JP2004017627A - 射出成形用の成形型 - Google Patents

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Abstract

【課題】突状部を細く長くすることができる構造などであって、見栄えの良い射出成形品を成形できる射出成形用の成形型を提供する。
【解決手段】第一成形部材と第二成形部材とからなる射出成形品を異種材料により一体成形するための成形型1であって、射出成形品の表面側を形成する第一成形型2と、射出成形品の裏面側を形成する第二成形型3と、第二成形型3側に進退可能に設けられて進出状態において第一成形型2と第二成形型3とで形成されたキャビティ10を分割するスライド型4とを備える。
また第一成形型2は、キャビティ10側へ突出する突状部20を備える。そしてスライド型4は、進出状態において突状部20の一側の側壁20cに当接する側壁支持部42bを有し、側壁支持部42bは、第一成形部材の材料50aが射出された際において材料50aが当たる突状部20の他側の側壁20bの裏側に位置する一側の側壁20cから突状部20を支持する。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、第一成形部材と第二成形部材とからなる射出成形品を異種材料により一体成形するための射出成形用の成形型に関し、例えばツートンカラーの射出成形品を成形するための射出成形用の成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】
ツートンカラーの射出成形品を一体成形するための成形型が従来知られており、例えば特開2000−210978号公報にその成形型が開示されている。
この成形型によると射出成形品の表面側を形成する第一成形型と、射出成形品の裏面側を形成する第二成形型と、第二成形型側に進退可能に設けられて進出状態において第一成形型と第二成形型とで形成されたキャビティを分割するスライド型とを備える。
また第一成形型には、キャビティ側へ突出する突状部が形成され、スライド型は、進出状態においてその先端面が突状部の先端面に当接する。
ところで突状部は、射出成形品を成形した際において射出成形品に溝部を形成するために設けられたものである。そして溝部は、第一成形部材と第二成形部材との境界部を表面側から見難くすることで、射出成形品の見栄えを向上させるために設けられたものである。したがって溝部は、前記境界部を表面側から見難くするために細く深いものが好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし溝部を細く深くすることは、突状部を細く長くすることであって、従来の成形型では、突状部が折れてしまう恐れがあった。すなわち第一成形部材を成形する際には、その材料が突状部によって堰き止められる。そして突状部が細く長い場合には、突状部がその材料による力に対して耐え切れず、曲がったりあるいは折れてしまう恐れがあった。
そこで本発明は、突状部を細く長くすることができる構造などであって、見栄えの良い射出成形品を成形できる射出成形用の成形型を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、上記各請求項に記載の通りの構成を備える射出成形用の成形型であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、射出成形品の表面側を形成する第一成形型と、射出成形品の裏面側を形成する第二成形型と、第二成形型側に進退可能に設けられて進出状態において第一成形型と第二成形型とで形成されたキャビティを分割するスライド型を備える。
また第一成形型は、キャビティ側へ突出する突状部を備え、スライド型は、進出状態において突状部の一側の側壁に当接する側壁支持部を有する。そして側壁支持部は、第一成形部材の材料が射出された際においてその材料が当たる突状部の他側の側壁の裏側に位置する一側の側壁から突状部を支持する。
【0005】
すなわち突状部は、側壁支持部によって支持される。しかも側壁支持部は、射出された材料が当たる突状部の側壁の裏側に位置する側壁から突状部を支持する。
