JP2004017994A - 断熱容器およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラスからなる内容器2が、ガラスからなる外容器3に空隙部4を介して収容され、空隙部4が断熱層とされた断熱容器1であって、内容器外面2aと外容器内面3aのうち少なくともいずれか一方に、金属酸化物を含み、波長15μmに対する反射率が35%以上である輻射熱防止膜6を形成する。このため、輻射熱防止膜6の厚さが3000Åのとき、輻射熱防止膜6のホール移動度x(cm2/V・s)とキャリア濃度y(cm−3)とが、y≧−5×1020x+2×1021かつ、y≧−6×1018x+3×1020の関係式を満足するようにする。厚さが5000Åのときには、y≧−5×1020x+3×1021かつ、y≧−6×1018x+7×1020の関係式を満足するようにすることにより、反射率の高い輻射熱防止膜6を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスからなる内容器および外容器を備え、これらの内容器および外容器が空隙部を隔てて一体に形成された二重壁構造の断熱容器およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、魔法瓶などの断熱容器として、ガラス製の内容器および外容器を備えた断熱容器が使用されている。この断熱容器は、ガラス製の内容器が、ガラス製の外容器内に空隙部を隔てて収容された構造を有する。
この種の断熱容器では、空隙部を真空にしたり、空気より熱伝導率が小さい低熱伝導率ガス(例えばアルゴン、クリプトン、キセノン)を空隙部に封入することによって、空隙部を断熱層としている。
また、この種の断熱容器としては、内容器外面や外容器内面に、銀鏡反応などに輻射熱防止膜を形成したものが多く用いられている。
【0003】
このような断熱容器を製造するには、例えば次の方法を取ることができる。
外容器内に内容器を収容し、内・外容器を口部を介して一体化した後、空隙部内に銀溶液を流し込み、この溶液を内・外容器の所定箇所に付着させ、これを200℃前後で加熱し、乾燥させることにより、銀膜を形成する。
次いで、外容器に設けられたチップ管を通して空隙部を排気して真空とするか、低熱伝導性ガスを空隙部に封入することによって、空隙部を断熱層とする。
【0004】
特表2001−505088公報には、ガラスからなる内容器および外容器の表面に、ゾルゲル法等を用いて、比抵抗(抵抗率ともいう)が10−4Ω・cm以下である金属酸化物(SnO2、In2O3、ZnO等)からなる輻射熱防止膜を形成した断熱容器が開示されている。
このような断熱容器は、輻射熱防止膜の光透過性が高いため、外部から内容物を視認できる利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、金属酸化物から形成された輻射熱防止膜は、製造条件によっては輻射熱防止性能の低い膜となることがあり、保温特性の優れた断熱容器を製造することが難しいという問題がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、保温特性の優れた断熱容器およびその製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の断熱容器は、内容器外面と外容器内面のうち少なくともいずれか一方に、金属酸化物を含み、波長15μmに対する反射率が35%以上である輻射熱防止膜を有していることを特徴とする。
このような輻射熱防止膜は、そのホール移動度をx(cm2/V・s)、キャリア濃度をy(cm−3)、厚さをt(Å)とおくとき、これらの値が、
y≧−5×1020x+5×1017t+0.5×1021
かつ、
y≧−6×1018x+2×1017t−3×1020
の関係式を満足することによって得ることができる。なお、1Åは、10−10m(0.1nm)である。
【0008】
すなわち、例えば、輻射熱防止膜の厚さが3000Åのとき、輻射熱防止膜のホール移動度x(cm2/V・s)とキャリア濃度y(cm−3)とは、
y≧−5×1020x+2×1021
かつ、
y≧−6×1018x+3×1020
の関係式を満足し、また、輻射熱防止膜の厚さが5000Åのとき、
y≧−5×1020x+3×1021
かつ、
y≧−6×1018x+7×1020
の関係式を満足することが好ましい。
輻射熱防止膜のキャリア濃度は、1.5×1021〜1×1022cm−3とすることが好ましい。
【0009】
さらに本発明は、ガラスからなる内容器の外面と、ガラスからなる外容器の内面のうち少なくともいずれか一方に金属酸化物を含む膜を形成し、この金属酸化物膜を、非酸化性雰囲気中、400℃以上の温度で10分間以上加熱することによって、輻射熱防止膜を形成することを特徴とする断熱容器の製造方法を提供する。
