JP2004022610A - インターポーザ、半導体実装体、インターポーザの製造方法および半導体実装体の製造方法 - Google Patents
インターポーザ、半導体実装体、インターポーザの製造方法および半導体実装体の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高密度実装化に効果があるインターポーザ及び半導体実装体とそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】インターポーザは、実装基板に実装されるインターポーザであって、電気絶縁材と、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するために前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に形成された基板実装パターンと、前記電気絶縁材に半導体を実装するために前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に形成された半導体実装パターンと、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを電気的に接続するように前記電気絶縁材に形成された接続導体とを具備しており、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとの少なくとも一方に電気的に接続された電子部品が前記電気絶縁材の内部に形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】インターポーザは、実装基板に実装されるインターポーザであって、電気絶縁材と、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するために前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に形成された基板実装パターンと、前記電気絶縁材に半導体を実装するために前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に形成された半導体実装パターンと、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを電気的に接続するように前記電気絶縁材に形成された接続導体とを具備しており、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとの少なくとも一方に電気的に接続された電子部品が前記電気絶縁材の内部に形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体を基板に実装するために使用するインターポーザ、半導体実装体、インターポーザの製造方法および半導体実装体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器の高性能化・小型化の流れの中において、回路部品の高密度化、高機能化が一層求められている。回路部品を高密度に実装する方法として、半導体のベアチップ実装が多様化されつつある。その際、ベアチップ半導体の電極パッドルールと実装基板の配線ルールの違い等から、ベアチップ半導体を実装基板に直接実装するのではなく、セラミック等によって構成されたインターポーザにベアチップ半導体を実装し、ベアチップ半導体を実装したインターポーザを実装基板に実装する方法が用いられている。
【0003】
また、CPUの高速化や、通信用のシステムLSIに見られる高周波化等により、ベアチップ半導体を安定に動作させるためにノイズ対策が求められている。ノイズ対策としては、電源の変動に起因するノイズを吸収するためにバイパスコンデンサを使用している。ノイズ対策のためのバイパスコンデンサは、ベアチップ半導体に近接して配置されるために、ベアチップ半導体を実装したインターポーザに高誘電層を形成することが検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ベアチップ半導体を実装基板に実装するためにインターポーザを用いると、半導体をベアチップで実装した際の面積的な、高密度化は得られるものの、厚み的には、効果が得られないという問題がある。
【0005】
また、インターポーザの厚みは、ベアチップ半導体に近接して電子部品を配置することを阻害することになるという問題がある。
【0006】
セラミック材料によって形成されたインターポーザに高誘電層を形成しようとすると、セラミック材料の構造上、チップコンデンサ程には多層に形成することができないため、容量的な制限が生じてしまいインターポーザの小型化には適していない。
【0007】
また、インターポーザを形成する材料として樹脂材料を使用した場合、高誘電率のセラミック材料と混合したとしても、比誘電率としては、100以下であり、インターポーザのサイズが非常に大きくなってしまう。
【0008】
さらに、インピーダンスマッチング等は、現在、カスタマーが個別に調整しているため、実装基板を最適に設計するためにインピーダンスマッチング等を実施するカスタマーに負荷が生じている。
【0009】
本発明は係る問題を解決するためになされたものであり、その目的は、高密度実装化に効果があるインターポーザ及び半導体実装体とそれらの製造方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、ノイズ対策に有効なインターポーザ及び半導体実装体とそれらの製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成するために本発明に係るインターポーザは、実装基板に実装されるインターポーザであって、電気絶縁材と、前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に形成された第1パターンと、前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に形成された第2パターンと、前記第1パターンと前記第2パターンとを電気的に接続するように前記電気絶縁材に形成された接続導体とを具備しており、前記第1パターンと前記第2パターンとの少なくとも一方に電気的に接続された電子部品が前記電気絶縁材の内部に設けられていることを特徴とする。
【0012】
ここでインターポーザとは、ベアチップ半導体を実装した部材であって、ベアチップ半導体を実装した状態で実装基板上に実装される部材をいい、例えば、ベアチップ半導体の電極パッドルールとは異なる配線ルールによって形成された実装基板にベアチップ半導体を実装するために使用される。
【0013】
本発明に係る半導体実装体は、実装基板に実装される半導体実装体であって、インターポーザと、前記インターポーザの前記実装基板と反対側に実装された半導体とを具備しており、前記インターポーザは、電気絶縁材と、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するために前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に形成された基板実装パターンと、前記電気絶縁材に前記半導体を実装するために前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に形成された半導体実装パターンと、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを電気的に接続するように前記電気絶縁材に形成された接続導体とを有しており、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとの少なくとも一方に電気的に接続された電子部品が前記電気絶縁材の内部に設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るインターポーザの製造方法は、実装基板に実装されるインターポーザの製造方法であって、電気絶縁材と、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための基板実装パターンと、前記電気絶縁材に半導体を実装するための半導体実装パターンとを形成する形成工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに電子部品を実装する電子部品実装工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに実装された前記電子部品を前記電気絶縁材に埋設する埋設工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを電気的に接続する接続導体を前記電気絶縁材に形成する接続導体形成工程とを包含することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る半導体実装体の製造方法は、実装基板に実装される半導体実装体の製造方法であって、電気絶縁材と、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための基板実装パターンと、前記電気絶縁材に半導体を実装するための半導体実装パターンとを形成する形成工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに電子部品を実装する電子部品実装工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに実装された前記電子部品を前記電気絶縁材に埋設する埋設工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを電気的に接続する接続導体を前記電気絶縁材に形成する接続導体形成工程と、前記電気絶縁材の前記第2表面に積層された前記半導体実装パターンに前記半導体を実装する半導体実装工程とを包含することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係るインターポーザによれば、電気絶縁材の実装基板と反対側の第2表面に形成された第2パターンの上に半導体を実装することができるとともに、電気絶縁材の内部に電子部品が設けられる。このため、簡単な構成によって容易に半導体と電子部品とを三次元的に実装することができる。
【0017】
前記第1パターンは、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための基板実装パターンを含んでおり、前記第2パターンは、前記電気絶縁材に半導体を実装するための半導体実装パターンを含んでいることが好ましい。
【0018】
前記電子部品は、前記第1パターンに実装されていることが好ましい。
【0019】
前記電気絶縁材の内部には、前記第1パターンと前記第2パターンとを電気的に接続するための配線パターンが形成されており、前記電子部品は、前記配線パターンに実装されていることが好ましい。
【0020】
前記電子部品の両端には、一対の電極が設けられており、前記電子部品は、前記一対の電極が前記電気絶縁材の厚み方向に沿って配置されるように形成されていることが好ましい。電子部品に設けられた一対の電極の一方を半導体実装パターンと電気的に接続することができるために、半導体と電子部品との間の接続距離をより短くすることができるので、高密度実装に適したインターポーザを得ることができるからである。
【0021】
前記電気絶縁材の第1表面と第2表面との少なくとも一方には、凹部が形成されていることが好ましい。第1表面に形成された凹部の中には半導体を配置することができ、第2表面に形成された凹部と実装基板との間には他の電子部品を配置することができるために、インターポーザを薄型化することができ、高密度実装に適したインターポーザを得ることができるからである。
【0022】
前記電気絶縁材は、フィラと電気絶縁樹脂との混合物によって構成されていることが好ましい。フィラを電気絶縁樹脂に混合することによって、電気絶縁材の誘電率、熱膨張率および熱伝導率を容易に調整することができるからである。また、電気絶縁樹脂のみによって電気絶縁材を構成するよりも電気絶縁材の強度が向上する。
【0023】
前記第1パターンと前記第2パターンとの少なくとも一方は、ランド形状をしていることが好ましい。より簡単に高密度実装化を図ることができるからである。
【0024】
前記第1パターンには、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための半田ボールが形成されていることが好ましい。インターポーザを実装基板に精度良く簡易に実装することができるからである。
【0025】
前記第1パターンと前記第2パターンとの少なくとも一方は、グリッド状に配置されていることが好ましい。インターポーザの実装基板への実装と半導体のインターポーザへの実装との少なくとも一方が容易になり、配線ルールも共通化することができるため、インターポーザに汎用性を付加することができるからである。
【0026】
前記電気絶縁材には、前記第1パターンと前記第2パターンとを接続するためのスルーホールが形成されており、前記接続導体は、前記スルーホールに設けられたメッキによって構成されていることが好ましい。基板実装パターンと半導体実装パターンとを電気的に接続するための接続導体を容易に形成することができるからである。
【0027】
前記スルーホールは、前記電気絶縁材の端面に形成されていることが好ましい。実装基板に実装されたインターポーザの実装状態を確認しやすくなるので、インターポーザの実装基板への実装の信頼性および歩留まりを向上させることができるからである。
【0028】
前記接続導体は、金属粒子と熱硬化性樹脂との混合物によって構成されるビアであることが好ましい。インナービア構造による電気的接続が可能になるので、配線パターンの高密度化および部品実装の高密度化を図ることができるからである。
【0029】
前記電子部品は、ディスクリート部品であることが好ましい。電気絶縁材に内蔵する電子部品は、既存の電子部品を使用することができるので、内蔵する電子部品を新規に開発する必要がない。このため、実装基板に実装する実装モジュール自体の開発スピードを向上させることができる。また、既存のディスクリート部品の信頼性および精度をそのまま利用することができるので、最適なインターポーザの特性を得ることができる。
【0030】
前記電子部品は、コンデンサであることが好ましい。電源の電圧変動を抑制する抑制効果の高いインターポーザを提供することができるからである。
【0031】
前記電気絶縁材の内部には、電磁シールド層が形成されていることが好ましい。前記電磁シールド層は、前記第2パターンと前記電子部品との間に形成されていてもよく、前記電磁シールド層は、前記第1パターンと前記電子部品との間に形成されていてもよい。インターポーザの外部からの電波干渉、および/またはインターポーザに実装された半導体からの電波放出を低減することができるからである。
【0032】
本発明に係る半導体実装体によれば、電気絶縁材の実装基板と反対側の第2表面に形成された半導体実装パターンの上に半導体が実装されるとともに、電気絶縁材の内部に電子部品が形成される。このため、簡単な構成によって容易に半導体と電子部品とを三次元的に実装することができる。
【0033】
前記半導体は、ベアチップであることが好ましい。半導体パッケージよりも狭い面積に半導体を実装することができる実装モジュールを作成することができるので、より高密度に実装することができる半導体実装体を提供することができる。
