属する技術分野】
本発明は、光ファイバを接続する光コネクタの主要部品として用いられるセラミックス製フェルールなどを製造するセラミック成型用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信における情報量の増大に伴い、光ファイバを用いた光通信が使用されている。この光通信において、光ファイバ同士の接続、あるいは光ファイバと各種光素子との接続には光コネクタが用いられている。
【0003】
例えば、光ファイバ同士を接続するコネクタの場合に、円柱体の中心に、光ファイバの端部を収納する貫通孔が形成されたフェルールが用いられる。このフェルールの2つをスリーブの両端から挿入して、内部で凸球面状に加工した端面同士を当接させるようにした構造となっている。
【0004】
上記フェルールやスリーブの材質としてはセラミックス、金属、プラスチック、ガラス等、さまざまなものが試作されてきたが、現在は大半がセラミックス製となっている。その理由は、セラミックスは加工精度が高いため、内径、外径の公差を1μm以下と高精度にすることができ、またセラミックスは摩擦係数が低いため光ファイバの挿入性に優れ、剛性が高く熱膨張係数が低いことから外部応力や温度変化に対して安定であり、耐食性にも優れているためである。
【0005】
このようなセラミックス製フェルールを製造するには、例えば、押出成型法により成形体を製作している。従来の押出成型法を説明するために図1に基づいて説明する。即ち、セラミック成型用の金型1は、入り口20の開口20aが先端になるにつれて小さくなるテーパー状流路2aと、そのテーパー状流路2aの先端に連設された円柱状流路2bとから成る貫通流路200を有したダイス2と、貫通流路200の中心に配置し、先端になるにつれて径が小さくなるテーパー部3cとテーパー部3cの先端に連設した円柱状の細径部3aとから成る軸体3とで構成されている。
【0006】
そして、この金型1の内部にセラミック原料を注入するとともに、金型1の入り口20側から押圧力をかけることでセラミック原料が貫通流路200と軸体3間を通過し、円柱状通路の出口が円形であるので、中心に貫通孔を有した円柱状の成形体が押し出されて形成される。その後、この成形体を乾燥して焼成することで図2に示す円柱体状のフェルール用磁器4が製造される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、フェルールは、ファイバ接続時の接続損失を低減するため、中心部の貫通口と外周の同心度について高い精度が要求される。従来の押し出し成型では、軸体3のテーパー部3cの先端3bは円柱状流路2b側に位置していることから(図1では説明上、本発明のものを用いているので異なっている)、押圧力によってはセラミック原料の流れが乱れ、円柱流路2bで成形中に、軸体3の細径部3aが振れ、細径部3aにより形成される貫通孔4bは円柱体4bの外周40の中心からずれてしまう。すなわち、円柱体4aの外周4bに対する貫通孔4aの同心度が低下してしまうのである。
【0008】
従って、フェルール用磁器4においてこの同心度が悪かったため、この同心度を高めるための加工に多大な工数を要するという問題点があった。
【0009】
本発明は上述の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、中心部の貫通口と外周の同心度について高い精度を有するフェルール用磁器を製造出来るセラミック用成形金型を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み、本発明は、入り口の開口径が先端に近づくにつれて小さくなるテーパー状流路と、該テーパー状流路の先端に連設した円柱状流路とから成る貫通流路を有したダイスと、前記貫通流路の中心に配置し、先端に近づくにつれて径が小さくなるテーパー部と該テーパー部の先端に連設した円柱状の細径部とから成る軸体とで構成され金型において、前記軸体のテーパー部は前記ダイスのテーパー流路側に、前記軸体の細径部は前記ダイスのテーパー流路から円柱状流路側にかけてそれぞれ配置してなるセラミックス用成形金型を提供する。
【0011】
そして、前記円柱状流路の流路断面積S1と、前記軸体のテーパー部先端位置におけるテーパー状流路の流路断面積S2との比(S2/S1)を1.1以上としても良い。
また、前記ダイスのテーパー状流路先端と円柱状流路の連設部位を曲面状に形成しても良い。
更に、前記曲面状に形成した連設部位の曲率半径R(mm)と前記ダイスのテーパー状流路のテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)を0.1以上としても良い。
また、前記貫通流路の表面の算術平均粗さ(Ra)で0.2μm以下としても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図を用いて説明する。
【0013】
本発明のセラミックス製フェルール用磁器の製造に用いる金型の構成について図1を用いて説明する。図1(a)は本発明のセラミックス製フェルールの製造に用いられる金型1を説明する中央断面図、図1(b)はA−A線断面図である。
