JP2004021216A - 棒状コア組立体、それを用いた誘導加熱装置及び加熱定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】励磁コイルを定着ローラの外部に設け、且つ、励磁コイルからの漏れ磁束を収集するコアを、漏れ磁束を効率良く収集するように、また、軽量且つ低コストに、さらには、寸法精度を確保しつつ衝撃に対しても強く構成することで、これを用いる加熱装置及び加熱定着装置の加熱効率を高く、また、当該装置を軽量且つ低コストに、さらには、衝撃に対しても強く構成する。
【解決手段】励磁コイル10を加熱ローラ20aの外部に設けると共に、励磁コイル10からの漏れ磁束を収集するコア、即ち、棒状コア組立体1を、立脚部材3及び枠部材4のみから成る骨組み構造とし、且つ、励磁コイル10の外周面に沿った形状に構成する。また、当該棒状コア組立体1を分割構造とし、複数のコアユニット2が接合されることで構成されるようにする。さらに、当該棒状コア組立体1の立脚部材3及び/又は枠部材4を樹脂フェライトにて構成する。
【選択図】 図5
【解決手段】励磁コイル10を加熱ローラ20aの外部に設けると共に、励磁コイル10からの漏れ磁束を収集するコア、即ち、棒状コア組立体1を、立脚部材3及び枠部材4のみから成る骨組み構造とし、且つ、励磁コイル10の外周面に沿った形状に構成する。また、当該棒状コア組立体1を分割構造とし、複数のコアユニット2が接合されることで構成されるようにする。さらに、当該棒状コア組立体1の立脚部材3及び/又は枠部材4を樹脂フェライトにて構成する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真式の複写機、プリンタ及びファクシミリ等に用いられ、誘導加熱方式により加熱を行う誘導加熱装置及び加熱定着装置、及び、それらに用いられるコアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真式の複写機等には、記録紙乃至転写材等のシート(記録媒体)上に転写されたトナー像を該シートに定着させる定着装置が設けられている。この定着装置は、例えば、シート上のトナーを熱溶融させる加熱ローラとも称される定着ローラと、当該定着ローラに圧接してシートを挟持する加圧ローラとを有している。定着ローラは中空状に形成され、この定着ローラの中心軸上には、発熱体が保持手段により保持されている。
【0003】
この発熱体は、例えば、ハロゲンランプ等の管状発熱ヒータより構成され、所定の電圧が印加されることにより発熱するものである。
【0004】
このハロゲンランプは定着ローラの中心軸に位置しているため、ハロゲンランプから発せられた熱は定着ローラ内壁に均一に幅射され、定着ローラの外壁の温度分布は円周方向において均一となる。定着ローラの外壁は、その温度が定着に適した温度(例えば、150〜200℃)になるまで加熱される。この状態で定着ローラと加圧ローラは圧接しながら互いに逆方向へ回転し、トナーが付着したシートを挟持する。定着ローラと加圧ローラの圧接部(以下、ニップ部と称する)において、シート上のトナーは定着ローラの熱により溶解し、両ローラから作用する圧力によりシートに定着される。
【0005】
しかしながら、ハロゲンランプ等から構成される発熱体を備えた上記定着装置においては、ハロゲンランプからの幅射熱を利用して定着ローラを加熱するため、電源を投入した後、定着ローラの温度が定着に適した所定温度に達するまでの時間(以下、ウォームアップタイムと称する)に比較的長時間を要していた。このため、その間、使用者は複写機を使用することができず、長時間の待機を強いられるという問題があった。
【0006】
当然、ユーザの操作性を向上させるべく、多量の電力を定着ローラに印加することでウォームアップタイムの短縮を図ることは可能であるが、このような場合には、定着装置における消費電力が増大し、省エネルギー化を実現することが不可能となる。特に、複写機等の商品の価値を高めるために、省エネルギー化(低消費電力化)の実現が重要視されている近年においては、この省エネルギー化(低消費電力化)と、ユーザの操作性向上(クイックプリント・ウォームアップタイムの短縮化)との両立を図ることが必要となっている。
【0007】
そこで、このような課題を解決するべく、特開昭59−33787号公報や、特開2000−268952号公報等に示されるように、加熱源として高周波誘導を利用した誘導加熱方式の定着装置が提案されている。
【0008】
例えば、特開昭59−33787号公報に示される誘導加熱方式の定着装置は、金属導体からなる中空の定着ローラの内部にコイルが同心状に配置されており、このコイルに高周波電流を流して生じた高周波磁界により定着ローラに誘導電流(渦電流)を発生させ、定着ローラ自体の表皮抵抗によって定着ローラそのものをジュール発熱させるようになっている。この定着装置によれば、誘導加熱方式により電気から熱への変換効率が極めて向上されるため、ウォームアップタイムの短縮化が可能となる。
【0009】
しかしながら、このような定着装置にあっては、定着ローラの内面への熱放射のために、コイル周辺の温度上昇が大きく、そのためコイルの電気抵抗の上昇が発生し、必要電力が増加してしまうという問題や、コイルを定着ローラの内部に配置するため、手間がかかりコスト高になるという問題や、コイルを定着ローラの内部に納めるべく、その大きさや構成に制限が課されるという問題があった。
【0010】
また、例えば、特開2000−268952号公報に示される加熱装置は、内部に発熱層を有する中空の搬送体(定着ローラ)の内部及び外部の対向する位置に励磁コイルが配置されており、この励磁コイルに交流電圧を印加して励起された磁束により搬送体の発熱層に誘導電流(渦電流)を発生させ、発熱層自体の表皮抵抗によって搬送体そのものをジュール発熱させるようになっている。この加熱装置によれば、搬送体内部及び外部に配置された励磁コイル間において磁束がループ状に励起されるため、搬送体を効率的に加熱することができ、さらにウォームアップタイムの短縮化が可能となる。
【0011】
しかしながら、このような加熱装置にあっては、搬送体(定着ローラ)の内部及び外部に励磁コイルを配置するため、二重の手間がかかりコスト高になるという問題や、その大きさや構成に制限が課されるという問題があった。
【0012】
そこで、このような問題を解決するべく、コイルを定着ローラの外部に設けた定着装置(以下、加熱定着装置と称する)が発明され、今日までに多数開示されるに至っているが、このような加熱定着装置においては、コイルから発生する磁束の内、定着ローラと反対側の面にあるものは、所謂、漏れ磁束して、加熱に利用されないばかりか、周辺の装置に対して非所望な磁界を発生させる原因となるために、通常、フェライト材量から成るコアをコイルの定着ローラと反対側の面に配置して、このフェライト材料によって漏れ磁束を収集し、磁気回路にて、これをコイルに還元せしめることで、当該加熱装置の加熱効率を向上させることが行われている。
【0013】
ここで、加熱効率を高めるためには、いかに漏れ磁束を効率良く収集できるかが重要となるのだが、単純にコイルの定着ローラと反対側の面を充分な大きさのフェライトコアで覆うことにしても、当該フェライトコアはフェライト焼結体から成るため、重量が大きくなり、その大きさから寸法精度を維持することも困難となり、これに伴い、漏れ磁束の収集効率が落ちるばかりか、当該フェライトコアを作成するためのコストも高くなり、さらには、当該フェライトコアに衝撃が加わった場合には、割れ欠けが発生しやすい等といった問題が生じることになる。
【0014】
従って、加熱効率が高く、軽量且つ低コストで、衝撃にも強いといった加熱定着装置を提供するためには、これらの問題を解決するコア、即ち、漏れ磁束を効率良く収集でき、軽量且つ低コストで、寸法精度も確保されており、さらに、衝撃にも強いといったコアが必要となった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、励磁コイルを定着ローラの外部に設け、これを配置する際の手間を省きコストを抑えると共に、励磁コイルからの漏れ磁束を収集するコアを、漏れ磁束を効率良く収集するように、また、軽量且つ低コストに、さらに、寸法精度を確保して、衝撃に対しても強く構成することで、これを用いる誘導加熱装置及び加熱定着装置においては、その加熱効率を高め、また、これら装置を軽量且つ低コストに、さらには、衝撃に対しても強く構成することを可能とすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の棒状コア組立体は、略Cの字形状を成す複数の立脚部と、前記立脚部のCの字内面にて、前記立脚部と所定の角度をもって組み合わされる直線形状を成す複数の枠部とから構成されることを特徴とする。
【0017】
上記課題を解決するために、請求項10記載の誘導加熱装置は、円筒形状を成し、強磁性体により構成される定着ローラと、前記定着ローラの外周面近傍に配置される励磁コイルと、該励磁コイルに所定の高周波電流を印加する電力供給手段と、前記励磁コイルの外側面近傍に配置される請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の棒状コア組立体とから構成されることを特徴とする。
