JP2004024678A - 睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】睡眠誘導効果の高い睡眠誘導機能付きベッド等を得る。
【解決手段】例えばベッド1に設けた振動板2に、連続する微振動(走行中の電車の振動等のような振動)を発生する連続微振動発生器3と、概ね一定の周期で繰り返す単発的な振動(例えばレールの継ぎ目で発生する振動等のような間歇的な振動)を発生する間歇的単発振動発生器4とを設ける。横たわった人体に連続微振動と間歇的単発振動とが複合して作用する。人が馴染んだ自然な振動が得られ、良好な睡眠導入作用を得ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】例えばベッド1に設けた振動板2に、連続する微振動(走行中の電車の振動等のような振動)を発生する連続微振動発生器3と、概ね一定の周期で繰り返す単発的な振動(例えばレールの継ぎ目で発生する振動等のような間歇的な振動)を発生する間歇的単発振動発生器4とを設ける。横たわった人体に連続微振動と間歇的単発振動とが複合して作用する。人が馴染んだ自然な振動が得られ、良好な睡眠導入作用を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明に属する技術分野】
この発明は、ベッドや椅子や乳母車等のようにそこで人が休み睡眠を取ることのあるもの(人体を休ませる装置)に、睡眠誘導機能を付加した睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、乳幼児の睡眠を誘導するベッドとして、手動によりあるいは機械的な駆動装置により、揺り籠のように前後あるいは左右に揺動させる構造のものが知られている。
また、例えば、偏心錘を固定した回転軸をモータで回転させることで、正確な一定周期の連続振動を発生する振動発生器を用い、この単調な連続振動を発生する振動発生器をベッドに内蔵させて、振動による睡眠誘導効果を図ったものも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の揺動式のベッドあるいは振動式のベッドは、その単調な揺動の故に、あるいは単調な振動の故に睡眠誘導効果があるとされているのであるが、この種の従来の睡眠誘導機能付きベッドは、必ずしも十分な睡眠誘導効果が得られない場合も多い。
【0004】
ところで、乳幼児を電車あるいは自動車に乗せると、特に周囲に興味ある対象物が無い場合には、いつのまにか寝ているような状況に遭遇することが間々ある。なお、自動車の場合、一般道路走行時よりは、一定の走行状態が続く高速道路走行時に、そのようなことが多い。
電車あるいは自動車は、走行中、連続的な振動をするが、その振動は、それらが走行する線路状態あるいは道路表面の状態により、複雑な波形の連続微振動となる。しかしながら、電車では、レールの継ぎ目のために、連続する微振動の中にも、概ね一定の周期で発生する単発的な振動(例えばゴトンという感じの軽いショック)が加わっている。また、高速道路の自動車の場合も高架部の桁継ぎ目等のために同様の振動パターンとなる。
このように、電車あるいは自動車の走行中、連続する微振動と概ね一定周期の単発振動との2種の振動が複合して乳幼児の身体全体に伝わる状況が乳幼児の睡眠を誘導している可能性がある。
睡眠導入の要素には極めて多くの要因が絡むが、振動の作用についても、従来の正確な周期の単一の微振動は、一見睡眠導入に有効に見えても、いわば人工的な振動であって、むしろ走行する電車や自動車のような二種の振動を含む振動パターンが、かえってある種の自然なリズムを与えて睡眠誘導の作用をするという可能性もある。
【0005】
本発明は上記知見に基づいてなされたもので、効果的に乳幼児等の睡眠を誘導することができる、睡眠誘導機能付きのベッドや椅子や乳母車等の人体を休ませる装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1の発明の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置は、連続する微振動を発生する連続微振動発生器と、概ね一定の周期で繰り返す単発的な振動を発生する間歇的単発振動発生器とを備えて、横たわった人体に連続微振動と間歇的単発振動とを複合して印加するようにしたことを特徴とする。
【0007】
請求項2は、請求項1において、人体を休ませる装置がベッドであることを特徴とする。
請求項3は、請求項2におけるベッドが乳幼児用ベッドであることを特徴とする。
【0008】