セラミック用成型金型1は、雌型に相当するダイス2と、円柱体の中心に貫通孔を形成するための軸体3とから構成されている。
【0014】
ダイス2は、超硬で構成されており、内部を貫通する貫通流路200を有している。貫通流路200は、セラミック原料を入れる円柱状の入り口20側を有し、この入り口20に連設し、入り口20の開口20aの径が先端に近づくにつれて小さくなるテーパー状流路2aを有している。また、テーパー状流路2aの先端に連設され、最終の成形体を押し出すための円柱状流路2bを有している。
【0015】
軸体3は、ダイス2と同様の材質で構成されており、貫通流路200の中心に配置し、一端が軸受5に軸支され、不図示の固定体で固定された円柱状の太径部3dと、この太径部3dの他端と連設し、先端に近づくにつれて径が小さくなるテーパー部3cと、テーパー部3cの先端に連設した円柱状の細径部3aとから成る。
【0016】
軸受5は、ダイス2と同じ材質で構成されており、ダイス2の開口20にキッチリ嵌合させている。
【0017】
先ず、金型1を構成するダイス2の入り口20側からセラミック原料を注入するとともに、ダイス2の入り口20側から内部に押圧力をかける。これにより、セラミック原料が貫通流路200と軸体3間を通過して、所定の圧力で成形しながら円柱状通路2bを通過するので、中心に円柱状の貫通孔を有する成形体が一度に押し出される。その後、この成形体を乾燥して焼成することで図2に示すフェルール用磁器が製造される。
【0018】
なお、セラミック原料として、セラミックスの粉末にバインダ、溶剤、必要に応じて分散剤を加えたものが用いられる。そして、焼成されたフェルール用磁器の貫通孔4bは、円柱体4aの外周に対して貫通孔4bが高い同心度を要求される。そのため、軸体3はその先端の細径部3aが円柱状流路2bの中心に来るように金型1内に配置される。
【0019】
しかし、従来の押し出し成型では、押圧力によってはセラミック原料の流れが乱れ、円柱流路2bで成形中に、軸体3の細径部3aが振れ、細径部3aにより形成される貫通孔4bは円柱体4bの外周40の中心からずれてしまう。すなわち、円柱体4aの外周4bに対する貫通孔4aの同心度が低下してしまうのである。
【0020】
金型1内におけるセラミック原料の流れの乱れは、軸体3の側面に沿って流れていたセラミック原料が軸体3のテーパ部3cの先端3bで合流すること、及びダイス2のテーパ状流路2aの表面に沿って流れてきた原料がテーパ状流路2aと円柱状流路2bの接続部で流れの方向が大きく変えられることによって生じるものと考えられる。
【0021】
一般的な流体が流路を通過する際に、流速が小さいほど合流により生じる流れの乱れは小さくなることが知られている。また、テーパ状流路2aにおいて、流体の密度を一定とすれば、質量保存則により、以下に示す式(1)のようにその流速は流路断面積に反比例する。
ρ・S・v・dt=const.(質量保存則)・・・・・・・・・(1)
ρ :流体の密度(kg/m3)
S :流路断面積(m2)
v :流速(m/sec)
dt :微小時間(sec)
従って、軸体3の側面に沿って流れてきたセラミック原料が合流するテーパ部3cの先端3bでの流路断面積を大きくすることによって、合流時の流速が小さくなり、結果的にその時に生じる流れの乱れを小さく抑えることができる。
【0022】
本発明者は鋭意検討の結果、軸体3の側面に沿って流れてきたセラミック原料が合流するテーパ部3cの先端3bでの流路断面積S2と円柱状流路2bの流路断面積S1の比(S2/S1)を1以上、即ち、軸体3のテーパー部3cは前記ダイス2のテーパー流路2a側に、軸体3の細径部3aはダイス2のテーパー流路2aから円柱状流路2b側にかけてそれぞれ配置するような軸体3及び貫通流路200を形成することによって、合流時の流速が小さくできて、流れの乱れが抑えられ、その結果、成型中に軸体3の先端の細径部3aが振れるのを抑え、押し出された成型体の外周に対する貫通孔の同心度が大きく改善するとともに、焼成後のフェルール4の外周40に対する貫通孔4bの同心度を改善できることを見出した。
【0023】
また、流路断面積S2と流路断面積S1の比(S2/S1)を1.1以上とするのが好ましい。即ち、1.1よりも小さい場合は、軸体3の側面に沿って流れてきたセラミック原料がテーパー部3cの先端3bで合流する時に流速が速くなるり、流れの乱れも大きくなる。その結果、成型中、軸体3の細径部3aの振れが大きくなり、形成された円柱体4aの外周40に対する貫通孔4bの同心度は低下してしまう。
【0024】
尚、押し出し成型においては、流路断面積S1に対して流路断面積S2が大きくなりすぎると、セラミック原料の圧縮が過剰となり安定した成型が困難になる。そこで流路断面積S2と流路断面積S1の比(S2/S1)はおおよそ10以下が望ましい。
【0025】
また、本発明では、ダイス2のテーパー状流路2aに沿って流れてきたセラミック原料が、テーパ状流路2aと円柱状流路2bとの連設部位で流れの方向が大きく変わることで生じる流れの乱れを、その接続部位2cに十分大きな曲率を有する曲面状に形成し、流れの方向を徐々に、かつ滑らかに変化させることによって小さくしている。
