JP2004019766A - 防食被覆鋼管溶接部の防食被覆施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】施工現場で簡単な被覆手段で、被覆鋼管の防食被覆層と同等の性状、性能を有し、パイプライン全体の防食性能の向上により長期的な防食品質を維持できる防食被覆鋼管溶接部の防食被覆施工方法を提供する。
【解決手段】防食被覆鋼管の防食被覆層と同材質で同一厚みの防食シートを接着剤にて防食被覆鋼管溶接部に巻着し、該シートの周方向の両端部、および該シートの両側縁部と防食被覆鋼管の防食被覆層をそれぞれ溶接することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】防食被覆鋼管の防食被覆層と同材質で同一厚みの防食シートを接着剤にて防食被覆鋼管溶接部に巻着し、該シートの周方向の両端部、および該シートの両側縁部と防食被覆鋼管の防食被覆層をそれぞれ溶接することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、防食被覆が施されたガス導管等のパイプライン敷設工事における管継手部(溶接部)の現場被覆施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
防食被覆が施されたガス導管等のパイプライン敷設工事における管継手部(溶接部)の現場防食被覆施工(補修被覆)は、溶接完了後当該継手部に熱収縮性ポリエチレン等の熱収縮チューブ(またはシート)を巻付け、該チューブを加熱収縮させる方法が一般的である。この熱収縮チューブを加熱収縮させる施工方法としては、一般にはプロパントーチを用いて手作業にて行われていたが、この作業は熟練を要するのみならず、風や気温等の作業環境の影響を受けて加熱むらが生じ易く、また掘削溝内の狭隘な場所での作業となるためその品質にばらつきが生じ易いという欠点があった。
【0003】
そこで、このような欠点を解消するため、従来種々の熱収縮シート加熱手段が提案されている。例えば、被覆鋼管上を管軸方向に移動する治具に管軸と同心に取付けられた回転リングを管軸方向に移動させながら、該リングに取付けられた複数の加熱器にて熱収縮シートを加熱する方式のライニング装置(実公昭58−41031号公報参照)、環状ヒーターが組込まれた分割構造の円筒形加熱器を被覆鋼管に外嵌固定して熱収縮シートを加熱する方式の加熱装置(実願昭58−170809号、実願昭63−163962号参照)、被覆鋼管の円周方向に配設した複数のバーナにて熱収縮シートを加熱する鋼管加熱用リングバーナ(実公平1−13226号公報参照)、鋼管に外嵌したリング状の着脱式パイプを管軸方向に横行させながら当該パイプより熱風を吹付けて熱収縮シートを加熱する方式のシート加熱装置(特開平3−227615号公報参照)等が知られている。各装置はいずれも熱収縮シートの加熱を自動化したものであるが、実用性の面では円筒形加熱器で熱収縮シートを加熱する方式の加熱装置が有効とされ、実用化も多くなされている。
また、他の方法として、溶接部およびその周囲を覆うように取付けた型枠にエポキシ樹脂を含む樹脂状物質を注入し、溶接部およびその周囲を前記樹脂状物質で被覆する方法(特開平9−133287号公報参照)や、溶接部およびその周囲を熱収縮チューブで被覆し、そ被覆した部分を覆うように取付けた型枠にエポキシ樹脂を含む樹脂状物質を注入し、溶接部およびその周囲を前記樹脂状物質で被覆する方法(特開平9−189395号公報参照)がある。一方、防食皮膜に生じた欠陥部を現地で補修する方法として、欠陥部を所要の温度に予熱した後、あるいは接着プライマーを塗布した後、当該欠陥部にガスフレーム溶射法またはプラズマ溶射法により高分子化合物の粉体を溶射して補修皮膜を形成させる、熱収縮チューブを用いない方法も知られている(特開2002−69604号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、被覆鋼管の溶接部を熱収縮チューブにより防食被覆する施工方法では、その防食性能は熱収縮チューブ内側の粘着層や接着層の性質、施工時の前処理等、施工管理の程度に依存するため、この施工管理が的確に行われければ所望の密着性が得られず、また熱収縮チューブの場合は工場で施工される被覆鋼管の防食被覆層の厚みより小さいため部分的に保護性能が低いという欠点があった。さらに、熱収縮チューブは被覆鋼管の径毎に準備するため計画的な調達が必要で、塗料のように保管期間を過ぎると廃棄しなければならないことから経済性の面でも好ましくなかった。また、型枠を用いて樹脂状物質を注入する施工方法では、被覆鋼管の防食被覆層の表面に接着層が必要となるのみならず、溶接部の被覆材料、形状共、工場で施工する被覆鋼管の防食被覆層と均一にすることができないという欠点があった。
