JP2004013393A - 制御モデルを用いた制御系のプリセット制御方法および制御装置 - Google Patents

制御モデルを用いた制御系のプリセット制御方法および制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】制御目標仕様や制御対象の条件が変動する制御対象に対して制御モデルを用いたプリセット制御を行う場合に、制御精度を向上させること。
【解決手段】制御量目標値に対応した操作量指令値を制御モデルを用いて算出しプリセット値とする第1のプリセット手段と、制御仕様の変化量に対して変更すべき操作量の値を計算し、現在の操作量指令値に対して加減算することでプリセット値を求める第2のプリセット手段を設け、制御誤差とモデル誤差に着目して、製造情報やプラントから得た制御情報から良好な制御が行えるプリセット手段を選択し、操作値の指令値を変更する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御モデルを用いて制御対象をプリセット制御する制御方式及び制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
制御モデルを用いたプリセット制御を高精度化する従来手法としては、制御モデルそのものを高精度化する手法として、以下が明らかにされている。
【0003】
特開平8−63203には制御モデルを用いてプリセット制御指令を算出するとともに、制御モデルで計算した制御対象出力の推定値と実際に検出した出力の差分を用いて制御モデルを修正し、制御モデルを制御対象の直近の特性に合わせこむことでモデル精度を維持することにより、プリセット制御指令を適切化する手法が記載されている。さらにニューラルネットで制御誤差と修正量の関係を精度良く獲得することによる、高精度で追従性の良い適応制御方法が示されている。
【0004】
本手法では、誤差の情報をモデルに蓄積することでモデルを制御対象に合わせこむため、制御対象の特性が一定の普遍性を有しており、修正されたモデルが制御対象の特性に漸近する場合には制御精度向上に効果を発揮する。しかしながら、制御対象特性が短期的要因で大きく変化する場合には、変化前の不必要な誤差情報がモデルに蓄積されているため、モデルが変化後の制御対象状態に追従する速度に限界がありプリセット制御精度が高まらない問題があった。モデルの修正量の比率を大きくすることで追従速度を高めることも考えられるが、制御誤差に対応した適切なモデルの修正量を求めるのが困難な問題があり、モデルを修正した結果、逆に制御精度が悪化する場合があった。
従来手法の第2として特開平8−17498では、制御指令と実測された値の偏差を算出し、この値を用いて次回の制御に用いる制御指令を補正する方法が示されている。さらに制御モデルを用いた演算で偏差から補正量を算出することで、補正量の精度を向上させる手法が示されている。
【0005】
本手法では、同一の制御仕様が連続しており、毎回の制御誤差に十分な相関がある場合には、これを補償できるため有効な制御が行えるが、制御仕様や制御条件、制御対象特性がその都度変化する場合には、それぞれの制御誤差の対応が希薄なため、有効な指令値の補正が行えない場合があった。
【0006】
従来手法の第3としてP2001−236102では、制御目標値を制御モデルの誤差を考慮して適切に補正した制御モデル計算用の制御目標値を新たに算出し、これを用いた演算で高精度なプリセット制御指令を算出する手法が示されている。
【0007】
本手法も同様にモデル誤差を考慮したプリセット制御手法を提供するもので、類似の制御仕様が連続している場合に、これを陽に考慮したプリセットを行うことを考慮していないため、制御仕様が類似の場合にも、類似でない場合と同等の制御精度しか得られない問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、制御モデルを用いた制御系のプリセット制御において、制御精度を向上させる事にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
プリセットに対応した制御量目標値から制御モデルを用いて算出した操作量指令値(目標値ベース操作量指令値)を算出する第1のプリセット手段と、制御量現在値から前記制御モデルを用いて算出した操作量指令値(現在値ベース操作量指令値)と前記目標値ベース操作量指令値と操作量現在値を用いた演算で操作量指令値を算出する第2のプリセット手段を有し、このどちらかをあらかじめ定められた規範にしたがって選択し、適切なタイミングで切り替えてプリセット値とする。
【0010】
また、制御量目標値と制御量現在値との偏差がある値より大きい場合は第1のプリセット手段を選択し、それ以外の場合は第2のプリセット手段を選択する。