請求項4は、請求項1において、人体を休ませる装置が椅子であることを特徴とする。
請求項5は、請求項4における椅子が乳幼児用椅子であることを特徴とする。
【0009】
請求項6は、請求項1において、人体を休ませる装置が乳母車であることを特徴とする。
【0010】
請求項7の発明の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置は、軌道車両または自動車の走行時の振動をサンプリングして得た振動パターンを発生する複合振動発生器を備えて、横たわった人体に前記サンプリングした振動パターンの振動を印加するようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置の一実施形態を示すもので、睡眠誘導装置10を備えた睡眠誘導機能付きベッド1の概略構成を示すブロック図である。2は人体を受ける適宜の部分に設けた振動板2で、この振動板2に、連続する微振動を発生する連続微振動発生器3と、概ね一定周期で繰り返す単発振動を発生する間歇的単発振動発生器4とを取り付けている。なお、図1は単なるブロック図なので、連続微振動発生器3および間歇的単発振動発生器4が振動板2の大きく異なる位置にあるように図示されているが、連続微振動発生器3および間歇的単発振動発生器4の両振動が振動板2のいずれの箇所でも同様に作用するように設ける。そして、両振動発生器3,4に振動を発生させる制御部5、および電源7を設けている。制御部5は、連続微振動発生器3を駆動して、図2に矢印aで示すような複雑な波形の連続的な微振動(連続微振動)を発生させる第1駆動部6a、および、間歇的単発振動発生器4を駆動して、図2に矢印bで示すような、一定周期で間歇的に発生するやや振幅の大きい単発的な振動、すなわち間歇的単発振動を発生させる第2駆動部6bを有する。
前記連続微振動とは、走行中の電車の場合は電車の構造や運転状態や線路状態により、また走行中の自動車の場合は、自動車の構造やエンジン運転状態や道路表面状態等により、連続的に発生する振幅の小さな不規則振動のような微振動を指している。また、間歇的単発振動とは、電車ではレールの継ぎ目、自動車では高架道路の桁継ぎ目等のために、走行中に概ね一定の周期で発生するやや振幅の大きな単発的な振動(ゴトンという感じの軽いショック)と同様な振動を指している。
【0012】
上記の連続微振動や間歇的単発振動を発生させる振動発生器として、従来からある公知の振動発生器、すなわち、電磁石を利用して交流電流の通電による電磁石の吸引・反発で振動させる方式、あるいは、モータの回転軸に偏心錘を固定し、偏心錘で振動を発生させる回転不平衡重錘方式、ボイスコイル方式その他、適宜の方式を採用することができる。
図3にボイスコイル方式を利用した振動発生器11の一例を簡略化して示す。この振動発生器11は、永久磁石12とヨーク13、14とで構成した磁気回路中に、振動板2側に取り付けた可動コイル15を配置し、ヨーク13側を板ばね16を介して振動板2側に取り付けた構成である。可動コイル15に振動の波形に対応する電流を流すと、可動コイル15と一体の振動板2がその波形の振動をする。
【0013】
図4に電磁石を利用した振動発生器21の一例を簡略化して示す。この振動発生器21は、鉄心22aにソレノイド22bを巻いた電磁石22に対向して、振動板2側に永久磁石23を取り付け、電磁石22と一体のケース24を板ばね25を介して振動板2側に取り付けた構成である。この場合、ソレノイド22bに流す交流電流を不規則に変化させて、波形の振動を発生させることができる。なお、電磁石を利用した振動発生器を間歇的単発振動に利用する場合は、タイマーにより一定時間間隔毎に電磁石22を励磁して、間歇的な単発振動を与えることができる。
【0014】
なお、過度な振動は、特に乳児に対しては「ゆさぶられっこ」症候群の発生原因となるので、振動の振幅が過大にならないように留意すべきである。
また、頭部に対する振動付加は、前記の乳児の「ゆさぶられっこ」症候群と同様に、大人に対しても影響が生じる可能性があるので、避けることが望ましい。
また、制御部にタイマーを設け、このタイマーの設定により一定時間経過後に、微振動発生が自動的に停止するようにしてもよい。
【0015】
連続微振動と間歇的単発振動とを複合する手段としては、図1のように連続微振動および間歇的単発振動をそれぞれ別の振動発生器3、4で発生させることができるが、連続微振動と間歇的単発振動とが複合した複合振動を1つの振動発生器で発生させることもできる。