【0034】
本発明に係るインターポーザの製造方法によれば、本発明に係るインターポーザを製造することができる。
【0035】
前記埋設工程は、前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に前記基板実装パターンを積層し、前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に前記半導体実装パターンを積層する工程を含んでいることが好ましい。
【0036】
前記形成工程によって形成された前記電気絶縁材は前記第1表面と前記第2表面との少なくとも一方に凹部が形成されていることが好ましい。
【0037】
前記形成工程によって形成された前記電気絶縁材には、電磁シールド層が形成されていることが好ましい。
【0038】
前記接続導体形成工程は、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを接続するためのスルーホールを前記電気絶縁材に形成する工程と、前記スルーホールにメッキを形成する工程とを含んでいることが好ましい。
【0039】
前記接続導体形成工程は、金属粒子と熱硬化性樹脂との混合物によって構成されるビアを形成する工程を含んでいることが好ましい。
【0040】
本発明に係る半導体実装体の製造方法によれば、本発明に係る半導体実装体を製造することができる。
【0041】
前記埋設工程は、前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に前記基板実装パターンを積層し、前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に前記半導体実装パターンを積層する工程を含んでいることが好ましい。
【0042】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0043】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係るインターポーザ100の側面断面図であり、図2は図1における線AAに沿った平面断面図である。図3は、実施の形態1に係る半導体実装体150の側面断面図である。
【0044】
半導体実装体150は、インターポーザ100とインターポーザ100の上に実装された半導体9とを備えている。
【0045】
インターポーザ100は、実装基板10上に実装されている。インターポーザ100は、略直方体形状をした電気絶縁材2を備えている。電気絶縁材2は、例えば、フィラと電気絶縁性樹脂との混合物によって構成されている。電気絶縁材2の実装基板10と反対側の表面6には、略直方体形状をした半導体9が実装されている。半導体9の端面には、半導体電極13が設けられている。電気絶縁材2の表面6には、半導体9を電気絶縁材2に実装するための半導体実装パターン4が、半導体9に設けられた各半導体電極13と接続するように形成されている。
【0046】
電気絶縁材2の実装基板10側の表面5には、電気絶縁材2を実装基板10に実装するための基板実装パターン3が形成されている。実装基板10上には、基板配線14が基板実装パターン3と接続するように形成されている。
【0047】
電気絶縁材2の4つの端面には、略半円筒形状をした複数の端面スルーホール12がそれぞれ形成されている。各端面スルーホール12には、半導体実装パターン4と基板実装パターン3とを接続するための接続導体7がそれぞれ形成されている。各接続導体7は、メッキによって構成されている。
【0048】
電気絶縁材2の内部には、基板実装パターン3に実装された複数の電子部品1がマトリックス状に形成されている。各電子部品1の両端には、一対の電極8がそれぞれ設けられている。各電子部品1は、電気絶縁材2の表面5に対して平行な方向に沿って一対の電極8が配置されるようにそれぞれ形成されている。
【0049】
電気絶縁材2を構成する電気絶縁性樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑樹脂および光硬化性樹脂等を用いることができる。耐熱性の高いエポキシ樹脂、フェノール樹脂またはシアネート樹脂を用いることにより、電気絶縁材2の耐熱性を向上させることができる。また、誘電正接の低いフッ素樹脂、PTFE樹脂、PPO樹脂、PPE樹脂、液晶ポリマーを含む樹脂もしくはそれらの樹脂を変性させた樹脂を用いることにより、電気絶縁材2の高周波特性が向上する。
【0050】
電気絶縁材2として、フィラと電気絶縁性樹脂との混合物を用いた場合、フィラ及び絶縁性樹脂を選択することによって、電気絶縁材2の線膨張率、熱伝導率、誘電率などを容易に調整することができる。例えばフィラとして、アルミナ、マグネシア、窒化ホウ素、窒化アルミ、窒化珪素、テフロン(登録商標)及び、シリカなどを用いることができる。アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミを用いることにより、従来のガラス−エポキシ基板よりも熱伝導率を高くすることができるために、内蔵された電子部品1の発熱を効果的に放熱させることができる。また、アルミナはコストが安いという利点もある。シリカを用いた場合、電気絶縁材2の誘電率を低くすることができ、比重も軽いため、インターポーザ100を携帯電話などの高周波用途として使用するために好ましい。窒化珪素やテフロン(登録商標)を用いても電気絶縁材2の誘電率を低くすることができる。また、窒化ホウ素を用いることにより線膨張率を低減することができる。
【0051】
さらに、電気絶縁材2は分散剤、着色剤、カップリング剤または離型剤を含んでいてもよい。分散剤によって、電気絶縁性樹脂に混合されたフィラを均一性よく分散させることができる。着色剤によって、電気絶縁材2を着色することができるため、インターポーザ100を実装基板10に実装するために自動認識装置を容易に利用することができる。カップリング剤によって、電気絶縁性樹脂とフィラとの間の接着強度を高くすることができるため、電気絶縁材2の絶縁性を向上させることができる。離型剤によって、金型と混合物との離型性を向上させることができるため、生産性が向上する。
【0052】
半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3は、電気伝導性を有する物質によって構成されており、例えば、金属箔、導電性樹脂組成物、金属板を加工したリードフレームを用いることができる。金属箔、リードフレームを用いることにより、エッチング等により微細なパターンの作成が容易となる。また、金属箔においては、離型フィルムを用いた転写等によるパターンの形成も可能となる。特に銅箔は値段も安く、電気伝導性も高いため好ましい。また、離型フィルム上にパターンを形成することにより、取り扱いやすくなる。
【0053】
また、導電性樹脂組成物を用いることにより、スクリーン印刷等による、パターンの製作が可能となる。リードフレームを用いることにより、電気抵抗の低い、厚みのある金属を使用できる。また、エッチングによる微細パターン化や打ち抜き加工等の簡易な製造法が使える。また、これらの半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3は表面にメッキ処理をする事により、耐食性や電気伝導性を向上させることができる。また、電気絶縁材2との間の接触面を粗化することで、電気絶縁材2との接着性を向上させることができる。実施の形態1においては、半導体実装パターン4と基板実装パターン3が配線パターンとして機能する例を示しているが、配線パターンの機能を限定するものではなく、配線パターンの機能としては信号伝送、グランド、ベアチップ半導体と実装基板との間の配線ルールを変更する再配線機能等も含まれる。
【0054】
端面スルーホール12は、メッキによって構成される接続導体7を形成することによって、半導体実装パターン4と基板実装パターン3との間を電気的に接続する機能を有している。電気絶縁材2の端面に端面スルーホール12を形成した場合、インターポーザ100を実装基板10に実装した際の半田等による実装状態をチェックすることができる。端面スルーホール12の形状は、半円筒形状に限定されるものではなく、例えば、三角柱形状等であってもよい。
【0055】
接続導体7を構成するメッキは、Niメッキ後にAuメッキを形成する等、複数のメッキをすることもできる。また、端面スルーホール12以外の領域、例えば、半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3上にメッキが形成されていても良い。
【0056】
電子部品1は、半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3と直接接続されている必要はなく、電子部品1の替わりに別の回路が形成されていてもよい。電子部品1としては、例えば、コンデンサ、インダクタ、抵抗等のチップ部品、ダイオード、サーミスタ、スイッチ等を用いることができる。ディスクリート部品を電気絶縁材2内に配置することによって、電子部品を新たに開発する必要がなくなる。また、精度や温度特性など半導体実装体150の用途に応じた電子部品として既存の電子部品を使用することができるので、半導体実装体150の信頼性の向上につながる。また、印刷抵抗や薄膜コンデンサ・インダクタ等を電子部品1として形成しても良い。
【0057】
半導体9として、実施の形態1においては、リード端子である半導体電極13を有した半導体パッケージを半導体実装パターン4に実装している例を示している。しかし、本発明はこれに限定されない。半導体9は、ベアチップ半導体であってもよい。
【0058】
本来、半導体パッケージは実装基板10上に直接実装することができるため、インターポーザを必要としないが、図3に示すように、実施の形態1におけるインターポーザ100を用いることによって、半導体パッケージの表面によって覆われる領域にも電子部品1を配置することができるので、半導体および電子部品を3次元的に実装することが可能となる。従って、高密度実装化を図ることができる。また、半導体9から発生する熱を電気絶縁材2によって放熱する機能も付加できている。
【0059】
このように構成されたインターポーザ100は、以下のようにして製造される。図4(a)〜図4(e)は、実施の形態1に係るインターポーザ100の製造工程を説明するための側面断面図である。図4(a)は、電気絶縁材2と基板実装パターン3と半導体実装パターン4とを形成する形成工程を説明するための側面断面図である。まず、電気絶縁材2と、電気絶縁材2を前述した実装基板10に実装するための基板実装パターン3と、電気絶縁材2に前述した半導体9を実装するための半導体実装パターン4とをそれぞれ形成する。そして、基板実装パターン3に、各電子部品1の両端に設けられた一対の電極8が基板実装パターン3に対して平行な方向に沿って配置されるように各電子部品1をそれぞれ実装する。
【0060】
電気絶縁材2は、電気絶縁性樹脂、またはフィラと電気絶縁性樹脂との混合物等によって形成することができる。最初にフィラと電気絶縁性樹脂とを混合し、攪拌することによって、ペースト状の絶縁性樹脂混合物を作製する。絶縁性樹脂混合物には粘度を調整するために溶剤を添加しても良い。この絶縁性樹脂混合物をシート形状に成形することによって電気絶縁材2を形成することができる。絶縁性樹脂混合物をシート形状に成形する方法としては、例えば、ドクターブレード法等を用いることによって、フィルム上に、絶縁性樹脂混合物をシート形状に成形することができる。電気絶縁材2は、硬化温度以下で乾燥させることによって、粘着性を低下させることができる。この熱処理によって、板状の電気絶縁材2の粘着性が失われるため取り扱いが容易となる。
【0061】
半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3は、金属箔、導電性樹脂組成物、金属板を加工したリードフレームによって形成することができる。また、図示しないキャリア上に半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3を形成すると、取り扱いが容易になる。キャリアは、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイト)の様な樹脂フィルムの他、銅箔、アルミ箔の様な金属箔等によって形成することができる。また、半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3とキャリアとの間に剥離層を形成してもよい。
【0062】
電子部品1を基板実装パターン3に実装する方法としては、例えば、導電性接着剤、例えば、金、銀、銅、銀−パラジウム合金等を熱硬化性樹脂とともに混練したものによって電子部品1を基板実装パターン3に接着することができる。また、実装した電子部品1と基板実装パターン3との間に封止樹脂を注入してもよい。封止樹脂を注入することによって、後述する後の工程において電子部品1を電気絶縁材2に埋設する際に、電子部品1と基板実装パターン3との間に隙間ができることを防止することができる。封止樹脂は、通常のフリップチップボンディングに使用されるアンダーフィル樹脂によって構成することができる。実施の形態1においては基板実装パターン3に電子部品1を実装する例を示したが、半導体実装パターン4に電子部品1を実装しても良い。
【0063】
図4(b)は、電子部品埋設工程を説明するための側面断面図である。電気絶縁材2の一方の表面に半導体実装パターン4を積層し、電気絶縁材2の他方の表面に、電子部品1が実装された基板実装パターン3を積層した後、加圧することによって、基板実装パターン3に実装された各電子部品1を電気絶縁材2の内部に埋設することができる。
【0064】
電気絶縁材2を構成する電気絶縁性樹脂に熱硬化性樹脂を用いた場合、加圧後、加熱することによって、電気絶縁材2を構成する熱硬化性樹脂を硬化させることができ、電子部品1が埋設された板状の電気絶縁材2を形成することができる。加熱は、熱硬化性樹脂が硬化する温度以上の温度によって行う。この電子部品埋設工程によって、半導体実装パターン4、基板実装パターン3と電気絶縁材2とが機械的に強固に接着する。なお、加熱によって熱硬化性樹脂を硬化させる際に、加圧しながら加熱してもよい。また、シート形状の電気絶縁材を用いずに、粉末、ペレット状樹脂を、トランスファーモールドや射出成型することによって電気絶縁材2を形成することもできる。
【0065】
図4(c)は、スルーホール12を形成する工程を説明するための側面断面図である。スルーホール12は、例えば、レーザー加工、ドリル加工、パンチング加工によって形成することができる。レーザー加工は、微細なピッチによってスルーホールを形成することができ、削りくずも発生しないため望ましい。レーザー加工の場合、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー等を用いることができる。また、ドリル加工、パンチング加工の場合、汎用性のある既存の設備によって容易にスルーホールを形成することができる。実施の形態1においては、図4(b)を参照して前述したように電気絶縁材2を構成する熱硬化性樹脂を硬化させた後に、スルーホールを形成する例を示したが、電気絶縁材2を構成する熱硬化性樹脂が未硬化状態であっても、スルーホールを形成することができる。
【0066】