【0011】
また、今回の演算実行時のセットアップに対応した制御量目標値と前回の演算実行時のセットアップに対応した制御量目標値との偏差がある値より大きい場合は第1のプリセット手段を選択し、それ以外の場合は第2のプリセット手段を選択する。
【0012】
また、過去の類似の条件下での制御結果より、良好なプリセットを行ったプリセット手段を特定しその結果にしたがってプリセット手段を選択する。
【0013】
また、前記第1のプリセット手段と第2のプリセット手段に加えてこの2つのプリセット手段により算出された操作量指令値を合成して操作量指令値とするプリセット結果合成手段を設け、制御量目標値と現在値との偏差がある値より大きい場合は第1のプリセット手段をある値より小さい場合は第2のプリセット手段をそれ以外の場合はプリセット結果合成手段を選択し適切なタイミングでこれらを切り替えてプリセット値とする。
【0014】
また、今回のセットアップに対応した制御量目標値と前回のセットアップに対応した制御量目標値との偏差がある値より大きい場合は第1のプリセット手段をある値より小さい場合は第2のプリセット手段をそれ以外の場合はプリセット結果合成手段を選択し適切なタイミングでこれらを切り替えてプリセット値とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図にしたがって詳細に説明する。本実施例では、メッキ付着量制御を例に説明する。
【0016】
図1に本発明の第1の実施例を示す。
制御装置100はメッキ付着量制御プラントである制御対象150を制御し、ストリップ(鋼板)151に所望の厚みのメッキを付着させる。
【0017】
ストリップ151は溶接で接続されており、連続制御が可能な構成となっている。制御の仕様の変化点である指令変更点156はストリップ151の溶接点に対応していることが多い。
【0018】
制御対象150では、ある板速Vで送られてくるストリップ151をポット152にためられている溶融メッキ157に浸した後、引き上げざまにノズル153による高圧のガスを吹き付けることで、ストリップ151に付着するメッキを所望の厚みに制御する。
【0019】
このため、ノズル153からのガス圧力を制御するための圧力制御装置170が設けられており、この圧力制御装置170の圧力設定値PCを調節することによりメッキ厚を制御している。
【0020】
ここで、メッキ厚の現在値(付着しているメッキ厚)Wは付着量検出器155により検出されるが、通常付着量検出器155はノズル153から隔たった位置にしか取り付けできない。また検出形態として板を幅方向にトラバースし幅方向の平均値を出力するのが一般的である。このためノズル153で吹き付けられるガスのガス圧力Pやノズル153の吹き出し口とストリップ151とのギャップDを操作しても、その結果としての付着量を検出できるのは数分後であることから、このメッキ付着量制御プラントは事前に操作量を変更するプリセット制御の重要性が高い代表的なプラントである。
【0021】
ロール154はストリップ151を支持している。
【0022】
メッキ厚現在値Wは種々の要因の影響を受けるが、主として板速V、ノズルのガス圧力P、ノズル153の吹き出し口とストリップ151のギャップDにより決定される。これらの関係は、例えば(数1)で表される。
(数1)
ln(W)=a0+a1ln(P)+a2ln(V)+a3ln(D)
ここでa0〜a3は定数
本実施例では(数1)を制御モデルと称する。
【0023】
一方制御装置100は、各ストリップに対応した目標メッキ厚目標値W*がそのストリップの鋼種、板厚、板幅等と共に格納されている製造情報テーブル115、製造情報テーブル115からの製造情報と制御対象150から取り込んだプラント情報(ガス圧力P、板速V、ギャップD、メッキ厚W、ストリップ151の指令変更点156とノズル153の間のストリップ距離M等)を用いてプリセットを行うプリセット制御手段110から構成される。
【0024】
プリセット制御手段110は、制御モデルf−1を用いた通常のプリセットを行う第1のプリセット手段111と、制御仕様の変化量に対して変更すべき操作量の値を計算し、現在の操作量に対して加減算することでプリセットを行う第2のプリセット手段112を備えている。
【0025】
さらにストリップ距離Mと板速Vを基にプリセットタイミング指令Tを生成するプリセットタイミング生成手段116、プリセットタイミングで第1のプリセット手段111と第2のプリセット手段112のうち実際に用いるプリセット手段を選択するプリセット切り替え手段113、プリセット切り替え手段113の動作を制御するプリセット切り替え制御手段114を備えている。
