JP2004013937A - 記録媒体及び再生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ディスク状の基体とこの基体の主面部上に形成された信号記録層とを備える。信号記録層は、基体の主面部に略々垂直に入射される光束によって第1の情報信号を読出され、基体の主面部に略々平行に入射される光束によって第2の情報信号を読出される。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報信号が記録される記録媒体及びこの記録媒体より情報信号を読出す再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報信号が記録されるための種々の記録媒体が提案され、また、このような記録媒体より情報信号を読出す再生装置が提案されている。例えば、いわゆる「CD(コンパクトディスク)」(商標名)や「CD−R」(商標名)などの記録媒体は、ポリカーボネイト(Polycarbonate)からなるディスク基体を有し、このディスク基体の主面部上に信号記録層が形成されて構成されている。そして、これらの記録媒体は、再生装置において、ディスク基体側からこのディスク基体の主面部に対して略々垂直にレーザ光束を照射して信号記録層上に集光させ、このレーザ光束の反射光束を検出することにより、情報信号の読出しを行うことができる。
【0003】
このような記録媒体においては、信号記録層には、記録される情報信号に応じて、いわゆるピットやランドといわれる凹凸が形成されている。そして、再生装置においては、信号記録層からの反射光束の光出力を検出することにより、該信号記録層におけるピットやランドの状態(有無)を判定し、情報信号の再生(復号)を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような記録媒体及び再生装置においては、光束を信号記録層上に集光させるための対物レンズの開口数(NA)及び該光束の波長によって、該光束が信号記録層上に集光されて形成する光スポットの大きさが決まってしまう。そして、この光スポットの大きさによって、信号記録層における記録密度が決まるため、信号記録領域の面積が決まれば、1枚の記録媒体に記録できる情報信号の容量も決まってしまう。
【0005】
そのため、これら対物レンズの開口数(NA)、光束の波長及び媒体の大きさ(信号記録領域の面積)という条件が等しい場合においては、記録できる情報信号の容量をより大きくすることはできない。
【0006】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、対物レンズの開口数(NA)、光束の波長及び媒体の大きさを変えることなく、記録できる情報信号の容量をより大きくできる記録媒体及びこのような記録媒体から情報信号の読出しを行う再生装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明に係る記録媒体は、ディスク状の基体とこの基体の主面部上に形成された信号記録層とを備えた記録媒体であって、信号記録層は、基体の主面部に略々垂直に入射される光束によって第1の情報信号の読出しが行われ、基体の主面部に略々平行に入射される光束によって第1の情報信号とは異なる第2の情報信号の読出しが行われることを特徴とするものである。
【0008】
この記録媒体においては、ディスク状の基体の主面部に略々垂直に入射される光束及び該基体の主面部に略々平行に入射される光束によってそれぞれ情報信号の読出しが行われるので、一の記録媒体に記録される情報信号の容量を大きくすることができる。
【0009】
そして、本発明に係る再生装置は、ディスク状の基体とこの基体の主面部上に形成された信号記録層とを備えた記録媒体が装着されこの記録媒体から情報信号の読出しを行う再生装置であって、信号記録層に対し基体の主面部に略々垂直に光束を入射させこの光束の該信号記録層からの反射光束によって第1の情報信号の読出しを行う第1の読出し手段と、基体の主面部に略々平行に光束を入射させこの基体または信号記録層の少なくとも一方を透過して出射された光束によって第1の情報信号と異なる第2の情報信号の読出しを行う第2の読出し手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