一方、ガスフレーム溶射法またはプラズマ溶射法により高分子化合物の粉体を溶射して補修する方法では、欠陥部を所要の温度に加熱したり、欠陥部に予め接着プライマーを塗布する際、風や気温等の作業環境の影響を受けて加熱むらや塗布むらが生じ易く、また掘削溝内の狭隘な場所での作業となるためその品質にばらつきが生じ易いという欠点があり、さらに、補修した部分と被覆鋼管の防食被覆層との間に段差が生じるという欠点もあった。
【0005】
この発明は、従来技術の前記欠点を解消するためになされたもので、工場で施工される被覆鋼管の防食被覆層と同等の性状、性能を有し、パイプライン全体の防食性能の向上により長期的な防食品質を維持でき、さらに被覆鋼管の防食被覆層と面一に施工できる防食被覆鋼管溶接部の防食被覆施工方法を提案しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、被覆鋼管の現場溶接部を防食被覆するに際し、工場で施工される被覆鋼管の防食被覆層と同等の性状、性能を得るために、工場で施工する防食被覆層と同材質のシートライニングによって現場被覆施工する方法であり、その要旨は、防食被覆鋼管の防食被覆層と同材質で同一厚みの防食シートを接着剤にて防食被覆鋼管溶接部に巻着し、該シートの周方向の端部、および該シートの両側縁部と防食被覆鋼管の防食被覆層をそれぞれ溶接することを特徴とするものである。
【0007】
この発明における防食シートは、防食被覆鋼管の防食被覆層と同材質で同一厚みのものを当該鋼管の外周に1巻するか、あるいは被覆鋼管の防食被覆層の1/2〜1/3の厚みのものを2〜3回巻きしてもよい。防食シートの可撓性を考慮すると、被覆鋼管の防食被覆層の厚みが例えば4mm程度の場合には、厚さ1.5mmの薄いシートを3回巻きするのが作業性が良好である。なお、この防食シートの内面には、溶接余盛部(ビード部)を嵌入せしめるための凹部を予め形成しておくと、接着を確実に行うことができる上、被覆鋼管の防食被覆層とほぼ面一に被覆施工できる。防食シートが多層構造(多重巻)の場合は、シートが薄いため凹部ではなく切欠きを設ける。
また、防食シートの接着剤としては、ポリオレフィン系プラスチック(ポリエチレンやポリプロピレン等)を常温で接着できる2液混合型のアクリル系接着剤を用いる他、鋼管を予熱した上でホットメルト型の接着剤を用いてもよい。
さらに、溶接部に巻着した後に行う防食シートの周方向両端部、および防食シートの両側縁部と被覆鋼管の防食被覆層の接合手段としては、ホットジェット溶接によるプラスチック溶接を用いることができる。これにより、防食シートは鋼管表面に強固に密着され、かつ防食シートは被覆鋼管の防食被覆層と完全に一体化されるため性能劣化がなく長期にわたり被覆鋼管の防食被覆層と同じ耐久性が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による防食被覆鋼管溶接部を示す防食被覆断面図、図2は同上防食被覆鋼管溶接部の断面図、図3は同上防食被覆鋼管溶接部の斜視図であり、1は防食被覆鋼管、2は管本体、3は鋼管溶接部、4は防食被覆層(プラスチック層)、5は防食シート(プラスチックシート)、6はプラスチック溶接部である。
【0009】
図1において、防食被覆鋼管1は工場において管本体2に所定厚さの防食被覆層(プラスチック層)4を被覆した防食被覆鋼管を現場で溶接し、その鋼管溶接部3の外周に当該鋼管の防食被覆層4と同材質で同一厚みの防食シート(プラスチックシート)5を巻付けて接着する。しかる後、防食シート5の両端部をホットジェット溶接によるプラスチック溶接し、ついで該防食シート5の両側縁部と防食被覆層4を溶接して鋼管溶接部3の防食被覆施工を完了する。したがって、防食被覆鋼管1の外周面には、防食シート5どうしの管軸と平行のプラスチック溶接部6と、防食シート5と防食被覆層4の管円周方向のプラスチック溶接部6が形成される。
なお、防食シート5はその内面に予め塗布されている接着剤(図面省略)にて接着されるが、接着剤が完全硬化するまで数時間要する場合には、施工時間を短縮するため防食シート5を巻付けた後プラスチックテープやバンド等で仮固定した上で該防食シート5を溶接する。また、防食シート5が1層巻の場合は、該シートの内周面に鋼管溶接部3の溶接余盛部を嵌入せしめるための凹部5−1を、防食シート5が多層巻の場合は切欠(図面省略)をそれぞれ設けておくことにより、該防食シート5の接着を確実に行うことができる上、被覆鋼管の防食被覆層とほぼ面一に被覆施工できることは前記した通りである。
【0010】
【発明の効果】
