JP2004017375A - プリンタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】両側部に設けた2つのサイドフレーム13の一方について、その中間部に段差13cを設け、この段差13cの下方部分に内側に突出した突出部13dを形成する。この突出部13dは、キャリッジの移動領域とオーバーラップしている。そして、該突出部13dの外側を部品配置空間13eとし、この空間13eに機能性部品を配置する。機能性部品としては、例えば、歯車列で構成された紙送りローラへの動力伝達機構がある。このように、キャリッジの移動領域から外れた部分を有効利用することで、幅方向の小形化を図ることができる。
【選択図】 図9
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、印字ヘッドを搭載したキャリッジがサイドフレームの内側で往復移動する構成のプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のプリンタは、サイドフレームの内側に形成された印字部へ紙送りローラによって用紙を供給し、印字ヘッドによる印字動作を実行する構成となっている。紙送りローラは、歯車列で構成された動力伝達機構を介して駆動モータからの回転駆動力を伝えられる。一般に、この動力伝達機構は、サイドフレームの外側に設けられている。なお、サイドフレームの外側には、動力伝達機構の他にも種々の機能性部品が装着されることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
さて、従来からプリンタに対する小形化の要望は多い。ところが、上述したようにサイドフレームの外側に動力伝達機構やその他の機能性部品が装着された場合、これら装着部品が側方へ突き出す長さ分は、少なくとも装置の幅寸法を大きくせざるを得なかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、特に装置の幅方向の小形化を図ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、所定の間隔をあけて配設した2つのサイドフレームと、この2つのサイドフレーム間に渡って設けられたガイド部材と、このガイド部材により案内され、所定のキャリッジ移動領域内を往復移動するキャリッジと、このキャリッジに固定された印字ヘッドとを有するプリンタにおいて、
2つのサイドフレームの少なくとも一方が、キャリッジの上方または下方の少なくとも一部分でキャリッジ移動領域とオーバーラップするように内側へ突出した突出部を有し、
該突出部の外側は、機能性部品を配置するための部品配置空間を形成していることを特徴とする。
【0005】
サイドフレーム間の幅は、その内側で往復移動するキャリッジのストロークによって規定される。しかし、本発明者らは、通常、キャリッジは装置内部の一部の高さ領域で往復移動する構成となっていることに着目し、キャリッジと干渉しない範囲でサイドフレームの少なくとも一方に内側へ突出する突出部を形成した。この構成により、該突出部の外側にキャリッジ移動領域とオーバーラップして機能性部品を配置することが可能となり、その結果、装置の幅方向の小形化が実現される。
【0006】
さらに、プリンタが、用紙を搬送するための紙送りローラと、この紙送りローラを回転駆動するための紙送りモータと、紙送りモータの回転駆動力を紙送りローラに伝達する歯車列で構成された動力伝達機構とを備える場合は、この歯車列で構成された動力伝達機構を、機能性部品として前記部品配置空間に設けることで、動力伝達機構のサイドフレームからの突き出しを抑えることができるので、いっそうの小形化(幅方向の狭小化)を図ることができる(請求項2)。
【0007】
また、紙送りモータを、サイドフレームの内側に設ければ、同モータのサイドフレームからの突き出しもなくなる(請求項3)。
プリンタが、キャリッジを往復移動させるためのキャリッジ駆動モータと、一対のプーリ及びこれらプーリに巻掛けられた駆動ベルトを含み、キャリッジ駆動モータの回転駆動力をキャリッジの往復移動に変換するキャリッジ駆動機構とを備える場合は、これら一対のプーリをサイドフレームの内側に設けることで、これらプーリのサイドフレームからの突き出しもなくなる(請求項4)。
これらの構成を付加することにより、さらなる小形化(幅方向の狭小化)を図ることができる。