【0018】
上記課題を解決するために、請求項11記載の加熱定着装置は、円筒形状を成し、強磁性体により構成される定着ローラと、該定着ローラと対向する位置に配置され、これを押圧するように設けられる加圧ローラと、前記定着ローラの外周面近傍に配置される励磁コイルと、該励磁コイルに所定の高周波電流を印加する電力供給手段と、前記励磁コイルの外側面近傍に配置される請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の棒状コア組立体とから構成されることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る棒状コア組立体、それを用いた誘導加熱装置及び加熱定着装置の様々な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
[棒状コア組立体の構成]
まず、本発明に係る棒状コア組立体の構成について説明する。尚、当該棒状コア組立体は、同述する誘導加熱装置に組み込まれるものであって、該誘導加熱装置は、さらに加圧ローラ等が追加されることで、後述する加熱定着装置を構成して、電子写真式の複写機、プリンタ及びファクシミリ等の画像形成装置に用いられるものである。
【0021】
(第一の実施形態)
本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材及び枠部材が、共にフェライト焼結体にて構成されるものである。
【0022】
具体的には、図1に示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のユニット(以下、コアユニットと称する)2から構成されており、該コアユニット2は、図2(a)〜(c)の三面図に示すように、略Cの字形状を成す2個のフェライト焼結体、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す3個のフェライト焼結体、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1には、フェライト焼結体から成る2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。これら4個のコアユニット2は、接着材による接着、或いは、樹脂材料によるモールド等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0023】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4に示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0024】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純に一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0025】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このように構成した場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0026】
(第二の実施形態)
次に、以上に説明した第一の実施形態における棒状コア組立体の他例について説明する。尚、本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材及び枠部材が、共に樹脂フェライトにて構成されるものである。
【0027】
具体的には、図1を準用して示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のコアユニット2から構成されており、該コアユニット2は、図2に示すように、略Cの字形状を成す2個の樹脂フェライト部材、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す3個の樹脂フェライト部材、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1には、樹脂フェライトから成る2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。これら4個のコアユニット2は、接着材による接着等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0028】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4を準用して示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0029】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純に一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0030】
さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3及び枠部材4が、共に樹脂フェライトにて構成されるため、第一の実施形態と比較して、より軽量に構成することができると共に、衝撃が加わった場合にも、より割れ欠けを生じにくくすることができる。また、当該棒状コア組立体1は、全体が樹脂フェライトにて構成されるため、当該棒状コア組立体1自体を複数のコアユニット2に分割せずに一体成形することも当然に可能である。このような場合には、当該棒状コア組立体1を作成する際のコストを大幅に抑えることができる。
【0031】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このような場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0032】
(第三の実施形態)
次に、以上に説明した第一、第二の実施形態における棒状コア組立体の他例について説明する。尚、本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材が樹脂フェライトにて構成され、一方、枠部材がフェライト焼結体にて構成されるものである。
【0033】
具体的には、図1を準用して示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のコアユニット2から構成されており、該コアユニット2は、図2に示すように、略Cの字形状を成す2個のフェライト樹脂部材、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す3個のフェライト焼結体、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、樹脂フェライトから成る2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。これら4個のコアユニット2は、接着材による接着、或いは、樹脂材料によるモールド等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0034】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4を準用して示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0035】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純にフェライト焼結体にて一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0036】
さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3が樹脂フェライトにて構成されるため、第一の実施形態と比較して、より軽量に構成することができると共に、衝撃が加わった場合にも、より割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される立脚部材3の加工は容易であるため、その形状を調整することで、当該棒状コア組立体1の寸法精度を容易に向上させることができる。
【0037】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このような場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0038】
(第四の実施形態)
次に、以上に説明した第一〜第三の実施形態における棒状コア組立体の他例について説明する。尚、本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材がフェライト焼結体及び樹脂フェライトにて構成され、一方、枠部材がフェライト焼結体にて構成されるものである。