別の振動発生器で連続微振動および間歇的単発振動を発生させる場合、同じ振動方式の振動発生器を用いてもよいし、また、異なる振動方式の振動発生器を用いてもよい。異なる振動方式の振動発生器を用いる場合、例えば、ボイスコイル方式の振動発生器11で連続微振動を発生させ、電磁石方式の振動発生器21で間歇的単発振動を発生させることができる。
【0016】
連続微振動および間歇的単発振動の振動パターンは、睡眠導入試験を多数行って、睡眠を誘導する作用の高い振動パターンを見出し採用するとよいが、前述したように、経験的に、電車あるいは自動車の走行時の振動が睡眠誘導に効果があると考えられるので、電車や自動車の走行時の振動パターンを直接サンプリングして、このサンプリングした振動パターンを利用することができる。
図5にその場合の構成を簡単なブロック図で示したが、実際の電車や自動車に振動検出器を搭載して、走行時の振動を一定時間サンプリングし、そのサンプリングデータ(サンプリングした振動パターン)をサンプリング振動パターン格納部16に格納しておく。CPU(中央処理装置)17がサンプリング振動パターン格納部16に格納されたデータ(振動パターン)を駆動回路6’に送り、複合振動発生器18にその振動パターンの振動を発生させる。
このようにすれば、人工的な振動パターンでなく、人が馴染んだ振動パターンなので、睡眠導入に有効である。
なお、電車等の連続微振動のみをサンプリングした振動パターンの振動を発生する連続微振動発生器と、間歇的単発振動のみをサンプリングした振動パターンの振動を発生する間歇的単発振動発生器とを別個に設けてもよい。
【0017】
上述の各振動発生器の電源は、家庭用100V電源、バッテリ電源のいずれでもよい。外出時の使用を考慮する場合にはバッテリ電源が適切であるが、家庭用100V電源とバッテリー電源の併用としてもよい。
【0018】
上述では、睡眠誘導機能付きベッドとして説明したが、本発明はベッドに限らず、椅子、乳母車、揺り籠その他の人体を休ませる装置に適用可能である。
例えば図6に示すように安楽椅子31に適用することができる。この場合、睡眠誘導装置の振動板を2Aを安楽椅子31の例えば背の内側等に配置して睡眠誘導機能付き安楽椅子31とするとよい。
また、図7に示すように乳幼児椅子に適用して、睡眠誘導機能付き乳幼児用椅子41とすることができる。睡眠誘導装置の振動板を2Bで示す。図示例は自動車のチャイルドシートであるが、当然単なる乳幼児用椅子でもよい。
また、図8に示すように乳母車に適用して、睡眠誘導機能付き乳母車51とすることができる。睡眠誘導装置の振動板を2Cで示す。
また、図8の乳母車は主として乳児用で乳児を横に寝かせる乳母車であるが、図9に示すように、主として幼児用の椅子型の乳母車に適用して、睡眠誘導機能付きの椅子型乳母車61とすることができる。睡眠誘導装置の振動板を2Dで示す。
要するに、大人、子供、乳幼児を問わず、人が休む場所となり、横たわった又は座った人体に振動を与えて睡眠を誘導する睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置として適用可能である。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば大人用又は乳幼児用のベッド、あるいは大人用又は乳幼児用の椅子、あるいは乳母車等の人体を休ませる装置において、横たわった又は座った人体に、連続的な微小振動と概ね一定の周期で繰り返す間歇的な単発振動単とを複合して作用させるようにしたので、人が馴染んだ自然な振動が得られ、良好な睡眠導入作用を得ることができる。
【0020】
請求項7のように、電車や自動車の走行時の振動をサンプリングして得た振動パターンを利用すると、一層自然な振動が得られ、睡眠導入効果が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置の一実施形態を示すもので、睡眠誘導機能付ベッドの簡略化して示した構成ブロック図である。
【図2】上記の睡眠誘導機能付きベッドの振動パターンの一例を示す図である。
【図3】図1の睡眠誘導機能付きベッドにおける振動発生器の振動方式の一例を示した図である。
【図4】図1の睡眠誘導機能付きベッドにおける振動発生器の振動方式の他の例を示した図である。
【図5】連続微振動パターンを車両や自動車の走行時振動からサンプリングしたものを利用する場合の一実施形態を示す図である。
【図6】本発明を安楽椅子に適用した実施形態を示す図である。
【図7】本発明を乳幼児用椅子に適用した実施形態を示す図である。
【図8】本発明を乳児用の乳母車に適用した実施形態を示す図である。
【図9】本発明を椅子型の乳母車に適用した実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 睡眠誘導機能付きベッド(睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置)