金属酸化物膜の形成は、内・外容器の一体化後に、金属酸化物膜の原料を内容器と外容器の間の間隙部に注入し、酸素雰囲気中、400℃以上の温度で10分以上加熱する方法を用いてもよい。また、金属酸化物膜の形成を内・外容器の一体化の前に行ってもよい。
非酸化性雰囲気は、真空、不活性ガス雰囲気、または水素が添加された不活性ガス雰囲気のうちのいずれかとすることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の断熱容器1の一例を説明する側面図である。本実施の形態の断熱容器は、ガラスからなる内容器2が、ガラスからなる外容器3に空隙部4を介して収容され、空隙部4が断熱層とされた断熱容器1である。
内容器2と外容器3とは、それぞれの口部2b、3bにおいて互いに接合されることにより一体化されている。この接合は口部2b、3b周辺を加熱し軟化させるなどして気密に行い、空隙部4を気密構造とすることが好ましい。
内容器2および外容器3の形状は、特に制限されるものではなく、例えば、円筒状、球状などとすることができる。空隙部4を形成する内・外容器2、3間の間隔を略一定にとるため、内容器2と外容器3とは、ほぼ相似形とすることが好ましい。
【0011】
内容器2および外容器3の材料としては、ソーダ石灰ガラス(ソーダガラス)、ホウ珪酸ガラス、石英ガラスなどを用いることができ、特に、安価なソーダガラスを用いることが好ましい。また、軟化温度が500℃以上であるガラスを用いることが好ましい。ソーダガラス等のガラスの軟化温度を500℃以上とするためには、ガラスにB2O3やAl2O3等を所定の濃度で含有させることが有効である。ガラスの軟化温度が500℃未満であると、中間膜5や輻射熱防止膜6を設ける際に内・外容器が軟化し、変形しやすくなり、中間膜5や輻射熱防止膜6を製造する上で支障をきたすおそれがある。
【0012】
内容器2の外面2aと、外容器3の内面3aには、中間膜5を介して、輻射熱防止膜6が設けられている。すなわち内容器外面2aと外容器内面3aには、中間膜5が形成され、その上に輻射熱防止膜6が形成されている。
【0013】
中間膜5は、SiO2を含む材料からなるものとされる。中間膜5は、内容器外面2aと外容器内面3aの表面の傷部を補修し、内・外容器2、3を補強するため、設けることができる。
なお、中間膜5は断熱容器1の製造には必須ではないため、本発明では中間膜を設けない構成も可能である。この場合、輻射熱防止膜6は、内容器外面2aまたは外容器内面3a上に直接設けられる。
【0014】
内・外容器2、3に生じうる傷部の深さは、通常、数十nmから数百nmであるため、中間膜5は、これを埋めることができる程度の厚さとすることが好ましい。また、中間膜5は、一度に厚く形成すると、厚さが不均一となったり割れが生じやすくなるため、薄い膜(例えば厚さ数十nm)を数回にわたり形成することにより中間膜5を形成するのが好ましい。
上記傷部の深さ、および中間膜5形成の手間(膜形成の回数)を考慮すると、中間膜5の厚さは、50nm以上とすることが好ましく、特に、100nm〜500nmとすることが好ましい。
【0015】
輻射熱防止膜6は、金属酸化物を含む材料からなるものとされる。金属酸化物としては、ITO(SnドープIn2O3)、ATO(SbドープSnO2)、IZO(InドープZnO)、AZO(AlドープZnO)、GZO(GaドープZnO)、FTO(FドープSnO2)、FZO(FドープZnO)からなる群から選択された1種または2種以上が好ましい。
輻射熱防止膜6の厚さは、150nm〜500nmとするのが好ましい。
【0016】
また、輻射熱防止膜6としては、波長15μmに対する反射率が35%以上のものが用いられる。これにより、輻射熱防止膜6の輻射熱防止特性が高いものとなり、保温性能の優れた断熱容器1を得ることができる。輻射熱防止膜6の反射率が35%以上であると、ウレタンなどの固体断熱材を配した断熱容器よりも高い保温性能をもつものとなる。
【0017】
次に、波長15μmにおける反射率が35%以上の輻射熱防止膜6を得るための条件について説明する。
一般に、金属酸化物膜などの導電性半導体膜での電磁波の反射は、交互に逆転する電場に追従して、膜中の自由電子が動くことにより起こるものである。このため、膜中の自由電子数が多ければ多いほど、または動きやすければ動きやすいほど、電磁波を反射する反射能が強くなる。従って、輻射熱防止膜6の比抵抗の低下と、キャリア濃度の上昇は、輻射熱防止効果向上をもたらすことになる。また、ホール移動度が大きいと、キャリア濃度が比較的低くても、高い反射能が得られる。
【0018】
このため、本実施の形態の輻射熱防止膜6は、厚さt(Å)、ホール移動度x(cm2/V・s)、およびキャリア濃度y(cm−3)が、
y≧−5×1020x+5×1017t+0.5×1021
かつ、
y≧−6×1018x+2×1017t−3×1020
