JP2004023915A - 直流機 - Google Patents

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Abstract

【課題】マグネットにおける磁束量を減少させることなく、整流を改善することができる直流機を提供する。
【解決手段】マグネット2,3は、磁束密度が略均一な主磁極部2a,3aと、該主磁極部2a,3aの端部から電機子4の回転方向(X方向)に延出するよう設けられた延長部2b,3bとからなる。延長部2b,3bは、主磁極部2a,3aよりも磁束密度が大きく、かつ、整流区間の角度θに対応した長さで回転方向に向かって磁束密度が漸増するよう形成されている。整流開始時に電機子コイル9a,9bが巻装される5個のティース8aにおける回転方向側のティースバー先端8bが主磁極部2a,3aと延長部2b,3bとの境界に配置される。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マグネットを有する直流機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ブラシとコンミテータとを備えた直流モータでは、ブラシとコンミテータにより、電機子コイルに通電している電流の方向が切り替えられる、いわゆる整流が行われる。しかし、多くの直流モータでは、整流状態が不足整流となり、これは性能向上を妨げる要因となっている。
【0003】
この不足整流を解決するために、本願出願人は、マグネットの磁束密度分布を変えることで整流中の電機子コイルを通過する磁束量を変え、整流が改善できるように構成したものを提案している(特開2001−95218号公報)。
【0004】
図15には、上記公報における直流モータ50の概略構成を示す。詳述すると、モータハウジング51には、N極及びS極を構成する一対のマグネット52,53が電機子54を挟んで対向配置されている。
【0005】
電機子54は、電機子コア55と、電機子コイル56a,56bと、コンミテータ57とを有している。電機子コア55には、等間隔に12個のティース55aが形成されており、そのうちの5個のティース55aを1組としてその周囲に電機子コイル56a,56bが巻き付けられている。図示を省略しているが、複数の他の電機子コイルが5つのティース55aを1組として同様に巻き付けられている。
【0006】
電機子54の一端にはコンミテータ57が配設されている。コンミテータ57は、複数のセグメント(整流子片)58を有している。そして、隣り合う整流子片58a,58b間は前記電機子コイル56aにて結線され、隣り合う整流子片58c,58d間は前記電機子コイル56bにて結線されている。また、ブラシ59a,59bがコンミテータ57に摺接するように付勢された状態で配設されている。そして、電機子コイル56a、56bには、図示しない直流電源から供給される直流電源が、ブラシ59a,59bとコンミテータ57の各対応する整流子片58を経て流入されるようになっている。
【0007】
電機子54がX方向に回転すると、図16に示すように、ブラシ59aにより整流子片58a,58b間が短絡されて電機子コイル56aには短絡電流i1が流れ、ブラシ59bにより整流子片58c,58d間が短絡されて電機子コイル56bには短絡電流i2が流れる。ここで、ブラシ59aは直流電源のプラス端子(+)に接続され、ブラシ59bは直流電源のマイナス端子(−)に接続されている。これらブラシ59a,59bによる短絡中に、電機子コイル56a,56bに流れる電流の向きが変更されて、電機子54が時計回り方向(図15のX方向)に回転するようになっている。なお、図15に示すように、12個の整流子片58が周方向に30°ごとに設けられており、電機子54がブラシ59a,59bに対して30°回転するとき、電機子コイル56a,56bの電流の向きが変更される。つまり、電機子54の30°の回転によって電機子コイル56a,56bの整流が行われる。
【0008】
マグネット52,53は、主磁極部52a,53aと延長部52b,53bとを備えている。主磁極部52a,53aは、電機子コイル56a,56bが巻装される5つのティース55aのうち回転方向側及び回転方向逆側の端部に配置するティース55aの中心線L0間の角度θ0(=120°)に対応した長さとなるように形成されている。
【0009】
延長部52b,53bは、主磁極部52a,53aの回転方向(X方向)側の端部から延出して形成されている。マグネット52,53において、主磁極部52a,53aと延長部52b,53bとの境界に薄肉部52c,53cが形成されている。延長部52b,53bは、隣り合う両ティース55aの中心線間(整流区間)の角度(つまりモータ電機子スロット角度)θ1(=30°)に対応した長さで、回転方向に徐々に厚くなるように形成されている。マグネット52,53は、薄肉部52c,53cにおいて磁束密度が最小であり、延長部52b,53bにおいて回転方向に向かって磁束密度が漸増するようになっている。
【0010】
ところで、上記整流時には、電機子コイル56a,56bのインダクタンスLにより短絡電流iの変化を遅らせる方向に電圧(リアクタンス電圧=L(di/dt))が発生する。そのため、一般的な直流モータでは、図17に示すように、短絡電流iの直線的な変化(理想的な整流である直線整流)に対して遅れて変化する、いわゆる不足整流が発生する。この不足整流によって整流の終わり、即ち、ブラシ後端での火花放電が発生し、騒音及びブラシ摩耗の原因となってしまう。
