JP6353964B1 - ワイヤ逆走防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウインチと巻き取り装置との間のワイヤの尻手張力が失われたときにワイヤの逆走防止を確実に実現できる技術の開発。【解決手段】ワイヤWを複数のロール33、34によって保持してワイヤ固定器具22に対してワイヤWの巻き取り時移動方向下流側に配置される逆走検知ヘッド30を有し、逆走検知ヘッド30は一方向クラッチ32によってワイヤの巻き取り時移動方向への移動に対するロール33の従動回転を許可しかつ逆向き回転を規制して、逆走したワイヤWに追従移動することで固定器具付きアーム20を押圧して回転させ、固定器具付きアーム20先端のワイヤ固定器具22の向きを変更させてワイヤ固定器具22にワイヤWを固定させるワイヤ逆走防止装置10を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤの延線工事において、巻き取り装置によって巻き取られるワイヤの尻手側に配置されて、ワイヤの逆走を防止するワイヤ逆走防止装置に関する。
例えばワイヤ架線工事にあっては、ウインチによって引き取ったワイヤをリールワインダ(巻き取り装置)に巻き取る巻き取り方式が広く採用されている。
ウインチはワイヤが巻回されたキャプスタンを有する。ウインチは、キャプスタンの回転駆動によってワイヤを引き取るとともに、引き取ったワイヤをリールワインダ側へ繰り出す。
この巻き取り方式では、ウインチとリールワインダとの間のワイヤに尻手張力を確保してウインチによるワイヤ引き取り及びリールワインダによるワイヤ巻き取りを安定に行なう。また、この巻き取り方式については、リールワインダの故障等によるウインチとリールワインダとの間のワイヤの尻手張力の喪失に備えて、ウインチとリールワインダとの間に、ワイヤを挟持してワイヤの逆走(巻き取り時移動方向とは逆方向への移動)を防ぐワイヤクランプ装置を設置することも提案されている(例えば特許文献1)。
上述の巻き取り方式において、ウインチとリールワインダとは複数の操作者によって別々に操作、動作管理されるのが一般的である。このため、リールワインダの故障等によるワイヤ巻き取りの停止や巻き取り速度の低下が生じた後も、ウインチの停止操作を行なうまでウインチによるワイヤ引き取りが継続される。その結果、ウインチとリールワインダとの間のワイヤに弛みが生じる。
特許文献1のワイヤクランプ装置は、ウインチとリールワインダとの間でのワイヤの弛み発生をセンサが検知したときに一対の固定部材間にワイヤを挟持してワイヤの逆走を防ぐ。なお、ワイヤクランプ装置は、ウインチとリールワインダとの間のワイヤに尻手張力が確保され弛み発生が検知されていないときには、一対の固定部材間の開放状態を維持してワイヤを挟持せず、リールワインダによるワイヤ巻き取りに影響を与えない。
特開平8−104497号公報
ウインチのキャプスタンとキャプスタンに巻回されたワイヤとの間には、ワイヤのキャプスタンから引き取り対象側に延出する部分及び繰り出し側に延出する部分のそれぞれに付与された張力によって摩擦力が確保される。ウインチは、キャプスタンとワイヤとの間の摩擦力によって尻手力を確保した状態でワイヤの引き取りを行なう。
上述の巻き取り方式において、ウインチとリールワインダとの間のワイヤの尻手張力が失われたときには、キャプスタンとワイヤとの間の摩擦力が低下あるいは喪失することで、引き取り対象側への引っ張力が作用するワイヤにキャプスタンに対する滑りが生じ、ウインチとリールワインダとの間のワイヤに弛みが形成されることなくワイヤの逆走が生じる可能性がある。このため、特許文献1記載の技術では、リールワインダの故障等によるワイヤ巻き取りの停止や巻き取り速度の低下が生じてもワイヤクランプ装置によるワイヤの挟持固定が行なわれずワイヤの逆走を防止できない可能性がある。
また、特許文献1記載のワイヤクランプ装置は、ワイヤの弛み発生を検知するためのリミットスイッチ、固定部材間を開閉する油圧シリンダの動作をリミットスイッチの開閉に応じて制御する切換弁ソレノイド等が設けられた電気回路を有する。このため、特許文献1記載のワイヤクランプ装置は、停電によってリールワインダによるワイヤ巻き取りが停止したときには、一対の固定部材によるワイヤの挟持固定を行えず、ワイヤの逆走を防ぐことができない。
本発明の態様が解決しようとする課題は、ウインチと巻き取り装置との間のワイヤの尻手張力が失われたときにワイヤの逆走防止を確実に実現できるワイヤ逆走防止装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明では以下の態様を提供する。