以上説明したごとく、この発明方法によれば、被覆鋼管の現場溶接部を、工場で施工する防食被覆層と同材質のシートライニングによって現場被覆施工するので、工場で施工される被覆鋼管の防食被覆層と同等の性状、性能が得られる防食被覆施工が可能であり、パイプラインの信頼性の向上、保全の簡略化に大なる効果を奏する。また、現場被覆施工は、鋼管の防食被覆層と同一厚みの防食シートを巻着して溶接するだけの比較的簡易な被覆手段で行うことができるので、溶接部防食被覆施工に要する工数が少なくてすみ、期間を短縮することができる上、該被覆鋼管の防食被覆層とほぼ面一に被覆施工できるので、パイプを直接推進する地中埋設管の推進工法にも適用できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による防食被覆鋼管溶接部を示す防食被覆断面図である。
【図2】同上防食被覆鋼管溶接部の断面図である。
【図3】同上防食被覆鋼管溶接部の斜視図である。
【符号の説明】
1 防食被覆鋼管
2 管本体
3 鋼管溶接部
4 防食被覆層(プラスチック層)
5 防食シート(プラスチックシート)
5−1 凹部
6 プラスチック溶接部
【発明の属する技術分野】
この発明は、防食被覆が施されたガス導管等のパイプライン敷設工事における管継手部(溶接部)の現場被覆施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
防食被覆が施されたガス導管等のパイプライン敷設工事における管継手部(溶接部)の現場防食被覆施工(補修被覆)は、溶接完了後当該継手部に熱収縮性ポリエチレン等の熱収縮チューブ(またはシート)を巻付け、該チューブを加熱収縮させる方法が一般的である。この熱収縮チューブを加熱収縮させる施工方法としては、一般にはプロパントーチを用いて手作業にて行われていたが、この作業は熟練を要するのみならず、風や気温等の作業環境の影響を受けて加熱むらが生じ易く、また掘削溝内の狭隘な場所での作業となるためその品質にばらつきが生じ易いという欠点があった。
【0003】
そこで、このような欠点を解消するため、従来種々の熱収縮シート加熱手段が提案されている。例えば、被覆鋼管上を管軸方向に移動する治具に管軸と同心に取付けられた回転リングを管軸方向に移動させながら、該リングに取付けられた複数の加熱器にて熱収縮シートを加熱する方式のライニング装置(実公昭58−41031号公報参照)、環状ヒーターが組込まれた分割構造の円筒形加熱器を被覆鋼管に外嵌固定して熱収縮シートを加熱する方式の加熱装置(実願昭58−170809号、実願昭63−163962号参照)、被覆鋼管の円周方向に配設した複数のバーナにて熱収縮シートを加熱する鋼管加熱用リングバーナ(実公平1−13226号公報参照)、鋼管に外嵌したリング状の着脱式パイプを管軸方向に横行させながら当該パイプより熱風を吹付けて熱収縮シートを加熱する方式のシート加熱装置(特開平3−227615号公報参照)等が知られている。各装置はいずれも熱収縮シートの加熱を自動化したものであるが、実用性の面では円筒形加熱器で熱収縮シートを加熱する方式の加熱装置が有効とされ、実用化も多くなされている。
また、他の方法として、溶接部およびその周囲を覆うように取付けた型枠にエポキシ樹脂を含む樹脂状物質を注入し、溶接部およびその周囲を前記樹脂状物質で被覆する方法(特開平9−133287号公報参照)や、溶接部およびその周囲を熱収縮チューブで被覆し、そ被覆した部分を覆うように取付けた型枠にエポキシ樹脂を含む樹脂状物質を注入し、溶接部およびその周囲を前記樹脂状物質で被覆する方法(特開平9−189395号公報参照)がある。一方、防食皮膜に生じた欠陥部を現地で補修する方法として、欠陥部を所要の温度に予熱した後、あるいは接着プライマーを塗布した後、当該欠陥部にガスフレーム溶射法またはプラズマ溶射法により高分子化合物の粉体を溶射して補修皮膜を形成させる、熱収縮チューブを用いない方法も知られている(特開2002−69604号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、被覆鋼管の溶接部を熱収縮チューブにより防食被覆する施工方法では、その防食性能は熱収縮チューブ内側の粘着層や接着層の性質、施工時の前処理等、施工管理の程度に依存するため、この施工管理が的確に行われければ所望の密着性が得られず、また熱収縮チューブの場合は工場で施工される被覆鋼管の防食被覆層の厚みより小さいため部分的に保護性能が低いという欠点があった。さらに、熱収縮チューブは被覆鋼管の径毎に準備するため計画的な調達が必要で、塗料のように保管期間を過ぎると廃棄しなければならないことから経済性の面でも好ましくなかった。また、型枠を用いて樹脂状物質を注入する施工方法では、被覆鋼管の防食被覆層の表面に接着層が必要となるのみならず、溶接部の被覆材料、形状共、工場で施工する被覆鋼管の防食被覆層と均一にすることができないという欠点があった。