したがって側壁支持部は、突状部が材料による力によって曲がろうとする側において突状部を支持する。そのため材料の射出によって突状部が曲がったり、あるいは折れたりすることが側壁支持部によって防止される。かくして突状部を細く長くすることができる。そして突状部を細く長くすることで見栄えのよい射出成形品を成形することができる。
なお側壁支持部が突状部に当接する状態は、側壁支持部が直接突状部に当接する形態でもよいが、間接的に突状部に当接する形態であってもよい。例えば射出成形品に表皮材を一体状に成形する場合であって、表皮材を予めキャビティにセットする場合は、側壁支持部がその表皮材を介して突状部に当接する形態であってもよい。
また異種材料とは、成分が異なる材料に限定されず、濃淡の異なる材料、色相の異なる材料などをも含む。
【0006】
請求項2に記載の発明によれば、突状部は、第一成形部材の材料が射出されることで側壁支持部側に押され、これによって側壁支持部との密着が強くなる構成になっている。
ところでスライド型は、突状部との協働によってキャビティを分割するものである。そのためスライド型の側壁支持部と突状部とが強く密着すると、射出された材料がこれらの間から漏れる恐れが少ない。すなわち分割されたキャビティの一方から射出された材料が他方のキャビティへ漏れてしまう恐れが少ない。かくして射出成形品は、きれいに成形され得る。
【0007】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1を図1〜4にしたがって説明する。
本発明にかかる成形型1は、射出成形品を成形するための成形型であって、例えば、図1に示すようにドアトリム5を成形するための成形型である。
このドアトリム5は、図1に示すように第一成形部材50と第二成形部材51とが異質材料によって形成されたツートンカラーの成形品である。
またドアトリム5は、図1に示すように表面5aから裏面5bに向けて窪んだ溝部53を有する。この溝部53は、第一成形部材50と第二成形部材51との境界部52を表面5a側から見難くするものであって、これによってドアトリム5の見栄えを向上するものである。
【0008】
成形型1は、上記のように二種以上の材料から成形される射出成形品、例えばツートンカラーのドアトリム5を一体成形するための成形型である。換言すると第一成形部材50と第二成形部材51とを一体に重合させるための成形型である。
この成形型1は、図1に示すようにドアトリム5の表面側を形成する第一成形型2と、ドアトリム5の裏面側を形成する第二成形型3と、第二成形型3側に進退可能に取付けられるスライド型4を備える。
第一成形型2と第二成形型3は、図1に示すようにそれぞれキャビティ面21,30をそれぞれ備える。したがって第一成形型2と第二成形型3を型閉めすることで、図2に示すように第一成形型2と第二成形型3との間にキャビティ10が形成される。
【0009】
また第一成形型2は、図1に示すようにキャビティ面21から突出する突状部20を有し、突状部20は、図2に示すようにキャビティ10側に突出する。
この突状部20は、図1に示す溝部53を形成するものであって、図2に示すように断面略台形状である。そして突状部20は、図2の図面表裏方向にも延出しており、溝部53は、第一成形部材50と第二成形部材51の間に形成されている。
また突状部20は、図2に示すようにキャビティ面21から起立方向に延出する二つの側壁20b,20cを有し、先端部分には、キャビティ面21とほぼ並行な面を有する先端部20aを有する。
また第二成形型3は、図2に示すようにスライド型4を進退可能に装着するための構造を備える。すなわち第二成形型3は、スライド型4の軸部40が摺動可能に取付けられる軸孔33と、スライド型4の本体部41が収納される収納凹部31を有する。
【0010】
スライド型4は、図2に示すように第一成形型2と第二成形型3が型閉め状態において進出することで(進出状態において)第一成形型2に当接する。そしてスライド型4は、図2に示すように進出状態においてキャビティ10を二つに分割する。すなわちキャビティ10を第一成形部材50を成形するための第一キャビティ10aと、第二成形部材51を成形するための第二キャビティ10bとに分割する。
【0011】
またスライド型4は、図2に示すように突状部20の先端形状に沿って窪むことで、突状部20の先端側の一部に沿うことができる窪み部42を有する。そして窪み部42は、突状部20の先端部20aに当接可能な先端当接部42aと、突状部20の一側の側壁20cに当接可能な側壁支持部42bとを有する。
