JP2004024907A - 引き出し式食器洗浄機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 引き出し式食器洗浄機10は、少なくとも前面が開放されている洗浄機本体20と、上部が開放されている洗浄槽22と、この洗浄槽22を洗浄機本体20に収容された収容位置と引き出された引き出し位置との間を案内するレール機構(32、34)と、収容位置に収容された洗浄槽22の上部開放部に蓋をするシール蓋36を備えている。シール蓋36の下面36aに、付着した洗浄水を重力の作用で移動させる傾斜面と、移動した洗浄水を集める収集部位36cが形成されている。収集部位36cは、引き出し位置に引き出された洗浄槽22の上部開放部の上方に位置する。
【選択図】 図2
Description
食器を洗浄する場合、使用者は、洗浄槽を引き出して食器を入れ、その後洗浄槽を収容位置に戻して運転スイッチをオンにする。運転スイッチがオンになると、洗浄槽の内部に洗浄水が勢いよく噴射され、この洗浄水の噴射によって食器は洗浄される。洗浄槽の内部に洗浄水が勢いよく噴射されても、洗浄槽が収容位置に収容された状態では、洗浄槽の上部開放部はシール蓋によって蓋をされているので、洗浄水が洗浄槽の外に漏れることはない。
食器洗浄機が通常の運転モードである洗浄後の乾燥動作を行う場合には、シール蓋下面やシール蓋周縁や洗浄槽の上部開放部周縁に付着した洗浄水は蒸発する。しかし、しばしば行われることであるが、食器洗浄機が運転を開始した後に運転を一時停止して食器を洗浄槽に追加して入れる場合や、乾燥工程を省略する運転モードで運転を行った場合には、シール蓋下面やシール蓋周縁や洗浄槽の上部開放部周縁に洗浄水が付着したままとなる。
シール蓋下面やシール蓋周縁や洗浄槽の上部開放部周縁に洗浄水が付着したまま洗浄槽を引き出すと、付着した洗浄水が洗浄槽の外に落下し、食器洗浄機の構成部品にかかる。落下した洗浄水が食器洗浄機の構成部品にかかると、これらの構成部品の腐食や、洗浄水が構成部品の内部に入り込むことによる不具合(例えば、電気的なショート)を引き起こしてしまう。
また、シール蓋周縁と洗浄槽の上部開放部周縁に付着した洗浄水は、洗浄槽が引き出されるときのシール蓋の上昇動作と洗浄槽のスライド動作によって洗浄槽の外に振り落とされ、食器洗浄機の構成部品にかかってしまう。この洗浄水の落下は、洗浄槽が引き出されて動き始めるときに生じるので、洗浄槽が収容位置から引き出し位置に移動する過程で洗浄水を拭き取るワイパーブレードを取り付けても防止することができない。
上記の食器洗浄機は、シール蓋の下面に傾斜面が形成されている。このため、食器洗浄機が運転されたことによってシール蓋の下面に付着した洗浄水は、重力の作用で移動して(伝って)、シール蓋の下面に形成された収集部位に集まる。収集部位は、引き出し位置に引き出された洗浄槽の上部開放部の上方に位置する。よって、収集部位から落下する洗浄水は洗浄槽の中に入る(戻る)。
従って、シール蓋の下面に洗浄水が付着した状態で洗浄槽を引き出しても、洗浄水が洗浄槽外の食器洗浄機の構成部品にかかるのが防止される。なお、前記の食器洗浄機の構成部品とは、機能的に作動するものに限られるものではなく、洗浄機本体等のような食器洗浄機の形状を構成する部材を含んでいる。
ここでシール蓋下面の傾斜面は、付着した洗浄水が重力の作用で移動できるように形成されていればよく、平面状であってもよい。
シール蓋の下面に溝を形成すると、付着した洗浄水は溝に導かれて移動する。このため、シール蓋の下面に付着した洗浄水を収集部位に導く複数の溝を形成することにより、洗浄水をより効率よく収集部位に集めることができる。
シール蓋の下面に親水性処理を施しておくと、シール蓋の下面は親水性を持つようになる。シール蓋の下面が親水性を持つと、付着した洗浄水の付着力がより強くなる(より「へばりつく」ようになる)。このため、シール蓋の下面に付着した洗浄水は、落下しにくくなる。
従って、シール蓋の下面に親水性処理を施しておくと、シール蓋下面に付着した洗浄水が落下して洗浄槽の外の食器洗浄機の構成部品にかかることをより防止できる。
食器洗浄機が運転されてシール蓋周縁と洗浄槽の上部開放部の周縁に付着した洗浄水は、洗浄槽が引き出されるときのシール蓋の上昇動作と洗浄槽のスライド動作によって洗浄槽の外に振り落とされる。
