JP2002018926A - 線材の押出被覆装置及び押出被覆方法 - Google Patents

線材の押出被覆装置及び押出被覆方法

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JP2002018926A
JP2002018926A JP2000211739A JP2000211739A JP2002018926A JP 2002018926 A JP2002018926 A JP 2002018926A JP 2000211739 A JP2000211739 A JP 2000211739A JP 2000211739 A JP2000211739 A JP 2000211739A JP 2002018926 A JP2002018926 A JP 2002018926A
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die
coating
wire
sleeve
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JP2000211739A
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Kaoru Okuno
薫 奥野
Hitoyasu Hongo
仁康 本郷
Ichiro Tsuchiya
一郎 土屋
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/12General methods of coating; Devices therefor
    • C03C25/18Extrusion

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中心軸を精度良く一致させ、偏肉のない押出
し被覆を形成できる無調芯のクロスヘッドを提供する。 【解決手段】 線材上に樹脂を押出し被覆するのに、均
一な内径28aを有する円筒スリーブ状の単一部材28
に、ニップル23とダイ24の双方に同一外径で形成し
た嵌合部23a,24aを嵌合し、前記ニップルと前記
ダイとを前記円筒スリーブ状の単一部材のみで位置決め
保持させる。また、ニップル側に樹脂の流路29を形成
して円筒スリーブ状の単一部材28の単純構造化を図
り、ニップル23、ダイ24と円筒スリーブ状の単一部
材28を超硬合金で形成することで、機械加工の精密度
を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ、電線
等の線材上に連続的に樹脂を押出し被覆する押出被覆に
関し、特に押出被覆装置の無調芯クロスヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバコード、ケーブル等の製造に
見られるように、長い線材上に連続的に熱可塑性樹脂の
被覆を形成する場合、線材上に樹脂を押出しながら所定
の厚みで被覆するクロスヘッドが用いられる。この押出
し被覆での製造上における被覆品質の課題の一つとし
て、被覆の偏肉不良がある。被覆形成に偏肉が生じる原
因は、クロスヘッドのニップルとダイの穴の中心軸がず
れていることが挙げられる。もちろん、この他に温度分
布不均一、樹脂流量不均一といった原因により偏肉を生
じることもあるが、ニップルとダイの穴の中心軸の軸ず
れが最も大きな要因を占めている。被覆が極度に偏肉し
ていると、線材の強度低下や被覆の裂傷といった不具合
を生じる。また、光ファイバの場合は、被覆に偏肉があ
ると、その側圧等で伝送損失が増加するという不具合が
ある。
【0003】通常、クロスヘッドには、調芯式と無調芯
式の2種類がある。前者の調芯式のものは、ニップルに
対するダイの相対位置、例えばダイ周囲に配置した4方
向のボルトの押し引きによって調整し、偏肉のない被覆
を得ようとするものであるが、この調整に時間を費やす
ことになる。一方、後者の無調芯式のものは、全く調整
機構はなく、単純に組立てただけでニップルに対するダ
イの相対位置が決まり、軸方向で一致した偏肉のない被
覆が得られる。そのためには、如何にニップルとダイの
穴の中心軸を精度良く合わせられているかが重要とな
る。
【0004】図5は、無調芯式のクロスヘッド(UNI
TEK社カタログ)の従来構造の一例である。図中、1
は円筒状のヘッド部、2はカートリッジ、3はニップ
ル、4はダイ、5はダイ固定部材5を示す。ヘッド部1
の前部側に形成されている円柱孔6には、ダイ4が嵌合
されダイ固定部材5により固定されている。ヘッド部1
の後部側に形成されているテーパー孔7には、カートリ
ッジ2がそのテーパー表面9でテーパー嵌合され、カー