【0026】
本実施例では以下、制御対象150に対する操作量がノズル153からの吹き出しガスの圧力Pである場合を例に説明する。
【0027】
制御装置100は、メッキ付着量の指令変更点156がノズル153を通過するタイミングでプリセット制御を行い、操作量現在値である現在のガス圧力設定値PC1をその後のストリップ151で理論的に所望のメッキ厚W*を実現するガス圧力設定値PC2に切り替える。
【0028】
プリセットタイミング生成手段116は、指令変更点156に位置を取り込み、板速Vを考慮してプリセットタイミングを計算しプリセット切り替え手段113にプリセットタイミング指令Tを通知する。指令変更点156がノズル位置を通過するタイミングで新たな制御量目標値に対応したプリセットを行うことが考えられるが、メッキ厚目標値W*が増加方向の仕様変更時にはガス圧の応答遅れ等を考慮して、少し早いタイミングでプリセットを行うことも考えられる。
【0029】
図2にプリセット切り替え制御手段114が実行する処理を示す。本実施例では前回と今回のプリセットでの制御仕様の類似度をメッキ厚のみで代表する例を示す。
【0030】
S2−1で製造情報テーブル115から次回プリセットでの制御量目標値であるメッキ厚目標値W*を取り込む。また制御対象150のプラント情報の中から現在の制御で実現されている制御量現在値即ちメッキ厚現在値Wを取り込む。
【0031】
S2−2でメッキ厚目標値W*とメッキ厚現在値Wの偏差が一定値Δ1より大きいかどうかを判定する。大きい場合にはS2−3で第1のプリセット手段111を選択し、プリセット手段選択指令Sとしてプリセット切り替え手段113に出力する。逆に大きくない場合にはS2−4で第2のプリセット手段112を選択し、プリセット手段選択指令Sとしてプリセット切り替え手段113に出力する。
【0032】
プリセット切り替え手段113では、プリセット手段選択指令Sとプリセットタイミング指令Tにより選択されたプリセット手段を選択する。
【0033】
図3に第1のプリセット手段111が実行するプリセット処理を示す。
【0034】
S3−1では次回プリセットにおける制御量目標値であるメッキ圧目標値W*、ギャップD、および板速Vを取り込む。板速Vは一般的には速度制御装置(図示せず)の働きにより制御目標値と実際の制御値とがほぼ一致しているので製造情報の中で定義されている値を取り込んでも良いし、制御対象の現在の実績を取り込んでも良い。同様にギャップDは制御対象の現在の実績を取り込むのが一般的であるが、メッキ厚目標値W*や板速Vを引数にしたテーブルを定義してあれば、その値を取り込むことも考えられる。
【0035】
S3−2では(数2)により、操作量指令値PS1を算出する。
(数2)
PS1=f−1(W*、V、D)
制御モデルとして(数1)を仮定した場合には、
Figure 2004013393
なので、
(数4)
PS1=exp{(ln(W*)−a0−a2ln(V)−a3ln(D))/2}
により操作量指令値PS1を決定する。
【0036】
S3−3でプリセット切り替え手段113に出力する操作量として操作量指令値PS1を出力する。
【0037】
図4に第2のプリセット手段112が実行するプリセット処理を示す。
【0038】
S4−1ではS3−1と同様の形態で、次回プリセットで制御目標とするメッキ厚目標値W*、ギャップD、および板速Vを取り込む。
【0039】
さらに制御対象150に対して現在設定されているガス圧力設定値PC1とメッキ厚現在値Wを取り込む。ここでガス圧指令値PC1のかわりにガス圧力現在値Pを用いても、圧力制御装置の働きによりガス圧力指令値PC1とガス圧力現在値Pが近い値の場合は同様の効果を得ることができる。同様にメッキ厚現在値Wのかわりに現在のメッキ厚指令値(または前回のプリセットで用いたメッキ厚指令値)を用いることも考えられる。
【0040】
S4−2では(数5)により、操作量指令値PS2を算出する。
(数5)
PS2=PC1+f−1(W*、V、D)−f−1(W、V、D)
(数1)の制御モデルに対しては、
(数6)
PS2=PC1+exp{(ln(W*)−a0−a2ln(V)−a3ln(D))/2}−exp{(ln(W)−a0−a2ln(V)−a3ln(D))/2}
により操作量指令値PS2を決定する。
【0041】
S4−3でプリセット切り替え手段113に出力する操作量として操作量指令値PS2を出力する。
【0042】
本実施例ではプリセット切り替え制御手段114がプリセット手段を選択する制御仕様の類似度を表す指針としてメッキ厚目標値W*、メッキ圧現在値Wのみに着目したが、ギャップDや板速Vの変化を加えて類似度を算出することも考えられる。
【0043】