第1の態様は、ワイヤの延線工事において巻き取り装置によって巻き取られる前記ワイヤの尻手側に配置されて前記ワイヤの逆走を防止するワイヤ逆走防止装置であって、ブラケットと、基端部が前記ブラケットに回転自在に支持されたアームの先端部にワイヤ固定器具が取り付けられた固定器具付きアームと、前記ワイヤ固定器具のワイヤ挿通孔に挿通されるワイヤを複数のロールによって保持して前記ワイヤにその長手方向に移動可能に設けられ前記ワイヤ固定器具に対して前記ワイヤの巻き取り時移動方向下流側に配置される逆走検知ヘッドと、前記逆走検知ヘッドをその前記ワイヤの巻き取り時移動方向下流側への移動を規制する順方向移動限界位置に支持可能でありかつ前記順方向移動限界位置から前記ワイヤの巻き取り時移動方向とは逆の戻り方向への前記逆走検知ヘッドの移動を許可する検知ヘッド支持機構とを有し、前記逆走検知ヘッドは、前記ワイヤの前記逆走検知ヘッドに対する前記巻き取り時移動方向への相対移動に伴う前記ロールの従動回転を許可し前記ロールの逆向き回転を規制する一方向クラッチと、前記逆走検知ヘッドが逆走した前記ワイヤに追従移動したときに前記アームに当接して前記固定器具付きアームを回転させ、前記ワイヤ固定器具の向きを前記ワイヤ挿通孔に挿通された前記ワイヤの前記巻き取り時移動方向への移動を許可するワイヤ移動許可向きから前記ワイヤを固定するワイヤ固定向きへ変更させるアーム回転用当接部とを有するワイヤ逆走防止装置を提供する。
前記逆走検知ヘッドは、前記前記一方向クラッチ及び前記アーム回転用当接部が設けられたヘッド本体と、前記ヘッド本体に前記一方向クラッチを介して取り付けられた第1ロールと、前記ヘッド本体に設けられて第1ロールに向かって弾性付勢した第2ロールによって前記第1ロールに前記ワイヤを押さえ込むワイヤ押さえ機構とを有していても良い。
前記ワイヤ押さえ機構は、前記第2ロールを前記第1ロールの下方から前記第1ロールに向かって弾性付勢して、前記第1ロールの下側に設けられた前記ワイヤを前記第1ロールに押さえ込むように構成されていても良い。
前記ワイヤ固定器具は、前記アームの先端部に水平軸線を以て回転自在に設けられた板状カムと、前記板状カムに回転軸を介して回転自在に設けられ前記板状カムの端面のワイヤ押さえ面との間に前記ワイヤ挿通孔を確保するカバー部材とを有し、逆走した前記ワイヤに追従移動した前記逆走検知ヘッドのアーム回転用当接部が前記アームを押圧して前記固定器具付きアームを回転させることで、前記板状カムの前記カバー部材に対する向きを前記ワイヤ挿通孔に挿通された前記ワイヤの前記巻き取り時移動方向への移動を許可するワイヤ移動許可向きから前記ワイヤを前記ワイヤ固定器具に固定するワイヤ固定向きへ変更させるように構成されていても良い。
本発明の態様に係るワイヤ逆走防止装置によれば、ワイヤの逆走時にワイヤに追従移動した逆走検知ヘッドが固定器具付きアームを回転させ、ワイヤ移動許可向きにあったワイヤ固定器具の向きをワイヤ固定向きに変更させる。その結果、ワイヤ固定器具にワイヤが固定されることで、ワイヤのそれ以上の逆走を確実に防止できる。
また、このワイヤ逆走防止装置は、逆走を生じたワイヤに追従移動した逆走検知ヘッドが固定器具付きアームを回転させることによってワイヤの固定を実現する。したがって、このワイヤ逆走防止装置は、電気的制御によってワイヤを固定する特許文献1記載の技術のように停電の影響を受けることなく、ワイヤの逆走防止を確実に実現できる。
本発明の1実施形態に係るワイヤ逆走防止装置を示す図であり、ワイヤが巻き取り時移動方向に移動されているときの状態を示す正面図である。 図1のワイヤ逆走防止装置の逆走検知ヘッドを示す拡大正面図である。 図1のワイヤ逆走防止装置がワイヤ逆走を防止したときの状態を示す正面図である。 図1のワイヤ逆走防止装置の固定器具アーム先端部のワイヤ固定器具付近をワイヤの巻き取り時移動方向上流側から見た状態を示す拡大側面図である。
以下、本発明の実施形態に係るワイヤ逆走防止装置について、図面を参照して説明する。
なお、図1〜図4において、上側を上、下側を下、として説明する。
図1に示すように、ここで説明する実施形態のワイヤ逆走防止装置10(以下、単に、安全装置、とも言う)は、ウインチ1によって引き取った金属製のワイヤWを巻き取り装置(図示略)に巻き取って延線する延線工事に使用される。
図1において、安全装置10は、ワイヤWの尻手側、より具体的には、ウインチ1に取り付けられてウインチ1に対してワイヤWの巻き取り時移動方向上流側(図1において左側)に配置されている。
なお、安全装置10は、必ずしもウインチ1に取り付けられた構成に限定されず、ウインチ1からワイヤWの巻き取り時移動方向上流側に離隔させてウインチ1の近傍に配置しても良い。
以下、ワイヤWの移動方向について、巻き取り時移動方向(図1において矢印A方向)を移動順方向、巻き取り時移動方向とは逆の方向を戻り方向、とも言う。
また、以下、ワイヤWの移動順方向への移動を順方向移動、戻り方向への移動を逆走、とも言う。
図1に示すように、安全装置10は、ウインチ1のフレーム1aに固定されたブラケット11と、ブラケット11にアーム支持軸12を介して回転自在に取り付けられた固定器具付きアーム20と、逆走検知ヘッド30と、検知ヘッド支持機構40とを有する。
固定器具付きアーム20は、基端部がアーム支持軸12を介してブラケット11に水平方向の回転軸線を中心に回転自在に支持されたアーム21と、アーム21の先端部に取り付けられたワイヤ固定器具22とを有する。