トリッジ2にはテーパー孔8が形成されていてニップル
3がテーパー嵌合で結合されている。
【0005】ニップル3とダイ4の穴の中心軸を合わせ
るには、組付けられる各嵌合部品間の嵌合基準面あるい
は孔径との同軸度がゼロであれば問題ないが、加工精度
上ゼロにするのは不可能に近い。また、これに各部品間
の嵌合部分での隙間の範囲で部品の移動分も加算される
ので、中心軸を精度良く合わせるのは容易でない。な
お、同軸度とは、基準外径の真の中心から同軸対象物の
中心がどれくらいずれているかをいう。
【0006】図5の例では、ヘッド1を共通支持体とし
て、ニップル3とダイ4が組付けられるが、ニップル3
はカートリッジ2を介して組み付けられるため、カート
リッジのテーパー孔8との嵌合とヘッド部1のテーパー
孔7との2つの嵌合箇所が途中に介在することとなる。
そして、カートリッジ2自体では、テーパー孔8とヘッ
ド部1のテーパー孔7に嵌合するテーパー面9との軸ず
れがある。また、ヘッド部1の円柱孔6とテーパー孔7
とは連通した形になっているが、それぞれの孔加工は別
々に行なわれるため、孔間での軸ずれが生じる可能性が
ある。テーパー嵌合により嵌合部分の隙間を最小に押さ
えたとしても、介在する嵌合部分が多いと、ニップルと
ダイの穴との中心軸の軸ずれも生じやすい。
【0007】図6は、光ファイバ被覆装置(特開平9−
241042号公報)で、他の従来技術として開示する
ものである。図中、3はニップル、4はダイ、10はス
リーブを示す。この被覆装置では、スリーブ10の前方
にダイ4を嵌合し、後方にニップル3を嵌合してなり、
スリーブ10をカートリッジ(図示せず)に嵌合し、さ
らにヘッド部(図示せず)に収納して構成される。ダイ
4にはフランジ15が一体に形成されていて、スリーブ
10の前端の段溝13に嵌合して取付られている。同様
にニップル3にもフランジ14が一体に形成されてい
て、スリーブ10の後端の段溝12に嵌合して取付けら
れている。
【0008】この図6に示す構成のものは、図5の構成
に対し、スリーブ10を共通の位置決め部材として、直
接ニップル3とダイ4を嵌合して組み付けているので、
中間に介在する嵌合部分がないだけ、軸ずれは少なくす
ることができる。しかし、ニップル3の軸ずれに関わる
嵌合部分は、スリーブ10の溝孔12であり、ダイ4の
軸ずれに関わる嵌合部分は、スリーブの中央円柱孔11
又は溝孔13である。溝孔12と円柱孔11又は溝孔1
2と13は、互いに連通した孔ではあるが、それぞれの
孔加工は別々に行なわれるため、それぞれの孔の中心軸
にずれが生じる可能性がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、ニップルとダイの組み付け
に、途中に嵌合部分を介在させず、また単純な構造で軸
ずれのない単一部材を用いることにより、中心軸を精度
良く一致させ、偏肉のない押出し被覆を形成できる無調
芯のクロスヘッドを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】線材上に樹脂を押出し被
覆するのに、均一な内径を有する円筒スリーブ状の単一
部材に、ニップルとダイの双方に同一外径で形成した嵌
合部を嵌合し、前記ニップルと前記ダイとを前記円筒ス
リーブ状の単一部材のみで位置決め保持させてなる、ク
ロスヘッドを用いる。また、ニップル側に樹脂の流路を
形成して円筒スリーブ状の単一部材の単純構造化を図
り、ニップル、ダイと円筒スリーブ状の単一部材を超硬
合金で形成することで、機械加工の精密度を高めること
ができ、精密な嵌合が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を図1
により説明する。図中、21はクロスヘッドのヘッド
部、22はカートリッジ、23はニップル、24はダ
イ、25はダイ固定部材、26はニップルナット、28
はスリーブである。スリーブ28はカートリッジ22内
に挿入嵌合され、このスリーブ28の両端部方向からニ
ップル23とダイ24を挿入嵌合される。そして、これ
らの部品はニップルナット26とダイ固定部材25によ
り、カートリッジ22に一体的に組み付けられる。
【0012】スリーブ28は、ニップル23とダイ24
の中心軸の位置決めを行なうものであるが、一方の端部
にカートリッジ22への挿入の位置決めを成すフランジ
28cを有し、中間部分にカートリッジの樹脂通路と連
通する孔28eを設けた内径が均一な単純構造の単一部
材から成る円筒体で形成される。ただ、その内径面28
aは、ニップル23とダイ24の嵌合面の加工精度に合
わせた仕上げ精度を必要とするが、加工面が単純な円筒
面であるため、全長に亘って一気に加工することがで
き、加工もし易く精度の高いものとすることができる。