の関係式を満足することが望ましい。このような条件を満たす輻射熱防止膜6は、波長15μmにおける反射率が35%以上となる。なお、1Åは、10−10m(0.1nm)である。
【0019】
上記関係式は、輻射熱防止膜6の厚さtが3000Åのときは、
y≧−5×1020x+2×1021
かつ、
y≧−6×1018x+3×1020
として表される。
また、輻射熱防止膜6の厚さtが5000Åのときは、
y≧−5×1020x+3×1021
かつ、
y≧−6×1018x+7×1020
として表される。
【0020】
このように輻射熱防止膜6の厚さt(Å)、ホール移動度x(cm2/V・s)、およびキャリア濃度y(cm−3)を規定することにより、優れた輻射熱防止効果を有する輻射熱防止膜6を容易に製造することができる。ホール移動度xやキャリア濃度yなどは、公知のホール測定器などを用いて測定することができる。
【0021】
キャリア濃度は1.5×1021cm−3以上であれば、ホール移動度に関係なく、殆どの場合、上記条件を有することになる。ただしキャリア濃度は1022cm−3のオーダーになると可視光線まで反射してしまうため、断熱容器の輻射熱防止膜としては、1.5×1021cm−3以上、1×1022cm−3以下であることが望ましい。
一方、ホール移動度は、大きければ大きいほど、反射スペルトルにおける反射率の立ち上がり(狭い波長幅で低反射率帯から高反射率帯となる)が急峻になり、反射率がより高くなるので、好ましい。反射率の立ち上がりが急峻であると、反射を意図する波長領域の電磁波を高効率にて反射することができるようになる。
【0022】
次に、図2を参照して、本発明の断熱容器の製造方法の一例を説明する。
まず、所望の形状に内容器2を成形加工するとともに、内容器2を空隙部4を隔てて収容し得る寸法で、内容器2とほぼ相似の外容器3を成形加工する。次いで、外容器3を、口部3bを含む上部外容器7と、チップ管11を含む下部外容器8とに分割する。
【0023】
次に、内容器外面2aと外容器内面3aに、中間膜5を形成する。
中間膜5の形成は、例えば、ゾルゲル法によって行うことができる。
まず、Si(OC2H5)4などの出発物質に、C2H5OHや水、触媒量の塩酸を所定の比で配合した中間膜原料液を調製し、この中間膜原料液を、スピンコート法、ディップコート法などの塗布方法を用いて、内容器外面2aおよび外容器内面3aの全面に付着させる。
中間膜5を形成する際には、出発物質の濃度を適宜調整したり、中間膜原料液の供給回数を調整することによって、中間膜5の厚さを所望の値とすることができる。この厚さは、内容器2または外容器3が有する傷部の寸法(深さ等)に合わせて設定するのが好ましい。
例えば、上記組成の中間膜原料液を用いる場合には、1回の原料液供給により形成される中間膜5の厚さは0.1〜0.5μmとなる。このため、例えば傷部の最大深さが1μm前後である場合には、中間膜原料液の供給を数回(例えば2回)繰り返して行うことによって、中間膜原料をこの傷部に確実に充填するのが好ましい。
【0024】
次いで、内・外容器2、3を加熱する。これによって、中間膜原料液が熱分解して、内容器外面2aおよび外容器内面3aに、SiO2を含む中間膜5が形成される。加熱温度は、300〜600℃とするのが好ましい。この加熱温度は上記範囲未満であると中間膜原料液の反応が不十分となり、内・外容器2、3への中間膜5の密着が弱くなるおそれがある。また、加熱温度が上記範囲を越える場合には、加熱コストの上昇を招く。また、この温度が内・外容器2、3の耐熱温度を越える場合があるため、好ましくない。
【0025】
熱分解の終了および中間膜5の乾燥終了の確認は、示差熱・熱重量同時分析(TG−DTA)を行い、得られたTG−DTA曲線から求めた温度から判断を行うことが望ましい。また、容器断面の写真を撮影し、この観察結果に基づいて行うこともできる。
【0026】
次に、中間膜5の上に、金属酸化物膜を形成する。この金属酸化物膜は、後述する加熱処理(焼成処理)によって、金属酸化物を含む輻射熱防止膜6となるものである。
金属酸化物膜の形成は、例えば、金属錯体などの原料を含む原料液を、ゾルゲル法によるコーティング、ホットスプレー法等による吹付け、スピンコート法によるコーティング、またはディップコート法による塗布等などの方法を用いて、内容器外面2aや外容器内面3aにコーティングした後、大気中で400℃〜500℃に加熱し、引き続き200℃で冷却させることによって形成することができる。
または、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの気相法によって、金属酸化物を内容器外面2aや外容器内面3aに堆積させることによっても金属酸化物膜を形成することができる。
【0027】
次いで、内容器2と外容器3を一体化する。