31 睡眠誘導機能付き安楽椅子(睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置)
41 睡眠誘導機能付き乳幼児用椅子(睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置)
51 睡眠誘導機能付き乳母車(睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置)
61 睡眠誘導機能付き椅子型乳母車(睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置)
2、2A、2B、2C,2D 振動板
3 連続微振動発生器
4 間歇的単発振動発生器
5 制御部
6a 第1駆動回路
6b 第2駆動回路
6’ 駆動回路
10 睡眠誘導装置
16 サンプリング振動パターン格納部
17 CPU(中央処理装置)
18 複合振動発生器。
a 連続微振動
b 間歇的単発振動
【発明に属する技術分野】
この発明は、ベッドや椅子や乳母車等のようにそこで人が休み睡眠を取ることのあるもの(人体を休ませる装置)に、睡眠誘導機能を付加した睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、乳幼児の睡眠を誘導するベッドとして、手動によりあるいは機械的な駆動装置により、揺り籠のように前後あるいは左右に揺動させる構造のものが知られている。
また、例えば、偏心錘を固定した回転軸をモータで回転させることで、正確な一定周期の連続振動を発生する振動発生器を用い、この単調な連続振動を発生する振動発生器をベッドに内蔵させて、振動による睡眠誘導効果を図ったものも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の揺動式のベッドあるいは振動式のベッドは、その単調な揺動の故に、あるいは単調な振動の故に睡眠誘導効果があるとされているのであるが、この種の従来の睡眠誘導機能付きベッドは、必ずしも十分な睡眠誘導効果が得られない場合も多い。
【0004】
ところで、乳幼児を電車あるいは自動車に乗せると、特に周囲に興味ある対象物が無い場合には、いつのまにか寝ているような状況に遭遇することが間々ある。なお、自動車の場合、一般道路走行時よりは、一定の走行状態が続く高速道路走行時に、そのようなことが多い。
電車あるいは自動車は、走行中、連続的な振動をするが、その振動は、それらが走行する線路状態あるいは道路表面の状態により、複雑な波形の連続微振動となる。しかしながら、電車では、レールの継ぎ目のために、連続する微振動の中にも、概ね一定の周期で発生する単発的な振動(例えばゴトンという感じの軽いショック)が加わっている。また、高速道路の自動車の場合も高架部の桁継ぎ目等のために同様の振動パターンとなる。
このように、電車あるいは自動車の走行中、連続する微振動と概ね一定周期の単発振動との2種の振動が複合して乳幼児の身体全体に伝わる状況が乳幼児の睡眠を誘導している可能性がある。
睡眠導入の要素には極めて多くの要因が絡むが、振動の作用についても、従来の正確な周期の単一の微振動は、一見睡眠導入に有効に見えても、いわば人工的な振動であって、むしろ走行する電車や自動車のような二種の振動を含む振動パターンが、かえってある種の自然なリズムを与えて睡眠誘導の作用をするという可能性もある。
【0005】
本発明は上記知見に基づいてなされたもので、効果的に乳幼児等の睡眠を誘導することができる、睡眠誘導機能付きのベッドや椅子や乳母車等の人体を休ませる装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1の発明の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置は、連続する微振動を発生する連続微振動発生器と、概ね一定の周期で繰り返す単発的な振動を発生する間歇的単発振動発生器とを備えて、横たわった人体に連続微振動と間歇的単発振動とを複合して印加するようにしたことを特徴とする。
【0007】
請求項2は、請求項1において、人体を休ませる装置がベッドであることを特徴とする。
請求項3は、請求項2におけるベッドが乳幼児用ベッドであることを特徴とする。
【0008】
請求項4は、請求項1において、人体を休ませる装置が椅子であることを特徴とする。
請求項5は、請求項4における椅子が乳幼児用椅子であることを特徴とする。
【0009】
