JPWO2004059633A1 - 光ディスク - Google Patents

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Abstract

複数のグルーブ(G)と複数のランド(L)とが交互に設けられている光ディスク(D)であって、アドレスデータ記録領域は、グルーブ(G)の両側壁に位相が同一の一対のウォブリング部(31a,31b)が形成された構成とされている。このことにより、振幅が大きなプッシュプル信号が得られ、データ記録密度を高めるのに有利となる。

Description

本発明は、光ディスクに関する。本明細書でいう「光ディスク」とは、光学的手段を用いることによりデータの記録および/または再生が可能なディスクを意味しており、CD−ROMなどの読み取り専用の狭義の光ディスクに加え、光磁気記録方式、相変化方式、あるいは有機色素変化方式などによってデータの書き込みが可能なタイプのディスクをも含む広い概念である。
光ディスクは、高密度化が進んでおり、光磁気ディスクを一例に挙げると、この光磁気ディスクの規格としては、たとえばAS−MO(Advanced Storaged Magneto Optical Disk)がある。同規格の光磁気ディスクは、直径120mmの片面で、6GB程度の記憶容量をもっている。この光磁気ディスクは、図7に示すように、半径方向(矢印Ra方向)にグルーブGとランドLとが交互に形成されることによりトラックが構成されている。各トラックには、複数のファインクロックマーク70を光磁気ディスクの周方向に一定間隔で形成するためのエリアが設けられており、各トラックは、このエリアによって複数のセグメントに分割されている。これら複数のセグメントとしては、アドレスセグメント8とデータセグメント9とがあり、1フレームは、1個のアドレスセグメント8と38個のデータセグメント9により構成されている。データセグメント9は、光磁気記録方式によりユーザがデータを記録する領域であるのに対し、アドレスセグメント8は、トラックアドレスなどのアドレスデータを記録する領域である。
光磁気ディスクの記録領域は、図8に示すように、複数のバンドB(ゾーン)に区分されており、各バンドB内においては、複数のフレームが半径方向および周方向に並んでいる。周方向においては、図9に示すように、フレーム1からフレームnまで並び、1周すると、またフレーム1となる。各バンドB内において、半径方向に並ぶ複数のフレームの番号(フレームアドレス)は同一となっている。図7に示したアドレスセグメント8に記録されるアドレスデータとしては、フレームアドレス、バンドアドレス、およびトラックアドレスがある。
アドレスセグメント8へのアドレスデータの記録方式としては、グルーブGの一側壁にウォブリング部80を設けるいわゆるウォブル方式が採用されている。なお、図面においては、ウォブリング部80の形状を模式的に示している。これは、後述する図1〜図6の他の添付図面においても同様である。アドレスデータのうち、たとえばグルーブGのトラックN,(N+1),あるいは(N+2)などのトラックアドレスについては、正確な読み取りを行なわせることを目的として、1つのアドレスセグメント8に、2つのウォブリング部80a,80bがディスク周方向に並べて設けられている。これら2つのウォブリング部80a,80bは、グルーブGの一対の側壁のそれぞれに分けて設けられたスタガ方式とされている。このようなスタガ方式にすれば、光磁気ディスクがチルトしたときに、2つのウォブリング部80a,80bのいずれか一方の検出が困難になったとしても、他方の検出は可能であることから、アドレスデータの読み出しの確実化が図られる。
上記したアドレスデータの読み出しには、プッシュプル法が用いられている。このプッシュプル法を簡単に説明すると、まず、図10に示すように、対物レンズ60によって集光されたレーザ光がランドLおよびグルーブGが形成された凹凸面に照射され、かつこの光が反射されると、プラスおよびマイナスの反射回折光R1が発生する。その結果、対物レンズ60には、直接反射光R0に加えてそれらの反射回折光R1も入射する。このような戻り光を2つの受光エリア61a,61bをもつ2分割検出器61により受光させ、かつこの検出器61から出力される2つの受光エリア61a,61bにおける受光量に対応した信号SG1,SG2の差分をとる。この信号が、プッシュプル信号であり、この信号に基づき、ウォブリング部のうち、レーザ光が照射された部分のウォブル量を判断可能である。
上記したアドレスセグメント8およびデータセグメント9を備えた光磁気ディスクのパターンは、フォトレジストを塗布したガラス原盤を回転させながら、対物レンズによって集光させたレーザビームを半径方向に移動させることにより露光し、かつその現像を行なうことにより形成される。その露光の際には、1つのレーザビームを2つのビームに分割し、ウォブリング部80に対応する部分を露光するときには、それら2つのビームの一方のみをウォブルさせる制御を行なう。このようにすれば、一側壁がウォブルされ、かつそれとは反対の側壁が非ウォブル状態のグルーブGを形成可能である。
しかしながら、上記従来技術においては、次のような問題点があった。
第1に、AS−MO規格の光磁気ディスクにおいては、トラックピッチが0.6μmであり、この程度のピッチであれば、上記した2つのレーザビームを用いる方法によってグルーブGの一側壁にウォブリング部80を適切に形成可能である。ところが、データ記録密度をより高めることを目的として、たとえばトラックピッチを0.3μm程度に狭めようとした場合、上記2つのレーザビームを用いる手法では、グルーブGのウォブリング部80を適切に形成することが困難となる。なぜなら、それらのビームスポットの中心間隔を小さくしていくと、それらの重なり度合いが大きくなり、実質的に1つのビームスポットと同様なものになってしまうからである。
第2に、AS−MO規格の光磁気ディスクにおいては、波長が650nm程度の赤色レーザが用いられる。これに対して、光磁気ディスクのさらなる高密度化を図るには、それよりも波長が短い青色レーザ(たとえば波長が405nm程度)を用いて、ビームスポットの微小化を図ることが望まれる。ところが、青色レーザを用いると、赤色レーザを用いる場合よりも、検出器の感度が低下するため、ウォブリング部80の検出が不正確となる虞れが大となる。とくに、光磁気ディスク装置の光検出系においては、光検出器が光磁気信号検出用とサーボ信号検出用とに分けられているために、ウォブリング部80の検出に利用される光量が少なくなり、その検出が不正確となり易い。さらには、光磁気信号のS/Nを高めるためには、サーボ用の光量を少なくして、光磁気信号検出用の光量を多くする必要があるため、その傾向は一層強くなる。
本発明の目的は、上記の問題点を解消または軽減することができる光ディスクを提供することにある。
本発明によって提供される光ディスクは、複数のグルーブと複数のランドとがディスク半径方向に交互に設けられており、かつ上記複数のグルーブには、ウォブルによるアドレスデータ記録領域が形成されている、光ディスクであって、上記アドレスデータ記録領域は、同位相の一対のウォブリング部が上記グルーブの両側壁に形成された構成を有していることを特徴としている。
好ましくは、上記複数のグルーブは、ディスク半径方向に隣り合うグルーブごとに、同位相の一対のウォブリング部が形成された構成とされており、上記各ランドには、それら一対のウォブリング部によって挟まれた部分が設けられている。
好ましくは、上記複数のグルーブに設けられたアドレスデータ記録領域としては、上記各グルーブの個々のアドレスを示す第1の記録領域と、上記各グルーブに隣接する他のグルーブのアドレスを示す第2の記録領域とがあり、上記複数のグルーブは、1つのグルーブの第1の記録領域と、それに隣接する他の1つのグルーブの第2の記録領域とが、上記ランドを挟んで向かい合い、かつそれらのウォブリング部は同位相となった構成を有している。
好ましくは、上記複数のグルーブの第1および第2の記録領域は、ディスク半径方向に隣り合うグルーブ間においてディスク周方向に位置ずれした配列に設けられ、上記ランドを挟んで上記第1および第2の記録領域どうしが向かい合う部分は、ディスク半径方向において互いに隣接しないように構成されている。
好ましくは、上記複数のグルーブは、第1から第3のグルーブがディスク半径方向に繰り返して並び、かつトラックアドレスのデータの記録が回避された非トラックアドレス領域を有している構成とされており、上記第1のグルーブは、この第1のグルーブのトラックアドレスを示す領域、上記非トラックアドレス領域、およびこの第1のグルーブに隣接する第3のグルーブのトラックアドレスを示す領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有しており、上記第2のグルーブは、隣接する第1のグルーブのトラックアドレスを示す領域、この第2のグルーブのトラックアドレスを示す領域、および上記非トラックアドレス領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有しており、上記第3のグルーブは、上記非トラックアドレス領域、隣接する第2のグルーブのトラックアドレスを示す領域、およびこの第3のグルーブのトラックアドレスを示す領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有している。
好ましくは、上記各非トラックアドレス領域には、トラックアドレスとは異なるデータを示す追加のウォブリング部が形成されている。
好ましくは、上記追加のウォブリング部が示す情報は、互いに隣接し合うグルーブに共通の情報である。
好ましくは、上記追加のウォブリング部は、ディスク半径方向に隣接し合うグルーブのそれぞれに設けられており、かつこれら一対の追加のウォブリング部は、ランドを挟んで対向し、かつ同位相である。
好ましくは、上記第1から第3のグルーブには、そのグルーブから読み取られるトラックアドレスのデータのうち、いずれのトラックアドレスがそのグルーブのトラックアドレスのデータであるかを示す指示データが記録されている。
好ましくは、上記指示データの記録は、上記各グルーブの両側壁に同位相で設けられた一対のウォブリング部によりなされている。
好ましくは、上記第1から第3のグルーブのそれぞれを含んで構成される1フレーム領域の先頭部分に、上記指示データが記録されている。
好ましくは、上記複数のグルーブおよびランドは、少なくとも同一トラックにおいてディスク周方向に一定間隔で設けられた複数のクロックマークの形成領域によって区切られた複数のセグメントを含んでいる。
好ましくは、上記複数のセグメントとしては、アドレスセグメントと、ユーザ使用領域となる複数のデータセグメントとがあり、上記複数のアドレスセグメントに上記ウォブルによるアドレスデータ記録領域が形成されている。
好ましくは、上記複数のアドレスセグメントの一部には、上記アドレスデータ記録領域が形成されていない箇所が設けられており、この箇所は、ユーザ使用領域の一部としてデータの書き込みが可能に構成されている。
本発明のその他の特徴および利点については、次の発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
図1Aは、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの一例を模式的に示す要部平面図であり、図1Bは、その光ディスクのランドにビームスポットを照射したときに得られる信号の一例を示す説明図である。
図2は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。
図3は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。
図4は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。
図5は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。
図6Aは、グルーブおよびランドのパターンの他の例を示す要部平面図であり、図6Bは、図6Aに示すパターンにより得られる信号の一例を示す説明図である。
図7は、従来技術の一例を示す要部平面図である。
図8は、光磁気ディスクのバンドの説明図である。
図9は、複数のフレームの配列を示す図である。
図10は、プッシュプル法の説明図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1Aは、本発明が適用された光磁気ディスクの記録面のパターンを示している。本実施形態の光磁気ディスクDは、その半径方向(矢印Ra方向)に並ぶ複数のグルーブGおよびランドLが記録用のトラックとされたいわゆるランド・グルーブ記録方式が採用されたものである。もちろん、本実施形態とは異なり、グルーブGとランドLとの一方のみを記録用のトラックとした構成とすることも可能である。
