JP2004023738A - 画像処理装置及びその方法 - Google Patents

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Sachiko Iida
飯田 祥子
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Abstract

【課題】形状の異なる複数の色再現範囲での色味がほぼ同様となるようにカラー画像信号を調整することは、膨大な作業量が必要であり困難であった。
【解決手段】写像・評価基準格納部205には色再現範囲の異なる出力色空間ごとに、それぞれの再現画像の色味がほぼ同様となるような色変換用の基準パラメータが格納されている。写像パラメータ作成部204では該基準パラメータ、及び入力/出力色空間情報に基づいて色変換アルゴリズム及び色変換パラメータを生成する。プロファイル作成部203で入力色信号に対し、該色変換アルゴリズム及び色変換パラメータに基づく色変換を施してプロファイルを作成し、評価部208で該色変換結果を評価し、修正部209で該評価結果に基づいて色変換パラメータを所定の許容範囲内で修正、プロファイルを再度作成する。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー画像信号に対して色変換処理を施すための色変換パラメータを作成する画像処理装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像処理装置においては、入力されたカラー画像信号に対して、出力機器において最適な画像信号が再現されるように色補正処理を施している。このような色補正手法は、イメージ画像を好ましく出力する写真調色補正や、テキストやグラフ画像のようなビジネス文書を好ましく出力するグラフィックス色補正のように、入力される画像の特徴や補正後の画像品質によって複数種類に分類される。
【0003】
また、特開平8−256275に記載されているように従来の色補正処理においては、入力色空間情報をプリンタにおける色再現域情報にマッピングすることを目的としていた。従って、色再現域について(複数の異なる色再現域へマッピングする場合には色再現域ごとに)所定のアルゴリズムおよび色補正パラメータを作成し、これらに則って、入力色空間情報の色再現域情報に対する色域写像処理を行っていた。そして色補正結果か満足できるものでなかった場合には、様々な色補正項目について手動調整を施した後、その色補正結果を検証していた。
【0004】
ここで、同一のプリンタにおいて複数の出力媒体に対する画像出力を行う場合には、出力媒体によってプリンタの色再現域(プリンタ色域)が異なるため、該色再現域の形状の違いによって生じる色補正結果を修正する必要がある。この場合、入力色空間とプリンタ色域毎の関係に基づいて、それぞれ適切な色変換パラメータ、及び色変換アルゴリズムを作成し、これらを用いた色補正処理を行うことによって、プリンタによって再現される色味を揃えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような複数の色再現域に対応した色補正方法においても、色補正結果が芳しくない場合には、色補正パラメータ等の微調整を手動で行う必要があった。しかしながら、このような手動による微調整においては調整量についての指針がないため、ある特定のパラメータに対して手動調整を施した結果、他方のパラメータに関する色再現性が悪化してしまう等の問題があった。このように、手動による微調整を行う際には、全体的に最適な画像を獲得するために膨大な作業量が必要であり、該調整作業に熟達したユーザでなければ困難であった。
【0006】
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、カラー画像信号に対して、形状の異なる複数の色再現範囲での色味がほぼ同様となるように、予め設定した許容範囲内における色補正処理を施す画像処理装置及びその方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決し、目的を達成するための一手段として、本発明の画像処理装置は以下の構成を備える。
【0008】
すなわち、入力色信号及び出力色信号の色空間情報に基づいて、前記入力色信号を前記出力色信号に変換するための色変換アルゴリズム及び色変換パラメータを生成するパラメータ生成手段と、前記入力色信号に対し、前記色変換アルゴリズム及び色変換パラメータに基づく色変換を施す色変換手段と、前記色変換手段による色変換結果を評価する評価手段と、前記評価手段による評価結果に基づいて前記色変換パラメータを所定の許容範囲内で修正する修正手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
さらに、前記所定の許容範囲を示す許容域データを予め保持するデータ保持手段を有し、前記修正手段は、前記許容域データを参照して、前記色修正パラメータを修正することを特徴とする。
【0010】
例えば、前記許容域データは、所定の色相範囲を示すことを特徴とする。
【0011】
例えば、前記データ保持手段はさらに、所定の色変換基準データおよび該色変換基準データに基づく色変換パラメータ作成アルゴリズムを予め保持し、前記パラメータ生成手段は、前記色変換基準データを参照して、前記色変換アルゴリズム及び色変換パラメータを生成することを特徴とする。
【0012】
例えば、前記色変換基準データおよび色変換パラメータは、所定の色空間における等色相線データ、及び該等色相線と前記出力色信号の色空間外郭との交点座標を含むことを特徴とする。
【0013】
例えば、前記データ保持手段はさらに、所定の評価項目データを予め保持し、前記評価手段は、前記評価項目データによって示される評価項目について、前記色変換手段における色変換結果を評価することを特徴とする。
【0014】
例えば、前記データ保持手段はさらに、前記評価項目データで示される評価項目についての許容度データを予め保持し、前記評価手段は、前記評価項目データによって示される評価項目について、前記色変換手段における色変換結果が前記許容度データによって示される許容度にどの程度合致しているかを評価することを特徴とする。
