JP2022125953A - 食器洗い機 - Google Patents

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Kengo Kusunoki
清恭 新海
Kiyoyasu Shinkai
佳祐 冨山
Keisuke Tomiyama
啓之 田中
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Abstract

【課題】簡単な構成で、より確実に残滓フィルタを洗浄でき、残滓フィルタへの残滓の残留を抑制すること。【解決手段】被洗浄物に噴射された後に水溜部に流入する洗浄水に含まれる残滓を残滓フィルタで捕捉すると共に、洗浄水が排水路を介して筐体外に排出されるときに、捕捉した残滓が洗浄水と共に排出されるように構成され、水溜部には残滓フィルタを洗浄する注水部を備え、残滓フィルタは、注水部からの注水を案内する案内部を有し、注水部からの注水を案内部に当接させることにより残滓フィルタを洗浄する。【選択図】図2

Description

本発明は、洗浄槽内に収納された食器等の被洗浄物を洗浄する食器洗い機に関する。
従来の食器洗い機は、本体内に食器類を収容する洗浄槽が設けられる。洗浄槽の底部には、底部から水を吸引し洗浄槽内に散水する洗浄ポンプが設けられる。排水ポンプは、洗浄槽の底部から水を吸引し、排水路を介して機外に排水する。残滓フィルタは、残滓かご、金属板、金属メッシュ部により構成される。残滓かごは、洗浄排水時に大型の食物残滓を捕集する。金属板は、残滓を残滓かごへ流す傾斜部と水切孔を有する。金属メッシュ部は、残滓が洗浄ポンプへ侵入するのを防止する。注水手段としての注水管は、金属メッシュ部の外周辺に設けられ、外側から内側へ噴射注水して金属メッシュ部に付着する残滓を除去する。
食器洗い機の運転が開始されると、水が供給され、洗浄槽の底部に水が溜る。この溜った水は洗浄ポンプによって洗浄槽内へ散水し、食器を洗浄する。洗浄終了後、排水ポンプが動作し、洗浄槽内の水を排水路を介して機外へ排出する。排水ポンプの運転が停止すると、残滓フィルタの金属メッシュ部の外周辺にある注水管より金属メッシュ部の外側から噴射して残滓の付着を内側へ除去する。注水が終わると再び排水ポンプが作動し、溜った水は洗浄槽の底部から排水ポンプによって吸引され排水路を介して機外へ排出される。
上記構成によれば、残滓フィルタへ付着した細かな食物残滓が金属メッシュ部の内側へ洗い流される。このため、洗浄終了後、食器洗い機庫内に食物残滓臭が残留せず、食器にも臭い移りがおこらない。
特開平04-224725号公報
従来の食器洗い機は、残滓フィルタを構成するメッシュ部に対して外側から水を噴射して、メッシュ部に付着した残滓を除去する。しかし、外側からメッシュ部全体に水を噴射するためには、メッシュ部の周囲に相当数の噴射口を設けたり、噴射口が周囲を移動するように構成したりする必要がある。これでは、噴射手段の構成が複雑になるという課題がある。
また、メッシュ部を構成する線材が太い場合や、メッシュの代わりに小孔を多数有する金属板で構成した場合など、外側から水を噴射しても線材や板材の裏側にある残滓を剥がせないという課題がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、残滓フィルタの内側面に略全体に噴射水が行き渡るように構成によって、残滓フィルタの内側面の略全域を直接洗浄し、残滓フィルタの内側面への残滓の残留を抑制する食器洗い機を提供することを目的とする。
本発明の食器洗い機は、上記目的を達成するために、筐体と、前記筐体内に設けられ被洗浄物を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽の底部に設けられる水溜部と、前記水溜部に設置される残滓フィルタと、前記被洗浄物に洗浄水を噴射する洗浄ノズルと、前記水溜部と前記筐体の外部とを連通する排水路と、を備え、前記被洗浄物に噴射された後に前記水溜部に流入する洗浄水に含まれる残滓を前記残滓フィルタで捕捉すると共に、洗浄水が前記排水路を介して前記筐体外に排出されるときに、前記捕捉した残滓が洗浄水と共に排出されるように構成され、前記水溜部には前記残滓フィルタを洗浄する注水部を備え、前記残滓フィルタは、前記注水部からの注水を案内する案内部を有し、前記注水部からの注水を前記案内部に当接させることにより前記残滓フィルタを洗浄する構成を含む。
この構成によって、洗い工程において残滓フィルタで捕捉された残滓が残滓フィルタに付着して残ったとしても、その後のすすぎ運転などにおいて注水を行い残った残滓を洗い流す。これにより、残滓フィルタの外側から洗い流す従来技術に比べ、簡単な構成でより確実に残滓フィルタを洗浄でき、残滓フィルタへの残滓の残留を抑制することができる。
本発明の食洗機は、簡単な構成で、より確実に残滓フィルタの内側面を洗浄でき、残滓フィルタへの残滓の残留を抑制することができる。