【0013】従って、ニップル23とダイ24との軸合
わせの基準面は、スリーブ28の均一加工された共通の
内径面28aとなるため、両者の嵌合位置に関しての中
心軸の軸ずれは全くないと言える。なお、カートリッジ
22との嵌合を行なう外面28bは、軸ずれに関しては
あまり問題ではなく、仕上げ精度も高い要求ではないの
で、樹脂漏れ防止程度を目的としたテーパー構造の嵌合
を形成するように構成してもよい。
【0014】ニップル23は、円柱状の嵌合部23a、
外面にスリーブ28との間で樹脂流路29を形成するた
めの径小部23b、テーパー部23c、線材を通す先端
部23d、挿入嵌合の位置決めを成すフランジ部23e
で構成され、嵌合部23aがスリーブ28内に挿入され
て、その軸芯が決められる。従って、この嵌合部23a
については加工精度が高く真円度も要求される。スリー
ブ28との嵌合の隙間は10μm以内とするのがよい。
なお、図で径小部23bは、ストレートな円柱面で示し
てあるが、被覆材料により種々の形状を用いることがで
きる。
【0015】ダイ24は、嵌合部24a、挿入嵌合の位
置決めを成すフランジ部24b、ダイ穴24cで構成さ
れる。嵌合部24aはニップル23の嵌合部23aと同
一外径で形成され、スリーブ28内に挿入されて、その
軸芯が決められる。従って、この嵌合部24aについて
は、ニップル23と同様に加工精度が高く真円度も要求
され、スリーブ28との嵌合の隙間は10μm以内とす
るのがよい。なお、ニップル23の先端部23dの穴、
ダイ24のダイ穴24cは、嵌合部23a,24aを加
工基準面として、放電加工により形成される。
【0016】また、本発明の望ましい実施の形態とし
て、ニップル23、ダイ24及びスリーブ28を、比較
的硬度があり、熱膨張係数の小さい超硬合金で形成する
のがよい。この超硬合金としては、例えば、ヤング率が
5×104 [kg/mm2 ]以上、熱膨張率が6×10
-6/℃以下、硬度がHRA90以上のWC−Co系超硬
合金を用いることができる。通常これら部材は、比較的
加工しやすい合金工具鋼の一つであるSKD等が用いら
れているが、SKDはHRA70程度であり、加工がし
やすい反面、高精密な加工は望めない。これに対し、超
硬合金は硬度が高いので加工がし難いが、精密加工には
有利である。通常、超硬合金で形成された円筒部材の外
周や内周の加工は、研削で行なわれるが所望の寸法に対
して公差3μm程度の加工は可能である。
【0017】さらに、通常、熱可塑性樹脂の押出ではク
ロスヘッドの設定温度は150℃以上になる。そのた
め、熱膨張による位置ずれの懸念があるが、ニップル2
3、ダイ24、スリーブ28に同じ材質の比較的熱膨張
率の小さい超硬合金を用いることで、実質上は問題にな
らない。
【0018】次に、以上のように構成されたクロスヘッ
ドの組立について説明する。先ずスリーブ28のフラン
ジ28c側からニップル23を挿入し、ニップルのフラ
ンジ部23eがフランジ28cに当接するまで押し込
み、円柱状の嵌合部23aで密に結合する。次にスリー
ブ28の反対側からダイ24を挿入し、ダイのフランジ
24bがスリーブ先端28dに当接するまで押し込み密
に結合する。この段階で、ニップル23とダイ24のス
リーブ28により、中心軸が自動的に一致して組み付け
られる。中心軸に軸ずれがあるとすれば、それは嵌合部
の隙間の精度、中心の穴部の加工精度によるものであ
り、組み立てによるものではない。
【0019】なお、ニップル23とダイ24の嵌合によ
り、スリーブ28との間に被覆樹脂の流通路29が形成
される。この後、スリーブ28はカートリッジ22内に
図中左側から挿入され、ニップルナット26により、ニ
ップル23と共に固定される。カートリッジ22の図中
右側からダイ固定部材25が固着部材27により取り付
けられ、ダイ24の装着を固定する。なお、ダイ固定部
材25にナット形状のものを用いることにより、固着部
材27を使用しない構成としてもよい。そして最後に、
カートリッジ22は、テーパー嵌合等でヘッド21内に
装着し、適当な手段により取付けられる。
【0020】図2は、線材上への被覆形態で、ルース構
造(図2A)とタイト構造(図2B)があることを示す
図である。図中、30は被覆樹脂で、この被覆形態の違
いにより、ニップル先端形状とダイ穴形状が異なってく
るが、何れの被覆形態であっても、その中心軸の軸ずれ
による被覆の偏肉発生に対する対策は同じある。従っ
て、本発明は何れの形態に対しても適用することができ
る。また、上述では、断面が円形状の線材に対して、均
一な厚みの被覆を行なう場合について説明したが種々の
断面形状のものにも適用が可能である。
【0021】図3は、線材上への被覆断面が方形になる