まず、内容器2の上部を上部外容器7に収容し、上部外容器7の口部3bと、内容器2の口部2bとを溶融させ気密に接合する。次いで、下部外容器8を、内容器2の下部を覆うように配置し、上部外容器7の下端部7aと下部外容器8の上端部8aとを溶融させ気密に接合する。なお、上部および下部外容器7、8と内容器2との間に、これらの間隔を所定値とするパッドを配置してもよい。これによって、内容器2と外容器3とが空隙部4を隔てて一体化される。
【0028】
内・外容器2、3を一体化したのち、非酸化性雰囲気中にて金属酸化物膜を加熱処理する。これにより、金属酸化物膜中の金属酸化物が熱分解し、余分な酸素原子が放出される。この結果、金属酸化物膜のキャリア濃度やホール移動度が上昇し、波長15μmに対する反射率が35%以上となるので、金属酸化物膜を、輻射熱防止性能に優れた輻射熱防止膜6に変えることができる。
【0029】
非酸化性雰囲気としては、真空下や、不活性ガス雰囲気、不活性ガスに水素などの還元性ガスを添加した混合ガス雰囲気が例示される。
真空中で加熱処理を行うには、例えば真空加熱炉を用いて真空中で二重壁容器を加熱する方法をとることができる。また、不活性ガスとしては、アルゴン、窒素、クリプトン、キセノンなどが挙げられる。
【0030】
また、不活性ガスに水素などの還元性ガスを添加した混合ガス雰囲気を用いれば、金属酸化物膜から放出された酸素原子が還元性ガスと反応し、金属酸化物膜への再化合を防止することができる。また、還元性ガスと金属酸化物とが直接反応すれば、金属酸化物の還元が効率的に行われる。
この混合ガスに用いられる不活性ガスとしては、アルゴン、窒素、クリプトン、キセノンなどが挙げられる。また、還元性ガスとしては、水素は特に好ましい。還元性ガスの添加量は、不活性ガスと混合した混合ガス全体における体積比で0.01〜1%とすることが好ましく、例えば0.1%とすることができる。
【0031】
加熱処理に先立ち、金属酸化物膜の周囲の雰囲気を非酸化性のものにするためには、チップ管11を通して、空隙部4を真空引きするか、不活性ガス等を導入する方法をとることができる。また、加熱処理のため用いた不活性ガスが、アルゴン、クリプトン、キセノンなどの低熱伝導率ガスである場合には、当該低熱伝導率ガスを空隙部4内に封入したまま、空隙部4を封止して、断熱層とすることもできる。
【0032】
加熱処理の加熱温度は、400℃以上とすることが好ましく、特に、400〜600℃とするのが好ましい。また、加熱時間は、10分以上とすることが好ましい。この加熱温度および加熱時間が上記範囲未満であると金属酸化物膜の還元が不十分となる。
この加熱温度および加熱時間が上記範囲未満であると原料液の熱分解が不十分となり、所望の組成の金属酸化物を得るのが難しくなる。また、加熱温度が上記範囲を越える場合には、加熱コスト上昇を招くとともに、この加熱温度が内・外容器2、3の耐熱温度を越える場合があるため、好ましくない。
【0033】
この加熱処理によって、金属酸化物膜は、黒色または青色を呈する透明な膜となり、輻射熱防止膜6として機能するようになる。この輻射熱防止膜6の比抵抗は、加熱処理前の金属酸化物膜に比べ大幅に低下する。例えば金属酸化物膜の比抵抗が10−3Ω・cmのオーダーの値であった場合には、輻射熱防止膜6の比抵抗を、一桁小さく、すなわち10−4Ω・cmのオーダーの値とすることができる。
また、輻射熱防止膜6のキャリア濃度は、加熱処理前の金属酸化物膜のキャリア濃度に比べ大幅に高くなる。例えば金属酸化物膜のキャリア濃度が1019cm−3のオーダーの値であった場合には、輻射熱防止膜6のキャリア濃度を、1020〜1021cm−3のオーダーの値とすることができる。
【0034】
輻射熱防止膜6を形成した後、最後に、空隙部4を真空とした状態でチップ管11を封止する。または、空隙部4に低熱伝導率ガス(例えばアルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス)を導入した状態でチップ管11を封止することもできる。
以上の過程を経て、断熱容器1を得る。
【0035】
以上のように、本実施の形態の断熱容器によれば、波長15μmに対する反射率が35%以上である輻射熱防止膜6を有しているので、輻射熱防止膜6は赤外領域の光を高効率にて反射することができ、輻射熱防止特性が高い。従って、保温性能に優れた断熱容器1となる。また、輻射熱防止膜6は可視光領域では透明であるので、内容物の視認性に優れる。
【0036】
また、本実施の形態の断熱容器の製造方法によれば、輻射熱防止膜6となる金属酸化物膜の形成を内・外容器2、3の一体化前に行うので、膜形成の方法として、空隙部4に原料液を注入する手法が必須でなくなり、膜形成方法の選択の幅が広がるという利点も生じる。例えば、ゾルゲル法のような液相法に限らず、蒸着法などの気相法を用いて膜形成を行うこともできるようになる。このため、最適な膜形成方法を選択することができ、膜形成のコストを低減し、生産性を向上することができる。