請求項6は、請求項1において、人体を休ませる装置が乳母車であることを特徴とする。
【0010】
請求項7の発明の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置は、軌道車両または自動車の走行時の振動をサンプリングして得た振動パターンを発生する複合振動発生器を備えて、横たわった人体に前記サンプリングした振動パターンの振動を印加するようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置の一実施形態を示すもので、睡眠誘導装置10を備えた睡眠誘導機能付きベッド1の概略構成を示すブロック図である。2は人体を受ける適宜の部分に設けた振動板2で、この振動板2に、連続する微振動を発生する連続微振動発生器3と、概ね一定周期で繰り返す単発振動を発生する間歇的単発振動発生器4とを取り付けている。なお、図1は単なるブロック図なので、連続微振動発生器3および間歇的単発振動発生器4が振動板2の大きく異なる位置にあるように図示されているが、連続微振動発生器3および間歇的単発振動発生器4の両振動が振動板2のいずれの箇所でも同様に作用するように設ける。そして、両振動発生器3,4に振動を発生させる制御部5、および電源7を設けている。制御部5は、連続微振動発生器3を駆動して、図2に矢印aで示すような複雑な波形の連続的な微振動(連続微振動)を発生させる第1駆動部6a、および、間歇的単発振動発生器4を駆動して、図2に矢印bで示すような、一定周期で間歇的に発生するやや振幅の大きい単発的な振動、すなわち間歇的単発振動を発生させる第2駆動部6bを有する。
前記連続微振動とは、走行中の電車の場合は電車の構造や運転状態や線路状態により、また走行中の自動車の場合は、自動車の構造やエンジン運転状態や道路表面状態等により、連続的に発生する振幅の小さな不規則振動のような微振動を指している。また、間歇的単発振動とは、電車ではレールの継ぎ目、自動車では高架道路の桁継ぎ目等のために、走行中に概ね一定の周期で発生するやや振幅の大きな単発的な振動(ゴトンという感じの軽いショック)と同様な振動を指している。
【0012】
上記の連続微振動や間歇的単発振動を発生させる振動発生器として、従来からある公知の振動発生器、すなわち、電磁石を利用して交流電流の通電による電磁石の吸引・反発で振動させる方式、あるいは、モータの回転軸に偏心錘を固定し、偏心錘で振動を発生させる回転不平衡重錘方式、ボイスコイル方式その他、適宜の方式を採用することができる。
図3にボイスコイル方式を利用した振動発生器11の一例を簡略化して示す。この振動発生器11は、永久磁石12とヨーク13、14とで構成した磁気回路中に、振動板2側に取り付けた可動コイル15を配置し、ヨーク13側を板ばね16を介して振動板2側に取り付けた構成である。可動コイル15に振動の波形に対応する電流を流すと、可動コイル15と一体の振動板2がその波形の振動をする。
【0013】
図4に電磁石を利用した振動発生器21の一例を簡略化して示す。この振動発生器21は、鉄心22aにソレノイド22bを巻いた電磁石22に対向して、振動板2側に永久磁石23を取り付け、電磁石22と一体のケース24を板ばね25を介して振動板2側に取り付けた構成である。この場合、ソレノイド22bに流す交流電流を不規則に変化させて、波形の振動を発生させることができる。なお、電磁石を利用した振動発生器を間歇的単発振動に利用する場合は、タイマーにより一定時間間隔毎に電磁石22を励磁して、間歇的な単発振動を与えることができる。
【0014】
なお、過度な振動は、特に乳児に対しては「ゆさぶられっこ」症候群の発生原因となるので、振動の振幅が過大にならないように留意すべきである。
また、頭部に対する振動付加は、前記の乳児の「ゆさぶられっこ」症候群と同様に、大人に対しても影響が生じる可能性があるので、避けることが望ましい。
また、制御部にタイマーを設け、このタイマーの設定により一定時間経過後に、微振動発生が自動的に停止するようにしてもよい。
【0015】
連続微振動と間歇的単発振動とを複合する手段としては、図1のように連続微振動および間歇的単発振動をそれぞれ別の振動発生器3、4で発生させることができるが、連続微振動と間歇的単発振動とが複合した複合振動を1つの振動発生器で発生させることもできる。
別の振動発生器で連続微振動および間歇的単発振動を発生させる場合、同じ振動方式の振動発生器を用いてもよいし、また、異なる振動方式の振動発生器を用いてもよい。異なる振動方式の振動発生器を用いる場合、例えば、ボイスコイル方式の振動発生器11で連続微振動を発生させ、電磁石方式の振動発生器21で間歇的単発振動を発生させることができる。