【0011】
これに対し、上記直流モータ50のように、マグネット52,53において主磁極部52a,53aの回転方向端部に延長部52b,53bを設けることにより、図18に示すように、整流中の電機子コイル56a,56bを通過する磁束量Φは電機子54の回転に応じて徐々に増加する。またこのとき、磁束量の増加率は回転に応じて徐々に増加する。そして、この磁束変化により、整流を遅らせる方向に発生されるリアクタンス電圧を打ち消す誘起電圧e(=−dΦ/dt)が生じ、不足整流が改善される。つまり、リアクタンス電圧に一致する誘起電圧eを発生させることで、理想的な整流である直線整流を実現することが可能となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記の直流モータ50では、マグネット52,53において薄肉部52c,53c及び延長部52b,53bを設けることによりその一部に極小点がある磁束変化を持たせ、その磁束変化により整流が改善される。しかし、マグネット52,53において薄肉部52c,53cを設けることにより、電機子54を回転させるために寄与する磁束量が減少してしまう。また、マグネット52,53の円弧角度(150°=θ0+θ1)は、電機子コイル56a,56bの巻角(具体的には、電機子コイル56a,56bが巻装される5つのティース55aの回転方向先端55bと回転方向後端55cとのなす角)とほぼ等しい。直流モータ50において、マグネット52,53の円弧角度(円弧長に対応した中心角度)を電機子コイル56a,56bの巻角より大きくすると、整流中の電機子コイル56a,56bを通過する磁束量Φを図18のように増加させることができなくなる。つまり、直流モータ50において、リアクタンス電圧を打ち消す誘起電圧eを発生させるためには、マグネット52,53の円弧角度を電機子コイル56a,56bの巻角以下とする必要がある。そのため、直流モータ50の用途によっては所望のモータ出力を確保することが困難となるといった問題が生じてしまう。
【0013】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、マグネットにおける磁束量を減少させることなく、整流を改善することができる直流機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、等角度間隔に設けられた複数のティースを有する電機子コアに電機子コイルを巻装して構成される電機子と、該電機子を挟んで対向配置されるマグネットとを備え、整流中にブラシでコンミテータの整流子片を短絡して前記電機子コイルの電流方向が反転する直流機において、前記マグネットは、磁束密度が略均一な主磁極部と、該主磁極部の端部から前記電機子の回転方向に延出するよう設けられた延長部とからなり、該延長部は、前記主磁極部よりも磁束密度が大きく、かつ、隣り合うティース間の角度に対応した長さで前記回転方向に向かって磁束密度が漸増するよう形成され、整流開始時に電機子コイルが巻装される前記複数のティースにおける回転方向側のティースバー先端が前記主磁極部と延長部との境界に配置される。
【0015】
請求項2に記載の発明は、前記マグネットの主磁極部と延長部は、同一の形成材料を用い均一に着磁されてなり、前記主磁極部はその厚さが一定であり、前記延長部は全ての範囲で前記主磁極部よりも厚く、かつ前記回転方向に向けて徐々に厚くなるよう形成される。
【0016】
請求項3に記載の発明は、前記マグネットにおける主磁極部と延長部とは同じ厚さであり、前記延長部は、前記主磁極部よりも発生磁力が強い磁性体材料を用い、前記回転方向に向けて徐々に高磁束になるよう着磁されてなる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、前記電機子は、その回転方向が前記ブラシから供給される電流の向きに応じて切り替わるものであり、前記延長部は、前記主磁極部の周方向の一側端部及び他側端部にそれぞれ設けられる。
【0018】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、マグネットは、磁束密度が略均一な主磁極部と、該主磁極部の端部から電機子の回転方向に延出するよう設けられた延長部とからなる。該延長部は、主磁極部よりも磁束密度が大きく、かつ、隣り合うティース間の角度に対応した長さで回転方向に向かって磁束密度が漸増するよう形成されている。整流開始時には、電機子コイルが巻装される複数のティースにおける回転方向側のティースバー先端が主磁極部と延長部との境界に配置されるので、その位置から電機子が回転すると、回転に伴い電機子コイルを通過する磁束が増加することとなる。この磁束変化により、リアクタンス電圧を打ち消す誘起電圧が発生し、整流を改善させることができる。また、従来技術のように、マグネットの一部に磁束の極小点がある磁束変化を持たせる構成ではないので、電機子を回転させるために寄与する磁束量が減少してしまうといった問題はない。
【0019】