この再生装置においては、ディスク状の基体の主面部に略々垂直に入射される光束及び該基体の主面部に略々平行に入射される光束によって第1及び第2の読出し手段によりそれぞれ情報信号の読出しを行うので、一の記録媒体から容量を大きな情報信号の読出しを行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0012】
〔1〕側面側からの入射光を上面側に反射させることで付加データを読出す方式
(1)記録媒体の構成
この記録媒体は、図1に示すように、ディスク状の基体101を有し、この基体101の主面部上に形成された信号記録層102とを有して構成されている。そして、信号記録層102は、図2に示すように、通常データ記録層102a及び付加データ記録層102bとが積層されて構成されている。
【0013】
通常データ記録層102aは、信号記録層102の基体101側に位置しており、図3に示すように、情報信号に応じてピット103が形成されている。このピット103は、情報信号に応じた位置、または、深さを有して、通常データ記録層102aと基体101との境界面に位置して形成されている。
【0014】
この通常データ記録層102aからは、基体101側よりこの基体101の主面部に略々垂直に光束を照射してこの光束の通常データ記録層102aからの反射光束を検出することにより、ピット103の有無(位置)、または、深さを検出することによって、通常データ(「1,0情報」)が読出される。
【0015】
そして、この記録媒体においては、図4に示すように、各ピット103の底部分は、ハーフミラー素材104で形成されている。これらピット103に入射光された光束は、ハーフミラー素材104によって反射された反射光とハーフミラー素材104を透過した透過光とに分かれる。通常データの読出しは、ハーフミラー素材104によって反射された反射光に基づいて行われる。
【0016】
付加データ記録層102bは、図5に示すように、基材101の主面部に略々平行に入射される光束、すなわち、記録媒体の側縁の面から入射される光束を、上方へ、すなわち、基材101の主面部に略々垂直な方向に出射させる機能を有している。すなわち、この付加データ記録層102bには、記録媒体の側縁の面から入射された光束を反射させるための光反射部材光反射部材となるハーフミラー素材105aもしくはミラー素材105bが、基材101の主面部に対して傾斜されて埋設されている。
【0017】
付加データ記録層102bにミラー素材105bが埋設されている場合には、図6に示すように、基材101の主面部に略々平行に入射された入射光は、全反射されて、基材101の主面部に垂直な方向に出射される。
【0018】
また、付加データ記録層102bにハーフミラー素材105aが埋設されている場合には、図7に示すように、基材101の主面部に略々平行に入射された入射光は、ハーフミラー素材105aによって一部が反射され残部は透過する。一のハーフミラー素材105aを透過した入射光は、さらに基材101の主面部に略々平行に進行し、他のハーフミラー素材105aに入射する。ここで、入射光は、このハーフミラー素材105aによって一部が反射され残部は透過する。このような過程が繰り返されることにより、基材101の主面部に垂直な方向には、ハーフミラー素材105aが埋設された数及び位置に応じて、光束が出射される。そして、この出射光は、最後には、ミラー素材105bによって全反射されて、基材101の主面部に垂直な方向に出射される。
【0019】
なお、各ハーフミラー素材105bの透過率をそれぞれ調整することにより、基材101の主面部に垂直な方向に出射される各光束の強度を互いに等しいものとすることができる。
【0020】
このようにして付加データ記録層102bに記録される情報信号としては、通常データ記録層102aに記録される情報信号に関連した情報を示す文字または数字のデータ(情報信号の題名や長さなどを示すもの)や、通常データ記録層102aに記録される情報信号に関連した時刻を示す時刻データ(記録された時刻などを示すもの)や、通常データ記録層102aに記録される情報信号について高解像度創造処理を行うための係数データまたは係数種データなどが考えられる。
【0021】
なお、高解像度創造処理としては、例えば、特開平7−75066号公報に記載されているように、クラス分類適応処理を使用することができる。また、クラス分類適応処理において使用される係数種データについては、本件出願人が、特願2001−110695においてすでに提案しているものである。