グルーブGのトラックに形成されたセグメントとしては、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cと、複数のデータセグメント11とがあり、これらはファインクロックマーク20の形成領域を挟んでディスク周方向に並んでいる。本実施形態の光磁気ディスクDは、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cに関する構造に特徴があり、これ以外の構成については、従来既知の光磁気ディスクと同様な構成である。したがって、以降は、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cの構造に重点をおいて説明する。
この光磁気ディスクDにおいては、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cに、いわゆる両ウォブルによるアドレスデータ記録領域が設けられている。
より具体的に説明すると、N番目のグルーブGにおいては、その第1のアドレスセグメント10Aの両側壁に、ウォブリング部31a,31bが形成されている。これらのウォブリング部31a,31bは、ウォブルの方向が同一に揃えられた同位相となっており、ウォブリング部31a,31bのそれぞれによって示されるアドレスデータは互いに同一である。このアドレスデータは、適当な方式で変調されたデータである。このアドレスデータとしては、フレームアドレス、バンドアドレス、およびトラックアドレスがある。ウォブリング部31a,31bが示すトラックアドレスはNである。このトラックアドレスNは、1つのアドレスセグメント10Aにおいて2回繰り返して記録されている。フレームアドレスおよびバンドアドレスは、同一フレームおよび同一バンドのトラックであれば、共通のデータであるため、読み取りの過誤を少なくすることができるのに対し、トラックアドレスについては誤検出を回避するために2回繰り返されている。この点については、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cに設けられた他のウォブリング部においても同様である。
N番目のグルーブGにおける第3のアドレスセグメント10Cの両側壁には、ウォブリング部33a’,33b’が形成されている。これらのウォブリング部33a’,33b’も、互いに同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは、これらが設けられているN番目のグルーブGよりも1つの前のアドレスである(N−1)となっている。
このように、N番目のグルーブGにおいては、ウォブリング部31a,31bがこのグルーブGの本来のトラックアドレスを示すのに対し、ウォブリング部33a’,33b’は隣接するグルーブGのトラックアドレスを示すものとなっている。同グルーブGの第2のアドレスセグメント10Bは、アドレスデータが記録されていない領域とされている。
(N+1)番目のグルーブGにおいては、第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bの両側壁に、ウォブリング部31a’,31b’,32a,32bが形成されている。ウォブリング部31a’,31b’は、上記したN番目のグルーブGのウォブリング部31a,31bと同位相のウォブルとされており、これらが示すトラックアドレスはNである。ウォブリング部32a,32bは、互いに同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは(N+1)である。同グルーブGの第3のアドレスセグメント10Cは、アドレスデータが記録されていない領域とされている。
(N+2)番目のグルーブGにおいては、第2および第3のアドレスセグメント10B,10Cの両側壁に、ウォブリング部32a’,32b’,33a,33bが形成されている。ウォブリング部32a’,32b’は、ウォブリング部32a,32bと同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは(N+1)である。ウォブリング部33a,33bも、互いに同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは(N+2)である。同グルーブGの第1のアドレスセグメント10Aは、アドレスデータが記録されていない領域である。
(N+3)番目以降のグルーブGのアドレスセグメントについては、基本的には、上記したN番目、(N+1)番目、および(N+2)番目の計3つのグルーブGのアドレスセグメントと同様な構成が繰り返されている構成となっている。すなわち、(N+3)番目のグルーブGの第1のアドレスセグメント10Aの両側壁には、アドレスデータが(N+3)であることを示す同位相のウォブリング部31c,31dが形成されているとともに、同グルーブGの第3のアドレスセグメント10Cの両側壁には、(N+2)番目のグルーブGのウォブリング部33a,33bと同位相のウォブリング部33a’,33b’が形成されている。(N+4)番目のグルーブGの第1のアドレスセグメント10Aの両側壁には、アドレスデータが(N+3)であることを示すウォブリング部31c,31dと同位相のウォブリング部31c’,31d’が形成されているとともに、同グルーブGの第2のアドレスセグメント10Bの両側壁には、アドレスデータが(N+4)であることを示すウォブリング部32c,32dが形成されている。
次に、光磁気ディスクDの作用について説明する。
まず、グルーブGにビームスポットを当ててアドレスデータを読み出す場合には、2つのトラックアドレスが読み出される。より具体的には、たとえばN番目のグルーブGについては、ウォブリング部31a,31bからトラックアドレスがNであることが読み出されるとともに、ウォブリング部33a’,33b’からはトラックアドレスが(N−1)であることが読み出される。グルーブGのアドレスデータの読み出しについては、数値の大きい方のトラックアドレスがそのグルーブGの本来のトラックアドレスとして選択されるように光磁気ディスク装置の制御回路を設定しておく。このことにより、たとえばN番目のグルーブGについては、Nおよび(N−1)のうちから、数値が大きい方のNのトラックアドレスが適正に選択されることとなる。N番目以外のグルーブGについても、それと同様に、それらのトラックアドレスが適正に読み出し可能である。
また、たとえばN番目のグルーブGの第1のアドレスセグメント10Aにビームスポットを当ててアドレスデータを読み出す際には、2つのウォブリング部31a,31bからの反射光が得られることとなる。これら2つのウォブリング部31a,31bは、互いに同位相にウォブルされているために、たとえばこれら2つのうちの一方しか形成されていない場合と比較すると、トータルのウォブル量は2倍となる。このため、図10を参照して説明したプッシュプル法において検出されるウォブルの検出信号(プッシュプル信号)が約2倍の振幅をもつものとなり、ウォブルの検出精度、すなわちアドレスデータの読み出し精度が高まる。この光磁気ディスクDにおいては、アドレスデータが示されたアドレスセグメントは、いずれも同位相の2つのウォブリング部が設けられた構成とされているために、いずれのグルーブGのアドレスを読む場合にも、上記したのと同様な作用が得られる。
上記したような原理によってアドレスデータの検出精度を高めることができれば、光磁気ディスク装置の光検出系において、サーボ用の光量をあまり多くする必要がなくなる。したがって、その分だけデータセグメント11からのデータ読み出しのための光磁気信号検出用の光量を多くし、光磁気信号のS/Nを高めることも可能となる。また、既述したように、データの読み書きに用いるレーザ光として、赤色レーザに代えて、青色レーザを用いると、光検出器の感度が低下する傾向があるものの、上記のように本実施形態の光磁気ディスクDはアドレスデータの検出感度を高めることができるために、青色レーザを用いる次世代の光磁気ディスク装置にも適合するものとなる。
この光磁気ディスクDの製造に際しては、1つのアドレスセグメントの両側壁に2つのウォブリング部を設ける必要があるものの、これら2つのウォブリング部は同位相であるために、1つのレーザビームを用いる手法によって形成することができる。したがって、トラックピッチを微小にしてデータ記録密度を高めるのにも好適となる。
この光磁気ディスクDにおいては、次に述べるように、各ランドLについてのアドレスデータも適切に読み出すことが可能である。
図1Aに示すビームスポットBsをランドLに沿って矢印Na方向に移動させていくと、このランドLを挟んでいる2つのグルーブGに形成されているウォブリング部31b’,32b,32a’,33aが順次読み取られていく。この場合、ランドLのトラックアドレスを適正に示すウォブリング部32b,32a’は、同位相であり、これらは同時に読み取られるために、その検出信号は、図1Bの符号Sbで示すように、大きな振幅となる。これに対し、ウォブリング部31b’,33aのそれぞれはランドLの片方のみに存在し、ランドLを挟んでそれらに対向する部分にはウォブリング部が形成されていない。したがって、それらの検出信号は、図1Bの符号Sa,Scに示すように、符号Sbで示した信号の半分程度の小さな振幅となる。このようなことから、これら符号Sa〜Scで示す検出信号を処理する場合に、符号Sa,Scの信号をカットするための閾値を用いて信号検出処理を行なえば、符号Sbで示す信号のみを適切に取り出し、これに基づいてランドLのトラックアドレスのデータを適切に読み出すことが可能となる。この光磁気ディスクDにおいては、複数のランドLのいずれについても、ランドLのアドレスを適正に示す2つの同位相のウォブリング部によって挟まれた部分が設けられている。したがって、いずれのランドLについてもアドレスの読み出しを適切に行なうことができる。
図2〜図5は、本発明の他の例を示している。これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図2に示す2つずつのアドレスセグメント10A,10Bは、図1Aに示した(N+1)番目および(N+2)番目のグルーブGにおける第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bに対応するものである。ただし、図1Aに示した(N+2)番目のグルーブGにおける第1のアドレスセグメント10Aにはウォブリング部が全く設けられていないのに対し、これに対応する本実施形態のアドレスセグメント10A(10A’)の両側壁には、ウォブリング部310a’,310b’と、ウォブリング部311a’,311b’とが形成されており、この点が相違している。
(N+1)番目のグルーブGにおける第1のアドレスセグメント10Aの2つのウォブリング部31a’,31b’には、プリアンブル、シンク、フレームアドレス、およびバンドアドレスの各データを示すウォブリング部310a,310bが含まれている。さらに、ウォブリング部31a’,31b’には、再度のプリアンブルとリシンクとを示すウォブリング部311a,311bも含まれている。ウォブリング部31a’,31b’のうち、上記以外の部分が、トラックアドレスとデータエラーチェックを行なうためのCRCのデータを示す部分である。ウォブリング部310a’,310b’は、ウォブリング部310a,310bと同一内容のデータを示しており、それらウォブリング部310a,310bと同位相である。また、ウォブリング部311a’,311b’は、ウォブリング部311a,311bと同一内容のデータを示しており、それらウォブリング部311a,311bと同位相である。
このような構成によれば、(N+2)番目のグルーブGにおける第1のアドレスセグメント10A(10A’)にも、プリアンブルなどのデータが付加されるために、図1Aに示した実施形態の場合と比較すると、フレームの先頭の位置がより明確となる。このように、本発明においては、トラックアドレスを記録させておく必要がないアドレスセグメントに対して、トラックアドレスやCRC以外のデータを記録させた構成にしてもかまわない。図1Aに示した構成においては、第2および第3のアドレスセグメント10B,10Cとしても、ウォブリング部がなんら設けられていないものが存在するが、それらのアドレスセグメントに対してもトラックアドレスやCRC以外の共通のデータを示すウォブリング部を設けてもよいことは勿論である。
図3に示す構成においては、グルーブGのアドレスセグメントとしては、第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bのみが設けられている。この構成においては、図1Aに示した実施形態の第3のアドレスセグメント10Cに相当するセグメントが設けられていない。第1のアドレスセグメント10Aは、同図の左寄り領域s1と右寄り領域s2とに分けられており、かつこれら2つの領域s1,s2の双方または一方に、N,(N+1)、(N+2)、または(N+3)などのトラックアドレスを含むアドレスデータのウォブリング部30が適宜設けられている。これに対し、第2のアドレスセグメント10Bには、同図の左寄り領域s3のみがアドレスデータを示す領域とされ、ウォブリング部30が適宜設けられている。また、各ウォブリング部30は、いずれも同一のトラックアドレスを2回繰り返すものではなく、1回のみであり、この点においても図1Aに示した実施形態とは異なった構成となっている。