したがってスライド型4は、図2に示すように先端当接部42aと側壁支持部42bの少なくとも一方が突状部20に当接することで進出が止まる。そしてスライド型4は、突状部20との協働によってキャビティ10を分割する。
【0012】
そしてスライド型4を進出させることで第一キャビティ10aが形成され、その第一キャビティ10aに第一成形部材50の材料50aを射出する(図3)。そして材料50aを図4(a)に示すように第一キャビティ10aに充填させ、これによって第一成形部材50を成形する。
なお材料50aは、例えばポリプロピレンなどの樹脂材料であって、第二成形部材51の材料51aと濃淡の異なる材料、あるいは色相の異なる材料である。
【0013】
次に、材料50aを射出している時の材料50aの流れの状態と、その時の成形型1の様子を詳述する。
材料50aは、図3に示すように先ず第一キャビティ10a内を除々に突状部20に向かって流れる。そして材料50aは、突状部20の側壁20bに当たり、側壁20bに沿う向きに流れが変えられる。
一方突状部20は、側壁20bに材料50aが当たることで力を受ける。そしてその力の向きは、側壁20bから側壁20cに向いた方向である。
なお側壁20bは、請求項に記載の「他側の側壁」に相当し、側壁20cは、「一側の側壁」に相当する。
【0014】
これに対して突状部20は、図3に示すようにスライド型4によって支持されている。すなわち突状部20は、図3に示すようにスライド型4の先端当接部42aと側壁支持部42bとによって支持されている。
すなわち突状部20は、先端当接部42aによって根元方向に押さえられ、両持ち梁状に支持されている。そして突状部20は、側壁支持部42bによって側壁20bの裏側となる側壁20cから支持されている。すなわち側壁支持部42bは、材料50aの流れに対して対向して突状部20を支持する。換言すると側壁支持部42bは、突状部20が材料50aによる力によって曲がろうとする側において突状部20を支持する。
かくして突状部20は、材料50aの射出によって力を受けた場合において折れ曲がってしまうことが先端当接部42aと側壁支持部42bとによって防止されている。あるいは破壊してしまうことが防止されている。
【0015】
そして突状部20は、図3に示すように材料50aの流れを受けることで側壁支持部42b側へ押されている。そのため突状部20は、弾性的に側壁支持部42b側へ傾斜する。あるいは傾斜しようとする。そのため突状部20の側壁20cが側壁支持部42bに押し当てられる。したがって側壁20cと側壁支持部42bとの密着が強くなる。
例えば、側壁20cと側壁支持部42bとの間に隙間が生じていた場合には、その隙間がなくなる。あるいは隙間がない状態で側壁20cと側壁支持部42bとが密着していた場合は、さらにその密着が強くなる。
その結果、第一キャビティ10aに射出された材料50aは、突状部20とスライド型4との間から漏れて第二キャビティ10bへ流れにくくなっている。そのためドアトリム5は、きれいに成形され得る。
【0016】
以上のようにして第一成形部材50が成形される。そして第一成形部材50を成形した後に、図4(b)に示すようにスライド型4を後退させる。これによってスライド型4の本体部41が収納凹部31に収納され、第二キャビティ10bが成形される。
スライド型4は、図4(b)に示すように第二キャビティ10bを形成するためのキャビティ面43を有する。そしてそのキャビティ面43と、第一成形型2のキャビティ面21と、第二成形型3のキャビティ面30と、突状部20の壁面(側壁20cと先端部20a)と、第一成形部材50の端面とによって第二キャビティ10bが形成される。
【0017】
したがって第二キャビティ10bに第二成形部材51の材料51aを射出し、第二キャビティ10bを図4(c)に示すように材料51aによって充填することで第二成形部材51が成形される。
また第一成形部材50と第二成形部材51との間には、図4(c)に示すようにこれらが結合する境界部52を有する。またドアトリム5は、その境界部52の面積を広くするための凸部54を有する。
【0018】
