JP2004018917A - 表面処理用吊具 - Google Patents
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Abstract
【課題】被表面処理材料の端部における所定位置を正確に挟持できる表面処理用吊具とする。
【解決手段】電極11を備えた基枠10と操作レバー12を揺動自在に連結し、この基枠10に爪14を電極11の挟持面11aに向けて移動自在に取付け、この爪14と操作レバー12を、その操作レバー12の揺動によって爪14が直線的に移動するように連結し、被表面処理材料Aを挟持する時に挿入方向と反対方向の力が作用しないようにした表面処理用吊具。
【選択図】 図4
【解決手段】電極11を備えた基枠10と操作レバー12を揺動自在に連結し、この基枠10に爪14を電極11の挟持面11aに向けて移動自在に取付け、この爪14と操作レバー12を、その操作レバー12の揺動によって爪14が直線的に移動するように連結し、被表面処理材料Aを挟持する時に挿入方向と反対方向の力が作用しないようにした表面処理用吊具。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミ押出形材などの被表面処理材料を搬送枠に多数吊り下げて行なう表面処理装置において、その被表面処理材料を搬送枠に吊り下げる表面処理用吊具に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平8−291399号公報に示す表面処理用吊具が提案されている。
すなわち、図6に示すように、電極1を備えた基体2と、この基体2に設けた支持枠3と、この支持枠3に回動自在に取付けた爪4と、前記支持枠3に揺動自在に取付けられると共に、前記爪4の長孔5に挿通したピン6を有する操作レバー7と、この操作レバー7を矢印a方向に揺動付勢する図示しないばね部材を備えている。
この表面処理用吊具は、電極1の先端部1aと爪4で被表面処理材料8を挟持し、操作レバー7を矢印aと反対方向に揺動することで爪4を被表面処理材料8から離隔して挟持を解放する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の表面処理用吊具は、操作レバー7を揺動することで爪4がピン9を中心として回転するので、被表面処理材料8を確実に挟持できないことがある。
具体的には、操作レバー7を矢印aと反対方向に揺動して爪4を電極1と離れた位置とし、その状態で電極1と爪4との間に被表面処理材料8の端部を挿入し、操作レバー7を矢印a方向に揺動して爪4を電極1に接近させることで電極1と爪4で被表面処理材料8を挟持する際に、爪4はピン9を中心として矢印bで示すように被表面処理材料挿入方向(矢印c)と反方向に回転するため、この爪4で被表面処理材料8が挿入方向とは逆の方向(矢印d方向)に移動され、被表面処理材料8の端部が所定の挟持位置からずれてしまうので、確実に挟持できない。
例えば、被表面処理材料8の挟持される位置が端面近くになり、挟持した状態で被表面処理用吊具を上方に移動した時に外れて吊り下げできなかったり、吊り下げできたとしても作業中に落下することがあったりする。
【0004】
本発明は前述のことに鑑みなされたものであり、その目的は、被表面処理材料の端部を確実に挟持できるようにした表面処理用吊具を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、電極11を備えた基枠10と、この基枠10に揺動自在に取付けた操作レバー12と、この操作レバー12を一方向に揺動付勢するばね部材13と、前記操作レバー12に電極11の挟持面11aに向けて移動可能に設けた爪14を備え、
該爪14と前記操作レバー12が、操作レバー12が一方向に揺動すると爪14が電極11の挟持面11aに接する方向に直線的に移動し、他方向に揺動すると爪14が電極11の挟持面11aと離れる方向に直線的に移動するように連結されていることを特徴とする表面処理用吊具である。
【0006】
第2の発明は、第1の発明において基枠10の長手方向中間部と操作レバー12の長手方向中間部が揺動自在に連結され、
前記基枠10の長手方向の一端部に爪14が、電極11の挟持面11aに向けて移動自在で、かつ挟持部が電極11の挟持面11aに向う第1の姿勢と、挟持部が横向きとなった第2の姿勢に回動自在に取付け、
前記操作レバー12と爪14は、操作レバー12が所定角度範囲で揺動する際には爪14が第1の姿勢で電極11の挟持面11aに向けて直線的に移動し、操作レバー12が前述の所定角度範囲以上揺動する際には爪14が第1の姿勢と第2の姿勢とに回転するように連結してある表面処理用吊具である。
【0007】
第3の発明は、第1又は第2の発明において爪14は電極11の挟持面11aとほぼ直角方向に直線的に移動する表面処理用吊具である。
【0008】
【作 用】