図4(d)は、スルーホール12にメッキを形成する工程を説明するための側面断面図である。スルーホール12を形成した後、形成したスルーホール12に接続導体7を形成する。接続導体7は、メッキによって構成されており、メッキによって半導体実装パターン4と基板実装パターン3とを電気的に接続する。メッキを行う前に、デスミア処理等を施すと、スルーホール12に形成されたメッキの強度を向上させることができる。メッキ処理は、Ni、Au,Sn、半田等による処理の他、複数のメッキ処理を施してもよい。
【0067】
メッキを形成した後、半導体実装パターン4および基板実装パターン3をパターニングする。半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3は、エッチング、印刷といった方法を用いてパターニングすることができる。特にエッチングでは、フォトリソ工法など微細な配線パターンの形成法を利用することができる。
【0068】
キャリア上に半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3を形成した場合は、図4(b)を参照して前述した積層工程の前にパターニングし、その後パターニングされた基板実装パターン3の上に電子部品1を実装してもよい。その場合、電子部品1を実装する方法としては、クリーム半田の印刷、半田ボールを使用した半田実装を用いることもでき、基板実装パターン3の上における電子部品1の実装状態もチェックすることが可能となり、リペアや不良の原因解析を行うことができる。
【0069】
図4(e)は、端面スルーホール12を形成する工程を説明するための側面断面図である。各スルーホール12の中心に沿って電気絶縁材2を切断することによって、略半円筒形状をした端面スルーホール12を形成することができる。端面スルーホール12を形成した場合、インターポーザ100を実装基板10に実装した際、インターポーザ100と実装基板10との間の半田等による接続状態をチェックしやすい。なお、この端面スルーホール12を形成する工程を実施しなくても、インターポーザは形成することができる。
【0070】
このように図4(a)〜図4(e)を参照して説明した工程により、実施形態1に係る高密度実装に適したインターポーザ100を製造することができる。
【0071】
なお、電気絶縁材2の内部に形成される電子部品1が基板実装パターン3に実装されている例を説明したが、本発明はこれに限定されない。電子部品1は、半導体実装パターン4に実装されていてもよい。
【0072】
以上のように実施の形態1によれば、基板実装パターン3と半導体実装パターン4との少なくとも一方に電気的に接続された電子部品1が電気絶縁材2の内部に形成されている。このため、電気絶縁材2の実装基板10と反対側の第2表面6に形成された半導体実装パターン4の上に半導体9を実装することができるとともに、電気絶縁材2の内部に電子部品1が形成される。従って、簡単な構成によって容易に半導体9と電子部品1とを三次元的に実装することができる。その結果、高密度実装化に効果があるインターポーザ及び半導体実装体を提供することができる。
【0073】
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2に係るインターポーザ100Aの側面断面図である。図1を参照して前述した実施の形態1に係るインターポーザ100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0074】
インターポーザ100Aは、略直方体形状をした電気絶縁材2Aを備えている。電気絶縁材2Aは、例えば、フィラと電気絶縁性樹脂との混合物によって構成されている。電気絶縁材2Aの表面6Aには、半導体を電気絶縁材2Aに実装するための半導体実装パターン4Aが、半導体に設けられた各半導体電極と接続するように形成されている。電気絶縁材2Aの表面5には、電気絶縁材2Aを実装基板に実装するための基板実装パターン3Aが形成されている。
【0075】
電気絶縁材2Aの内部には、半導体実装パターン4Aと基板実装パターン3Aとを電気的に接続するための配線パターン16が、表面5Aおよび表面6Aに平行に形成されている。配線パターン16の基板実装パターン3A側には、電子部品1が電気絶縁材2Aによって覆われるようにして実装されている。電子部品1は、その両端に設けられた一対の電極が配線パターン16に対して平行な方向に沿って配置されるように形成されている。電気絶縁材2Aには、半導体実装パターン4Aと基板実装パターン3とを配線パターン16を介して電気的に接続するためのビア17が、配線パターン16に垂直な方向に沿って形成されている。各基板実装パターン3上には、電気絶縁材2を実装基板に実装するための半田ボール15がそれぞれ形成されている。
【0076】
ビア17は、例えば、熱硬化性の導電性物質によって構成されている。熱硬化性の導電性物質としては、例えば、金属粒子と熱硬化性樹脂とを混合した導電性樹脂組成物を用いることができる。金属粒子としては、金、銀、銅またはニッケル等を用いることができる。金、銀、銅またはニッケルは導電性が高いため好ましく、銅は導電性が高くマイグレーションも少ないため特に好ましい。銅を銀によって被覆した金属粒子を用いても、マイグレーションの少なさと導電性の高さとの両方の特性を満たすことができる。熱硬化性樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂またはシアネート樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂は、耐熱性が高いため特に好ましい。また、金属と半田の組み合わせ等によってビア17を形成してもよい。
【0077】
半田ボール15は、ボール状の半田を基板実装パターン3Aに実装することにより形成している。半田ボール15を形成することにより、インターポーザ100Aを実装基板上へ容易に実装することができる。半田ボール15は、半田メッキした金属等によって構成してもよい。
【0078】
配線パターン16は、半導体実装パターン4Aおよび基板実装パターン3Aと同様にして形成することができる。配線パターン16はまた、半導体実装パターン4Aの設計ルールを基板実装パターン3Aの設計ルールに変換する機能を有しており、また、信号伝送機能およびグランド等の機能を有している。半導体実装パターン4Aは、特にペアチップ半導体を実装する際は、スペース当たりのライン幅を微細にする必要がある。また、半導体のパッド電極がベアチップの周囲に形成されている場合、実装基板への実装に適したパターン、例えばアレイ状のパターンに変換する必要がある。このような場合に配線パターン16は、ベアチップ半導体の周囲に形成されたパッド電極パターンを実装基板への実装に適したアレイ状のパターンに変換する。
【0079】
実施の形態2においては、配線パターン16を半導体実装パターン4Aが形成された層および基板実装パターン3Aが形成された層と異なる層に形成している例を示しているが、配線パターン16は半導体実装パターン4Aまたは基板実装パターン3Aとそれぞれ同様の層に形成されていても良く、半導体実装パターン4Aまたは基板実装パターン3Aの機能を兼ねていてもよい。
【0080】
なお、実施の形態2においては、半導体実装パターン4A、基板実装パターン3Aおよび配線パターン16の3層の配線層を構成する例を示したが、層数を限定するものではなく、4層以上の配線層を構成してもよい。
【0081】
以上のように実施の形態2によれば、基板実装パターン3Aと半導体実装パターン4Aとを電気的に接続するように電気絶縁材2Aに形成された接続導体が、金属粒子と熱硬化性樹脂との混合物によって構成されるビア17によって形成されている。このため、インナービア構造によって、基板実装パターン3Aと半導体実装パターン4Aとを電気的に接続することができるので、配線パターンの高密度化および部品実装の高密度化を図ることができる。
【0082】
(実施の形態3)
図6は、実施の形態3に係るインターポーザ100Bの側面断面図である。図1を参照して前述した実施の形態1に係るインターポーザ100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0083】
インターポーザ100Bは、略直方体形状をした電気絶縁材2Bを備えている。電気絶縁材2Bは、例えば、フィラと電気絶縁性樹脂との混合物によって構成されている。電気絶縁材2Bの一方の表面6Bには、半導体を電気絶縁材2Bに実装するための半導体実装パターン4Bが、半導体に設けられた各半導体電極と接続するように形成されている。電気絶縁材2Bの他方の表面5Bには、電気絶縁材2Bを実装基板に実装するための基板実装パターン3Bが形成されている。
【0084】
電気絶縁材2Bの内部には、電子部品1が、その両端に設けられた一対の電極8が電気絶縁材2Bの厚み方向に沿って配置されるように形成されている。電子部品1に設けられた一方の電極8は、基板実装パターン3Bに導電性接着剤18を介して実装されている。電子部品1に設けられた他方の電極8は、半導体実装パターン4Bに導電性接着剤18を介して実装されている。この構成において、基板実装パターン3Bおよび/または半導体実装パターン4Bがグリッド状に配置されていると、より狭い面積に電子部品1を配置することができるため、特に有効である。また、基板実装パターン3Bおよび/または半導体実装パターン4Bをランド形状のみによって形成することができる。さらに、電源の負荷の変動等の影響を抑えるためのバイパスコンデンサ、および半導体に設けられた端子のインピーダンスマッチング等に関連して最短配線が可能となる。
【0085】
以上のように実施の形態3によれば、電子部品1の両端には、一対の電極8が設けられており、電子部品1は、一対の電極8が電気絶縁材2Bの厚み方向に沿って配置されるように形成されている。このため、電子部品1に設けられた一対の電極8の他方を半導体実装パターン4Bと電気的に接続することができる。従って、半導体と電子部品1との間の接続距離をより短くすることができる。その結果、高密度実装に適したインターポーザ100Bを得ることができる。
【0086】
(実施の形態4)
図7は、実施の形態4に係るインターポーザ100Cの側面断面図である。図5を参照して前述した実施の形態2に係るインターポーザ100Aの構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0087】
インターポーザ100Cは、略直方体形状をした電気絶縁材2Cを備えている。電気絶縁材2Cは、例えば、フィラと電気絶縁性樹脂との混合物によって構成されている。電気絶縁材2Cの一方の表面には、半導体を電気絶縁材2Cに実装するための半導体実装パターン4Cが、半導体に設けられた各半導体電極と接続するように形成されている。電気絶縁材2Cの他方の表面には、電気絶縁材2Cを実装基板に実装するための基板実装パターン3Cが形成されている。
【0088】
電気絶縁材2Cの内部には、配線パターン16Cが電気絶縁材2Cの表面に対して平行な方向に沿って形成されている。電気絶縁材2Aの内部にはまた、電子部品1が、その両端に向けられた電極8が配線パターン16Cに対して垂直な方向に沿って配置されるように、基板実装パターン3Cと配線パターン16Cとの間に形成されている。各電子部品1は、導電性樹脂によって構成されるビア17Cを介して基板実装パターン3Cと電気的に接続されており、半田20を介して配線パターン16Cに実装されている。半田20を高温半田によって構成すると、電子部品1をリフローによって配線パターン16Cに実装する際の半田の再溶融を防止することができる。また、半田20を鉛フリー半田によって構成すると、地球環境への負荷を軽減することができる。
【0089】
配線パターン16Cと半導体実装パターン4Cとの間には、電磁シールド層19が、配線パターン16Cと平行な方向に沿って形成されている。電磁シールド層19は、電磁波の干渉を弱める効果を有し、例えば、磁性粉と絶縁性樹脂との混合物等によって構成されている。磁性粉と混合する絶縁性樹脂としては、電気絶縁材2Cと同様に熱硬化性樹脂、熱可塑樹脂および光硬化性樹脂等の電気絶縁性樹脂を用いることができ、特に電気絶縁材2Cと同じ樹脂を用いることにより、電気絶縁性樹脂2Cと同じ作製工程によって形成することができ、信頼性も向上する。磁性粉としては、軟磁性体を用いると、電磁シールド層19が磁化することを防止することができる。軟磁性体として、特にフェライト用の複素透磁率の高い電波吸収系の材料を用いると、シールド効果が向上する。なお、電磁シールド層19は1層に限定されず、2層以上形成してもよい。
【0090】
電気絶縁材2Cには、スルーホール12Cが形成されている。各スルーホール12Cには、半導体実装パターン4Cと基板実装パターン3Cとを接続するための接続導体7Cがそれぞれ形成されている。
【0091】
以上のように実施の形態4によれば、電子部品1は、基板実装パターン3Cに電気的に接続されており、電気絶縁材2Cには、半導体実装パターン4Cと電子部品1との間に形成された電磁シールド層19が設けられている。このため、インターポーザ100Cの外部からの電波干渉、および/またはインターポーザ100Cに実装された半導体からの電波放出を低減することができる。
【0092】
(実施の形態5)
図8は、実施の形態5に係る半導体実装体100Dの製造方法を説明するための側面断面図である。図1を参照して前述した実施の形態1に係るインターポーザ100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0093】
図8(a)は、電気絶縁材2Dと基板実装パターン3Dと半導体実装パターン4Dとを形成する形成工程を説明するための側面断面図である。まず、キャリア22上に半導体実装パターン4Dを形成する。そして、未硬化の電気絶縁材2Dに貫通孔を形成し、形成した各貫通孔にビア17Dを充填する。ビア17Dは、印刷または注入によって貫通孔に充填することができる。特に印刷によってビア17Dを貫通孔に充填する場合は、配線パターンも同時に形成することができる。
【0094】
次に、未硬化の他の電気絶縁材2Dに、貫通孔および電子部品1を内蔵するための空隙を形成し、形成した貫通孔にビアを充填し、ビアを充填した各貫通孔をそれぞれ覆うように配線パターン16Dを形成する。その後、未硬化のさらに他の電気絶縁材2Dに、貫通孔および電子部品1を内蔵するための空隙を形成し、形成した貫通孔にビアを充填する。そして、キャリア21に形成された基板実装パターン3Dの上に導電性接着剤18Dを介して電子部品1を、電子部品1の両端に設けられた一対の電極8がキャリア21に対して垂直な方向に沿って配置されるように実装する。
【0095】
次に、キャリア22と未硬化の電気絶縁材2Dと未硬化の他の電気絶縁材2Dと未硬化のさらに他の電気絶縁材2Dとキャリア21とを図8(a)に示すように位置合わせする。
【0096】
図8(b)は、電子部品埋設工程を説明するための側面断面図である。互いに位置合わせされたキャリア22と未硬化の電気絶縁材2Dと未硬化の他の電気絶縁材2Dと未硬化のさらに他の電気絶縁材2Dとキャリア21とを図8(b)に示すように積層し、加圧および加熱することによって、電子部品1を電気絶縁材2Dに埋設し、電気絶縁材2Dを硬化させる。この工程によって、半導体実装パターン4D、基板実装パターン3Dおよび配線パターン16Dが電気絶縁材2Dと機械的に強固に接着する。また、ビア17Dによって、半導体実装パターン4Dと電子部品1とが互いに電気的に接続する。この工程によってアレイ状に配置したインターポーザが形成される。
【0097】