【0039】
具体的には、図1を準用して示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のコアユニット2から構成されており、該コアユニット2は、図2に示すように、略Cの字形状を成す1個のフェライト焼結体と1個のフェライト樹脂部材、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す3個のフェライト焼結体、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、フェライト焼結体又はフェライト樹脂部材から成る2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。これら4個のコアユニット2は、接着材による接着、或いは、樹脂材料によるモールド等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0040】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4を準用して示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0041】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純にフェライト焼結体にて一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0042】
さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3の一部が樹脂フェライトにて構成されるため、第一の実施形態と比較して、より軽量に構成することができると共に、衝撃が加わった場合にも、より割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される立脚部材3の加工は容易であるため、その形状を調整することで、当該棒状コア組立体1の寸法精度を容易に向上させることができる。
【0043】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このような場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0044】
(第五の実施形態)
次に、以上に説明した第一〜第四の実施形態における棒状コア組立体の他例について説明する。尚、本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材及び枠部材が、それぞれフェライト焼結体と樹脂フェライトにて構成されるものである。
【0045】
具体的には、図1を準用して示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のコアユニット2から構成されており、該コアユニット2は、図2に示すように、略Cの字形状を成す1個のフェライト焼結体と1個のフェライト樹脂部材、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す1又は2個のフェライト焼結体と2又は1個のフェライト樹脂部材、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、フェライト焼結体又はフェライト樹脂部材からなる2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。これら4個のコアユニット2は、接着材による接着、或いは、樹脂材料によるモールド等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0046】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4を準用して示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0047】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純にフェライト焼結体にて一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0048】
さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3及び枠部材4の一部が樹脂フェライトにて構成されるため、第一の実施形態と比較して、より軽量に構成することができると共に、衝撃が加わった場合にも、より割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される部材の加工は容易であるため、その形状を調整することで、当該棒状コア組立体1の寸法精度を容易に向上させることができる。
【0049】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このような場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0050】
(第六の実施形態)
次に、以上に説明した第一〜第五の実施形態における棒状コア組立体の他例について説明する。尚、本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材及び枠部材が、コアユニット毎に、フェライト焼結体又は樹脂フェライトにて構成されるものである。
【0051】
具体的には、図1を準用して示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のコアユニット2から構成されており、該コアユニット2は、図2に示すように、略Cの字形状を成す2個のフェライト焼結体又は2個のフェライト樹脂部材、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す3個のフェライト焼結体又は3個のフェライト樹脂部材、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、そのコアユニット2を構成する立脚部材3及び枠部材4と同様にフェライト焼結体又はフェライト樹脂部材からなる2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。即ち、これら4個のコアユニット2の内、例えば2個はフェライト焼結体により構成され、残りの2個は樹脂フェライトにて構成される。そして、これら4個のコアユニット2は、接着材による接着、或いは、樹脂材料によるモールド等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0052】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4を準用して示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0053】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純にフェライト焼結体にて一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0054】
さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、当該棒状コア組立体1を構成する例えば4個のコアユニット2の内、例えば2個のコアユニット2を構成する立脚部材3及び枠部材4が樹脂フェライトにて構成されるため、第一の実施形態と比較して、より軽量に構成することができると共に、衝撃が加わった場合にも、より割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される部材の加工は容易であるため、その形状を調整することで、当該棒状コア組立体1の寸法精度を容易に向上させることができる。
【0055】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このような場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0056】
尚、本発明に係る棒状コア組立体は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、この他にも、例えば、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3がフェライト焼結体にて構成され、一方、枠部材4が樹脂フェライトにて構成されるもの、例えば、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3がフェライト焼結体及び樹脂フェライトにて構成され、一方、枠部材が樹脂フェライトにて構成されるもの、例えば、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3がフェライト焼結体又は樹脂フェライトにて構成され、一方、枠部材がフェライト焼結体及び樹脂フェライトにて構成されるもの等であっても良い。また、樹脂フェライトにて構成される部分に関しては、コアユニット2毎に分割せずに、これを一体に成形することにしても良い。さらに、当該棒状コア組立体1の内、樹脂フェライトにて構成する部分を、例えば、フェライトを含有しない耐熱性の樹脂材料にて構成すること等にしても良い。