【0016】
連続微振動および間歇的単発振動の振動パターンは、睡眠導入試験を多数行って、睡眠を誘導する作用の高い振動パターンを見出し採用するとよいが、前述したように、経験的に、電車あるいは自動車の走行時の振動が睡眠誘導に効果があると考えられるので、電車や自動車の走行時の振動パターンを直接サンプリングして、このサンプリングした振動パターンを利用することができる。
図5にその場合の構成を簡単なブロック図で示したが、実際の電車や自動車に振動検出器を搭載して、走行時の振動を一定時間サンプリングし、そのサンプリングデータ(サンプリングした振動パターン)をサンプリング振動パターン格納部16に格納しておく。CPU(中央処理装置)17がサンプリング振動パターン格納部16に格納されたデータ(振動パターン)を駆動回路6’に送り、複合振動発生器18にその振動パターンの振動を発生させる。
このようにすれば、人工的な振動パターンでなく、人が馴染んだ振動パターンなので、睡眠導入に有効である。
なお、電車等の連続微振動のみをサンプリングした振動パターンの振動を発生する連続微振動発生器と、間歇的単発振動のみをサンプリングした振動パターンの振動を発生する間歇的単発振動発生器とを別個に設けてもよい。
【0017】
上述の各振動発生器の電源は、家庭用100V電源、バッテリ電源のいずれでもよい。外出時の使用を考慮する場合にはバッテリ電源が適切であるが、家庭用100V電源とバッテリー電源の併用としてもよい。
【0018】
上述では、睡眠誘導機能付きベッドとして説明したが、本発明はベッドに限らず、椅子、乳母車、揺り籠その他の人体を休ませる装置に適用可能である。
例えば図6に示すように安楽椅子31に適用することができる。この場合、睡眠誘導装置の振動板を2Aを安楽椅子31の例えば背の内側等に配置して睡眠誘導機能付き安楽椅子31とするとよい。
また、図7に示すように乳幼児椅子に適用して、睡眠誘導機能付き乳幼児用椅子41とすることができる。睡眠誘導装置の振動板を2Bで示す。図示例は自動車のチャイルドシートであるが、当然単なる乳幼児用椅子でもよい。
また、図8に示すように乳母車に適用して、睡眠誘導機能付き乳母車51とすることができる。睡眠誘導装置の振動板を2Cで示す。
また、図8の乳母車は主として乳児用で乳児を横に寝かせる乳母車であるが、図9に示すように、主として幼児用の椅子型の乳母車に適用して、睡眠誘導機能付きの椅子型乳母車61とすることができる。睡眠誘導装置の振動板を2Dで示す。
要するに、大人、子供、乳幼児を問わず、人が休む場所となり、横たわった又は座った人体に振動を与えて睡眠を誘導する睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置として適用可能である。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば大人用又は乳幼児用のベッド、あるいは大人用又は乳幼児用の椅子、あるいは乳母車等の人体を休ませる装置において、横たわった又は座った人体に、連続的な微小振動と概ね一定の周期で繰り返す間歇的な単発振動単とを複合して作用させるようにしたので、人が馴染んだ自然な振動が得られ、良好な睡眠導入作用を得ることができる。
【0020】
請求項7のように、電車や自動車の走行時の振動をサンプリングして得た振動パターンを利用すると、一層自然な振動が得られ、睡眠導入効果が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置の一実施形態を示すもので、睡眠誘導機能付ベッドの簡略化して示した構成ブロック図である。
【図2】上記の睡眠誘導機能付きベッドの振動パターンの一例を示す図である。
【図3】図1の睡眠誘導機能付きベッドにおける振動発生器の振動方式の一例を示した図である。
【図4】図1の睡眠誘導機能付きベッドにおける振動発生器の振動方式の他の例を示した図である。
【図5】連続微振動パターンを車両や自動車の走行時振動からサンプリングしたものを利用する場合の一実施形態を示す図である。
【図6】本発明を安楽椅子に適用した実施形態を示す図である。
【図7】本発明を乳幼児用椅子に適用した実施形態を示す図である。
【図8】本発明を乳児用の乳母車に適用した実施形態を示す図である。
【図9】本発明を椅子型の乳母車に適用した実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 睡眠誘導機能付きベッド(睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置)