図1、図4に示すように、ワイヤ固定器具22は、板状カム23と、板状カム23の一部を収容するカム収容溝24bが形成されたカバー部材24と、カバー部材24を板状カム23に対して回転自在に支持するカバー部材回転軸25とを有する。
カバー部材回転軸25は、カバー部材24のカム収容溝24bを介して両側の側壁部24d及び板状カム23にそれぞれ形成された軸挿通孔23a、24aに挿通されてカバー部材24を板状カム23に対して回転自在に支持している。
また、ワイヤ固定器具22は、カバー部材24のカム収容溝24bの溝底面24c(以下、カム収容溝底面、とも言う)と板状カム23のカム収容溝24bに収容された部分との間に確保されたワイヤ挿通孔26を有している。
ワイヤWは、ワイヤ固定器具22のワイヤ挿通孔26に挿通されている。
板状カム23の、カバー部材24のカム収容溝24bに挿入された部分には、ワイヤ挿通孔26を介してカム収容溝底面24cに対向するワイヤ押さえ面23bが形成されている。
板状カム23の軸挿通孔23aを介してワイヤ押さえ面23bとは反対の側には、板状カム23の厚みを貫通して板状カム23の両面に開口する窓孔23cが形成されている。図1に示す窓孔23cは具体的には円形孔である。
窓孔23cは、板状カム23のカバー部材24のカム収容溝24bに挿入されずカム収容溝24b外側に位置する部分に形成されている。
板状カム23の軸挿通孔23aは、板状カム23において窓孔24c形成部分から張り出す板状部分(主板部)にその板厚を貫通して形成されている。ワイヤ押さえ面23bは、板状カム23の主板部の端面である。
図1、図4に示すワイヤ固定器具22の板状カム23の窓孔23cには、アーム21先端部に設けられた固定器具支持軸21aが通されている。
ワイヤ固定器具22は、板状カム23の窓孔23cに通された固定器具支持軸21aに支持されている。
図4に示すように、固定器具支持軸21aの軸線方向両端部は、アーム21先端部を構成する互いに平行な一対の軸支持板21bに支持されている。アーム21は、基端部がアーム支持軸12を介してブラケット11に水平方向の回転軸線を中心に回転自在に支持されたアーム本体21cと、アーム本体21cの先端部に固定されアーム本体21c先端部からアーム本体21c基端部とは反対の側(アーム先端側)へ延出する一対の軸支持板21bと、固定器具支持軸21aとを有する。一対の軸支持板21bはアーム支持軸12の軸線方向(以下、アーム支持軸方向、とも言う)に間隔を開けて互いに平行に設けられている。固定器具支持軸21aは、一対の軸支持板21bのアーム本体21c側とは反対の先端部間に架設状態に設けられアーム支持軸方向に延在配置されている。
ワイヤ固定器具22の板状カム23は一対の軸支持板21b間に配置されている。
なお、ワイヤ固定器具22のカバー部材24のカム収容溝24bを介して両側の側壁部24dはアーム支持軸方向に互いに離隔して位置する。
また、カバー部材回転軸25は、アーム支持軸方向に平行に設けられている。
板状カム23は、アーム21に対して固定器具支持軸21aを中心に水平方向の回転軸線を確保して回転可能である。
板状カム23の窓孔23cの内周面と固定器具支持軸21aとの間には、窓孔23c内での固定器具支持軸21aの遊動を可能にする隙間が確保されている。ワイヤ固定器具22は、板状カム23の窓孔23c内周面と固定器具支持軸21aとの間の隙間の範囲で、固定器具支持軸21aに対して固定器具支持軸21aに垂直の方向に遊動自在である。
ワイヤ固定器具22の板状カム23は、その両側の一対の軸支持板21bに案内されて固定器具支持軸21aに垂直の向きを保ちつつ、固定器具支持軸21aを中心とする回転、固定器具支持軸21aに対する固定器具支持軸21aに垂直の方向への遊動が可能である。
図1において、ワイヤWは、ウインチ1のキャプスタン2外周に1または複数回巻回されている。
ウインチ1はキャプスタン2を回転駆動させることでワイヤWを引き取るとともに、ワイヤWのキャプスタン2外周に巻回されていた部分をキャプスタン2からリールワインダ等の巻き取り装置へ繰り出す。
ワイヤWの引き取り及び巻き取りによる移動方向(移動順方向。以下、ワイヤ移動順方向、とも言う)におけるキャプスタン2から上流側の部分のキャプスタン2側の端部(以下、引き取り側端部W1、とも言う)には、ワイヤWの引き取り抵抗等の負荷(引き取り負荷)によって張力が作用している。図1に示すワイヤWの引き取り側端部W1は、引き取り負荷によってキャプスタン2から移動順方向上流側(図1左側)へ真っ直ぐに延在されている。
固定器具付きアーム20のアーム21の基端部は、ウインチ1よりもワイヤ移動順方向上流側に配置されたブラケット11のワイヤWよりも上方に位置する部分に設けられたアーム支持軸12によってブラケット11に回転自在に支持されている。
固定器具付きアーム20のアーム21は、アーム支持軸12からワイヤ移動順方向上流側に行くに従って下方に位置するように斜め下方へ延在されている。