請求項2に記載の発明では、マグネットにおける主磁極部と延長部は、同一の形成材料を用い均一に着磁されている。主磁極部はその厚さが一定となるよう形成される。延長部は全ての範囲で主磁極部よりも厚く形成され、さらに、回転方向に向けて徐々に厚くなるように形成される。このようにマグネットを形成すれば、マグネットにおける主磁極部の磁束密度が略均一となり、延長部の磁束密度は、その主磁極部の磁束密度よりも大きく、かつ回転方向に向かって漸増する。
【0020】
請求項3に記載の発明では、マグネットにおける主磁極部と延長部とは同じ厚さであり、延長部は、主磁極部よりも発生磁力が強い磁性体材料を用い、回転方向に向けて徐々に高磁束になるよう着磁されてなる。このようにマグネットを形成すれば、マグネットにおける主磁極部の磁束密度が略均一となり、延長部の磁束密度が回転方向に向かって漸増する。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、主磁極部の両端に延長部が設けられることにより、電機子が正逆の両方向に回転する両回転用直流機において整流を改善することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を直流機としてのブロアモータに具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
【0023】
図1に示すように、ブロアモータ1は、マグネット2,3、電機子4及びブラシ5a,5b等を有している。詳述すると、本実施形態のブロアモータ1は、2極の直流モータであって、モータハウジング(ヨーク)7内において、N極及びS極を形成する断面円弧状の2つのマグネット2,3が電機子4を挟んで対向配置されている。2つのマグネット2,3は、電機子4の中心点Oに対して点対称に配置されている。電機子4は、電機子コア8と、そのコア8に巻装される電機子コイル(巻線)9a,9bと、コンミテータ(整流子)10とを有し、直流電流の供給により図1のX方向に回転駆動する。
【0024】
電機子コア8には、等間隔に断面略T字状の複数(本実施形態では12個)のティース8aが形成されており、そのうちのn個(本実施形態では5個)のティース8aを1組としてその周囲に電機子コイル9a,9bが巻き付けられている。図示を省略しているが、複数の他の電機子コイルが5個のティース8aを1組として同様に巻き付けられている。つまり、巻線の巻装方式は分布巻である。なお、本実施形態では、ティース8aの個数は12個であり、そのティース8aは電機子4の周方向に30°毎に形成されている。つまり、隣り合うティース8aは、その中心線のなす角(モータ電機子スロット角)θが30°(=360°/12)となるように形成されている。
【0025】
コンミテータ10は、電機子4の一端に配置され、複数(12個)の整流子片(セグメント)11を有して構成されている。そして、隣り合う整流子片11a,11b間は前記電機子コイル9aにて結線され、隣り合う整流子片11c,11d間は前記電機子コイル9bにて結線されている。各整流子片11間のスリットは、各ティース8a間の略中間に位置するようになっている。また、ブラシ5a,5bがコンミテータ10に摺接するように付勢された状態で配設されている。電機子コイル9a,9bには、図示しない直流電源から供給される直流電流が、ブラシ5a,5bとコンミテータ10の整流子片11を経て流入される。電機子コイル9a,9bに直流電流が流入すると、電機子4が回転し始める。そして、ブラシ5aに対して隣接する一対の整流子片11a,11bが接触しブラシ5bに対して隣接する一対の整流子片11c,11dが接触して、それらの整流子片11間がブラシ5a,5bを介して短絡する。これにより、電機子コイル9a,9bに流れる電流の向きが変更されて、電機子4が時計回り方向(図中、X矢印方向)に回転し続ける。
【0026】
本実施形態では、12個の整流子片11が周方向に30°毎に設けられており、電機子4がブラシ5a,5bに対して整流区間の30°回転するとき、整流中の電機子コイル9a,9bの電流の向きが変更される。つまり、電機子4の30°の回転によって電機子コイル9a,9bの整流が行われる。なお、本実施形態では、整流子片11間角度は前記ティース8a間角度θと同じに設定され、ブラシ5a,5bと整流子片11との当接幅に対応する当接幅角度は前記ティース8a間角度θと同じに設定されている。
【0027】
本実施形態のマグネット2,3は、主磁極部2a,3aと、該主磁極部2a,3aの端部から回転方向(時計回り方向であるX方向)に延出するよう設けられた延長部2b,3bとを備えている。マグネット2,3における主磁極部2a,3aと延長部2b,3bとは同じ厚さであり、延長部2b,3bは、主磁極部2a,3aよりも発生磁力が強い強磁性体の材料を用いて形成されている。主磁極部2a,3aは、電機子コイル9a,9bの巻角(具体的には、電機子コイル9a,9bが巻装される5つのティース8aの回転方向側の先端部8bと回転方向逆側の後端部8cとのなす角度)に対応する長さを有する。延長部2b,3bは、整流区間の30°の角度θに対応する長さを有する。
【0028】
図示しない着磁装置を用い、主磁極部2a,3aは、磁束密度が略均一となるよう磁化され、延長部2b,3bは、回転方向に向けて徐々に高磁束になるよう磁化されている。これにより、マグネット2,3では、図2及び図3の磁束密度分布B2,B3を示すようになっている。つまり、マグネット2,3において、主磁極部2a,3aは、略一定の磁束密度B20,B30を有し、延長部2b,3bの磁束密度B21,B31は、その磁束密度B20,B30よりも大きく、かつ回転方向に向かって漸増している。