本発明の実施の形態1における食器洗い機の側面断面模式図 本発明の実施の形態1における食器洗い機の残滓フィルタへの注水の流れを示す側断面図 本発明の実施の形態1における食器洗い機の残滓フィルタへの注水の流れを示すA-A断面図 本発明の実施の形態1における食器洗い機の残滓フィルタへの注水の流れを示す下方からみた底面図 本発明の実施の形態2における食器洗い機の残滓フィルタへの注水の流れを示す側断面図 本発明の実施の形態2における食器洗い機の残滓フィルタへの注水の流れを示すB-B断面図 本発明の実施の形態3における食器洗い機の側面断面模式図 分水器の構成を示す図 分水器の構成を示す図 残滓が残滓フィルタにより捕捉される様子を示す図 残滓が残滓フィルタにより捕捉される様子を示す図 残滓が残滓フィルタにより捕捉される様子を示す図 注水口と循環水路吸込口との関係を示す図 注水口と循環水路吸込口との関係を示す図 注水口と循環水路吸込口との関係を示す図 吐出口から吐出される洗浄水の角度を示す図 実施の形態3における食器洗い機の制御方法を示すフローチャート 実施の形態3における食器洗い機の各構成の状態を示すタイミングチャート
第一の発明の食器洗い機は、筐体と、前記筐体内に設けられ被洗浄物を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽の底部に設けられる水溜部と、前記水溜部に設置される残滓フィルタと、前記被洗浄物に洗浄水を噴射する洗浄ノズルと、前記水溜部と前記筐体の外部とを連通する排水路と、を備え、前記被洗浄物に噴射された後に前記水溜部に流入する洗浄水に含まれる残滓を前記残滓フィルタで捕捉すると共に、洗浄水が前記排水路を介して前記筐体外に排出されるときに、前記捕捉した残滓が洗浄水と共に排出されるように構成され、前記水溜部には前記残滓フィルタを洗浄する注水部を備え、前記残滓フィルタは、前記注水部からの注水を案内する案内部を有し、前記注水部からの注水を前記案内部に当接させることにより前記残滓フィルタを洗浄する構成を含む。
この構成によって、洗い運転において残滓フィルタで捕捉された残滓が残滓フィルタに付着して残ったとしても、注水動作を行い残った残滓を洗い流すことができる。フィルタのメッシュ部外側から注水する従来技術に比べ、簡単な構成で残滓フィルタを略全体を洗浄でき、残滓フィルタでの残滓の残留を抑制することができる。
第二の発明は、特に、第一の発明において、前記案内部は、前記残滓フィルタの内面に沿って突出した壁面で構成され、前記注水部から前記壁面の下方に沿って注水するように構成される。
この構成によって、注水動作時に残滓フィルタのメッシュ部内面に沿って旋回流を生じさせ、残滓フィルタの内側面の略全域を洗浄し、残滓フィルタの内側面への残滓の残留を抑制することができる。また注水動作と合わせて排水動作を行うことで効果的に残滓を排出できる。
第三の発明は、特に、第一の発明において、前記案内部は、前記残滓フィルタの内面に沿ってリング状の流路で構成され、前記流路の下面に複数の吐出口を備え、前記注水部から前記流路および前記吐出口へ注水するように構成される。
この構成によって、注水動作時に残滓フィルタのメッシュ部内側に向かって水流を生じさせ、あるいはメッシュ部内側沿って略鉛直な水流を生じさせ、残滓フィルタの内側面の略全域を洗浄し、残滓フィルタの内側面への残滓の残留を抑制することができる。また注水動作と合わせて排水動作を行うことで効果的に残滓を排出できる。
第四の発明は、特に、第一から第三のいずれかの発明において、前記注水部に外部から給水する給水部を備え、前記注水部に注水する注水源として、食器洗い機の外部からの給水を利用する。
この構成によって、洗い工程において残滓フィルタで捕捉された残滓が残滓フィルタの内側面に付着して残ったとしても、その後のすすぎ工程などにおける給水動作によって残滓フィルタの内側面の略全体を洗浄し、残滓フィルタでの残滓の残留を抑制することができる。
第五の発明は、特に、第一から第三のいずれかの発明において、前記水溜部と前記洗浄ノズルとを連通する循環水路と、前記循環水路に設けられ前記水溜部内の洗浄水を前記洗浄ノズルに送水する洗浄ポンプと、を備え、前記注水部に注水する注水原として、前記循環水路からの給水を利用する。
この構成によって、洗い工程において残滓フィルタで捕捉された残滓が残滓フィルタの内側面に付着して残ったとしても、既に洗い工程で洗浄槽に供給している洗浄水や、その後のすすぎ工程などのために洗浄槽に供給する洗浄水を用いて、余分な洗浄水を使わずに残滓フィルタを洗浄し、残滓フィルタでの残滓の残留を抑制することができる。
第六の発明は、特に、第五の発明において、洗浄水を排水路を介して排水するための排水ポンプを駆動してから、洗浄ポンプにより循環水路から注水部に洗浄水を注水する。
この構成によって、残滓フィルタに付着していた残滓を速やかに効率良く外部に排出することができるので、残滓フィルタでの残滓の残留を抑制することができる。
第七の発明は、特に、第六の発明において、排水ポンプを停止する前に、洗浄ポンプを停止する。
この構成によって、残滓フィルタに付着していた残滓をより確実に外部に排出することができるので、残滓フィルタでの残滓の残留を抑制することができる。