図1はワイヤWが引き取り及び巻き取りによって順方向に移動するときの安全装置10の状態を示す。
図1において、固定器具付きアーム20は、そのアーム支持軸方向に垂直の仮想平面内にワイヤWの引き取り側端部W1が位置するようにアーム支持軸方向を調整して設けられている。ワイヤWの引き取り側端部W1は、固定器具付きアーム20先端部のワイヤ固定器具22のワイヤ挿通孔26に、キャプスタン2外周部から真っ直ぐに延在する状態を保って挿通されている。
固定器具付きアーム20のアーム21は、その先端部のワイヤ固定器具22のワイヤ挿通孔26に挿通されたワイヤW(具体的には引き取り側端部W1)に支持されて、鉛直方向に対する傾斜角度が保たれている。
図1に示すように、逆送検知ヘッド30は、検知ヘッド支持機構40によって支持されて、固定器具付きアーム20の先端部(アーム21先端部及びワイヤ固定器具22)に対してワイヤ移動順方向下流側に配置されている。
図1、図2に示すように、逆送検知ヘッド30は、板状のヘッド本体31と、ヘッド本体31に一方向クラッチ32を介して取り付けられた第1ロール33と、第1ロール33の下方から第1ロール33に向かって弾性付勢した第2ロール34によって第1ロール33にワイヤW(具体的には引き取り側端部W1)を押さえ込むワイヤ押さえ機構35と、アーム回転用当接部36とを有する。
第1ロール33、ワイヤ押さえ機構35、アーム回転用当接部36は、板状のヘッド本体31の両面の片方の側(前面側)に設けられている。
逆送検知ヘッド30の第1ロール33及び第2ロール34はアーム支持軸方向の回転軸線を中心に回転する。
図1、図2に示すように、逆送検知ヘッド30は、第1ロール33及び第2ロール34によってワイヤWの引き取り側端部W1を上下から挟み込んで設けられている。第1ロール33の外周部にはワイヤ押さえ機構35の第2ロール34との間に挟み込まれたワイヤWが押し付けられている。
図1、図2に示すように、ワイヤ押さえ機構35は、第2ロール34と、アーム支持軸方向の回転軸37によってヘッド本体31に回転自在に取り付けられた回転部材38と、回転部材38に取り付けられた第2ロール34を第1ロール33に向かって弾性付勢するために回転部材38を回転軸37(回転部材回転軸)を中心とする回転方向に付勢する弾性部材39とを有する。
図1、図2に示すように、回転部材38の回転軸37は、第1ロール33の回転軸線からワイヤWの引き取り側端部W1に沿う方向(具体的にはワイヤ移動順方向下流側)にずれた位置に設けられている。また、回転軸37は、回転部材38の上端部をアーム支持軸方向の回転軸線を確保して回転自在に支持している。
第2ロール34は、回転部材38の上端部における回転軸37から離隔させた位置にアーム支持軸方向の回転軸線を確保して回転自在に取り付けられている。図2に示すように、第2ロール34は、第1ロール33との間にワイヤWを挟み込んだときに、その回転軸線34aが第1ロール33の回転軸線33aの下方に位置するように、回転部材38における取り付け位置が調整されている。
図1、図2に示す回転部材38は具体的には板状に形成されている。この回転部材38は、ヘッド本体31の前面側にヘッド本体31に沿って配置されている。
図1、図2に示す回転部材38は、第2ロール34が取り付けられた細長板状の上板部38aと、上板部38aの長手方向一端部から上板部38a長手方向に垂直に延出された下方延出板部38bとを有する。上板部38aの長手方向一端部は、回転軸37によってヘッド本体31に回転自在に取り付けられている。第2ロール34は、上板部38aの長手方向他端部に設けられている。
図1、図2に示す回転部材38において、下方延出板部38bは上板部38aの下側に配置されている。
図1、図2に示す弾性部材39は具体的にはコイルスプリングである。この弾性部材39の一端は回転部材38における回転軸37から下方に離隔した箇所(具体的には下方延出板部38b)に連結されている。弾性部材39の他端は、弾性部材39一端からワイヤWの引き取り側端部W1に沿う方向(具体的にはワイヤ移動順方向上流側)にずれた位置にてヘッド本体31に連結されている。
弾性部材39は、その一端の回転部材38における連結箇所にヘッド本体31に連結された弾性部材39他端方向への引っ張り方向の弾性付勢力を作用させる引きばねである。弾性部材39は、回転部材38に回転軸37を中心とする回転方向の力を作用させて第2ロール34を第1ロール33に向かって弾性付勢する。第2ロール34は弾性部材39の弾性付勢力によって第1ロール33との間にワイヤWを挟み込み、ワイヤWを第1ロール33外周部に押圧する。
図1、図2に示す逆送検知ヘッド30の弾性部材39は、回転部材38に回転軸37を中心とする時計回り方向の回転力を作用させて第2ロール34を第1ロール33に向かって弾性付勢する。