第1の発明によれば、操作レバー12を揺動することで爪14が電極11の挟持面11aから離れる方向、接近する方向に直線的に移動するので、電極11と爪14との間に被表面処理材料を挿入し、その端部を挟持する際に被表面処理材料に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力がほとんど作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置を確実に挟持できる。
【0009】
第2の発明によれば、操作レバー12を他方向に所定角度範囲以上揺動すると、爪14が第2の姿勢に回転して電極11の挟持面11aと爪14との間に大きな空間部19が形成される。
よって、電極11の挟持面11aと爪14との間に被表面処理材料を挿入し易く、所定の位置まで確実に挿入できる。
【0010】
第3の発明によれば、被表面処理材料を挟持する際に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力が全く作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置をより確実に挟持できる。
また、厚さの異なる被表面処理材料でも常に所定位置を確実に挟持できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1と図2と図3に基づいて説明する。
基枠10と、この基枠10に取付けた電極11と、前記基枠10に揺動自在に取付けた操作レバー12と、この操作レバー12を一方向に揺動付勢するばね部材13と、前記基枠10に電極11の挟持面11aに向けて移動可能に設けた爪14を備え、前記操作レバー12と爪14が、操作レバー12が一方向(例えば、矢印e方向)に揺動すると爪14が電極11の挟持面11aに接する方向に直線的に移動し、他方向(例えば、矢印f方向)に揺動すると爪14が電極11の挟持面11aと離れる方向に直線的に移動するように連結されている。
前記爪14は電極11の挟持面11aとほぼ直角方向に移動することが好ましい。
また、前記爪14は1つの尖端部14aを有し、この尖端部14aと電極11で被表面処理材料を挟持することが好ましい。
【0012】
このようであるから、操作レバー12をばね部材13に抗して他方向に揺動して爪14を電極11と離隔させ、その爪14と電極11との間に被表面処理材料の端部を挿入し、操作レバー12をばね部材13で一方向に揺動して爪14を電極11に向けて移動することで電極11と爪14で被表面処理材料の端部を挟持する。
この時、爪14は直線的に移動するので被表面処理材料に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力がほとんど作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置を確実に挟持できる。
なお、基枠10に挿入方向のストッパを設ければ、挿入方向の力が作用しても問題はない。
【0013】
また、爪14が電極11の挟持面11aとほぼ直角方向に移動するので、被表面処理材料に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力が全く作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置を確実に挟持できる。しかも、厚さの異なる被表面処理材料でも常に所定位置を確実に挟持できる。
【0014】
なお、爪14の一つの尖端部14aで挟持することで、吊り下げた状態において被表面処理材料は挟持された部分を支点として振れ動くことができるから、被表面処理材料を垂直姿勢に対して斜めの姿勢となるように挟持した場合に、自動的に垂直姿勢に変位する。
【0015】
次に具体形状の一例を説明する。
基枠10の長手方向中間部と操作レバー12の長手方向中間部が揺動用ピン15で揺動自在に連結してある。
前記基枠10の長手方向の一端部に爪14が、電極11の挟持面11aに向けて移動自在で、かつ挟持部、例えば尖端部14aが電極11の挟持面11aに向う第1の姿勢と、尖端部14aが横向きとなった第2の姿勢に回動自在に取付けてある。
前記操作レバー12と爪14は、操作レバー12が所定角度範囲で揺動する際には爪14が第1の姿勢で電極11の挟持面11aに向けて直線的に移動し、操作レバー12が前述の所定角度範囲以上揺動する際には爪14が第1の姿勢と第2の姿勢とに回転するように連結してある。
【0016】
具体的には、爪14が電極11の挟持面11aと離れる方向に所定距離だけ移動する際には第1の姿勢を維持して尖端部14aが電極11の挟持面11aと対向しながら直線的に移動し、所定の距離以上離れる方向に移動すると尖端部14aが横向きとなるように爪14が回転して第2の姿勢となり、爪14と電極11の挟持面11aとの間に大きな空間部19を形成する。
爪14が電極11の挟持面11aに接近する方向に移動する際には、第2の姿勢から第1の姿勢に回転して尖端部14aが電極11の挟持面11aと対向し、この後に電極11の挟持面11aに接近する方向に直線的に移動する。
なお、この場合にも爪14は1つの尖端部14aのみを有する形状であっても良い。