【0057】
[加熱定着装置の構成]
次に、以上に説明した本発明に係る棒状コア組立体及び誘導加熱装置を用いて構成される加熱定着装置の構成について説明する。尚、当該加熱定着装置は、先の誘導加熱装置に加圧ローラ等が追加されることで構成されるものであって、電子写真式の複写機、プリンタ及びファクシミリ等の画像形成装置に用いられるものである。
【0058】
図5に示すように、本実施形態における加熱定着装置60は、先に説明した誘導加熱装置40に、加圧ローラ20b及び加圧装置50が追加されることで構成されている。尚、以下においては、加熱ローラ20a及び加圧ローラ20bを併せて定着ローラ20と称することにする。
【0059】
このような構成において、棒状コア組立体1は、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を収集し、図示省略の磁気回路によって、これを励磁コイル10へ還元する。励磁コイル10は、電源装置30から電流を供給されることで磁束を発生する。因みに、当該励磁コイル10のコイルの巻き方はこれに限定されるものではなく、他のものであっても良い。定着ローラ20を構成する一対のローラの内、加熱ローラ20aは、磁性材料から構成され、或いは、磁性素材から成る磁性層等を包含して、励磁コイル10から発生する磁束による磁界の影響を受けて、内部に渦電流が誘導されることで、そのジュール熱により発熱する。尚、当該加熱ローラ20aの温度は、図示省略の温度センサによって随時検知され、該温度センサからの検知結果に基づいて、図示省略の制御部が、電源装置30から励磁コイル10に供給される電流値の調整を行うことで、所定の値に制御される。一方、加圧ローラ20bは、バネ材等から成る加圧装置50によって、加熱ローラ20aに対して所定の圧力で押圧され、さらに、該加熱ローラ20aとの間に記録材料Pを挟持しつつ、自身20b又は加熱ローラ20aが図示省略の駆動モータにより回転駆動することで、記録用紙Pを加熱/加圧して画像を定着しつつ、これを搬送するようになっている。
【0060】
当該加熱定着装置60においては、棒状コア組立体1が励磁コイル10全体を覆うような構成となっているため、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができ、これをもって、当該加熱定着装置60の加熱効率を高めることができる。また、棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4のみからなる骨組み構造となっているため、当該加熱定着装置60を軽量に構成することができる。さらに、棒状コア組立体1は、複数のコアユニット2から構成されているため、当該加熱定着装置60自体に衝撃が加わった場合にも、棒状コア組立体1に割れ欠けが生じにくくなっている。
【0061】
さらに、例えば、棒状コア組立体1の立脚部材3及び/又は枠部材4が樹脂フェライトにて構成される場合には、当該加熱定着装置60自体を更に軽量に構成することができると共に、当該加熱定着装置60に衝撃が加わった場合にも、更に割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される部材の加工が容易であることから、該樹脂部材の形状を調整することで、棒状コア組立体1全体の寸法精度を容易に向上させることができ、これをもって、当該加熱定着装置60自体の加熱効率をさらに向上させることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る棒状コア組立体によれば、励磁コイルの全体を覆うことができるので、励磁コイルの定着ローラと反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体は、立脚部材及び枠部材のみからなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体は複数のコアユニットから構成されるため、当該棒状コア組立体を単純に一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。さらに、コアユニットの立脚部材及び枠部材を互いに所定の角度をもって斜めに組み合わせることで、励磁コイルに対する遮蔽面積を増加させることができ、これをもって、漏れ磁束を収集する効率をさらに向上させることができる。
【0063】
さらに、例えば、棒状コア組立体の立脚部材及び/又は枠部材が樹脂フェライトにて構成される場合には、当該棒状コア組立体をさらに軽量に構成することができると共に、当該棒状コア組立体に衝撃が加わった場合にも、さらに割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される部材の加工は容易であることから、該樹脂部材の形状を調整することで、当該棒状コア組立体の寸法精度を容易に向上させることができる。
【0064】
以上に説明したように、本発明に係る誘導加熱装置及び加熱定着装置によれば、棒状コア組立体が励磁コイル全体を覆うような構成となっているため、励磁コイルの定着ローラと反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができ、これをもって、当該装置の加熱効率を高めることができる。また、棒状コア組立体は、立脚部材及び枠部材のみからなる骨組み構造となっているため、当該装置を軽量に構成することができる。さらに、棒状コア組立体は、複数のコアユニットから構成されているため、当該装置に衝撃が加わった場合にも、棒状コア組立体に割れ欠けが生じにくくすることができる。
【0065】
さらに、例えば、棒状コア組立体の立脚部材及び/又は枠部材が樹脂フェライトにて構成される場合には、当該装置をさらに軽量に構成することができると共に、当該装置に衝撃が加わった場合にも、さらに割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される部材の加工は容易であることから、該樹脂部材の形状を調整することで、棒状コア組立体全体の寸法精度を容易に向上させることができ、これをもって、当該装置の加熱効率をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る棒状コア組立体の全体構成を表す斜視図である。
【図2】図1に示す棒状コア組立体を構成するコアユニットの全体構成を表す三面図である。
【図3】図2に示すコアユニットの他の構成例を表す三面図である。
【図4】図1に示す棒状コア組立体を用いて構成される誘導加熱装置の全体構成を表す斜視図である。
【図5】図1に示す棒状コア組立体を用いて構成される加熱定着装置の全体構成を表す斜視図である。
【符号の説明】
1…棒状コア組立体
2…コアユニット
3…立脚部材
4…枠部材
10…励磁コイル
20…定着ローラ
20a…加熱ローラ
20b…加圧ローラ
30…電源装置
40…誘導加熱装置
50…加圧装置
60…加熱定着装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真式の複写機、プリンタ及びファクシミリ等に用いられ、誘導加熱方式により加熱を行う誘導加熱装置及び加熱定着装置、及び、それらに用いられるコアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真式の複写機等には、記録紙乃至転写材等のシート(記録媒体)上に転写されたトナー像を該シートに定着させる定着装置が設けられている。この定着装置は、例えば、シート上のトナーを熱溶融させる加熱ローラとも称される定着ローラと、当該定着ローラに圧接してシートを挟持する加圧ローラとを有している。定着ローラは中空状に形成され、この定着ローラの中心軸上には、発熱体が保持手段により保持されている。
【0003】
この発熱体は、例えば、ハロゲンランプ等の管状発熱ヒータより構成され、所定の電圧が印加されることにより発熱するものである。
【0004】
このハロゲンランプは定着ローラの中心軸に位置しているため、ハロゲンランプから発せられた熱は定着ローラ内壁に均一に幅射され、定着ローラの外壁の温度分布は円周方向において均一となる。定着ローラの外壁は、その温度が定着に適した温度(例えば、150〜200℃)になるまで加熱される。この状態で定着ローラと加圧ローラは圧接しながら互いに逆方向へ回転し、トナーが付着したシートを挟持する。定着ローラと加圧ローラの圧接部(以下、ニップ部と称する)において、シート上のトナーは定着ローラの熱により溶解し、両ローラから作用する圧力によりシートに定着される。