図8(c)は、インターポーザに半導体を実装する工程を説明するための側面断面図である。次に、ウエハ状の半導体9Dを上記工程によって作製したインターポーザに実装する。半導体9Dは、フリップチップボンディングによって実装する。例えば、金、銅、半田等の金属によって半導体9Dの半導体電極13Dに形成されたバンプ23を用いて、金−金接合、導電性接着剤、異方性導電フィルム(ACF)、非導電性フィルム(NCF)を利用した方法によって実装することができる。また、半導体9Dを再配線し、電極をグリッド状に形成したウエハレベルチップサイズパッケージ(WLCSP)を用いると、実装が容易となる。
【0098】
半導体9Dと半導体電極13Dおよびバンプ23の少なくとも一部をアンダーフィル24によって封止しても良い。アンダーフィル24を注入することによって、半導体9Dとインターポーザとの間の接合が強化され信頼性が向上する。
【0099】
図8(d)は、実施の形態5に係る半導体実装体の製造方法によって製造された半導体実装体100Dの側面断面図である。前述した図8(c)に示すウエハレベルの半導体実装体を個片に切断すると、図8(d)に示す半導体実装体100Dを形成することができる。
【0100】
(実施の形態6)
図9は実施の形態6に係るインターポーザ100Eの側面断面図であり、図10は実施の形態6に係る半導体実装体150Eの側面断面図である。図1を参照して前述した実施の形態1に係るインターポーザ100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0101】
インターポーザ100Eは、略直方体形状をした電気絶縁材2Eを備えている。電気絶縁材2Eの一方の表面の略中央には、半導体9Eの面積よりも広い面積を有し、半導体9Eの高さよりも大きい深さを有する凹部25が形成されている。凹部25の底面には、半導体実装パターン4Eが形成されている。半導体実装パターン4Eの上には、半導体9Eが実装されている。半導体9Eの上面は、電気絶縁材2Eの一方の表面よりも低くなっている。半導体9Eの半導体実装パターン4E側の表面には、半導体電極13Eが設けられており、各半導体電極13Eの上には、バンプ23が半導体実装パターン4Eと接続するように設けられている。半導体実装パターン4Eは、ビアを介して、電気絶縁材2Eの他方の表面に形成された基板実装パターン3Eと接続されている。
【0102】
電気絶縁材2Eの凹部25の外側の内部には、電子部品1が、電子部品1の両端に設けられた1対の電極8が電気絶縁材2Eの一方の表面に対して垂直な方向に沿って配置されるように形成されている。このように、電子部品1は、インターポーザ100Eの厚みの増加を抑制するように、電気絶縁材2Eの凹部25の外側の内部に形成されている。凹部25は、予め空隙を形成した電気絶縁材を積層することによって形成することができる。
【0103】
電子部品1に設けられた電極8の一方は、導電性接着剤18Eを介して基板実装パターン3Eと電気的に接続されている。電子部品1に設けられた電極8の他方は、ビアを介して、電気絶縁材2Eの一方の表面に形成された配線パターン16Eと接続されている。電気絶縁材2Eの一方の表面に形成された配線パターン16Eは、ビア17Eを介して、電気絶縁材2Eの他方の表面に形成された基板実装パターン3Eと接続されている。
【0104】
以上のように実施の形態6によれば、電気絶縁材2Eの表面には凹部25が形成されている。このため、半導体9Eを凹部25の中に配置することができるため、インターポーザを薄型化することができる。その結果、高密度実装に適したインターポーザを得ることができる。
【0105】
(実施の形態7)
図11は実施の形態7に係るインターポーザ100Fの側面断面図であり、図12は実施の形態7に係る半導体実装体150Fの側面断面図である。図9および図10を参照して前述した実施の形態6に係るインターポーザ100Eおよび半導体実装体150Eの構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0106】
インターポーザ100Fは、略直方体形状をした電気絶縁材2Fを備えている。電気絶縁材2Fの実装基板10と反対側の表面の略中央には、半導体9Fの面積よりも広い面積を有し、半導体9Fの高さよりも大きい深さを有する凹部26が形成されている。
【0107】
電気絶縁材2Fの実装基板10側の表面の略中央には、電気絶縁材2Fと実装基板10との間に他の電子部品を配置するための凹部27が形成されている。凹部27は、凹部26と同じサイズにする必要はない。
【0108】
凹部26の内部には、半導体9Fが配置されている。半導体9Fの上面には、半導体電極13Fが設けられている。電気絶縁材2Fの実装基板10と反対側の表面には、半導体実装パターン4Fが形成されている。半導体9Fに設けられた半導体電極13Fと半導体実装パターン4Fとは、ワイヤー28によって電気的に接続されている。凹部26の深さを調整することで、ワイヤー28を用いた実装においても、短配線化を図ることができる。
【0109】
半導体実装パターン4Fは、ビアを介して、電気絶縁材2Fの他方の表面に形成された基板実装パターン3Fと接続されている。電気絶縁材2Fの凹部26の外側の内部には、電子部品1が、電子部品1の両端に設けられた1対の電極8が電気絶縁材2Fの一方の表面に対して垂直な方向に沿って配置されるように形成されている。
【0110】
電子部品1に設けられた電極8の一方は、ビア17Fを介して基板実装パターン3Fと電気的に接続されている。電子部品1に設けられた電極8の他方は、ビア17Fを介して、電気絶縁材2Fの一方の表面に形成された半導体実装パターン4Fと接続されている。電気絶縁材2Fの一方の表面に形成された半導体実装パターン4Fは、ビアを介して、電気絶縁材2Fの他方の表面に形成された基板実装パターン3Fと接続されている。
【0111】
以上のように実施の形態7によれば、電気絶縁材2Fの実装基板10と反対側の表面に凹部26が形成され、実装基板10側の表面に凹部27が形成される。このため、実装基板10と反対側の表面に形成された凹部26の中には半導体9Fを配置することができ、実装基板10側の表面に形成された凹部27と実装基板10との間には他の電子部品を配置することができる。その結果、インターポーザを薄型化することができ、高密度実装に適したインターポーザを得ることができる。
【0112】
【実施例】
本実施例においては、電気絶縁材を以下に示す工程によって作製した。液状エポキシ樹脂を主成分する熱硬化性樹脂と、平均粒径約10ミクロン(μm)であるSiO2、Al2O3の2種類をフィラとして、重量比70%の割合で秤量し、攪拌混合機によって、混合ペーストを作製した。作製した混合ペーストをPET(ポリエチレンテレフタレート)の離型フィルム(75μmt)上にドクターブレード法によって、200μm厚のシート形状に加工した。シート状に加工した後、115℃の乾燥工程を経て未硬化状態の電気絶縁材とした。重量比は、シートの形状を保持することができる96%以下において選択することができる。シートの厚みは、乾燥工程を行いやすい200μm以下が望ましいが、内蔵する部品の高さに応じて、厚いシートを形成してもよい。本実施例では200μmのシートを形成した後に、積層することによって所望の厚さ(400μm)を得ることができた。
【0113】
上記工程と平行して、基板実装パターンとなる片面粗化の18μm銅箔に電子部品を実装した。電子部品の実装には、導電性接着剤を用いた。導電性接着剤をスクリーン版(#400)によって銅箔上(粗化面)に塗布し、0603サイズ(縦0.6ミリメートル、横0.3ミリメートル)の電子部品をマウントした後、乾燥機(150℃)によって硬化した。電子部品として本実施例においては、LCRのチップ部品を28個実装した。実装した電子部品はフィルタ回路及び、バイパスコンデンサとして形成した。内蔵する電子部品のサイズも小さいほうが高密度実装に適しており、縦3.2ミリメートル、横1.6ミリメートル以下(3216サイズ以下)が望ましい。
【0114】
その後、半導体実装パターンとなる片面粗化の18μm銅箔と、上記工程で作製した未硬化状態の電気絶縁材と、電子部品を実装した基板実装パターンとなる18μm銅箔とを積層した。銅箔は、粗化面が電気絶縁材と密着するように積層した。基板実装パターンとなる銅箔には、前もって位置合わせのマーキングを施している。
【0115】
積層後、平板金型にセットし、熱プレス機を用いて加圧(5MPa)した。加圧時の温度は100℃とした。加圧によって、電気絶縁材と電子部品及び/または半導体を電気絶縁材に埋設した。埋設後、同じ圧力で加圧しながら、200℃において2時間の間加熱し、電気絶縁材を硬化した。電気絶縁材の硬化により、銅箔が電気絶縁材に固着した。
【0116】
電気絶縁材が硬化した後、パンチャーを用いて、スルーホールを形成した。基板実装パターンに形成したマーキングをもとに加工した。スルーホール径は直径200μmとした。スルーホールを形成した後、デスミア処理−無電解銅メッキ−電解銅メッキの順番で接続導体を形成した。メッキ部の厚みは20μm程度であった。
【0117】
メッキ処理の後、半導体実装パターン、基板実装パターンをエッチングにより形成した。フォトレジストフィルムをラミネータにより貼り付け(100℃ 0.4MPa)、紫外線露光、現像をした後、塩化第2鉄を用いてエッチングした。配線設計ルールとして、最小L/S(ライン/スペース)を100/100(μm)とした。
【0118】
その後、ダイサーを用いた切断により、個片として、実施の形態1に係るインターポーザを作製した。インターポーザのサイズは縦8mm×横8mm×高さ0.4mmサイズである。電子部品をインターポーザ内に配置しており、実装面積の拡大による高密度実装化を達成している。
【0119】
SiO2をフィラとしたインターポーザは、電気絶縁材の誘電率が3.7であり、高周波用途のインターポーザとして有効である。Al2O3をフィラとしたインターポーザは、熱抵抗が3W/mKであり、熱拡散性が高く、放熱を必要とする半導体実装用のインターポーザとして有効である。
【0120】
上記工程で作製したインターポーザに半導体パッケージ(リード端子:49)及び、ベアチップ半導体を実装し、半導体実装体を形成した。半導体パッケージの実装には半田を使用した。本実施例のインターポーザに実装することにより、高密度実装化を達成できている。ベアチップ半導体の実装は、ワイヤーボンディングによりおこなった。この時、インターポーザは金メッキ処理を施した物を用いた。25μmワイヤーを用いて実装を行った。本実施例のインターポーザに実装することにより、高密度実装化を達成できている。
【0121】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、高密度実装化に効果があるインターポーザ及び半導体実装体とそれらの製造方法を提供することができる。
【0122】
また本発明によれば、ノイズ対策に有効なインターポーザ及び半導体実装体とそれらの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るインターポーザの側面断面図である。
【図2】図1における線AAに沿った平面断面図である。
【図3】実施の形態1に係る半導体実装体の側面断面図である。
【図4】実施の形態1に係るインターポーザの製造工程を説明するための側面断面図である。
(a)は、電気絶縁材と基板実装パターンと半導体実装パターンとを形成する形成工程を説明するための側面断面図であり、
(b)は、電子部品埋設工程を説明するための側面断面図であり、
(c)は、スルーホールを形成する工程を説明するための側面断面図であり、
(d)は、スルーホールにメッキを形成する工程を説明するための側面断面図であり、
(e)は、端面スルーホールを形成する工程を説明するための側面断面図である。
【図5】実施の形態2に係るインターポーザの側面断面図である。
【図6】実施の形態3に係るインターポーザの側面断面図である。
【図7】実施の形態4に係るインターポーザの側面断面図である。
【図8】実施の形態5に係る半導体実装体の製造方法を説明するための側面断面図である。
(a)は、電気絶縁材と基板実装パターンと半導体実装パターンとを形成する形成工程を説明するための側面断面図であり、
(b)は、電子部品埋設工程を説明するための側面断面図であり、
(c)は、インターポーザに半導体を実装する工程を説明するための側面断面図であり、
(d)は、実施の形態5に係る半導体実装体の製造方法によって製造された半導体実装体の側面断面図である。
【図9】実施の形態6に係るインターポーザの側面断面図である。
【図10】実施の形態6に係る半導体実装体の側面断面図である。
【図11】実施の形態7に係るインターポーザの側面断面図である。
【図12】実施の形態7に係る半導体実装体の側面断面図である。
【符号の説明】
1 電子部品
2 電気絶縁材
3 基板実装パターン
4 半導体実装パターン
5 第1表面
6 第2表面
7 接続導体
8 電極
9 半導体
10 実装基板
11 端面
12 スルーホール
15 半田ボール
17 ビア
19 電磁シールド層
150 半導体実装体
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体を基板に実装するために使用するインターポーザ、半導体実装体、インターポーザの製造方法および半導体実装体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器の高性能化・小型化の流れの中において、回路部品の高密度化、高機能化が一層求められている。回路部品を高密度に実装する方法として、半導体のベアチップ実装が多様化されつつある。その際、ベアチップ半導体の電極パッドルールと実装基板の配線ルールの違い等から、ベアチップ半導体を実装基板に直接実装するのではなく、セラミック等によって構成されたインターポーザにベアチップ半導体を実装し、ベアチップ半導体を実装したインターポーザを実装基板に実装する方法が用いられている。
【0003】
また、CPUの高速化や、通信用のシステムLSIに見られる高周波化等により、ベアチップ半導体を安定に動作させるためにノイズ対策が求められている。ノイズ対策としては、電源の変動に起因するノイズを吸収するためにバイパスコンデンサを使用している。ノイズ対策のためのバイパスコンデンサは、ベアチップ半導体に近接して配置されるために、ベアチップ半導体を実装したインターポーザに高誘電層を形成することが検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ベアチップ半導体を実装基板に実装するためにインターポーザを用いると、半導体をベアチップで実装した際の面積的な、高密度化は得られるものの、厚み的には、効果が得られないという問題がある。
【0005】
また、インターポーザの厚みは、ベアチップ半導体に近接して電子部品を配置することを阻害することになるという問題がある。
【0006】
セラミック材料によって形成されたインターポーザに高誘電層を形成しようとすると、セラミック材料の構造上、チップコンデンサ程には多層に形成することができないため、容量的な制限が生じてしまいインターポーザの小型化には適していない。
【0007】
また、インターポーザを形成する材料として樹脂材料を使用した場合、高誘電率のセラミック材料と混合したとしても、比誘電率としては、100以下であり、インターポーザのサイズが非常に大きくなってしまう。
【0008】
さらに、インピーダンスマッチング等は、現在、カスタマーが個別に調整しているため、実装基板を最適に設計するためにインピーダンスマッチング等を実施するカスタマーに負荷が生じている。
【0009】