光磁気ディスクにレーザ光を照射してデータを読み出す場合、レーザ光を光磁気ディスクの透明基板に照射することによりこの透明基板を透過した光を記録面に到達させる方式と、透明基板とは反対側に位置する厚みが小さい透明保護膜側から記録面に対してレーザ光を照射する方式とがある。本発明のいわゆる両ウォブル方式によれば、従来技術のいわゆる片ウォブル方式に比べてチルトの影響を受け難くなっているが、上記後者の方式を採用すれば、データ読み出し時における光磁気ディスクのチルトの影響をさらに受け難くすることが可能となる。したがって、トラックアドレスが2回繰り返して記憶されていなくても、トラックアドレスを適切に読み出すことが可能である。図3に示した構成は、そのような方式を採用する場合に好適である。
図3に示した実施形態では、同一のトラックアドレスが1つのトラック上において2回繰り返されていないこと、およびアドレスセグメントが第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bのみとされてその総数が少なくされていることにより、アドレスデータ領域の縮小が図られている。このため、ユーザ用データ領域の拡大を図ることができる。とくに、第2のアドレスセグメント10Bの右寄りの領域s4については、データセグメント11と同様に、磁気記録データ領域として使用することができる。したがって、フォーマット効率を高め、データ記憶容量の増加を図るのに好適となる。
図3においては、たとえば符号n1で示す第1のアドレスセグメント10Aの右寄り領域s2と、符号n2で示す第2のアドレスセグメント10Bの左寄り領域s3とには、ウォブリング部が形成されていない構成となっている。本発明においては、図2を参照して説明した内容と同様に、そのような部分にプリアンブルやその他のデータを示すウォブリング部を形成することができる。より具体的には、たとえば図4に示すように、上記したアドレスセグメントに対応するものとして、符号n1’,n2’で示されたアドレスセグメント10A,10Bには、ウォブリング部300a’,300b’が形成されている。ウォブリング部300a’は、符号n3で示す隣接のアドレスセグメント10Aのウォブリング部30に含まれている再度のプリアンブルやリシンクのデータを示すウォブリング部300aと同位相である。また、ウォブリング部300b’は、符号n4で示す隣接のアドレスセグメント10Bのウォブリング部30に含まれているプリアンブル、シンク、フレームアドレス、およびバンドアドレスのデータを示すウォブリング部300bと同位相である。このような構成においても、図2に示した場合と同様に、データの読み出しに際し、フレームの先頭を認識し易くなる。
図5に示す構成においては、第1のアドレスセグメント10Aの右寄り領域s6と、第2のアドレスセグメント10Bの左寄りおよび右寄りの領域s7,s8とには、ウォブリング部30が一定の配列で形成されている。これらのウォブリング部30は、互いに対向するものどうしが同位相の関係にあることは先の実施形態と同様である。第1のアドレスセグメント10Aの左寄り領域s5(先頭領域)には、図6Aに示すような平面視のパターンが形成されている。同図に示すパターンによれば、N、(N+1)、および(N+2)番目のそれぞれのランドL(N),L(N+1),L(N+2)をビームスポットが通過することにより得られるプッシュプル信号は、図6Bの(a)〜(c)に示すような波形となる。図6Aに示す部分のうち、同位相にウォブルされた部分においては、他の部分よりもプッシュプル信号の振幅が大きくなるからである。ここで、図6Bの(a)〜(c)に示すプッシュプル信号のうち、振幅が大きい部分を「1」とし、かつ小さい部分を「0」とすると、ランドL(N)では(1,0)の信号が、ランドL(N+1)では(0,1)の信号が、ランドL(N+2)では(0,0)の信号が得られる。これらの信号により3種類のランドL(N),L(N+1),L(N+2)を区別することができる。したがって、このデータにより、ランドLで読み取られるトラックアドレスのうち、いずれのアドレスを採用するかを判断することができる。
具体的には、図5に示す構成において、ランドL(N)の部分にビームスポットを通過させるときには、N,(N+1)および(N−1)の3つのトラックアドレスがそれらの順序で読み出されるが、上記信号が検出されたときには、1番目に読み取られるトラックアドレスを採用する旨を予め定めておく。このようにすれば、2番目、3番目に読み取られる(N+1),(N−1)のアドレスが誤って採用されないこととなる。同様に、上記信号に基づき、ランドL(N+1)については2番目に読み取られるアドレスが、またランドL(N+2)については3番目に読み取られるアドレスが採用されるようにすることができる。既述したとおり、ウォブリング部がランドLの片方のみに設けられた部分においては、プッシュプル信号の振幅が小さくなるため、これを誤って適正なトラックアドレスとして検出されることは防止されるが、これに加えて上記したような手法を採用すれば、トラックアドレスを誤って検出する虞れをより確実に防止することが可能である。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る光ディスクの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
本発明においては、1つのトラックまたはフレームに設けられるアドレスセグメントの具体的な数は2つ、または3つに限らない。たとえば、アドレスセグメントを1つのみとして、この1つのアドレスセグメントに、N,(N+1)、または(N+2)などの複数種類のトラックアドレスを示すウォブリング部をディスクの周方向に並ぶように形成してもかまわない。
本発明に係る光ディスクは、冒頭の定義から理解されるように、光磁気ディスクに限定されるものではない。本発明は、アドレスデータの記録にウォブルを用いたものであれば、種々の光ディスクに適用することが可能である。
【書類名】 明細書
【特許請求の範囲】
【請求項1】複数のグルーブと複数のランドとがディスク半径方向に交互に設けられており、かつ上記複数のグルーブには、ウォブルによるアドレスデータ記録領域が形成されている、光ディスクであって、
上記アドレスデータ記録領域は、同位相の一対のウォブリング部が上記グルーブの両側壁に形成された構成を有していることを特徴とする、光ディスク。
【請求項2】上記複数のグルーブは、ディスク半径方向に隣り合うグルーブごとに、同位相の一対のウォブリング部が形成された構成とされており、
上記各ランドには、それら一対のウォブリング部によって挟まれた部分が設けられている、請求項1に記載の光ディスク。
【請求項3】上記複数のグルーブに設けられたアドレスデータ記録領域としては、上記各グルーブの個々のアドレスを示す第1の記録領域と、上記各グルーブに隣接する他のグルーブのアドレスを示す第2の記録領域とがあり、
上記複数のグルーブは、1つのグルーブの第1の記録領域と、それに隣接する他の1つのグルーブの第2の記録領域とが、上記ランドを挟んで向かい合い、かつそれらのウォブリング部は同位相となった構成を有している、請求項2に記載の光ディスク。
【請求項4】上記複数のグルーブの第1および第2の記録領域は、ディスク半径方向に隣り合うグルーブ間においてディスク周方向に位置ずれした配列に設けられ、
上記ランドを挟んで上記第1および第2の記録領域どうしが向かい合う部分は、ディスク半径方向において互いに隣接しないように構成されている、請求項3に記載の光ディスク。
【請求項5】上記複数のグルーブは、第1から第3のグルーブがディスク半径方向に繰り返して並び、かつトラックアドレスのデータの記録が回避された非トラックアドレス領域を有している構成とされており、
上記第1のグルーブは、この第1のグルーブのトラックアドレスを示す領域、上記非トラックアドレス領域、およびこの第1のグルーブに隣接する第3のグルーブのトラックアドレスを示す領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有しており、
上記第2のグルーブは、隣接する第1のグルーブのトラックアドレスを示す領域、この第2のグルーブのトラックアドレスを示す領域、および上記非トラックアドレス領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有しており、
上記第3のグルーブは、上記非トラックアドレス領域、隣接する第2のグルーブのトラックアドレスを示す領域、およびこの第3のグルーブのトラックアドレスを示す領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有している、請求項4に記載の光ディスク。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明は、光ディスクに関する。本明細書でいう「光ディスク」とは、光学的手段を用いることによりデータの記録および/または再生が可能なディスクを意味しており、CD−ROMなどの読み取り専用の狭義の光ディスクに加え、光磁気記録方式、相変化方式、あるいは有機色素変化方式などによってデータの書き込みが可能なタイプのディスクをも含む広い概念である。
【0002】
【背景技術】
光ディスクは、高密度化が進んでおり、光磁気ディスクを一例に挙げると、この光磁気ディスクの規格としては、たとえばAS−MO(Advanced Storaged Magneto Optical Disk) がある。同規格の光磁気ディスクは、直径120mmの片面で、6GB程度の記憶容量をもっている。この光磁気ディスクは、図7に示すように、半径方向(矢印Ra方向)にグルーブGとランドLとが交互に形成されることによりトラックが構成されている。各トラックには、複数のファインクロックマーク70を光磁気ディスクの周方向に一定間隔で形成するためのエリアが設けられており、各トラックは、このエリアによって複数のセグメントに分割されている。これら複数のセグメントとしては、アドレスセグメント8とデータセグメント9とがあり、1フレームは、1個のアドレスセグメント8と38個のデータセグメント9により構成されている。データセグメント9は、光磁気記録方式によりユーザがデータを記録する領域であるのに対し、アドレスセグメント8は、トラックアドレスなどのアドレスデータを記録する領域である。
【0003】
光磁気ディスクの記録領域は、図8に示すように、複数のバンドB(ゾーン)に区分されており、各バンドB内においては、複数のフレームが半径方向および周方向に並んでいる。周方向においては、図9に示すように、フレーム1からフレームnまで並び、1周すると、またフレーム1となる。各バンドB内において、半径方向に並ぶ複数のフレームの番号(フレームアドレス)は同一となっている。
【0004】
図7に示したアドレスセグメント8に記録されるアドレスデータとしては、フレームアドレス、バンドアドレス、およびトラックアドレスがある。
【0005】
アドレスセグメント8へのアドレスデータの記録方式としては、グルーブGの一側壁にウォブリング部80を設けるいわゆるウォブル方式が採用されている。なお、図面においては、ウォブリング部80の形状を模式的に示している。これは、後述する図1〜図6の他の添付図面においても同様である。アドレスデータのうち、たとえばグルーブGのトラックN,(N+1),あるいは(N+2)などのトラックアドレスについては、正確な読み取りを行なわせることを目的として、1つのアドレスセグメント8に、2つのウォブリング部80a,80bがディスク周方向に並べて設けられている。これら2つのウォブリング部80a,80bは、グルーブGの一対の側壁のそれぞれに分けて設けられたスタガ方式とされている。このようなスタガ方式にすれば、光磁気ディスクがチルトしたときに、2つのウォブリング部80a,80bのいずれか一方の検出が困難になったとしても、他方の検出は可能であることから、アドレスデータの読み出しの確実化が図られる。
【0006】
上記したアドレスデータの読み出しには、プッシュプル法が用いられている。このプッシュプル法を簡単に説明すると、まず、図10に示すように、対物レンズ60によって集光されたレーザ光がランドLおよびグルーブGが形成された凹凸面に照射され、かつこの光が反射されると、プラスおよびマイナスの反射回折光R1が発生する。その結果、対物レンズ60には、直接反射光R0に加えてそれらの反射回折光R1も入射する。このような戻り光を2つの受光エリア61a,61bをもつ2分割検出器61により受光させ、かつこの検出器61から出力される2つの受光エリア61a,61bにおける受光量に対応した信号SG1,SG2の差分をとる。この信号が、プッシュプル信号であり、この信号に基づき、ウォブリング部のうち、レーザ光が照射された部分のウォブル量を判断可能である。