【0008】
また、プリンタが、リボンカートリッジを備える場合は、このリボンカートリッジに係合部を形成するとともに、サイドフレームに、係合部を係脱自在に係止する切欠部を形成することで、リボンカートリッジを直接サイドフレームに装着することができる(請求項5)。
従来、リボンカートリッジの装着部は、サイドフレームの内側に突き出して形成されていたので、装置の幅は、少なくともキャリッジの移動ストロークにリボンカートリッジ装着部の内側への突き出し長さを加えた寸法にならざるを得なかった。これに対し、上記本発明の構成によれば、リボンカートリッジ装着部の内側への突き出し長さを削減できるので、小形化(幅方向の狭小化)を実現できる。
【0009】
ここで、リボンカートリッジは、その側部端面がサイドフレームとほぼ同一平面をなすように切欠部へ係合するように構成することが好ましい(請求項6)。これにより、リボンカートリッジは、サイドフレームの外側に突き出さない範囲で最大限の容積を確保できるので、内部に収容するリボンテープの量を増加させることが可能となる。
【0010】
また、請求項7の発明は、印字ヘッドの往復移動により印字動作を実行する印字部と、この印字部の前方部分に開口部を有するとともに、印字部へ前方から用紙を供給するための用紙案内面が前面に形成されたケースと、このケースの開口部を開閉するカバーと、動作設定用の操作パネルとを備えたプリンタにおいて、
操作パネルは、ケースの上面に設けられていることを特徴とする。
ケースの前面に用紙案内面が形成されたプリンタにあっては、この用紙案内面を避けて操作パネルを設ける必要があるため、従来はケース前面を側方に拡張し、用紙案内面の側部に操作パネルが設けられていた。本発明では、操作パネルをケースの上面に設けることで、ケース前面を側方に拡張する必要がなくなり、装置の幅寸法を小さくすることができる。
【0011】
ここで、カバーは、ケースの開口部に対応するカバー本体と、このカバー本体から延出する一対の脚部とを有し、これら脚部の先端がケースの上面に回動自在に装着され、ケースの開口部を開いた状態においてカバー本体が操作パネルの後方に配置される構成とすれば、カバーが開閉いずれの状態にあっても、操作パネルを支障なく操作することが可能となり、操作性が向上する(請求項8)。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明をフラットベット型のインパクトドットプリンタに適用した実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1はプリンタの内部構造を示す斜視図、図2はリボンカートリッジの装着状態を示す斜視図、図3はプリンタの背部構造を示す斜視図である。
プリンタは、金属板からなる本体フレーム10に、各種構成部品が組み込まれて全体構造が形成されている。本体フレーム10は、底部にボトムフレーム11、背部にバックフレーム12、両側部には所定の間隔をあけて配設した2つのサイドフレーム13,13をそれぞれ備えている。また、サイドフレーム13の中間高さ位置には、用紙搬送経路を形成する中間フレーム14が水平に配設してあり、この中間フレーム14の上面を、用紙が搬送されていく。
【0013】
中間フレーム14の上方でかつサイドフレーム13,13の間には、ガイドシャフト20(ガイド部材)が水平に横架してあり、このガイドシャフト20に支持されて、キャリッジ21が横方向に往復移動自在となっている。キャリッジ21には、印字ヘッド22が着脱自在に装着してあり、キャリッジ21と一体に印字ヘッド22が横方向へ往復移動する構成となっている。
【0014】
キャリッジ21は、キャリッジ駆動モータ23と、一対のプーリ24,24と、これらプーリ24,24に巻掛けられた駆動ベルト25とで構成されたキャリッジ駆動機構によって駆動される。キャリッジ駆動モータ23は、バックフレーム12に固定してあり、その回転駆動力が一方のプーリ24に伝達されて、駆動ベルト25を移動させる。キャリッジ21は、駆動ベルト25の一部に固定されており、駆動ベルト25とともにガイドシャフト20に沿って移動する。
【0015】
図4はキャリッジ駆動機構を構成するプーリの正面図である。なお、同図(a)は右側のプーリ、同図(b)は左側のプーリを示している。
各プーリ24,24は、それぞれ支持部材24aを介してバックフレーム12に固定されている。ここで、各プーリ24,24はサイドフレーム13,13の内側に配置してあり、これによりサイドフレーム13,13からの突き出しを回避している。