本発明は係る問題を解決するためになされたものであり、その目的は、高密度実装化に効果があるインターポーザ及び半導体実装体とそれらの製造方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、ノイズ対策に有効なインターポーザ及び半導体実装体とそれらの製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成するために本発明に係るインターポーザは、実装基板に実装されるインターポーザであって、電気絶縁材と、前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に形成された第1パターンと、前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に形成された第2パターンと、前記第1パターンと前記第2パターンとを電気的に接続するように前記電気絶縁材に形成された接続導体とを具備しており、前記第1パターンと前記第2パターンとの少なくとも一方に電気的に接続された電子部品が前記電気絶縁材の内部に設けられていることを特徴とする。
【0012】
ここでインターポーザとは、ベアチップ半導体を実装した部材であって、ベアチップ半導体を実装した状態で実装基板上に実装される部材をいい、例えば、ベアチップ半導体の電極パッドルールとは異なる配線ルールによって形成された実装基板にベアチップ半導体を実装するために使用される。
【0013】
本発明に係る半導体実装体は、実装基板に実装される半導体実装体であって、インターポーザと、前記インターポーザの前記実装基板と反対側に実装された半導体とを具備しており、前記インターポーザは、電気絶縁材と、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するために前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に形成された基板実装パターンと、前記電気絶縁材に前記半導体を実装するために前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に形成された半導体実装パターンと、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを電気的に接続するように前記電気絶縁材に形成された接続導体とを有しており、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとの少なくとも一方に電気的に接続された電子部品が前記電気絶縁材の内部に設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明に係るインターポーザの製造方法は、実装基板に実装されるインターポーザの製造方法であって、電気絶縁材と、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための基板実装パターンと、前記電気絶縁材に半導体を実装するための半導体実装パターンとを形成する形成工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに電子部品を実装する電子部品実装工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに実装された前記電子部品を前記電気絶縁材に埋設する埋設工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを電気的に接続する接続導体を前記電気絶縁材に形成する接続導体形成工程とを包含することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る半導体実装体の製造方法は、実装基板に実装される半導体実装体の製造方法であって、電気絶縁材と、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための基板実装パターンと、前記電気絶縁材に半導体を実装するための半導体実装パターンとを形成する形成工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに電子部品を実装する電子部品実装工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに実装された前記電子部品を前記電気絶縁材に埋設する埋設工程と、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを電気的に接続する接続導体を前記電気絶縁材に形成する接続導体形成工程と、前記電気絶縁材の前記第2表面に積層された前記半導体実装パターンに前記半導体を実装する半導体実装工程とを包含することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係るインターポーザによれば、電気絶縁材の実装基板と反対側の第2表面に形成された第2パターンの上に半導体を実装することができるとともに、電気絶縁材の内部に電子部品が設けられる。このため、簡単な構成によって容易に半導体と電子部品とを三次元的に実装することができる。
【0017】
前記第1パターンは、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための基板実装パターンを含んでおり、前記第2パターンは、前記電気絶縁材に半導体を実装するための半導体実装パターンを含んでいることが好ましい。
【0018】
前記電子部品は、前記第1パターンに実装されていることが好ましい。
【0019】
前記電気絶縁材の内部には、前記第1パターンと前記第2パターンとを電気的に接続するための配線パターンが形成されており、前記電子部品は、前記配線パターンに実装されていることが好ましい。
【0020】
前記電子部品の両端には、一対の電極が設けられており、前記電子部品は、前記一対の電極が前記電気絶縁材の厚み方向に沿って配置されるように形成されていることが好ましい。電子部品に設けられた一対の電極の一方を半導体実装パターンと電気的に接続することができるために、半導体と電子部品との間の接続距離をより短くすることができるので、高密度実装に適したインターポーザを得ることができるからである。
【0021】
前記電気絶縁材の第1表面と第2表面との少なくとも一方には、凹部が形成されていることが好ましい。第1表面に形成された凹部の中には半導体を配置することができ、第2表面に形成された凹部と実装基板との間には他の電子部品を配置することができるために、インターポーザを薄型化することができ、高密度実装に適したインターポーザを得ることができるからである。
【0022】
前記電気絶縁材は、フィラと電気絶縁樹脂との混合物によって構成されていることが好ましい。フィラを電気絶縁樹脂に混合することによって、電気絶縁材の誘電率、熱膨張率および熱伝導率を容易に調整することができるからである。また、電気絶縁樹脂のみによって電気絶縁材を構成するよりも電気絶縁材の強度が向上する。
【0023】
前記第1パターンと前記第2パターンとの少なくとも一方は、ランド形状をしていることが好ましい。より簡単に高密度実装化を図ることができるからである。
【0024】
前記第1パターンには、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための半田ボールが形成されていることが好ましい。インターポーザを実装基板に精度良く簡易に実装することができるからである。
【0025】
前記第1パターンと前記第2パターンとの少なくとも一方は、グリッド状に配置されていることが好ましい。インターポーザの実装基板への実装と半導体のインターポーザへの実装との少なくとも一方が容易になり、配線ルールも共通化することができるため、インターポーザに汎用性を付加することができるからである。
【0026】
前記電気絶縁材には、前記第1パターンと前記第2パターンとを接続するためのスルーホールが形成されており、前記接続導体は、前記スルーホールに設けられたメッキによって構成されていることが好ましい。基板実装パターンと半導体実装パターンとを電気的に接続するための接続導体を容易に形成することができるからである。
【0027】
前記スルーホールは、前記電気絶縁材の端面に形成されていることが好ましい。実装基板に実装されたインターポーザの実装状態を確認しやすくなるので、インターポーザの実装基板への実装の信頼性および歩留まりを向上させることができるからである。
【0028】
前記接続導体は、金属粒子と熱硬化性樹脂との混合物によって構成されるビアであることが好ましい。インナービア構造による電気的接続が可能になるので、配線パターンの高密度化および部品実装の高密度化を図ることができるからである。
【0029】
前記電子部品は、ディスクリート部品であることが好ましい。電気絶縁材に内蔵する電子部品は、既存の電子部品を使用することができるので、内蔵する電子部品を新規に開発する必要がない。このため、実装基板に実装する実装モジュール自体の開発スピードを向上させることができる。また、既存のディスクリート部品の信頼性および精度をそのまま利用することができるので、最適なインターポーザの特性を得ることができる。
【0030】
前記電子部品は、コンデンサであることが好ましい。電源の電圧変動を抑制する抑制効果の高いインターポーザを提供することができるからである。
【0031】
前記電気絶縁材の内部には、電磁シールド層が形成されていることが好ましい。前記電磁シールド層は、前記第2パターンと前記電子部品との間に形成されていてもよく、前記電磁シールド層は、前記第1パターンと前記電子部品との間に形成されていてもよい。インターポーザの外部からの電波干渉、および/またはインターポーザに実装された半導体からの電波放出を低減することができるからである。
【0032】
本発明に係る半導体実装体によれば、電気絶縁材の実装基板と反対側の第2表面に形成された半導体実装パターンの上に半導体が実装されるとともに、電気絶縁材の内部に電子部品が形成される。このため、簡単な構成によって容易に半導体と電子部品とを三次元的に実装することができる。
【0033】
前記半導体は、ベアチップであることが好ましい。半導体パッケージよりも狭い面積に半導体を実装することができる実装モジュールを作成することができるので、より高密度に実装することができる半導体実装体を提供することができる。
【0034】
本発明に係るインターポーザの製造方法によれば、本発明に係るインターポーザを製造することができる。
【0035】
前記埋設工程は、前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に前記基板実装パターンを積層し、前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に前記半導体実装パターンを積層する工程を含んでいることが好ましい。
【0036】
前記形成工程によって形成された前記電気絶縁材は前記第1表面と前記第2表面との少なくとも一方に凹部が形成されていることが好ましい。
【0037】
前記形成工程によって形成された前記電気絶縁材には、電磁シールド層が形成されていることが好ましい。
【0038】
前記接続導体形成工程は、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを接続するためのスルーホールを前記電気絶縁材に形成する工程と、前記スルーホールにメッキを形成する工程とを含んでいることが好ましい。
【0039】
前記接続導体形成工程は、金属粒子と熱硬化性樹脂との混合物によって構成されるビアを形成する工程を含んでいることが好ましい。
【0040】
本発明に係る半導体実装体の製造方法によれば、本発明に係る半導体実装体を製造することができる。
【0041】
前記埋設工程は、前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に前記基板実装パターンを積層し、前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に前記半導体実装パターンを積層する工程を含んでいることが好ましい。
【0042】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0043】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係るインターポーザ100の側面断面図であり、図2は図1における線AAに沿った平面断面図である。図3は、実施の形態1に係る半導体実装体150の側面断面図である。
【0044】
半導体実装体150は、インターポーザ100とインターポーザ100の上に実装された半導体9とを備えている。
【0045】
インターポーザ100は、実装基板10上に実装されている。インターポーザ100は、略直方体形状をした電気絶縁材2を備えている。電気絶縁材2は、例えば、フィラと電気絶縁性樹脂との混合物によって構成されている。電気絶縁材2の実装基板10と反対側の表面6には、略直方体形状をした半導体9が実装されている。半導体9の端面には、半導体電極13が設けられている。電気絶縁材2の表面6には、半導体9を電気絶縁材2に実装するための半導体実装パターン4が、半導体9に設けられた各半導体電極13と接続するように形成されている。
【0046】
電気絶縁材2の実装基板10側の表面5には、電気絶縁材2を実装基板10に実装するための基板実装パターン3が形成されている。実装基板10上には、基板配線14が基板実装パターン3と接続するように形成されている。
【0047】
電気絶縁材2の4つの端面には、略半円筒形状をした複数の端面スルーホール12がそれぞれ形成されている。各端面スルーホール12には、半導体実装パターン4と基板実装パターン3とを接続するための接続導体7がそれぞれ形成されている。各接続導体7は、メッキによって構成されている。
【0048】
電気絶縁材2の内部には、基板実装パターン3に実装された複数の電子部品1がマトリックス状に形成されている。各電子部品1の両端には、一対の電極8がそれぞれ設けられている。各電子部品1は、電気絶縁材2の表面5に対して平行な方向に沿って一対の電極8が配置されるようにそれぞれ形成されている。
【0049】
電気絶縁材2を構成する電気絶縁性樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑樹脂および光硬化性樹脂等を用いることができる。耐熱性の高いエポキシ樹脂、フェノール樹脂またはシアネート樹脂を用いることにより、電気絶縁材2の耐熱性を向上させることができる。また、誘電正接の低いフッ素樹脂、PTFE樹脂、PPO樹脂、PPE樹脂、液晶ポリマーを含む樹脂もしくはそれらの樹脂を変性させた樹脂を用いることにより、電気絶縁材2の高周波特性が向上する。
【0050】
電気絶縁材2として、フィラと電気絶縁性樹脂との混合物を用いた場合、フィラ及び絶縁性樹脂を選択することによって、電気絶縁材2の線膨張率、熱伝導率、誘電率などを容易に調整することができる。例えばフィラとして、アルミナ、マグネシア、窒化ホウ素、窒化アルミ、窒化珪素、テフロン(登録商標)及び、シリカなどを用いることができる。アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミを用いることにより、従来のガラス−エポキシ基板よりも熱伝導率を高くすることができるために、内蔵された電子部品1の発熱を効果的に放熱させることができる。また、アルミナはコストが安いという利点もある。シリカを用いた場合、電気絶縁材2の誘電率を低くすることができ、比重も軽いため、インターポーザ100を携帯電話などの高周波用途として使用するために好ましい。窒化珪素やテフロン(登録商標)を用いても電気絶縁材2の誘電率を低くすることができる。また、窒化ホウ素を用いることにより線膨張率を低減することができる。
