JP2004014607A - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板処理装置の処理ツールであるスリットノズル41を、Y軸方向の2箇所において固定ネジ400によりノズル支持部40に吊り下げ固定する。さらに、固定ネジ400により固定した位置の両側に押し引きネジ401を取り付ける。スリットノズル41の基板対向面410のY軸方向の真直度を計測し、当該計測結果に基づいて、押し引きネジ401によりノズル支持部40とスリットノズル41との間隔を調整することによって、基板対向面410の撓みなどを補正する。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板処理装置における技術に関する。より詳しくは、所定の処理を行う処理ツールの真直精度を確保するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
所定の処理ツールによる走査によって、保持台上の所定の位置に保持された基板に対して、種々の処理を行う技術が知られている。例えば、特開平11−165111号公報には、処理液を吐出するスリットノズルを取り付けた架橋構造を、スピンモータなどの駆動力により所定の方向に移動させ、スリットノズルによる走査を行い、基板に対して、いわゆるスキャンコーティングによるレジスト塗布処理を行う技術が提案されている。
【0003】
従来より、スキャンコーティングなどの一部の処理では、安定的に処理を行う必要性から、装置に対する精度要求が高いという特色がある。例えば、特2644457号では、基板を吸着する保持台の平面度を2μm以下にすることにより、安定的に塗布処理を行う技術が開示されており、保持台の平面精度の重要性が強調されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記技術において、保持台の平面精度を十分に向上させたとしても、処理ツールの真直精度が悪ければ、塗布膜厚のムラを生じるなどの問題があった。すなわち、処理ツールの真直精度も保持台の平面精度と同等の精度が要求される。
【0005】
処理ツールの真直精度が低下する要因としては、主に以下のようなものがある。
【0006】
(1)処理ツールの製造精度が悪く、もともと真直精度が低い
(2)架橋構造などの他の部材の形状精度が悪く、処理ツールが取り付けられる際に、形状精度の低い架橋構造に沿って処理ツールが変形する
(3)処理ツールや架橋構造が自重により撓み変形を生じる
(1)および(2)を解決するために、製造精度を向上させようとすると、製造コストの増加を招くという問題があった。また、(3)を解決するために断面寸法を大きくして剛性を確保しようとすると、処理ツールや架橋構造のサイズが大型化し、取り扱い等が困難となるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、製造コストの増加を抑えつつ、容易に処理ツールの真直精度を向上させることにより、高精度の処理を行うことができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、基板を保持する保持台と、前記基板に対して所定の処理を行う処理ツールと、前記保持台の上方に略水平に掛け渡された架橋構造と、前記架橋構造を前記基板の表面に沿った略水平方向に移動させる移動手段とを備え、前記移動手段が、前記略水平方向に前記架橋構造を移動させつつ、前記処理ツールによって前記基板の表面を走査することにより、前記基板の表面に対して所定の処理を行う基板処理装置であって、前記処理ツールが、前記架橋構造に略水平方向に吊り下げ固定されている。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る基板処理装置であって、前記処理ツールが、前記処理ツールの長手方向における2箇所において固定部材により前記架橋構造に固定されている。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明に係る基板処理装置であって、前記処理ツールと前記架橋構造との間隔を調整するためのギャップ調整部材を備え、前記ギャップ調整部材が、前記固定部材の両側に取り付けられている。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明に係る基板処理装置であって、前記ギャップ調整部材が同軸の押し引きネジである。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明に係る基板処理装置であって、前記架橋構造に、カーボンファイバ樹脂の骨材が使用されているとともに、前記架橋構造の断面がU字型断面とされている。