【0016】
図1に戻り、印字ヘッド22の直下には、プラテン(図示せず)が配設してあり、このプラテンと印字ヘッド22との間に用紙が供給される。また、図2に示すように、サイドフレーム13,13にはリボンカートリッジ30が装着され、このリボンカートリッジ30から引き出されたインクリボン31が、印字ヘッド22と用紙の間に供給される。そして、印字ヘッド22によるインクリボン31の打刻によって、インクリボン31のインクが用紙に転写されて、印字動作が実行される。この印字動作に際して印字ヘッド22の往復移動する領域が印字部Aである。
【0017】
図5はリボンカートリッジの装着部を示す斜視図である。
リボンカートリッジ30の両側面には、係合部32a,32bが突き出して形成してあり、一方、各サイドフレーム13,13の前端部には、これら係合部32a,32bを係止する切欠部13a,13bが形成されている。そして、リボンカートリッジ30の係合部32a,32bをサイドフレーム13,13の切欠部13a,13bに差し込むことで、リボンカートリッジ30は直接、サイドフレーム13,13に装着される。
【0018】
本実施形態のプリンタは、図1に示した印字部Aに対し、前方及び後方のそれぞれから用紙を供給することができるように構成されている。前方からの給紙は、用紙の搬送経路に設けられた紙送りローラ機構によって行われる。
紙送りローラ機構は、印字部Aの前方に配設した前方紙送りローラ対と、印字部Aの後方に配設した後方紙送りローラ対とを含んでいる。このうち、前方紙送りローラ対は、図示しない前方駆動紙送りローラと同ローラに上方から当接して連動(連れ回り)する前方従動紙送りローラ40とで構成される。また、後方紙送りローラ対は、図示しない後方駆動紙送りローラと同ローラに上方から当接して連動(連れ回り)する後方従動紙送りローラ41とで構成される。
【0019】
装置の前方から供給されてきた用紙は、まず前方紙送りローラ対に把持され、同ローラ対の回転に伴い印字部Aへ送られていく。また、印字部Aを通り過ぎた用紙は、後方紙送りローラ対に把持されて、同ローラ対の回転に伴い後方へ搬送される。
図3に示すように、後方紙送りローラ対のさらに後方には、用紙案内板50が配設されており、前方から用紙が送られてきた用紙を斜め上方に案内する。なお、用紙案内板50については、後に詳述する。
【0020】
さらに、用紙案内板50の後方には、トラクタ60が配設してあり、後方からの給紙はこのトラクタ60によって実行される。トラクタ60は、搬送ベルト61に一定ピッチで係合突起62が形成されたコンベア式の用紙搬送機構であり、この係合突起62を連続紙の両端に形成された給紙穴に挿入し、搬送ベルト61の回転によって連続紙を自動供給する。
このトラクタ60により後方から用紙を供給するときは、用紙案内板50が水平配置されて、後方から送られてきた用紙を印字部Aへと案内する。
【0021】
図6は上述した前方従動紙送りローラ40と後方従動紙送りローラ41の支持構造を示す斜視図である。
前方従動紙送りローラ40は、丸棒状の回転支軸42に装着されている。同様に、後方従動紙送りローラ41も、丸棒状の回転支軸43に装着されている。一方、サイドフレーム13,13には、各回転支軸42,43の端部を回転自在に支持する軸受部44,45がそれぞれ設けられている。これら軸受部44,45は上部が開口しており、この開口から回転支軸42,43の端部を着脱自在に装着できる構成となっている。
【0022】
さらに、サイドフレーム13,13には、前後に設けた軸受部44,45の中間部分に支持突起46が形成してあり、この支持突起46に捩りコイルばね47(付勢部材)のコイル部47aが装着されている。捩りコイルばね47は、中間部にコイル部47aを有し、このコイル部47aから前方に線状の前部押圧部47bが延出するとともに、コイル部47aから後方に線状の後部押圧部47cが延出している。
【0023】
そして、捩りコイルばね47の前部押圧部47bが、軸受部44に装着された回転支軸42の端部に上方から当接しており、この前部押圧部47bからの付勢力によって前方従動紙送りローラ40が押圧され、前方駆動紙送りローラ(図示せず)に一定の圧力で当接する。同様に、捩りコイルばね47の後部押圧部47cが、軸受部45に装着された回転支軸43の端部に上方から当接しており、この後部押圧部47cからの付勢力によって後方従動紙送りローラ41が押圧され、後方駆動紙送りローラ(図示せず)に一定の圧力で当接する。また、この状態において、捩りコイルばね47の各押圧部47b,47cは、それぞれ回転支軸42,43を保持して軸受部44,45からの脱落を防止する機能をも有している。