【0029】
電機子4の回転に伴い、電機子コイル9aが巻装される5個のティース8aにおける回転方向側のティースバー先端8bが主磁極部2aと延長部2bとの境界に位置するときに、ブラシ5aが整流子片11aに当接し始め、電機子コイル9aの整流が開始される。またこのとき、電機子コイル9bが巻装される5個のティース8aにおける回転方向側のティースバー先端8bも主磁極部3aと延長部3bとの境界に位置しており、ブラシ5bが整流子片11cに当接し始め、電機子コイル9bの整流が開始される。言い換えれば、ブラシ5aが隣接する整流子片11a,11b間を短絡しブラシ5bが隣接する整流子片11c,11d間を短絡して整流状態に入る瞬間にティースバー先端8bが延長部2b,3bにさしかかるようにブラシ5a,5bの位置が設定されている。
【0030】
このようにブロアモータ1を構成すると、整流時において、ティースバー先端8bが延長部2b,3cに対向するため、整流中の電機子コイル9a,9bを通過する磁束量は、電機子4の回転に応じて徐々に増加する。その結果、電機子コイル9a,9bには、図18に示す誘起電圧eが発生し、この誘起電圧eにより、リアクタンス電圧が打ち消されて整流が改善される。
【0031】
以上詳述したように本実施形態は、以下の特徴を有する。
(1)整流中の電機子コイル9a,9bにおいて、リアクタンス電圧を打ち消す誘起電圧eが発生され、整流を改善することができる。また、本実施形態のマグネット2,3は、従来技術のマグネット52,53のようにその一部に磁束極小点がある磁束変化を持たせる構成ではないので、電機子4を回転させるために寄与する磁束量が減少してしまうといった問題もない。
【0032】
(2)本実施形態において、マグネット2,3の円弧角度は、電機子コイル9a,9bの巻角よりも大きく、従来技術のように、マグネットの円弧角度を電機子コイルの巻角以下とするといった制約がない。また、マグネット2,3における主磁極部2a,3aの長さを変更した場合にも、リアクタンス電圧を打ち消すための誘起電圧eを発生させることが可能である。よって、ブロアモータ1は、所望のモータ出力を確保することができる。
【0033】
(3)本実施形態のマグネット2,3を用いれば、マグネット52,53を用いた従来の直流モータ50と比較して、より大きな誘起電圧eを発生させることが可能である。従って、電機子コイル9a,9bのインダクタンスが大きい場合にも、マグネット2,3における磁束変化により良好な整流を行うことができる。
【0034】
(4)整流が改善されることにより、騒音や電磁ノイズを低減でき、ブロアモータ1の耐久性を向上できる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図4を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、図面に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0035】
図4に示すように、本実施形態のブロアモータ21は、マグネット2,3に代えてマグネット22,23を有する。マグネット22,23は、主磁極部22a,23aと、該主磁極部22a,23aの端部から回転方向(時計回り方向であるX方向)に延出形成された延長部22b,23bとを備えている。主磁極部22a,23a及び延長部22b,23bは、同一の形成材料(磁性体材料)を用い、均一に着磁されてなる。主磁極部22a,23aはその厚さが一定であり、延長部22b,23bは全ての範囲で主磁極部22a,23aの厚さよりも厚く、かつ電機子4の回転方向(X方向)に向けて徐々に厚くなるよう形成されている。
【0036】
本実施形態における延長部22b,23bは、主磁極部22a,23aよりも厚肉に形成するために径方向外側に向けて凸設されている。また、延長部22b,23bは、整流区間の30°の角度θに対応する長さを有する。なお、ヨーク7には、その延長部22b,23bを収納するための収納部7aが形成されている。
【0037】
このようにマグネット22,23を形成すれば、図3に示す磁束密度分布B2,B3を実現することができる。また、本実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、ティースバー先端8bが主磁極部22a,23aと延長部22b,23bとの境界に位置するときに、電機子コイル9a,9bの整流が開始される。従って、整流中の電機子コイル9a,9bを通過する磁束量は、電機子4の回転に応じて徐々に増加する。その結果、電機子コイル9a,9bには、リアクタンス電圧を打ち消す誘起電圧が発生して、整流が改善される。
【0038】
また、本実施形態によれば、図15に示すマグネット52,53を用いた従来の直流モータ50と比較して、より大きな誘起電圧eを発生させることが可能である。従って、電機子コイル9a,9bのインダクタンスが大きい場合にも、マグネット22,23における磁束変化により良好な整流を行うことができる。
【0039】
(第3実施形態)