【0007】
上記したアドレスセグメント8およびデータセグメント9を備えた光磁気ディスクのパターンは、フォトレジストを塗布したガラス原盤を回転させながら、対物レンズによって集光させたレーザビームを半径方向に移動させることにより露光し、かつその現像を行なうことにより形成される。その露光の際には、1つのレーザビームを2つのビームに分割し、ウォブリング部80に対応する部分を露光するときには、それら2つのビームの一方のみをウォブルさせる制御を行なう。このようにすれば、一側壁がウォブルされ、かつそれとは反対の側壁が非ウォブル状態のグルーブGを形成可能である。
【0008】
しかしながら、上記従来技術においては、次のような問題点があった。
【0009】
第1に、AS−MO規格の光磁気ディスクにおいては、トラックピッチが0.6μmであり、この程度のピッチであれば、上記した2つのレーザビームを用いる方法によってグルーブGの一側壁にウォブリング部80を適切に形成可能である。ところが、データ記録密度をより高めることを目的として、たとえばトラックピッチを0.3μm程度に狭めようとした場合、上記2つのレーザビームを用いる手法では、グルーブGのウォブリング部80を適切に形成することが困難となる。なぜなら、それらのビームスポットの中心間隔を小さくしていくと、それらの重なり度合いが大きくなり、実質的に1つのビームスポットと同様なものになってしまうからである。
【0010】
第2に、AS−MO規格の光磁気ディスクにおいては、波長が650nm程度の赤色レーザが用いられる。これに対して、光磁気ディスクのさらなる高密度化を図るには、それよりも波長が短い青色レーザ(たとえば波長が405nm程度)を用いて、ビームスポットの微小化を図ることが望まれる。ところが、青色レーザを用いると、赤色レーザを用いる場合よりも、検出器の感度が低下するため、ウォブリング部80の検出が不正確となる虞れが大となる。とくに、光磁気ディスク装置の光検出系においては、光検出器が光磁気信号検出用とサーボ信号検出用とに分けられているために、ウォブリング部80の検出に利用される光量が少なくなり、その検出が不正確となり易い。さらには、光磁気信号のS/Nを高めるためには、サーボ用の光量を少なくして、光磁気信号検出用の光量を多くする必要があるため、その傾向は一層強くなる。
【0011】
【発明の開示】
本発明の目的は、上記の問題点を解消または軽減することができる光ディスクを提供することにある。
【0012】
本発明によって提供される光ディスクは、複数のグルーブと複数のランドとがディスク半径方向に交互に設けられており、かつ上記複数のグルーブには、ウォブルによるアドレスデータ記録領域が形成されている、光ディスクであって、上記アドレスデータ記録領域は、同位相の一対のウォブリング部が上記グルーブの両側壁に形成された構成を有していることを特徴としている。
【0013】
好ましくは、上記複数のグルーブは、ディスク半径方向に隣り合うグルーブごとに、同位相の一対のウォブリング部が形成された構成とされており、上記各ランドには、それら一対のウォブリング部によって挟まれた部分が設けられている。
【0014】
好ましくは、上記複数のグルーブに設けられたアドレスデータ記録領域としては、上記各グルーブの個々のアドレスを示す第1の記録領域と、上記各グルーブに隣接する他のグルーブのアドレスを示す第2の記録領域とがあり、上記複数のグルーブは、1つのグルーブの第1の記録領域と、それに隣接する他の1つのグルーブの第2の記録領域とが、上記ランドを挟んで向かい合い、かつそれらのウォブリング部は同位相となった構成を有している。
【0015】
好ましくは、上記複数のグルーブの第1および第2の記録領域は、ディスク半径方向に隣り合うグルーブ間においてディスク周方向に位置ずれした配列に設けられ、上記ランドを挟んで上記第1および第2の記録領域どうしが向かい合う部分は、ディスク半径方向において互いに隣接しないように構成されている。
【0016】
好ましくは、上記複数のグルーブは、第1から第3のグルーブがディスク半径方向に繰り返して並び、かつトラックアドレスのデータの記録が回避された非トラックアドレス領域を有している構成とされており、上記第1のグルーブは、この第1のグルーブのトラックアドレスを示す領域、上記非トラックアドレス領域、およびこの第1のグルーブに隣接する第3のグルーブのトラックアドレスを示す領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有しており、上記第2のグルーブは、隣接する第1のグルーブのトラックアドレスを示す領域、この第2のグルーブのトラックアドレスを示す領域、および上記非トラックアドレス領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有しており、上記第3のグルーブは、上記非トラックアドレス領域、隣接する第2のグルーブのトラックアドレスを示す領域、およびこの第3のグルーブのトラックアドレスを示す領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有している。
【0017】
好ましくは、上記各非トラックアドレス領域には、トラックアドレスとは異なるデータを示す追加のウォブリング部が形成されている。
【0018】
好ましくは、上記追加のウォブリング部が示す情報は、互いに隣接し合うグルーブに共通の情報である。
【0019】
好ましくは、上記追加のウォブリング部は、ディスク半径方向に隣接し合うグルーブのそれぞれに設けられており、かつこれら一対の追加のウォブリング部は、ランドを挟んで対向し、かつ同位相である。
【0020】
好ましくは、上記第1から第3のグルーブには、そのグルーブから読み取られるトラックアドレスのデータのうち、いずれのトラックアドレスがそのグルーブのトラックアドレスのデータであるかを示す指示データが記録されている。
【0021】
好ましくは、上記指示データの記録は、上記各グルーブの両側壁に同位相で設けられた一対のウォブリング部によりなされている。
【0022】
好ましくは、上記第1から第3のグルーブのそれぞれを含んで構成される1フレーム領域の先頭部分に、上記指示データが記録されている。
【0023】
好ましくは、上記複数のグルーブおよびランドは、少なくとも同一トラックにおいてディスク周方向に一定間隔で設けられた複数のクロックマークの形成領域によって区切られた複数のセグメントを含んでいる。
【0024】
好ましくは、上記複数のセグメントとしては、アドレスセグメントと、ユーザ使用領域となる複数のデータセグメントとがあり、上記複数のアドレスセグメントに上記ウォブルによるアドレスデータ記録領域が形成されている。
【0025】
好ましくは、上記複数のアドレスセグメントの一部には、上記アドレスデータ記録領域が形成されていない箇所が設けられており、この箇所は、ユーザ使用領域の一部としてデータの書き込みが可能に構成されている。
【0026】
本発明のその他の特徴および利点については、次の発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【0027】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0028】
図1Aは、本発明が適用された光磁気ディスクの記録面のパターンを示している。本実施形態の光磁気ディスクDは、その半径方向(矢印Ra方向)に並ぶ複数のグルーブGおよびランドLが記録用のトラックとされたいわゆるランド・グルーブ記録方式が採用されたものである。もちろん、本実施形態とは異なり、グルーブGとランドLとの一方のみを記録用のトラックとした構成とすることも可能である。
【0029】
グルーブGのトラックに形成されたセグメントとしては、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cと、複数のデータセグメント11とがあり、これらはファインクロックマーク20の形成領域を挟んでディスク周方向に並んでいる。本実施形態の光磁気ディスクDは、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cに関する構造に特徴があり、これ以外の構成については、従来既知の光磁気ディスクと同様な構成である。したがって、以降は、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cの構造に重点をおいて説明する。
【0030】
この光磁気ディスクDにおいては、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cに、いわゆる両ウォブルによるアドレスデータ記録領域が設けられている。
【0031】
より具体的に説明すると、N番目のグルーブGにおいては、その第1のアドレスセグメント10Aの両側壁に、ウォブリング部31a,31bが形成されている。これらのウォブリング部31a,31bは、ウォブルの方向が同一に揃えられた同位相となっており、ウォブリング部31a,31bのそれぞれによって示されるアドレスデータは互いに同一である。このアドレスデータは、適当な方式で変調されたデータである。このアドレスデータとしては、フレームアドレス、バンドアドレス、およびトラックアドレスがある。ウォブリング部31a,31bが示すトラックアドレスはNである。このトラックアドレスNは、1つのアドレスセグメント10Aにおいて2回繰り返して記録されている。フレームアドレスおよびバンドアドレスは、同一フレームおよび同一バンドのトラックであれば、共通のデータであるため、読み取りの過誤を少なくすることができるのに対し、トラックアドレスについては誤検出を回避するために2回繰り返されている。この点については、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cに設けられた他のウォブリング部においても同様である。
【0032】
N番目のグルーブGにおける第3のアドレスセグメント10Cの両側壁には、ウォブリング部33a', 33b'が形成されている。これらのウォブリング部33a', 33b'も、互いに同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは、これらが設けられているN番目のグルーブGよりも1つの前のアドレスである(N−1)となっている。
【0033】
このように、N番目のグルーブGにおいては、ウォブリング部31a,31bがこのグルーブGの本来のトラックアドレスを示すのに対し、ウォブリング部33a', 33b'は隣接するグルーブGのトラックアドレスを示すものとなっている。同グルーブGの第2のアドレスセグメント10Bは、アドレスデータが記録されていない領域とされている。
【0034】
(N+1)番目のグルーブGにおいては、第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bの両側壁に、ウォブリング部31a', 31b',32a,32bが形成されている。ウォブリング部31a', 31b'は、上記したN番目のグルーブGのウォブリング部31a,31bと同位相のウォブルとされており、これらが示すトラックアドレスはNである。ウォブリング部32a,32bは、互いに同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは(N+1)である。同グルーブGの第3のアドレスセグメント10Cは、アドレスデータが記録されていない領域とされている。
【0035】
(N+2)番目のグルーブGにおいては、第2および第3のアドレスセグメント10B,10Cの両側壁に、ウォブリング部32a',32b', 33a,33bが形成されている。ウォブリング部32a',32b'は、ウォブリング部32a,32bと同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは(N+1)である。ウォブリング部33a,33bも、互いに同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは(N+2)である。同グルーブGの第1のアドレスセグメント10Aは、アドレスデータが記録されていない領域である。
【0036】
(N+3)番目以降のグルーブGのアドレスセグメントについては、基本的には、上記したN番目、(N+1)番目、および(N+2)番目の計3つのグルーブGのアドレスセグメントと同様な構成が繰り返されている構成となっている。すなわち、(N+3)番目のグルーブGの第1のアドレスセグメント10Aの両側壁には、アドレスデータが(N+3)であることを示す同位相のウォブリング部31c,31dが形成されているとともに、同グルーブGの第3のアドレスセグメント10Cの両側壁には、(N+2)番目のグルーブGのウォブリング部33a,33bと同位相のウォブリング部33a',33b'が形成されている。(N+4)番目のグルーブGの第1のアドレスセグメント10Aの両側壁には、アドレスデータが(N+3)であることを示すウォブリング部31c,31dと同位相のウォブリング部31c', 31d'が形成されているとともに、同グルーブGの第2のアドレスセグメント10Bの両側壁には、アドレスデータが(N+4)であることを示すウォブリング部32c,32dが形成されている。