第八の発明は、特に、第五から第七のいずれかの発明において、注水部は、水溜部内の洗浄水を洗浄ポンプに吸い込むための吸込口の近傍でない位置に配置される。
この構成によって、残滓フィルタに残滓が蓄積された場合であっても、残滓を含む洗浄水が、注水部を介して、残滓フィルタの外側から洗浄ポンプに吸い込まれるのを抑制することができるので、残滓を残滓フィルタで効率良く捕捉することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が制限されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の側面断面模式図である。図1は、食器洗い機がシステムキッチンSKにビルトインされた状態を示す。なお、各実施の形態の記載において、図中に示すように、前方向は扉体5および洗浄槽2が引き出される方向、後方向は洗浄槽2が収納され扉体5が閉じられる方向、として説明する。また、食器洗い機の設置側を下方、反対側を上方とし、さらに、扉体5の正面に向かって右側を右方、左側を左方として、説明する。
図1に示すように、本実施の形態の食器洗い機は、筐体1と、洗浄槽2と、洗浄装置3と、給水部4と、扉体5と、排水部7などを含む。
筐体1は、前面に前面開口部を有する。洗浄槽2は、内部に食器かご6と、洗浄ノズル3cと、水溜部8と、残滓フィルタ9などを含む。洗浄槽2は、筐体1の内部に前後方向に出し入れ可能に設けられる。洗浄槽2は、上面に上面開口部2aを有する。上面開口部2aは、洗浄槽2が筐体1内に収容されたときに、筐体1内に配設された内蓋10で閉塞される。内蓋10は、洗浄槽2の出し入れと連動してリンク機構11により上下動する。上面開口部2aの周縁に変形可能な中空状のゴムチューブで形成されたシール部12が設けられる。シール部12は、洗浄槽2が筐体1内に収容された際に、下降する内蓋10により圧縮されて上面開口部2aが密閉される。
食器かご6は、食器などの被洗浄物13が載置される。扉体5は、洗浄槽2の前部に設けられ、収納時に筐体1の前面を覆う。給水部4は、給水路4aおよび給水弁4bなどを含む。給水路4aは、図示しない水道管に接続される。給水弁4bは、筐体1内部の後部の給水路4aに設けられる。給水弁4bは、開放により、洗浄水となる水道水を洗浄槽2か水溜部8内の残滓フィルタ9の少なくともいずれか一方に供給可能なように分岐しており、給水弁4bの開放を切り替えることで、洗浄槽2か水溜部8内のいずれかまたは両方に給水可能となっている。なお給水弁4bは給水ポンプで構成してもよい。
洗浄装置3は、循環水路3aと、洗浄ポンプ3bと、洗浄ノズル3cなどを含み、被洗浄物13を洗浄する。循環水路3aは、水溜部8と洗浄ノズル3cとを連通する。洗浄ポンプ3bは、循環水路3aに設けられ、洗浄槽底部2bの外側に固定される。洗浄ポンプ3bは、吸い込み側が水溜部8に連通され、残滓フィルタ9で残滓が除去された洗浄水を循環させる。
洗浄ノズル3cは、洗浄槽底部2bに設けられる。洗浄ポンプ3bは、洗浄水を洗浄ノズル3cに圧送する。洗浄ノズル3cは、圧送された洗浄水の反力により回転しながら、被洗浄物13に向けて洗浄水を噴射する。つまり、洗浄ポンプ3bは、洗浄槽2内に溜められた洗浄水を加圧して洗浄ノズル3cに供給する。洗浄ノズル3cから噴射された洗浄水は、被洗浄物13に衝突して汚れを落とし、洗浄を行う。なお、洗浄水は、洗剤を含んで被洗浄物13に噴射される洗浄液と、被洗浄物13をすすぐためのすすぎ水とを含む。
水溜部8は、洗浄槽2内の洗浄槽底部2bに設けられる。残滓フィルタ9は、水溜部8に着脱自在に設けられ、被洗浄物13から洗浄、除去された残滓を捕捉する。水溜部8と残滓フィルタ9については、後で詳細に説明する。なお、残滓フィルタ9は水溜部8に固定されて着脱できないように構成されてもよい。ヒータ(図示せず)が洗浄槽底部2bに設置され、洗い工程またはすすぎ工程において、洗浄槽2内に溜められた洗浄水を加熱する。ヒータは、乾燥工程において、洗浄槽2内の乾燥用空気を加熱する。温度センサ(図示せず)は、洗浄槽底部2bの外側に配設され、洗浄槽2の温度を検知する。洗浄槽2内に洗剤を供給する洗剤供給装置(図示せず)は、扉体5と対向する洗浄槽2の側面に設けられる。
排水部7は、水溜部8に流入する洗浄水を筐体1外に排出する。排水部7は、排水路7aと、排水ポンプ7bと排水口7cなどを含む。なお、排水ポンプ7bについては、洗浄ポンプ3bを循環時のモータの回転方向を反転させることにより、排水ポンプとして代用できるように構成されてもよい。また、排水ポンプ7bの代わりに排水弁が設けられ、排水弁の開放により、重力による自然落下で洗浄水が排水されるように構成されてもよい。
洗浄運転を制御する制御部17は、扉体5の内側に設けられている。制御部17は、被洗浄物13を洗う洗い工程と、被洗浄物13に付着した洗剤および残滓を洗い流すすすぎ工程と、すすぎ終わった被洗浄物13を乾かす乾燥工程と、を逐次制御し、洗浄運転を実
行する。
次に、洗浄槽底部2bに設けられる水溜部8、および、水溜部8に設けられる、注水部14と残滓フィルタ9の構成について詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の残滓フィルタへの注水の流れを示す側断面図である。