【0015】
例えば、前記色変換手段は、前記色変換アルゴリズム及び色変換パラメータに基づいて、前記入力色信号の色域を前記出力色信号の色域へ写像し、該写像結果に基づいて色変換プロファイルを作成することを特徴とする。
【0016】
例えば、前記データ保持手段は、前記出力色信号による再現画像の任意の画質ごとに、前記データを保持することを特徴とする。
【0017】
例えば、前記データ保持手段は、前記出力色信号の色空間の種類に応じて、前記データを保持することを特徴とする。
【0018】
例えば、前記データ保持手段は、前記出力色信号の色空間毎に、ほぼ同様の色味が再現されるように、前記データを保持することを特徴とする。
【0019】
例えば、前記データ保持手段は、外部装置から獲得したデータを保持することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
<第1実施形態>
●システム概要
図1は、本実施形態における画像処理装置の概要構成を示すブロック図である。同図において、101はCPUであり、ROM102に記憶されている情報データや制御プログラム、OS(オペレーティングシステム)、アプリケーションプログラム(以下、アプリケーションという)、カラーマッチング処理モジュール、デバイスドライバ等に従って、RAM103、操作部104、画像処理部105、モニタ106、入力デバイス107、出力デバイス108の各種制御を行う。
【0022】
107は入力デバイスであり、CCDセンサを含むイメージスキャナ等の画像読取装置や測色装置によって、任意のプロファイルを作成したい色空間情報データを本画像処理装置に入力する。108は出力デバイスであり、インクジェットプリンタや熱転写プリンタ、ドットプリンタ等によって可視画像を出力する。RAM103は各種制御プログラムや操作部104から入力されるデータの作業領域、及び一時待避領域である。104は操作部であり、出力デバイス設定部107の設定やデータの入力を行う。105は画像処理部であり、本実施形態における階調点情報設定や、設定された階調点情報を用いた色域写像処理によるプロファイル作成を含む画像処理を行う。106はモニタであり、画像処理部105の処理結果や操作部104で入力されたデータ等を表示する。
【0023】
図2は、画像処理部105の詳細構成を示すブロック図である。画像処理部105においては、任意の入力色空間における入力情報を出力色空間に写像する際に用いるプロファイルを写像基準データに基づいて作成し、さらにその評価、修正処理を行うことを特徴とする。
【0024】
写像・評価基準格納部205はその機能の一部として、色再現範囲の形状が異なる場合であっても、入力色信号に対する色変換結果が同様の色味を呈するための処理を行うパラメータ及びアルゴリズム、さらに所望の画像品質を実現する色補正処理に必要なパラメータおよびアルゴリズム(以降、これらをまとめて写像・評価基準データと称する)を格納する。写像・評価基準格納部205は、端子212を介して外部構成に接続されることによって、所望の画像品質を実現するような写像・評価基準データを読み込んで格納することができる。なお、写像・評価基準格納部205に複数の写像・評価基準データを格納しておき、端子212を介したユーザ指示に応じてこれを切り替えることによって、ユーザが所望する色補正処理を実行する構成であっても良い。
【0025】
端子211からは出力デバイスであるプリンタの色再現域に関する情報が、端子210からは入力デバイスの色域に関する情報である入力色空間情報が入力される。201は入力色空間情報記憶部であり、端子210を介して入力された入力色空間情報を記憶する。202は出力色空間情報記憶部であり、端子211を介して入力されたプリンタの色再現域情報を記憶する。
【0026】
204は写像パラメータ作成部であり、プリンタ色再現域情報と入力色空間情報、及び写像・評価基準格納部205に格納された写像・評価基準データを参照して、プロファイル作成部203における写像処理に必要となる、各種写像パラメータを算出する。
【0027】
プロファイル作成部203は、入力色空間情報とプリンタ色再現域情報、及び写像パラメータに基づいて、入力情報に対して所望する階調の画質を再現するように、入力色空間の色域をプリンタ色再現域へ写像する。以下、この写像結果を写像色再現域と称する。
【0028】
プロファイル作成部203はまた、入力色再現域と写像色再現域との対応関係、入力色空間上での所定色を呈する入力色情報(RGBデータ)、プリンタ上での所定色を呈するプリンタ出力色情報(CMYKデータ)、を参照して、入力データからプリンタ出力要素データへの変換用プロファイルを作成する。作成されたプロファイルはRAM206へ書きこまれる。
【0029】
一方、端子213を介して、補正対象であるRGB画像データが補間部207に入力される。補間部207ではRAM206に格納されたプロファイルを参照して、RGB画像データ情報から出力要素データへの変換を行ない、該変換結果を端子213を介して出力する。
【0030】
図3に、写像・評価基準格納部205のメモリ構成、すなわち、格納された写像・評価基準データの一例を示す。
【0031】
同図に示すメモリ領域301には、入力色空間におけるレッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の各色成分について、ホワイト(W)とブラック(Bk)を結ぶW−Col−Bk間における所定の標本点をプリンタ色域に写像した際の、写像点の写像目標色相が、HVC色空間における色相Hの形態で格納されている。
【0032】
メモリ領域302には、R,G,Bの写像点における色相補正許容域の情報が格納されており、修正部209におけるプロファイル修正の際に参照される。
【0033】
メモリ領域303には、色相評価項目として、入力色空間におけるAc〜Dcの4色のRGB値が設定されている。
【0034】
メモリ領域304には、後述する写像目標色相設計アルゴリズムとしてのプログラム1が格納されている。