この凸部54は、図4(c)に示すように第一成形部材50の第一凸部54aと、第二成形部材51の第二凸部54bとによって形成されている。そして第一凸部54aは、第二成形型3に形成された窪み部32によって形成され、第二凸部54bは、スライド型4の窪み部42によって形成されている。
この窪み部32は、突状部20に対応して凹状に形成された第二成形型3のキャビティ面30の底面からさらに底方向に窪む方向に形成されている。また窪み部32は、後退したスライド型4の窪み部42とほぼ同一深さを有する。
したがって凸部54が図4(c)に示すように形成され、第一成形部材50と第二成形部材51との接合面(重合面)となる境界部52が凸部54によって面積が広くなっている。かくして二つの成形部材50,51は、強く結合する。
以上のようにしてドアトリム5が形成される。そして図1に示すように第一成形型2と第二成形型3を型開きすることで、ドアトリム5を成形型1から取出すことができる。
【0019】
また成形型1は、以下の作用・効果を有する。
すなわち突状部20は、側壁支持部42bによって支持される(図3参照)。しかも側壁支持部42bは、射出された材料50aが当たる突状部20の側壁20bの裏側に位置する(反対に位置する)側壁20cから突状部20を支持する。したがって側壁支持部42bは、突状部20が材料50aによる力によって曲がろうとする側において突状部20を支持する。そのため材料50aの射出によって突状部20が曲がったり、あるいは折れたりすることが側壁支持部42bによって防止される。
【0020】
かくして突状部20を細く長くすることが可能である。そして突状部20を細く長くすることで溝部53を細く深くすることができ、見栄えのよいドアトリム5を成形することができる。
また突状部20は、先端当接部42aによっても支持される(図3参照)。したがって突状部20は、射出によって曲がったり、あるいは折れたりしにくく、突状部20を細く長くすることができる。
【0021】
また突状部20は、第一成形部材50の材料50aが射出されることで側壁支持部42b側に押され、側壁支持部42bと突状部20とが強く密着する(図3参照)構成である。そのためキャビティ10の一方(第一キャビティ10a)から射出された材料50aが他方のキャビティ10(第二キャビティ10b)へ漏れてしまう恐れが少ない。したがってドアトリム5は、きれいに成形され得る。
【0022】
(実施の形態2,3)
次に、表皮材(55,56)を一体状に備えた射出成形品(例えばドアトリム)を成形型1によって成形する形態を説明する。以下にその実施の形態2,3を図5,6にしたがって説明する。
実施の形態2では、図5に示すように第一成形型2と第二成形型3とを型閉めする前に、予め第一成形型2に表皮材55をセットする。すなわち表皮材55を第一キャビティ10aのキャビティ面21にセットする。そして表皮材55の先端部を突状部20の側壁20bの壁面上に設置する。
【0023】
そして第一成形型2と第二成形型3とを型閉めし、スライド型4を進出させ、これによって第一キャビティ10aを形成する(図5)。そして第一キャビティ10aに第一成形部材50の材料50aを射出する。
この時、表皮材55の先端は、材料50aの流れによって突状部20の側壁20b側に付勢される。したがって表皮材55の先端は、めくれあがることなく第一成形部材50の表面に一体状に装着される。
また溝部53(図1参照)は、実施の形態1で示したように細く深く形成されている。そのため表皮材55の先端は、ドアトリム5の表面側から見難くなる。したがってドアトリム5の見栄えが向上されている。
また表皮材55の先端が剥離した場合は、溝部53が深いためにその先端は、溝部53から表面側へ飛出しにくい。
【0024】
また実施の形態3も、図6に示すように型閉め前に予め表皮材56を第一成形型2にセットする。そして突状部20の先端を巻くようにして表皮材56の先端部分をセットする。すなわち表皮材56は、突状部20の側壁20bと先端部20aとを覆うとともに、先端が突状部20の側壁20cの壁面上に設置される。
したがって表皮材56は、図6に示すようにスライド型4を進出状態にすることで、スライド型4と突状部20とに挟持される。すなわち表皮材56は、スライド型4の先端当接部42aと側壁支持部42bとによって二方向から突状部20側に押されて支持される。かくして表皮材56は、スライド型4によって強く支持される。