【0024】
回転支軸42,43は、それぞれ捩りコイルばね47に形成した各押圧部47b,47cの付勢力に抗して持ち上げることで、簡単に軸受部44,45から取り外すことができる。特に、前方従動紙送りローラ40が装着された回転支軸42は、印字ヘッド22の前方に配置されているので、印字ヘッド22の交換に際し邪魔になることがある。その場合は、上記手順で前方従動紙送りローラ40が装着された回転支軸42を軸受部44から取り外せば、印字ヘッド22の交換も容易に行うことができる。
なお、図6には一方のサイドフレーム13に構成された支持構造のみを示したが、対向する他方のサイドフレーム13にも、同様の支持構造が設けられている。
【0025】
図7は上述した紙送りローラ機構への動力伝達機構を示す構成図である。
紙送りローラ機構への動力伝達機構は、歯車列で構成されており、紙送りモータ70の回転駆動力を前方駆動紙送りローラ48の回転支軸48aと後方駆動紙送りローラ49の回転支軸49aに伝達する。
すなわち、紙送りモータ70の回転軸に装着された駆動歯車71は第1歯車72と噛み合っており、第1歯車72は駆動歯車71に連動して回転する。第1歯車72の同軸上には第2歯車73が設けてあり、この第2歯車73は第1歯車72と一体に回転する。そして、第2歯車73に第3歯車74と第4歯車75が噛み合っており、これら各歯車74,75が第2歯車73に連動して回転する。第3歯車74は後方駆動紙送りローラ49の回転支軸49aに装着されており、この第3歯車74と一体に後方駆動紙送りローラ49が回転する。
また、第4歯車75は第5歯車76を介して第6歯車77と噛み合っており、この第6歯車77が、前方駆動紙送りローラ48の回転支軸48aに装着されている。したがって、前方駆動紙送りローラ48は、この第6歯車77と一体に回転する。
【0026】
さらに、第2歯車73は第7歯車78と噛み合っており、この第7歯車78が中間歯車79を介して第8歯車80と噛み合っている。第8歯車80はトラクタ60の回転軸60aに装着されており、この動力伝達機構によりトラクタ60も回転駆動される構成となっている。ここで、中間歯車79は、図8(a)(b)に示すように、支軸79aに対して軸方向に移動可能となっている。また、支軸には、図7に示すように操作部材90が係合している。この操作部材90の裏面には、図8(a)(b)に示すように、カム91が形成されている。さらに、中間歯車79は、コイルばね81によって付勢され、このカム91に当接している。
【0027】
操作部材90を支軸92を中心に回動操作すると、カム91が図8の上下方向に移動して、中間歯車79を軸方向に移動させる。そして、中間歯車79が図8(a)の位置に配置されたとき、中間歯車79は第7歯車78及び第8歯車80との噛み合いが解除され、したがってトラクタ60への回転駆動力は遮断される。一方、中間歯車79が図8(b)の位置に配置されたとき、中間歯車79は第7歯車78及び第8歯車80と噛み合い、したがってトラクタ60へ回転駆動力が伝達される。このように、中間歯車79は、クラッチ機構を形成しており、トラクタ60による後方からの給紙を実行する際は、操作部材90を操作して中間歯車79が図8(b)の位置に配置される。
【0028】
図9は、上記動力伝達機構のサイドフレームへの装着状態を示す斜視図である。
本実施形態では、一方のサイドフレーム13が、中間高さ位置で段差13cを形成しており、その段差13cより下方が内側へ突出した突出部13dとなっている。段差13cは、中間フレーム14の上面より僅かに高い位置に形成してあり、両サイドフレーム13,13の内側部分でかつ中間フレーム14の上面からこの段差13cまでの間の高さ領域に用紙搬送経路が形成されている。
【0029】
ここで、用紙搬送経路は供給される用紙幅が確保されていればよく、また印字ヘッド22はその中間部に設けられた印字素子がこの用紙幅だけの移動ストロークを確保できればよい。一方、キャリッジ21は、この印字素子よりも側方に突き出しているので、キャリッジ21の移動領域はこの印字素子の移動ストロークよりも必然的に広げる必要がある。