【0035】
メモリ領域305には、目標・許容域設計アルゴリズムであるプログラム2が格納され、メモリ領域306には、評価アルゴリズムであるプログラム3、プログラム4が格納されており、これらプログラムは評価部208に読み込まれて本実施形態における評価処理を実現する。
【0036】
メモリ領域307には、評価部208で参照される色相評価項目Ac〜Dcについての、色再現によるそれぞれの目標色相値、及び許容域が、HVC色空間における色相Hによって設定されている。
【0037】
メモリ領域308には、HVC空間とLab空間との座標変換を行なうアルゴリズムとしてのプログラム5が格納されている。
【0038】
本実施形態のプロファイル作成部203においては、図3に示すようにパラメータ作成用のデータや写像アルゴリズムが格納された写像・評価基準データに基づいて写像処理を行うことにより、色再現範囲の形状が異なる場合であっても、入力色信号に対する色変換結果が揃って見えるような色変換処理を実現することができる。具体的には、写像パラメータ作成部204において写像・評価基準データに基づいて作成された写像点及び写像パラメータを参照することにより、色変換プロファイルが作成、または修正される。
【0039】
以下、本実施形態におけるプロファイル作成用の写像点及び写像パラメータの設定処理について、詳細に説明する。
【0040】
●写像点設定処理
写像パラメータ作成部204においては、写像・評価基準格納部205のメモリ領域301,304より写像目標色相及び写像目標色相設計アルゴリズム(プログラム1)を読み込み、R,G,Bの各色成分において、異なるプリンタ色域においても同様の色味を呈する写像点を設定する。
【0041】
以下、写像パラメータ作成部204において、異なるプリンタ色域においても同様の色味を呈する写像点を設定する処理について、レッド(R)成分を例として説明する。
【0042】
図4は、視覚上の等間隔な色の分布を示す座標系であるHVC色空間において、色再現範囲及び形状が異なる2つのプリンタ色域402,403の、ある明度における断面を示す図である。HVC色空間において、ある色相Hにおける等色相線401上の色度点は、人間の視覚において同じ色であると識別される。よって、等色相線401とプリンタ色域402,403の交点404,405は、再現される彩度は異なるが、視覚上同じ色味に見える。そこで本実施形態においては、HVC色空間における等色相線情報に基づいて、異なるプリンタ色域であっても同様の色味を呈する色を写像点として獲得する。
【0043】
上述したように、プリンタ色再現域上における写像点の色相Hは、視覚上の等間隔な色の分布を示す座標系であるHVC空間上の色相値であり、プリンタ色再現域の表示座標であるLab空間に対して、座標変換(写像処理)を行う必要がある。
【0044】
本実施形態では、HVC空間とLab空間との座標変換を行なうアルゴリズムが、図3に示す写像・評価基準データ内のメモリ領域308にプログラム5として、変換情報と共に予め格納されている。よって、写像・評価基準データに基づき写像パラメータを設定する際に、通常の写像処理に用いられるLab空間上の値ではなくHVC空間における座標値等の特別な値が指示された場合であっても、写像パラメータ作成部204において、写像・評価基準データから上述した色空間変換アルゴリズム及び変換情報が読み出されて、色空間変換が実行される。
【0045】
以下、入力される色空間情報をRGB色空間とし、RGB色空間上における表面標本点の分布を、R面を例として図5に示す。図5は、RGB色空間上での色再現範囲をホワイト(W)、レッド(R)、ブラック(Bk)の3点を通る平面で切断した、切断平面を表している。同図において、左上の点はホワイト点W(255,255,255)を、左下の点はブラック点Bk(0,0,0)を示す。また、縦軸は(R,G,B)座標において(0,0,0)から(255,255,255)まで変化するグレー軸を表す。またRi(i=1〜11)は、レッド(R)面における表面標本点を表し、インデックスiは標本点に対して明度の高い順に番号をふったものであり、R6がプライマリーカラーであるレッドに対応する。なお、グリーン(G)面、ブルー(B)面、シアン(C)面、マゼンタ(M)面、イエロー(Y)面においても上述したレッド(R)面と同様に、標本点に対してインデックス番号をふる。
【0046】
図6は、入力色域におけるレッド(R)断面と、プリンタ色域におけるR断面を重ねて示した図である。同図によれば、R断面の形状が入力色域とプリンタ色域とで異なっていることが分かる。
【0047】
本実施形態のプロファイル作成部203においては、図5に示す標本表面点R1〜R11について、図6に示すプリンタ色域に対する写像明度が図7に示すR1’〜R11’に変換されるように、プロファイルを設定する。
【0048】
●写像パラメータ設定処理
写像パラメータ作成部204においては、写像パラメータとして、等色相線データ及びそのプリンタ色再現域の外郭との交点座標を設定する。
【0049】
以下、図8に示すフローチャートを参照して、本実施形態における写像を実現する写像パラメータを設定する処理について、詳細に説明する。
【0050】
具体的には、図7に示す表面標本点R1’〜R11’に設定された写像明度に基づき、または、予め表面標本点に対する色相について写像・評価基準データで定義されているHVC色空間上の色相値に基づいて、標本点に対するプリンタ色域上の写像色相対象域(等色相線データ)を設定する。なお図8においては、表面標本点R1〜R11における写像対象明度を、それぞれL1〜L11として説明する。
【0051】
まずステップS801で入力色空間情報および出力色空間情報を獲得し、ステップS802で等色相線データの設定対象明度数を示すカウンタ(分割数カウンタ)をセットし、ステップS803で写像対象明度Lnを選択する。
【0052】
そしてステップS804において、写像対象明度Lnに対し、標本点が指定された色における目標色相値を獲得する。ここで目標色相値は各色別に、写像・評価基準データとして図3に示すメモリ領域301に予め格納されており、それぞれはマンセル表色色空間における色相Hで示される。従ってステップS804においては、レッド(R)の指定色相値であるマンセル色相値Hrがメモリ領域301より読み出され、目標色相値として獲得される。