【0026】
更に、テーパー状流路2aのテーパ角2dが大きいほど流れの方向の変化が大きくなるため、その影響を抑えるために大きな接続部位2cの曲率半径が要求されるが限界がある。
【0027】
従って、本願発明者は鋭意検討の結果、曲面状に形成した接続部位2cの曲率半径R(mm)とテーパー状流路2aのテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)を0.1と成るようにする。これにより、テーパ状流路2aに沿って流れてきたセラミック原料が接続部位2cにおいて流れの方向を大きく変えられたとしてもセラミック原料の流れの乱れは十分に抑えることができ、その結果、押し出された成型体の外周に対する貫通孔の同心度が大きく改善される。
【0028】
従って、曲率半径R(mm)とテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)が0.1より小さい場合は、テーパ状流路2aに沿って流れてきたセラミック原料が、接続部位2cにおいて、その流れの方向を大きく、かつ急激に変えられてしまう。その結果、成型中、ピン3先端の細径部3aの振れが大きくなるものである。一方、曲率半径R(mm)とテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)が大きくしすぎると、大きく湾曲したRがダイス2の内側にせり出し、流路を絞ることになる。このため流路抵抗が大きくなり、安定な成型が困難になる。そこで、曲率半径R(mm)とテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)はおおよそ2以下が望ましい。
【0029】
さらに、セラミック原料の流れの乱れは貫通流路200の内面の表面荒れによっても生じる。すなわち表面荒れは流路抵抗を増すが、一般に表面荒れは不均一現象なので、表面荒れが大きくなると流路抵抗の不均一性が大きくなる。このような場合、テーパー状流路2aを流れるセラミック原料の各部分は、異なる流路抵抗を受け、その流速は不均一となり、これがセラミック原料の流れの乱れとなるのである。
【0030】
貫通流路200の内面の表面荒れによって原料流れに乱れが生じると、成型中に軸体3先端の細径部3aの振れが大きくなり、押し出されたジルコニア成形体4の外周に対する貫通孔の同心度は低下してしまうのである。
そこで、ダイス2の内面の算術平均粗さ(Ra)を0.2μm以下とするのが望ましい。但し、表面荒れを極限まで抑えることは加工上の負担が大きく、製作コストの点から困難であり、現実的にはおおよそ算術平均粗さ(Ra)が0.01μmとするのが下限となる。
【0031】
尚、本発明によるセラミック用成型金型は、光通信用セラミック部品にて説明してきたが、これに限ることなく、高精度な焼結体が要求されるセラミック部品全般に広く使用することが出来る。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の効果を確認するために以下の実験を行った。
(実験1)
フェルール1の同心度を充分に得ることができる以下の金型1を作製した。なお、セラミック原料としてジルコニアのみを用いて実験した。
【0033】
流路断面積の比(S2/S1)値の設定は以下のように行った。即ち、軸体3は着脱可能に構成しており、軸体3の細径部3aの長さの異なるものを数種類作製し、細径部3aの先端の位置を一定にした状態で軸体3を前後(図1では左右)に移動可能に構成した。これにより、異なる長さの細径部3aの軸体3を形成して、軸体3を交換することでテーパー部3cの先端3bにおける流路断面積S2を変えられるようにした。なお、円柱状流路2bの断面積は一定なので、結果としてS2/S1を任意の値に設定させた。
【0034】
但し、それぞれの場合において、細径部3aは、円柱状流路2bの周囲(内周)に対して細径部3aの同心度が約1μmになるように配置した。
【0035】
このようなそれぞれの構成により押し出した成型体を乾燥させ、脱脂、焼成工程を経てフェルール用磁器を作製した。更に、これを所定長さにカットしフェルール1の外周40に対する貫通孔4bの同心度を測定した。なお、同心度の測定には一般に用いられる両センタ同心度測定機を用いた。
【0036】
図3に、流路断面積の比(S2/S1)と作製したフェルール1の平均同心度の関係を示す。平均同心度は、各(S2/S1)値で、32個のカットしたフェルール1の測定値を平均して求めた。図3より、S2/S1値が1.0よりも大きくなる位置、即ち、軸体3のテーパー部3cはダイス2のテーパー流路2a側に配置し、また、軸体3の細径部3aはダイス2のテーパー流路2aから円柱状流路3a側にかけてそれぞれ配置することで良好な同心度が得られることが理解できる。なお、更に好ましくは(S2/S1)値が1.1以上である。
【0037】
これは、軸体3側面に沿って流れてきたセラミック原料がテーパ部3cの先端3bで合流する時、流速が十分小さく、そのため合流により生じる流れの乱れも小さく、その結果、押し出し成型中の細径部3aの振れが小さくなるためと考えられる。