一方、ガスフレーム溶射法またはプラズマ溶射法により高分子化合物の粉体を溶射して補修する方法では、欠陥部を所要の温度に加熱したり、欠陥部に予め接着プライマーを塗布する際、風や気温等の作業環境の影響を受けて加熱むらや塗布むらが生じ易く、また掘削溝内の狭隘な場所での作業となるためその品質にばらつきが生じ易いという欠点があり、さらに、補修した部分と被覆鋼管の防食被覆層との間に段差が生じるという欠点もあった。
【0005】
この発明は、従来技術の前記欠点を解消するためになされたもので、工場で施工される被覆鋼管の防食被覆層と同等の性状、性能を有し、パイプライン全体の防食性能の向上により長期的な防食品質を維持でき、さらに被覆鋼管の防食被覆層と面一に施工できる防食被覆鋼管溶接部の防食被覆施工方法を提案しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、被覆鋼管の現場溶接部を防食被覆するに際し、工場で施工される被覆鋼管の防食被覆層と同等の性状、性能を得るために、工場で施工する防食被覆層と同材質のシートライニングによって現場被覆施工する方法であり、その要旨は、防食被覆鋼管の防食被覆層と同材質で同一厚みの防食シートを接着剤にて防食被覆鋼管溶接部に巻着し、該シートの周方向の端部、および該シートの両側縁部と防食被覆鋼管の防食被覆層をそれぞれ溶接することを特徴とするものである。
【0007】
この発明における防食シートは、防食被覆鋼管の防食被覆層と同材質で同一厚みのものを当該鋼管の外周に1巻するか、あるいは被覆鋼管の防食被覆層の1/2〜1/3の厚みのものを2〜3回巻きしてもよい。防食シートの可撓性を考慮すると、被覆鋼管の防食被覆層の厚みが例えば4mm程度の場合には、厚さ1.5mmの薄いシートを3回巻きするのが作業性が良好である。なお、この防食シートの内面には、溶接余盛部(ビード部)を嵌入せしめるための凹部を予め形成しておくと、接着を確実に行うことができる上、被覆鋼管の防食被覆層とほぼ面一に被覆施工できる。防食シートが多層構造(多重巻)の場合は、シートが薄いため凹部ではなく切欠きを設ける。
また、防食シートの接着剤としては、ポリオレフィン系プラスチック(ポリエチレンやポリプロピレン等)を常温で接着できる2液混合型のアクリル系接着剤を用いる他、鋼管を予熱した上でホットメルト型の接着剤を用いてもよい。
さらに、溶接部に巻着した後に行う防食シートの周方向両端部、および防食シートの両側縁部と被覆鋼管の防食被覆層の接合手段としては、ホットジェット溶接によるプラスチック溶接を用いることができる。これにより、防食シートは鋼管表面に強固に密着され、かつ防食シートは被覆鋼管の防食被覆層と完全に一体化されるため性能劣化がなく長期にわたり被覆鋼管の防食被覆層と同じ耐久性が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による防食被覆鋼管溶接部を示す防食被覆断面図、図2は同上防食被覆鋼管溶接部の断面図、図3は同上防食被覆鋼管溶接部の斜視図であり、1は防食被覆鋼管、2は管本体、3は鋼管溶接部、4は防食被覆層(プラスチック層)、5は防食シート(プラスチックシート)、6はプラスチック溶接部である。
【0009】
図1において、防食被覆鋼管1は工場において管本体2に所定厚さの防食被覆層(プラスチック層)4を被覆した防食被覆鋼管を現場で溶接し、その鋼管溶接部3の外周に当該鋼管の防食被覆層4と同材質で同一厚みの防食シート(プラスチックシート)5を巻付けて接着する。しかる後、防食シート5の両端部をホットジェット溶接によるプラスチック溶接し、ついで該防食シート5の両側縁部と防食被覆層4を溶接して鋼管溶接部3の防食被覆施工を完了する。したがって、防食被覆鋼管1の外周面には、防食シート5どうしの管軸と平行のプラスチック溶接部6と、防食シート5と防食被覆層4の管円周方向のプラスチック溶接部6が形成される。
なお、防食シート5はその内面に予め塗布されている接着剤(図面省略)にて接着されるが、接着剤が完全硬化するまで数時間要する場合には、施工時間を短縮するため防食シート5を巻付けた後プラスチックテープやバンド等で仮固定した上で該防食シート5を溶接する。また、防食シート5が1層巻の場合は、該シートの内周面に鋼管溶接部3の溶接余盛部を嵌入せしめるための凹部5−1を、防食シート5が多層巻の場合は切欠(図面省略)をそれぞれ設けておくことにより、該防食シート5の接着を確実に行うことができる上、被覆鋼管の防食被覆層とほぼ面一に被覆施工できることは前記した通りである。
【0010】
【発明の効果】