【0005】
しかしながら、ハロゲンランプ等から構成される発熱体を備えた上記定着装置においては、ハロゲンランプからの幅射熱を利用して定着ローラを加熱するため、電源を投入した後、定着ローラの温度が定着に適した所定温度に達するまでの時間(以下、ウォームアップタイムと称する)に比較的長時間を要していた。このため、その間、使用者は複写機を使用することができず、長時間の待機を強いられるという問題があった。
【0006】
当然、ユーザの操作性を向上させるべく、多量の電力を定着ローラに印加することでウォームアップタイムの短縮を図ることは可能であるが、このような場合には、定着装置における消費電力が増大し、省エネルギー化を実現することが不可能となる。特に、複写機等の商品の価値を高めるために、省エネルギー化(低消費電力化)の実現が重要視されている近年においては、この省エネルギー化(低消費電力化)と、ユーザの操作性向上(クイックプリント・ウォームアップタイムの短縮化)との両立を図ることが必要となっている。
【0007】
そこで、このような課題を解決するべく、特開昭59−33787号公報や、特開2000−268952号公報等に示されるように、加熱源として高周波誘導を利用した誘導加熱方式の定着装置が提案されている。
【0008】
例えば、特開昭59−33787号公報に示される誘導加熱方式の定着装置は、金属導体からなる中空の定着ローラの内部にコイルが同心状に配置されており、このコイルに高周波電流を流して生じた高周波磁界により定着ローラに誘導電流(渦電流)を発生させ、定着ローラ自体の表皮抵抗によって定着ローラそのものをジュール発熱させるようになっている。この定着装置によれば、誘導加熱方式により電気から熱への変換効率が極めて向上されるため、ウォームアップタイムの短縮化が可能となる。
【0009】
しかしながら、このような定着装置にあっては、定着ローラの内面への熱放射のために、コイル周辺の温度上昇が大きく、そのためコイルの電気抵抗の上昇が発生し、必要電力が増加してしまうという問題や、コイルを定着ローラの内部に配置するため、手間がかかりコスト高になるという問題や、コイルを定着ローラの内部に納めるべく、その大きさや構成に制限が課されるという問題があった。
【0010】
また、例えば、特開2000−268952号公報に示される加熱装置は、内部に発熱層を有する中空の搬送体(定着ローラ)の内部及び外部の対向する位置に励磁コイルが配置されており、この励磁コイルに交流電圧を印加して励起された磁束により搬送体の発熱層に誘導電流(渦電流)を発生させ、発熱層自体の表皮抵抗によって搬送体そのものをジュール発熱させるようになっている。この加熱装置によれば、搬送体内部及び外部に配置された励磁コイル間において磁束がループ状に励起されるため、搬送体を効率的に加熱することができ、さらにウォームアップタイムの短縮化が可能となる。
【0011】
しかしながら、このような加熱装置にあっては、搬送体(定着ローラ)の内部及び外部に励磁コイルを配置するため、二重の手間がかかりコスト高になるという問題や、その大きさや構成に制限が課されるという問題があった。
【0012】
そこで、このような問題を解決するべく、コイルを定着ローラの外部に設けた定着装置(以下、加熱定着装置と称する)が発明され、今日までに多数開示されるに至っているが、このような加熱定着装置においては、コイルから発生する磁束の内、定着ローラと反対側の面にあるものは、所謂、漏れ磁束して、加熱に利用されないばかりか、周辺の装置に対して非所望な磁界を発生させる原因となるために、通常、フェライト材量から成るコアをコイルの定着ローラと反対側の面に配置して、このフェライト材料によって漏れ磁束を収集し、磁気回路にて、これをコイルに還元せしめることで、当該加熱装置の加熱効率を向上させることが行われている。
【0013】
ここで、加熱効率を高めるためには、いかに漏れ磁束を効率良く収集できるかが重要となるのだが、単純にコイルの定着ローラと反対側の面を充分な大きさのフェライトコアで覆うことにしても、当該フェライトコアはフェライト焼結体から成るため、重量が大きくなり、その大きさから寸法精度を維持することも困難となり、これに伴い、漏れ磁束の収集効率が落ちるばかりか、当該フェライトコアを作成するためのコストも高くなり、さらには、当該フェライトコアに衝撃が加わった場合には、割れ欠けが発生しやすい等といった問題が生じることになる。
【0014】
従って、加熱効率が高く、軽量且つ低コストで、衝撃にも強いといった加熱定着装置を提供するためには、これらの問題を解決するコア、即ち、漏れ磁束を効率良く収集でき、軽量且つ低コストで、寸法精度も確保されており、さらに、衝撃にも強いといったコアが必要となった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、励磁コイルを定着ローラの外部に設け、これを配置する際の手間を省きコストを抑えると共に、励磁コイルからの漏れ磁束を収集するコアを、漏れ磁束を効率良く収集するように、また、軽量且つ低コストに、さらに、寸法精度を確保して、衝撃に対しても強く構成することで、これを用いる誘導加熱装置及び加熱定着装置においては、その加熱効率を高め、また、これら装置を軽量且つ低コストに、さらには、衝撃に対しても強く構成することを可能とすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の棒状コア組立体は、略Cの字形状を成す複数の立脚部と、前記立脚部のCの字内面にて、前記立脚部と所定の角度をもって組み合わされる直線形状を成す複数の枠部とから構成されることを特徴とする。
【0017】
上記課題を解決するために、請求項10記載の誘導加熱装置は、円筒形状を成し、強磁性体により構成される定着ローラと、前記定着ローラの外周面近傍に配置される励磁コイルと、該励磁コイルに所定の高周波電流を印加する電力供給手段と、前記励磁コイルの外側面近傍に配置される請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の棒状コア組立体とから構成されることを特徴とする。
【0018】
上記課題を解決するために、請求項11記載の加熱定着装置は、円筒形状を成し、強磁性体により構成される定着ローラと、該定着ローラと対向する位置に配置され、これを押圧するように設けられる加圧ローラと、前記定着ローラの外周面近傍に配置される励磁コイルと、該励磁コイルに所定の高周波電流を印加する電力供給手段と、前記励磁コイルの外側面近傍に配置される請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の棒状コア組立体とから構成されることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る棒状コア組立体、それを用いた誘導加熱装置及び加熱定着装置の様々な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
[棒状コア組立体の構成]
まず、本発明に係る棒状コア組立体の構成について説明する。尚、当該棒状コア組立体は、同述する誘導加熱装置に組み込まれるものであって、該誘導加熱装置は、さらに加圧ローラ等が追加されることで、後述する加熱定着装置を構成して、電子写真式の複写機、プリンタ及びファクシミリ等の画像形成装置に用いられるものである。
【0021】
(第一の実施形態)
本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材及び枠部材が、共にフェライト焼結体にて構成されるものである。
【0022】
具体的には、図1に示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のユニット(以下、コアユニットと称する)2から構成されており、該コアユニット2は、図2(a)〜(c)の三面図に示すように、略Cの字形状を成す2個のフェライト焼結体、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す3個のフェライト焼結体、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1には、フェライト焼結体から成る2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。これら4個のコアユニット2は、接着材による接着、或いは、樹脂材料によるモールド等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0023】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4に示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0024】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純に一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0025】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このように構成した場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0026】