【0051】
さらに、電気絶縁材2は分散剤、着色剤、カップリング剤または離型剤を含んでいてもよい。分散剤によって、電気絶縁性樹脂に混合されたフィラを均一性よく分散させることができる。着色剤によって、電気絶縁材2を着色することができるため、インターポーザ100を実装基板10に実装するために自動認識装置を容易に利用することができる。カップリング剤によって、電気絶縁性樹脂とフィラとの間の接着強度を高くすることができるため、電気絶縁材2の絶縁性を向上させることができる。離型剤によって、金型と混合物との離型性を向上させることができるため、生産性が向上する。
【0052】
半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3は、電気伝導性を有する物質によって構成されており、例えば、金属箔、導電性樹脂組成物、金属板を加工したリードフレームを用いることができる。金属箔、リードフレームを用いることにより、エッチング等により微細なパターンの作成が容易となる。また、金属箔においては、離型フィルムを用いた転写等によるパターンの形成も可能となる。特に銅箔は値段も安く、電気伝導性も高いため好ましい。また、離型フィルム上にパターンを形成することにより、取り扱いやすくなる。
【0053】
また、導電性樹脂組成物を用いることにより、スクリーン印刷等による、パターンの製作が可能となる。リードフレームを用いることにより、電気抵抗の低い、厚みのある金属を使用できる。また、エッチングによる微細パターン化や打ち抜き加工等の簡易な製造法が使える。また、これらの半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3は表面にメッキ処理をする事により、耐食性や電気伝導性を向上させることができる。また、電気絶縁材2との間の接触面を粗化することで、電気絶縁材2との接着性を向上させることができる。実施の形態1においては、半導体実装パターン4と基板実装パターン3が配線パターンとして機能する例を示しているが、配線パターンの機能を限定するものではなく、配線パターンの機能としては信号伝送、グランド、ベアチップ半導体と実装基板との間の配線ルールを変更する再配線機能等も含まれる。
【0054】
端面スルーホール12は、メッキによって構成される接続導体7を形成することによって、半導体実装パターン4と基板実装パターン3との間を電気的に接続する機能を有している。電気絶縁材2の端面に端面スルーホール12を形成した場合、インターポーザ100を実装基板10に実装した際の半田等による実装状態をチェックすることができる。端面スルーホール12の形状は、半円筒形状に限定されるものではなく、例えば、三角柱形状等であってもよい。
【0055】
接続導体7を構成するメッキは、Niメッキ後にAuメッキを形成する等、複数のメッキをすることもできる。また、端面スルーホール12以外の領域、例えば、半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3上にメッキが形成されていても良い。
【0056】
電子部品1は、半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3と直接接続されている必要はなく、電子部品1の替わりに別の回路が形成されていてもよい。電子部品1としては、例えば、コンデンサ、インダクタ、抵抗等のチップ部品、ダイオード、サーミスタ、スイッチ等を用いることができる。ディスクリート部品を電気絶縁材2内に配置することによって、電子部品を新たに開発する必要がなくなる。また、精度や温度特性など半導体実装体150の用途に応じた電子部品として既存の電子部品を使用することができるので、半導体実装体150の信頼性の向上につながる。また、印刷抵抗や薄膜コンデンサ・インダクタ等を電子部品1として形成しても良い。
【0057】
半導体9として、実施の形態1においては、リード端子である半導体電極13を有した半導体パッケージを半導体実装パターン4に実装している例を示している。しかし、本発明はこれに限定されない。半導体9は、ベアチップ半導体であってもよい。
【0058】
本来、半導体パッケージは実装基板10上に直接実装することができるため、インターポーザを必要としないが、図3に示すように、実施の形態1におけるインターポーザ100を用いることによって、半導体パッケージの表面によって覆われる領域にも電子部品1を配置することができるので、半導体および電子部品を3次元的に実装することが可能となる。従って、高密度実装化を図ることができる。また、半導体9から発生する熱を電気絶縁材2によって放熱する機能も付加できている。
【0059】
このように構成されたインターポーザ100は、以下のようにして製造される。図4(a)〜図4(e)は、実施の形態1に係るインターポーザ100の製造工程を説明するための側面断面図である。図4(a)は、電気絶縁材2と基板実装パターン3と半導体実装パターン4とを形成する形成工程を説明するための側面断面図である。まず、電気絶縁材2と、電気絶縁材2を前述した実装基板10に実装するための基板実装パターン3と、電気絶縁材2に前述した半導体9を実装するための半導体実装パターン4とをそれぞれ形成する。そして、基板実装パターン3に、各電子部品1の両端に設けられた一対の電極8が基板実装パターン3に対して平行な方向に沿って配置されるように各電子部品1をそれぞれ実装する。
【0060】
電気絶縁材2は、電気絶縁性樹脂、またはフィラと電気絶縁性樹脂との混合物等によって形成することができる。最初にフィラと電気絶縁性樹脂とを混合し、攪拌することによって、ペースト状の絶縁性樹脂混合物を作製する。絶縁性樹脂混合物には粘度を調整するために溶剤を添加しても良い。この絶縁性樹脂混合物をシート形状に成形することによって電気絶縁材2を形成することができる。絶縁性樹脂混合物をシート形状に成形する方法としては、例えば、ドクターブレード法等を用いることによって、フィルム上に、絶縁性樹脂混合物をシート形状に成形することができる。電気絶縁材2は、硬化温度以下で乾燥させることによって、粘着性を低下させることができる。この熱処理によって、板状の電気絶縁材2の粘着性が失われるため取り扱いが容易となる。
【0061】
半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3は、金属箔、導電性樹脂組成物、金属板を加工したリードフレームによって形成することができる。また、図示しないキャリア上に半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3を形成すると、取り扱いが容易になる。キャリアは、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイト)の様な樹脂フィルムの他、銅箔、アルミ箔の様な金属箔等によって形成することができる。また、半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3とキャリアとの間に剥離層を形成してもよい。
【0062】
電子部品1を基板実装パターン3に実装する方法としては、例えば、導電性接着剤、例えば、金、銀、銅、銀−パラジウム合金等を熱硬化性樹脂とともに混練したものによって電子部品1を基板実装パターン3に接着することができる。また、実装した電子部品1と基板実装パターン3との間に封止樹脂を注入してもよい。封止樹脂を注入することによって、後述する後の工程において電子部品1を電気絶縁材2に埋設する際に、電子部品1と基板実装パターン3との間に隙間ができることを防止することができる。封止樹脂は、通常のフリップチップボンディングに使用されるアンダーフィル樹脂によって構成することができる。実施の形態1においては基板実装パターン3に電子部品1を実装する例を示したが、半導体実装パターン4に電子部品1を実装しても良い。
【0063】
図4(b)は、電子部品埋設工程を説明するための側面断面図である。電気絶縁材2の一方の表面に半導体実装パターン4を積層し、電気絶縁材2の他方の表面に、電子部品1が実装された基板実装パターン3を積層した後、加圧することによって、基板実装パターン3に実装された各電子部品1を電気絶縁材2の内部に埋設することができる。
【0064】
電気絶縁材2を構成する電気絶縁性樹脂に熱硬化性樹脂を用いた場合、加圧後、加熱することによって、電気絶縁材2を構成する熱硬化性樹脂を硬化させることができ、電子部品1が埋設された板状の電気絶縁材2を形成することができる。加熱は、熱硬化性樹脂が硬化する温度以上の温度によって行う。この電子部品埋設工程によって、半導体実装パターン4、基板実装パターン3と電気絶縁材2とが機械的に強固に接着する。なお、加熱によって熱硬化性樹脂を硬化させる際に、加圧しながら加熱してもよい。また、シート形状の電気絶縁材を用いずに、粉末、ペレット状樹脂を、トランスファーモールドや射出成型することによって電気絶縁材2を形成することもできる。
【0065】
図4(c)は、スルーホール12を形成する工程を説明するための側面断面図である。スルーホール12は、例えば、レーザー加工、ドリル加工、パンチング加工によって形成することができる。レーザー加工は、微細なピッチによってスルーホールを形成することができ、削りくずも発生しないため望ましい。レーザー加工の場合、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー等を用いることができる。また、ドリル加工、パンチング加工の場合、汎用性のある既存の設備によって容易にスルーホールを形成することができる。実施の形態1においては、図4(b)を参照して前述したように電気絶縁材2を構成する熱硬化性樹脂を硬化させた後に、スルーホールを形成する例を示したが、電気絶縁材2を構成する熱硬化性樹脂が未硬化状態であっても、スルーホールを形成することができる。
【0066】
図4(d)は、スルーホール12にメッキを形成する工程を説明するための側面断面図である。スルーホール12を形成した後、形成したスルーホール12に接続導体7を形成する。接続導体7は、メッキによって構成されており、メッキによって半導体実装パターン4と基板実装パターン3とを電気的に接続する。メッキを行う前に、デスミア処理等を施すと、スルーホール12に形成されたメッキの強度を向上させることができる。メッキ処理は、Ni、Au,Sn、半田等による処理の他、複数のメッキ処理を施してもよい。
【0067】
メッキを形成した後、半導体実装パターン4および基板実装パターン3をパターニングする。半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3は、エッチング、印刷といった方法を用いてパターニングすることができる。特にエッチングでは、フォトリソ工法など微細な配線パターンの形成法を利用することができる。
【0068】
キャリア上に半導体実装パターン4および/または基板実装パターン3を形成した場合は、図4(b)を参照して前述した積層工程の前にパターニングし、その後パターニングされた基板実装パターン3の上に電子部品1を実装してもよい。その場合、電子部品1を実装する方法としては、クリーム半田の印刷、半田ボールを使用した半田実装を用いることもでき、基板実装パターン3の上における電子部品1の実装状態もチェックすることが可能となり、リペアや不良の原因解析を行うことができる。
【0069】
図4(e)は、端面スルーホール12を形成する工程を説明するための側面断面図である。各スルーホール12の中心に沿って電気絶縁材2を切断することによって、略半円筒形状をした端面スルーホール12を形成することができる。端面スルーホール12を形成した場合、インターポーザ100を実装基板10に実装した際、インターポーザ100と実装基板10との間の半田等による接続状態をチェックしやすい。なお、この端面スルーホール12を形成する工程を実施しなくても、インターポーザは形成することができる。
【0070】
このように図4(a)〜図4(e)を参照して説明した工程により、実施形態1に係る高密度実装に適したインターポーザ100を製造することができる。
【0071】
なお、電気絶縁材2の内部に形成される電子部品1が基板実装パターン3に実装されている例を説明したが、本発明はこれに限定されない。電子部品1は、半導体実装パターン4に実装されていてもよい。
【0072】
以上のように実施の形態1によれば、基板実装パターン3と半導体実装パターン4との少なくとも一方に電気的に接続された電子部品1が電気絶縁材2の内部に形成されている。このため、電気絶縁材2の実装基板10と反対側の第2表面6に形成された半導体実装パターン4の上に半導体9を実装することができるとともに、電気絶縁材2の内部に電子部品1が形成される。従って、簡単な構成によって容易に半導体9と電子部品1とを三次元的に実装することができる。その結果、高密度実装化に効果があるインターポーザ及び半導体実装体を提供することができる。
【0073】
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2に係るインターポーザ100Aの側面断面図である。図1を参照して前述した実施の形態1に係るインターポーザ100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0074】
インターポーザ100Aは、略直方体形状をした電気絶縁材2Aを備えている。電気絶縁材2Aは、例えば、フィラと電気絶縁性樹脂との混合物によって構成されている。電気絶縁材2Aの表面6Aには、半導体を電気絶縁材2Aに実装するための半導体実装パターン4Aが、半導体に設けられた各半導体電極と接続するように形成されている。電気絶縁材2Aの表面5には、電気絶縁材2Aを実装基板に実装するための基板実装パターン3Aが形成されている。
【0075】
電気絶縁材2Aの内部には、半導体実装パターン4Aと基板実装パターン3Aとを電気的に接続するための配線パターン16が、表面5Aおよび表面6Aに平行に形成されている。配線パターン16の基板実装パターン3A側には、電子部品1が電気絶縁材2Aによって覆われるようにして実装されている。電子部品1は、その両端に設けられた一対の電極が配線パターン16に対して平行な方向に沿って配置されるように形成されている。電気絶縁材2Aには、半導体実装パターン4Aと基板実装パターン3とを配線パターン16を介して電気的に接続するためのビア17が、配線パターン16に垂直な方向に沿って形成されている。各基板実装パターン3上には、電気絶縁材2を実装基板に実装するための半田ボール15がそれぞれ形成されている。
【0076】
ビア17は、例えば、熱硬化性の導電性物質によって構成されている。熱硬化性の導電性物質としては、例えば、金属粒子と熱硬化性樹脂とを混合した導電性樹脂組成物を用いることができる。金属粒子としては、金、銀、銅またはニッケル等を用いることができる。金、銀、銅またはニッケルは導電性が高いため好ましく、銅は導電性が高くマイグレーションも少ないため特に好ましい。銅を銀によって被覆した金属粒子を用いても、マイグレーションの少なさと導電性の高さとの両方の特性を満たすことができる。熱硬化性樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂またはシアネート樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂は、耐熱性が高いため特に好ましい。また、金属と半田の組み合わせ等によってビア17を形成してもよい。
