JP2004022162A - ハードディスクドライブのディスクスペーサ - Google Patents

ハードディスクドライブのディスクスペーサ Download PDF

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  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)

Abstract

【課題】ディスク周囲での空気循環を円滑にすることにより,ディスク振動を低減できるディスクスペーサを提供すること。
【解決手段】ハードディスクドライブ内のスピンドルモータのハブ外周に取付けられ,ハブ外周に設けられる少なくとも1つのデータ貯蔵用のディスクを支持するディスクスペーサ250が提供される。このディスクスペーサ250の外周面252には,ディスクスペーサ250の回転時にディスクの外周方向に向かう空気流を発生させる少なくとも1つの溝251が形成されていることを特徴とする。また,上記溝251は,外周面252の任意の位置からディスクの回転方向とは反対方向に向かうにつれて徐々に深くなるように形成され,溝251の最深部から外周面に至るブレード面251aを有するように構成してもよい。さらに,このブレード面251aは外周面252の接線と実質的に直交するようにしてもよい。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,ハードディスクドライブのディスクスペーサにかかり,特に,回転するディスクの振動を低減できるようにその形状が改善されたディスクスペーサに関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)は,コンピュータの補助記憶装置のうち1つであり,磁気ヘッドによって磁気ディスクに貯蔵(格納)されたデータを読み込んだり,磁気ディスクにデータを記録したりする装置である。近年では,かかるHDDの高速化,高容量化,低振動化及び低騷音化の実現のために多様な研究開発が推進されている。
【0003】
図1は,従来のHDDを示す概略的な分解斜視図であり,また図2は,図1に示したHDDの垂直断面図である。
【0004】
図1および図2に示すように,HDDはハウジング10と,このハウジング10内に設けられて磁気ディスク(ハードディスク)20を回転させるためのスピンドルモータ30と,ディスク20にデータを記録するとともに,ディスク20に記録されたデータを再生する磁気ヘッドを有するアクチュエータ40と,を備えている。
【0005】
上記ハウジング10は,コンピュータの本体内に設けられ,上記スピンドルモータ30およびアクチュエータ40を支持するベースプレート11と,このベースプレート11の上部に連結され,ディスク20などを覆い包んで保護するカバープレート12と,から構成されている。
【0006】
上記アクチュエータ40は,ボイスコイルモータ48によって,ベースプレート11上に設けられた回動軸47を中心に回動できるようになっている。かかるアクチュエータ40は,回動軸47に回動自在に連結されたアーム46と,このアーム46に設けられ,磁気ヘッドが搭載されたスライダ42をディスク20の表面側に付勢するべく支持するサスペンション44と,を備える。
【0007】
上記ディスク20は,データを記録するのための記録媒体である。1つまたは複数のディスク20が,互いに所定間隔だけ離隔され,スピンドルモータ30により回転可能に設けられる。
【0008】
スピンドルモータ30は,ベースプレート11に固設されるフランジ31によって支持される。スピンドルモータ30のシャフト32は,一般的に,その上端部がネジ部材36によりカバープレート12に連結されて固定される。上記シャフト32の外周には,一般的に,ベアリング37を介してハブ33が回転自在に設けられ,このハブ33の外周には,上記ディスク20が嵌め込まれる。複数個のディスク20を設ける場合には,ディスク20相互の間隔を保持するためのリング状のスペーサ50が,ハブ33の外周に設けられる。さらに,ハブ33の上端部にはディスク20の離脱を防止するためのクランプ60が結合されている。なお,上記スペーサ50は,上記の如く複数個のディスク20間の間隔を保持するために用いられることが一般的であるが,1つのディスク20だけを設ける場合であっても,ディスク20とクランプ60との間の隙間を埋めるために用いることができる。
【0009】
図3は,図1に示したHDDの一部を拡大して示した斜視図であり,また図4は,図3に示したスライダ部位の部分側面図である。