(第二の実施形態)
次に、以上に説明した第一の実施形態における棒状コア組立体の他例について説明する。尚、本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材及び枠部材が、共に樹脂フェライトにて構成されるものである。
【0027】
具体的には、図1を準用して示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のコアユニット2から構成されており、該コアユニット2は、図2に示すように、略Cの字形状を成す2個の樹脂フェライト部材、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す3個の樹脂フェライト部材、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1には、樹脂フェライトから成る2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。これら4個のコアユニット2は、接着材による接着等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0028】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4を準用して示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0029】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純に一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0030】
さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3及び枠部材4が、共に樹脂フェライトにて構成されるため、第一の実施形態と比較して、より軽量に構成することができると共に、衝撃が加わった場合にも、より割れ欠けを生じにくくすることができる。また、当該棒状コア組立体1は、全体が樹脂フェライトにて構成されるため、当該棒状コア組立体1自体を複数のコアユニット2に分割せずに一体成形することも当然に可能である。このような場合には、当該棒状コア組立体1を作成する際のコストを大幅に抑えることができる。
【0031】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このような場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0032】
(第三の実施形態)
次に、以上に説明した第一、第二の実施形態における棒状コア組立体の他例について説明する。尚、本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材が樹脂フェライトにて構成され、一方、枠部材がフェライト焼結体にて構成されるものである。
【0033】
具体的には、図1を準用して示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のコアユニット2から構成されており、該コアユニット2は、図2に示すように、略Cの字形状を成す2個のフェライト樹脂部材、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す3個のフェライト焼結体、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、樹脂フェライトから成る2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。これら4個のコアユニット2は、接着材による接着、或いは、樹脂材料によるモールド等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0034】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4を準用して示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0035】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純にフェライト焼結体にて一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0036】
さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3が樹脂フェライトにて構成されるため、第一の実施形態と比較して、より軽量に構成することができると共に、衝撃が加わった場合にも、より割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される立脚部材3の加工は容易であるため、その形状を調整することで、当該棒状コア組立体1の寸法精度を容易に向上させることができる。
【0037】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このような場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0038】
(第四の実施形態)
次に、以上に説明した第一〜第三の実施形態における棒状コア組立体の他例について説明する。尚、本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材がフェライト焼結体及び樹脂フェライトにて構成され、一方、枠部材がフェライト焼結体にて構成されるものである。
【0039】
具体的には、図1を準用して示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のコアユニット2から構成されており、該コアユニット2は、図2に示すように、略Cの字形状を成す1個のフェライト焼結体と1個のフェライト樹脂部材、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す3個のフェライト焼結体、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、フェライト焼結体又はフェライト樹脂部材から成る2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。これら4個のコアユニット2は、接着材による接着、或いは、樹脂材料によるモールド等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0040】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4を準用して示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0041】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純にフェライト焼結体にて一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0042】
さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3の一部が樹脂フェライトにて構成されるため、第一の実施形態と比較して、より軽量に構成することができると共に、衝撃が加わった場合にも、より割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される立脚部材3の加工は容易であるため、その形状を調整することで、当該棒状コア組立体1の寸法精度を容易に向上させることができる。
【0043】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このような場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0044】
(第五の実施形態)
次に、以上に説明した第一〜第四の実施形態における棒状コア組立体の他例について説明する。尚、本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材及び枠部材が、それぞれフェライト焼結体と樹脂フェライトにて構成されるものである。
【0045】