【0077】
半田ボール15は、ボール状の半田を基板実装パターン3Aに実装することにより形成している。半田ボール15を形成することにより、インターポーザ100Aを実装基板上へ容易に実装することができる。半田ボール15は、半田メッキした金属等によって構成してもよい。
【0078】
配線パターン16は、半導体実装パターン4Aおよび基板実装パターン3Aと同様にして形成することができる。配線パターン16はまた、半導体実装パターン4Aの設計ルールを基板実装パターン3Aの設計ルールに変換する機能を有しており、また、信号伝送機能およびグランド等の機能を有している。半導体実装パターン4Aは、特にペアチップ半導体を実装する際は、スペース当たりのライン幅を微細にする必要がある。また、半導体のパッド電極がベアチップの周囲に形成されている場合、実装基板への実装に適したパターン、例えばアレイ状のパターンに変換する必要がある。このような場合に配線パターン16は、ベアチップ半導体の周囲に形成されたパッド電極パターンを実装基板への実装に適したアレイ状のパターンに変換する。
【0079】
実施の形態2においては、配線パターン16を半導体実装パターン4Aが形成された層および基板実装パターン3Aが形成された層と異なる層に形成している例を示しているが、配線パターン16は半導体実装パターン4Aまたは基板実装パターン3Aとそれぞれ同様の層に形成されていても良く、半導体実装パターン4Aまたは基板実装パターン3Aの機能を兼ねていてもよい。
【0080】
なお、実施の形態2においては、半導体実装パターン4A、基板実装パターン3Aおよび配線パターン16の3層の配線層を構成する例を示したが、層数を限定するものではなく、4層以上の配線層を構成してもよい。
【0081】
以上のように実施の形態2によれば、基板実装パターン3Aと半導体実装パターン4Aとを電気的に接続するように電気絶縁材2Aに形成された接続導体が、金属粒子と熱硬化性樹脂との混合物によって構成されるビア17によって形成されている。このため、インナービア構造によって、基板実装パターン3Aと半導体実装パターン4Aとを電気的に接続することができるので、配線パターンの高密度化および部品実装の高密度化を図ることができる。
【0082】
(実施の形態3)
図6は、実施の形態3に係るインターポーザ100Bの側面断面図である。図1を参照して前述した実施の形態1に係るインターポーザ100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0083】
インターポーザ100Bは、略直方体形状をした電気絶縁材2Bを備えている。電気絶縁材2Bは、例えば、フィラと電気絶縁性樹脂との混合物によって構成されている。電気絶縁材2Bの一方の表面6Bには、半導体を電気絶縁材2Bに実装するための半導体実装パターン4Bが、半導体に設けられた各半導体電極と接続するように形成されている。電気絶縁材2Bの他方の表面5Bには、電気絶縁材2Bを実装基板に実装するための基板実装パターン3Bが形成されている。
【0084】
電気絶縁材2Bの内部には、電子部品1が、その両端に設けられた一対の電極8が電気絶縁材2Bの厚み方向に沿って配置されるように形成されている。電子部品1に設けられた一方の電極8は、基板実装パターン3Bに導電性接着剤18を介して実装されている。電子部品1に設けられた他方の電極8は、半導体実装パターン4Bに導電性接着剤18を介して実装されている。この構成において、基板実装パターン3Bおよび/または半導体実装パターン4Bがグリッド状に配置されていると、より狭い面積に電子部品1を配置することができるため、特に有効である。また、基板実装パターン3Bおよび/または半導体実装パターン4Bをランド形状のみによって形成することができる。さらに、電源の負荷の変動等の影響を抑えるためのバイパスコンデンサ、および半導体に設けられた端子のインピーダンスマッチング等に関連して最短配線が可能となる。
【0085】
以上のように実施の形態3によれば、電子部品1の両端には、一対の電極8が設けられており、電子部品1は、一対の電極8が電気絶縁材2Bの厚み方向に沿って配置されるように形成されている。このため、電子部品1に設けられた一対の電極8の他方を半導体実装パターン4Bと電気的に接続することができる。従って、半導体と電子部品1との間の接続距離をより短くすることができる。その結果、高密度実装に適したインターポーザ100Bを得ることができる。
【0086】
(実施の形態4)
図7は、実施の形態4に係るインターポーザ100Cの側面断面図である。図5を参照して前述した実施の形態2に係るインターポーザ100Aの構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0087】
インターポーザ100Cは、略直方体形状をした電気絶縁材2Cを備えている。電気絶縁材2Cは、例えば、フィラと電気絶縁性樹脂との混合物によって構成されている。電気絶縁材2Cの一方の表面には、半導体を電気絶縁材2Cに実装するための半導体実装パターン4Cが、半導体に設けられた各半導体電極と接続するように形成されている。電気絶縁材2Cの他方の表面には、電気絶縁材2Cを実装基板に実装するための基板実装パターン3Cが形成されている。
【0088】
電気絶縁材2Cの内部には、配線パターン16Cが電気絶縁材2Cの表面に対して平行な方向に沿って形成されている。電気絶縁材2Aの内部にはまた、電子部品1が、その両端に向けられた電極8が配線パターン16Cに対して垂直な方向に沿って配置されるように、基板実装パターン3Cと配線パターン16Cとの間に形成されている。各電子部品1は、導電性樹脂によって構成されるビア17Cを介して基板実装パターン3Cと電気的に接続されており、半田20を介して配線パターン16Cに実装されている。半田20を高温半田によって構成すると、電子部品1をリフローによって配線パターン16Cに実装する際の半田の再溶融を防止することができる。また、半田20を鉛フリー半田によって構成すると、地球環境への負荷を軽減することができる。
【0089】
配線パターン16Cと半導体実装パターン4Cとの間には、電磁シールド層19が、配線パターン16Cと平行な方向に沿って形成されている。電磁シールド層19は、電磁波の干渉を弱める効果を有し、例えば、磁性粉と絶縁性樹脂との混合物等によって構成されている。磁性粉と混合する絶縁性樹脂としては、電気絶縁材2Cと同様に熱硬化性樹脂、熱可塑樹脂および光硬化性樹脂等の電気絶縁性樹脂を用いることができ、特に電気絶縁材2Cと同じ樹脂を用いることにより、電気絶縁性樹脂2Cと同じ作製工程によって形成することができ、信頼性も向上する。磁性粉としては、軟磁性体を用いると、電磁シールド層19が磁化することを防止することができる。軟磁性体として、特にフェライト用の複素透磁率の高い電波吸収系の材料を用いると、シールド効果が向上する。なお、電磁シールド層19は1層に限定されず、2層以上形成してもよい。
【0090】
電気絶縁材2Cには、スルーホール12Cが形成されている。各スルーホール12Cには、半導体実装パターン4Cと基板実装パターン3Cとを接続するための接続導体7Cがそれぞれ形成されている。
【0091】
以上のように実施の形態4によれば、電子部品1は、基板実装パターン3Cに電気的に接続されており、電気絶縁材2Cには、半導体実装パターン4Cと電子部品1との間に形成された電磁シールド層19が設けられている。このため、インターポーザ100Cの外部からの電波干渉、および/またはインターポーザ100Cに実装された半導体からの電波放出を低減することができる。
【0092】
(実施の形態5)
図8は、実施の形態5に係る半導体実装体100Dの製造方法を説明するための側面断面図である。図1を参照して前述した実施の形態1に係るインターポーザ100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0093】
図8(a)は、電気絶縁材2Dと基板実装パターン3Dと半導体実装パターン4Dとを形成する形成工程を説明するための側面断面図である。まず、キャリア22上に半導体実装パターン4Dを形成する。そして、未硬化の電気絶縁材2Dに貫通孔を形成し、形成した各貫通孔にビア17Dを充填する。ビア17Dは、印刷または注入によって貫通孔に充填することができる。特に印刷によってビア17Dを貫通孔に充填する場合は、配線パターンも同時に形成することができる。
【0094】
次に、未硬化の他の電気絶縁材2Dに、貫通孔および電子部品1を内蔵するための空隙を形成し、形成した貫通孔にビアを充填し、ビアを充填した各貫通孔をそれぞれ覆うように配線パターン16Dを形成する。その後、未硬化のさらに他の電気絶縁材2Dに、貫通孔および電子部品1を内蔵するための空隙を形成し、形成した貫通孔にビアを充填する。そして、キャリア21に形成された基板実装パターン3Dの上に導電性接着剤18Dを介して電子部品1を、電子部品1の両端に設けられた一対の電極8がキャリア21に対して垂直な方向に沿って配置されるように実装する。
【0095】
次に、キャリア22と未硬化の電気絶縁材2Dと未硬化の他の電気絶縁材2Dと未硬化のさらに他の電気絶縁材2Dとキャリア21とを図8(a)に示すように位置合わせする。
【0096】
図8(b)は、電子部品埋設工程を説明するための側面断面図である。互いに位置合わせされたキャリア22と未硬化の電気絶縁材2Dと未硬化の他の電気絶縁材2Dと未硬化のさらに他の電気絶縁材2Dとキャリア21とを図8(b)に示すように積層し、加圧および加熱することによって、電子部品1を電気絶縁材2Dに埋設し、電気絶縁材2Dを硬化させる。この工程によって、半導体実装パターン4D、基板実装パターン3Dおよび配線パターン16Dが電気絶縁材2Dと機械的に強固に接着する。また、ビア17Dによって、半導体実装パターン4Dと電子部品1とが互いに電気的に接続する。この工程によってアレイ状に配置したインターポーザが形成される。
【0097】
図8(c)は、インターポーザに半導体を実装する工程を説明するための側面断面図である。次に、ウエハ状の半導体9Dを上記工程によって作製したインターポーザに実装する。半導体9Dは、フリップチップボンディングによって実装する。例えば、金、銅、半田等の金属によって半導体9Dの半導体電極13Dに形成されたバンプ23を用いて、金−金接合、導電性接着剤、異方性導電フィルム(ACF)、非導電性フィルム(NCF)を利用した方法によって実装することができる。また、半導体9Dを再配線し、電極をグリッド状に形成したウエハレベルチップサイズパッケージ(WLCSP)を用いると、実装が容易となる。
【0098】
半導体9Dと半導体電極13Dおよびバンプ23の少なくとも一部をアンダーフィル24によって封止しても良い。アンダーフィル24を注入することによって、半導体9Dとインターポーザとの間の接合が強化され信頼性が向上する。
【0099】
図8(d)は、実施の形態5に係る半導体実装体の製造方法によって製造された半導体実装体100Dの側面断面図である。前述した図8(c)に示すウエハレベルの半導体実装体を個片に切断すると、図8(d)に示す半導体実装体100Dを形成することができる。
【0100】
(実施の形態6)
図9は実施の形態6に係るインターポーザ100Eの側面断面図であり、図10は実施の形態6に係る半導体実装体150Eの側面断面図である。図1を参照して前述した実施の形態1に係るインターポーザ100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0101】
インターポーザ100Eは、略直方体形状をした電気絶縁材2Eを備えている。電気絶縁材2Eの一方の表面の略中央には、半導体9Eの面積よりも広い面積を有し、半導体9Eの高さよりも大きい深さを有する凹部25が形成されている。凹部25の底面には、半導体実装パターン4Eが形成されている。半導体実装パターン4Eの上には、半導体9Eが実装されている。半導体9Eの上面は、電気絶縁材2Eの一方の表面よりも低くなっている。半導体9Eの半導体実装パターン4E側の表面には、半導体電極13Eが設けられており、各半導体電極13Eの上には、バンプ23が半導体実装パターン4Eと接続するように設けられている。半導体実装パターン4Eは、ビアを介して、電気絶縁材2Eの他方の表面に形成された基板実装パターン3Eと接続されている。
【0102】
電気絶縁材2Eの凹部25の外側の内部には、電子部品1が、電子部品1の両端に設けられた1対の電極8が電気絶縁材2Eの一方の表面に対して垂直な方向に沿って配置されるように形成されている。このように、電子部品1は、インターポーザ100Eの厚みの増加を抑制するように、電気絶縁材2Eの凹部25の外側の内部に形成されている。凹部25は、予め空隙を形成した電気絶縁材を積層することによって形成することができる。
【0103】
電子部品1に設けられた電極8の一方は、導電性接着剤18Eを介して基板実装パターン3Eと電気的に接続されている。電子部品1に設けられた電極8の他方は、ビアを介して、電気絶縁材2Eの一方の表面に形成された配線パターン16Eと接続されている。電気絶縁材2Eの一方の表面に形成された配線パターン16Eは、ビア17Eを介して、電気絶縁材2Eの他方の表面に形成された基板実装パターン3Eと接続されている。
【0104】
以上のように実施の形態6によれば、電気絶縁材2Eの表面には凹部25が形成されている。このため、半導体9Eを凹部25の中に配置することができるため、インターポーザを薄型化することができる。その結果、高密度実装に適したインターポーザを得ることができる。
【0105】
(実施の形態7)
図11は実施の形態7に係るインターポーザ100Fの側面断面図であり、図12は実施の形態7に係る半導体実装体150Fの側面断面図である。図9および図10を参照して前述した実施の形態6に係るインターポーザ100Eおよび半導体実装体150Eの構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0106】
インターポーザ100Fは、略直方体形状をした電気絶縁材2Fを備えている。電気絶縁材2Fの実装基板10と反対側の表面の略中央には、半導体9Fの面積よりも広い面積を有し、半導体9Fの高さよりも大きい深さを有する凹部26が形成されている。
【0107】
電気絶縁材2Fの実装基板10側の表面の略中央には、電気絶縁材2Fと実装基板10との間に他の電子部品を配置するための凹部27が形成されている。凹部27は、凹部26と同じサイズにする必要はない。
【0108】
凹部26の内部には、半導体9Fが配置されている。半導体9Fの上面には、半導体電極13Fが設けられている。電気絶縁材2Fの実装基板10と反対側の表面には、半導体実装パターン4Fが形成されている。半導体9Fに設けられた半導体電極13Fと半導体実装パターン4Fとは、ワイヤー28によって電気的に接続されている。凹部26の深さを調整することで、ワイヤー28を用いた実装においても、短配線化を図ることができる。
【0109】
半導体実装パターン4Fは、ビアを介して、電気絶縁材2Fの他方の表面に形成された基板実装パターン3Fと接続されている。電気絶縁材2Fの凹部26の外側の内部には、電子部品1が、電子部品1の両端に設けられた1対の電極8が電気絶縁材2Fの一方の表面に対して垂直な方向に沿って配置されるように形成されている。
【0110】
電子部品1に設けられた電極8の一方は、ビア17Fを介して基板実装パターン3Fと電気的に接続されている。電子部品1に設けられた電極8の他方は、ビア17Fを介して、電気絶縁材2Fの一方の表面に形成された半導体実装パターン4Fと接続されている。電気絶縁材2Fの一方の表面に形成された半導体実装パターン4Fは、ビアを介して、電気絶縁材2Fの他方の表面に形成された基板実装パターン3Fと接続されている。