なお、弾性部材は、第2ロール34を第1ロール33に向かって弾性付勢するべく回転部材38に回転軸37を中心とする回転力を作用させるものであれば良く、その設置位置、回転部材38に作用させる付勢力の作用方向は、図1、図2に例示したものに限定されない。弾性部材は、例えば、図2に例示した回転部材38における第2ロール34取り付け位置の下方に配置されて、回転部材38をヘッド本体31に対して上方へ弾性付勢することで第2ロール34を上方へ弾性付勢する圧縮コイルばねであっても良い。
図1、図2に示す一方向クラッチ32は、順方向への移動によって第1ロール33に相対移動するワイヤWに対する第1ロール33の従動回転(図1、図2における反時計回りの回転)を許可し、第1ロール33の逆向きの回転(図1、図2における時計回りの回転)を規制する。
逆送検知ヘッド30は、ワイヤWが戻り方向(図1、図2において左方向)へ逆走したときに、第1ロール33と第2ロール34との間に挟み込んだワイヤWとともにワイヤ戻り方向へ移動する。その結果、逆送検知ヘッド30は、固定器具付きアーム20のアーム21先端部に当接されたアーム回転用当接部36によってアーム21先端部を押し上げて(図3参照)、固定器具付きアーム20をアーム支持軸12を中心に回転させる。
図1に示す検知ヘッド支持機構40は、基端部がブラケット11に第1連結ピン40aを介して回転自在に連結された第1リンク部材41と、第1リンク部材41の先端部に第2連結ピン40bを介して回転自在に連結された第2リンク部材42とを有する。
第1リンク部材41及び第2リンク部材42は、それぞれ真っ直ぐに延在する棒状に形成されている。
第1リンク部材41の基端部は、アーム支持軸12よりも下方に設けられた第1連結ピン40aを介してブラケット11に回転自在に連結されている。第1リンク部材41は、ブラケット11からワイヤ移動順方向上流側に行くにしたがって下方に位置するように傾斜して設けられている。
図1において、第2リンク部材42は、第2連結ピン40bを介して第1リンク部材41先端部に連結された基端部から上方(真上)へ伸びる向きで設けられている。第2リンク部材42のその基端部とは反対の先端部(上端部)には、逆送検知ヘッド30のヘッド本体31が固定されている。
第1リンク部材41の基端部は、第1連結ピン40aを介してブラケット11にアーム支持軸方向の軸線を確保して回転自在に連結されている。
第2リンク部材42の基端部は、第2連結ピン40bを介して第1リンク部材41先端部にアーム支持軸方向の軸線を確保して回転自在に連結されている。
また、図1に示すように、検知ヘッド支持機構40は、第1リンク部材41がワイヤ移動順方向上流側から当接されることで、第1リンク部材41のワイヤ移動順方向下流側へのそれ以上の変位(第1連結ピン40aを中心とする回転)を規制するストッパ部材43を含む。
ストッパ部材43は、支持フレーム44に固定されている。
図1に示す検知ヘッド支持機構40は、支持フレーム44に固定された複数のストッパ部材43を含む。
但し、ストッパ部材43はひとつでも良く、また、3つ以上であっても良い。
図1は、逆送検知ヘッド30のアーム回転用当接部36から固定器具付きアーム20のアーム21先端部にワイヤ移動順方向上流側への押圧力を作用させていない状態を示す。
検知ヘッド支持機構40によって支持されて、アーム回転用当接部36が固定器具付きアーム20のアーム21先端部にワイヤ移動順方向上流側への押圧力を作用させない位置に配置されたときの逆送検知ヘッド30の位置を、以下、初期位置、とも言う。
図1では、逆送検知ヘッド30のアーム回転用当接部36が固定器具付きアーム20のアーム21先端部にワイヤ移動順方向下流側から当接された状態を示している。
逆送検知ヘッド30の初期位置は、図1に示す逆送検知ヘッド30の位置を含む。
但し、逆送検知ヘッド30の初期位置は、アーム回転用当接部36を固定器具付きアーム20のアーム21先端部及びワイヤ固定器具22からワイヤ移動順方向下流側へ離隔させる逆送検知ヘッド30の位置も含む。
図1において、検知ヘッド支持機構40の第1リンク部材41はストッパ部材43に当接されており、ストッパ部材43によってワイヤ移動順方向下流側への変位(第1連結ピン40aを中心とする回転)が規制されている。
図1において、検知ヘッド支持機構40の第2リンク部材42は逆送検知ヘッド30を初期位置に支持している。例えば、逆送検知ヘッド30が順方向に移動するワイヤWに追従して図1に示す位置からワイヤ移動順方向下流側へ変位しようとしたときには、第2リンク部材42及び逆送検知ヘッド30の第2連結ピン40bを中心とする回転によって、ワイヤWに下方向への変位力が作用する。しかし、ワイヤW自体の剛性、ワイヤWの引き取り側端部に作用する張力によるワイヤWの曲げ抵抗によって、ワイヤWの下方向への変位は生じにくい。逆送検知ヘッド30は、ワイヤWの下方へ押し下げを生じないか、あるいは第2連結ピン40bを中心とする回転によって僅かだけワイヤWを下方へ押し下げて図1の位置からワイヤ移動順方向下流側へ若干移動する。その結果、逆送検知ヘッド30は、図1に示す位置、あるいは図1から若干ワイヤ移動順方向下流側にずれた位置(いずれも初期位置)に配置された状態が保たれる。