具体的には、図1を準用して示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のコアユニット2から構成されており、該コアユニット2は、図2に示すように、略Cの字形状を成す1個のフェライト焼結体と1個のフェライト樹脂部材、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す1又は2個のフェライト焼結体と2又は1個のフェライト樹脂部材、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、フェライト焼結体又はフェライト樹脂部材からなる2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。これら4個のコアユニット2は、接着材による接着、或いは、樹脂材料によるモールド等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0046】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4を準用して示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0047】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純にフェライト焼結体にて一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0048】
さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3及び枠部材4の一部が樹脂フェライトにて構成されるため、第一の実施形態と比較して、より軽量に構成することができると共に、衝撃が加わった場合にも、より割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される部材の加工は容易であるため、その形状を調整することで、当該棒状コア組立体1の寸法精度を容易に向上させることができる。
【0049】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このような場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0050】
(第六の実施形態)
次に、以上に説明した第一〜第五の実施形態における棒状コア組立体の他例について説明する。尚、本実施形態における棒状コア組立体は、当該棒状コア組立体を構成する立脚部材及び枠部材が、コアユニット毎に、フェライト焼結体又は樹脂フェライトにて構成されるものである。
【0051】
具体的には、図1を準用して示すように、当該棒状コア組立体1は、例えば4個のコアユニット2から構成されており、該コアユニット2は、図2に示すように、略Cの字形状を成す2個のフェライト焼結体又は2個のフェライト樹脂部材、即ち、2個の立脚部材3と、該立脚部材3とそのCの字内面にて、これと直交する方向に組み合わされる直線形状を成す3個のフェライト焼結体又は3個のフェライト樹脂部材、即ち、3個の枠部材4とから構成されている。さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、そのコアユニット2を構成する立脚部材3及び枠部材4と同様にフェライト焼結体又はフェライト樹脂部材からなる2個の立脚部材3がその両端部に追加されている。即ち、これら4個のコアユニット2の内、例えば2個はフェライト焼結体により構成され、残りの2個は樹脂フェライトにて構成される。そして、これら4個のコアユニット2は、接着材による接着、或いは、樹脂材料によるモールド等により互いに接合され、全体として当該棒状コア組立体1を構成している。
【0052】
さらに、当該棒状コア組立体1の内側、即ち、Cの字内面には、図4を準用して示すように、加熱ローラ20aを加熱する手段である励磁コイル10が配置され、また、この励磁コイル10の内側には、加熱対象である加熱ローラ20aが配置され、さらに、励磁コイル10には、これに所定の高周波電流を印加する電源装置30が接続されることで、誘導加熱装置40が構成される。
【0053】
同図に示すように、当該棒状コア組立体1を励磁コイル10の全体を覆うような形状とすることで、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4からなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体1を複数のコアユニット2から構成することで、当該棒状コア組立体1を単純にフェライト焼結体にて一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体1に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。
【0054】
さらに、本実施形態における棒状コア組立体1は、当該棒状コア組立体1を構成する例えば4個のコアユニット2の内、例えば2個のコアユニット2を構成する立脚部材3及び枠部材4が樹脂フェライトにて構成されるため、第一の実施形態と比較して、より軽量に構成することができると共に、衝撃が加わった場合にも、より割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される部材の加工は容易であるため、その形状を調整することで、当該棒状コア組立体1の寸法精度を容易に向上させることができる。
【0055】
ところで、コアユニット2の立脚部材3及び枠部材4は、図1及び図2に示すように、互いに直交する方向に組み合わす他にも、例えば、図3に示すように、互いに所定の角度をもって斜めに組み合わすことも当然に可能である。このような場合には、励磁コイル10に対する遮蔽面積が増加するため、より多くの漏れ磁束を収集することができる。
【0056】
尚、本発明に係る棒状コア組立体は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、この他にも、例えば、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3がフェライト焼結体にて構成され、一方、枠部材4が樹脂フェライトにて構成されるもの、例えば、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3がフェライト焼結体及び樹脂フェライトにて構成され、一方、枠部材が樹脂フェライトにて構成されるもの、例えば、当該棒状コア組立体1を構成する立脚部材3がフェライト焼結体又は樹脂フェライトにて構成され、一方、枠部材がフェライト焼結体及び樹脂フェライトにて構成されるもの等であっても良い。また、樹脂フェライトにて構成される部分に関しては、コアユニット2毎に分割せずに、これを一体に成形することにしても良い。さらに、当該棒状コア組立体1の内、樹脂フェライトにて構成する部分を、例えば、フェライトを含有しない耐熱性の樹脂材料にて構成すること等にしても良い。
【0057】
[加熱定着装置の構成]
次に、以上に説明した本発明に係る棒状コア組立体及び誘導加熱装置を用いて構成される加熱定着装置の構成について説明する。尚、当該加熱定着装置は、先の誘導加熱装置に加圧ローラ等が追加されることで構成されるものであって、電子写真式の複写機、プリンタ及びファクシミリ等の画像形成装置に用いられるものである。
【0058】
図5に示すように、本実施形態における加熱定着装置60は、先に説明した誘導加熱装置40に、加圧ローラ20b及び加圧装置50が追加されることで構成されている。尚、以下においては、加熱ローラ20a及び加圧ローラ20bを併せて定着ローラ20と称することにする。
【0059】
このような構成において、棒状コア組立体1は、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を収集し、図示省略の磁気回路によって、これを励磁コイル10へ還元する。励磁コイル10は、電源装置30から電流を供給されることで磁束を発生する。因みに、当該励磁コイル10のコイルの巻き方はこれに限定されるものではなく、他のものであっても良い。定着ローラ20を構成する一対のローラの内、加熱ローラ20aは、磁性材料から構成され、或いは、磁性素材から成る磁性層等を包含して、励磁コイル10から発生する磁束による磁界の影響を受けて、内部に渦電流が誘導されることで、そのジュール熱により発熱する。尚、当該加熱ローラ20aの温度は、図示省略の温度センサによって随時検知され、該温度センサからの検知結果に基づいて、図示省略の制御部が、電源装置30から励磁コイル10に供給される電流値の調整を行うことで、所定の値に制御される。一方、加圧ローラ20bは、バネ材等から成る加圧装置50によって、加熱ローラ20aに対して所定の圧力で押圧され、さらに、該加熱ローラ20aとの間に記録材料Pを挟持しつつ、自身20b又は加熱ローラ20aが図示省略の駆動モータにより回転駆動することで、記録用紙Pを加熱/加圧して画像を定着しつつ、これを搬送するようになっている。
【0060】