【0111】
以上のように実施の形態7によれば、電気絶縁材2Fの実装基板10と反対側の表面に凹部26が形成され、実装基板10側の表面に凹部27が形成される。このため、実装基板10と反対側の表面に形成された凹部26の中には半導体9Fを配置することができ、実装基板10側の表面に形成された凹部27と実装基板10との間には他の電子部品を配置することができる。その結果、インターポーザを薄型化することができ、高密度実装に適したインターポーザを得ることができる。
【0112】
【実施例】
本実施例においては、電気絶縁材を以下に示す工程によって作製した。液状エポキシ樹脂を主成分する熱硬化性樹脂と、平均粒径約10ミクロン(μm)であるSiO2、Al2O3の2種類をフィラとして、重量比70%の割合で秤量し、攪拌混合機によって、混合ペーストを作製した。作製した混合ペーストをPET(ポリエチレンテレフタレート)の離型フィルム(75μmt)上にドクターブレード法によって、200μm厚のシート形状に加工した。シート状に加工した後、115℃の乾燥工程を経て未硬化状態の電気絶縁材とした。重量比は、シートの形状を保持することができる96%以下において選択することができる。シートの厚みは、乾燥工程を行いやすい200μm以下が望ましいが、内蔵する部品の高さに応じて、厚いシートを形成してもよい。本実施例では200μmのシートを形成した後に、積層することによって所望の厚さ(400μm)を得ることができた。
【0113】
上記工程と平行して、基板実装パターンとなる片面粗化の18μm銅箔に電子部品を実装した。電子部品の実装には、導電性接着剤を用いた。導電性接着剤をスクリーン版(#400)によって銅箔上(粗化面)に塗布し、0603サイズ(縦0.6ミリメートル、横0.3ミリメートル)の電子部品をマウントした後、乾燥機(150℃)によって硬化した。電子部品として本実施例においては、LCRのチップ部品を28個実装した。実装した電子部品はフィルタ回路及び、バイパスコンデンサとして形成した。内蔵する電子部品のサイズも小さいほうが高密度実装に適しており、縦3.2ミリメートル、横1.6ミリメートル以下(3216サイズ以下)が望ましい。
【0114】
その後、半導体実装パターンとなる片面粗化の18μm銅箔と、上記工程で作製した未硬化状態の電気絶縁材と、電子部品を実装した基板実装パターンとなる18μm銅箔とを積層した。銅箔は、粗化面が電気絶縁材と密着するように積層した。基板実装パターンとなる銅箔には、前もって位置合わせのマーキングを施している。
【0115】
積層後、平板金型にセットし、熱プレス機を用いて加圧(5MPa)した。加圧時の温度は100℃とした。加圧によって、電気絶縁材と電子部品及び/または半導体を電気絶縁材に埋設した。埋設後、同じ圧力で加圧しながら、200℃において2時間の間加熱し、電気絶縁材を硬化した。電気絶縁材の硬化により、銅箔が電気絶縁材に固着した。
【0116】
電気絶縁材が硬化した後、パンチャーを用いて、スルーホールを形成した。基板実装パターンに形成したマーキングをもとに加工した。スルーホール径は直径200μmとした。スルーホールを形成した後、デスミア処理−無電解銅メッキ−電解銅メッキの順番で接続導体を形成した。メッキ部の厚みは20μm程度であった。
【0117】
メッキ処理の後、半導体実装パターン、基板実装パターンをエッチングにより形成した。フォトレジストフィルムをラミネータにより貼り付け(100℃ 0.4MPa)、紫外線露光、現像をした後、塩化第2鉄を用いてエッチングした。配線設計ルールとして、最小L/S(ライン/スペース)を100/100(μm)とした。
【0118】
その後、ダイサーを用いた切断により、個片として、実施の形態1に係るインターポーザを作製した。インターポーザのサイズは縦8mm×横8mm×高さ0.4mmサイズである。電子部品をインターポーザ内に配置しており、実装面積の拡大による高密度実装化を達成している。
【0119】
SiO2をフィラとしたインターポーザは、電気絶縁材の誘電率が3.7であり、高周波用途のインターポーザとして有効である。Al2O3をフィラとしたインターポーザは、熱抵抗が3W/mKであり、熱拡散性が高く、放熱を必要とする半導体実装用のインターポーザとして有効である。
【0120】
上記工程で作製したインターポーザに半導体パッケージ(リード端子:49)及び、ベアチップ半導体を実装し、半導体実装体を形成した。半導体パッケージの実装には半田を使用した。本実施例のインターポーザに実装することにより、高密度実装化を達成できている。ベアチップ半導体の実装は、ワイヤーボンディングによりおこなった。この時、インターポーザは金メッキ処理を施した物を用いた。25μmワイヤーを用いて実装を行った。本実施例のインターポーザに実装することにより、高密度実装化を達成できている。
【0121】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、高密度実装化に効果があるインターポーザ及び半導体実装体とそれらの製造方法を提供することができる。
【0122】
また本発明によれば、ノイズ対策に有効なインターポーザ及び半導体実装体とそれらの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るインターポーザの側面断面図である。
【図2】図1における線AAに沿った平面断面図である。
【図3】実施の形態1に係る半導体実装体の側面断面図である。
【図4】実施の形態1に係るインターポーザの製造工程を説明するための側面断面図である。
(a)は、電気絶縁材と基板実装パターンと半導体実装パターンとを形成する形成工程を説明するための側面断面図であり、
(b)は、電子部品埋設工程を説明するための側面断面図であり、
(c)は、スルーホールを形成する工程を説明するための側面断面図であり、
(d)は、スルーホールにメッキを形成する工程を説明するための側面断面図であり、
(e)は、端面スルーホールを形成する工程を説明するための側面断面図である。
【図5】実施の形態2に係るインターポーザの側面断面図である。
【図6】実施の形態3に係るインターポーザの側面断面図である。
【図7】実施の形態4に係るインターポーザの側面断面図である。
【図8】実施の形態5に係る半導体実装体の製造方法を説明するための側面断面図である。
(a)は、電気絶縁材と基板実装パターンと半導体実装パターンとを形成する形成工程を説明するための側面断面図であり、
(b)は、電子部品埋設工程を説明するための側面断面図であり、
(c)は、インターポーザに半導体を実装する工程を説明するための側面断面図であり、
(d)は、実施の形態5に係る半導体実装体の製造方法によって製造された半導体実装体の側面断面図である。
【図9】実施の形態6に係るインターポーザの側面断面図である。
【図10】実施の形態6に係る半導体実装体の側面断面図である。
【図11】実施の形態7に係るインターポーザの側面断面図である。
【図12】実施の形態7に係る半導体実装体の側面断面図である。
【符号の説明】
1 電子部品
2 電気絶縁材
3 基板実装パターン
4 半導体実装パターン
5 第1表面
6 第2表面
7 接続導体
8 電極
9 半導体
10 実装基板
11 端面
12 スルーホール
15 半田ボール
17 ビア
19 電磁シールド層
150 半導体実装体
Claims (28)
- 実装基板に実装されるインターポーザであって、
電気絶縁材と、
前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に形成された第1パターンと、
前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に形成された第2パターンと、
前記第1パターンと前記第2パターンとを電気的に接続するように前記電気絶縁材に形成された接続導体とを具備しており、
前記第1パターンと前記第2パターンとの少なくとも一方に電気的に接続された電子部品が前記電気絶縁材の内部に設けられていることを特徴とするインターポーザ。 - 前記第1パターンは、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための基板実装パターンを含んでおり、
前記第2パターンは、前記電気絶縁材に半導体を実装するための半導体実装パターンを含んでいる、請求項1記載のインターポーザ。 - 前記電子部品は、前記第1パターンに実装されている、請求項1記載のインターポーザ。
- 前記電気絶縁材の内部には、前記第1パターンと前記第2パターンとを電気的に接続するための配線パターンが形成されており、
前記電子部品は、前記配線パターンに実装されている、請求項1記載のインターポーザ。 - 前記電子部品の両端には、一対の電極が設けられており、
前記電子部品は、前記一対の電極が前記電気絶縁材の厚み方向に沿って配置されるように形成されている、請求項1記載のインターポーザ。 - 前記電気絶縁材の第1表面と第2表面との少なくとも一方には、凹部が形成されている、請求項1記載のインターポーザ。
- 前記電気絶縁材は、フィラと電気絶縁樹脂との混合物によって構成されている、請求項1記載のインターポーザ。
- 前記第1パターンと前記第2パターンとの少なくとも一方は、ランド形状をしている、請求項1記載のインターポーザ。
- 前記第1パターンには、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための半田ボールが形成されている、請求項1記載のインターポーザ。
- 前記第1パターンと前記第2パターンとの少なくとも一方は、グリッド状に配置されている、請求項1記載のインターポーザ。
- 前記電気絶縁材には、前記第1パターンと前記第2パターンとを接続するためのスルーホールが形成されており、
前記接続導体は、前記スルーホールに設けられたメッキによって構成されている、請求項1記載のインターポーザ。 - 前記スルーホールは、前記電気絶縁材の端面に形成されている、請求項11記載のインターポーザ。
- 前記接続導体は、金属粒子と熱硬化性樹脂との混合物によって構成されるビアである、請求項1記載のインターポーザ。
- 前記電子部品は、ディスクリート部品である、請求項1記載のインターポーザ。
- 前記電子部品は、コンデンサである、請求項1記載のインターポーザ。
- 前記電気絶縁材の内部には、電磁シールド層が形成されている、請求項1記載のインターポーザ。
- 前記電磁シールド層は、前記第2パターンと前記電子部品との間に形成されている、請求項16記載のインターポーザ。
- 前記電磁シールド層は、前記第1パターンと前記電子部品との間に形成されている、請求項16記載のインターポーザ。
- 実装基板に実装される半導体実装体であって、
インターポーザと、
前記インターポーザの前記実装基板と反対側に実装された半導体とを具備しており、
前記インターポーザは、電気絶縁材と、
前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するために前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に形成された基板実装パターンと、
前記電気絶縁材に前記半導体を実装するために前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に形成された半導体実装パターンと、
前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを電気的に接続するように前記電気絶縁材に形成された接続導体とを有しており、
前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとの少なくとも一方に電気的に接続された電子部品が前記電気絶縁材の内部に設けられていることを特徴とする半導体実装体。 - 前記半導体は、ベアチップである、請求項19記載の半導体実装体。
- 実装基板に実装されるインターポーザの製造方法であって、
電気絶縁材と、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための基板実装パターンと、前記電気絶縁材に半導体を実装するための半導体実装パターンとを形成する形成工程と、
前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに電子部品を実装する電子部品実装工程と、
前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに実装された前記電子部品を前記電気絶縁材に埋設する埋設工程と、
前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを電気的に接続する接続導体を前記電気絶縁材に形成する接続導体形成工程とを包含することを特徴とするインターポーザの製造方法。 - 前記埋設工程は、前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に前記基板実装パターンを積層し、前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に前記半導体実装パターンを積層する工程を含んでいる、請求項21記載のインターポーザの製造方法。
- 前記形成工程によって形成された前記電気絶縁材は前記第1表面と前記第2表面との少なくとも一方に凹部が形成されている、請求項21記載のインターポーザの製造方法。
- 前記形成工程によって形成された前記電気絶縁材には、電磁シールド層が形成されている、請求項21記載のインターポーザの製造方法。
- 前記接続導体形成工程は、前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを接続するためのスルーホールを前記電気絶縁材に形成する工程と、
前記スルーホールにメッキを形成する工程とを含んでいる、請求項21記載のインターポーザの製造方法。 - 前記接続導体形成工程は、金属粒子と熱硬化性樹脂との混合物によって構成されるビアを形成する工程を含んでいる、請求項21記載のインターポーザの製造方法。
- 実装基板に実装される半導体実装体の製造方法であって、
電気絶縁材と、前記電気絶縁材を前記実装基板に実装するための基板実装パターンと、前記電気絶縁材に半導体を実装するための半導体実装パターンとを形成する形成工程と、
前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに電子部品を実装する電子部品実装工程と、
前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとのいずれかに実装された前記電子部品を前記電気絶縁材に埋設する埋設工程と、
前記基板実装パターンと前記半導体実装パターンとを電気的に接続する接続導体を前記電気絶縁材に形成する接続導体形成工程と、
前記電気絶縁材の前記第2表面に積層された前記半導体実装パターンに前記半導体を実装する半導体実装工程とを包含することを特徴とする半導体実装体の製造方法。 - 前記埋設工程は、前記電気絶縁材の前記実装基板側の第1表面に前記基板実装パターンを積層し、前記電気絶縁材の前記実装基板と反対側の第2表面に前記半導体実装パターンを積層する工程を含んでいる、請求項27記載の半導体実装体の製造方法。
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