【0010】
図3に示すように,上記ディスク20の内周側には電源オフ時にアクチュエータ40のスライダ42が載置されるパーキングゾーン21が設けられており,このパーキングゾーン21の外側には磁気信号が記録されるデータゾーン22が設けられている。データゾーン22には,記録される情報の位置を検出するためのサーボ信号が,ディスク20の円周に沿って形成された数万個のトラックにあらかじめ記録されている。
【0011】
HDDの電源がオフになっている間は,上記スライダ42はサスペンション44の弾性力によりディスク20のパーキングゾーン21に載置されている。一方,電源がオンされてディスク20が回転し始めると,空気圧による揚力が発生し,この揚力によりスライダ42は浮上する。スライダ42は,浮上した状態でアクチュエータ40の回動によりディスク20のデータゾーン22に移動する。ディスク20のデータゾーン22に移動したスライダ42は,図4に示すように,ディスク20の回転による揚力とサスペンション44による弾性力とが均衡する高さに浮上した状態を保持する。このため,スライダ42に装着された磁気ヘッド41は,回転するディスク20と一定の間隔を保持しながら,ディスク20に対してデータを記録/再生する(例えば特許文献1参照)。
【0012】
ところで,かかる構成を有する従来のHDDにおいては,さまざまな要因により回転するディスク20に振動が発生するが,特に,HDD内の不規則な空気流動によってもディスク20の振動が誘発される。
【0013】
図5は,従来のHDDにおいて一般的に知られているディスク20周辺に形成される空気流を示す。図5に示すように,ディスク20のデータ領域22の中心部位には,ディスク20の回転方向(矢印Aの方向)と同じ方向の空気流(矢印B)が形成される。また,ディスク20の外周部位(外郭部位)には多数の渦流(矢印C)が形成される。かかる渦流は,ディスク20周囲での円滑な空気循環を阻害し,それによりディスク20外周部位において局部的な温度偏差を発生させる。すなわち,渦流が生じる部位では空気の循環が円滑ではないため,渦流が生じる部位の空気温度は,その周辺の空気温度より高くなってしまう。かかるディスク20外周部位での温度偏差は,空気圧力の偏差を誘発し,この結果,ディスク20外周部位に作用する空気圧力が局部的に変化して,ディスク20の振動を招いてしまう。
【0014】
かかるディスク振動には,回転ごとに反復する振動成分であるRRO(Repeatable RunOut;継続)と,反復しない振動成分であるNRRO(Non−Repeatable RunOut)とがある。RROは,周期的に反復するので,サーボ制御システムによりある程度補償(補正)されうるが,NRROは,この発生をあらかじめ予測して補償することが困難であるという問題がある。かかるディスク振動は,PES(Position Error Signal)を増加させて磁気ヘッド41のデータ記録及び再生能力を低下させ,結果的にHDDの性能に悪影響を及ぼす。
【0015】
特に,ディスク20の回転速度が増しディスク20が薄くなる程,ディスク振動はさらに大きくなり,上記のサーボ制御システムだけでは正確なデータの記録や再生が一層困難になる。さらに,近年では,ディスク20のTPI(Track Per Inch)が高密度となっているため,上記ディスク振動は,磁気ヘッド41の正確な位置制御をより一層困難にする原因となる。
【0016】
このため,HDD性能の信頼性を確保するためには,その作動中に生じるディスク振動を低減させる必要がある。さらに,近年のような,HDDのさらなる高速化,大容量化,低騷音化が求められる趨勢においては,ディスク振動の低減は一段と重要な解決課題であるといえる。
【0017】
【特許文献1】
実開平3−121577号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は,従来のハードディスクドライブが有する上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,ディスク周囲での空気循環を円滑にすることにより,ディスク振動を低減させることが可能な,新規かつ改良されたハードディスクドライブのディスクスペーサを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,ハードディスクドライブ内のスピンドルモータのハブ外周に取付けられ,ハブ外周に設けられる少なくとも1つのデータ貯蔵用のディスクを支持するディスクスペーサが提供される。このディスクスペーサの外周面には,ディスクスペーサの回転時にディスクの外周方向に向かう空気流を発生させる少なくとも1つの溝が形成されていることを特徴とする。