【0017】
爪14が前述のように移動・回転するための具体形状の一例を説明する。
前記爪14は1つの尖端部14aを有すると共に、ガイド溝16を有し、このガイド溝16に挿通したガイドピン17が基枠10の長手方向の一端部に固定され、この爪14と操作レバー12の長手方向の一端部がピン18で連結されて、爪14の尖端部14aが電極11の挟持面11aと対向している。
前記ガイド溝16は円孤形状で、その円孤の仮想円の中心は、当該ガイド溝16よりも基枠10の長手方向他端寄りに位置している。
前記ガイド溝16の幅(基枠10の長手方向に向う寸法)はガイドピン17の径とほぼ同一、好ましくは同一である。
前記ピン18はガイドピン17よりも基枠10の長手方向他端寄りに位置している。
【0018】
このようであるから、図4に一点鎖線で示すように爪14の尖端部14aが電極11の挟持面11aに当接している状態から操作レバー12を矢印f方向に揺動するとピン18が上方(電極11の挟持面11aから離れ方向)へ移動する。爪14はガイド溝16がガイドピン17に沿って上方に移動し、図4に二点鎖線で示す位置となる。
この時、ガイド溝16が円孤形状であるから、爪14にはガイドピン17の回りに矢印gで示すように反時計回りに回転する。つまり、尖端部14aが電極11の挟持面11aと離れる方向に回転する。
【0019】
前述の状態から操作レバー12を更に矢印f方向に揺動して図5に示すようにピン18をガイドピン17よりも上方位置とすると、爪14がほぼ90度回転し、尖端部14aが横向きとなって電極11の挟持面11aと爪14との間に大きな空間部19が形成される。
よって、電極11の挟持面11aと爪14との間に被表面処理材料Aを挿入し易い。
【0020】
前述の図5に示す状態から操作レバー12を矢印e方向に揺動すると、前述とは逆に爪14が矢印gと反対方向に回転しながら下方に移動し、図4に実線で示すように尖端部14aが被表面処理材料Aに押しつけられ、電極11の挟持面11aとで挟持する。
この実施の形態では尖端部14aが被表面処理材料Aに喰い込むようにして挟持する。
このようであるから、爪14は操作レバー12の揺動によって確実に回転しながら上下動する。
【0021】
前記基枠10は図1と図2と図3に示すように、横板20と両側縦板21で断面ほぼコ字形状の長尺材で、両側縦板21の長手方向の一端寄り部分21aは他端寄り部分21bよりも長く、その一端寄り部分21aが操作レバー取付兼爪取付部である。
前記横板20は長手方向の一端寄り部分が幅狭く、他端寄り部分が幅広くなっており、両側縦板21の一端寄り部分21aの間隔が狭く、他端寄り部分21bの間隔が広い。
これによって、基枠10は一端寄り部分(挟持する側の部分)が幅狭で、他端寄り部分(操作する側の部分)が幅広くなっている。
【0022】
前記操作レバー12は横板22と両側縦板23で断面ほぼコ字形状の長尺材で、その横板22は長手方向の一端寄り部分が幅狭く、他端寄り部分が幅広くなっており、両側縦板23の一端寄り部分23aの間隔が他端寄り部分23bの間隔が広い。
これによって、操作レバー12は一端寄り部分(挟持する側の部分)が幅狭で、他端寄り部分(操作する側の部分)が幅広である。
【0023】
前記操作レバー12の両側縦板23の一端寄り部分23aが基枠10の両側縦板21の一端寄り部分21a間に入り込み、前述の揺動ピン15で揺動自在に連結されている。
前記基枠10の両側縦板21の一端寄り部分21aにおける爪14を取付ける部分の間隔は図3に示すように、爪14の厚さよりも大きく、爪14と両側縦板21の一端寄り部分21aとの間にカラー24をそれぞれ設け、このカラー24と爪14のガイド溝16を挿通して揺動ピン17が両側縦板21の一端寄り部分21aに固着される。
前記操作レバー12の横板22における一端寄り部分は図4に示すように切除され、その両側縦板23の一端寄り部分23の間に爪14が突出し、ピン18で回動可能に連結してある。
【0024】
前記電極11は基枠10に導電性の部材25で取付けてある。この部材25が前述のストッパである。なお、部材25とは別にストッパを設けても良い。
前記基枠10の一端寄り部分は切欠きされ、その切欠部26に爪14が位置し、基枠10の幅よりも幅広い被表面処理材料Aを切欠部26から挿入できるようにしてある。
【0025】
なお、前記ガイド溝16を基枠10の一端寄りに形成し、爪14にガイドピン17を固定し、このガイドピン17をガイド溝16に沿って移動自在としても良い。また、爪14は複数の尖端部を有する形状でも良い。
【0026】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、操作レバー12を揺動することで爪14が電極11の挟持面11aから離れる方向、接近する方向に直線的に移動するので、電極11と爪14との間に被表面処理材料を挿入し、その端部を挟持する際に被表面処理材料に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力がほとんど作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置を確実に挟持できる。