当該加熱定着装置60においては、棒状コア組立体1が励磁コイル10全体を覆うような構成となっているため、励磁コイル10の定着ローラ20と反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができ、これをもって、当該加熱定着装置60の加熱効率を高めることができる。また、棒状コア組立体1は、立脚部材3及び枠部材4のみからなる骨組み構造となっているため、当該加熱定着装置60を軽量に構成することができる。さらに、棒状コア組立体1は、複数のコアユニット2から構成されているため、当該加熱定着装置60自体に衝撃が加わった場合にも、棒状コア組立体1に割れ欠けが生じにくくなっている。
【0061】
さらに、例えば、棒状コア組立体1の立脚部材3及び/又は枠部材4が樹脂フェライトにて構成される場合には、当該加熱定着装置60自体を更に軽量に構成することができると共に、当該加熱定着装置60に衝撃が加わった場合にも、更に割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される部材の加工が容易であることから、該樹脂部材の形状を調整することで、棒状コア組立体1全体の寸法精度を容易に向上させることができ、これをもって、当該加熱定着装置60自体の加熱効率をさらに向上させることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る棒状コア組立体によれば、励磁コイルの全体を覆うことができるので、励磁コイルの定着ローラと反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができる。また、当該棒状コア組立体は、立脚部材及び枠部材のみからなる骨組み構造となっているため、これを軽量に構成することができる。さらに、当該棒状コア組立体は複数のコアユニットから構成されるため、当該棒状コア組立体を単純に一体成形した場合と比較して、寸法精度を容易に確保することができる。また、当該棒状コア組立体に衝撃が加わった場合にも、その接合部分においてこれを吸収することが可能となるため、割れ欠けを生じにくくすることができる。さらに、コアユニットの立脚部材及び枠部材を互いに所定の角度をもって斜めに組み合わせることで、励磁コイルに対する遮蔽面積を増加させることができ、これをもって、漏れ磁束を収集する効率をさらに向上させることができる。
【0063】
さらに、例えば、棒状コア組立体の立脚部材及び/又は枠部材が樹脂フェライトにて構成される場合には、当該棒状コア組立体をさらに軽量に構成することができると共に、当該棒状コア組立体に衝撃が加わった場合にも、さらに割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される部材の加工は容易であることから、該樹脂部材の形状を調整することで、当該棒状コア組立体の寸法精度を容易に向上させることができる。
【0064】
以上に説明したように、本発明に係る誘導加熱装置及び加熱定着装置によれば、棒状コア組立体が励磁コイル全体を覆うような構成となっているため、励磁コイルの定着ローラと反対側の面から発生する漏れ磁束を効率良く収集することができ、これをもって、当該装置の加熱効率を高めることができる。また、棒状コア組立体は、立脚部材及び枠部材のみからなる骨組み構造となっているため、当該装置を軽量に構成することができる。さらに、棒状コア組立体は、複数のコアユニットから構成されているため、当該装置に衝撃が加わった場合にも、棒状コア組立体に割れ欠けが生じにくくすることができる。
【0065】
さらに、例えば、棒状コア組立体の立脚部材及び/又は枠部材が樹脂フェライトにて構成される場合には、当該装置をさらに軽量に構成することができると共に、当該装置に衝撃が加わった場合にも、さらに割れ欠けを生じにくくすることができる。また、樹脂フェライトにて構成される部材の加工は容易であることから、該樹脂部材の形状を調整することで、棒状コア組立体全体の寸法精度を容易に向上させることができ、これをもって、当該装置の加熱効率をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る棒状コア組立体の全体構成を表す斜視図である。
【図2】図1に示す棒状コア組立体を構成するコアユニットの全体構成を表す三面図である。
【図3】図2に示すコアユニットの他の構成例を表す三面図である。
【図4】図1に示す棒状コア組立体を用いて構成される誘導加熱装置の全体構成を表す斜視図である。
【図5】図1に示す棒状コア組立体を用いて構成される加熱定着装置の全体構成を表す斜視図である。
【符号の説明】
1…棒状コア組立体
2…コアユニット
3…立脚部材
4…枠部材
10…励磁コイル
20…定着ローラ
20a…加熱ローラ
20b…加圧ローラ
30…電源装置
40…誘導加熱装置
50…加圧装置
60…加熱定着装置
Claims (11)
- 略Cの字形状を成す複数の立脚部と、前記立脚部のCの字内面にて、前記立脚部と所定の角度をもって組み合わされる直線形状を成す複数の枠部とから構成されることを特徴とする棒状コア組立体。
- 前記棒状コア組立体は、前記立脚部と前記枠部とから構成されるユニットが複数繋ぎ合わされることで構成されることを特徴とする請求項1記載の棒状コア組立体。
- 前記立脚部は、前記枠部に対して斜め方向に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の棒状コア組立体。
- 前記立脚部及び前記枠部は、共にフェライト焼結体から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の棒状コア組立体。
- 前記立脚部及び前記枠部は、共に樹脂フェライトから成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の棒状コア組立体。
- 前記立脚部及び前記枠部の何れか一方は、樹脂フェライトから成り、もう一方は、フェライト焼結体から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の棒状コア組立体。
- 前記立脚部及び前記枠部の何れか一方は、樹脂フェライト又はフェライト焼結体のみから成り、もう一方は、樹脂フェライトから成るものとフェライト焼結体から成るものとを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の棒状コア組立体。
- 前記立脚部及び前記枠部は、共に樹脂フェライトから成るものとフェライト焼結体から成るものとを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の棒状コア組立体。
- 前記立脚部及び前記枠部は、前記ユニット毎に樹脂フェライトから成るものとフェライト焼結体から成るものとに分かれていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の棒状コア組立体。
- 円筒形状を成し、強磁性体により構成される定着ローラと、前記定着ローラの外周面近傍に配置される励磁コイルと、該励磁コイルに所定の高周波電流を印加する電力供給手段と、前記励磁コイルの外側面近傍に配置される請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の棒状コア組立体とから構成されることを特徴とする誘導加熱装置。
- 円筒形状を成し、強磁性体により構成される定着ローラと、該定着ローラと対向する位置に配置され、これを押圧するように設けられる加圧ローラと、前記定着ローラの外周面近傍に配置される励磁コイルと、該励磁コイルに所定の高周波電流を印加する電力供給手段と、前記励磁コイルの外側面近傍に配置される請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の棒状コア組立体とから構成されることを特徴とする加熱定着装置。
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JP2002180250A JP2004021216A (ja) | 2002-06-20 | 2002-06-20 | 棒状コア組立体、それを用いた誘導加熱装置及び加熱定着装置 |
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Cited By (2)
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JP2007147811A (ja) * | 2005-11-25 | 2007-06-14 | Ricoh Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
CN104185326A (zh) * | 2014-08-28 | 2014-12-03 | 上海锐漫能源科技有限公司 | 加热金属件的电感应加热器 |
-
2002
- 2002-06-20 JP JP2002180250A patent/JP2004021216A/ja active Pending
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