【0053】
また便宜上、図5に示す入力色空間表面上のW−R6−Bk階調線上を移動する表面標本点Riの写像点についても、同じ写像色相を持つものとする。なお、Riについての写像色相がそれぞれ異なる場合には、図3に示す写像・評価基準データにおいて、写像対象明度における最適な色再現を行なう色相を、各色別の写像目標色相としてインデックスi毎に保持しておき、これを目標色相値として獲得しても良い。
【0054】
このように本実施形態においては、明度毎の等色相線を求めるためのHVC空間としてマンセル表色色空間を定義し、マンセル表色色空間とLab色空間との座標点を対応づける情報が写像・評価基準データとして格納されているため、目標色相値Hrと写像明度Lnに基づき、写像明度毎の等色相線データを設定することができる。そこでステップS805において、プリンタ色再現域を網羅するように、0から外郭の彩度までの目標色相値を実現する座標点を求めるための、等色相線データを設定する。
【0055】
具体的には、HVC色空間上において、等色相線設定対象となる写像明度Lnに対する目標色相値Hrを実現し、彩度方向に変化する等色相線データを、Lab−HVC変換アルゴリズム等を定義したHVC色空間参照データ(後述)に基づき、HVC色空間座標値として獲得する。なお、等色相線データは連続する座標点(線分)の情報であっても、いくつかの離散的な座標点情報であっても良いが、本実施形態における等色相線データは、後者の形態であるとする。求められた等色相線データ(HVC色空間座標値)は、後述するステップS810においてLabデータに変換され、写像パラメータ作成部204内のメモリに格納される。
【0056】
ここで図9に、写像パラメータ作成部204内のメモリに格納された等色相線データの一例を示す。同図において、メモリ領域2001,2009,2010はそれぞれ、等色相線設定対象明度がL*=L1,L2,L11における等色相線を表すLab座標データの集合である。また、メモリ領域2002〜2008の左端に示すインデックスは、等色相線を求める際に、等色相線に対して彩度の低い順に番号をふったものであり、対応する等色相線上のa*b*座標点がそれぞれ格納される。
【0057】
次にステップS806で、等色相線設定対象明度Lnにおいて、プリンタ色再現域の外郭における目標色相Hrを実現する座標点を求めるために、プリンタ色再現域情報とステップS805で求めた等色相線データに基づいてプリンタ色再現域の外郭と等色相線との交点座標を算出する。
【0058】
そしてステップS807において、等色相線データの設定対象明度数を示す分割数カウンタの値をデクリメントし、ステップS808において該カウンタ値をチェックする。カウンタ値が0であれば即ち、等色相線設定対象明度の全てに対して、プリンタ色再現域の外郭におけるの全ての目標色相値を実現する座標点および等色相線データが算出されたことになる。従ってこの場合はステップS809に進み、該算出された全ての座標点を写像パラメータ作成部204内のメモリに格納し、更にステップS810において等色相線データを同様に格納して、図8に示す写像パラメータ設定処理を終了する。
【0059】
ここで図10に、ステップS809において写像パラメータ作成部204内のメモリに格納された交点座標データの一例を示す。該メモリには、指定される色別に、プリンタ色再現域の外郭と等色相線との交点座標を写像明度毎に格納する。図10に示すメモリ領域2101には、図5に示したRGB入力データである標本点R1〜R11、及びW,Bk点のそれぞれについて、Lab空間の写像点座標が格納される。
【0060】
一方、ステップS808において分割数カウンタの値が0でなければステップS803に戻り、残りの等色相線設定対象明度Lnに対する等色相線データ、およびプリンタ色再現域の外郭における等色相線との交点座標を算出する。
【0061】
図11に、上記処理によって求められた写像パラメータ(等色相線及びそのプリンタ色再現閾外郭との交点座標)の一例を示す。同図において縦軸は明度軸(L*)を示し、平面座標軸はそれぞれ、Lab均等表色系における直交座標軸a*軸、b*軸であり、プリンタ色再現域が実線にて示される。また、W−Bk間において点線上の明度L1〜Lnが、上記処理における等色相線設定対象明度であり、該点線は、明度L1〜Lnに対応づけられたレッド(R)におけるマンセル色相5Rを再現する、明度毎の等色相線データを示す。
【0062】
図11においては、プリンタ色再現域におけるW−Red−Bkの外郭と、点線で示される等色相線データとの交点が黒丸(●)によって示され、この黒丸によって即ち、W−Red−Bkの外郭と、W−Bkのグレイラインによって囲まれる領域による断面図が表される。WからBkに向かうW−Red−Bkの外郭上の黒丸の列が、実際の交点座標であり、人間の目に対して均等な明度、色相、彩度変化をするHVC空間に基づいて求められた色度点である。黒丸によって示される色度点に対し、白丸(○)で示す等明度における等色相線上の色度点は、人間の視覚上同じ色味について彩度が変化しているように見える。
【0063】
本実施形態のプロファイル作成部203においては、上述したようにして写像パラメータ作成部204内のメモリに格納された交点座標データ及び等色相線データに基づいて、図5に示す標本表面点R1〜R11の図7に示すR1’〜R11’への写像を実現するようなプロファイルを設定する。
【0064】
●色再現性評価処理
本実施形態においては、上述したようにして設定されたプロファイルについて、十分な色再現性が得られるか否かを評価する。以下、この色再現性評価処理について、詳細に説明する。
【0065】