もちろん、断熱容器1に中間膜5を形成する場合には、この中間膜5の形成についても、種々の方法を用いることができるようになり、上記金属酸化物膜の形成の場合と同様の効果が奏される。
【0037】
次に、本発明の断熱容器1の製造方法の第2の例を説明する。この実施の形態においては、中間膜5および輻射熱防止膜6となる金属酸化物膜の形成を、内・外容器2、3の一体化後に行う。
まず、前記断熱容器1の製造方法の第1例と同様にして、内・外容器2、3を形成し、さらにこれらの容器を一体化し、二重壁容器を得る。
次いで、内容器外面2aと外容器内面3aに、中間膜5を形成する。中間膜5の形成方法は、ゾルゲル法などを用いて行うことができる。
【0038】
次いで、中間膜5上に輻射熱防止膜6を形成する。
以下、輻射熱防止膜6をゾルゲル法によって形成する方法を説明する。
まず、金属酸化物の出発物質であるアセチルアセトン錯体などの金属錯体を含む原料液を調製する。この原料液を、チップ管11を通して空隙部4内に流し込み、中間膜5の全表面に付着させる。余剰の原料液はチップ管11から排出する。次いで、必要に応じて二重壁容器を加熱することにより、原料液の溶媒や、反応によって生じた揮発性副生成物をチップ管11から排出する。加熱温度は、用いた原料液の配合にもよるが、アセチルアセトン錯体を含む原料液では、一般に、約190℃に加熱することが好ましい。
【0039】
次いで、二重壁容器を空気中など、酸素含有雰囲気下で加熱する。加熱温度は、400℃以上とすることが好ましく、特に、400〜600℃とするのが好ましい。加熱時間は10分以上が好ましい。
この加熱温度および加熱時間が上記範囲未満であると原料液の熱分解が不十分となり、所望の組成の金属酸化物を得るのが難しくなる。また、加熱温度が上記範囲を越える場合には、加熱コスト上昇を招くとともに、この加熱温度が内・外容器2、3の耐熱温度を越える場合があるため、好ましくない。
この加熱により、出発物質が熱分解して、金属酸化物膜が形成される。
【0040】
次いで、金属酸化物膜の輻射熱防止性能を高めるため、二重壁容器を、非酸化性雰囲気中(例えば真空中)で加熱し、金属酸化物膜を加熱処理する。加熱処理の方法および条件は、上述のとおりである。
この加熱処理によって、金属酸化物膜は、輻射熱防止膜6として機能する。この輻射熱防止膜6の比抵抗は、加熱処理前の金属酸化物膜の比抵抗に比べ大幅に低下する。また、輻射熱防止膜6のキャリア濃度は、処理前の金属酸化物膜のキャリア濃度に比べ大幅に高くなる。
【0041】
最後に、空隙部4を真空とした状態でチップ管11を封止する。または、空隙部4に低熱伝導率ガス(例えばアルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス)を導入した状態でチップ管11を封止することもできる。
以上の過程を経て、断熱容器1を得る。
【0042】
以上、本発明を好適な実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明はこの実施の形態のみに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、上記実施の形態の断熱容器では、輻射熱防止膜6を内容器外面2aと外容器内面3aの両方に形成したが、これに限定されるものではなく、内容器外面2aのみ、または外容器内面3aのみに輻射熱防止膜6を形成するようにしてもよい。このためには、内・外容器2、3の一体化の前に、内容器外面2aまたは外容器内面3aのいずれか一方のみに金属酸化物膜を形成し、内・外容器2、3を一体化したのち、金属酸化物膜を加熱処理することにより輻射熱防止膜6とする方法を採用することができる。これにより、高価な金属酸化物の使用量を少なくし、安価にして保温性能に優れた断熱容器1を提供することができる。
【0043】
また、本発明の断熱容器の製造方法においては、金属酸化物膜の形成は、一体化前と一体化後の2回以上に分けて成膜しても差し支えない。
また、内・外容器2、3を一体化する前に中間膜5を形成し、次いで内・外容器2、3を一体化した後に金属酸化物膜の形成および加熱処理を行って、輻射熱防止膜6を形成するようにすることもできる。
【0044】
【実施例】
まず、以下に示すように、5種類の輻射熱防止膜(サンプル1〜5)を作製した。
【0045】
[サンプル1]
以下の配合で、金属酸化物膜の原料となる原料液を調製した。
・アセチルアセトン錯体:10質量%
・Freeアセチルアセトン:10質量%
・イソプロピルアルコール:25質量%
・エタノール:25質量%
・プロピレングリコール:30質量%
この原料液には、金属(In:Sn=95:5)が4質量%含まれる。
【0046】
上記原料液をガラス基板上に乗せ、500rpmで3秒間、次いで1000rpmで15秒間スピンコートしたのち、空気中190℃で30分間加熱して乾燥した。次いで、空気中400℃で前記原料を熱分解させ、その後真空中にて400℃で加熱して、厚さ1000Åの均一な膜を形成した。