【0013】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明に係る基板処理装置であって、前記処理ツールが、所定の処理液を吐出するスリットノズルであり、前記走査によって、前記基板の前記表面上に前記処理液の層が形成される。
【0014】
また、請求項7の発明は、請求項6の発明に係る基板処理装置であって、前記スリットノズルの基板対向面の平面度が3μm以下である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0016】
<1. 実施の形態>
<1.1 構成の説明>
図1は、本発明の実施の形態である基板処理装置1の概略を示す斜視図である。図2は、基板処理装置1の本体2を上方から見た平面図である。また、図3および図4は、本体2の正面図および側面図である。
【0017】
基板処理装置1は、本体2と制御系6とに大別され、液晶表示装置の画面パネルを製造するための角形ガラス基板を被処理基板90としており、基板90の表面に形成された電極層などを選択的にエッチングするプロセスにおいて、基板90の表面にレジスト液を塗布する塗布装置として構成されている。したがって、この実施の形態では、スリットノズル41はレジスト液を吐出するようになっている。なお、基板処理装置1は、液晶表示装置用のガラス基板だけでなく、一般に、フラットパネルディスプレイ用の種々の基板に処理液(薬液)を塗布する装置として変形利用することもできる。
【0018】
本体2は、被処理基板90を載置して保持するための保持台として機能するとともに、付属する各機構の基台としても機能するステージ3を備える。ステージ3は直方体形状の一体の石製であり、その上面(保持面30)および側面は平坦面に加工されている。
【0019】
ステージ3の上面は水平面とされており、基板90の保持面30となっている。保持面30には多数の真空吸着口が分布して形成されており、基板処理装置1において基板90を処理する間、基板90を吸着することにより、基板90を所定の水平位置に保持する。
【0020】
この保持面30のうち基板90の保持エリア(基板90が保持される領域)を挟んだ両端部には、略水平方向に平行に伸びる一対の走行レール31aが固設される。走行レール31aは、架橋構造4の両端部に固設される支持ブロック31bとともに、架橋構造4の移動を案内し(移動方向を所定の方向に規定する)、架橋構造4を保持面30の上方に支持するリニアガイドを構成する。
【0021】
ステージ3の上方には、このステージ3の両側部分から略水平に掛け渡された架橋構造4が設けられている。架橋構造4は、カーボンファイバ樹脂を骨材とするノズル支持部40と、その両端を支持する昇降機構43,44とから主に構成される。
【0022】
ノズル支持部40には、スリットノズル41とギャップセンサ42とが取り付けられている。図5および図6は、スリットノズル41がノズル支持部40に取り付けられる様子を示す図である。
【0023】
架橋構造4の一部を構成するノズル支持部40は、図6に示すように、断面がU字型形状とされ、カーボンファイバー樹脂の材料により製造される。これにより、架橋構造4(ノズル支持部40)の剛性を維持しつつ、小型化および軽量化を図ることができる。
【0024】
水平Y方向に伸びるスリットノズル41には、スリットノズル41へ薬液を供給する配管やレジスト用ポンプを含む吐出機構(図示せず)が接続されている。スリットノズル41は、レジスト用ポンプによりレジスト液が送られ、基板90の表面を走査することにより、基板90の表面の所定の領域(以下、「レジスト塗布領域」と称する。)にレジスト液を吐出する。スリットノズル41の下面には基板対向面410が形成されている。スキャンコーティングによるレジスト塗布処理では、前述のようにスリットノズル41の真直精度、特に基板対向面410のY軸方向の真直精度(真直度)が悪いと、基板90上に形成されるレジスト膜の膜厚が均一にならず、塗布不良の原因となる。
【0025】