その場合は前回の制御仕様(W1、D1、V1)と今回の制御仕様(W2、D2、V2)に対して、たとえば
(数7)
As=ω1|W1−W2|+ω2|D1−D2|+ω3|V1−V2|
のように重み付け加算し、Asがあらかじめ定めたΔ2より大きいかどうかでプリセット手段を選択することが考えられる。
【0044】
また制御モデルを学習する手法は特開平8−63203をはじめとして、多数の方式が公開されている。本発明をこれらと組み合わせて用いることにより、相乗効果によるプリセット制御の高精度化が期待できる。
【0045】
一般に、前回と今回のプリセットで制御仕様が乖離している場合は第1のプリセット手段111の方が良好な制御指令を算出できる場合が多いが、制御仕様が類似している場合は第2のプリセット手段112の方が良好な操作量指令値を出力できる。
【0046】
プリセット切り替え制御手段113は、製造情報やプラントから得た制御の動作点を与える情報から選択すべきプリセット手段を決定する演算を行う。この結果、プリセット切り替え手段113で2つのプリセット手段を選択し、制御仕様の類似性にしたがって望ましいプリセット手段を用いることができるので、プリセット制御の精度を向上できる。
【0047】
図5に本発明の第2の実施例として、前回と今回のプリセットに対応した制御仕様の類似度の判定方法に曖昧性を持たせ、判定結果があいまいな場合には各プリセット手段の出力を合成して最終的に決定されたプリセット値PSを算出する例を示す。
【0048】
図5で新たに設けたプリセット結果合成手段501は、第1のプリセット手段111により算出された操作量指令値PS1と第2のプリセット手段112により算出された操作量指令値PS2を取り込み、あらかじめ定められた指針にしたがって2つの出力を適切に折衷して最終的なプリセット出力PSを算出し、制御対象150に出力する。
【0049】
図6にプリセット結果合成手段501が行う処理を示す。本実施例では出力の合成をファジィ制御で実現する。図6の(a)は処理のフローチャート、(b)はファジィルール、(c)はメンバシップ関数を示す。
【0050】
フローチャートにおいてS6−1ではS2−1と同様にして、製造情報テーブル115から次回プリセットでの制御量目標値であるメッキ厚目標値W*を取り込む。また制御対象150のプラント情報の中から現在の制御で実現されている制御量現在値即ちメッキ厚現在値Wを取り込む。
【0051】
S6−2ではメッキ厚目標値W*とメッキ厚現在値Wの偏差に対して、各ルールがどの程度適合しているかをメンバシップ関数に照らして算出する。具体的には|W*−W|を計算し、メンバシップ関数の横軸を特定することで、各ルールの適合度を算出することができる。ルール1と2の適合度をA1、A2とする。
【0052】
S6−3では各プリセット手段により算出された操作量指令値PS1、PS2を用いてプリセット出力PSを、
(数8)
PS=(A1・PS1+A2・PS2)/(A1+A2)
で算出し、ガス圧のプリセット値として制御対象150に出力する。
【0053】
本発明では操作量の合成をファジィ制御に基づいて行ったが、内点法等で簡単に行っても良い。
【0054】
図7に第1のプリセット手段111と第2のプリセット手段112の出力を比較評価するプリセット結果評価手段701を設け、この結果に基づいてプリセット切り替え制御手段114がプリセット手段の切り替えを行う例を示す。
【0055】
プリセット結果評価手段701はプリセットに用いた各種プラント情報I、制御量現在値であるメッキ厚現在値Wと共に第1、第2のプリセット手段により算出された操作量指令値PS1、PS2を取り込み、プリセット結果の優劣を下記にて判定し、プリセット評価結果蓄積手段702に出力する。
【0056】
図8にプリセット結果評価手段701が実行するアルゴリズムを示す。
【0057】
S8−1で上述した判定に必要なデータを取り込む。 S8−2で第1、第2のプリセット手段により算出された操作量指令値PS1とPS2のプリセット値としての適切性を判定する。
【0058】
プリセット結果の適切性の判定としては、PS1、PS2を、付着量検出器155から帰還された信号を基にフィードバック制御で最終的に決定されるガスの圧力Pfbと比較することで実現できる。たとえば、|PS1−Pfb|と|PS2−Pfb|の大小関係を判定し、小さい方を良好とすれば良い。
【0059】
S6−3で判定結果をW*、D、V、PCとともにプリセット評価結果蓄積手段702に出力し、その内容を更新する。
【0060】
図9にプリセット評価結果蓄積手段702の構成例を示す。
【0061】
各W*、D、V、PCに対して、良好にプリセットしたプリセット手段が格納されている。
【0062】