本実施形態では図2に示す補間部207において、プロファイル作成部203で作成されRAM206に格納されたプロファイルに基づく色変換処理が行われるが、この色変換結果が、評価部208で評価される。評価部208においては、写像・評価基準格納部205より画質評価用の色相評価色が設定され、該色相評価色に対してプロファイルによる色再現値を獲得し、その色度点についての評価を行う。色相評価色としては、図3のメモリ領域303に示されるように、入力色空間におけるRGB入力値のうち、Ac〜Dcの4色のRGB値が設定されている。
【0066】
評価部208においては、色相評価色Ac〜DcのRGB値についての補間部207における色変換出力結果を、プリンタ色域情報を参照してLab色空間座標値として獲得し、該Lab色空間座標値についての評価を行う。
【0067】
また、図3に示す写像・評価基準データのメモリ領域307には、色相評価色Ac〜Dcについて、色再現によるそれぞれの目標色相値(Ht)及び許容域(H1,H2)の情報が、HVC色空間上の色相Hによって設定されている。
【0068】
ここで図12に、色相評価色における目標色相値と許容域との関係を示す。図12は、評価対象色の明度におけるa*b*座標平面を示し、1101は評価対象色における目標色相Hの等色相線、1102,1103は許容域色相における等色相線を示す。
【0069】
同図において、1107(■)が評価対象色の座標(色相評価色)であるとすると、該評価対象色1107と同明度かつ同彩度を有する目標色座標が1104(●)であり、該目標色座標を挟む、やはり評価対象色1107と同明度かつ同彩度を有する1105および1106(○)が許容域座標を示す。また、目標色座標1104と、許容域座標1105で挟まれる領域を許容域A、目標色座標1104と許容域座標1106で挟まれる領域を許容域Bとする。
【0070】
評価部208においては、図3に示すメモリ領域305に格納されている目標・許容域設計アルゴリズムであるプログラム2、およびメモリ領域306に格納されている評価アルゴリズムであるプログラム3、プログラム4を読み込み、実行することによって評価処理を行う。
【0071】
図13は、評価部208の詳細構成を示すブロック図である。
【0072】
同図において、1001は評価対象色データ格納部であり、色相評価色Ac〜Dcについて、プロファイル作成部203で作成されたプロファイルに基づいて獲得された色再現値であり、評価対象となる色の色属性およびLab色空間座標値を格納する。
【0073】
図14に、評価対象色データ格納部1001における格納データ例を示す。評価対象色データ格納部1001には、複数の評価対象色を格納するためのインデックス毎に、対象色の色属性情報を格納する領域、及び、Lab色空間座標値を格納する領域によって構成されている。図14においてメモリ領域1701には、評価対象インデックス1、色属性情報として評価対象色を色相評価色Acとして評価するためのAc識別子、および、評価対象色のLab色空間座標値が格納されている。同様にメモリ領域1702〜1704にも、色相評価色Bc〜Dcについての評価対象色データが格納される。
【0074】
図13に戻り、評価対象色データ変換部1005は、評価対象色データ格納部1001に格納された評価対象色のLab色空間座標値に基づき、HVC色空間における明度情報および彩度情報を設定する。設定された明度情報および彩度情報は、評価対象色・目標・許容座標データメモリ1007に、評価対象色のLab色空間座標値と共に格納される。
【0075】
HVC色空間参照データメモリ1002には、写像・評価基準格納部205のメモリ領域308より、HVC−Lab変換情報およびそのアルゴリズムが格納されており、他の処理部におけるHVC−Lab座標値の変換時に適宜用いられる。
【0076】
目標色相データメモリ1003、及び許容色相データメモリ1004には、写像・評価基準格納部205のメモリ領域308よりHVC色空間の色相情報のデータ形式で、評価色の色属性情報に対する目標色相値、及び許容色相値がそれぞれ格納されている。
【0077】
本実施形態においては、色相評価色Ac〜Dcの各Lab値について、同明度及び同彩度を有し、それぞれの目標色相値と許容域に基づく色相HにおけるLab座標点を、HVC色空間座標とLab色空間座標との変換情報に基づいて算出する。そして、算出された目標色度点および許容色度点であるLab座標点は、評価対象色・目標・許容座標データメモリ1007に格納される。
【0078】
図15に、評価対象色・目標・許容座標データメモリ1007における格納データ例を示す。同図に示すメモリ領域1801には、評価対象色におけるLab座標値(Lp,ap,bp)、算出されたHVC色空間における明度情報Vpおよび彩度情報Cpと、Lab座標値より算出される色相角の値hp、が格納されている。ここで、Lab色空間における色相角hは、Lab座標値(L,a,b)より以下の式(1)によって求められる。
【0079】
h = tan−1(a/b) ・・・・(1)
メモリ領域1802には、評価対象色に対する目標色におけるLab座標値(Lt,at,bt)と、該Lab座標値より算出される色相角の値htが格納されている。メモリ領域1803には、評価対象色に対する一方の許容域におけるLab座標値(Lt1,at1,bt1)と、該Lab座標値より算出される色相角の値ht1が格納されている。メモリ領域1804には、評価対象色に対する他方の許容域におけるLab座標値(Lt2,at2,bt2)と、該Lab座標値より算出される色相角の値ht2が格納されている。
【0080】
以下、図13に示す評価処理部1008における色再現性評価処理について、詳細に説明する。図16は、評価処理部1008における色再現性評価処理、すなわち、評価対象色についての許容域内外判定処理を示すフローチャートである。
【0081】
まずステップS1301において、評価対象色・目標・許容座標データメモリ1007より、評価対象色の色相角hpを獲得する。
【0082】
そしてステップS1302〜S1304において、評価対象色・目標・許容座標データメモリ1007より、評価目標色における色相角ht、一方の許容域Aにおける色相角ht1、他方の許容域Bにおける色相角ht2、をそれぞれ獲得する。
【0083】