図2において、洗浄槽底部2bには、洗い工程およびすすぎ工程において、供給された洗浄水が溜められる水溜部8が凹設される。水溜部8は、概略円筒形に形成される。
水溜部8の側面には、給水路4aの出口となる注水部14(注水口14a)が残滓フィルタ9の内側面側に突出して設けられる。
残滓フィルタ9のメッシュ部9cは、例えば、ステンレス製のパンチングメタルで形成され、円筒状格子の周側面に金網平織メッシュ(例えば、50メッシュ~100メッシュ、または、0.28mm程度の角孔メッシュ)などの微細口を有するメッシュ部材を張り付けて形成される。残滓フィルタ9で捕捉された残滓は、排水時に洗浄水とともに筐体1外に排出される。しかしながら、残滓フィルタ9で捕捉された残滓や汚れは残滓フィルタ9に付着したまま残ってメッシュ部材が目詰まりするおそれがある。
なお、残滓フィルタ9の上側部には注水口14aが挿入される孔部が設けられ、残滓フィルタ9の側部と水溜部8の内側部との間に隙間を設けているので、残滓フィルタ9を注水口14aとは対抗する側の隙間方向に動かすことで、注水部14から外すことができ残滓フィルタ9を水溜部8から取り外すことも可能となっている。同様にこの隙間を利用して残滓フィルタ9を水溜部8に挿入し、注水部14を残滓フィルタ9の側部の孔部に挿入することで残滓フィルタ9を設置することができる。
以上のように、本実施の形態の食器洗い機は構成される。
つぎに、上記構成を備える食器洗い機の使用および動作について、説明する。まず、使用者は、扉体5のハンドル5aを把持して食器洗い機の筐体1から洗浄槽2を引き出す。このとき、内蓋10は、洗浄槽2の引き出し動作に連動してリンク機構11により上昇し、上面開口部2aから離れる。次に、使用者は、洗浄槽2の上面開口部2aから食器などの被洗浄物13を食器かご6にセットする。そして、所定量の洗剤を、洗浄槽2内の洗剤供給装置(図示せず)に投入する。つぎに、使用者は、洗浄槽2を筐体1内に押し込んで扉体5を閉じる。このとき、内蓋10は、洗浄槽2の押し込み動作に連動してリンク機構11により下降し、シール部12を圧縮して上面開口部2aが密閉される。
使用者は、制御部17に接続された操作部(図示せず)で、運転コースを設定した後、開始ボタン(図示せず)を操作して、洗浄運転を開始する。これにより、制御部17は、運転コースに基づいて、洗浄運転を実行する。制御部17は、洗い工程、すすぎ工程および乾燥工程を、以下で説明する方法により、順番に実行する。
まず、洗浄運転の洗い工程について、説明する。制御部17は、はじめに、給水弁4bを動作させて洗浄槽2に給水するように給水弁4bを制御し、所定量の洗浄水を洗浄槽2に供給する。給水が完了すると、洗剤供給装置(図示せず)により洗剤が投入される。そして、洗浄ポンプ3bを駆動して洗浄水を圧送し、洗浄槽底部2bに配設された洗浄ノズル3cから洗浄水を噴射し、洗浄水を循環させる。制御部17は、洗浄水を循環させながらヒータ(図示せず)に通電し、洗浄水を加熱する。このとき、制御部17は、温度セン
サ(図示せず)により洗浄槽底部2bの壁を介して、洗浄水の温度を検知する。そして、制御部17は、洗浄水が所定温度となるように制御する。
噴射された洗浄水は、被洗浄物13の汚れを洗浄し、残滓フィルタ9と水溜部8を通過して、再度、洗浄ポンプ3bに吸い込まれる。このとき、洗浄水に含まれる残滓は、残滓フィルタ9に捕捉される。洗浄ポンプ3bは、吸い込んだ洗浄水を圧送し、洗浄ノズル3cに洗浄水を供給する。つまり、洗浄水は、上記のように循環して、被洗浄物13を洗浄する。制御部17は、上記のような循環動作を所定時間(例えば、30分)だけ行う。
制御部17は、循環動作を終了すると、汚れを含む洗浄水を筐体1外に排出する。このとき、残滓フィルタ9に捕捉された残滓は、洗浄水とともに筐体1外に排出される。そして、制御部17は、洗い工程を終了するとともにすすぎ工程を開始し、新たに洗浄水を、洗浄槽2内に供給する。
つぎに、制御部17は、洗い工程と同様に、洗浄ポンプ3bを運転し、洗浄ノズル3cから新しい洗浄水を、被洗浄物13に向けて噴射する。そして、洗浄水で、残留する洗剤および残滓などを、被洗浄物13から洗い流す。このとき、制御部17は、洗浄水の排出、洗浄水の供給などの動作を、複数回(例えば、2回~3回)繰り返して実行し、すすぎ工程を行う。特に最後のすすぎ動作において、洗浄水を高温に加熱する加熱すすぎを行う。これにより、被洗浄物13および洗浄槽2内部が高温に加熱され、乾燥工程での水分蒸発が促進される。
そして、制御部17は、すすぎ工程が終了すると、乾燥工程を行う。制御部17は、送風ファン(図示せず)およびヒータ(図示せず)を制御し、洗浄槽2内に導入される空気を加熱しながら連通通路(図示せず)を通じて洗浄槽2内の湿潤空気を排出し、被洗浄物13を乾燥させる。制御部17は、乾燥工程を所定時間(例えば、30分)行ったのち、食器洗い機の洗浄運転を終了する。
つぎに、食器洗い機の洗い工程およびすすぎ工程の循環動作、排水動作および給水動作における洗浄水の流れについて説明する。