【0037】
次に、光磁気ディスクDの作用について説明する。
【0038】
まず、グルーブGにビームスポットを当ててアドレスデータを読み出す場合には、2つのトラックアドレスが読み出される。より具体的には、たとえばN番目のグルーブGについては、ウォブリング部31a,31bからトラックアドレスがNであることが読み出されるとともに、ウォブリング部33a', 33b'からはトラックアドレスが(N−1)であることが読み出される。グルーブGのアドレスデータの読み出しについては、数値の大きい方のトラックアドレスがそのグルーブGの本来のトラックアドレスとして選択されるように光磁気ディスク装置の制御回路を設定しておく。このことにより、たとえばN番目のグルーブGについては、Nおよび(N−1)のうちから、数値が大きい方のNのトラックアドレスが適正に選択されることとなる。N番目以外のグルーブGについても、それと同様に、それらのトラックアドレスが適正に読み出し可能である。
【0039】
また、たとえばN番目のグルーブGの第1のアドレスセグメント10Aにビームスポットを当ててアドレスデータを読み出す際には、2つのウォブリング部31a,31bからの反射光が得られることとなる。これら2つのウォブリング部31a,31bは、互いに同位相にウォブルされているために、たとえばこれら2つのうちの一方しか形成されていない場合と比較すると、トータルのウォブル量は2倍となる。このため、図10を参照して説明したプッシュプル法において検出されるウォブルの検出信号(プッシュプル信号)が約2倍の振幅をもつものとなり、ウォブルの検出精度、すなわちアドレスデータの読み出し精度が高まる。この光磁気ディスクDにおいては、アドレスデータが示されたアドレスセグメントは、いずれも同位相の2つのウォブリング部が設けられた構成とされているために、いずれのグルーブGのアドレスを読む場合にも、上記したのと同様な作用が得られる。
【0040】
上記したような原理によってアドレスデータの検出精度を高めることができれば、光磁気ディスク装置の光検出系において、サーボ用の光量をあまり多くする必要がなくなる。したがって、その分だけデータセグメント11からのデータ読み出しのための光磁気信号検出用の光量を多くし、光磁気信号のS/Nを高めることも可能となる。また、既述したように、データの読み書きに用いるレーザ光として、赤色レーザに代えて、青色レーザを用いると、光検出器の感度が低下する傾向があるものの、上記のように本実施形態の光磁気ディスクDはアドレスデータの検出感度を高めることができるために、青色レーザを用いる次世代の光磁気ディスク装置にも適合するものとなる。
【0041】
この光磁気ディスクDの製造に際しては、1つのアドレスセグメントの両側壁に2つのウォブリング部を設ける必要があるものの、これら2つのウォブリング部は同位相であるために、1つのレーザビームを用いる手法によって形成することができる。したがって、トラックピッチを微小にしてデータ記録密度を高めるのにも好適となる。
【0042】
この光磁気ディスクDにおいては、次に述べるように、各ランドLについてのアドレスデータも適切に読み出すことが可能である。
【0043】
図1Aに示すビームスポットBsをランドLに沿って矢印Na方向に移動させていくと、このランドLを挟んでいる2つのグルーブGに形成されているウォブリング部31b',32b,32a',33aが順次読み取られていく。この場合、ランドLのトラックアドレスを適正に示すウォブリング部32b,32a'は、同位相であり、これらは同時に読み取られるために、その検出信号は、図1Bの符号Sbで示すように、大きな振幅となる。これに対し、ウォブリング部31b',33aのそれぞれはランドLの片方のみに存在し、ランドLを挟んでそれらに対向する部分にはウォブリング部が形成されていない。したがって、それらの検出信号は、図1Bの符号Sa,Scに示すように、符号Sbで示した信号の半分程度の小さな振幅となる。このようなことから、これら符号Sa〜Scで示す検出信号を処理する場合に、符号Sa,Scの信号をカットするための閾値を用いて信号検出処理を行なえば、符号Sbで示す信号のみを適切に取り出し、これに基づいてランドLのトラックアドレスのデータを適切に読み出すことが可能となる。この光磁気ディスクDにおいては、複数のランドLのいずれについても、ランドLのアドレスを適正に示す2つの同位相のウォブリング部によって挟まれた部分が設けられている。したがって、いずれのランドLについてもアドレスの読み出しを適切に行なうことができる。
【0044】
図2〜図5は、本発明の他の例を示している。これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0045】
図2に示す2つずつのアドレスセグメント10A,10Bは、図1Aに示した(N+1)番目および(N+2)番目のグルーブGにおける第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bに対応するものである。ただし、図1Aに示した(N+2)番目のグルーブGにおける第1のアドレスセグメント10Aにはウォブリング部が全く設けられていないのに対し、これに対応する本実施形態のアドレスセグメント10A(10A') の両側壁には、ウォブリング部310a',310b'と、ウォブリング部311a',311b'とが形成されており、この点が相違している。
【0046】
(N+1)番目のグルーブGにおける第1のアドレスセグメント10Aの2つのウォブリング部31a',31b'には、プリアンブル、シンク、フレームアドレス、およびバンドアドレスの各データを示すウォブリング部310a,310bが含まれている。さらに、ウォブリング部31a',31b'には、再度のプリアンブルとリシンクとを示すウォブリング部311a,311bも含まれている。ウォブリング部31a',31b'のうち、上記以外の部分が、トラックアドレスとデータエラーチェックを行なうためのCRCのデータを示す部分である。ウォブリング部310a',310b'は、ウォブリング部310a,310bと同一内容のデータを示しており、それらウォブリング部310a,310bと同位相である。また、ウォブリング部311a',311b'は、ウォブリング部311a,311bと同一内容のデータを示しており、それらウォブリング部311a,311bと同位相である。
【0047】
このような構成によれば、(N+2)番目のグルーブGにおける第1のアドレスセグメント10A(10A') にも、プリアンブルなどのデータが付加されるために、図1Aに示した実施形態の場合と比較すると、フレームの先頭の位置がより明確となる。このように、本発明においては、トラックアドレスを記録させておく必要がないアドレスセグメントに対して、トラックアドレスやCRC以外のデータを記録させた構成にしてもかまわない。図1Aに示した構成においては、第2および第3のアドレスセグメント10B,10Cとしても、ウォブリング部がなんら設けられていないものが存在するが、それらのアドレスセグメントに対してもトラックアドレスやCRC以外の共通のデータを示すウォブリング部を設けてもよいことは勿論である。
【0048】
図3に示す構成においては、グルーブGのアドレスセグメントとしては、第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bのみが設けられている。この構成においては、図1Aに示した実施形態の第3のアドレスセグメント10Cに相当するセグメントが設けられていない。第1のアドレスセグメント10Aは、同図の左寄り領域s1と右寄り領域s2とに分けられており、かつこれら2つの領域s1,s2の双方または一方に、N,(N+1)、(N+2)、または(N+3)などのトラックアドレスを含むアドレスデータのウォブリング部30が適宜設けられている。これに対し、第2のアドレスセグメント10Bには、同図の左寄り領域s3のみがアドレスデータを示す領域とされ、ウォブリング部30が適宜設けられている。また、各ウォブリング部30は、いずれも同一のトラックアドレスを2回繰り返すものではなく、1回のみであり、この点においても図1Aに示した実施形態とは異なった構成となっている。
【0049】
光磁気ディスクにレーザ光を照射してデータを読み出す場合、レーザ光を光磁気ディスクの透明基板に照射することによりこの透明基板を透過した光を記録面に到達させる方式と、透明基板とは反対側に位置する厚みが小さい透明保護膜側から記録面に対してレーザ光を照射する方式とがある。本発明のいわゆる両ウォブル方式によれば、従来技術のいわゆる片ウォブル方式に比べてチルトの影響を受け難くなっているが、上記後者の方式を採用すれば、データ読み出し時における光磁気ディスクのチルトの影響をさらに受け難くすることが可能となる。したがって、トラックアドレスが2回繰り返して記憶されていなくても、トラックアドレスを適切に読み出すことが可能である。図3に示した構成は、そのような方式を採用する場合に好適である。
【0050】
図3に示した実施形態では、同一のトラックアドレスが1つのトラック上において2回繰り返されていないこと、およびアドレスセグメントが第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bのみとされてその総数が少なくされていることにより、アドレスデータ領域の縮小が図られている。このため、ユーザ用データ領域の拡大を図ることができる。とくに、第2のアドレスセグメント10Bの右寄りの領域s4については、データセグメント11と同様に、磁気記録データ領域として使用することができる。したがって、フォーマット効率を高め、データ記憶容量の増加を図るのに好適となる。
【0051】
図3においては、たとえば符号n1で示す第1のアドレスセグメント10Aの右寄り領域s2と、符号n2で示す第2のアドレスセグメント10Bの左寄り領域s3とには、ウォブリング部が形成されていない構成となっている。本発明においては、図2を参照して説明した内容と同様に、そのような部分にプリアンブルやその他のデータを示すウォブリング部を形成することができる。より具体的には、たとえば図4に示すように、上記したアドレスセグメントに対応するものとして、符号n1',n2'で示されたアドレスセグメント10A,10Bには、ウォブリング部300a', 300b'が形成されている。ウォブリング部300a'は、符号n3で示す隣接のアドレスセグメント10Aのウォブリング部30に含まれている再度のプリアンブルやリシンクのデータを示すウォブリング部300aと同位相である。また、ウォブリング部300b'は、符号n4で示す隣接のアドレスセグメント10Bのウォブリング部30に含まれているプリアンブル、シンク、フレームアドレス、およびバンドアドレスのデータを示すウォブリング部300bと同位相である。このような構成においても、図2に示した場合と同様に、データの読み出しに際し、フレームの先頭を認識し易くなる。
【0052】
図5に示す構成においては、第1のアドレスセグメント10Aの右寄り領域s6と、第2のアドレスセグメント10Bの左寄りおよび右寄りの領域s7,s8とには、ウォブリング部30が一定の配列で形成されている。これらのウォブリング部30は、互いに対向するものどうしが同位相の関係にあることは先の実施形態と同様である。第1のアドレスセグメント10Aの左寄り領域s5(先頭領域)には、図6Aに示すような平面視のパターンが形成されている。同図に示すパターンによれば、N、(N+1)、および(N+2)番目のそれぞれのランドL(N),L(N+1),L(N+2)をビームスポットが通過することにより得られるプッシュプル信号は、図6Bの(a)〜(c)に示すような波形となる。図6Aに示す部分のうち、同位相にウォブルされた部分においては、他の部分よりもプッシュプル信号の振幅が大きくなるからである。ここで、図6Bの(a)〜(c)に示すプッシュプル信号のうち、振幅が大きい部分を「1」とし、かつ小さい部分を「0」とすると、ランドL(N)では(1,0)の信号が、ランドL(N+1)では(0,1)の信号が、ランドL(N+2)では(0,0)の信号が得られる。これらの信号により3種類のランドL(N),L(N+1),L(N+2)を区別することができる。したがって、このデータにより、ランドLで読み取られるトラックアドレスのうち、いずれのアドレスを採用するかを判断することができる。
【0053】