そしてステップS1305で、評価目標色の色相角htと、許容域Aの色相角ht1もしくは許容域Bにおける色相角ht2との比較によって、目標色相角htが含まれる許容域色相角を判別することにより、評価対象色が許容域Aもしくは許容域Bのどちら側に存在するかを判別する。
【0084】
ステップS1305で評価対象色が許容域A内に存在すると判別された場合には、ステップS1306において、評価目標色および許容域Aに基づき、評価対象色の許容域評価(許容域A評価)を行なう。一方、評価対象色が許容域B内に存在すると判別された場合には、ステップS1307において、評価目標色および許容域Bに基づき、評価対象色の許容域評価(許容域B評価)を行なう。なお、ステップS1306及びS1307における許容域評価処理の詳細については、後述する。
【0085】
許容域評価処理が終了するとステップS1308において、選択された許容域を用いた許容域内外判定結果と、許容域評価処理により算出された評価目標色に対する評価対象色の評価値を、評価値格納メモリ1009に格納する。
【0086】
そしてステップS1309において、評価値格納メモリ1009に格納された、各評価対象色における許容域内外判定結果と、評価目標色に対する評価対象色の評価値を、モニタ106に表示することによってユーザに報知する。
【0087】
以上のように図16に示す色再現性評価処理によれば、写像・評価基準データにおける許容域情報に基づき、許容内外判定結果が得られる。
【0088】
図17は、上述した図16のステップS1306及びS1307に示す許容域評価処理、すなわち、評価対象色についての許容内外判定、及び目標色に対する評価値を求める処理を示すフローチャートである。
【0089】
ここで図18に、評価対象色の評価を行なうための、選択された許容域と評価対象色、及び評価目標色の関係を示す。図18において、黒丸(●)1201は評価目標色を示し、色相角htを有する。また、白丸(○)1203は選択された許容域座標を示し、色相角htnを有する。四角(■)1202は評価対象色を示し、色相角hpを有する。また、1204は評価目標色1201と許容域座標1203の色相角の差分を示し、1205は評価目標色1201と評価対象色1202の色相角の差分を示す。
【0090】
まず、図17のステップS1401〜S1403において、評価対象色色相角hp、評価目標色色相角ht、選択された許容域座標の色相角htn、をそれぞれ獲得する。そしてステップS1404において、評価対象色についての評価目標色に対する評価値Vを、以下の式(2)によって定義し、算出する。
【0091】
V = |(hp − ht)|/|(htn − ht)| ・・・・(2)
評価値Vはすなわち、図18に示す評価目標色1201と評価対象色1202の色相角差分1205の、評価目標色1201と許容域座標1203の色相角の差分1204に対する比率を表す。この比率は、目標色に対して同じ色味であると認められる度合いを示し、すなわち、評価対象色がどの程度、目標色の色らしく見えるか、を示す。評価値Vが0に近づくほど目標の色らしく見え、1に近づくほどその色として認められる程度が小さくなる。更に、1を越えるほど、目標の色としては認められないと評価される。従ってステップS1405において、ステップS1404で求めた評価値Vが1を越えているか否かを判別し、Vが1以下あればステップS1406において許容域内であると判定し、Vが1より大きければステップS1407において許容域外である判定する。
【0092】
上述したように、評価処理部1008における評価結果は、評価値格納メモリ1009に格納される。図19に、評価値格納メモリ1009における格納データ例を示す。
図19においてメモリ領域1901は、インデックスAcで示される評価対象色における色再現性評価結果を格納する。同様に、メモリ領域1902,1903,1904にはそれぞれ、インデックスBc,Cc,Dcの評価対象色における色再現性評価結果が格納される。このように評価値格納メモリ1009には、評価対象色における色再現性評価結果がインデックスに対応付けられて格納されている。また評価結果としては、評価対象色の色属性、許容域内外判定結果、評価値、及び、目標色Lab座標と評価対象色Lab座標との距離ΔEが、それぞれ格納されている。
【0093】
●プロファイル作成/修正処理
図2に示す修正部209においては、評価部208における総合評価値に基づき、作成されたプロファイルの修正を行うか否かを決定する。ここで総合評価値とは例えば、評価部208で評価対象色毎に算出された評価値の総和であり、この総合評価値が所定の閾値以上であれば、プロファイルが適切でないと判断される。なお、この判断を行う閾値は、システムにおいて適宜設定することができる。
【0094】
以下、本実施形態におけるプロファイルの作成、及び修正処理について、図20に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
【0095】
まず写像パラメータ作成部204において、ステップS1501で入力色域情報および出力色域情報を獲得し、ステップS1502で、写像・評価基準格納部205に格納された写像点決定用のパラメータおよびアルゴリズムに基づき、写像点および写像パラメータを作成する。
【0096】
そしてプロファイル作成部203において、ステップS1503で写像点および写像パラメータに基づく写像処理を実行する。そしてステップS1504において該写像結果に基づき、色変換プロファイルを作成する。
【0097】
そして評価部208において、ステップS1505で写像・評価基準データに基づいて設定された評価項目について、上述したように評価値を求める。
【0098】
次に修正部209において、ステップS1506で上記評価値に基づき、プロファイルの修正を行うか否かを判断する。なお該判断を、ユーザからのプロファイル修正指示の有無に応じて行っても良い。プロファイルの修正を行わないと判断した場合には、ステップS1504で作成した色変換プロファイルを出力プロファイルとして決定し、本処理を終了する。一方、プロファイルを修正すると判断した場合にはステップS1508に進み、修正部209においてプロファイルの修正処理が行われる。
【0099】