プリセット切り替え制御手段114はプリセット手段選択時に、W*、D、V、Pcに対してプリセット評価結果蓄積手段702を検索し、過去の類似条件のプリセットにおいてどちらが有効なプリセット値を出力したか認識し、この結果にしたがってプリセット切り替え手段113を制御する。
【0063】
上記実施例ではメッキ付着量制御を例に説明した。メッキ付着量制御は連続制御の中のところどころに大きな付着量変更がバッチ的に含まれることから、本発明で示したプリセット手段が最も効果的に作用するプラントと言えるが、本発明の実施はメッキ付着量制御プラントに限定される訳でなく、連続制御プラントやバッチ制御プラント、これらが混在した制御プラントに広く適用できる。
【0064】
なお、図1、図5、図7の構成図が必ずしも実際の演算内容を示したものでないことは勿論である。例えば図1において、プリセット切り替え制御手段114の演算により、第1のプリセット手段が選択された場合には、第2のプリセット手段の演算は行わなくとも良い。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、現在の制御仕様とプリセット後の制御仕様の類似度が高い場合、この点に着目して高精度な制御が期待できるプリセット手法を選択使用できる。したがって制御仕様の類似度が高い場合のプリセット制御精度を向上できる。メッキ付着量制御では類似度の高い制御仕様が連続する中に、低頻度ではあるが大幅な目付け変更が混在するが、このような制御対象に対しては特に、本発明で示したプリセット手法の切り替えが有効に作用する。
【0066】
また制御仕様に依存したプリセット手段の優劣をオンライン中に評価し、その結果をプリセット手段の選択規範にする手段を備えることにより、類似度の大きさと選択すべきプリセット手段の関係が容易に定義できない対象に対しても、制御実績に基づいてプリセット手段の選択規範を自動的に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す構成図である。
【図2】プリセット切り替え制御手段の処理を示す図である。
【図3】第1のプリセット手段の処理を示す図である。
【図4】第2のプリセット手段の処理を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示す構成例処理を示す図である。
【図6】プリセット結果合成手段の処理を示す図である。
【図7】本発明にプリセット結果評価手段を付加したときの構成例を示す図である。
【図8】プリセット結果評価手段の処理を示す図である。
【図9】プリセット評価結果蓄積手段の内容例を示す図である。
【符号の説明】
100・・・制御装置、
110・・・プリセット制御手段、
111・・・第1のプリセット手段、
112・・・第2のプリセット手段、
113・・・プリセット切り替え手段、
114・・・プリセット切り替え制御手段、
115・・・製造情報テーブル、
116・・・プリセットタイミング生成手段、
150・・・制御対象、
151・・・ストリップ(鋼板)、
152・・・ポット、
153・・・ノズル、
154・・・ロール、
155・・・付着量検出器、
156・・・指令変更点、
157・・・溶融メッキ、
170・・・圧力制御装置、
501・・・プリセット結果合成手段、
701・・・プリセット結果評価手段、
702・・・プリセット結果蓄積手段、
P・・・・・ガス圧力、
PC、PC1、PC2・・ガス圧力指令値、
PS1・・・第1のプリセット手段により算出された操作量指令値、
PS2・・・第2のプリセット手段により算出された操作量指令値、
PS・・・・最終的に決定されたプリセット値、
S・・・・・プリセット手段選択指令、
T・・・・・プリセットタイミング指令、
D・・・・・ギャップ、
V・・・・・板速、
W・・・・・メッキ厚現在値
W*・・・・メッキ厚目標値、
M・・・・・ストリップの指令変更点とノズル間のストリップ距離、
f−1・・・制御モデル。

Claims (7)

  1. 制御対象の入力と出力の関係を記述した制御モデルを用いて所望の制御量を得るための操作量指令値を求めるプリセット制御手段を備えた制御装置において、前記プリセット制御手段は、プリセットに対応した制御量目標値から前記制御モデルを用いて操作量指令値を算出する第1のプリセット手段と、前記プリセットに対応した制御量目標値から前記制御モデルを用いて算出した前記操作量指令値と制御量現在値から前記制御モデルを用いて算出した操作量指令値と操作量現在値を用いた演算で操作量指令値を算出する第2のプリセット手段と、あらかじめ定められた規範にしたがって前記第1のプリセット手段と前記第2のプリセット手段のどちらを選択すべきか判定しプリセット手段選択指令として出力するプリセット切り替え制御手段と、前記第1のプリセット手段と前記第2のプリセット手段の切り替えタイミング指令を生成するプリセットタイミング生成手段と、前記プリセット手段選択指令及び前記プリセットタイミング指令にしたがって前記第1のプリセット手段と前記第2のプリセット手段を切り替えてプリセット値とするプリセット切り替え手段を備えたことを特徴とする制御装置。