逆送検知ヘッド30の、図1に示す位置(ワイヤWの下方への押し下げが無いときの位置)、及び図1からワイヤWの下方への押し下げ限界に応じた図1からワイヤ移動順方向下流側に若干ずれた位置は、逆走検知ヘッド30のワイヤ移動順方向下流側への移動限界位置(順方向移動限界位置)である。
検知ヘッド支持機構40は、逆走検知ヘッド30をそのワイヤ移動順方向下流側への移動を規制する順方向移動限界位置に支持する役割も果たす。
また、検知ヘッド支持機構40は、順方向移動限界位置からワイヤ移動順方向とは逆の戻り方向への逆走検知ヘッド30の移動を許可する。
なお、本明細書では、ワイヤWが順方向に移動されているときには、逆送検知ヘッド30の図1に示す位置からワイヤ移動順方向上流側への変位は生じないものとして扱う。
図1では、第2リンク部材42が第2連結ピン40bから真上へ伸びる構成を例示したが、逆送検知ヘッド30を初期位置に支持するときの第2リンク部材42は、第2連結ピン40bからワイヤ移動順方向下流側へ行くにしたがって上方に位置するように傾斜した向きであっても良い。
安全装置10の逆送検知ヘッド30は、巻き取り装置の故障、停電等によって巻き取り装置とウインチ1との間の尻手張力が失われワイヤWの逆走が生じたときに、第1ロール33と第2ロール34との間に挟み込んだワイヤWとともに初期位置からワイヤ戻り方向(ワイヤ移動順方向上流側)へ移動する。その結果、図3に示すように、逆送検知ヘッド30は、固定器具付きアーム20のアーム21先端部に当接されたアーム回転用当接部36によってワイヤ移動順方向上流側へ移動するに伴いアーム21先端部を上方へ押し上げてゆき、固定器具付きアーム20をアーム支持軸12を中心に回転させる。
図3に示すように、検知ヘッド支持機構40の第1リンク部材41はストッパ部材43からワイヤ移動順方向上流側へ離間可能である。
ワイヤWの逆走に伴い逆送検知ヘッド30がワイヤ移動順方向上流側へ移動したとき、検知ヘッド支持機構40の第1リンク部材41は、逆送検知ヘッド30のワイヤ移動順方向上流側への移動に伴ってストッパ部材43からワイヤ移動順方向上流側へ離間していく。
図1に示す状態の固定器具付きアーム20のワイヤ固定器具22は、カバー部材24のカム収容溝底面24cと板状カム23のワイヤ押さえ面23bとの間に、ワイヤ挿通孔26に引き通されたワイヤWの順方向へのワイヤ固定器具22に対する相対移動を許容し、ワイヤWの移動の障害とならない大きさの離隔距離が確保された状態にある。
図1において、ワイヤ固定器具22の板状カム23は、ワイヤ押さえ面23bが形成された部分が窓孔23cからワイヤ移動順方向下流側に位置する向きでアーム21先端部(具体的には固定器具支持軸21a)に支持されている。また、図1において、ワイヤ押さえ面23bは、概ね平坦に形成された非固定面23dをワイヤ挿通孔26に引き通されたワイヤW側周に沿わせて配置されている。板状カム23のワイヤ押さえ面23bの非固定面23dと、カバー部材24のカム収容溝底面24cとの間には、ワイヤWを固定せずワイヤWの移動を許可する離隔距離が確保される。図1に示す状態のワイヤ固定器具22は、ワイヤ挿通孔26に引き通されたワイヤWの順方向への移動の障害とならない。
なお、図1に示すワイヤ固定器具22の状態を、以下、ワイヤ非固定状態、とも言う。
また、図1に示すワイヤ固定器具22のカバー部材24に対する板状カム23の向きを、ワイヤ移動許可向き、とも言う。
ワイヤWの逆走が生じ、逆送検知ヘッド30のワイヤ移動順方向上流側への移動によってアーム21先端部が図1に示す状態から上方へ押し上げられるに伴い、ワイヤ固定器具22の板状カム23は図1に示す状態から固定器具支持軸21aを中心とする回転によって、ワイヤ押さえ面23bが形成された部分の窓孔23cからワイヤ移動順方向下流側への突出寸法が縮小するように向きを変えていく。つまり、板状カム23は、アーム21先端部が図1に示す状態から上方へ押し上げられるに伴い、図1の向き(ワイヤ移動許可向き)から、固定器具支持軸21aを中心とする回転によって、ワイヤ押さえ面23bが形成された部分が窓孔23cの真下に位置する向きに近づいていく(図3参照)。
一方、カバー部材24は、アーム21先端部の図1に示す状態から上方への押し上げの開始当初は、ワイヤW自体の剛性、ワイヤWの引き取り側端部に作用する張力によるワイヤWの曲げ抵抗によって図1の向きが保たれる。
その結果、板状カム23のワイヤ押さえ面23bにおいて非固定面23dから窓孔23cとは反対の先端側に形成された固定面23eとカム収容溝底面24cとの間にワイヤWが挟持固定される。
ワイヤ押さえ面23bの固定面23eとカム収容溝底面24cとの間の離隔距離は、非固定面23dとカム収容溝底面24cとの間の離隔距離に比べて小さい(狭い)。
また、固定面23eは、カム収容溝底面24cとの間でのワイヤWの挟持固定に適した形状の湾曲面となっている。