【0027】
請求項2に係る発明によれば、操作レバー12を他方向に所定角度範囲以上揺動すると、爪14が第2の姿勢に回転して電極11の挟持面11aと爪14との間に大きな空間部19が形成される。
よって、電極11の挟持面11aと爪14との間に被表面処理材料を挿入し易く、所定の位置まで確実に挿入できる。
【0028】
請求項3に係る発明によれば、被表面処理材料を挟持する際に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力が全く作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置をより確実に挟持できる。
また、厚さの異なる被表面処理材料でも常に所定位置を確実に挟持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す全体側面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示す全体正面図である。
【図4】被表面処理材料を挟持した状態の挟持部分の拡大断面図である。
【図5】爪を横向きの第2の姿勢とした状態の挟持部分の断面図である。
【図6】
従来の吊具の断面図である。
【符号の説明】
10…基枠、11…電極、11a…挟持面、12…操作レバー、13…ばね部材、14…爪、14a…尖端部、15…揺動用ピン、16…ガイド溝、17…ガイドピン、A…被表面処理材料。
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミ押出形材などの被表面処理材料を搬送枠に多数吊り下げて行なう表面処理装置において、その被表面処理材料を搬送枠に吊り下げる表面処理用吊具に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平8−291399号公報に示す表面処理用吊具が提案されている。
すなわち、図6に示すように、電極1を備えた基体2と、この基体2に設けた支持枠3と、この支持枠3に回動自在に取付けた爪4と、前記支持枠3に揺動自在に取付けられると共に、前記爪4の長孔5に挿通したピン6を有する操作レバー7と、この操作レバー7を矢印a方向に揺動付勢する図示しないばね部材を備えている。
この表面処理用吊具は、電極1の先端部1aと爪4で被表面処理材料8を挟持し、操作レバー7を矢印aと反対方向に揺動することで爪4を被表面処理材料8から離隔して挟持を解放する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の表面処理用吊具は、操作レバー7を揺動することで爪4がピン9を中心として回転するので、被表面処理材料8を確実に挟持できないことがある。
具体的には、操作レバー7を矢印aと反対方向に揺動して爪4を電極1と離れた位置とし、その状態で電極1と爪4との間に被表面処理材料8の端部を挿入し、操作レバー7を矢印a方向に揺動して爪4を電極1に接近させることで電極1と爪4で被表面処理材料8を挟持する際に、爪4はピン9を中心として矢印bで示すように被表面処理材料挿入方向(矢印c)と反方向に回転するため、この爪4で被表面処理材料8が挿入方向とは逆の方向(矢印d方向)に移動され、被表面処理材料8の端部が所定の挟持位置からずれてしまうので、確実に挟持できない。
例えば、被表面処理材料8の挟持される位置が端面近くになり、挟持した状態で被表面処理用吊具を上方に移動した時に外れて吊り下げできなかったり、吊り下げできたとしても作業中に落下することがあったりする。
【0004】
本発明は前述のことに鑑みなされたものであり、その目的は、被表面処理材料の端部を確実に挟持できるようにした表面処理用吊具を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、電極11を備えた基枠10と、この基枠10に揺動自在に取付けた操作レバー12と、この操作レバー12を一方向に揺動付勢するばね部材13と、前記操作レバー12に電極11の挟持面11aに向けて移動可能に設けた爪14を備え、
該爪14と前記操作レバー12が、操作レバー12が一方向に揺動すると爪14が電極11の挟持面11aに接する方向に直線的に移動し、他方向に揺動すると爪14が電極11の挟持面11aと離れる方向に直線的に移動するように連結されていることを特徴とする表面処理用吊具である。
【0006】
第2の発明は、第1の発明において基枠10の長手方向中間部と操作レバー12の長手方向中間部が揺動自在に連結され、
前記基枠10の長手方向の一端部に爪14が、電極11の挟持面11aに向けて移動自在で、かつ挟持部が電極11の挟持面11aに向う第1の姿勢と、挟持部が横向きとなった第2の姿勢に回動自在に取付け、
前記操作レバー12と爪14は、操作レバー12が所定角度範囲で揺動する際には爪14が第1の姿勢で電極11の挟持面11aに向けて直線的に移動し、操作レバー12が前述の所定角度範囲以上揺動する際には爪14が第1の姿勢と第2の姿勢とに回転するように連結してある表面処理用吊具である。