(実験2)
実験2と同様に、フェルール1の同心度を更に得ることができる以下の金型1を作製した。なお、セラミック原料としてジルコニアのみを用いて実験した。
図1に示す金型1を用い、ダイス2のテーパ状流路2aと円柱状流路2bの接続部位2cの曲率半径R(mm)とテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)を以下に示すような方法で様々な値に設定した金型1により、セラミック原料で押し出し成型した試験を行った。本実験に使用したセラミック押し出し用金型のテーパー角θは約30度である。
【0038】
R/θ(mm/deg)値の設定は、ダイス2のテーパー角θが一定で、ダイス2の接続部位2cのRが異なる数種類のダイスを製作することによって行った。
【0039】
なお、それぞれの場合において、軸体3は、ダイス2の円柱状流路2bの表面(内周)に対して細径部3aの同心度が約1μmになるようにダイス2内に配置した。
【0040】
金型1により押し出した成型体を乾燥させ、脱脂、焼成工程を経てフェルール4を作製した。更に、これを約14mmにカットし、フェルール4の外周40に対する貫通孔4bの同心度を測定した。なお、同心度の測定には上述のように両センタ同心度測定機を用いた。
【0041】
図4に、R/θと平均同心度の関係を示す。平均同心度は、各R/θ値で、上述と同様に32個のカット磁器の測定値を平均して求めた。図4よりR/θ値が0.1以上の時、良好な磁器同心度を得ることができる。
【0042】
これは、このようにダイス2のテーパ状流路2aと円柱状流路2bの接続部位2cに十分大きなRが設けられた場合、テーパー状流路2aに沿って流れてきたセラミック原料が接続部位2cで流れの方向が変化し、徐々に、かつ滑らかにおこるので、ダイスのテーパと円筒部の接続部で生じる流れの乱れも小さく、その結果押し出し成型中、ピンの細径部の振れが小さくなるためと考えられる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、テーパとこれに接続する円筒部を有するダイスと、その中心に配置されるテーパと細径部を有するピンからなるセラミック成型用金型において、円筒部での流路断面積S1とピンのテーパ終端部における流路断面積S2の比S2/S1を1.1以上とすることによって、また、ダイスのテーパと円筒部の接続部にRを設け、さらに、上記R(mm)とダイスのテーパ角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)を0.1以上にすることによって、光コネクタ用フェルール製作に適した高精度なジルコニア成型体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のセラミックス製フェルールの製造に用いられる金型を説明する中央断面図、(b)はA−A線断面図である
【図2】本発明のセラミックス製フェルールを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【図3】流路断面積S2/S1と平均同心度の関係を示す図である
【図4】R/θと平均同心度の関係を示す図である
【符号の説明】
1 金型
2 ダイス
2a テーパー状流路
2b 円筒状流路
2c 接続部位
2d テーパー角θ
3 軸体
3a 細径部
3b テーパー部先端
3c テーパー部
4 フェルール
4a 円柱体
4b 貫通孔
Claims (5)
- 入り口の開口径が先端に近づくにつれて小さくなるテーパー状流路と、該テーパー状流路の先端に連設した円柱状流路とから成る貫通流路を有したダイスと、前記貫通流路の中心に配置し、先端に近づくにつれて径が小さくなるテーパー部と該テーパー部の先端に連設した円柱状の細径部とから成る軸体とで構成されるセラミック成型用金型において、
前記軸体のテーパー部は前記ダイスのテーパー流路側に、前記軸体の細径部は前記ダイスのテーパー流路から円柱状流路側にかけてそれぞれ位置していることを特徴とするセラミック成型用金型。 - 前記円柱状流路の流路断面積S1と、前記軸体のテーパー部先端位置における前記ダイスのテーパー状流路の流路断面積S2との比(S2/S1)を1.1以上としたことを特徴とする請求項1記載のセラミック成形用金型。
- 前記ダイスのテーパー状流路先端と円柱状流路の連設部位を曲面状に形成したことを特徴とする請求項2又は3いずれかに記載のセラミック成型用金型。
- 前記曲面状に形成した連設部位の曲率半径R(mm)と前記ダイスのテーパー状流路のテーパー角θ(deg)との比R/θ(mm/deg)を0.1以上としたことを特徴とする請求項3記載のセラミック成型用金型。
- 前記貫通流路の表面の算術平均粗さ(Ra)を0.2μm以下とすることを特徴とする請求項2〜4いずれかに記載のセラミック成型用金型。
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-
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