【0022】
(2)情報信号の記録方法
上述のような記録媒体において、付加データ記録層102bに、「0,1」からなる2値データを記録する場合には、図8に示すように、任意の位置にミラー素材を置かないことにより、基材101の主面部に平行に入射した光束が基材101の主面部に垂直な方向に出射しないことをもって「0」(または、「1」)と定義し、図9に示すように、任意の位置にミラー素材105bを置くことにより、基材101の主面部に平行に入射した光束が基材101の主面部に垂直な方向に出射することをもって「1」(または、「0」)と定義することにより、1ビットの2値のデータを表現することができる。
【0023】
また、図7に示すように、複数のハーフミラー素材105a及びミラー素材105bを用いることにより、基材101の主面部に平行に入射した光束に基づいて複数の光束を同時に基材101の主面部に垂直な方向に出射させることができ、この場合には、埋設できるハーフミラー素材105a及びミラー素材105bの数に応じたnビットの2値のデータを表現することができる。
【0024】
このように、nビットの2値データを、ハーフミラー素材105a及びミラー素材105bの埋設数及び位置によって表現することができるが、図10に示すように、全てのビットに対応する位置にハーフミラー素材105a及びミラー素材105bを埋設し、基材101の主面部に垂直な方向に光束を出射させたくない位置に不透明材料からなる遮光部材106を設置するようにしてもよい。
【0025】
そして、図11に示すように、基材101の外周縁部、または、基体101の中心部に形成されこの基体101を支持するための透孔101aの内周縁部から、この基材101の径方向に光束が入射される場合において、付加データ記録層102bには、基材101の回転に伴って、異なる位置に順次光束が入射されることになる。したがって、上述のような2値データは、この記録媒体上の周方向に配列された複数の位置に、図12に示すように、ミラー素材105bを埋設し、または、埋設しないことにより、表現することができる。この場合には、図11中の(A)に示すように、同一周上に複数のミラー素材105bを埋設してもよく、または、図11中の(B)に示すように、異なる周上に(つまり、記録媒体の中心からの距離を変えて)ミラー素材105bを埋設してもよい。
【0026】
そして、図14に示すように、ハーフミラー素材105a及びミラー素材105bを埋設する場合には、図13に示すように、同一径方向上に、複数のハーフミラー素材105a及びミラー素材105bを埋設することができ、同一径方向についてnビットの2値データを記録媒体の周上に配列させて記録しておくことができる。
【0027】
この場合においても、図13中の(A)に示すように、同一周上に複数のハーフミラー素材105aまたはミラー素材105bを埋設してもよく、または、図13中の(B)に示すように、異なる周上に(つまり、記録媒体の中心からの距離を変えて)ハーフミラー素材105aまたはミラー素材105bを埋設してもよい。
【0028】
(3)再生装置の構成
本発明に係る再生装置は、上述のような記録媒体を用いて、通常データ記録層102aに記録された情報信号を読出すとともに、付加データ記録層102bに記録された情報信号をも読出すように構成されている。この再生装置においては、図15に示すように、記録媒体の基体101の中心部に形成された透孔101aに回転軸1を挿通させて、基体101を支持する。そして、この回転軸1を回転操作することによって、記録媒体を回転操作する。
【0029】
通常データ記録層102aに記録された情報信号は、図16に示すように、この通常データ記録層102aに基材101を介して対向して配置されている光学ピックアップ装置2によって、基材101の主面部に垂直な方向から光束を照射され、この光束の反射光束を検出されることによって、読出される。この光学ピックアップ装置2は、図16中矢印Tで示す記録媒体の径方向(トラッキング方向)に任意の移動操作が可能であるとともに、図16中矢印Tで示すトラッキング方向及び図16中矢印Fで示す記録媒体に対する接離方向(フォーカス方向)について、アクチュエータ3によって、記録媒体に追従するトラッキングサーボ動作及びフォーカスサーボ動作が可能となされている。
【0030】
そして、付加データ記録層102bに記録された情報信号は、基材101の主面部に平行に光束を入射させ、この光束のハーフミラー素材105aまはたミラー素材105bによる反射光を光学ピックアップ装置2によって検出することによって読出される。