本実施形態においては、段差13cの上方で両サイドフレーム13,13の間の幅を広げ、少なくともキャリッジ21の移動領域を確保する構成としてある。一方、段差13cの下方では、少なくとも用紙幅だけの幅を確保するにとどめてある。この結果、段差13cの下方部分である突出部13dは、図13に示すごとくサイドフレーム13がキャリッジ21の移動領域とオーバーラップしている。
【0030】
このように、サイドフレーム13の段差13cより下方部分がキャリッジ21の移動領域とオーバーラップするように、該下方部分を内側へ突出したことで、その突出部13dの外側に機能性部品を配置するための部品配置空間13eがうまれる。本実施形態では、図9に示すように、この部品配置空間13eに、機能性部品である動力伝達機構(図7参照)を配置してある。その結果、歯車列で構成された動力伝達機構は、一方のサイドフレーム13における段差13cの上方部分よりも内側にほぼ収めることが可能となるので、サイドフレーム13からの突出が抑制され幅方向の小形化が実現できる(図9参照)。
【0031】
さらに、本実施形態では、図9に示すように、紙送りモータ70を一方のサイドフレーム13の内側へ配設したので、この紙送りモータ70がサイドフレーム13の外側に突き出すこともなく、この点を含めて幅方向の小形化を図っている。
【0032】
図10は用紙案内板の機能を説明するための正面図である。
既述したように、後方紙送りローラ対のさらに後方には、用紙案内板50が配設されている(図3参照)。この用紙案内板50は、図10に示すように、支軸51を中心に回動自在に配設されており、平坦上の用紙案内面50aが後方へ上向く傾斜姿勢(第1の姿勢)と、用紙案内面50aがほぼ水平配置となる姿勢(第2の姿勢)とに切り替え可能となってる。
【0033】
そして、紙送りローラ機構によって前方から用紙P1が送られて来るときは、用紙案内板50が第1の姿勢に切り替えられ、これにより前方から送られてきた用紙P1が斜め上方に案内されて、用紙P1とトラクタ60との干渉が回避される(図10(a))。一方、トラクタ60により後方から用紙P2を供給するときは、用紙案内板50が第2の姿勢に切り替えられ、これにより後方から送られてきた用紙P2が印字部Aへと案内される(図10(b))。
【0034】
このような用紙案内板50の姿勢切替え操作は、操作部材90によって行われる。操作部材90は、支軸92を中心に回動自在となっており、2箇所に押圧爪93,94が形成されている。また、用紙案内板50の一端部には、これら押圧爪93,94が選択的に係合する係合突起52が形成してあり、操作部材90が図示時計方向に回動したとき、図10(a)に示すように、一方の押圧爪93がこの係合突起52に当接して用紙案内板50を回動させ、第1の姿勢に切り替える。また、操作部材90が図示反時計方向に回動したとき、図10(b)に示すように、他方の押圧爪94が係合突起52に当接して用紙案内板50を反対方向に回動させ、第2の姿勢に切り替える。
【0035】
さらに、用紙案内板50の両端部には、付勢解除片53が形成してある。この付勢解除片53は、操作部材90が図示時計方向に回動したとき、捩りコイルばね47の後部押圧部47cに当接し、これを上方に押し上げる機能を有している。捩りコイルばね47の後部押圧部47cは、図6を参照して既述したとおり、後方従動紙送りローラ41の回転支軸43を上方から押圧付勢する構成部材である。
【0036】
付勢解除片53は、図10(a)に示す第1の姿勢にあるとき、捩りコイルばね47の後部押圧部47cから離間するか又は軽く接触する状態にあり、このとき捩りコイルばね47の後部押圧部47cは、後方従動紙送りローラ41の回転支軸43に当接して上方から付勢する。したがって、後方駆動紙送りローラ49と後方従動紙送りローラ41との間に、充分な用紙把持力が付与されて、前方から送られてきた用紙P1を確実に搬送することができる。
【0037】
一方、付勢解除片53は、図10(b)に示す第2の姿勢にあるとき、捩りコイルばね47の後部押圧部47cに当接してこの後部押圧部47cを押上げる。その結果、捩りコイルばね47の後部押圧部47cは、後方従動紙送りローラ41の回転支軸43から離間して同ローラ41への付勢力が解除される。この状態では、後方従動紙送りローラ41が自重だけで後方駆動紙送りローラ49に接触し、各ローラ41,49間の用紙把持力が弱められる。
【0038】