【0020】
かかる構成により,スピンドルモータの回転によってディスクおよびディスクスペーサが回転したときに,上記溝がディスクの外周方向に向かう空気の流れを発生させることができるので,ディスク周辺の空気を円滑に循環させて,ディスクの振動を低減することができる。
【0021】
また,上記溝は,外周面の任意の位置からディスクの回転方向とは反対方向に向かうにつれて徐々に深くなるように形成され,溝の最深部から外周面に至るブレード面を有する,ように構成してもよい。かかる構成により,ブレード面は,ディスクスペーサが回転したときに,ディスク周囲の空気を所定の空気抵抗圧力で押圧して流動させることができる。これにより,ディスクの外周方向に向かう空気流を好適に発生させることができる。
【0022】
また,上記ブレード面は,外周面の接線に対して略垂直である,ように構成してもよい。換言すると,上記ブレード面は,上記外周面の接線と実質的に直交するようにしてもよい。かかる構成により,ブレード面は,大きな抵抗圧力で周辺の空気を押し出すことができる。
【0023】
また,上記溝は,外周面の高さ方向全体にかけて連続して形成される,ように構成してもよい。かかる構成により,ディスクスペーサの外周面に,容易に溝を形成できる。
【0024】
また,上記溝は,外周面の高さ方向の略中央部分にのみ部分的に形成される,ように構成してもよい。かかる構成により,ディスクスペーサの高さ方向(厚み方向)中央付近にだけ空気流を発生させることができるので,空気流がディスク近傍に位置する磁気ヘッドやアーム等に対して直接作用しないようにできる。また,ディスクスペーサの上面および底面の面積を確保することもできる。
【0025】
また,上記溝は,外周面に1つだけ形成される,ように構成してもよい。また,上記溝は,外周面に沿って略所定間隔で複数形成される,ように構成してもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0027】
(第1の実施形態)
まず,図6〜図8に基づいて,本発明の第1の実施形態にかかるディスクスペーサが装着されたHDDについて説明する。なお,図6は,本実施形態にかかるハードディスクドライブ(HDD)のディスクスペーサ150の斜視図である。また,図7は,図6に示したディスクスペーサ150の拡大平面図である。さらに,図8は,本実施形態にかかるディスクスペーサ150が装着されたHDDにおいて,ディスク120周辺に形成される空気流を概略的に示す平面図である。
【0028】
図6および図7に示すように,HDD内に設けられたスピンドルモータ130のハブ133外周には,例えば,1または2つ以上のディスク120が装着される。従来のHDDでは,データの貯蔵容量を増加させるために,例えば4つまたはそれ以上のディスクを設ける場合もあったが,近年ではディスクの面記録密度が急激に向上したため,1または2つのディスクだけであっても十分な容量のデータを貯蔵できる。従って,近年では,例えば1または2つのディスクだけを有するHDDが主流をなしている。従って,以下では,主に,例えば2つのディスク120を有するHDDの例を挙げて説明する。しかし,本発明にかかるHDDは,以下に説明するような2つのディスク120を有した場合に限定されるものではなく,例えば1つのディスクを有する場合や,三つ以上のディスクを有する場合であっても,当然に適用されうる。
【0029】
本実施形態にかかるディスクスペーサ150(以下では,単に「スペーサ150」という場合もある。)は,例えば,略リング状を有する部材であり,HDD内のスピンドルモータ130のハブ133外周にディスク120を支持するために用いられる。例えば2つ以上のディスク120が設けられる場合,スペーサ150は,複数のディスク120相互の間隔を維持しながら,これらのディスク120を固定する機能を果たす。また,HDDに1つのディスク120だけが設けられる場合でも,スペーサ150は,ディスク120とクランプ(図1の符号60を参照)間の空間を埋めて,ディスク120を固定する機能を有する。
【0030】
このスペーサ150は,その外周面152に,少なくとも1つ(図示の例では4つ)の溝151が形成されている。この溝151は,ディスク120とスペーサ150とが回転することにより,ディスク120外周方向(外郭方向)に向かう空気流を発生させる機能を有する。