まず、洗い工程の循環動作における洗浄水の流れについて、洗浄水は、洗浄槽底部2bから残滓フィルタ9を通過して水溜部8に流れ、水溜部8に設けられる循環水路口から循環水路3aに吸い込まれる。この洗浄水の流れは、洗浄ポンプ3bが駆動されて吸引することにより生ずる。
循環動作において、洗浄水は、残滓フィルタ9のメッシュ部9cを通過して水溜部8に流入する。そして、そのまま循環水路3aに流入する。このとき、多くの残滓がメッシュ部9cで捕捉されるが、メッシュ部9cの網目より小さい残滓も洗浄水とともにメッシュ部9cを通過して循環する。
このようにして、洗い工程において、洗浄水が循環を繰り返す中で、残滓が残滓フィルタ9で捕捉され、堆積する。制御部17は、洗浄水を循環させることにより洗浄水に含まれる残滓を減少させながら、被洗浄物13の洗浄を所定時間だけ行う。
つぎに、排水動作における洗浄水の流れについて、洗浄水は、洗浄槽底部2bから残滓フィルタ9を通過して水溜部8に流れ、水溜部8の底部近傍に設けられる排水口7cから排水路7aに吸い込まれる。この洗浄水の流れは、排水ポンプ7bが駆動されて吸引することにより生ずる。
排水動作において、洗浄水は主に水溜部8の内側部と残滓フィルタ9の側部との間の隙間から水溜部8に流入し、残滓フィルタ9の全面において外側から内側に向けて通過する。このとき、残滓フィルタ9に堆積した小さな残滓は、循環動作と逆方向の水圧を受け、メッシュ部9cから剥がされる。このようにして剥がされた残滓は、洗浄水とともに排水口7cから排水路7aを通過して筐体1外に排出される。
このようにして、排水動作として洗浄水が排水されるとき、残滓フィルタ9の内側面に堆積した小さな残滓は、洗浄水によって剥がされ、洗浄水とともに排水口7cから排水ポンプ7bを通過して筐体1外に排出される。これにより、洗い工程は終了する。
つぎに、すすぎ工程の給水動作における洗浄水の流れについて、図2~図4を参照して説明する。図2は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の残滓フィルタへの注水の流れを示す側断面図である。図3は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の残滓フィルタへの注水の流れを示すA-A断面図である。図4は、本発明の実施の形態1における食器洗い機の残滓フィルタへの注水の流れを示す残滓フィルタの下方からみた底面図である。
給水弁4bおよび給水路4aで構成される給水部4による給水動作において、給水弁4bを残滓フィルタ9側へと直接給水するように制御部17によって制御する。給水弁4bから洗浄水は給水路4aを経て、図2で模式的に示すW5のように流れて、注水口14aから残滓フィルタ9内に給水される。すなわち、洗浄水は給水路4aから残滓フィルタ9の内側領域へ勢いを持って注水され、水溜部8へと流入することとなる。この残滓フィルタ9内を洗浄する洗浄水の注水の勢いは、給水弁4bが解放されて水道圧がかかることにより生ずる。すなわち、注水部14に注水する注水源として、食器洗い機の外部からの給水を利用してもよい。
図2および図3に示すように、注水部14からの注水を案内する案内部20を、残滓フィルタ9の内側領域において注水を受ける位置に設ける。ここでの案内部20は残滓フィルタ9の内面に沿って突出した壁面20aで構成され、この壁面20aは図4で示すとおり、注水口14aの近傍から設けられ、注水口14aの近傍から離れるにつれて、残滓フィルタ9の内面からの突出度合いが大きくなるように構成されている。
給水動作において、注水された洗浄水は、図2~図4のW5に示すように給水路4aを流れ注水部14の注水口14aから残滓フィルタ9へ噴射される。図4のW6に示すように、噴射された洗浄水は残滓フィルタ9の案内部20としての壁面20aに当接しながら壁面20aの下方に沿って流れ、図2および図3のW6で示すような残滓フィルタ9の内側面で旋回流を生じさせ、残滓フィルタ9の内側面の略全域を洗浄し、残滓フィルタ9の内側面への残滓の残留を抑制することができる。
すなわち、このような旋回流により、残滓フィルタ9のメッシュ部9cから剥ぎ取られずに付着する細かい残滓や汚れが剥ぎ取られ洗浄される。このようにして、残滓フィルタ9での残滓の残留を抑制することができる。
すすぎ工程において、制御部17は、洗い工程と同様に、給水部4による給水が完了すると洗浄ポンプ3bを運転し、循環動作を行う。循環動作については、洗い工程と同様である。ただし、洗い工程における循環動作により、残滓は残滓フィルタ9に捕捉されている。また、小さな残滓は、排水動作により、その多くが筐体1外に排出されている。そして、すすぎ工程における給水動作により残滓フィルタ9から剥ぎ取られた残滓は、循環動作の後の排水動作で筐体1外に排出される。したがって、すすぎ工程において、給水動作、循環動作および排水動作を繰り返すことにより、すすぎ工程の終了時には、小さな残滓
はほとんど筐体1外に排出され、残滓フィルタ9も繰り返し洗浄されて、残滓の残留が抑制される。