上記操作を3度行い、膜厚3000Åの膜を形成した。
さらに、得られた膜を空気中500℃で60分間加熱した。この加熱により、金属錯体が熱分解するとともに、焼結し、結晶化したITOからなる金属酸化物膜が形成される。
この時点で膜の比抵抗、キャリア濃度、ホール移動度および赤外領域での反射率を測定した。
その後、真空状態600℃で60分間加熱した。真空中の加熱後、同様に膜の比抵抗、キャリア濃度、ホール移動度および赤外領域での反射率を測定した。
膜の比抵抗、キャリア濃度、ホール移動度及び反射率は、ホール測定器(BIO RAD社 HL−5500)で測定した。
【0047】
[サンプル2]
金属の比率(In:Sn)を90:10としたことを除いては、サンプル1と同様の手順により、輻射熱防止膜を形成した。この場合にも、真空中の加熱前および後に、膜の比抵抗、キャリア濃度、ホール移動度及び反射率の測定を行った。
【0048】
[サンプル3]
金属の比率(In:Sn)を85:15としたことを除いては、サンプル1と同様の手順により、輻射熱防止膜を形成した。この場合にも、真空中の加熱前および後に、膜の比抵抗、キャリア濃度、ホール移動度及び反射率の測定を行った。
【0049】
[サンプル4]
金属の比率(In:Sn)を85:15とし、スピンコートによる成膜操作を5回行って、膜厚を5000Åとしたことを除いては、サンプル1と同様の手順により、輻射熱防止膜を形成した。この場合にも、真空中の加熱前および後に、膜の比抵抗、キャリア濃度、ホール移動度及び反射率の測定を行った。
【0050】
[サンプル5]
サンプル1と同じ原料を用い、スピンコートに代えて、電子ビーム蒸着法を用いて、ITOからなる金属酸化物膜を3200Åの膜厚にて形成した。次いで、得られた膜を空気中500℃で60分間加熱した。この加熱により、ガラスを溶融し、結晶化したITOからなる膜が形成された。
この時点で比抵抗、キャリア濃度、ホール移動度および赤外領域での反射率を測定した。
その後、真空状態600℃で60分間加熱した。真空中の加熱後、サンプル1と同様の方法により、膜の比抵抗、キャリア濃度、ホール移動度および赤外領域での反射率を測定した。
【0051】
[輻射熱防止膜の測定結果]
上記5種のサンプルについて測定された比抵抗、キャリア濃度、ホール移動度および赤外領域での反射率の測定結果を図3〜10に示す。また、表1に比抵抗、キャリア濃度、及びホール移動度を示す。
表1および図3に示すように、加熱処理により、比抵抗は10−2Ω・cmのオーダーから10−3Ω・cmのように約1オーダー下げることができた。また、表1および図4に示すように、キャリア濃度を上げることができた。また、表1および図5に示すように、ホ−ル移動度も向上することが確認できた。
また、図6〜10から判るように、すべてのサンプルにおいて、真空焼成により、膜の反射率を向上させることができ、断熱容器に適した成膜ができていることが確認できた。
なお、これらのサンプルの反射スペクトルでは、波長9μmおよび22μm近辺でピークが形成されているが、これは輻射熱防止膜(ITO膜)ではなく、ガラス基板による反射によるピークであるものと思われる。実際にガラス基板のみの反射率をとると上記2波長でのピークを確認することができた。
【0052】
【表1】
【0053】
同様のサンプルを用い真空焼成温度を下げて同様の実験を行った。真空焼成温度が400℃より下がると、反射率を向上させる効果が小さくなり、300℃以下では、反射率の向上は殆どみられなかった。
次に、真空の代わりに、窒素に0.1%の水素を添加した混合ガス雰囲気を用いて加熱処理を行ったところ、真空下と同様に、金属酸化物膜の反射率を向上させることができた。また、雰囲気を窒素100%として同様の手順により加熱処理を行ったところ、真空下と同様に金属酸化物膜の反射率を向上させることができた。
【0054】
図11は、ITOの膜厚が約3000Åの各種サンプルをホール移動度とキャリア濃度を基準として作図したものである。同図中、各サンプルの反射率の測定値が、波長15μmで35%以上の反射率を有するか否かにより、印を変えて示した。
この図から判るように、ホール移動度が3.9cm2/V・s以上、キャリア濃度が5×1020cm−3以上あれば波長15μmの反射率が35%以上となり、輻射熱防止膜としての性能を有している。
また、キャリア濃度が5×1020cm−3よりも小さくても、ホール移動度が高ければ反射率が35%以上となる。また、ホール移動度が4cm2/V・sより小さくても、キャリア濃度が高ければ反射率が35%以上となる。
以上説明した結果を踏まえて、膜厚3000Åのとき、反射率が35%以上となる条件を式であらわすと、下記式に示すようになる。
【0055】
ホール移動度(cm2/V・s)をx、キャリア濃度(cm−3)をyとして、
y≧−5×1020x+2×1021 ・・・・(1)
かつ、
y≧−6×1018x+3×1020 ・・・・(2)