後方からの用紙供給動作においては、トラクタ60による高精度な用紙搬送動作をもって充分に正確な用紙P2の搬送が可能であり、むしろ後方従動紙送りローラ41と後方駆動紙送りローラ49との間の把持力が大きい場合は、これら各ローラ41,49がトラクタ60による高精度な用紙搬送動作の障害となるおそれがある。本実施形態では、上述したように後方から用紙P2を供給する際は、付勢解除片53により後方従動紙送りローラ41と後方駆動紙送りローラ49との間の用紙把持力を弱めるので、そのような障害の生ずるおそれもなく円滑な用紙供給動作が実現される。
【0039】
しかも、後方従動紙送りローラ41に対する付勢力の付与又は解除を、用紙案内板50の姿勢切り替え操作に連動して実行する簡単な構成を採用するため、組み立て作業も容易であり、装置の製作コストも安価に抑えることができる。
【0040】
図11及び図12はケースを装着した状態を示すプリンタの外観斜視図である。
上述した本体フレーム10の外周は、図11に示すようにケース100によって被覆され、美麗な外観を付与するとともに、内部の構造部品を塵埃等から保護している。ケース100の前面には、前方から用紙を供給する際のガイドとなる用紙案内面101と用紙供給口102が形成してあり、この用紙案内面101に沿って用紙を配置し、用紙供給口102から印字部Aへと用紙を供給していく。
【0041】
また、ケース100には、その上面に操作パネル110が配設してある。操作パネル110は、プリンタの電源ON/OFFや各種設定を行うための構成要素であり、この操作パネル110をケース100の上面に配設することで、装置全体の小形化を図っている。すなわち、ケース100の前面に用紙案内面101が形成されたプリンタにあっては、この用紙案内面101を避けて操作パネル110を設けるため、従来はケース100の前面を側方に拡張し、用紙案内面101の側部に操作パネル110が設けられていた。本実施形態では、操作パネル110をケース100の上面に設けることで、ケース100の前面を側方に拡張する必要がなくなり、装置の幅寸法を小さくすることができる。なお、用紙案内面101は、少なくとも供給される用紙の幅だけの寸法を確保しておけばよい。
【0042】
このように、操作パネル110をケース100の上面に配設した構成と、既述したようにサイドフレーム13に内側への突出部13dを設けその外側に部品配置空間13eを形成し、この空間13eに動力伝達機構を配置した構成とが相まって、幅方向の小形化が実現されるとともに、図11に示すようにケース100の側面をフラットな形状とすることができる。よって、無駄な設置スペースをとることなく効率的にプリンタを設置することが可能となる。
【0043】
さらに、ケース100の前面には、図12に示すように、用紙案内面101の奥側上方位置に開口部103が形成してある。この開口部103は、ケース100に回動自在に装着したカバー120により開閉される。カバー120は、開口部103に対応するカバー本体121と、このカバー本体121から延出する一対の脚部122,122とで構成されており、各脚部122,122の先端がケース100の上面に設けたヒンジ部123,123で回動自在に支持されている。
【0044】
このカバー120は、ケース100の開口部103を開いた状態において、カバー本体121が操作パネル110の後方に配置されるように調整してある(図12参照)。この構成により、操作パネル110は、カバー120が開閉いずれの状態にあっても正面から操作できるので、良好な操作性を保持することができる。
【0045】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、一方のサイドフレームのみに形成した内側への突出部は、必要に応じて各サイドフレームに形成してもよい。この内側の突出部により形成される部品配置空間には、既述した動力伝達機構の他にも、種々の機能性部品を配置することができる。これにより、いっそうの小形化を図ることが可能となる。
【0046】