ような被覆を行なう場合を示す図である。被覆断面が方
形になるような被覆としては、線材そのものの断面が方
形で、それに均一な厚みの被覆を形成する場合、複数本
の線材を並列に並べてこれを一体に被覆する場合、一本
の線材の高さと横幅が異なる形で被覆する場合等があ
る。また、断面が方形に限らず、多角形、楕円形状のも
のに対しても適用がすることができる。これらの何れの
場合についても、図2に示すルース構造とタイト構造が
あるが、本発明は、これらの何れに対しても適用するこ
とができる。ただ、円形の被覆形成に対して、これらの
被覆形成では、ニップル先端とダイ穴の回転方向での位
置合わせも必要になるが、中心軸の軸ずれがなければ、
適当な冶具を用いることにより回転方向の位置合わせは
容易に行なうことができる。
【0022】本発明の構成によるクロスヘッドは、上述
のごとく組み立ても分解も簡単であるが、ニップル先端
の中心軸とダイ穴の中心軸との軸ずれ量の測定も容易に
行なうことができる。これは、カートリッジ22にニッ
プル23、ダイ24、スリーブ30を組み付けた状態を
1ユニットとして扱うことができることにある。このユ
ニットとして組み立てられた状態で、ニップル先端の中
心軸とダイ穴の中心軸の位置関係が決まるので、これを
ヘッドと分離して測定装置にセットすることができる。
【0023】図4は、上述のルース構造の被覆形成の場
合のニップル先端23dの中心軸nとダイ穴24cの中
心軸dの軸ずれ量Hを測定する図を示すものである。こ
れは、測定に工具顕微鏡を用い、カートリッジをダイ穴
が上になるようにセットし、落射照明で図のようにニッ
プル先端とダイ穴のエッジを視認でき、両者のクリアラ
ンスX1、X2,Y1、Y2から、その軸ずれ量Hを容
易に測定することができる。この測定が容易になるとい
うことは、それだけ高精度の製造装置の提供ができ、製
品の品質を向上させ、それだけ歩留まりを少なくするこ
とができる。
【0024】次に、本発明に基づいた具体例について説
明する。なお、被覆の偏肉の度合いを無偏肉率として、
被覆厚さの(最小/最大)×100(%)とする。そし
て、2mmφの光ファイバ被覆の無偏肉率と軸ずれ量の
相関を調査した結果、良好と見なせる無偏肉率80%以
上を得るためには、この軸ずれ量を20μm以下にしな
ければならないことも明らかにした。以下に線速200
m/分で、光ファイバ心線に抗張力繊維を縦添えし、外
径が2mmφとなる光ファイバコードの外被を形成した
具体例を示す。
【0025】[具体例1]ニップル、ダイ、スリーブの
材質をWC−Co系超硬合金とし、本発明の構造で構成
する。ニップル先端、ダイ穴の各々の同軸度は3μmで
あった。全ての部品を装着組立てた時のニップル先端の
中心軸nとダイ穴の中心軸dとの軸ずれ量Hは3μmで
あった。これを用いて製造した光ファイバ被覆の無偏肉
率は96%と良好であった。
【0026】[具体例2]ニップル、ダイ、スリーブの
材質をWC−Co系超硬合金とし、本発明の構造で構成
する。ニップル先端、ダイ穴の各々の同軸度は5μmで
あった。全ての部品を装着組立てた時のニップル先端の
中心軸nとダイ穴の中心軸dとの軸ずれ量Hは10μm
であった。これを用いて製造した光ファイバ被覆の無偏
肉率は90%と良好であった。
【0027】[具体例3]ニップル、ダイ、スリーブの
材質をWC−Co系超硬合金とし、本発明の構造で構成
する。ニップル先端、ダイ穴の各々の同軸度は8μmで
あった。全ての部品を装着組立てた時のニップル先端の
中心軸nとダイ穴の中心軸dとの軸ずれ量Hは18μm
であった。これを用いて製造した光ファイバ被覆の無偏
肉率は86%と良好であった。
【0028】上記の具体例1〜3では、ルース構造で形
状が円形になる被覆を製造する場合を示したが、図2B
に示すタイト構造の被覆、また図3に示すような方形状
の被覆を形成した場合の具体例を以下に示す。
【0029】[具体例4]光ファイバ心線に熱可塑性樹
脂をタイト構造で被覆し、0.9mmφの光ファイバ心
線を線速200m/分で製造した。ニップル、ダイ、ス
リーブの材質をWC−Co系超硬合金とし、本発明の構
造で構成する。全ての部品を装着組立てた時のニップル
の中心軸nとダイ穴の中心軸dとの軸ずれ量Hは6μm
であった。これを用いて製造した光ファイバ被覆の無偏
肉率は90%と良好であった。
【0030】[具体例5]光ファイバ心線に抗張力繊維
を縦添えし、全体の被覆形状が方形になるように熱可塑
性樹脂をルース構造で被覆し、外形寸法が5mm×2m
mとなる被覆を線速100m/分で製造した。ニップ
ル、ダイ、スリーブの材質をWC−Co系超硬合金と
し、本発明の構造で構成する。全ての部品を装着組立て
た時のニップル先端の中心軸nとダイ穴の中心軸dとの