【0031】
そして、この再生装置は、基材101の主面部に平行に光束を入射させるための構成として、基材101の外周縁側より光束を入射させる構成、または、基材101の透孔101aの内周縁側より光束を入射させる構成のいずれかを備えている。
【0032】
すなわち、記録媒体に外周縁側より光束を入射させる構成は、図15及び図16に示すように、回転操作される記録媒体の外周側となる位置に半導体レーザからなる光源4を設置し、この光源4から発せられる光束を付加データ記録層102bに入射させるものである。
【0033】
この構成においては、記録媒体が回転に伴っていわゆる面ぶれを生じ、光源4の位置における記録媒体の外周縁部が基材101の主面部に垂直な方向に周期的に移動するので、光源4は、アクチュエータ5により、図16中矢印Gで示すように、基材101の主面部に垂直な方向に記録媒体の外周縁部に追従して移動操作される。このような光源4の移動操作は、光学ピックアップ装置におけるフォーカスサーボ動作に同期して行うことができる。
【0034】
また、記録媒体に透孔101aの内周縁側より光束を入射させる構成は、図17及び図18に示すように、記録媒体を支持し回転操作する回転軸1内に半導体レーザからなる光源4を設置するものである。この光源4から出射された光束は、回転軸1から外側に向けて出射され、付加データ記録層102bに入射される。
【0035】
この回転軸1においては、図19に示すように、例えば、記録媒体の透孔101aの内周縁部を位置決めして支持するためにこの回転軸1の外周面部に形成された溝6から、光束が出射されるようになっている。この場合には、回転軸1の内側に、この回転軸1とともに回転しない固定軸8を設け、この固定軸8によって光源4を支持するようにする。溝6は、底部が光透過部材7によって形成するようにする。この構成においては、光源4から発せられた光束は、溝6の底部をなす光透過部材7を透過して回転軸1の外周側に向けて出射され、回転軸1が回転しても一定の位置に留まっているので、付加データ記録層102bの異なる位置に順次入射されることとなる。
【0036】
この場合には、記録媒体の透孔101aの内周縁部と回転軸とは、互いに所定の高さ位置において固定されているので、回転軸1が回転しても、光源4から発せられた光束が付加データ記録層102bに確実に入射される。
【0037】
そして、記録媒体においては、図20に示すように、光源4からの光束が付加データ記録層102bに入射し易くなるようにするため、外周縁部近傍、または、透孔101aの内周縁部近傍に、光集光手段となる集光レンズ107を設けるようにしてもよい。この場合には、光源4から発せられた光束は、この光束と付加データ記録層102bとが相対的に移動しても、集光レンズ107によって集光され導かれることにより、付加データ記録層102bに確実に入射される。このような集光レンズ107を設けることにより、特に、記録媒体の外周縁部より光束を入射させる場合において、光源4の取付位置精度や、光学ピックアップ装置2のフォーカスサーボ動作に同期した光源4の移動操作の精度を緩和することができ、あるいは、フォーカスサーボ動作に同期した移動操作が不要になる。
【0038】
(4)再生動作
上述のように構成された再生装置においては、基材101の主面部に平行に入射された光束の基材101の主面部に垂直な方向への出射光束を検出するための構成として、上述のように、通常データ記録層102aに記録された情報信号を読出すための光学ピックアップ装置2によって検出することとして、この光学ピックアップ装置2によって、通常データ記録層102aに記録された情報信号及び付加データ記録層102bに記録された情報信号の双方の読出しを行うようにしてもよい。
【0039】
また、この再生装置は、図21に示すように、通常データ記録層102aに記録された情報信号を読出すための光学ピックアップ装置2とは別個に、付加データ記録層102bに記録された情報信号のみを読出す光検出装置を設けるようにしてもよい。この場合には、通常データ記録層102aからの情報信号の読出しと付加データ記録層102bからの情報信号の読出しとを同時に行うことが可能であるので、それぞれの読出し動作は、図22に示すように、時間的に連続して並行して行うことができる。
【0040】