具体的には、図5に示す構成において、ランドL(N)の部分にビームスポットを通過させるときには、N,(N+1)および(N−1)の3つのトラックアドレスがそれらの順序で読み出されるが、上記信号が検出されたときには、1番目に読み取られるトラックアドレスを採用する旨を予め定めておく。このようにすれば、2番目、3番目に読み取られる(N+1),(N−1)のアドレスが誤って採用されないこととなる。同様に、上記信号に基づき、ランドL(N+1)については2番目に読み取られるアドレスが、またランドL(N+2)については3番目に読み取られるアドレスが採用されるようにすることができる。既述したとおり、ウォブリング部がランドLの片方のみに設けられた部分においては、プッシュプル信号の振幅が小さくなるため、これを誤って適正なトラックアドレスとして検出されることは防止されるが、これに加えて上記したような手法を採用すれば、トラックアドレスを誤って検出する虞れをより確実に防止することが可能である。
【0054】
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る光ディスクの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0055】
本発明においては、1つのトラックまたはフレームに設けられるアドレスセグメントの具体的な数は2つ、または3つに限らない。たとえば、アドレスセグメントを1つのみとして、この1つのアドレスセグメントに、N,(N+1)、または(N+2)などの複数種類のトラックアドレスを示すウォブリング部をディスクの周方向に並ぶように形成してもかまわない。
【0056】
本発明に係る光ディスクは、冒頭の定義から理解されるように、光磁気ディスクに限定されるものではない。本発明は、アドレスデータの記録にウォブルを用いたものであれば、種々の光ディスクに適用することが可能である。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1Aは、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの一例を模式的に示す要部平面図であり、図1Bは、その光ディスクのランドにビームスポットを照射したときに得られる信号の一例を示す説明図である。
【図2】
図2は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。
【図3】
図3は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。
【図4】
図4は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。
【図5】
図5は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。
【図6】
図6Aは、グルーブおよびランドのパターンの他の例を示す要部平面図であり、図6Bは、図6Aに示すパターンにより得られる信号の一例を示す説明図である。
【図7】
図7は、従来技術の一例を示す要部平面図である。
【図8】
図8は、光磁気ディスクのバンドの説明図である。
【図9】
図9は、複数のフレームの配列を示す図である。
【図10】
図10は、プッシュプル法の説明図である。
本発明は、光ディスクに関する。本明細書でいう「光ディスク」とは、光学的手段を用いることによりデータの記録および/または再生が可能なディスクを意味しており、CD−ROMなどの読み取り専用の狭義の光ディスクに加え、光磁気記録方式、相変化方式、あるいは有機色素変化方式などによってデータの書き込みが可能なタイプのディスクをも含む広い概念である。
光ディスクは、高密度化が進んでおり、光磁気ディスクを一例に挙げると、この光磁気ディスクの規格としては、たとえばAS−MO(Advanced Storaged Magneto Optical Disk) がある。同規格の光磁気ディスクは、直径120mmの片面で、6GB程度の記憶容量をもっている。この光磁気ディスクは、図7に示すように、半径方向(矢印Ra方向)にグルーブGとランドLとが交互に形成されることによりトラックが構成されている。各トラックには、複数のファインクロックマーク70を光磁気ディスクの周方向に一定間隔で形成するためのエリアが設けられており、各トラックは、このエリアによって複数のセグメントに分割されている。これら複数のセグメントとしては、アドレスセグメント8とデータセグメント9とがあり、1フレームは、1個のアドレスセグメント8と38個のデータセグメント9により構成されている。データセグメント9は、光磁気記録方式によりユーザがデータを記録する領域であるのに対し、アドレスセグメント8は、トラックアドレスなどのアドレスデータを記録する領域である。
光磁気ディスクの記録領域は、図8に示すように、複数のバンドB(ゾーン)に区分されており、各バンドB内においては、複数のフレームが半径方向および周方向に並んでいる。周方向においては、図9に示すように、フレーム1からフレームnまで並び、1周すると、またフレーム1となる。各バンドB内において、半径方向に並ぶ複数のフレームの番号(フレームアドレス)は同一となっている。
図7に示したアドレスセグメント8に記録されるアドレスデータとしては、フレームアドレス、バンドアドレス、およびトラックアドレスがある。
アドレスセグメント8へのアドレスデータの記録方式としては、グルーブGの一側壁にウォブリング部80を設けるいわゆるウォブル方式が採用されている。なお、図面においては、ウォブリング部80の形状を模式的に示している。これは、後述する図1〜図6の他の添付図面においても同様である。アドレスデータのうち、たとえばグルーブGのトラックN,(N+1),あるいは(N+2)などのトラックアドレスについては、正確な読み取りを行なわせることを目的として、1つのアドレスセグメント8に、2つのウォブリング部80a,80bがディスク周方向に並べて設けられている。これら2つのウォブリング部80a,80bは、グルーブGの一対の側壁のそれぞれに分けて設けられたスタガ方式とされている。このようなスタガ方式にすれば、光磁気ディスクがチルトしたときに、2つのウォブリング部80a,80bのいずれか一方の検出が困難になったとしても、他方の検出は可能であることから、アドレスデータの読み出しの確実化が図られる。
上記したアドレスデータの読み出しには、プッシュプル法が用いられている。このプッシュプル法を簡単に説明すると、まず、図10に示すように、対物レンズ60によって集光されたレーザ光がランドLおよびグルーブGが形成された凹凸面に照射され、かつこの光が反射されると、プラスおよびマイナスの反射回折光R1が発生する。その結果、対物レンズ60には、直接反射光R0に加えてそれらの反射回折光R1も入射する。このような戻り光を2つの受光エリア61a,61bをもつ2分割検出器61により受光させ、かつこの検出器61から出力される2つの受光エリア61a,61bにおける受光量に対応した信号SG1,SG2の差分をとる。この信号が、プッシュプル信号であり、この信号に基づき、ウォブリング部のうち、レーザ光が照射された部分のウォブル量を判断可能である。
上記したアドレスセグメント8およびデータセグメント9を備えた光磁気ディスクのパターンは、フォトレジストを塗布したガラス原盤を回転させながら、対物レンズによって集光させたレーザビームを半径方向に移動させることにより露光し、かつその現像を行なうことにより形成される。その露光の際には、1つのレーザビームを2つのビームに分割し、ウォブリング部80に対応する部分を露光するときには、それら2つのビームの一方のみをウォブルさせる制御を行なう。このようにすれば、一側壁がウォブルされ、かつそれとは反対の側壁が非ウォブル状態のグルーブGを形成可能である。
しかしながら、上記従来技術においては、次のような問題点があった。
第1に、AS−MO規格の光磁気ディスクにおいては、トラックピッチが0.6μmであり、この程度のピッチであれば、上記した2つのレーザビームを用いる方法によってグルーブGの一側壁にウォブリング部80を適切に形成可能である。ところが、データ記録密度をより高めることを目的として、たとえばトラックピッチを0.3μm程度に狭めようとした場合、上記2つのレーザビームを用いる手法では、グルーブGのウォブリング部80を適切に形成することが困難となる。なぜなら、それらのビームスポットの中心間隔を小さくしていくと、それらの重なり度合いが大きくなり、実質的に1つのビームスポットと同様なものになってしまうからである。
第2に、AS−MO規格の光磁気ディスクにおいては、波長が650nm程度の赤色レーザが用いられる。これに対して、光磁気ディスクのさらなる高密度化を図るには、それよりも波長が短い青色レーザ(たとえば波長が405nm程度)を用いて、ビームスポットの微小化を図ることが望まれる。ところが、青色レーザを用いると、赤色レーザを用いる場合よりも、検出器の感度が低下するため、ウォブリング部80の検出が不正確となる虞れが大となる。とくに、光磁気ディスク装置の光検出系においては、光検出器が光磁気信号検出用とサーボ信号検出用とに分けられているために、ウォブリング部80の検出に利用される光量が少なくなり、その検出が不正確となり易い。さらには、光磁気信号のS/Nを高めるためには、サーボ用の光量を少なくして、光磁気信号検出用の光量を多くする必要があるため、その傾向は一層強くなる。
本発明の目的は、上記の問題点を解消または軽減することができる光ディスクを提供することにある。
本発明によって提供される光ディスクは、複数のグルーブと複数のランドとがディスク半径方向に交互に設けられており、かつ上記複数のグルーブには、ウォブルによるアドレスデータ記録領域が形成されている、光ディスクであって、上記アドレスデータ記録領域は、同位相の一対のウォブリング部が上記グルーブの両側壁に形成された構成を有していることを特徴としている。
好ましくは、上記複数のグルーブは、ディスク半径方向に隣り合うグルーブごとに、同位相の一対のウォブリング部が形成された構成とされており、上記各ランドには、それら一対のウォブリング部によって挟まれた部分が設けられている。
好ましくは、上記複数のグルーブに設けられたアドレスデータ記録領域としては、上記各グルーブの個々のアドレスを示す第1の記録領域と、上記各グルーブに隣接する他のグルーブのアドレスを示す第2の記録領域とがあり、上記複数のグルーブは、1つのグルーブの第1の記録領域と、それに隣接する他の1つのグルーブの第2の記録領域とが、上記ランドを挟んで向かい合い、かつそれらのウォブリング部は同位相となった構成を有している。
好ましくは、上記複数のグルーブの第1および第2の記録領域は、ディスク半径方向に隣り合うグルーブ間においてディスク周方向に位置ずれした配列に設けられ、上記ランドを挟んで上記第1および第2の記録領域どうしが向かい合う部分は、ディスク半径方向において互いに隣接しないように構成されている。
好ましくは、上記複数のグルーブは、第1から第3のグルーブがディスク半径方向に繰り返して並び、かつトラックアドレスのデータの記録が回避された非トラックアドレス領域を有している構成とされており、上記第1のグルーブは、この第1のグルーブのトラックアドレスを示す領域、上記非トラックアドレス領域、およびこの第1のグルーブに隣接する第3のグルーブのトラックアドレスを示す領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有しており、上記第2のグルーブは、隣接する第1のグルーブのトラックアドレスを示す領域、この第2のグルーブのトラックアドレスを示す領域、および上記非トラックアドレス領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有しており、上記第3のグルーブは、上記非トラックアドレス領域、隣接する第2のグルーブのトラックアドレスを示す領域、およびこの第3のグルーブのトラックアドレスを示す領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有している。
好ましくは、上記各非トラックアドレス領域には、トラックアドレスとは異なるデータを示す追加のウォブリング部が形成されている。
好ましくは、上記追加のウォブリング部が示す情報は、互いに隣接し合うグルーブに共通の情報である。
好ましくは、上記追加のウォブリング部は、ディスク半径方向に隣接し合うグルーブのそれぞれに設けられており、かつこれら一対の追加のウォブリング部は、ランドを挟んで対向し、かつ同位相である。
好ましくは、上記第1から第3のグルーブには、そのグルーブから読み取られるトラックアドレスのデータのうち、いずれのトラックアドレスがそのグルーブのトラックアドレスのデータであるかを示す指示データが記録されている。
好ましくは、上記指示データの記録は、上記各グルーブの両側壁に同位相で設けられた一対のウォブリング部によりなされている。
好ましくは、上記第1から第3のグルーブのそれぞれを含んで構成される1フレーム領域の先頭部分に、上記指示データが記録されている。
好ましくは、上記複数のグルーブおよびランドは、少なくとも同一トラックにおいてディスク周方向に一定間隔で設けられた複数のクロックマークの形成領域によって区切られた複数のセグメントを含んでいる。
好ましくは、上記複数のセグメントとしては、アドレスセグメントと、ユーザ使用領域となる複数のデータセグメントとがあり、上記複数のアドレスセグメントに上記ウォブルによるアドレスデータ記録領域が形成されている。