また、サイドフレームに形成する内側への突出部は、キャリッジ移動領域が設けられる高さ位置等に応じて任意にその形成位置を調整することが可能である。例えば、本体フレームの下方位置にキャリッジ移動領域が設けられる場合は、その上方に内側への突出部を形成してもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、印字ヘッドの打刻によってインクリボンを用紙に転写するインパクトドットプリンタへ適用した構成例を示したが、本発明はこれに限定されず熱転写プリンタ等、各種方式のプリンタに適用することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、サイドフレームの少なくとも一方に内側へ突出する突出部を形成することで、該突出部の外側にキャリッジ移動領域とオーバーラップして機能性部品を配置することが可能となり、その結果、装置の幅方向の小形化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るプリンタの内部構造を示す斜視図である。
【図2】リボンカートリッジの装着状態を示す斜視図である。
【図3】プリンタの背部構造を示す斜視図である。
【図4】キャリッジ駆動機構を構成するプーリの正面図である。
【図5】リボンカートリッジの装着部を示す斜視図である。
【図6】前方従動紙送りローラと後方従動紙送りローラの支持構造を示す斜視図である。
【図7】紙送りローラ機構への動力伝達機構を示す構成図である。
【図8】図7に示した動力伝達部材の中間歯車を移動させるクラッチ機構を示す側面図である。
【図9】動力伝達機構のサイドフレームへの装着状態を示す斜視図である。
【図10】用紙案内板の機能を説明するための正面図である。
【図11】ケースを装着した状態を示すプリンタの外観斜視図である。
【図12】カバーを開いた状態を示すプリンタの外観斜視図である。
【図13】サイドフレームを正面側から見たときのキャリッジ移動領域とサイドフレームとの位置関係を示す説明図である。
【符号の説明】
A:印字部
10:本体フレーム
11:ボトムフレーム
12:バックフレーム
13:サイドフレーム
13a,13b:切欠部
13c:段差
13d:突出部
13e:部品配置空間
14:中間フレーム
20:ガイドシャフト
21:キャリッジ
22:印字ヘッド
23:キャリッジ駆動モータ
24:プーリ
25:駆動ベルト
30:リボンカートリッジ
31:インクリボン
32a,32b:係合部
40:前方従動紙送りローラ
41:後方従動紙送りローラ
42,43:回転支軸
44,45:軸受部
46:支持突起
47:捩りコイルばね
47a:コイル部
47b:前部押圧部
47c:後部押圧部
48:前方駆動紙送りローラ
48a:回転支軸
49:後方駆動紙送りローラ
49a:回転支軸
50:用紙案内板
50a:用紙案内面
51:支軸
52:係合突起
53:付勢解除片
60:トラクタ
60a:回転軸
61:搬送ベルト
62:係合突起
70:紙送りモータ
71:駆動歯車
72:第1歯車
73:第2歯車
74:第3歯車
75:第4歯車
76:第5歯車
77:第6歯車
78:第7歯車
79:中間歯車
79a:支軸
80:第8歯車
90:操作部材
91:カム
92:支軸
93,94:押圧爪
100:ケース
101:用紙案内面
102:用紙供給口
110:操作パネル
120:カバー
121:カバー本体
122:脚部
123:ヒンジ部
Claims (8)
- 所定の間隔をあけて配設した2つのサイドフレームと、この2つのサイドフレーム間に渡って設けられたガイド部材と、このガイド部材により案内され、所定のキャリッジ移動領域内を往復移動するキャリッジと、このキャリッジに固定された印字ヘッドとを有するプリンタにおいて、
前記2つのサイドフレームの少なくとも一方が、前記キャリッジの上方または下方の少なくとも一部分で前記キャリッジ移動領域とオーバーラップするように内側へ突出した突出部を有し、
該突出部の外側は、機能性部品を配置するための部品配置空間を形成していることを特徴とするプリンタ。 - 用紙を搬送するための紙送りローラと、この紙送りローラを回転駆動するための紙送りモータと、前記紙送りモータの回転駆動力を前記紙送りローラに伝達する歯車列で構成された動力伝達機構とを備えたプリンタにおいて、
前記歯車列で構成された動力伝達機構を、前記機能性部品として前記部品配置空間に設けたことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。 - 前記紙送りモータは、前記サイドフレームの内側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。
- 前記キャリッジを往復移動させるためのキャリッジ駆動モータと、