【0025】
そして表皮材56は、先端側が強く支持された状態において第一キャビティ10aに第一成形部材50の材料50aが射出されるため、成形型1に対して位置ずれしにくい。したがって表皮材55は、第一成形部材50にきれいに取付けられる。
また溝部53(図1参照)は、細く深く形成されている。そのため表皮材56の先端側は、ドアトリム5の表面側から見難くなり、ドアトリム5の見栄えが向上されている。また表皮材56の先端が剥離した場合は、溝部53が深いためにその先端が溝部53から表面側へ飛出しにくい。
【0026】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4を図7にしたがって説明する。
実施の形態4は、実施の形態1とほぼ同様に構成されている。したがってここでは、同一部材については、その説明を割愛し、同一部材に同一番号を利用して実施の形態1と異なる部材および部分について以下に説明をする。
実施の形態4は、図7に示すようにスライド型6の形態が実施の形態1のスライド型4と異なる。また第二成形型3は、図7と図4(a)とを比べるとわかるように窪み部32を有さない。
【0027】
このスライド型6は、図7(a)に示すように第一成形型2と第二成形型3とが型閉め状態にあるときに進出することで(進出状態において)突状部20に当接する。そしてスライド型6は、図7(a)に示すように進出状態においてキャビティ10を二つに分割する。
またスライド型6は、図7(a)に示すように第一キャビティ10a側から第二キャビティ10b側に窪む窪み部60を有する。そして窪み部60は、突状部20の一側の側壁20cに当接可能な側壁支持部60aを有する。
すなわちスライド型6は、側壁支持部60aが突状部20の側壁20cに当接することで進出が止まる。そして側壁支持部60aの一部が側壁20cと当接することで、スライド型6は、突状部20と協働でキャビティ10を分割する。
【0028】
そして図7(a)に示すように第一キャビティ10aに第一成形部材50の材料50aを射出し、第一成形部材50を成形する。
このときの材料50aは、突状部20の側壁20bに当たり、側壁20bに沿う向きに流れが変わる。一方突状部20は、側壁20bに材料50aが当たることで力を受け、その力の向きは、(他側の)側壁20bから(一側の)側壁20cに向いた方向である。
【0029】
これに対して突状部20は、図7(a)に示すようにスライド型6によって支持されている。すなわちスライド型6の側壁支持部60aは、側壁20bの裏側となる側壁20cから突状部20を支持する。そのため材料の射出によって突状部20が曲がったり、あるいは折れたりすることが側壁支持部60aによって防止されている。
また突状部20は、図7(a)に示すように材料50aの流れを受けることで側壁支持部60a側へ押されて傾斜しようとする力を受ける。そのため突状部20の側壁20cと側壁支持部60aとの密着が強くなる。
その結果、第一キャビティ10aから射出された材料50aが、突状部20とスライド型6との間から漏れて第二キャビティ10bへ流れることが防止されている。
【0030】
そして第一成形部材50を成形した後に、図7(b)に示すようにスライド型6を後退させる。これによって第二成形部材51を成形するための第二キャビティ10bが成形される。そして第二キャビティ10bに第二成形部材51の材料を射出することで第二成形部材51が成形される。
また第一成形部材50と第二成形部材51との間には、図7(b)に示すように境界部52が形成されている。また第一成形部材50と第二成形部材51との間には、嵌合構造が形成されている。
【0031】
すなわち第一成形部材50は、図7(b)に示すように第二成形部材51側へ突出する嵌合凸部55aと、嵌合凹部56bを有する。一方、第二成形部材51は、第一成形部材50側に突出して嵌合凹部56bに嵌合する嵌合凸部56aと、第一成形部材50の嵌合凸部55aが嵌合される嵌合凹部55bを有する。
したがって第一成形部材50と第二成形部材51は、嵌合することで強く結合する構造になっている。
【0032】