【0056】
図12に示すように、膜厚5000Åのサンプルを複数製造して、同様にホール移動度とキャリア濃度との関係をグラフ化した。同図中、各サンプルの反射率の測定値が、波長15μmで35%以上の反射率を有するか否かにより、印を変えて示した。
この図から判るように、ホール移動度が3.8cm2/V・s以上、キャリア濃度が7×1020cm−3以上あれば波長15μmの反射率が35%以上となり、輻射熱防止膜としての性能を有している。
また、キャリア濃度が7×1020cm−3よりも小さくても、ホール移動度が高ければ反射率が35%以上となる。また、ホール移動度が3.8cm2/V・sより小さくても、キャリア濃度が高ければ反射率が35%以上となる。
以上説明した結果を踏まえて、膜厚5000Åのとき、反射率が35%以上となる条件を式であらわすと、下記式に示すようになる。
【0057】
ホール移動度(cm2/V・s)をx、キャリア濃度(cm−3)をyとして、
y≧−5×1020x+3×1021 ・・・・(3)
かつ、
y≧−6×1018x+7×1020 ・・・・(4)
【0058】
以上の式(1)〜(4)から、膜厚3000Å〜5000Åの範囲またはその周辺で、境界線を補間または外挿すると、反射率が35%以上となる条件は、
ホール移動度(cm2/V・s)をx、キャリア濃度(cm−3)をy、膜の厚さ(Å)をtとして、
y≧−5×1020x+5×1017t+0.5×1021 ・・・・(5)
かつ、
y≧−6×1018x+2×1017t−3×1020 ・・・・(6)
となる。
【0059】
[ガラス製断熱容器の製造例]
図2に示すように、本実施例の断熱容器は、魔法瓶の中ビンであり、ガラス製の内容器2とガラス製の外容器3とから構成されている。
まず、内容器2を所望する形状に成形加工すると共に、内容器2を空隙部を隔てて収容し得る寸法で、内容器2とほぼ相似の外容器3を成形加工したあと、口部3bを含む上部外容器7と、チップ管11を含む下部外容器8とに分割した。
【0060】
引き続き、上部外容器7内に内容器2の口部2bを覆うようにしてパッドを設けて等間隔の空隙部4を隔てて配置し、それぞれの口部2bと3bとを溶融させ気密に結合した。次いで下部外容器8を、内容器2の底部よりこれを被包するようにして挿入し、空隙部4を隔ててこれらを配置して、上部外容器7と下部外容器8とを溶融結合して一体化し、二重壁容器とした。
【0061】
次に、以下の配合を用いて、中間膜5の原料となる原料液を調製した。
・Si(OC2H5)4:28.9質量%
・C2H5OH:43.897質量%(残部)
・H2O:27.2質量%
・HCl:0.003質量%
【0062】
得られた原料液をチップ管11から、空隙部4内にいれ、空隙部4全体に該原料液が付着するようにした。次いで、余分な原料液をチップ管11から排出したのち、二重壁容器を190℃にて30分間加熱し、エタノール等を蒸発させて乾燥させた。二重壁容器の内部が十分に乾燥したことを確認したのち、加熱温度を約500℃まで上げ、中間膜5原料の熱分解を行った。
二重壁容器内部の乾燥状況、中間膜5原料の加水分解・重合脱水の終了の時間は、予め確認したTG−DTA(示差熱・熱重量同時分析)曲線から求めた温度から判断を行った。
本実施例で用いた原料液の配合では、1回の操作により成膜できる膜厚は、0.1〜0.5μmであるため、上記成膜操作を2回繰り返し実施し、所望の厚さの中間膜5を形成した。
【0063】
次に、以下の配合を用いて、輻射熱防止膜6の原料となる原料液を調製した。・アセチルアセトン錯体:10質量%
・Freeアセチルアセトン:10質量%
・イソプロピルアルコール:25質量%
・エタノール:25質量%
・プロピレングリコール:30質量%
この原料液には、金属(In:Sn=95:5)が4質量%含まれる。
【0064】
得られた原料液をチップ管11から、空隙部4内にいれ、空隙部全体に該原料液が付着するようにした。次いで、余分な原料液をチップ管11から排出した後、二重壁容器を190℃に加熱し、エタノール等の揮発性物質を蒸発させて乾燥させた。二重壁容器の内部が十分に乾燥したことを確認したのち、加熱温度を約500℃まで上げ、輻射熱防止膜6原料の熱分解および結晶化を行った。
この熱分解により得られた金属酸化物(ITO)膜は、黄色がかった透明であった。次いで、ガラス容器を真空雰囲気中に配置し、400℃で加熱して金属酸化物膜の加熱処理を行った。この真空加熱処理により、金属酸化物膜は黒色や青色の透明膜となった。その後空隙部4を真空引きし、チップ管11を封止し、冷却して真空断熱容器1を製造した。この断熱容器1の容量は1000cm3である。
【0065】
さらに、本実施例の断熱容器1の保温性能を調べるため、97℃のお湯を950cm3入れ、雰囲気温度20℃の恒温室内に放置した。6時間後に湯温を調べたところ69℃であった。
