JP6668133B2 - めっき付着量制御装置および制御方法 - Google Patents
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Description
[数1]
ln(W)=a0+a1×ln(P)+a2×ln(V)+a3×ln(D) (1)
(1)式において、ノズル圧力Pが鋼板151の表側と裏側で異なるときは、両方を平均した値をノズル圧力Pとすれば良い。同様に、ノズルギャップDが鋼板151の表側と裏側、右サイドと左サイドで異なるときは、これらを平均した値をノズルギャップDとすれば良い。めっき付着量は、通常、表側と裏側でそれぞれ計測されるが、めっき付着量の予測値と対応づけるときは両面平均(表側と裏側を平均した値)を使用すれば良い。さらに一般のめっき付着量制御装置ではノズル153と鋼板151の距離を測定する検出器は備えられていない場合が多い。しかしこの場合でも、鋼板151の表ノズルと裏ノズルの距離をそれぞれのノズルの位置情報から算出できるので、この距離の1/2をノズル鋼板距離、すなわちノズルギャップDとみなせば良い。
[数2]
Pref=f-1(W*n-δWn、Vc、Dc) (2)
本実施例で学習値δWnは、めっき付着量予測モデル135が予測した付着量が実績付着量より小さい状態を、正の値と定義している。ここで、(3)式の関係を利用して(2)式は(4)式のように変形することができ、ノズル圧力のプリセット値Prefを決定することができる。
[数3]
W=f(P、V、D)
=exp(a0+a1×ln(P)+a2×ln(V)+a3×ln(D)) (3)
[数4]
Pref=exp{(ln(W*n-δWn)-a0-a2×ln(Vc)-a3×ln(Dc))/a1} (4)
図4に学習値記憶部137の構成を示す。本実施例で学習値記憶部137はテーブルであり、めっき付着量と板速(鋼板151の速度)で層別されている。図4の例では、例えばめっき付着量が片面あたり50〜60g/m2、板速が90〜100mpmのとき、学習値としてδW25が格納されていることが示されている。
[数5]
We=exp{a0+a1×ln(P)+a2×ln(V)+a3×ln(D)} (5)
処理ステップS5−4でめっきプラント150から取り込んだ実績めっき付着量Wcと板速Vcから学習値記憶部137の該当層別を特定し、該当層別に格納されている学習値δWcを取り込む。処理ステップS5−5で実績めっき付着量Wcと推定めっき付着量Weの偏差を算出し、これとδWcから学習値をδWccに更新し、該当層別に格納する。
[数6]
δWcc = (1-α)×(Wc-We)+α×δWc (6)
(6)式で、αは学習係数(0〜1の定数)である。学習係数αは、学習値記憶部137の該当層別に現在格納されている学習値δWcと、直近得られた実績めっき付着量Wcと推定めっき付着量Weの偏差のそれぞれを、どれくらいの重みで考慮し、新しい学習値δWccを算出するかに対応する定数で、学習係数αが0のとき、現在格納されている学習値の情報は失われ、直近得られた誤差の値が学習値記憶部137の該当層別に、新たに格納される。逆に学習係数αが1のとき、直近のめっき処理状態で計算された誤差の値は無視され、学習値記憶部137に格納されている値が維持される。学習係数αが0〜1の中間値のとき、これらを学習係数αに対応した値を按分した値が学習値記憶部137に記憶される。
[数7]
Pref=Pc+f-1(W*n-δWc、Vc、Dc)-f-1(W*c-δWc、Vc、Dc) (7)
相対値制御部112の計算式の第1項は、めっきプラント150で現在制御に使用している圧力指令値Pcで、(7)式では、Pcを基準に、次に処理される鋼板の目標めっき付着量を実現するノズル圧力(第2項)と現在処理されている鋼板の目標めっき付着量を実現するノズル圧力(第3項)の差分を加算してPrefを算出している。絶対値制御部の計算と同様、(7)式は(8)式のように変形される。すなわち(8)式によりPrefを決定することになる。
[数8]
Pref=Pc+exp{(ln(W*n-δWc)-a0-a2×ln(Vc)-a3×ln(Dc))/a1}
-exp{(ln(W*c-δWc)-a0-a2×ln(Vc)-a3×ln(Dc))/a1} (8)
相対値制御部112で計算されたノズル圧力指令値が適切であるためには、圧力指令値Pref計算の基準となるPcが現在の付着量実績Wcと十分に対応した値であること、計算に使用する学習値δWcが現在の動作点に対応した値であること、の2つの条件を満足する必要がある。本発明では、以下、2つの条件の成立性に着目して絶対値制御部111と相対値制御部112を使い分ける方式について、説明する。
[数9]
We=exp{a0+a1×ln(P)+a2×ln(V)+a3×ln(D)}+δWc (9)
処理ステップS7−4で現在の実績付着量Wcと推定めっき付着量Weの偏差の大きさから、現在のノズル圧力設定値Pcの良好度Gnを定量化する。たとえば、(10)式のように、定量化すればよい。ここで、abs()は絶対値を表している。