【0031】
この溝151は,例えば略リング形状のスペーサ150の外周面152上に,例えば,1つ形成されてもよいし,或いは,スペーサ150の外周に沿って円周方向に略等間隔で複数形成されてもよい。図7の例では,スペーサ150の外周面152上には,例えば4つの溝151が円周方向に等間隔に形成されている。
【0032】
かかる溝151は,図7に示すように,例えば,スペーサ150の外周面152を部分的に切り欠くようにして,スペーサ150の厚み方向(図7の紙面垂直方向)全体にかけて形成されている。この溝151は,例えば,断面が略L字形の溝であり,外周面の接線方向に対して比較的緩い傾斜角度を有する略平坦面である傾斜面と,この傾斜面に例えば略垂直な略平坦面であるブレード面151aとからなる。このブレード面151aは,例えば,4つの溝151のいずれにおいても,スペーサ150の径方向と例えば略平行な面となっている。
【0033】
より詳細には,溝151は,例えば,スペーサ150の外周面152上の任意の位置から,ディスク120の回転方向(矢印A方向)とは反対方向に向かうにつれて,徐々に深くなるようにして,例えば,スペーサ150の底面から上面まで高さ方向全体にかけて連続して形成される。さらに,この溝151は,最深部からスペーサ150の外周面152に至るブレード面151aを有する。このブレード面151aは,スペーサ150の回転に伴ってスペーサ150の周囲の空気を押圧して,ディスク120外周方向に向かう空気流を発生させる機能を有する。かかるブレード面151aは,例えば,スペーサ150の外周面152の接線T(図7の部分拡大図参照)と直交することが好ましい。かかる角度にブレード面151aを形成することで,スペーサ150の回転時におけるブレード面151aに対する空気抵抗を大きくして,空気流を好適に発生することができる。
【0034】
このようなブレード面151aは,図8に示すように,ディスク120とスペーサ150とがともに回転することにより,スペーサ150の外周面152に隣接した空気を押し出し,これによりディスク120の外周方向(外郭方向)に向かう空気の流れ(矢印D)を形成することができる。
【0035】
このようにして,ブレード面151aを有する溝151によって形成されたディスク120外周方向に向かう空気の流れ(矢印D)は,ディスク120の回転方向(矢印Aの方向)と同じ方向の空気の流れ(矢印B’)の半径を,従来の空気の流れ(図5の矢印B参照)と比べて,拡大させるとともに,その形態をさらに略円形に近い形状にする。一方,ディスク120の外周部位に形成される渦流(矢印C’)は小さくなる。この結果,ディスク120周辺での空気循環を一層円滑にできるので,ディスク120外周部位における局部的な温度偏差を大幅に低減することができる。従って,ディスク120外周部位に作用する空気圧力の偏差によるディスク120の振動を,大幅に低減することができる。かかるディスク120の振動の低減によって,上記PESが低減されるので,磁気ヘッド41のデータ記録/再生能力とその信頼性とを大幅に向上させることができる。
【0036】
(第2の実施形態)
次に,図9〜図11に基づいて,本発明の第2の実施形態にかかるディスクスペーサ250が装着されたHDDについて説明する。なお,図9は,本実施形態にかかるHDDのディスクスペーサ250の斜視図である。また,図10は,図9に示したディスクスペーサ250の水平断面図である。さらに,図11は,図9に示したディスクスペーサ250が装着されたHDDにて2つのディスク間の空気流を示した側面図である。
【0037】
なお,第2の実施形態にかかるHDDは,第1の実施形態にかかるHDDと比して,ディスクスペーサの溝の構成が異なる点で相違するのみであり,その他の機能構成は,第1の実施形態の場合と略同一であるので,その詳細な説明は省略する。
【0038】
図9と図10に示すように,本実施形態にかかるディスクスペーサ250(以下では,スペーサ250という。)は,ディスク120中心付近から外周方向へと向かう空気流を発生させる少なくとも1つ(図示の例では4つ)の溝251を有する。この溝251は,上述した第1の実施形態の場合と同様に,スペーサ250の外周面252に,例えば,1つ或いは外周に沿って略等間隔に多数形成することができる。
【0039】
かかる溝251は,スペーサ250の外周面252の任意の位置から,ディスク120回転方向(矢印A方向)とは反対方向に進むにつれ,徐々に深くなるように形成される。また,上記溝251は,最深部からスペーサ250の外周面252まで続いたブレード面251aを有する。かかるブレード面251aは,例えば,スペーサ250の外周面252の接線Tと直交する略平坦面となるように,形成されることが望ましい。