スリットノズル41は、図5に示すように、Y軸方向(スリットノズル41の長手方向)の2箇所において固定ネジ400によりノズル支持部40に吊り下げ固定されており、それぞれの吊下部材(本実施の形態では固定ネジ400)による吊下げ距離を個別に調整可能となっている。
【0026】
このように、吊り下げ固定することにより、スリットノズル41が架橋構造4に沿って変形することがなく、架橋構造4の形状精度の影響を最小限に抑えることができることから、加工精度を保ったままスリットノズル41を架橋構造4に取り付けることができる。また、架橋構造4に対する精度要求を抑えることができ、製造コストの増加を抑えることができる。
【0027】
なお、スリットノズル41をY軸方向における2箇所で固定する場合、スリットノズル41の自重による撓み変形を最小限に抑えるため、図5に示すように、スリットノズル41のY軸方向において距離間隔が、1:2:1となる位置を固定することが望ましい。また、本実施の形態における基板処理装置1では、図6に示すように、X軸方向にも2箇所、合計4つの固定ネジ400によりスリットノズル41を吊り下げ固定している。
【0028】
さらに、固定ネジ400のY軸方向の両側には、それぞれ同軸の押し引きネジ401が取り付けられている。なお、固定ネジ400および押し引きネジ401の数や位置は、上記に示すものに限られるものではない。
【0029】
図7は、同軸の押し引きネジ401の構造を示す図である。押し引きネジ401は、押しネジ401aと引きネジ401bとから構成されており、中空の円柱構造の押しネジ401aの内部に引きネジ401bがはめ込まれた構造を有し、それぞれの回転軸はいずれも回転軸Pとされる。
【0030】
間隔dを広くする場合には、押しネジ401aを締めることにより所望の間隔に調整し、その後、引きネジ401bを締めてロックする。間隔dを狭くする場合には、押しネジ401aを緩め、その後、引きネジ401bを緩めることにより、スリットノズル41を上方に引き上げ、ロックする。
【0031】
ギャップセンサ42は、スリットノズル41の近傍となるよう、ノズル支持部40に取り付けられ、下方の存在物(例えば、基板90の表面や、レジスト膜の表面)との間の高低差(ギャップ)を測定して、測定結果を制御系6に伝達する。
【0032】
このように、ノズル支持部40にスリットノズル41とギャップセンサ42とが取り付けられることにより、これらの相対的な位置関係が固定される。したがって、制御系6は、ギャップセンサ42の測定結果に基づいて、基板90の表面とスリットノズル41との距離を検出することができる。なお、本実施の形態における基板処理装置1では2つのギャップセンサ42を備えているが、ギャップセンサ42の数はこれに限られるものではなく、さらに、多くのギャップセンサ42を備えていてもよい。
【0033】
昇降機構43,44はスリットノズル41の両側に分かれて、ノズル支持部40によりスリットノズル41と連結されている。昇降機構43,44はスリットノズル41を並進的に昇降させるとともに、スリットノズル41のYZ平面内での姿勢を調整するためにも用いられる。
【0034】
架橋構造4の両端部には、ステージ3の両側の縁側に沿って別れて配置された一対のACコアレスリニアモータ(以下、単に、「リニアモータ」と略する。)50,51が、それぞれ固設される。
【0035】
リニアモータ50は、固定子(ステータ)50aと移動子50bとを備え、固定子50aと移動子50bとの電磁的相互作用によって架橋構造4をX軸方向に移動させるための駆動力を生成するモータである。また、リニアモータ50による移動量および移動方向は、制御系6からの制御信号により制御可能となっている。なお、リニアモータ51もほぼ同様の機能、構成を有する。
【0036】
リニアエンコーダ52,53は、それぞれスケール部および検出子を備え(図示せず)、スケール部と検出子との相対的な位置関係を検出して、制御系6に伝達する。各検出子は架橋構造4の両端部にそれぞれ固設されているため、リニアエンコーダ52,53は架橋構造4のX方向の位置検出を行う機能を有している。
【0037】
制御系6は、プログラムに従って各種データを処理する演算部60、プログラムや各種データを保存する記憶部61を内部に備える。また、前面には、オペレータが基板処理装置1に対して必要な指示を入力するための操作部62、および各種データを表示する表示部63を備える。
【0038】