以上説明したごとく、この発明方法によれば、被覆鋼管の現場溶接部を、工場で施工する防食被覆層と同材質のシートライニングによって現場被覆施工するので、工場で施工される被覆鋼管の防食被覆層と同等の性状、性能が得られる防食被覆施工が可能であり、パイプラインの信頼性の向上、保全の簡略化に大なる効果を奏する。また、現場被覆施工は、鋼管の防食被覆層と同一厚みの防食シートを巻着して溶接するだけの比較的簡易な被覆手段で行うことができるので、溶接部防食被覆施工に要する工数が少なくてすみ、期間を短縮することができる上、該被覆鋼管の防食被覆層とほぼ面一に被覆施工できるので、パイプを直接推進する地中埋設管の推進工法にも適用できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による防食被覆鋼管溶接部を示す防食被覆断面図である。
【図2】同上防食被覆鋼管溶接部の断面図である。
【図3】同上防食被覆鋼管溶接部の斜視図である。
【符号の説明】
1 防食被覆鋼管
2 管本体
3 鋼管溶接部
4 防食被覆層(プラスチック層)
5 防食シート(プラスチックシート)
5−1 凹部
6 プラスチック溶接部
Claims (1)
- 防食被覆鋼管溶接部を防食被覆施工する方法であって、当該防食被覆鋼管の防食被覆層と同材質で同一厚みの防食シートを接着剤にて防食被覆鋼管溶接部に巻着し、該シートの周方向の端部、および該シートの両側縁部と防食被覆鋼管の防食被覆層をそれぞれプラスチック溶接することを特徴とする防食被覆鋼管溶接部の防食被覆施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002174749A JP2004019766A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 防食被覆鋼管溶接部の防食被覆施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002174749A JP2004019766A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 防食被覆鋼管溶接部の防食被覆施工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004019766A true JP2004019766A (ja) | 2004-01-22 |
Family
ID=31173642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002174749A Withdrawn JP2004019766A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 防食被覆鋼管溶接部の防食被覆施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004019766A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014114882A (ja) * | 2012-12-10 | 2014-06-26 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | クリープ損傷を受ける金属製配管の補強工法、及び、補強構造 |
CN104879610A (zh) * | 2015-05-22 | 2015-09-02 | 张家港华日法兰有限公司 | 一种耐用法兰 |
WO2017208279A1 (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 川崎重工業株式会社 | パイプ被覆部材、パイプ被覆方法及びパイプ被覆設備 |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002174749A patent/JP2004019766A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014114882A (ja) * | 2012-12-10 | 2014-06-26 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | クリープ損傷を受ける金属製配管の補強工法、及び、補強構造 |
CN104879610A (zh) * | 2015-05-22 | 2015-09-02 | 张家港华日法兰有限公司 | 一种耐用法兰 |
WO2017208279A1 (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 川崎重工業株式会社 | パイプ被覆部材、パイプ被覆方法及びパイプ被覆設備 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050906 |