【0040】
かかる構成の第2の実施形態にかかるスペーサ250も,上述した第1の実施形態にかかるスペーサ150と同様に,スペーサ250の回転に伴い,ディスク120外周部方向へ向かう空気流を発生させる作用をなし,この結果,ディスク120周辺の空気循環を円滑にし,温度偏差および圧力偏差を低減することで,ディスク120振動を防止するという効果を奏するが,その詳細な説明は省略する。
【0041】
ただし,上述した第1の実施形態にかかるスペーサ150とは異なり,第2の実施形態にかかるスペーサ250の溝251は,例えば,スペーサ250の外周面252上の高さ方向(スペーサ250の厚み方向)の中央部分にだけ形成される。換言すると,溝251は,例えば,スペーサ250の外周面252の中央部分のみを,所定幅で円周方向に沿って所定の回転半径の分だけ連続して削り取るようにして形成されている。
【0042】
従って,図11に示すように,スペーサ250の回転時には,溝251によって形成されるディスク120外周方向への空気流(矢印D)は,ディスク120の表面から所定距離だけ離隔して当該外周方向に向かって流動する。このため,当該空気流Dは,ディスク120の表面に隣接しているスライダ142と,このスライダ142に搭載された磁気ヘッド141に対して,直接的に作用することがほとんどなく,直接的な悪影響を与えない。即ち,溝251により形成された空気流Dによって,磁気ヘッド141のデータ記録及び再生作業を妨害しないようにできる。
【0043】
さらに,かかるスペーサ250では,その外周面252の高さ方向の中央部分にだけ溝251が形成されているので,ディスク120と接触するスペーサ250の上面および底面は,従来のスペーサ50(図1参照)と同様に,完全なリング形状を確保することができる。すなわち,第2の実施形態にかかるHDDでは,スペーサ250とディスク120の接触面積を,従来のスペーサ50を装着したHDDと略同一の接触面積を維持できるという長所がある。従って,第2の実施形態にかかるスペーサ250を装着したHDDは,従来のHDDと同じ周波数システムを有することができ,HDD内の構成要素間の共振を防止するために他の構成要素を変更する必要がないという利点がある。
【0044】
これに対し,図6に示したように,第1の実施形態にかかるスペーサ150は,その外周面152の高さ方向全体にかけて溝151が形成されるので,ディスク120とスペーサ150との接触面積が従来のスペーサ50と比べて小さくなる。従って,第1の実施形態では,スペーサ150の外周面152に溝151を加工しやすいとともに,ディスク120外郭方向への空気流B’を好適に形成できるという利点があるが,一方,ディスク120とスペーサ150の接触面積が従来のHDDと変わってしまうため,スピンドルモータ130及びディスク120の周波数を,従来のHDDと比べて変更する必要がある。この場合には,スピンドルモータ130のロッキング周波数変更が必要になるので,HDD内の他の構成要素との共振を避けるために,他の構成要素を変形させなければならないという欠点がある。
【0045】
(実施例)
以下では,本発明の実施例にかかるディスクスペーサが装着されたHDDによるディスク振動の低減効果を,従来のHDDと比較する実験を行った結果について説明する。
【0046】
図12は,図9に示した第2の実施形態にかかる溝251を有するディスクスペーサ250によるディスク振動の低減の程度を示すグラフであり,例えば1つの溝251を有するスペーサ250を装着したHDDでの周波数に応じた振動の変位を測定した結果を示したものである。
【0047】
図12に示すように,ディスクスペーサ250を装着したHDDでのディスク振動の変位は,従来技術のHDDでのディスク振動の変位と比べて,大幅に低減されていることが分かる。特に,振動のピークとなる周波数では,本実施例にかかるディスクの振動の変位は,従来の場合と比して,略半分〜1/3以下にまで低減している。
【0048】
また,以下の表1は,本発明の実施形態にかかる多様なディスクスペーサを備えたHDDにおけるディスク振動の低減程度を,従来技術にかかるHDDと比較して示した表である。なお,表1に記載された数値は,300Hz〜3200Hz間のNRRO成分の積分値であり,この値が小さくなるほどディスク振動の低減効果が大きいことを表す。
【0049】
【表1】
Figure 2004022162