これに対して、図23に示すように、通常データ記録層102aに記録された情報信号を読出すための光学ピックアップ装置2によって付加データ記録層102bに記録された情報信号をも読出す場合には、図24に示すように、受光素子を共用して装置構成を簡素化できる利点があるが、通常データ記録層102aからの情報信号の読出しと付加データ記録層102bからの情報信号の読出しとを同時に行うことはできない。したがって、この場合には、図24に示すように、通常データ記録層102aからの情報信号の読出しと付加データ記録層102bからの情報信号の読出しとを時間的に切換えて、それぞれの情報信号を断続的に読出すようにする。この場合には、光学ピックアップ装置2に内蔵された光源と、付加データ記録層102bに光束を入射させるための光源4とを、通常データ記録層102aからの情報信号の読出しと付加データ記録層102bからの情報信号の読出しとの切換えに同期させて、それぞれ断続的に発光させるようにする。
【0041】
〔2〕側面からの光入力を、側面から読み出すことで付加データを取得する方式
(1)記録媒体の構成
この記録媒体は、図25に示すように、上述したように基材101及び通常データ記録層102aを有し、さらに、これら基材101及び通常データ記録層102aの外周縁部に、反射素材、吸収素材、または、ハーフミラー素材等により形成した付加データ記録部102cを設けて構成するようにしてもよい。
【0042】
この付加データ記録部102cは、入射光束の透過光量、または、反射光量を制御することによって、「0,1」からなる2値データを記録できるものである。
【0043】
(2)情報信号の記録方法
この付加データ記録部102cは、入射光束を反射、透過、または、吸収する。したがって、この付加データ記録部102cに光束を入射させ、この付加データ記録部102cによって反射された光束、または、透過した光束を検出することにより、検出光の有無を「1」または「0」に対応させ、付加データとしての2値データを読出すことができる。
【0044】
(3)再生装置の構成
この記録媒体に対応する再生装置は、図26に示すように、記録媒体の外周側に、光源及び光検出部を有する読取装置10を設置して付加データ記録部102cからの反射光束を検出する構成と、図27に示すように、光源4を記録媒体の外周側に設置し、光検出部を有する読取装置11を記録媒体の透孔101aの内周縁側に設置して付加データ記録部102cの透過光束を検出する構成が考えられる。読取装置11を透孔101aの内周縁側に設置する場合には、この読取装置11は、透孔101aに嵌入して記録媒体を支持する回転軸1の中に設置される。
【0045】
また、図28に示すように、記録媒体の外周側に光源及び光検出部を有する読取装置10を設置し、光検出部を有する読取装置11を記録媒体の透孔101aの内周縁側に設置して、これら読取装置10,11により、付加データ記録部102cからの反射光束及び透過光束の両方を検出するようにしてもよい。
【0046】
付加データ記録部102cが反射素材から形成されている場合には、図29に示すように、この付加データ記録部102cは、記録媒体の外周側より入射された光束を反射する。したがって、記録媒体の外周側において、付加データ記録部102cからの反射光束が検出され、記録媒体の内周側において、付加データ記録部102cからの透過光束が検出されない。この反射光束及び透過光束の有無によって、2値データを読み取ることができる。
【0047】
また、付加データ記録部102cが吸収素材から形成されている場合には、図30に示すように、この付加データ記録部102cは、記録媒体の外周側より入射された光束を吸収する。したがって、記録媒体の外周側において、付加データ記録部102cからの反射光束が検出されず、記録媒体の内周側において、付加データ記録部102cからの透過光束が検出されない。この反射光束及び透過光束の有無によって、2値データを読取ることができる。
【0048】
さらに、付加データ記録部102cがハーフミラー素材から形成されている場合には、図31に示すように、この付加データ記録部102cは、記録媒体の外周側より入射された光束を反射、及び透過する。したがって、記録媒体の外周側において、付加データ記録部102cからの反射光束が検出され、記録媒体の内周側において、付加データ記録部102cからの透過光束が検出される。この反射光束及び透過光束の有無によって、2値データを読取ることができる。
【0049】