上記の食器洗浄機は、シール蓋の周縁および/または洗浄槽の上部開放部の周縁から洗浄槽の外に落下する洗浄水を、洗浄槽の外側側面または洗浄機本体の内側側面に設けた水受け樋が受け止める。このため、落下した洗浄水が食器洗浄機の構成部品にかかることを防止することができる。
レール機構は、レールや回転するローラ等から構成されている。このため、洗浄水がかかってレール機構に腐食が生じると、その動きが妨げられてしまう。上記の食器洗浄機は、シール蓋の周縁と洗浄槽の上部開放部の周縁から落下する洗浄水を水受け樋が受け止めて、レール機構にかかるのを防止する。従って、上記の構成によれば、レール機構が腐食してその動きが妨げられることを防ぐことができる。
シール蓋の下面は後から前に向かって下向きに傾斜し、その前端が収集部位とされている。この収集部位は、引き出し位置に引き出された洗浄槽の上部開放部の上側であって、洗浄槽の後壁の僅かに前方に位置している。このように構成されているので、シール蓋の下面に付着した洗浄水は、シール蓋を後方から前方に伝って移動し、収集部位に集まり、収集部位に集まった洗浄水は、洗浄槽上部開放部から洗浄槽の中に落下する。
洗浄槽22は、レール機構に案内されて洗浄機本体20に収容された収容位置と引き出された引き出し位置との間をスライド移動する。レール機構は、洗浄槽レール32、本体側レール34、ローラ35等から構成されている。図2〜図4に示されているように、洗浄槽22の下部両側面には、前後に伸びる洗浄槽レール32が固定されている。また、洗浄槽レール32に対応する位置の洗浄機本体20の内部両側面には、断面が台形状のサポート20aを介して本体側レール34が固定されている。図4によく示されているように、本体側レール34の断面はコの字状をなしており、ここにローラ35が回転軸39によって回転自由に装着される。ローラ35と本体側レール34との隙間に洗浄槽レール32が差し込まれる。よって、洗浄槽22は、本体側レール34に案内されて、収容位置と引
き出し位置との間をスライド移動することができる。なお、図4では、洗浄槽内に収められる食器や洗浄槽の下部に装着される洗浄ポンプ等を、図面の明瞭化を目的として省略して図示している。
洗浄槽22の下部には、洗浄ポンプ42が装着される。洗浄ポンプ42は、電気モータ42cによって回転駆動されるインペラ42aとファン42bを備えている。ファン42bは、回転して電気モータ42cに空気を吹き付け、電気モータ42cを冷却する。インペラ42aは、回転して洗浄水を吸込み、洗浄水を加圧した後に吐出する。洗浄槽22の下部には吸込み通路22bが形成されており、洗浄槽22の底部と洗浄ポンプ42のインペラ42aとを連通させている。インペラ42aとノズル44との間は吐出通路47によって連通されている。ノズル44は、吐出通路47を軸として回転自由に装着されており、その表面には複数のノズル穴44aが開口している。洗浄ポンプ42のインペラ42aが回転し、ノズル44の内部に加圧された洗浄水が供給されると、ノズル穴44aから洗
浄水が勢いよく噴出する。ノズル穴44aは、真上に洗浄水を噴出するように形成されているものと、回転軸(吐出通路47)に対して回転モーメントを発生させるように、斜め方向に洗浄水を噴出するように形成されているものとがある。このため、ノズル44は、内部に洗浄水が供給されると洗浄水を噴出しながら回転する。また、洗浄槽22の底部と吸込み通路22bとの間には、網の目状に形成され、使用者が脱着可能なフィルタ46が装着されている。
図2〜図4に示されているように、洗浄機本体20の内側の上部には、シール蓋36が配置される。シール蓋36の下面の周縁には、弾性材から製作されている断面が丸形状のシール37が取り付けられている。上述したように、洗浄槽22が引き出し位置から収容位置に戻されると、洗浄槽22の動きと連動して作動するシール蓋開閉機構によって、シール蓋36は降下する(図2がシール蓋が上昇した状態、図3が降下した状態を示している)。シール蓋開閉機構の構成は、一般的な引き出し式食器洗浄機に用いられているものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
図2、図4に示されているように、洗浄機本体の内側の両側面のレール機構の上方には、U字状の断面に形成された水受け樋62が、前下方に傾いて固定されている。