制御系6は、図示しないケーブルにより本体2に付属する各機構と接続されており、操作部62および各種センサなどからの信号に基づいて、ステージ3、架橋構造4、昇降機構43,44、およびリニアモータ50,51などの各構成を制御する。
【0039】
なお、具体的には、記憶部61としてはデータを一時的に記憶するRAM、読み取り専用のROM、および磁気ディスク装置などが該当し、可搬性の光磁気ディスクやメモリーカードなどの記憶媒体、およびそれらの読み取り装置などであってもよい。また、操作部62は、ボタンおよびスイッチ類(キーボードやマウスなどを含む。)などであるが、タッチパネルディスプレイのように表示部63の機能を兼ね備えたものであってもよい。表示部63は、液晶ディスプレイや各種ランプなどが該当する。
【0040】
<1.2 調整>
本実施の形態における基板処理装置1では、基板90に対する処理を開始する前に、スリットノズル41の真直精度を確保するため、スリットノズル41の取付調整(真直度調整)を行う。以下、スリットノズル41の真直度を調整する手法について説明する。
【0041】
図8は、押し引きネジ401の調整手法の例を示す図である。まず、オペレータが図8に示す計測装置70を用いて、基板対向面410の真直度を計測する。
【0042】
計測装置70は、セラミック製のエアスライド71、移動ブロック72および接触式変位計73を備えている。Y軸方向に伸びるエアスライド71は、エアーにより、移動ブロック72を浮上させつつ、Y軸方向に移動させる。移動ブロック72には接触式変位計73が取り付けられており、移動ブロック72がエアスライド71上を移動することにより、接触式変位計73がスリットノズル41の基板対向面410の真直度を計測する。このように、計測装置70を用いることにより、オペレータはスリットノズル41の基板対向面410のY軸方向の真直度を計測することができる。
【0043】
次に、計測装置70の計測結果に基づいて、スリットノズル41の基板対向面の真直度を3μm以下となるように、各押し引きネジ401の押しネジ401aおよび引きネジ401bの調整を行う。なお、この調整量を初期的に保存しておき、以後は押しネジ401aの角度管理と引きネジ401bのトルク管理により真直度管理を行ってもよい。また、スリットノズル41の基板対向面410の真直度を計測する手法は、これに限られるものではなく、高精度に計測することができる手法であれば、他の周知の手法が用いられてもよい。
【0044】
このように、スリットノズル41と架橋構造4との間隔を調整するための押し引きネジ401を、固定ネジ400のY軸方向の両側に取り付けることにより、スリットノズル41に生じる撓み変形を効率的に補正することができることから、スリットノズル41の真直精度を向上させることができる。
【0045】
また、撓み変形が生じた場合であってもそれを補正することにより、ノズル支持部40やスリットノズル41の剛性度要求を抑えることができる。したがって、ノズル支持部40やスリットノズル41の断面寸法が大型化することを抑制することができる。
【0046】
また、スリットノズル41をノズル支持部40に取り付けた状態(処理を行う状態)で、スリットノズル41の真直度を補正することにより、例えば、ノズル支持部40やスリットノズル41の加工精度による影響を補正することができることから、加工精度を向上させるための製造コストの増加を抑えることができる。
【0047】
さらに、同軸の押し引きネジ401を用いることにより、ノズル支持部40とスリットノズル41との間隔dを調整する際に発生する応力を抑えることができ、ノズル支持部40やスリットノズル41の変形を抑制して、真直精度を確保することができる。
【0048】
<1.3 動作の説明>
次に、基板処理装置1の動作について説明する。基板処理装置1では、オペレータまたは図示しない搬送機構により、所定の位置に基板90が搬送されることによって、レジスト塗布処理が開始される。なお、処理を開始するための指示は、基板90の搬送が完了した時点で、オペレータが操作部62を操作することにより入力されてもよい。
【0049】
まず、ステージ3が保持面30上の所定の位置に基板90を吸着して保持する。続いて、昇降機構43,44が、ノズル支持部40に取り付けられたギャップセンサ42を基板90の厚み分よりも高い所定の高度(以下、「測定高度」と称する。)に移動させる。
【0050】