なお、図32に示すように、付加データ記録部102cとして、反射素材、吸収素材、または、ハーフミラー素材のいずれも設けない場合、記録媒体の外周縁部からの入射光束は、略々すべての入射光束が、透孔101aの内周縁部まで到達することとなる。したがって、記録媒体の外周側において、付加データ記録部へ102cからの反射光束が検出されず、記録媒体の内周側において、付加データ記録部102cからの透過光束が検出される。この反射光束及び透過光束の有無によって、2値データを読み取ることができる。
【0050】
また、図33に示すように、光源及び光検出部を有する読取装置10を記録媒体の透孔101aの内周縁側に設置して、付加データ記録部102cからの反射光束を検出する構成も考えられる。この場合には、読取装置10の光源からの出射光束は、記録媒体の透孔101aの内周縁部から入射し、この記録媒体の外周縁側部の付加データ記録部102cに到達し、この付加データ記録部102cにおいて反射、透過、または、吸収される。この入射光束が付加データ記録部102cにおいて反射された場合には、この反射光束は、再び、透孔101aの内周縁部に戻り、読取装置10の光検出部によって検出される。
【0051】
読取装置10を透孔101aの内周縁側に設置する場合には、この読取装置10は、透孔101aに嵌入して記録媒体を支持する回転軸1の中に設置される。
【0052】
上述のように、この記録媒体においては、付加データ記録部102cに記録したい情報信号に応じて、この付加データ記録部102cを設けることにより、付加データを記録することができる。
【0053】
(4)再生動作
この記録媒体の通常データ記録層102aに記録された情報信号は、上述したように、基材101の主面部に垂直な方向から、光学ピックアップ装置2によって読出される。
【0054】
そして、付加データ記録部102cからは、上述のように、この付加データ記録部102cの材料に応じて、読取装置10,11によって、情報信号が読出される。したがって、この記録媒体からは、従来の通常データ記録層102aのみを有する記録媒体に比べて、多くの情報信号を読出すことができる。
【0055】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係る記録媒体及び再生装置においては、ディスク状の基体の主面部に略々垂直に入射される光束及び該基体の主面部に略々平行に入射される光束によってそれぞれ情報信号の読出しが行われるので、一の記録媒体に記録される情報信号の容量を大きくすることができる。
【0056】
また、基体の主面部に略々垂直に入射される光束によって読出される情報信号と基体の主面部に略々平行に入射される光束によって読出される情報信号とは、種類の異なる情報信号、例えば、従来はカットされていた楽音中の超低音部データや、楽曲の歌詞データ等についての情報信号とすることができる。
【0057】
そして、この再生装置においては、ディスク状の基体の主面部に略々垂直に入射される光束及び該基体の主面部に略々平行に入射される光束によって第1及び第2の読出し手段によりそれぞれ情報信号の読出しを行うので、一の記録媒体から容量を大きな情報信号の読出しを行うことができる。
【0058】
すなわち、本発明は、対物レンズの開口数(NA)、光束の波長及び媒体の大きさを変えることなく、記録できる情報信号の容量をより大きくできる記録媒体及びこのような記録媒体から情報信号の読出しを行う再生装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録媒体の構成を示す斜視図である。
【図2】上記記録媒体の構成を示す断面図である。
【図3】上記記録媒体の通常データ記録層の構成を示す断面図である。
【図4】上記記録媒体の通常データ記録層の要部の構成を示す拡大断面図である。
【図5】上記記録媒体の付加データ記録層の構成(ハーフミラー素材)を示す断面図である。
【図6】上記記録媒体の付加データ記録層の構成(ミラー素材)を示す断面図である。
【図7】上記記録媒体の付加データ記録層の構成(ハーフミラー素材及びミラー素材)を示す断面図である。
【図8】上記記録媒体の付加データ記録層の構成(データ「0」の状態)を示す断面図である。
【図9】上記記録媒体の付加データ記録層の構成(データ「1」の状態)を示す断面図である。
【図10】上記記録媒体の付加データ記録層の構成(遮光部材)を示す断面図である。
【図11】上記記録媒体の構成(ミラー素材)を示す平面図である。