一対のプーリ及びこれらプーリに巻掛けられた駆動ベルトを含み、前記キャリッジ駆動モータの回転駆動力を前記キャリッジの往復移動に変換するキャリッジ駆動機構とを備え、
前記一対のプーリを前記サイドフレームの内側に設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプリンタ。 - 係合部を有するリボンカートリッジを備え、
前記サイドフレームに、前記係合部を係脱自在に係止する切欠部を形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプリンタ。 - 前記リボンカートリッジは、その側部端面が前記サイドフレームとほぼ同一平面をなすように前記切欠部へ係合していることを特徴とする請求項5に記載のプリンタ。
- 印字ヘッドの往復移動により印字動作を実行する印字部と、この印字部の前方部分に開口部を有するとともに、前記印字部へ前方から用紙を供給するための用紙案内面が前面に形成されたケースと、このケースの前記開口部を開閉するカバーと、動作設定用の操作パネルとを備えたプリンタにおいて、前記操作パネルは、前記ケースの上面に設けられていることを特徴とするプリンタ。
- 前記カバーは、前記ケースの開口部に対応するカバー本体と、このカバー本体から延出する一対の脚部とを有し、これら脚部の先端が前記ケースの上面に回動自在に装着されており、前記ケースの開口部を開いた状態において前記カバー本体が前記操作パネルの後方に配置される構成であることを特徴とする請求項7に記載のプリンタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002173456A JP2004017375A (ja) | 2002-06-13 | 2002-06-13 | プリンタ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002173456A JP2004017375A (ja) | 2002-06-13 | 2002-06-13 | プリンタ |
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JP2004017375A true JP2004017375A (ja) | 2004-01-22 |
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Family Applications (1)
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JP2002173456A Pending JP2004017375A (ja) | 2002-06-13 | 2002-06-13 | プリンタ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004017375A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006350234A (ja) * | 2005-06-20 | 2006-12-28 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2011051205A (ja) * | 2009-09-01 | 2011-03-17 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置用構造体及び画像形成装置 |
JP2016020932A (ja) * | 2014-07-11 | 2016-02-04 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
-
2002
- 2002-06-13 JP JP2002173456A patent/JP2004017375A/ja active Pending
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JP2011051205A (ja) * | 2009-09-01 | 2011-03-17 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置用構造体及び画像形成装置 |
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