以下、本発明を具体化した第3実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、図面に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0040】
図5に示す本実施形態のブロアモータ31は、正逆の両方向に回転する両回転用のモータであり、ブロアモータ31における電機子4は、直流電流の供給により、時計回り方向(X方向)又は反時計回り方向に回転駆動するようになっている。
【0041】
詳述すると、コンミテータ10において、隣り合う整流子片11a,11b間は前記電機子コイル9aにて結線され、隣り合う整流子片11c,11d間は前記電機子コイル9bにて結線されている。また、上記整流子片11bに隣接する整流子片11aと反対側は整流子片11eとなっており、整流子片11dに隣接する整流子片11cと反対側は整流子片11fとなっている。これら隣り合う整流子片11b,11e間、整流子片11d,11f間も、それぞれ図示しない電機子コイルにて結線されている。図5において、中心点Oを基準とし、整流子片11a,11b,11eの点対称となる位置に整流子片11c,11d,11fが配置されている。そして、各整流子片11間のスリットは、各ティース8a間の略中間に位置するようになっている。電機子コイル9a,9bには、図示しない直流電源から供給される直流電流が、ブラシ5a,5bとコンミテータ10の整流子片11を経て流入される。ブラシ5a,5bは整流子片11と略同等の角度を有し、回転方向に応じて短絡する整流子片11の位置が切り替わるような配置になっている。すなわち、図5において時計回り方向(X方向)ならそれぞれブラシ5a,5bと整流子片11a,11b間、整流子片11c,11d間とが短絡する。一方、反時計回り方向ならそれぞれブラシ5a,5bと整流子片11b,11e間、整流子片11d,11f間とが短絡する。このブラシ5a,5bの短絡により、電機子コイル9a,9bに流れる電流の向きが変更されて、電機子4が回転するようになっている。ちなみに、ブラシ5a,5bが接続される直流電源の極性を切り替えることで、電機子4の回転方向が逆になる。
【0042】
本実施形態のマグネット32,33は、主磁極部32a,33aと、延長部32b,32c,33b,33cとを備えている。延長部32b,33bは、主磁極部32a,33aの一側(時計回り方向側)端部から延出するよう設けられ、延長部32c,33cは、主磁極部32a,33aの他側(反時計回り方向側)端部から延出するよう設けられている。マグネット32,33における主磁極部32a,33aと延長部32b,32c,33b,33cとは同じ厚さであり、延長部32b,32c,33b,33cは、主磁極部32a,33aよりも発生磁力が強い強磁性体の材料を用いて形成されている。
【0043】
主磁極部32a,33aは、電機子コイル9a,9bが巻装される5個のティース8aのうち一側及び他側に配置されるティース8aの中心線間の角度(=120°)に対応した長さを有する。延長部32b,32c,33b,33cは、整流区間の30°の角度θに対応する長さを有する。主磁極部32a,33a及び一方の延長部32b,33b(又は延長部32c,33c)のなす角度は、電機子コイル9a,9bの巻角(電機子コイル9a,9bが巻装される5個のティース8aの一端8bと他端8cとのなす角度)と一致するように設定されている。
【0044】
また、図示しない着磁装置を用い、主磁極部32a,33aは、磁束密度が略均一となるよう磁化され、延長部32b,32c,33b,33cは、周方向外側に向けて徐々に高磁束になるよう磁化されている。これにより、マグネット32,33では、図5及び図6の磁束密度分布B32,B33を示すようになっている。つまり、マグネット32,33において、主磁極部32a,33aは、略一定の磁束密度B320,B330を有する。延長部32b,33bの磁束密度B321,B331及び延長部32c,33cの磁束密度B322,B332は、その磁束密度B320,B330よりも大きい。さらに、磁束密度B321,B331は時計回り方向(X方向)に向かって漸増し、磁束密度B322,B332は、反時計回り方向に向かって漸増している。
【0045】
電機子4がX方向に回転して電機子コイル9a,9bの整流が開始されるとき、ティースバー先端8bが主磁極部32a,33aと延長部32b,33bとの境界に配置されるようブラシ5a,5bの位置が設定されている。またこのとき、ティースバー後端8cは、主磁極部32a,33aの反時計回り方向側にある延長部32c,33cにさしかかるようになっている。
【0046】
このようにブロアモータ31を構成すると、整流初期にて、ティースバー先端8bに対向する延長部32b,33bの磁束密度はティースバー後端8cが対向する延長部32c,33cの磁束密度よりも小さい。従って、整流の前半では、電機子4の回転に伴い、整流中の電機子コイル9a,9bを通過する磁束量は減少する。そして、整流の中心にて、ティースバー先端8bに対向する延長部32b,33bとティースバー後端8cが対向する延長部32c,33cとにおける磁束密度が一致し、磁束量の変化が0となる。そして、整流の後半では磁束量が増大する。
【0047】
従って、整流中の電機子コイル9a,9bに生じる誘起電圧eは、図7に示すように変化する。この誘起電圧eにより、図8に示すように、整流曲線は、破線で示す直線整流に対して、整流の開始時及び終了時に短絡電流iの変化がゆるやかとなる、いわゆる正弦波整流となる。