【図12】上記記録媒体の構成(ミラー素材)を示す平面図である。
【図13】上記記録媒体の構成(ハーフミラー素材)を示す平面図である。
【図14】上記記録媒体の構成(ハーフミラー素材及びミラー素材)を示す平面図である。
【図15】本発明に係る再生装置の構成を示す平面図である。
【図16】上記再生装置の構成を示す側面図である。
【図17】上記再生装置の構成の他の形態を示す平面図である。
【図18】上記再生装置の構成の他の形態を示す側面図である。
【図19】上記再生装置の回転軸の構成を示す斜視図及び縦断面図である。
【図20】上記記録媒体の構成の他の形態を示す縦断面図である。
【図21】上記記録媒体が装着された上記再生装置の構成を示す平面図である。
【図22】上記再生装置の動作を示すタイムチャートである。
【図23】上記記録媒体が装着された上記再生装置の構成の他の形態を示す平面図である。
【図24】上記再生装置の動作の他の形態を示すタイムチャートである。
【図25】本発明に係る記録媒体の構成のさらに他の形態(反射素材)を示す断面図である。
【図26】上記図25に示した記録媒体及び再生装置の構成を示す断面図である。
【図27】上記記録媒体及び再生装置の構成のさらに他の形態(吸収素材)を示す断面図である。
【図28】上記記録媒体及び再生装置の構成のさらに他の形態(ハーフミラー素材)を示す断面図である。
【図29】上記記録媒体の構成のさらに他の形態(反射素材)を示す断面図である。
【図30】上記記録媒体の構成のさらに他の形態(吸収素材)を示す断面図である。
【図31】上記記録媒体の構成のさらに他の形態(ハーフミラー素材)を示す断面図である。
【図32】上記記録媒体において付加データ記録部のない状態を示す断面図である。
【図33】上記再生装置の構成のさらに他の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 回転軸、2 光学ピックアップ装置、3,5 アクチュエータ、4 光源、10,11 読取装置、101 基材、102 信号記録層、102a 通常データ記録層、102b 付加データ記録層、103 ピット、105a ハーフミラー素材、105b ミラー素材、106 遮光部材、107 集光レンズ
Claims (18)
- ディスク状の基体と、この基体の主面部上に形成された信号記録層とを備えた記録媒体であって、
上記信号記録層は、上記基体の主面部に略々垂直に入射される光束によって第1の情報信号の読出しが行われ、
上記基体の主面部に略々平行に入射される光束によって上記第1の情報信号とは異なる第2の情報信号の読出しが行われることを特徴とする記録媒体。 - 上記信号記録層は、上記第2の情報信号に対応した位置に、この基体の主面部に対して傾斜された光反射部材が埋設されており、上記基体の主面部に略々平行に入射される光束を該光反射部材によって反射させて、上記基体の主面部に略々垂直な方向に出射させることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
- 上記基体の主面部に略々平行に入射される光束は、上記信号記録層の外周縁部より入射されることを特徴とする請求項2記載の記録媒体。
- 上記基体の主面部に略々平行に入射される光束は、該基体の中心部に形成されこの基体を支持するための透孔の内周縁部に臨む上記信号記録層の内周縁部より入射されることを特徴とする請求項2記載の記録媒体。
- 上記基体の主面部に略々平行に入射される光束の上記信号記録層への入射端となる該信号記録層の外周縁部またはこの基体の中心部に形成された透孔の内周縁部には、該光束を該信号記録層内に導入するための集光手段が配設されていることを特徴とする請求項2記載の記録媒体。
- 上記信号記録層は、上記基体の主面部に対して傾斜された複数の光反射部材が埋設されており、これら光反射部材により反射された光が出射される側であって上記第2の情報信号に対応した位置には、遮光部材が配設されており、上記基体の主面部に略々平行に入射される光束を該光反射部材によって反射させ、上記遮光部材によって遮光されない位置の光反射部材については、この基体の主面部に略々垂直な方向に出射させることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
- 上記基体の主面部に略々平行に入射される光束は、上記信号記録層の外周縁部より入射されることを特徴とする請求項6記載の記録媒体。