軸ずれ量Hは10μmであった。これを用いて製造した
光ファイバ被覆の肉厚を確認したところ四方の肉厚平均
は0.5mmでありそのバラツキは0.02mmと小さ
く、均一な肉厚の方形被覆が形成できた。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、途中に嵌合部を介在させることなく、スリー
ブ状の単一部材でニップルとダイを直接位置決めするの
で、軸ずれの累積がない。また、スリーブ状の単一部材
は、均一な内径の単純構造で形成されるので、精度の良
いものを作ることができ、ニップルとダイを装着して位
置決めすることでの軸ずれはなく、全体の組み付け時の
軸ずれを小さくすることができる。
【0032】さらに、ニップル、ダイ、スリーブ状の単
一部材を超硬合金で形成することにより、加工の精密度
を高めることができ、嵌合の隙間をより少なくして、軸
ずれ量を小さくすることができる。また、ニップル、ダ
イ、スリーブ状の単一部材で位置決めが完結し、組み立
て分解が容易であり、軸ずれの測定も容易に行なうこと
ができるので、精度の高い製造装置を提供することがで
き、偏肉のない品質の優れた製品を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を示すクロスヘッドの横断面図で
ある。
【図2】線材上への被覆形態を説明する図である。
【図3】方形状の被覆形成を説明する図である。
【図4】工具顕微鏡で、ダイ穴の軸ずれ量を観察した時
の図である。
【図5】従来技術を説明する図である。
【図6】他の従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
21…ヘッド部、22…カートリッジ、23…ニップ
ル、23a,24a…嵌合部、24…ダイ、25…ダイ
固定部材、26…ニップルナット、28…スリーブ、2
8a…内径面、29…樹脂流路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 105:08 B29L 31:00 B29L 31:00 C03C 25/02 C (72)発明者 土屋 一郎 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H050 BA02 BA12 BA23 BB02S BB02W BB35S BB35W 4F207 AD03 AD04 AH35 AH77 AJ02 KA01 KA17 KB18 KL52 KL54 KL58 KL62 KL77 4G060 AA03 AD59 5G325 JA02 JB05 JB06 JB07 JD03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材上に樹脂を押出し被覆するクロスヘ
    ッドであって、均一な内径を有する円筒スリーブ状の単
    一部材に、ニップルとダイの双方に同一外径で形成した
    嵌合部を嵌合して、前記ニップルと前記ダイとを前記円
    筒スリーブ状の単一部材のみで位置決め保持されるよう
    に構成することを特徴とする線材の押出被覆装置。
  2. 【請求項2】 前記円筒スリーブ状の単一部材は、カー
    トリッジによって保持されることを特徴とする請求項1
    に記載の線材の押出被覆装置。
  3. 【請求項3】 前記ニップルには、樹脂の流路が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2に記載の線材
    の押出被覆装置。
  4. 【請求項4】 前記ニップル、前記ダイ、前記円筒スリ
    ーブ状の単一部材が、超硬合金で形成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の線材の押出被覆装置。
  5. 【請求項5】 前記超硬合金は、WC−Co系超硬合金
    で、ヤング率が5×104 [kg/mm2 ]以上、熱膨
    張率6×10-6/℃以下のものであることを特徴とする
    請求項4に記載の線材の押出被覆装置。
  6. 【請求項6】 線材上に樹脂を押出し被覆する方法で、
    均一な内径を有する円筒スリーブ状の単一部材に、ニッ
    プルとダイの双方に同一外径で形成した嵌合部を嵌合
    し、前記ニップルと前記ダイとを前記円筒スリーブ状の
    単一部材のみで位置決め保持させて、線材上に樹脂を押
    出して被覆することを特徴とする線材の押出被覆方法。
  7. 【請求項7】 前記線材が光ファアイバであることを特
    徴とする請求項6に記載の線材の押出被覆方法。
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