【0048】
なお、上記においては電機子4がX方向(時計回り方向)に回転駆動される場合について説明したが、反時計回り方向に回転駆動される場合も同様に、図7に示す誘起電圧eが生じる。そして、誘起電圧eにより整流曲線が正弦波整流となる。
【0049】
以上詳述したように本実施形態は、以下の特徴を有する。
(1)両回転用のブロアモータ1において、理想的な整流の一つである正弦波整流が実現されるので、整流の開始時及び終了時における電流変化が小さく、ブラシ前端及びブラシ後端での火花放電の発生を確実に防止できる。
【0050】
(第4実施形態)
以下、本発明を具体化した第4実施形態を説明する。なお、第3実施形態と同様の構成については、図面に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0051】
図9に示すブロアモータ41も、第3実施形態と同様に、正逆の両方向に回転する両回転用のモータである。
本実施形態の電機子コア8には、4個のティース8aを1組としてその周囲に電機子コイル9a,9bが巻き付けられている。図示を省略しているが、複数の他の電機子コイルが4個のティース8aを1組として同様に巻き付けられている。
【0052】
ブロアモータ41は、マグネット42,43を有する。マグネット42,43は、主磁極部42a,43aと、延長部42b,42c,43b,43cとを備えている。延長部42b,43bは、主磁極部42a,43aの端部から時計回り方向(X方向)に延出して形成され、延長部42c,43cは、主磁極部42a,43aの端部から反時計回り方向に延出して形成されている。
【0053】
主磁極部42a,43a及び延長部42b,42c,43b,43cは、同じ磁性体材料を用い、均一に着磁されてなる。主磁極部42a,43aの厚さは一定である。また、延長部42b,42c,43b,43cは主磁極部42a,3aの厚さよりも厚く、さらに、延長部42b,43bは、時計回り方向(X方向)に向けて徐々に厚くなるよう形成され、延長部42c,43cは、反時計回り方向に向けて徐々に厚くなるよう形成されている。延長部42b,42c,43b,43cは、主磁極部42a,43aよりも厚肉に形成するために径方向外側に向けて凸設されている。
【0054】
主磁極部42a,43aは、電機子コイル9a,9bが巻装される4個のティース8aのうち一側及び他側に配置されるティース8aの中心線間の角度(=90°)に対応した長さを有する。延長部42b,42c,43b,43cは、整流区間の30°の角度θに対応する長さを有する。主磁極部42a,43a及び一方の延長部42b,43b(又は延長部42c,43c)のなす角度は、電機子コイル9a,9bの巻角と略一致するように設定されている。
【0055】
このように構成したマグネット42,43では、主磁極部42a,43aは、略一定の磁束密度を有し、延長部42b,43b,42c,43cの磁束密度は、主磁極部42a,43aの磁束密度よりも大きい。さらに、延長部42b,43bにおける磁束密度は時計回り方向(X方向)に向かって漸増し、延長部42c,43cにおける磁束密度は、反時計回り方向に向かって漸増している。
【0056】
電機子4が時計回り方向(X方向)に回転して電機子コイル9a,9bの整流が開始されるとき、ティースバー先端8bが主磁極部42a,43aと延長部42b,43bとの境界に配置されるようブラシ5a,5bの位置が設定されている。またこのとき、ティースバー後端8cは、主磁極部42a,43aの反時計回り方向側にある延長部42c,43cに位置するようになっている。
【0057】
本実施形態のブロアモータ31においても、上記第3実施形態と同様に、整流中の電機子コイル9a,9bに生じる誘起電圧eは、図7に示すように変化し、この誘起電圧eにより、図8に示す正弦波整流が実現される。
【0058】
なお、上記以外に次の形態にて具体化できる。
・上記のブロアモータ1,21において、主磁極部2a,3aは、任意の長さに変更できる。例えば、図4のブロアモータ21におけるマグネット22,23を、図10に示すマグネット24,25に変更してもよい。マグネット24,25は、主磁極部24a,25aと延長部24b,25bを有する。マグネット24,25において、延長部24b,25bはマグネット22,23の延長部22b,23bと同一形状である。また、主磁極部24a,25aは主磁極部22a,22aの長さよりも短くなっている。このようにすれば、電機子コア8を通過する磁束が少なくなる。そのため、図4のブロアモータ21と比較して、出力トルクは小さくなるが、電機子4を高速に回転させることが可能となる。
【0059】
・両回転用の直流モータにおいて、図11に示す磁束密度分布B100を実現するようにマグネットを構成してもよい。上記第3実施形態で説明した図6の磁束密度分布B32,B33は、整流区間(角度θ)で磁束密度が漸増するものであったが、図11の磁束密度分布B100では、整流区間(角度θ)の後半部分で磁束密度が漸増している。
【0060】