[数10]
Gn=abs(Wc-We)/{(Wc+We)/2} (10)
なお、図7では推定めっき付着量と実績めっき付着量の偏差の大きさからノズル圧力設定値Pcの良好度Gnを定量化する例を示したが、ノズル圧力を推定してノズル圧力設定値と比較したり、板速やノズルギャップを推定して、それぞれの実績と比較することでも、現在のノズル圧力設定値Pcの良好度を定量化できる。
[数11]
Gm=1-αN (11)
図9に最適制御選択部115が実行する処理を示す。最適制御選択部115は現在めっき処理されている鋼板と次回めっき処理される鋼板のめっき付着量の差の大きさに加え、ノズル圧力良好性算出部113の出力と学習進捗度算出部114の出力を総合的に判断し、ノズル圧力指令値を絶対値計算部111と相対値計算部112のどちらをプリセット制御部の出力にするかを選択する。
[数12]
Pref=Pc+exp{(ln(W*c-δWc)-a0-a2×ln(Vc)-a3×ln(Dc))/a1}
-exp{(ln(W*c-δWc)-a0-a2×ln(Vcp)-a3×ln(Dcp))/a1} (12)
図11にフィードバック(FB)制御部130の処理を示す。FB制御部130の処理は、たとえば所定の時間間隔で定周期実行される。FB制御部120は処理ステップS11−1で、めっきプラント150から付着量検出器155で計測した付着量Wcを取り込む。処理ステップS11−2でFB制御の実行条件が成立したかどうかを判定する。FB制御の実行条件が成立は、たとえば前回のノズル圧力の指令値変更から、一定時間経過したことを条件に判定すれば良い。あるいはノズル圧力指令値の変更時にノズル位置にあった鋼板151の部位が、付着量検出器155を通過し、変更後のノズル圧力に対応しためっき付着量が検出されたことを条件に判定することもできる。FB制御の実行条件が成立していない場合は、処理を終了する。FB制御の実行条件が成立している場合は処理ステップS11−3で、上位計算機から現在処理されている鋼板151の目標付着量W*cを取りこむ。
[数13]
Pref=Pc+β×(W*c−Wc) (13)
最終的にめっき付着量制御部100からは、プリセット制御部100、FF制御部120、FB制御部130の出力を総合した値が、ノズル圧力指令値としてめっきプラント150に出力される。
[数14]
Pref=Pc+f-1(W*n-δWc、Vc、Dc)-f-1(Wc-δWc、Vc、Dc) (14)
[数15]
Pref=Pc+exp{(ln(W*n-δWc)-a0-a2×ln(Vc)-a3×ln(Dc))/a1}
-exp{(ln(Wc-δWc)-a0-a2×ln(Vc)-a3×ln(Dc))/a1} (15)
この例でノズル圧力指令値Prefは、(15)式により算出される。さらに本実施例では、図4の学習値記憶部137から、現鋼板のめっき付着量と現在の板速に対応した層別に格納される学習値を抽出し、(5)式あるいは(6)式の第2項および第3項の計算に使用したが、代わりに次回処理される鋼板の目標めっき付着量W*nと現在の板速Vcに対応した層別に格納される学習値δWnを抽出し、使用することも考えられる。このとき、(5)式、(6)式は以下の(16)式、(17)式のように書き直される。この例でノズル圧力指令値Prefは、(17)式により算出される。
[数16]
Pref=Pc+f-1(W*n-δWn、Vc、Dc)-f-1(Wc-δWn、Vc、Dc) (16)
[数17]
Pref=Pc+exp{(ln(W*n-δWn)-a0-a2×ln(Vc)-a3×ln(Dc))/a1}
-exp{(ln(Wc-δWn)-a0-a2×ln(Vc)-a3×ln(Dc))/a1} (17)
まためっき付着量予測精度が低下する恐れはあるが、簡単のため、学習値を使用しない計算でノズル圧力指令値Prefを算出することも考えられる。このとき絶対値制御部111が計算するノズル圧力指令値Prefは、(18)式で表され、また相対値制御部112が計算するノズル圧力指令値Prefは、(19)式となる。いずれの場合も、本発明をそのまま適用することができる。
[数18]
Pref=exp{(ln(W*n)-a0-a2×ln(Vc)-a3×ln(Dc))/a1} (18)
[数19]
Pref=Pc+exp{(ln(W*n)-a0-a2×ln(Vc)-a3×ln(Dc))/a1}
-exp{(ln(W*c)-a0-a2×ln(Vc)-a3×ln(Dc))/a1} (19)
本実施例ではめっき付着量予測モデル135が(1)式で表される場合を例に説明したが、現実のめっき付着量は、ポット152内の溶融めっきや鋼板151の温度、ノズル153の溶融めっきからの液面高さ、ノズル153の鋼板151に対するガス噴射角等によっても変化するため、これらを考慮した数式も種々提案されている。めっき付着量予測モデル135がこのように多数の変数を考慮した数式であったとしても、本発明をそのまま適用できる。