好ましくは、上記複数のアドレスセグメントの一部には、上記アドレスデータ記録領域が形成されていない箇所が設けられており、この箇所は、ユーザ使用領域の一部としてデータの書き込みが可能に構成されている。
本発明のその他の特徴および利点については、次の発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1Aは、本発明が適用された光磁気ディスクの記録面のパターンを示している。本実施形態の光磁気ディスクDは、その半径方向(矢印Ra方向)に並ぶ複数のグルーブGおよびランドLが記録用のトラックとされたいわゆるランド・グルーブ記録方式が採用されたものである。もちろん、本実施形態とは異なり、グルーブGとランドLとの一方のみを記録用のトラックとした構成とすることも可能である。
グルーブGのトラックに形成されたセグメントとしては、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cと、複数のデータセグメント11とがあり、これらはファインクロックマーク20の形成領域を挟んでディスク周方向に並んでいる。本実施形態の光磁気ディスクDは、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cに関する構造に特徴があり、これ以外の構成については、従来既知の光磁気ディスクと同様な構成である。したがって、以降は、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cの構造に重点をおいて説明する。
この光磁気ディスクDにおいては、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cに、いわゆる両ウォブルによるアドレスデータ記録領域が設けられている。
より具体的に説明すると、N番目のグルーブGにおいては、その第1のアドレスセグメント10Aの両側壁に、ウォブリング部31a,31bが形成されている。これらのウォブリング部31a,31bは、ウォブルの方向が同一に揃えられた同位相となっており、ウォブリング部31a,31bのそれぞれによって示されるアドレスデータは互いに同一である。このアドレスデータは、適当な方式で変調されたデータである。このアドレスデータとしては、フレームアドレス、バンドアドレス、およびトラックアドレスがある。ウォブリング部31a,31bが示すトラックアドレスはNである。このトラックアドレスNは、1つのアドレスセグメント10Aにおいて2回繰り返して記録されている。フレームアドレスおよびバンドアドレスは、同一フレームおよび同一バンドのトラックであれば、共通のデータであるため、読み取りの過誤を少なくすることができるのに対し、トラックアドレスについては誤検出を回避するために2回繰り返されている。この点については、第1から第3のアドレスセグメント10A〜10Cに設けられた他のウォブリング部においても同様である。
N番目のグルーブGにおける第3のアドレスセグメント10Cの両側壁には、ウォブリング部33a', 33b'が形成されている。これらのウォブリング部33a', 33b'も、互いに同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは、これらが設けられているN番目のグルーブGよりも1つの前のアドレスである(N−1)となっている。
このように、N番目のグルーブGにおいては、ウォブリング部31a,31bがこのグルーブGの本来のトラックアドレスを示すのに対し、ウォブリング部33a', 33b'は隣接するグルーブGのトラックアドレスを示すものとなっている。同グルーブGの第2のアドレスセグメント10Bは、アドレスデータが記録されていない領域とされている。
(N+1)番目のグルーブGにおいては、第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bの両側壁に、ウォブリング部31a', 31b',32a,32bが形成されている。ウォブリング部31a', 31b'は、上記したN番目のグルーブGのウォブリング部31a,31bと同位相のウォブルとされており、これらが示すトラックアドレスはNである。ウォブリング部32a,32bは、互いに同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは(N+1)である。同グルーブGの第3のアドレスセグメント10Cは、アドレスデータが記録されていない領域とされている。
(N+2)番目のグルーブGにおいては、第2および第3のアドレスセグメント10B,10Cの両側壁に、ウォブリング部32a',32b', 33a,33bが形成されている。ウォブリング部32a',32b'は、ウォブリング部32a,32bと同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは(N+1)である。ウォブリング部33a,33bも、互いに同位相にウォブルされており、これらが示すトラックアドレスは(N+2)である。同グルーブGの第1のアドレスセグメント10Aは、アドレスデータが記録されていない領域である。
(N+3)番目以降のグルーブGのアドレスセグメントについては、基本的には、上記したN番目、(N+1)番目、および(N+2)番目の計3つのグルーブGのアドレスセグメントと同様な構成が繰り返されている構成となっている。すなわち、(N+3)番目のグルーブGの第1のアドレスセグメント10Aの両側壁には、アドレスデータが(N+3)であることを示す同位相のウォブリング部31c,31dが形成されているとともに、同グルーブGの第3のアドレスセグメント10Cの両側壁には、(N+2)番目のグルーブGのウォブリング部33a,33bと同位相のウォブリング部33a',33b'が形成されている。(N+4)番目のグルーブGの第1のアドレスセグメント10Aの両側壁には、アドレスデータが(N+3)であることを示すウォブリング部31c,31dと同位相のウォブリング部31c', 31d'が形成されているとともに、同グルーブGの第2のアドレスセグメント10Bの両側壁には、アドレスデータが(N+4)であることを示すウォブリング部32c,32dが形成されている。
次に、光磁気ディスクDの作用について説明する。
まず、グルーブGにビームスポットを当ててアドレスデータを読み出す場合には、2つのトラックアドレスが読み出される。より具体的には、たとえばN番目のグルーブGについては、ウォブリング部31a,31bからトラックアドレスがNであることが読み出されるとともに、ウォブリング部33a', 33b'からはトラックアドレスが(N−1)であることが読み出される。グルーブGのアドレスデータの読み出しについては、数値の大きい方のトラックアドレスがそのグルーブGの本来のトラックアドレスとして選択されるように光磁気ディスク装置の制御回路を設定しておく。このことにより、たとえばN番目のグルーブGについては、Nおよび(N−1)のうちから、数値が大きい方のNのトラックアドレスが適正に選択されることとなる。N番目以外のグルーブGについても、それと同様に、それらのトラックアドレスが適正に読み出し可能である。
また、たとえばN番目のグルーブGの第1のアドレスセグメント10Aにビームスポットを当ててアドレスデータを読み出す際には、2つのウォブリング部31a,31bからの反射光が得られることとなる。これら2つのウォブリング部31a,31bは、互いに同位相にウォブルされているために、たとえばこれら2つのうちの一方しか形成されていない場合と比較すると、トータルのウォブル量は2倍となる。このため、図10を参照して説明したプッシュプル法において検出されるウォブルの検出信号(プッシュプル信号)が約2倍の振幅をもつものとなり、ウォブルの検出精度、すなわちアドレスデータの読み出し精度が高まる。この光磁気ディスクDにおいては、アドレスデータが示されたアドレスセグメントは、いずれも同位相の2つのウォブリング部が設けられた構成とされているために、いずれのグルーブGのアドレスを読む場合にも、上記したのと同様な作用が得られる。
上記したような原理によってアドレスデータの検出精度を高めることができれば、光磁気ディスク装置の光検出系において、サーボ用の光量をあまり多くする必要がなくなる。したがって、その分だけデータセグメント11からのデータ読み出しのための光磁気信号検出用の光量を多くし、光磁気信号のS/Nを高めることも可能となる。また、既述したように、データの読み書きに用いるレーザ光として、赤色レーザに代えて、青色レーザを用いると、光検出器の感度が低下する傾向があるものの、上記のように本実施形態の光磁気ディスクDはアドレスデータの検出感度を高めることができるために、青色レーザを用いる次世代の光磁気ディスク装置にも適合するものとなる。
この光磁気ディスクDの製造に際しては、1つのアドレスセグメントの両側壁に2つのウォブリング部を設ける必要があるものの、これら2つのウォブリング部は同位相であるために、1つのレーザビームを用いる手法によって形成することができる。したがって、トラックピッチを微小にしてデータ記録密度を高めるのにも好適となる。
この光磁気ディスクDにおいては、次に述べるように、各ランドLについてのアドレスデータも適切に読み出すことが可能である。
図1Aに示すビームスポットBsをランドLに沿って矢印Na方向に移動させていくと、このランドLを挟んでいる2つのグルーブGに形成されているウォブリング部31b',32b,32a',33aが順次読み取られていく。この場合、ランドLのトラックアドレスを適正に示すウォブリング部32b,32a'は、同位相であり、これらは同時に読み取られるために、その検出信号は、図1Bの符号Sbで示すように、大きな振幅となる。これに対し、ウォブリング部31b',33aのそれぞれはランドLの片方のみに存在し、ランドLを挟んでそれらに対向する部分にはウォブリング部が形成されていない。したがって、それらの検出信号は、図1Bの符号Sa,Scに示すように、符号Sbで示した信号の半分程度の小さな振幅となる。このようなことから、これら符号Sa〜Scで示す検出信号を処理する場合に、符号Sa,Scの信号をカットするための閾値を用いて信号検出処理を行なえば、符号Sbで示す信号のみを適切に取り出し、これに基づいてランドLのトラックアドレスのデータを適切に読み出すことが可能となる。この光磁気ディスクDにおいては、複数のランドLのいずれについても、ランドLのアドレスを適正に示す2つの同位相のウォブリング部によって挟まれた部分が設けられている。したがって、いずれのランドLについてもアドレスの読み出しを適切に行なうことができる。
図2〜図5は、本発明の他の例を示している。これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図2に示す2つずつのアドレスセグメント10A,10Bは、図1Aに示した(N+1)番目および(N+2)番目のグルーブGにおける第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bに対応するものである。ただし、図1Aに示した(N+2)番目のグルーブGにおける第1のアドレスセグメント10Aにはウォブリング部が全く設けられていないのに対し、これに対応する本実施形態のアドレスセグメント10A(10A') の両側壁には、ウォブリング部310a',310b'と、ウォブリング部311a',311b'とが形成されており、この点が相違している。
(N+1)番目のグルーブGにおける第1のアドレスセグメント10Aの2つのウォブリング部31a',31b'には、プリアンブル、シンク、フレームアドレス、およびバンドアドレスの各データを示すウォブリング部310a,310bが含まれている。さらに、ウォブリング部31a',31b'には、再度のプリアンブルとリシンクとを示すウォブリング部311a,311bも含まれている。ウォブリング部31a',31b'のうち、上記以外の部分が、トラックアドレスとデータエラーチェックを行なうためのCRCのデータを示す部分である。ウォブリング部310a',310b'は、ウォブリング部310a,310bと同一内容のデータを示しており、それらウォブリング部310a,310bと同位相である。また、ウォブリング部311a',311b'は、ウォブリング部311a,311bと同一内容のデータを示しており、それらウォブリング部311a,311bと同位相である。
このような構成によれば、(N+2)番目のグルーブGにおける第1のアドレスセグメント10A(10A') にも、プリアンブルなどのデータが付加されるために、図1Aに示した実施形態の場合と比較すると、フレームの先頭の位置がより明確となる。このように、本発明においては、トラックアドレスを記録させておく必要がないアドレスセグメントに対して、トラックアドレスやCRC以外のデータを記録させた構成にしてもかまわない。図1Aに示した構成においては、第2および第3のアドレスセグメント10B,10Cとしても、ウォブリング部がなんら設けられていないものが存在するが、それらのアドレスセグメントに対してもトラックアドレスやCRC以外の共通のデータを示すウォブリング部を設けてもよいことは勿論である。