【0007】
第3の発明は、第1又は第2の発明において爪14は電極11の挟持面11aとほぼ直角方向に直線的に移動する表面処理用吊具である。
【0008】
【作 用】
第1の発明によれば、操作レバー12を揺動することで爪14が電極11の挟持面11aから離れる方向、接近する方向に直線的に移動するので、電極11と爪14との間に被表面処理材料を挿入し、その端部を挟持する際に被表面処理材料に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力がほとんど作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置を確実に挟持できる。
【0009】
第2の発明によれば、操作レバー12を他方向に所定角度範囲以上揺動すると、爪14が第2の姿勢に回転して電極11の挟持面11aと爪14との間に大きな空間部19が形成される。
よって、電極11の挟持面11aと爪14との間に被表面処理材料を挿入し易く、所定の位置まで確実に挿入できる。
【0010】
第3の発明によれば、被表面処理材料を挟持する際に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力が全く作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置をより確実に挟持できる。
また、厚さの異なる被表面処理材料でも常に所定位置を確実に挟持できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1と図2と図3に基づいて説明する。
基枠10と、この基枠10に取付けた電極11と、前記基枠10に揺動自在に取付けた操作レバー12と、この操作レバー12を一方向に揺動付勢するばね部材13と、前記基枠10に電極11の挟持面11aに向けて移動可能に設けた爪14を備え、前記操作レバー12と爪14が、操作レバー12が一方向(例えば、矢印e方向)に揺動すると爪14が電極11の挟持面11aに接する方向に直線的に移動し、他方向(例えば、矢印f方向)に揺動すると爪14が電極11の挟持面11aと離れる方向に直線的に移動するように連結されている。
前記爪14は電極11の挟持面11aとほぼ直角方向に移動することが好ましい。
また、前記爪14は1つの尖端部14aを有し、この尖端部14aと電極11で被表面処理材料を挟持することが好ましい。
【0012】
このようであるから、操作レバー12をばね部材13に抗して他方向に揺動して爪14を電極11と離隔させ、その爪14と電極11との間に被表面処理材料の端部を挿入し、操作レバー12をばね部材13で一方向に揺動して爪14を電極11に向けて移動することで電極11と爪14で被表面処理材料の端部を挟持する。
この時、爪14は直線的に移動するので被表面処理材料に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力がほとんど作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置を確実に挟持できる。
なお、基枠10に挿入方向のストッパを設ければ、挿入方向の力が作用しても問題はない。
【0013】
また、爪14が電極11の挟持面11aとほぼ直角方向に移動するので、被表面処理材料に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力が全く作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置を確実に挟持できる。しかも、厚さの異なる被表面処理材料でも常に所定位置を確実に挟持できる。
【0014】
なお、爪14の一つの尖端部14aで挟持することで、吊り下げた状態において被表面処理材料は挟持された部分を支点として振れ動くことができるから、被表面処理材料を垂直姿勢に対して斜めの姿勢となるように挟持した場合に、自動的に垂直姿勢に変位する。
【0015】
次に具体形状の一例を説明する。
基枠10の長手方向中間部と操作レバー12の長手方向中間部が揺動用ピン15で揺動自在に連結してある。
前記基枠10の長手方向の一端部に爪14が、電極11の挟持面11aに向けて移動自在で、かつ挟持部、例えば尖端部14aが電極11の挟持面11aに向う第1の姿勢と、尖端部14aが横向きとなった第2の姿勢に回動自在に取付けてある。
前記操作レバー12と爪14は、操作レバー12が所定角度範囲で揺動する際には爪14が第1の姿勢で電極11の挟持面11aに向けて直線的に移動し、操作レバー12が前述の所定角度範囲以上揺動する際には爪14が第1の姿勢と第2の姿勢とに回転するように連結してある。
【0016】
具体的には、爪14が電極11の挟持面11aと離れる方向に所定距離だけ移動する際には第1の姿勢を維持して尖端部14aが電極11の挟持面11aと対向しながら直線的に移動し、所定の距離以上離れる方向に移動すると尖端部14aが横向きとなるように爪14が回転して第2の姿勢となり、爪14と電極11の挟持面11aとの間に大きな空間部19を形成する。