ギャップセンサ42が測定高度にセットされると、リニアモータ50,51が、架橋構造4をX方向に移動させることにより、ギャップセンサ42をレジスト塗布領域の上方まで移動させる。ここで、レジスト塗布領域とは、基板90の表面のうちでレジスト液を塗布しようとする領域であって、通常、基板90の全面積から、端縁に沿った所定幅の領域を除いた領域である。このとき、制御系6は、リニアエンコーダ52,53の検出結果に基づいて、それぞれのリニアモータ50,51に制御信号を与えることにより、ギャップセンサ42の位置を制御する。
【0051】
次に、ギャップセンサ42が基板90表面のレジスト塗布領域における基板90表面とスリットノズル41とのギャップの測定を開始する。測定が開始されると、リニアモータ50,51が架橋構造4をさらにX方向に移動させることでギャップセンサ42がレジスト塗布領域を走査し、走査中の測定結果を制御系6に伝達する。このとき、制御系6は、ギャップセンサ42の測定結果を、リニアエンコーダ52,53によって検出される水平位置と関連づけて記憶部61に保存する。
【0052】
架橋構造4が基板90の上方をX方向に通過して、ギャップセンサ42による走査が終了すると、制御系6は、架橋構造4をその位置で停止させ、ギャップセンサ42からの測定結果に基づいて、スリットノズル41のYZ平面における姿勢が、適切な姿勢(スリットノズル41とレジスト塗布領域との間隔がレジスト液を塗布するために適切な間隔となる姿勢。以下、「適正姿勢」と称する。)となるノズル支持部40の位置を算出し、算出結果に基づいて、それぞれの昇降機構43,44に制御信号を与える。その制御信号に基づいて、それぞれの昇降機構43,44がノズル支持部40をZ軸方向に移動させ、スリットノズル41を適正姿勢に調整する。さらに、リニアモータ50,51が架橋構造4を−X方向に移動させ、スリットノズル41を吐出開始位置に移動させる。ここで、吐出開始位置とは、レジスト塗布領域の一辺にスリットノズル41がほぼ沿う位置である。
【0053】
スリットノズル41が吐出開始位置まで移動すると、制御系6が制御信号をリニアモータ50,51およびレジスト用ポンプ(図示せず)に与える。その制御信号に基づいて、リニアモータ50,51が架橋構造4を−X方向に移動させることでスリットノズル41が基板90の表面を走査し、そのスリットノズル41の走査中にレジスト用のポンプを運転することでスリットノズル41にレジスト液が送られ、スリットノズル41がレジスト塗布領域にレジスト液を吐出する。これにより、基板90の表面上にレジストの層が形成される。
【0054】
スリットノズル41が吐出終了位置まで移動すると、制御系6が制御信号をリニアモータ50,51およびレジスト用ポンプに与える。その制御信号に基づいて、レジスト用ポンプが停止することによってスリットノズル41からのレジストの吐出が停止し、昇降機構43,44がギャップセンサ42を測定高度に移動させる。
【0055】
さらに、リニアモータ50,51が架橋構造4をX方向に移動させることでギャップセンサ42がレジスト塗布領域を走査し、基板90上に形成されたレジスト膜とのギャップを測定して制御系6に伝達する。制御系6は、レジスト塗布前に測定したギャップの値(基板90の表面との距離)と、レジスト塗布後に測定したギャップの値(レジスト膜の表面との距離)とを比較することにより、基板90上のレジスト膜の厚さを算出し、算出結果を表示部63に表示する。
【0056】
レジスト膜の検査が終了すると、ステージ3は基板90の吸着を停止し、オペレータまたは搬送機構が基板90を保持面30から取り上げ、次の処理工程に搬送する。
【0057】
以上の動作により、基板処理装置1は、基板90に対してレジストを塗布し、基板90の表面にレジスト膜を形成する。このとき前述のように、当該レジストを吐出するスリットノズル41の真直精度(平面度)は3μm以下という高精度に調整されており、レジスト液の塗布処理を行うために必要な精度が得られていることから、基板処理装置1は均一で安定した塗布処理を行うことができる。
【0058】
【発明の効果】
請求項1ないし7に記載の発明では、処理ツールが、架橋構造に略水平方向に吊り下げ固定されていることにより、処理ツールが架橋構造に沿って変形することがなく、架橋構造に対する精度要求を抑えることができ、製造コストの増加を抑えることができる。
【0059】