- 上記基体の主面部に略々平行に入射される光束は、該基体の中心部に形成されこの基体を支持するための透孔の内周縁部に臨む上記信号記録層の内周縁部より入射されることを特徴とする請求項6記載の記録媒体。
- 上記基体の主面部に略々平行に入射される光束の上記信号記録層への入射端となる該信号記録層の外周縁部またはこの基体の中心部に形成された透孔の内周縁部には、該光束を該信号記録層内に導入するための集光手段が配設されていることを特徴とする請求項6記載の記録媒体。
- ディスク状の基体とこの基体の主面部上に形成された信号記録層とを備えた記録媒体が装着され、この記録媒体から情報信号の読出しを行う再生装置であって、
上記信号記録層に対し、上記基体の主面部に略々垂直に光束を入射させ、この光束の該信号記録層からの反射光束によって第1の情報信号の読出しを行う第1の読出し手段と、
上記基体の主面部に略々平行に光束を入射させ、この基体または上記信号記録層の少なくとも一方を透過して出射された光束によって、上記第1の情報信号と異なる第2の情報信号の読出しを行う第2の読出し手段と
を備えた
ことを特徴とする再生装置。 - 装着される記録媒体は、上記信号記録層の上記第2の情報信号に対応した位置に、上記基体の主面部に対して傾斜された光反射部材が埋設されており、この基体の主面部に略々平行に入射される光束を該光反射部材によって反射させて、この基体の主面部に略々垂直な方向に上記信号記録層を透して出射させるものであり、
上記第2の読出し手段は、上記基体の主面部に略々平行に入射され上記光反射部材によって反射されこの基体の主面部に略々垂直な方向に出射された光束を検出することを特徴とする請求項10記載の再生装置。 - 上記第2の読出し手段は、上記信号記録層の外周縁部より、上記基体の主面部に略々平行な光束を入射させることを特徴とする請求項11記載の再生装置。
- 上記第2の読出し手段は、上記基体の中心部に形成されこの基体を支持するための透孔の内周縁部に臨む上記信号記録層の内周縁部より、該基体の主面部に略々平行な光束を入射させることを特徴とする請求項11記載の再生装置。
- 上記第2の読出し手段は、上記基体の主面部に略々平行に入射される光束の上記信号記録層への入射端となる該信号記録層の外周縁部または該基体の中心部に形成された透孔の内周縁部に臨む上記信号記録層の内周縁部に配設された集光手段を介して、該基体の主面部に略々平行な光束を該信号記録層に入射させることを特徴とする請求項11記載の再生装置。
- 装着される記録媒体は、上記信号記録層に上記基体の主面部に対して傾斜された複数の光反射部材が埋設され、これら光反射部材により反射された光が出射される側であって上記第2の情報信号に対応した位置に、遮光部材が配設され、上記基体の主面部に略々平行に入射される光束を該光反射部材によって反射させ、上記遮光部材によって遮光されない位置の光反射部材については、この基体の主面部に略々垂直な方向に出射させるものであり、
上記第2の読出し手段は、上記基体の主面部に略々平行に入射され上記光反射部材によって反射されこの基体の主面部に略々垂直な方向に出射された光束を検出することを特徴とする請求項10記載の再生装置。 - 上記第2の読出し手段は、上記信号記録層の外周縁部より、上記基体の主面部に略々平行な光束を入射させることを特徴とする請求項15記載の再生装置。
- 上記第2の読出し手段は、上記基体の中心部に形成されこの基体を支持するための透孔の内周縁部に臨む上記信号記録層の内周縁部より、該基体の主面部に略々平行な光束を入射させることを特徴とする請求項15記載の再生装置。
- 上記第2の読出し手段は、上記基体の主面部に略々平行に入射される光束の上記信号記録層への入射端となる該信号記録層の外周縁部または該基体の中心部に形成された透孔の内周縁部に臨む上記信号記録層の内周縁部に配設された集光手段を介して、該基体の主面部に略々平行な光束を該信号記録層に入射させることを特徴とする請求項15記載の再生装置。
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JP2013506228A (ja) * | 2009-09-25 | 2013-02-21 | エバーホスト インベストメンツ リミテッド | 多層光ディスクに対しデータを記録し、読み出すための装置 |
-
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