図3に示す構成においては、グルーブGのアドレスセグメントとしては、第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bのみが設けられている。この構成においては、図1Aに示した実施形態の第3のアドレスセグメント10Cに相当するセグメントが設けられていない。第1のアドレスセグメント10Aは、同図の左寄り領域s1と右寄り領域s2とに分けられており、かつこれら2つの領域s1,s2の双方または一方に、N,(N+1)、(N+2)、または(N+3)などのトラックアドレスを含むアドレスデータのウォブリング部30が適宜設けられている。これに対し、第2のアドレスセグメント10Bには、同図の左寄り領域s3のみがアドレスデータを示す領域とされ、ウォブリング部30が適宜設けられている。また、各ウォブリング部30は、いずれも同一のトラックアドレスを2回繰り返すものではなく、1回のみであり、この点においても図1Aに示した実施形態とは異なった構成となっている。
光磁気ディスクにレーザ光を照射してデータを読み出す場合、レーザ光を光磁気ディスクの透明基板に照射することによりこの透明基板を透過した光を記録面に到達させる方式と、透明基板とは反対側に位置する厚みが小さい透明保護膜側から記録面に対してレーザ光を照射する方式とがある。本発明のいわゆる両ウォブル方式によれば、従来技術のいわゆる片ウォブル方式に比べてチルトの影響を受け難くなっているが、上記後者の方式を採用すれば、データ読み出し時における光磁気ディスクのチルトの影響をさらに受け難くすることが可能となる。したがって、トラックアドレスが2回繰り返して記憶されていなくても、トラックアドレスを適切に読み出すことが可能である。図3に示した構成は、そのような方式を採用する場合に好適である。
図3に示した実施形態では、同一のトラックアドレスが1つのトラック上において2回繰り返されていないこと、およびアドレスセグメントが第1および第2のアドレスセグメント10A,10Bのみとされてその総数が少なくされていることにより、アドレスデータ領域の縮小が図られている。このため、ユーザ用データ領域の拡大を図ることができる。とくに、第2のアドレスセグメント10Bの右寄りの領域s4については、データセグメント11と同様に、磁気記録データ領域として使用することができる。したがって、フォーマット効率を高め、データ記憶容量の増加を図るのに好適となる。
図3においては、たとえば符号n1で示す第1のアドレスセグメント10Aの右寄り領域s2と、符号n2で示す第2のアドレスセグメント10Bの左寄り領域s3とには、ウォブリング部が形成されていない構成となっている。本発明においては、図2を参照して説明した内容と同様に、そのような部分にプリアンブルやその他のデータを示すウォブリング部を形成することができる。より具体的には、たとえば図4に示すように、上記したアドレスセグメントに対応するものとして、符号n1',n2'で示されたアドレスセグメント10A,10Bには、ウォブリング部300a', 300b'が形成されている。ウォブリング部300a'は、符号n3で示す隣接のアドレスセグメント10Aのウォブリング部30に含まれている再度のプリアンブルやリシンクのデータを示すウォブリング部300aと同位相である。また、ウォブリング部300b'は、符号n4で示す隣接のアドレスセグメント10Bのウォブリング部30に含まれているプリアンブル、シンク、フレームアドレス、およびバンドアドレスのデータを示すウォブリング部300bと同位相である。このような構成においても、図2に示した場合と同様に、データの読み出しに際し、フレームの先頭を認識し易くなる。
図5に示す構成においては、第1のアドレスセグメント10Aの右寄り領域s6と、第2のアドレスセグメント10Bの左寄りおよび右寄りの領域s7,s8とには、ウォブリング部30が一定の配列で形成されている。これらのウォブリング部30は、互いに対向するものどうしが同位相の関係にあることは先の実施形態と同様である。第1のアドレスセグメント10Aの左寄り領域s5(先頭領域)には、図6Aに示すような平面視のパターンが形成されている。同図に示すパターンによれば、N、(N+1)、および(N+2)番目のそれぞれのランドL(N),L(N+1),L(N+2)をビームスポットが通過することにより得られるプッシュプル信号は、図6Bの(a)〜(c)に示すような波形となる。図6Aに示す部分のうち、同位相にウォブルされた部分においては、他の部分よりもプッシュプル信号の振幅が大きくなるからである。ここで、図6Bの(a)〜(c)に示すプッシュプル信号のうち、振幅が大きい部分を「1」とし、かつ小さい部分を「0」とすると、ランドL(N)では(1,0)の信号が、ランドL(N+1)では(0,1)の信号が、ランドL(N+2)では(0,0)の信号が得られる。これらの信号により3種類のランドL(N),L(N+1),L(N+2)を区別することができる。したがって、このデータにより、ランドLで読み取られるトラックアドレスのうち、いずれのアドレスを採用するかを判断することができる。
具体的には、図5に示す構成において、ランドL(N)の部分にビームスポットを通過させるときには、N,(N+1)および(N−1)の3つのトラックアドレスがそれらの順序で読み出されるが、上記信号が検出されたときには、1番目に読み取られるトラックアドレスを採用する旨を予め定めておく。このようにすれば、2番目、3番目に読み取られる(N+1),(N−1)のアドレスが誤って採用されないこととなる。同様に、上記信号に基づき、ランドL(N+1)については2番目に読み取られるアドレスが、またランドL(N+2)については3番目に読み取られるアドレスが採用されるようにすることができる。既述したとおり、ウォブリング部がランドLの片方のみに設けられた部分においては、プッシュプル信号の振幅が小さくなるため、これを誤って適正なトラックアドレスとして検出されることは防止されるが、これに加えて上記したような手法を採用すれば、トラックアドレスを誤って検出する虞れをより確実に防止することが可能である。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る光ディスクの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
本発明においては、1つのトラックまたはフレームに設けられるアドレスセグメントの具体的な数は2つ、または3つに限らない。たとえば、アドレスセグメントを1つのみとして、この1つのアドレスセグメントに、N,(N+1)、または(N+2)などの複数種類のトラックアドレスを示すウォブリング部をディスクの周方向に並ぶように形成してもかまわない。
本発明に係る光ディスクは、冒頭の定義から理解されるように、光磁気ディスクに限定されるものではない。本発明は、アドレスデータの記録にウォブルを用いたものであれば、種々の光ディスクに適用することが可能である。
図1Aは、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの一例を模式的に示す要部平面図であり、図1Bは、その光ディスクのランドにビームスポットを照射したときに得られる信号の一例を示す説明図である。 図2は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。 図3は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。 図4は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。 図5は、本発明に係る光ディスクの記録面のパターンの他の例を模式的に示す要部平面図である。 図6Aは、グルーブおよびランドのパターンの他の例を示す要部平面図であり、図6Bは、図6Aに示すパターンにより得られる信号の一例を示す説明図である。 図7は、従来技術の一例を示す要部平面図である。 図8は、光磁気ディスクのバンドの説明図である。 図9は、複数のフレームの配列を示す図である。 図10は、プッシュプル法の説明図である。

Claims (14)

  1. 複数のグルーブと複数のランドとがディスク半径方向に交互に設けられており、かつ上記複数のグルーブには、ウォブルによるアドレスデータ記録領域が形成されている、光ディスクであって、
    上記アドレスデータ記録領域は、同位相の一対のウォブリング部が上記グルーブの両側壁に形成された構成を有していることを特徴とする、光ディスク。
  2. 上記複数のグルーブは、ディスク半径方向に隣り合うグルーブごとに、同位相の一対のウォブリング部が形成された構成とされており、
    上記各ランドには、それら一対のウォブリング部によって挟まれた部分が設けられている、請求項1に記載の光ディスク。
  3. 上記複数のグルーブに設けられたアドレスデータ記録領域としては、上記各グルーブの個々のアドレスを示す第1の記録領域と、上記各グルーブに隣接する他のグルーブのアドレスを示す第2の記録領域とがあり、
    上記複数のグルーブは、1つのグルーブの第1の記録領域と、それに隣接する他の1つのグルーブの第2の記録領域とが、上記ランドを挟んで向かい合い、かつそれらのウォブリング部は同位相となった構成を有している、請求項2に記載の光ディスク。
  4. 上記複数のグルーブの第1および第2の記録領域は、ディスク半径方向に隣り合うグルーブ間においてディスク周方向に位置ずれした配列に設けられ、
    上記ランドを挟んで上記第1および第2の記録領域どうしが向かい合う部分は、ディスク半径方向において互いに隣接しないように構成されている、請求項3に記載の光ディスク。
  5. 上記複数のグルーブは、第1から第3のグルーブがディスク半径方向に繰り返して並び、かつトラックアドレスのデータの記録が回避された非トラックアドレス領域を有している構成とされており、
    上記第1のグルーブは、この第1のグルーブのトラックアドレスを示す領域、上記非トラックアドレス領域、およびこの第1のグルーブに隣接する第3のグルーブのトラックアドレスを示す領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有しており、
    上記第2のグルーブは、隣接する第1のグルーブのトラックアドレスを示す領域、この第2のグルーブのトラックアドレスを示す領域、および上記非トラックアドレス領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有しており、
    上記第3のグルーブは、上記非トラックアドレス領域、隣接する第2のグルーブのトラックアドレスを示す領域、およびこの第3のグルーブのトラックアドレスを示す領域が、これらの順序でディスク周方向に形成された構成を有している、請求項4に記載の光ディスク。
  6. 上記各非トラックアドレス領域には、トラックアドレスとは異なるデータを示す追加のウォブリング部が形成されている、請求項5に記載の光ディスク。
  7. 上記追加のウォブリング部が示す情報は、互いに隣接し合うグルーブに共通の情報である、請求項6に記載の光ディスク。
  8. 上記追加のウォブリング部は、ディスク半径方向に隣接し合うグルーブのそれぞれに設けられており、かつこれら一対の追加のウォブリング部は、ランドを挟んで対向し、かつ同位相である、請求項7に記載の光ディスク。
  9. 上記第1から第3のグルーブには、そのグルーブから読み取られるトラックアドレスのデータのうち、いずれのトラックアドレスがそのグルーブのトラックアドレスのデータであるかを示す指示データが記録されている、請求項5に記載の光ディスク。
  10. 上記指示データの記録は、上記各グルーブの両側壁に同位相で設けられた一対のウォブリング部によりなされている、請求項9に記載の光ディスク。
  11. 上記第1から第3のグルーブのそれぞれを含んで構成される1フレーム領域の先頭部分に、上記指示データが記録されている、請求項10に記載の光ディスク。
  12. 上記複数のグルーブおよびランドは、少なくとも同一トラックにおいてディスク周方向に一定間隔で設けられた複数のクロックマークの形成領域によって区切られた複数のセグメントを含んでいる、請求項1に記載の光ディスク。
  13. 上記複数のセグメントとしては、アドレスセグメントと、ユーザ使用領域となる複数のデータセグメントとがあり、上記複数のアドレスセグメントに上記ウォブルによるアドレスデータ記録領域が形成されている、請求項12に記載の光ディスク。
  14. 上記複数のアドレスセグメントの一部には、上記アドレスデータ記録領域が形成されていない箇所が設けられており、この箇所は、ユーザ使用領域の一部としてデータの書き込みが可能に構成されている、請求項13に記載の光ディスク。
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