すなわち、排水後に残滓フィルタ9に残滓が残る可能性が最も高いのは、洗い工程における排水後である。したがって、給水による残滓フィルタ9の洗浄効果が顕著なのは、すすぎ工程の最初の給水である。すすぎ工程で給水が複数回繰り返されることにより、残滓フィルタ9に付着する残滓はほとんど洗い流される。そして、洗い工程における給水では、前回の洗浄運転で残ったままの残滓を洗浄する。ただし、基本的には前回の洗浄運転の最後の給水までで残滓フィルタ9は洗浄されており、残る残滓は極めて少ない。このように、本実施の形態によれば、給水のたびに残滓フィルタ9を洗浄し、残滓の残留を抑制することができる。
なお、排水動作は、排水ポンプ7bを使用しない洗浄水の重力による自然落下でもよいことは上述した。自然落下によれば、排水ポンプ7bの故障や詰まりなどの不具合は防止できる。しかし、排水が進んで洗浄水が少なくなるにつれて排水の勢いが小さくなり、残滓フィルタ9から残滓を剥ぎ取る力も小さくなる。排水ポンプ7bであれば、一定の力で排水することができ、残滓フィルタ9から残滓を剥ぎ取る力も排水が進むとともに小さくなることなく、排水時間も短くできる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における食器洗い機の残滓フィルタへの注水の流れを示す側断面図である。図6は、本発明の実施の形態2における食器洗い機の残滓フィルタへの注水の流れを示すB-B断面図である。図5および図6により実施の形態2について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成は説明を省略する。
案内部20の構成として、図5および図6に示すとおり、残滓フィルタ9の内面に沿ってリング状の流路20bで構成され、流路20bの下面に複数の吐出口20cを備え、注水部14の注水口14aから流路20bおよび吐出口20cへ注水するように構成される。給水動作において、注水された洗浄水は、図5および図6のW5に示すように給水路4aを流れ注水部14の注水口14aから残滓フィルタ9の流路20bへ噴射される。W7に示すように、噴射された洗浄水はリング状の流路20b内に分かれて注水される。流路20b内に注水された洗浄水は、流路20bの下面に設けられた複数の吐出口20cからW8に示すように、残滓フィルタ9のメッシュ部へと注水されるようになっている。
流路20bの下面に設けられた複数の吐出口20cから残滓フィルタ9のメッシュ部へと注水されるので、図5のW8で示すように、残滓フィルタ9の内側面の略全域を洗浄し、残滓フィルタ9の内側面への残滓の残留を抑制することができる。
すなわち、このような複数の吐出口20cからの注水により、残滓フィルタ9のメッシュ部9cから剥ぎ取られずに付着する細かい残滓や汚れが剥ぎ取られ洗浄される。このようにして、残滓フィルタ9での残滓の残留を抑制することができる。
なお、吐出口20cは残滓フィルタ9のメッシュ部9cに向かうように傾斜させた孔としてもよいし、吐出口20cをメッシュ部9cに沿うように設けてもよい。
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3における食器洗い機の側面断面模式図である。図7により実施の形態3について説明する。なお、実施の形態1または2と同様の構成は説明を省略する。
実施の形態1では、洗浄水は給水部4から残滓フィルタ9に備えられた案内部20へ注水され、案内部20から残滓フィルタ9の内面へと注水される構成について説明したが、これに限らない。
図7に示すように、水溜部8からの洗浄水を循環させる循環部21を設ける構成としてもよい。循環部21は、循環路21aと循環ポンプ21bで構成され、水溜部8からの洗浄水を循環ポンプ21bで吸引し、注水部14の注水口14aから残滓フィルタ9の内側面を洗浄するための注水を行う構成としてもよい。
なお、このような循環部21を設けることなく、洗浄ポンプ3bからの循環水路3aを分岐させて、洗浄ノズル3cに洗浄ポンプ3bから注水する水路と、注水部14に洗浄ポンプ3bから注水する水路とを設けて、洗浄ポンプ3bで洗浄水を送る水路をそれぞれ切り替えてもよい。
すなわち、注水部14に注水する注水源として、循環水路3aからの給水を利用してもよい。
図8Aおよび図8Bは、洗浄ポンプ3bで洗浄水を送る水路を切り替える分水器38の例を示す。分水器38は、洗浄ポンプ3bからの循環水路3aの途中に設けられ、洗浄ノズル3cに洗浄ポンプ3bから注水する水路37を開いて注水部14に洗浄ポンプ3bから注水する水路35を閉じる状態(図8A)と、水路37を閉じて水路35を開く状態(図8B)との間で切り替える。分水器38は、水路37と水路35との間で摺動する面材であってもよいし、弁などであってもよい。分水器38の状態は、制御部17により制御される。
洗い工程やすすぎ工程の初期においては、図9Aに示すように、残滓フィルタ9のうち、捕捉された残滓によって閉塞された部分の面積は小さいので、残滓フィルタ9の抵抗は小さい。したがって、洗浄水に含まれる残滓の大部分は、図9Aにおいて実線矢印で示すように、残滓フィルタ9の内側に流れ込んで残滓フィルタ9により捕捉される。残滓が取り除かれた洗浄水は、循環水路吸込口32eから循環水路3aに吸い込まれ、洗浄ポンプ3bにより循環される。