31 睡眠誘導機能付き安楽椅子(睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置)
41 睡眠誘導機能付き乳幼児用椅子(睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置)
51 睡眠誘導機能付き乳母車(睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置)
61 睡眠誘導機能付き椅子型乳母車(睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置)
2、2A、2B、2C,2D 振動板
3 連続微振動発生器
4 間歇的単発振動発生器
5 制御部
6a 第1駆動回路
6b 第2駆動回路
6’ 駆動回路
10 睡眠誘導装置
16 サンプリング振動パターン格納部
17 CPU(中央処理装置)
18 複合振動発生器。
a 連続微振動
b 間歇的単発振動
Claims (7)
- 連続する微振動を発生する連続微振動発生器と、概ね一定の周期で繰り返す単発的な振動を発生する間歇的単発振動発生器とを備えて、横たわった人体に連続微振動と間歇的単発振動とを複合して印加するようにしたことを特徴とする睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置。
- 前記人体を休ませる装置がベッドであることを特徴とする請求項1記載の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置。
- 前記ベッドが乳幼児用ベッドであることを特徴とする請求項2記載の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置。
- 前記人体を休ませる装置が椅子であることを特徴とする請求項1記載の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置。
- 前記椅子が乳幼児用椅子であることを特徴とする請求項4記載の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置。
- 前記人体を休ませる装置が乳母車であることを特徴とする請求項1記載の睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置。
- 軌道車両または自動車の走行時の振動をサンプリングして得た振動パターンを発生する複合振動発生器を備えて、横たわった人体に前記サンプリングした振動パターンの振動を印加するようにしたことを特徴とする睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002187790A JP2004024678A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002187790A JP2004024678A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 睡眠誘導機能付きの人体を休ませる装置 |
Publications (1)
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JP2004024678A true JP2004024678A (ja) | 2004-01-29 |
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2020149459A1 (ko) * | 2019-01-16 | 2020-07-23 | 주식회사 소닉월드 | 수면 유도 기능을 갖는 전동침대 |
WO2020208950A1 (ja) | 2019-04-12 | 2020-10-15 | 正通 亀井 | 揺動式睡眠誘導ベッド |
WO2021131793A1 (ja) | 2019-12-23 | 2021-07-01 | 正通 亀井 | 揺動式睡眠誘導ベッド |
EP3868601A1 (en) | 2020-02-21 | 2021-08-25 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Sleep apparatus |
-
2002
- 2002-06-27 JP JP2002187790A patent/JP2004024678A/ja active Pending
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