磁束密度分布B100を実現するためのマグネットとしては、第3実施形態と同様に、磁束密度が略均一な主磁極部と、該主磁極部の各端部から周方向一側及び他側に延出するよう設けられた延長部とを備える。また、主磁極部は、電機子コイル9a,9bが巻装される5個のティース8aのうち一側及び他側に配置されるティース8aの中心線間の角度に対応した長さを有し、延長部は、整流区間の角度θに対応した長さを有する。そして、延長部はその中心部分から端部に向かって磁束密度が漸増するよう形成される。このようにしても、第3実施形態と同様に正弦波整流を実現することができる。なお、正弦波整流を実現するためには、整流区間の前半にて、ティースバー先端8bが延長部における磁束変化部にさしかかるようにすればよい。
【0061】
・上記第2実施形態におけるマグネット22,23に代えて、図12のマグネット45、図13のマグネット46、図14のマグネット47を用いてもよい。
図12のマグネット45は、主磁極部45aと延長部45bとを備える。マグネット22,23における延長部22b,23bでは、主磁極部22a,23aよりも厚肉に形成するために径方向外側に向けて凸設されていたが、マグネット45における延長部45bは、径方向内側に向けて凸設されている。マグネット45において、主磁極部45aの回転方向(時計回り方向)側に延長部45bが延出して形成されている。また、延長部45bは整流区間の30°の角度θに対応する長さで、回転方向に徐々に厚くなるように形成されている。このマグネット45においても、図3に示す磁束密度分布B2,B3を実現することができる。但し、第2実施形態のマグネット22,23の方が、マグネット22,23と電機子4との間のギャップを適正に確保できるので実用上好ましいものとなる。
【0062】
図13のマグネット46は、主磁極部46aと延長部46bとを備える。主磁極部46aはその厚さが一定であり、延長部46bは主磁極部46aよりも薄肉で、かつ、整流区間の30°の角度θに対応した長さで、回転方向(時計回り方向)に徐々に厚くなるように形成されている。また、延長部46bは、主磁極部46aよりも発生磁力が強い強磁性体の材料を用いて形成されている。主磁極部46aと延長部46bとは、その境界部において厚さが異なるが、同境界部において同じ磁束密度となるように着磁されている。このマグネット46を用いた場合でも、図3の磁束密度分布B2,B3を実現することができる。
【0063】
図14のマグネット47は、主磁極部47aと延長部47bとを備える。主磁極部47a及び延長部47bは厚さが一定である。延長部47bは整流区間の30°の角度θに対応した長さを有する。また、マグネット47における延長部47bの一部には、発生磁力が強い強磁性体材料を用いた高磁力部47cが設けられている。延長部47bにおいて高磁力部47c以外の部分は、主磁極部47aと同じ磁性体材料を用いて形成されている。高磁力部47cは、主磁極部47aと延長部47bとの境界を起点として回転方向(時計回り方向)に向かってその断面積が漸増するよう形成されている。このマグネット47を用いた場合でも、図3の磁束密度分布B2,B3を実現することができる。また、マグネット47を用いる場合、磁束密度分布B2,B3を実現するために、延長部47bにおける厚さの変更や、延長部47bにおける着磁の強弱の変更等を行う必要がなく、実用上好ましいものとなる。
【0064】
・上記第1及び第3実施形態は、主磁極部2a,3a,32a,33aよりも発生磁力が強い磁性体材料を用いて延長部2b,3b,32b,32c,33b,33cを形成するといったマグネットの2層化により磁束密度分布B2,B3,B32,B33を実現するものである。また、第2及び第4実施形態は、主磁極部22a,23a,42a,43aよりも延長部22b,23b,42b,42c,43b,43cを厚肉に形成するといった形状変化により磁束密度分布B2,B3,B32,B33を実現するものである。これらマグネットの2層化と形状変化とを組み合わせて磁束密度分布B2,B3,B32,B33を実現してもよい。マグネットの2層化と形成変化とを組み合わせる場合には、延長部における磁束密度の変化をより高めることが可能となり、大きい誘起電圧を発生させることができる。従って、大きなリアクタンス電圧を確実に打ち消すことができる。
【0065】
また、マグネットにおいて、磁気双極子の配向の強弱を変更することで、上記磁束密度分布B2,B3,B32,B33を実現してもよい。
・上記実施形態では、直流機として直流モータに具体化したが、例えば直流発動機に具体化してもよい。このように変更しても前記実施形態と同様の効果が得られる。
【0066】
上記実施形態から把握できる技術思想を記載する。
(イ)前記主磁極部は、前記電機子コイルが巻装される複数のティースのうち一側及び他側に配置されるティースの中心線間の角度に対応した長さを有し、主磁極部及び一方の延長部のなす角度は、電機子コイルの巻角と一致するように設定されていることを特徴とする請求項4に記載の直流機。このようにすれば、整流時には、電機子コイルが巻装される複数のティースにおけるティースバー先端が回転方向側となる延長部に位置し、一方、ティースバー後端は回転方向逆側となる延長部に位置する。この場合、整流の前半には、整流中の電機子コイルを通過する磁束量は減少し、整流の中心にて磁束量の変化が0となり、さらに、整流の後半で磁束量が増大する。この磁束の変化に伴い発生する誘起電圧により整流を改善することができる。
【0067】