  2. 前記プリセット切り替え制御手段は、前記制御量目標値と前記制御量現在値との偏差を算出し、前記偏差がある値より大きい場合は前記第1のプリセット手段を選択し、それ以外の場合は前記第2のプリセット手段を選択することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記プリセット切り替え制御手段は、今回の演算実行時のセットアップに対応した制御量目標値と前回の演算実行時のセットアップに対応した制御量目標値との偏差を算出し、前記偏差がある値より大きい場合は前記第1のプリセット手段を選択し、それ以外の場合は前記第2のプリセット手段を選択することを特徴とする請求項1記載の制御装置。
  4. 前記プリセット切り替え制御手段は、前記第1のプリセット手段と前記第2のプリセット手段が出力した前記操作量指令値を評価しどちらが良好な操作量指令値を出力したかを判定するプリセット結果評価手段と、前記プリセット結果評価手段の評価結果を蓄積するプリセット評価結果蓄積手段を備え、前記プリセット評価結果蓄積手段に蓄積された情報から類似の条件で過去に良好なプリセットを行ったプリセット手段を特定しその結果にしたがってプリセット手段を選択する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  5. 制御対象の入力と出力の関係を記述した制御モデルを用いて所望の制御量を得るための操作量指令値を求めるプリセット制御手段を備えた制御装置において、前記プリセット制御手段は、プリセットに対応した制御量目標値から前記制御モデルを用いて操作量指令値を算出する第1のプリセット手段と、前記プリセットに対応した制御量目標値から前記制御モデルを用いて算出した前記操作量指令値と制御量現在値から前記制御モデルを用いて算出した操作量指令値と現在の操作量を用いた演算で操作量指令値を算出する第2のプリセット手段と、プリセットタイミング指令を生成するプリセットタイミング生成手段と、前記制御量目標値と前記制御量現在値との偏差を算出しこの偏差がある値より大きい場合は第1のプリセット手段をある値より小さい場合は第2のプリセット手段をそれ以外の場合は前記第1のプリセット手段により算出された操作量指令値と前記第2のプリセット手段により算出された操作量指令値を合成した操作量指令値を選択し前記プリセットタイミング指令によりプリセット値を切り替えるプリセット結果合成手段を備えたことを特徴とする制御装置。
  6. 制御対象の入力と出力の関係を記述した制御モデルを用いて所望の制御量を得るための操作量指令値を求めるプリセット制御手段を備えた制御装置において、前記プリセット制御手段は、プリセットに対応した制御量目標値から前記制御モデルを用いて操作量指令値を算出する第1のプリセット手段と、前記プリセットに対応した制御量目標値から前記制御モデルを用いて算出した前記操作量指令値と制御量現在値から前記制御モデルを用いて算出した操作量指令値と現在の操作量を用いた演算で操作量指令値を算出する第2のプリセット手段と、プリセットタイミング指令を生成するプリセットタイミング生成手段と、今回のセットアップに対応した制御量目標値と前回のセットアップに対応した制御量目標値との偏差を算出しこの偏差がある値より大きい場合は前記第1のプリセット手段をある値より小さい場合は前記第2のプリセット手段をそれ以外の場合は前記第1のプリセット手段により算出された操作量指令値と前記第2のプリセット手段により算出された操作量指令値を合成した操作量指令値を選択し前記プリセットタイミング指令によりプリセット値を切り替えるプリセット結果合成手段を備えたことを特徴とする制御装置。
  7. 制御量目標値とプリセットに必要なデータを取り込み、制御量現在値または前回のプリセットに対応した制御量目標値と今回のプリセットに対応した制御量目標値との偏差を算出し、この偏差があらかじめ定められた値より大きい場合には前記制御量から制御モデルを用いて操作量指令値を算出し、それ以外の場合にはプリセットに対応した制御量目標値から前記制御モデルを用いて算出した操作量と制御量現在値から前記制御モデルを用いて算出した操作量と現在の操作量を用いた演算で操作量指令値を算出することを特徴とした制御モデルを用いた制御系のプリセット制御方法。
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