比較例として、真空焼成を行わないことを除いては実施例と同様の手順により同形状の保温容器を製造し、同条件で保温性能を確認した。6時間後に湯温を調べたところ50℃であった。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の断熱容器によれば、波長15μmに対する反射率が35%以上である輻射熱防止膜を有しているので、輻射熱防止膜の輻射熱防止特性が高く、保温性能が優れた断熱容器となる。
また、本発明の断熱容器の製造方法によれば、金属酸化物膜を有する断熱容器を真空中などの非酸化性雰囲気下で400℃以上に加熱することにより、反射率の高い輻射熱防止膜を形成することができるので、保温性能が優れた断熱容器を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱容器の一実施形態を示す側断面図である。
【図2】本発明の断熱容器の製造方法の一実施形態を説明する斜視図である。
【図3】サンプル1〜5の金属酸化物膜の比抵抗を示すグラフである。
【図4】サンプル1〜5の金属酸化物膜のキャリア濃度を示すグラフである。
【図5】サンプル1〜5の金属酸化物膜のホール移動度を示すグラフである。
【図6】サンプル1の金属酸化物膜の反射率を示すグラフである。
【図7】サンプル2の金属酸化物膜の反射率を示すグラフである。
【図8】サンプル3の金属酸化物膜の反射率を示すグラフである。
【図9】サンプル4の金属酸化物膜の反射率を示すグラフである。
【図10】サンプル5の金属酸化物膜の反射率を示すグラフである。
【図11】膜厚3000Åの金属酸化物膜のホール移動度とキャリア濃度の関係の一例を示すグラフである。
【図12】膜厚5000Åの金属酸化物膜のホール移動度とキャリア濃度の関係の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・断熱容器、2・・・内容器、2a・・・内容器外面、3・・・外容器、3a・・・外容器内面、4・・・空隙部、6・・・輻射熱防止膜
Claims (9)
- ガラスからなる内容器が、ガラスからなる外容器に空隙部を介して収容され、空隙部が断熱層とされた断熱容器であって、
内容器外面と外容器内面のうち少なくともいずれか一方に、金属酸化物を含み、波長15μmに対する反射率が35%以上である輻射熱防止膜を有していることを特徴とする断熱容器。 - 輻射熱防止膜の厚さt(Å)、ホール移動度x(cm2/V・s)、およびキャリア濃度y(cm−3)が、
y≧−5×1020x+5×1017t+0.5×1021
かつ、
y≧−6×1018x+2×1017t−3×1020
の関係式を満足することを特徴とする請求項1記載の断熱容器。 - 輻射熱防止膜の厚さtが3000Åのとき、該輻射熱防止膜のホール移動度x(cm2/V・s)とキャリア濃度y(cm−3)とが、
y≧−5×1020x+2×1021
かつ、
y≧−6×1018x+3×1020
の関係式を満足することを特徴とする請求項1記載の断熱容器。 - 輻射熱防止膜の厚さtが5000Åのとき、該輻射熱防止膜のホール移動度x(cm2/V・s)とキャリア濃度y(cm−3)とが、
y≧−5×1020x+3×1021
かつ、
y≧−6×1018x+7×1020
の関係式を満足することを特徴とする請求項1記載の断熱容器。 - 輻射熱防止膜のキャリア濃度が、1.5×1021〜1×1022cm−3であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の断熱容器。
- ガラスからなる内容器の外面と、ガラスからなる外容器の内面のうち少なくともいずれか一方に金属酸化物を含む膜を形成し、この金属酸化物膜を、非酸化性雰囲気中、400℃以上の温度で10分間以上加熱することによって、輻射熱防止膜を形成することを特徴とする断熱容器の製造方法。
- ガラスからなる内容器を、ガラスからなる外容器内に空隙部を隔てて収容し、これら内容器と外容器を一体化し、内容器外面と外容器内面のうち少なくともいずれか一方に金属酸化物原料を付着させ、酸素雰囲気中、400℃以上の温度で10分間以上加熱した後、非酸化性雰囲気中、400℃以上の温度で10分間以上加熱することによって、輻射熱防止膜を形成することを特徴とする断熱容器の製造方法。
- ガラスからなる内容器の外面と、ガラスからなる外容器の内面のうち少なくともいずれか一方に金属酸化物を含む膜を形成し、内容器を外容器内に空隙部を隔てて収容し、これら内容器と外容器を一体化した後、非酸化性雰囲気中、400℃以上の温度で10分間以上加熱することによって、輻射熱防止膜を形成することを特徴とする断熱容器の製造方法。
- 非酸化性雰囲気が、真空、不活性ガス雰囲気、および水素が添加された不活性ガス雰囲気のうちのいずれかであることを特徴とする請求項6〜8のうちいずれか1項記載の断熱容器の製造方法。
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