(ロ)等角度間隔に設けられた複数のティースを有する電機子コアに電機子コイルを巻装して構成される電機子と、該電機子を挟んで対向配置されるマグネットとを備え、整流中にブラシでコンミテータの整流子片を短絡して前記電機子コイルの電流方向が反転する直流機において、前記マグネットは、磁束密度が略均一な主磁極部と、該主磁極部の各端部から周方向一側及び他側に延出するよう設けられた延長部とからなり、前記主磁極部は、前記電機子コイルが巻装される複数のティースのうち一側及び他側に配置されるティースの中心線間の角度に対応した長さを有し、前記延長部は、隣り合うティース間の角度に対応した長さを有し、該延長部には周方向外側に向かって磁束密度が漸増する磁束変化部が設けられ、整流の前半にて、整流中の電機子コイルが巻装される前記複数のティースにおける回転方向側のティースバー先端が前記延長部における磁束変化部にさしかかるようにしたことを特徴とする直流機。このようにすれば、上記(イ)の直流機と同様に整流を改善することが可能となる。
【0068】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、マグネットにおける磁束量を減少させることなく、整流を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図2】整流開始時でのティースとマグネットの位置関係を説明するための直流モータの部分断面図。
【図3】整流開始時でのティースとマグネットの磁束密度との位置関係を示す説明図。
【図4】第2実施形態の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図5】第3実施形態の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図6】整流開始時でのティースとマグネットの磁束密度との位置関係を示す説明図。
【図7】電機子の回転位置と誘起電圧との関係を示す説明図。
【図8】整流曲線を示す説明図。
【図9】第4実施形態の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図10】別例の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図11】ティースとマグネットの磁束密度との位置関係を示す説明図。
【図12】別例のマグネットを示す断面図。
【図13】別例のマグネットを示す断面図。
【図14】別例のマグネットを示す斜視図。
【図15】従来の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図16】整流を説明するための回路図。
【図17】整流曲線を示す説明図。
【図18】電機子コアの回転位置と磁束量及び誘起電圧との関係を示す説明図。
【符号の説明】
1,21,31,41…直流機としてのブロアモータ、2,3,22,23,24,25,32,33,42,43,45,46,47…マグネット、2a,3a,22a,23a,24a,25a,32a,33a,42a,43a,45a,46a,47a…主磁極部、2b,3b,22b,23b,24b,25b,32b,32c,33b,33c,42b,42c,43b,43c,45b,46b,47b…延長部、4…電機子、5a,5b…ブラシ、8…電機子コア、8a…ティース、8b…ティースバー先端、9a,9b…電機子コイル、10…コンミテータ、11,11a,11b,11c,11d,11e,11f…整流子片。

Claims (4)

  1. 等角度間隔に設けられた複数のティースを有する電機子コアに電機子コイルを巻装して構成される電機子と、該電機子を挟んで対向配置されるマグネットとを備え、整流中にブラシでコンミテータの整流子片を短絡して前記電機子コイルの電流方向が反転する直流機において、
    前記マグネットは、磁束密度が略均一な主磁極部と、該主磁極部の端部から前記電機子の回転方向に延出するよう設けられた延長部とからなり、該延長部は、前記主磁極部よりも磁束密度が大きく、かつ、隣り合うティース間の角度に対応した長さで前記回転方向に向かって磁束密度が漸増するよう形成され、
    整流開始時に電機子コイルが巻装される前記複数のティースにおける回転方向側のティースバー先端が前記主磁極部と延長部との境界に配置されることを特徴とする直流機。
  2. 前記マグネットの主磁極部と延長部は、同一の形成材料を用い均一に着磁されてなり、
    前記主磁極部はその厚さが一定であり、前記延長部は全ての範囲で前記主磁極部よりも厚く、かつ前記回転方向に向けて徐々に厚くなるよう形成されることを特徴とする請求項1に記載の直流機。
  3. 前記マグネットにおける主磁極部と延長部とは同じ厚さであり、
    前記延長部は、前記主磁極部よりも発生磁力が強い磁性体材料を用い、前記回転方向に向けて徐々に高磁束になるよう着磁されてなることを特徴とする請求項1に記載の直流機。
  4. 前記電機子は、その回転方向が前記ブラシから供給される電流の向きに応じて切り替わるものであり、
    前記延長部は、前記主磁極部の周方向の一側端部及び他側端部にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の直流機。
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