ワイヤ固定器具22の板状カム23は、逆送検知ヘッド30がワイヤ移動順方向上流側への移動によってアーム21先端部を押し上げていくことで、カバー部24に対して図1のワイヤ移動許可向きからカム収容溝底面24cとの間にワイヤWを挟持固定する向き(ワイヤ固定向き)に向きが変更される。
ワイヤ固定器具22及びワイヤWは、板状カム23の非固定面23dとカバー部24のカム収容溝底面24cとの間の離隔距離がワイヤW外径に比べて僅かだけ大きい関係となるように、種々のサイズのものから選択した組み合わせを採用する。
これにより、ワイヤ移動順方向上流側へ移動した逆送検知ヘッド30がアーム21先端部を僅かに押し上げただけで、ワイヤ固定器具22によるワイヤWの固定(固定面23eとカム収容溝底面24cとの間でのワイヤの挟持固定)を実現できるようになる。その結果、ワイヤWの逆走発生とほぼ同時に、ワイヤ固定器具22によるワイヤWの固定を直ちに実現することも可能である。
ワイヤ固定器具22がワイヤWを固定(固定面23eとカム収容溝底面24cとの間でのワイヤの挟持固定)すれば、ワイヤWの引き取り側端部W1に作用する戻り方向の引っ張り力を固定器具付きアーム20及びブラケット11を介してブラケット11の取付対象部材(図1ではウインチ1のフレーム1a)に負担させることができ、ワイヤWの逆走を止めることができる。
また、ワイヤWの逆走が止まれば、送検知ヘッド30のワイヤ移動順方向上流側への移動も停止する。
送検知ヘッド30のアーム回転用当接部36は、ヘッド本体31からアーム支持軸方向に突出するピン状に形成されている。
アーム回転用当接部36は、固定器具付きアーム20のアーム21先端部を押し上げつつ逆送検知ヘッド30のワイヤ移動順方向上流側への移動に伴い移動した後、ワイヤ固定器具22の板状カム23にも当接可能である。
但し、ワイヤWの逆走発生とほぼ同時にワイヤ固定器具22によるワイヤWの固定を実現可能であること、アーム回転用当接部36及び板状カム23の損傷防止の点で、アーム回転用当接部36がワイヤ固定器具22の板状カム23に当接する前にワイヤ固定器具22によるワイヤWの固定を完了させ、アーム回転用当接部36の板状カム23への当接を回避することが好ましい。
図1のように、逆走検知ヘッド30の順方向移動限界位置をアーム回転用当接部36がアーム21先端部に当接する位置に設定することは、アーム回転用当接部36によるアーム21先端部の押し上げ、それによるワイヤ固定器具22によるワイヤWの固定をワイヤWの逆走発生から出来るだけ速やかに実現する点で有利である。
また、逆走検知ヘッド30の順方向移動限界位置は、逆走検知ヘッド30による押し上げ回転前の固定器具付きアーム20のアーム21先端部からワイヤ移動順方向下流側へ離隔させた位置であっても良い。但し、この場合、固定器具付きアーム20のアーム21先端部から逆走検知ヘッド30(詳細にはそのアーム回転用当接部36)までの離隔距離は、出来るだけ短い方が、ワイヤ固定器具22によるワイヤWの固定をワイヤWの逆走発生から出来るだけ速やかに実現する点で有利である。
上述の安全装置10によれば、ワイヤWの逆走時にワイヤWに追従移動した逆走検知ヘッド30が固定器具付きアーム20を回転させ、ワイヤ固定器具22の板状カム23のカバー部材24に対する向きをワイヤ移動許可向きからワイヤ固定向きに変更させる。その結果、ワイヤ固定器具30にワイヤWが固定され、ワイヤWのそれ以上の逆走を止めることができる。
安全装置10は、一方向クラッチ32によって戻り方向へのワイヤWの移動に追従回転しない第1ロール33と第2ロール34との間にワイヤWを挟み込んでワイヤWの逆走に追従移動した逆走検知ヘッド30が固定器具付きアーム20を回転させワイヤ固定器具22にワイヤWを固定する構成のため、特許文献1記載の技術とは異なり、ワイヤの逆走検知にウインチとリールワインダとの間のワイヤへの弛み形成を必要とせずに、ワイヤWの固定、それによるワイヤWの逆走防止を実現できる。
また、安全装置10は、電気制御によってワイヤを固定する特許文献1記載の技術とは異なり、逆走したワイヤWの固定を、ワイヤWの逆走に追従移動した逆走検知ヘッド30が固定器具付きアーム20を回転させワイヤ固定器具22にワイヤWを固定して実現する構成のため、停電時等でも確実にワイヤWの逆走を止めることができる。
以上、本発明を最良の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、検知ヘッド支持機構は、図1、図3に例示したように第1、第2リンク部材41、42及びストッパ部材43を有する構成に限定されず、例えば、逆走検知ヘッド30がワイヤ移動順方向上流側から直接当接されるストッパ用ブロックであっても良い。ストッパ用ブロックの場合、逆走検知ヘッド30がストッパ用ブロックに当接する位置が逆走検知ヘッド30の順方向移動限界位置である。また、ストッパ用ブロックは、ストッパ用ブロックに当接された逆走検知ヘッド30のワイヤ移動順方向上流側への移動を許可する。