洗い工程やすすぎ工程の中期においては、図9Bに示すように、循環水路吸込口32eに近い残滓フィルタ9に、捕捉された残滓が蓄積され、残滓によって閉塞された部分の面積が次第に大きくなるので、残滓フィルタ9の抵抗が大きくなる。したがって、洗浄水に含まれる残滓の一部は、図9Bにおいて破線矢印で示すように、残滓フィルタ9の外側の隙間などから循環水路3aに吸い込まれる。
洗い工程やすすぎ工程の後期においては、図9Cに示すように、残滓フィルタ9のより大きい面積が残滓によって閉塞されうる。循環水路3aに残滓が吸い込まれたとしても、その残滓が循環している間に残滓フィルタ9の内側に流れ込んで残滓フィルタ9により捕捉されればよい。循環している間に残滓フィルタ9によって捕捉されず、運転終了時に洗浄槽2の内部に残った残滓は、被洗浄物13に再付着する可能性がある。
洗い工程やすすぎ工程が終了した後、洗浄水を排水ポンプ7bにより排出する際に、残滓フィルタ9により捕捉された残滓の一部は洗浄水とともに排出される。しかし、とくに循環水路吸込口32eに近い位置において、捕捉された残滓が洗浄ポンプ3bによる水圧によって残滓フィルタ9に押し付けられ、残滓フィルタ9に強く付着している場合は、洗浄水を排出しても残滓フィルタ9の内側に残滓が残る場合がある。残滓フィルタ9の多くが残滓により閉塞されたまま次の工程にうつると、工程の初期から図9Bまたは図9Cに示すように残滓が残滓フィルタ9の外側を循環することになるので、運転終了時に残滓が洗浄槽2の内部に残ったままになりやすい。
本実施の形態においては、洗浄水を排水する際に、吐出口20cから洗浄水を吐出することにより、残滓フィルタ9の内側に捕捉された残滓を削ぎ落とし、洗浄水とともに食器洗い機の外部に排出する。これにより、次の工程において、図9Aに示すように残滓が残滓フィルタ9の内側に流入しやすくすることができるので、洗浄槽2内に残留していた残滓を残滓フィルタ9により捕捉し、運転終了時に洗浄槽2内に残る残滓の量をより低減させることができる。したがって、残滓が被洗浄物13に再付着するのを抑えることができる。また、残滓フィルタ9に残る残滓の量も低減させることができるので、食器洗い機を衛生的に保ち、臭いや雑菌の増殖などを抑えることができる。
洗い工程およびすすぎ工程において、洗浄ポンプ3bにより洗浄水が循環されるので、図9Bおよび図9Cに示したように、循環水路吸込口32eの近傍の残滓フィルタ9の内側に残滓が蓄積されやすい。図10Aに示すように、注水口14aが循環水路吸込口32eの近傍にあると、循環水路吸込口32eの近傍の残滓フィルタ9が残滓により閉塞されたときに、吐出口20cから注水口14aを経由して残滓フィルタ9の外側から循環水路吸込口32eに洗浄水が流れるので、残滓を残滓フィルタ9により捕捉することができない。したがって、図10Bに示すように、注水口14aを循環水路吸込口32eから離れた位置に配置する。これにより、吐出口20cから注水口14aを経由して残滓フィルタ9の外側から循環水路吸込口32eに至る経路に洗浄水が逃げてしまうのを抑えることができるので、洗浄効率を向上させることができる。注水口14aは、循環水路吸込口32eの近傍に配置されなければよい。例えば、図10Cに示すように、残滓フィルタ9を上から見たときに、残滓フィルタ9の中心と注水口14aを結ぶ直線と、残滓フィルタ9の中心と循環水路吸込口32eを結ぶ直線とのなす角は、45°以上、50°以上、55°以上、60°以上、65°以上、70°以上、75°以上、80°以上、85°以上、90°以上、95°以上、100°以上、110°以上、120°以上、130°以上、140°以上、150°以上、160°以上、170°以上であってもよい。注水口14aは、循環水路吸込口32eに対向する位置に配置されてもよい。
図11に示すように、残滓フィルタ9の内側面に対して鋭角に吐出口20cから洗浄水を吐出することにより、残滓フィルタ9の内側に付着した残滓をより効果的に削ぎ落とすことができる。したがって、吐出口20cから洗浄水を吐出する角度は、残滓フィルタ9の内側面に対して、40°以下、30°以下、20°以下、10°以下、9°以下、8°以下、7°以下、6°以下、5°以下、4°以下、3°以下、2°以下、1°以下であってもよい。
図12は、洗い工程またはすすぎ工程における1回の洗浄動作またはすすぎ動作の詳細を示すフローチャートである。図13は、1回の洗浄動作またはすすぎ動作における各構成の状態を示すタイミングチャートである。
制御部17は、給水弁4bをオンにし(S10)、所定量の水が洗浄槽2内に供給されるまで(S12のN)、水道水を洗浄槽2内に導入する。所定量の水が洗浄槽2内に供給されると(S12のY)、制御部17は、洗浄ポンプ3bをオンにし(S14)、所定時間が経過するまで(S16のN)、洗浄ノズル3cから洗浄水を噴射して被洗浄物13を洗浄する。洗い工程と加熱すすぎ工程においては、制御部17は、ヒータをオンにする。所定時間が経過すると(S16のY)、制御部17は、洗浄ポンプ3bをオフにする(S18)。以上で、庫内洗浄工程を終了する。