爪14が電極11の挟持面11aに接近する方向に移動する際には、第2の姿勢から第1の姿勢に回転して尖端部14aが電極11の挟持面11aと対向し、この後に電極11の挟持面11aに接近する方向に直線的に移動する。
なお、この場合にも爪14は1つの尖端部14aのみを有する形状であっても良い。
【0017】
爪14が前述のように移動・回転するための具体形状の一例を説明する。
前記爪14は1つの尖端部14aを有すると共に、ガイド溝16を有し、このガイド溝16に挿通したガイドピン17が基枠10の長手方向の一端部に固定され、この爪14と操作レバー12の長手方向の一端部がピン18で連結されて、爪14の尖端部14aが電極11の挟持面11aと対向している。
前記ガイド溝16は円孤形状で、その円孤の仮想円の中心は、当該ガイド溝16よりも基枠10の長手方向他端寄りに位置している。
前記ガイド溝16の幅(基枠10の長手方向に向う寸法)はガイドピン17の径とほぼ同一、好ましくは同一である。
前記ピン18はガイドピン17よりも基枠10の長手方向他端寄りに位置している。
【0018】
このようであるから、図4に一点鎖線で示すように爪14の尖端部14aが電極11の挟持面11aに当接している状態から操作レバー12を矢印f方向に揺動するとピン18が上方(電極11の挟持面11aから離れ方向)へ移動する。爪14はガイド溝16がガイドピン17に沿って上方に移動し、図4に二点鎖線で示す位置となる。
この時、ガイド溝16が円孤形状であるから、爪14にはガイドピン17の回りに矢印gで示すように反時計回りに回転する。つまり、尖端部14aが電極11の挟持面11aと離れる方向に回転する。
【0019】
前述の状態から操作レバー12を更に矢印f方向に揺動して図5に示すようにピン18をガイドピン17よりも上方位置とすると、爪14がほぼ90度回転し、尖端部14aが横向きとなって電極11の挟持面11aと爪14との間に大きな空間部19が形成される。
よって、電極11の挟持面11aと爪14との間に被表面処理材料Aを挿入し易い。
【0020】
前述の図5に示す状態から操作レバー12を矢印e方向に揺動すると、前述とは逆に爪14が矢印gと反対方向に回転しながら下方に移動し、図4に実線で示すように尖端部14aが被表面処理材料Aに押しつけられ、電極11の挟持面11aとで挟持する。
この実施の形態では尖端部14aが被表面処理材料Aに喰い込むようにして挟持する。
このようであるから、爪14は操作レバー12の揺動によって確実に回転しながら上下動する。
【0021】
前記基枠10は図1と図2と図3に示すように、横板20と両側縦板21で断面ほぼコ字形状の長尺材で、両側縦板21の長手方向の一端寄り部分21aは他端寄り部分21bよりも長く、その一端寄り部分21aが操作レバー取付兼爪取付部である。
前記横板20は長手方向の一端寄り部分が幅狭く、他端寄り部分が幅広くなっており、両側縦板21の一端寄り部分21aの間隔が狭く、他端寄り部分21bの間隔が広い。
これによって、基枠10は一端寄り部分(挟持する側の部分)が幅狭で、他端寄り部分(操作する側の部分)が幅広くなっている。
【0022】
前記操作レバー12は横板22と両側縦板23で断面ほぼコ字形状の長尺材で、その横板22は長手方向の一端寄り部分が幅狭く、他端寄り部分が幅広くなっており、両側縦板23の一端寄り部分23aの間隔が他端寄り部分23bの間隔が広い。
これによって、操作レバー12は一端寄り部分(挟持する側の部分)が幅狭で、他端寄り部分(操作する側の部分)が幅広である。
【0023】
前記操作レバー12の両側縦板23の一端寄り部分23aが基枠10の両側縦板21の一端寄り部分21a間に入り込み、前述の揺動ピン15で揺動自在に連結されている。
前記基枠10の両側縦板21の一端寄り部分21aにおける爪14を取付ける部分の間隔は図3に示すように、爪14の厚さよりも大きく、爪14と両側縦板21の一端寄り部分21aとの間にカラー24をそれぞれ設け、このカラー24と爪14のガイド溝16を挿通して揺動ピン17が両側縦板21の一端寄り部分21aに固着される。
前記操作レバー12の横板22における一端寄り部分は図4に示すように切除され、その両側縦板23の一端寄り部分23の間に爪14が突出し、ピン18で回動可能に連結してある。
【0024】
前記電極11は基枠10に導電性の部材25で取付けてある。この部材25が前述のストッパである。なお、部材25とは別にストッパを設けても良い。
前記基枠10の一端寄り部分は切欠きされ、その切欠部26に爪14が位置し、基枠10の幅よりも幅広い被表面処理材料Aを切欠部26から挿入できるようにしてある。
【0025】
なお、前記ガイド溝16を基枠10の一端寄りに形成し、爪14にガイドピン17を固定し、このガイドピン17をガイド溝16に沿って移動自在としても良い。また、爪14は複数の尖端部を有する形状でも良い。