【0050】
表1に示すように,本発明の実施形態にかかるスペーサを装着したHDDでは,従来技術によるスペーサを装着したHDDと比べて,最高11.35%の振動低減効果があることが分かる。特に,第1の実施形態にかかるスペーサと比べて,第2の実施形態にかかるスペーサがさらに優れた振動低減効果を有することが分かる。また,2つ以上の溝を有したスペーサに比べて,1つの溝を有したスペーサの振動低減効果が優れていることが分かる。かかる実験結果によれば,第2の実施形態にかかる溝251を1つだけ有したスペーサ250が最も優秀な振動低減効果を奏する,本発明の最適な実施例であることが分かる。
【0051】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明にかかるHDDのディスクスペーサによれば,スペーサの外周面に形成された溝によってディスク外周方向への空気の流れを形成することにより,ディスク周辺での空気循環を円滑にすることができる。このため,ディスク振動を大幅に低減することができるので,PESを減少させ,磁気ヘッドのデータ記録/再生能力とその信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は,従来のHDDを示す概略的な分解斜視図である。
【図2】図2は,図1に示したHDDの垂直断面図である。
【図3】図3は,図1に示したHDDの一部を拡大して示す斜視図である。
【図4】図4は,図3に示したスライダ部位を示す部分側面図である。
【図5】図5は,従来のHDDにおいて,一般的に知られているディスク周辺に形成される空気流を概略的に示す平面図である。
【図6】図6は,第1の実施形態にかかるハードディスクドライブ(HDD)のディスクスペーサを示す斜視図である。
【図7】図7は,図6に示したディスクスペーサの拡大平面図である。
【図8】図8は,第1の実施形態にかかるディスクスペーサが装着されたHDDにおいて,ディスク周辺に形成される空気流を概略的に示す平面図である。
【図9】図9は,第2の実施形態にかかるHDDのディスクスペーサを示す斜視図である。
【図10】図10は,図9に示したディスクスペーサの水平断面図である。
【図11】図11は,図9に示したディスクスペーサが装着されたHDDにおける2つのディスク間の空気流を示す側面図である。
【図12】図12は,図9に示した第2の実施形態にかかる溝を有するディスクスペーサによるディスク振動の低減の程度を示すグラフである。
【符号の説明】
120 : ディスク
130 : スピンドルモータ
150,250 : スペーサ
151,251 : 溝
151a,251a : ブレード面
152,252 : 外周面

Claims (7)

  1. ハードディスクドライブ内のスピンドルモータのハブ外周に取付けられ,前記ハブ外周に設けられる少なくとも1つのデータ貯蔵用のディスクを支持するディスクスペーサであって:
    前記ディスクスペーサの外周面には,前記ディスクスペーサの回転時に前記ディスクの外周方向に向かう空気流を発生させる少なくとも1つの溝が形成されていることを特徴とする,ハードディスクドライブのディスクスペーサ。
  2. 前記溝は,前記外周面の任意の位置から前記ディスクの回転方向とは反対方向に向かうにつれて徐々に深くなるように形成され,前記溝の最深部から前記外周面に至るブレード面を有することを特徴とする,請求項1に記載のハードディスクドライブのディスクスペーサ。
  3. 前記ブレード面は,前記外周面の接線に対して略垂直であることを特徴とする,請求項2に記載のハードディスクドライブのディスクスペーサ。
  4. 前記溝は,前記外周面の高さ方向全体にかけて連続して形成されることを特徴とする,請求項1,2または3のいずれかに記載のハードディスクドライブのディスクスペーサ。
  5. 前記溝は,前記外周面の高さ方向の略中央部分にのみ部分的に形成されることを特徴とする,請求項1,2または3のいずれかに記載のハードディスクドライブのディスクスペーサ。
  6. 前記溝は,前記外周面に1つだけ形成されることを特徴とする,請求項1,2,3,4または5のいずれかに記載のハードディスクドライブのディスクスペーサ。
  7. 前記溝は,前記外周面に沿って略所定間隔で複数形成されることを特徴とする,請求項請求項1,2,3,4または5のいずれかに記載のハードディスクドライブのディスクスペーサ。
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