図21は、ステップS1508に示した、修正部209におけるプロファイル修正処理を示すフローチャートである。なお、図21のステップS1601〜S1603は評価部208における処理であり、ステップS1608,S1609における写像処理及びプロファイル作成処理はプロファイル作成部203における処理である。
【0100】
まずステップS1601において、写像・評価基準格納部205のメモリ領域307に格納されている色相評価色の目標/許容色相データを、評価部208に設定する。そして評価部208では上述したように、ステップS1602で色相評価色に対する色再現値を獲得し、ステップS1603で色相評価色に対する評価値を獲得する。
【0101】
そして修正部209ではステップS1604において、評価項目全てに対する評価値が獲得されたか否かを判別し、未獲得であればステップS1601に戻って上記評価処理を繰り返させる。一方、全ての評価値が獲得されていればステップS1605に進み、各評価値の総和としての総合評価値を獲得する。
【0102】
ステップS1606では、ステップS1605で獲得した総合評価値に基づき、プロファイル修正が必要であるか否かの判定を行う。プロファイル修正が必要であれば、ステップS1607においてプロファイル修正用の写像パラメータを設定する。すなわち修正部209において、写像パラメータ作成部204を介して、写像・評価基準格納部205から図3に示すメモリ領域302に設定された、R,G,Bの写像点における色相補正許容域を参照し、この許容域内において各R,G,Bの写像点を修正する。そしてステップS1608において、修正された写像点を用いた写像処理を行い、ステップS1609で該写像結果に基づいてプロファイルを作成する。
【0103】
その後、処理はステップS1601に戻って上記処理を繰り返すことによって、ステップS1609で作成された修正プロファイルに対する評価値が得られる。
【0104】
そしてステップS1606において、総合評価値が最も良かったプロファイル、もしくは許容可能なプロファイルが作成されたら、処理はステップS1610に進み、作成されたプロファイルを最適なプロファイルとして出力し、本処理を終了する。
【0105】
以上説明したように本実施形態によれば、予め格納されている写像・評価基準データ内の許容域及び評価項目に基づく色再現性の評価処理、および該評価結果に基づくプロファイル修正処理によって、プリンタ色再現域に対して最適な画像を獲得可能なプロファイルを提供することができる。
【0106】
なお、本実施形態においては、修正部209において設定された許容域内において各写像設計値の様々な組み合わせを設定してプロファイルを作成し、評価部208で評価値を算出し、総合評価値の最も良かったものを、プロファイル作成パラメータとして決定しても良い。
【0107】
また、本実施形態における評価処理において用いられる評価色としては色相値に限定されず、明度および彩度を適用しても良い。
【0108】
また、修正部209において設定された許容域内において各R,G,Bの写像色相値の様々な組み合わせを設定する際に、修正処理パラメータとして、許容域内の値を分割する色相値間隔等についての値がユーザにより操作部104を介して設定されても良い。これにより、ユーザの所望する色修正精度によって、色修正結果を検証することができる。
【0109】
【他の実施形態】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用しても良い。
【0110】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUまたはMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成されることは言うまでもない。
【0111】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0112】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることが出来る。
【0113】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0114】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、異なる色再現域を用いて出力された画像間の色再現性をユーザの視覚レベルで揃え、また、画像設計データに格納された許容域および評価項目を用いた評価処理および修正処理によって、プリンタ色再現域に対して最適な画像を獲得するプロファイルを自動作成することができる。
【0116】
従って該プロファイルを用いて、カラー画像信号に対して、形状の異なる複数の色再現範囲での色味がほぼ同様となるように、予め設定した許容範囲内における色補正処理を容易に施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態における画像処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】画像処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図3】写像・評価基準格納部における格納データ例を示す図である。
【図4】HVC色空間におけるプリンタ色域の関係を示す図である。
【図5】入力色空間データ例を示す図である。
【図6】入力色空間とプリンタ色域の関係を示す図である。
【図7】写像明度の一例を示す図である。
【図8】写像パラメータ設定処理を示すフローチャートである。
【図9】写像パラメータとしての等色相線データ例を示す図である。
【図10】写像パラメータとしての交点座標データ例を示す図である。
【図11】設定された写像パラメータの一例を示す図である。
【図12】色相評価色における目標色相値と許容域との関係を示す図である
【図13】評価部の詳細構成を示すブロック図である。
【図14】評価対象色データ格納部における格納データ例を示す図である。
【図15】評価対象色・目標・許容座標データメモリにおける格納データ例を示す図である。