請求項2に記載の発明では、処理ツールが、処理ツールの長手方向における2箇所において固定部材により架橋構造に固定されていることにより、処理ツールを固定する際の撓み変形を抑えることができる。
【0060】
請求項3に記載の発明では、処理ツールと架橋構造との間隔を調整するためのギャップ調整部材を備え、ギャップ調整部材が、固定部材の両側に取り付けられていることにより、撓み変形を補正することができることから、剛性確保のために処理ツールなどを大型化させることなく、処理ツールの真直性を確保することができる。
【0061】
請求項4に記載の発明では、ギャップ調整部材が同軸の押し引きネジであることにより、押しネジおよび引きネジによる力の作用点を互いに近傍とすることができることから、間隔を調整する際の応力を抑えることができる。
【0062】
請求項5に記載の発明では、架橋構造に、カーボンファイバ樹脂の骨材が使用されているとともに、架橋構造の断面がU字型断面とされていることにより、架橋構造の剛性を確保しつつ、小型化および軽量化を図ることができる。
【0063】
請求項7に記載の発明では、スリットノズルの基板対向面の平面度が3μm以下であることにより、レジスト液を塗布するために必要な精度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における基板処理装置の概略を示す斜視図である。
【図2】基板処理装置の本体を上方から見た平面図である。
【図3】本体の正面図である。
【図4】本体の側面図である。
【図5】スリットノズルがノズル支持部に取り付けられる様子を示す図である。
【図6】スリットノズルがノズル支持部に取り付けられる様子を示す図である。
【図7】同軸の押し引きネジの構造を示す図である。
【図8】押し引きネジの調整手法の例を示す図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置
2 本体
3 ステージ
30 保持面
4 架橋構造
40 ノズル支持部
400 固定ネジ
401 押し引きネジ
401a 押しネジ
401b 引きネジ
41 スリットノズル
410 基板対向面
50,51 リニアモータ
90 基板
P 回転軸
d 間隔
Claims (7)
- 基板を保持する保持台と、
前記基板に対して所定の処理を行う処理ツールと、
前記保持台の上方に略水平に掛け渡された架橋構造と、
前記架橋構造を前記基板の表面に沿った略水平方向に移動させる移動手段と、を備え、
前記移動手段が、前記略水平方向に前記架橋構造を移動させつつ、前記処理ツールによって前記基板の表面を走査することにより、前記基板の表面に対して所定の処理を行う基板処理装置であって、
前記処理ツールが、前記架橋構造に略水平方向に吊り下げ固定されていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置であって、
前記処理ツールが、
前記処理ツールの長手方向における2箇所において固定部材により前記架橋構造に固定されていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1または2に記載の基板処理装置であって、
前記処理ツールと前記架橋構造との間隔を調整するためのギャップ調整部材を備え、
前記ギャップ調整部材が、前記固定部材の両側に取り付けられていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項3に記載の基板処理装置であって、
前記ギャップ調整部材が同軸の押し引きネジであることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記架橋構造に、カーボンファイバ樹脂の骨材が使用されているとともに、前記架橋構造の断面がU字型断面とされていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記処理ツールが、所定の処理液を吐出するスリットノズルであり、
前記走査によって、前記基板の前記表面上に前記処理液の層が形成されることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項6に記載の基板処理装置であって、
前記スリットノズルの基板対向面の平面度が3μm以下であることを特徴とする基板処理装置。
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