制御部17は、分水器38をオンにし(S20)、洗浄ノズル3c側の水路37が閉じられ、残滓フィルタ9側の水路35が開かれるまで(S22のN)、分水器38を駆動する。洗浄ポンプ3bからの流路が水路35に切り替えられると(S22のY)、制御部17は、分水器38をオフにし、排水ポンプをオンにして排水を開始する(S24)。つづいて、制御部17は、洗浄ポンプ3bをオンにして(S26)、所定時間が経過するまで(S28のN)、洗浄水を吐出口20cから残滓フィルタ9に向けて吐出し、残滓フィルタ9に付着していた残滓を洗浄水とともに外部に排出させる。所定時間が経過すると(S28のY)、制御部17は、洗浄ポンプ3bをオフにして(S30)、残滓フィルタ9の洗浄を終了する。洗浄槽2内の洗浄水を外部に排出するための時間として予め設定された時間が経過すると、制御部17は、排水ポンプをオフにして(S32)、排水を終了する。制御部17は、分水器38をオンにし(S34)、水路37が開かれ、水路35が閉じられるまで(S36のN)、分水器38を駆動する。洗浄ポンプ3bからの流路が水路37に切り替えられると(S36のY)、フィルタ洗浄工程を終了し、1回の洗浄またはすすぎ動作を終了する。
なお、すべての実施の形態においてビルトイン型の食洗機で説明したが、上記のフィルタ構成や注水構成は卓上型の食洗機でも同様の構成で実現できるので、ビルトイン型の食洗機に限るものではない。
以上のように、本発明にかかる食器洗い機は、洗い工程において残滓フィルタで捕捉された残滓が残滓フィルタの内側面に付着して残ったとしても、簡単な構成で、その後のすすぎ工程などの中で余分な時間や洗浄水をかけずに残滓フィルタを洗浄し、残滓フィルタでの残滓の残留を抑制することができるので、家庭用や業務用の食器洗い機として有用である。
1 筐体
2 洗浄槽
2a 上面開口部
2b 洗浄槽底部
3 洗浄装置
3a 循環水路
3b 洗浄ポンプ
3c 洗浄ノズル
4 給水部
4a 給水路
4b 給水弁
5 扉体
6 食器かご
7 排水部
7a 排水路
7b 排水ポンプ
7c 排水口
8 水溜部
9 残滓フィルタ
9c メッシュ部
10 内蓋
11 リンク機構
12 シール部
13 被洗浄物
14 注水部
14a 注水口
17 制御部
20 案内部
20a 壁面
20b 流路
20c 吐出口
21 循環部
21a 循環路
21b 循環ポンプ
32e 循環水路吸込口
35 水路
37 水路
38 分水器

Claims (8)

  1. 筐体と、
    前記筐体内に設けられ被洗浄物を収容する洗浄槽と、
    前記洗浄槽の底部に設けられる水溜部と、
    前記水溜部に設置される残滓フィルタと、
    前記被洗浄物に洗浄水を噴射する洗浄ノズルと、
    前記水溜部と前記筐体の外部とを連通する排水路と、
    を備え、
    前記被洗浄物に噴射された後に前記水溜部に流入する洗浄水に含まれる残滓を前記残滓フィルタで捕捉すると共に、洗浄水が前記排水路を介して前記筐体外に排出されるときに、前記捕捉した残滓が洗浄水と共に排出されるように構成され、
    前記水溜部には前記残滓フィルタを洗浄する注水部を備え、
    前記残滓フィルタは、前記注水部からの注水を案内する案内部を有し、
    前記注水部からの注水を前記案内部に当接させることにより前記残滓フィルタを洗浄する
    食器洗い機。
  2. 前記案内部は、前記残滓フィルタの内面に沿って突出した壁面で構成され、前記注水部から前記壁面の下方に沿って注水するように構成される
    請求項1記載の食器洗い機。
  3. 前記案内部は、前記残滓フィルタの内面に沿ってリング状の流路で構成され、前記流路の下面に複数の吐出口を備え、前記注水部から前記流路および前記吐出口へ注水するように構成される
    請求項1記載の食器洗い機。
  4. 前記注水部に外部から給水する給水部を備え、
    前記注水部に注水する注水源として、食器洗い機の外部からの給水を利用する
    請求項1~3のいずれか1項に記載の食器洗い機。
  5. 前記水溜部と前記洗浄ノズルとを連通する循環水路と、
    前記循環水路に設けられ前記水溜部内の洗浄水を前記洗浄ノズルに送水する洗浄ポンプと、
    を備え、
    前記注水部に注水する注水源として、前記循環水路からの給水を利用する
    請求項1~3のいずれか1項に記載の食器洗い機。
  6. 洗浄水を前記排水路を介して排水するための排水ポンプを駆動してから、前記洗浄ポンプにより前記循環水路から前記注水部に洗浄水を注水する
    請求項5に記載の食器洗い機。
  7. 前記排水ポンプを停止する前に、前記洗浄ポンプを停止する
    請求項6に記載の食器洗い機。
  8. 前記注水部は、前記水溜部内の洗浄水を前記洗浄ポンプに吸い込むための吸込口の近傍でない位置に配置される
    請求項5~7のいずれか1項に記載の食器洗い機。
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