食器洗浄機10を運転する場合、使用者は洗浄槽22を収容位置に戻し、ロックレバー27を操作して洗浄槽22を収容位置にロックする。この状態で操作パネル25の運転スイッチをオンにすると、食器洗浄機10の運転が開始される。食器洗浄機10の運転が開始されると、図示しない給水通路を経由して洗浄槽22の底部に洗浄水が給水される。続いて、洗浄ポンプ42の電気モータ42cに駆動されてインペラ42aが回転し、洗浄水を吸込み通路22bを通して吸込み、加圧して吐出通路47に送り込む。吐出通路47に送り込まれた洗浄水は、その下流のノズル44に流れ、複数のノズル穴44aから勢いよく噴出する。上述したように、ノズル穴44aの一部はノズル44に回転モーメントを与える方向に洗浄水を噴出するので、ノズル44は回転しながら洗浄水を噴出する。ノズル44aから勢いよく噴出された洗浄水は、食器33にまんべんなく吹き付けられ、食器33を洗浄しながら重力の作用で洗浄槽22の底部に戻り、再び洗浄ポンプ42に吸い込まれる。すなわち、洗浄水は循環しながら食器33を洗浄する。また、洗浄水は、循環の過程で洗浄槽22の底部に装着されているフィルタ46を通過し、ここで洗浄水に含まれる食器33から洗い流された残菜が捕捉される。フィルタ46に補足された残菜は、使用者が定期的に取り除く。
ル蓋36の左右方向にも移動してしまう。すなわち、溝36bを形成することにより、より効率的にシール蓋36の下面36aに付着した洗浄水を、下面36aの前端36cに移動させることができる。なお、シール蓋36の下面36aの前端36cが、請求項に記載の収集部位に相当する。
このようにして、レール機構に洗浄水がかかることが防止されるので腐食の発生が防がれ、レール機構のスムーズな動作が長期に渡って保証される。
20:洗浄機本体、20a:サポート
22:洗浄槽、22a:洗浄槽の上部開放部の周縁、22b:吸込み通路
24:扉、24a:取っ手
25:操作パネル
27:ロックレバー
32:洗浄槽レール
33:食器
34:本体側レール
35:ローラ
36:シール蓋、36a:シール蓋の下面、36b:溝、36c:シール蓋の下面の前端
37:シール
39:回転軸
42:洗浄ポンプ、42a:インペラ、42b:ファン、42c:電気モータ
44:ノズル、44a:ノズル穴
46:フィルタ
47:吐出通路
62:水受け樋
72、73:水滴
Claims (5)
- 少なくとも前面が開放されている洗浄機本体と、
上部が開放されている洗浄槽と、
この洗浄槽を洗浄機本体に収容された収容位置と引き出された引き出し位置との間を案内するレール機構と、
収容位置に収容された洗浄槽の上部開放部に蓋をするシール蓋を備える引き出し式食器洗浄機において、
シール蓋の下面に、付着した洗浄水を重力の作用で移動させる傾斜面と、移動した洗浄水を集める収集部位が形成され、
その収集部位が、引き出し位置に引き出された洗浄槽の上部開放部の上方に位置することを特徴とする引き出し式食器洗浄機。 - 前記シール蓋の下面に、前記収集部位に洗浄水を導く複数の溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の引き出し式食器洗浄機。
- 前記シール蓋の下面に、親水性処理が施されていることを特徴とする請求項1または2に記載の引き出し式食器洗浄機。
- 少なくとも前面が開放されている洗浄機本体と、
上部が開放されている洗浄槽と、
この洗浄槽を洗浄機本体に収容された収容位置と引き出された引き出し位置との間を案内するレール機構と、
収容位置に収容された洗浄槽の上部開放部に蓋をするシール蓋を備える引き出し式食器洗浄機において、
シール蓋の周縁および/または洗浄槽の上部開放部の周縁から落下する洗浄水を受け止める水受け樋を洗浄槽の外側側面または洗浄機本体の内側側面に設けたことを特徴とする引き出し式食器洗浄機。 - 前記水受け樋は、前記レール機構の上方に設けたことを特徴とする請求項4に記載の引き出し式食器洗浄機。
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JP2003353951A JP2004024907A (ja) | 2003-10-14 | 2003-10-14 | 引き出し式食器洗浄機 |
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2003
- 2003-10-14 JP JP2003353951A patent/JP2004024907A/ja active Pending
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