【0026】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、操作レバー12を揺動することで爪14が電極11の挟持面11aから離れる方向、接近する方向に直線的に移動するので、電極11と爪14との間に被表面処理材料を挿入し、その端部を挟持する際に被表面処理材料に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力がほとんど作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置を確実に挟持できる。
【0027】
請求項2に係る発明によれば、操作レバー12を他方向に所定角度範囲以上揺動すると、爪14が第2の姿勢に回転して電極11の挟持面11aと爪14との間に大きな空間部19が形成される。
よって、電極11の挟持面11aと爪14との間に被表面処理材料を挿入し易く、所定の位置まで確実に挿入できる。
【0028】
請求項3に係る発明によれば、被表面処理材料を挟持する際に挿入方向及び挿入方向と反対方向の力が全く作用しないから、被表面処理材料の端部における所定位置をより確実に挟持できる。
また、厚さの異なる被表面処理材料でも常に所定位置を確実に挟持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す全体側面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示す全体正面図である。
【図4】被表面処理材料を挟持した状態の挟持部分の拡大断面図である。
【図5】爪を横向きの第2の姿勢とした状態の挟持部分の断面図である。
【図6】
従来の吊具の断面図である。
【符号の説明】
10…基枠、11…電極、11a…挟持面、12…操作レバー、13…ばね部材、14…爪、14a…尖端部、15…揺動用ピン、16…ガイド溝、17…ガイドピン、A…被表面処理材料。
Claims (3)
- 電極11を備えた基枠10と、この基枠10に揺動自在に取付けた操作レバー12と、この操作レバー12を一方向に揺動付勢するばね部材13と、前記操作レバー12に電極11の挟持面11aに向けて移動可能に設けた爪14を備え、
該爪14と前記操作レバー12が、操作レバー12が一方向に揺動すると爪14が電極11の挟持面11aに接する方向に直線的に移動し、他方向に揺動すると爪14が電極11の挟持面11aと離れる方向に直線的に移動するように連結されていることを特徴とする表面処理用吊具。 - 基枠10の長手方向中間部と操作レバー12の長手方向中間部が揺動自在に連結され、
前記基枠10の長手方向の一端部に爪14が、電極11の挟持面11aに向けて移動自在で、かつ挟持部が電極11の挟持面11aに向う第1の姿勢と、挟持部が横向きとなった第2の姿勢に回動自在に取付け、
前記操作レバー12と爪14は、操作レバー12が所定角度範囲で揺動する際には爪14が第1の姿勢で電極11の挟持面11aに向けて直線的に移動し、操作レバー12が前述の所定角度範囲以上揺動する際には爪14が第1の姿勢と第2の姿勢とに回転するように連結してある請求項1記載の表面処理用吊具。 - 爪14は電極11の挟持面11aとほぼ直角方向に直線的に移動する請求項1又は2記載の表面処理用吊具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002173804A JP2004018917A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 表面処理用吊具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002173804A JP2004018917A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 表面処理用吊具 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2004018917A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110904481A (zh) * | 2018-09-18 | 2020-03-24 | Ykk株式会社 | 表面处理装置 |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002173804A patent/JP2004018917A/ja active Pending
Cited By (2)
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CN110904481A (zh) * | 2018-09-18 | 2020-03-24 | Ykk株式会社 | 表面处理装置 |
CN110904481B (zh) * | 2018-09-18 | 2022-02-25 | Ykk株式会社 | 表面处理装置 |
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