【図16】色再現性評価処理を示すフローチャートである。
【図17】許容域評価処理を示すフローチャートである。
【図18】許容域と評価対象色、及び評価目標色に基づく評価値の概念を示す図である。
【図19】評価値格納メモリにおける格納データ例を示す図である。
【図20】プロファイル作成処理を示すフローチャートである。
【図21】プロファイル修正処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 操作部
105 画像処理部
106 モニタ
107 入力デバイス
108 出力デバイス
201 入力色空間情報記憶部
202 出力色空間情報記憶部
203 プロファイル作成部
204 写像パラメータ作成部
205 写像・評価基準格納部
206 RAM
207 補間部
208 評価部
209 修正部
210,211,212,213 端子
1001 評価対象色データ格納部
1002 HVC色空間参照データメモリ
1003 目標色相データメモリ
1004 許容色相データメモリ
1005 評価対象色データ変換部
1006 目標・許容座標設定部
1007 評価対象色・目標・許容座標データメモリ
1008 評価処理部
1009 評価値格納メモリ

Claims (15)

  1. 入力色信号及び出力色信号の色空間情報に基づいて、前記入力色信号を前記出力色信号に変換するための色変換アルゴリズム及び色変換パラメータを生成するパラメータ生成手段と、
    前記入力色信号に対し、前記色変換アルゴリズム及び色変換パラメータに基づく色変換を施す色変換手段と、
    前記色変換手段による色変換結果を評価する評価手段と、
    前記評価手段による評価結果に基づいて前記色変換パラメータを所定の許容範囲内で修正する修正手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. さらに、前記所定の許容範囲を示す許容域データを予め保持するデータ保持手段を有し、
    前記修正手段は、前記許容域データを参照して、前記色変換パラメータを修正することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記許容域データは、所定の色相範囲を示すことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記データ保持手段はさらに、所定の色変換基準データおよび該色変換基準データに基づく色変換パラメータ作成アルゴリズムを予め保持し、
    前記パラメータ生成手段は、前記色変換基準データを参照して、前記色変換アルゴリズム及び色変換パラメータを生成することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記色変換基準データ及び色変換パラメータは、所定の色空間における等色相線データ、及び該等色相線と前記出力色信号の色空間外郭との交点座標を含むことを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  6. 前記データ保持手段はさらに、所定の評価項目データを予め保持し、
    前記評価手段は、前記評価項目データによって示される評価項目について、前記色変換手段における色変換結果を評価することを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  7. 前記データ保持手段はさらに、前記評価項目データで示される評価項目についての許容度データを予め保持し、
    前記評価手段は、前記評価項目データによって示される評価項目について、前記色変換手段における色変換結果が前記許容度データによって示される許容度にどの程度合致しているかを評価することを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 前記色変換手段は、前記色変換アルゴリズム及び色変換パラメータに基づいて、前記入力色信号の色域を前記出力色信号の色域へ写像し、該写像結果に基づいて色変換プロファイルを作成することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  9. 前記データ保持手段は、前記出力色信号による再現画像の任意の画質ごとに、前記データを保持することを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の画像処理装置。
  10. 前記データ保持手段は、前記出力色信号の色空間の種類に応じて、前記データを保持することを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の画像処理装置。
  11. 前記データ保持手段は、前記出力色信号の色空間毎に、ほぼ同様の色味が再現されるように、前記データを保持することを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
  12. 前記データ保持手段は、外部装置から獲得したデータを保持することを特徴とする請求項9または10記載の画像処理装置。
  13. 入力色信号及び出力色信号の色空間情報に基づいて、前記入力色信号を前記出力色信号に変換するための色変換アルゴリズム及び色変換パラメータを生成するパラメータ生成工程と、
    前記入力色信号に対し、前記色変換アルゴリズム及び色変換パラメータに基づく色変換を施す色変換工程と、
    前記色変換工程による色変換結果を評価する評価工程と、
    前記評価工程による評価結果に基づいて前記色変換パラメータを所定の許容範囲内で修正する修正工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  14. コンピュータ上で実行されることによって、該コンピュータを請求項1乃至12のいずれかに記載の画像処理装置として動作させることを特徴とするプログラム。
  15. 請求項14記載のプログラムを記録した記録媒体。
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