なおこれら嵌合構造は、図7(a)に示すようにスライド型6の窪み部60によって形成されている。すなわち窪み部60は、図7(a)に示すように突状部20の先端部20aとの間に間隙60bを有している。したがって間隙60bに第一成形部材50の材料50aが流入されることで、図7(b)に示すように嵌合凸部55aと嵌合凹部56bとが形成される。
そして窪み部60は、その底面が第二成形型3のキャビティ面30よりも奥側へスライドする構造である。そのため図7(b)に示すように嵌合凸部56aと嵌合凹部55bとが形成される。
【0033】
以上のようにして実施の形態4が形成される。
すなわち突状部20は、側壁支持部60aによって支持されるため、材料50aの射出によって曲がったり、あるいは折れたりしにくい。かくして突状部20を細く長くすることができる。
また突状部20は、第一成形部材50の材料50aが射出されることで側壁支持部60a側に押され、これによって側壁支持部60aとの密着が強くなっている(図7(a)参照)。そのためスライド型6の側壁支持部60aと突状部20とが強く密着し、分割されたキャビティ10の一方(第一キャビティ10a)から射出された材料50aが他方のキャビティ10(第二キャビティ10b)へ漏れにくい。したがってドアトリム5は、きれいに成形され得る。
【0034】
【発明の効果】
本発明に係る射出成形用の成形型によれば、突状部を細く長くすることができ、これによって見栄えの良い射出成形品を成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形型と、その成形型によって射出成形されたドアトリムの断面図である。
【図2】第一成形型と第二成形型を型閉めし、スライド型を進出状態にした状態における突状部近傍の成形型の断面図である。
【図3】図2の状態において第一キャビティに第一成形部材の材料を射出しつつある状態を示す断面図である。
【図4】ドアトリムを射出成形する様子を示す図であって、第一キャビティ内に第一成形部材を成形した状態を示す断面図(a)と、第二キャビティに第二成形部材の材料を射出しつつある状態を示す断面図(b)と、第二キャビティ内に第二成形部材を成形した状態を示す断面図(c)である。
【図5】図3に対応する実施の形態2の断面図であって、第一キャビティに第一成形部材の材料を射出しつつある状態を示す断面図である。
【図6】図3に対応する実施の形態3の断面図であって、第一キャビティに第一成形部材の材料を射出しつつある状態を示す断面図である。
【図7】実施の形態4におけるドアトリムを射出成形する様子を示す図であって、第一キャビティに第一成形部材を成形した状態を示す断面図(a)と、第二キャビティに第二成形部材を成形した状態を示す断面図(b)である。
【符号の説明】
1…成形型
2…第一成形型
3…第二成形型
4,6…スライド型
5…ドアトリム
10…キャビティ
10a…第一キャビティ
10b…第二キャビティ
20…突状部
20a…先端部
20b…側壁(他側の側壁)
20c…側壁(一側の側壁)
42a…先端当接部
42b,60a…側壁支持部
42,60…窪み部
50…第一成形部材
50a,51a…材料
51…第二成形部材
55,56…表皮材

Claims (2)

  1. 第一成形部材と第二成形部材とからなる射出成形品を異種材料により一体成形するための成形型であって、
    前記射出成形品の表面側を形成する第一成形型と、前記射出成形品の裏面側を形成する第二成形型と、前記第二成形型側に進退可能に設けられて進出状態において前記第一成形型と前記第二成形型とで形成されたキャビティを分割するスライド型とを備え、
    前記第一成形型は、前記キャビティ側へ突出する突状部を備え、
    前記スライド型は、進出状態において前記突状部の一側の側壁に当接する側壁支持部を有し、前記側壁支持部は、前記第一成形部材の材料が射出された際において前記材料が当たる前記突状部の他側の側壁の裏側に位置する前記一側の側壁から前記突状部を支持することを特徴とする射出成形用の成形型。
  2. 請求項1に記載の射出成形用の成形型であって、
    突状部は、第一成形部材の材料が射出されることで側壁支持部側に押され、これによって前記側壁支持部との密着が強くなる構成になっていることを特徴とする射出成形用の成形型。
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