逆走検知ヘッドのワイヤ押さえ機構は、第1ロールの下側に配置されたワイヤを第1ロールの下方から第1ロールに向かって弾性付勢した第2ロールによって第1ロールへ押さえ込む構成に限定されない。ワイヤ押さえ機構は、例えば、上下方向の回転軸線を中心に回転可能に設けられた第1ロールに、その横方向(水平方向)に離隔させて配置された第2ロールを弾性付勢して、第1ロールと第2ロールとの間に配置されたワイヤを第1ロールに押さえ込む構成も採用可能である。この場合、第2ロールは、上下方向の回転軸線を中心に回転自在に設けられる。
但し、第2ロールを第1ロールの下方から第1ロールに向かって弾性付勢して、第1ロールの下側に設けられたワイヤを第1ロールに押さえ込む構成であれば、逆走検知ヘッドの質量(荷重)によって第1ロールのワイヤに対する当接状態が安定するため、移動順方向に移動するワイヤの第1ロールに対する相対移動の安定性を向上できる点で有利である。
固定器具付きアームは、ブラケットに対する回転によって、ワイヤ固定器具の向きをワイヤ挿通孔に挿通されたワイヤの巻き取り時移動方向への移動を許可するワイヤ移動許可向きからワイヤを固定するワイヤ固定向きへ変更可能な構成であれば良く、図示例の構成に限定されない。
安全装置の設置位置は、ウインチに対してワイヤ移動順方向上流側であることに限定されず、ウィンチと巻き取り装置との間であっても良い。
1…ウインチ、2…キャプスタン、10…ワイヤ逆走防止装置、11…ブラケット、12…アーム支持軸、20…固定器具付きアーム、21…アーム、21a…固定器具支持軸、21b…軸支持板、21c…アーム本体、22…ワイヤ固定器具、23…板状カム、24…カバー部材、25…回転軸(カバー部材回転軸)、26…ワイヤ挿通孔、30…逆走検知ヘッド、31…ヘッド本体、32…一方向クラッチ、33…第1ロール、34…第2ロール、35…ワイヤ押さえ機構、36…アーム回転用当接部、37…回転軸(回転部材回転軸)、38…回転部材、39…弾性部材、40…検知ヘッド支持機構、W…ワイヤ、W1…(ワイヤの)引き取り側端部。

Claims (4)

  1. ワイヤの延線工事において巻き取り装置によって巻き取られる前記ワイヤの尻手側に配置されて前記ワイヤの逆走を防止するワイヤ逆走防止装置であって、
    ブラケットと、
    基端部が前記ブラケットに回転自在に支持されたアームの先端部にワイヤ固定器具が取り付けられた固定器具付きアームと、
    前記ワイヤ固定器具のワイヤ挿通孔に挿通されるワイヤを複数のロールによって保持して前記ワイヤにその長手方向に移動可能に設けられ前記ワイヤ固定器具に対して前記ワイヤの巻き取り時移動方向下流側に配置される逆走検知ヘッドと、
    前記逆走検知ヘッドをその前記ワイヤの巻き取り時移動方向下流側への移動を規制する順方向移動限界位置に支持可能でありかつ前記順方向移動限界位置から前記ワイヤの巻き取り時移動方向とは逆の戻り方向への前記逆走検知ヘッドの移動を許可する検知ヘッド支持機構とを有し、
    前記逆走検知ヘッドは、前記ワイヤの前記逆走検知ヘッドに対する前記巻き取り時移動方向への相対移動に伴う前記ロールの従動回転を許可し前記ロールの逆向き回転を規制する一方向クラッチと、前記逆走検知ヘッドが逆走した前記ワイヤに追従移動したときに前記アームに当接して前記固定器具付きアームを回転させ、前記ワイヤ固定器具の向きを前記ワイヤ挿通孔に挿通された前記ワイヤの前記巻き取り時移動方向への移動を許可するワイヤ移動許可向きから前記ワイヤを固定するワイヤ固定向きへ変更させるアーム回転用当接部とを有するワイヤ逆走防止装置。
  2. 前記逆走検知ヘッドは、前記前記一方向クラッチ及び前記アーム回転用当接部が設けられたヘッド本体と、前記ヘッド本体に前記一方向クラッチを介して取り付けられた第1ロールと、前記ヘッド本体に設けられて第1ロールに向かって弾性付勢した第2ロールによって前記第1ロールに前記ワイヤを押さえ込むワイヤ押さえ機構とを有する請求項1に記載のワイヤ逆走防止装置。
  3. ワイヤ押さえ機構は、前記第2ロールを前記第1ロールの下方から前記第1ロールに向かって弾性付勢して、前記第1ロールの下側に設けられた前記ワイヤを前記第1ロールに押さえ込む請求項2に記載のワイヤ逆走防止装置。
  4. 前記ワイヤ固定器具は、前記アームの先端部に水平軸線を以て回転自在に設けられた板状カムと、前記板状カムに回転軸を介して回転自在に設けられ前記板状カムの端面のワイヤ押さえ面との間に前記ワイヤ挿通孔を確保するカバー部材とを有し、
    逆走した前記ワイヤに追従移動した前記逆走検知ヘッドのアーム回転用当接部が前記アームを押圧して前記固定器具付きアームを回転させることで、前記板状カムの前記カバー部材に対する向きを前記ワイヤ挿通孔に挿通された前記ワイヤの前記巻き取り時移動方向への移動を許可するワイヤ移動許可向きから前記ワイヤを前記ワイヤ固定器具に固定するワイヤ固定向きへ変更させる請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイヤ逆走防止装置。
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