110:プリセット制御部
111:絶対値制御部
112:相対値制御部
113:ノズル圧力良好性算出部
114:学習進捗度算出部
115:最適制御選択部
116:切替部
120:フィードフォワード制御部
130:フィードバック制御部
135:めっき付着量予測モデル
136:学習部
137:学習値記憶部
140:上位計算機
150:めっきプラント
151:鋼板
153:ノズル
155:付着量検出器
Claims (10)
- 連続的に送られてくる鋼板を溶融めっきの浴槽に浸し、溶融めっきが付着した鋼板にノズルから高圧のガスを吹き付け、不要なめっきを落とすことで鋼板に所望の厚みのめっきを付着させるめっきプラントを制御するために、少なくとも鋼板速度、ガスの圧力(ノズル圧力)、ノズルと鋼板の距離(ノズルギャップ)と、これに対応して鋼板に付着するめっき付着量の関係を記述しためっき付着量予測モデルと、該めっき付着量予測モデルを用いた演算で、次回めっき処理される鋼板に所望の量のめっきを付着させるためノズル圧力を算出するプリセット制御部を備えためっき付着量制御装置であって、
前記プリセット制御部は、前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて次回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第1のノズル圧力を算出する絶対値制御部と、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて今回めっき処理されている鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第2のノズル圧力を算出し、前記めっきプラントから取り込んだ現在のノズル圧力指令値に前記第1のノズル圧力を加算し、前記第2のノズル圧力を減じることで第3のノズル圧力を算出する相対値制御部と、
めっき付着量、ノズル圧力、板速、ノズルギャップのいずれかについて、現時点におけるその実測値と前記めっき付着量予測モデルを用いて求めた推定値の偏差の大きさから、前記現在のノズル圧力指令値が現在めっき処理されている鋼板に所望のめっきを付着させるための良好な値かどうかを評価するノズル圧力良好性算出部と、
前記ノズル圧力良好性算出部の評価結果にしたがい、現在のノズル圧力指令値が良好なときは前記第3のノズル圧力を、良好でないときには前記第1のノズル圧力をプリセット制御部の出力として選択する最適制御選択部を備えたこと
を特徴とするめっき付着量制御装置。 - 連続的に送られてくる鋼板を溶融めっきの浴槽に浸し、溶融めっきが付着した鋼板にノズルから高圧のガスを吹き付け、不要なめっきを落とすことで鋼板に所望の厚みのめっきを付着させるめっきプラントを制御するために、少なくとも鋼板速度、ガスの圧力(ノズル圧力)、ノズルと鋼板の距離(ノズルギャップ)と、これに対応して鋼板に付着するめっき付着量の関係を記述しためっき付着量予測モデルと、該めっき付着量予測モデルを用いた演算で、次回めっき処理される鋼板に所望の量のめっきを付着させるためノズル圧力を算出するプリセット制御部を備えためっき付着量制御装置であって、
前記プリセット制御部は、前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて次回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第1のノズル圧力を算出する絶対値制御部と、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて今回めっき処理されている鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第2のノズル圧力を算出し、前記めっきプラントから取り込んだ現在のノズル圧力指令値に前記第1のノズル圧力を加算し、前記第2のノズル圧力を減じることで第3のノズル圧力を算出する相対値制御部と、
めっき付着量の実績値と推定値の偏差を用いて、前記めっき付着量予測モデルの予測精度に関する学習値を算出する学習部と、
前記学習値を、めっき付着量、鋼板速度、ノズルギャップ、ノズル圧力のうちのいくつかで層別される制御の動作点に対応付けて格納する学習値記憶部と、
現在の制御の動作点に対応した前記学習部の学習回数から学習の進捗度を定量化し、前記めっき付着量予測モデルの予測精度を十分に高められる程に学習が進捗しているかどうかを評価する学習進捗度算出部と、
前記学習進捗度算出部の出力にしたがい、学習値が進捗しているときは前記第3のノズル圧力を、そうでないときには前記第1のノズル圧力をプリセット制御部の出力として選択する最適制御選択部を備えたこと
を特徴とするめっき付着量制御装置。 - 連続的に送られてくる鋼板を溶融めっきの浴槽に浸し、溶融めっきが付着した鋼板にノズルから高圧のガスを吹き付け、不要なめっきを落とすことで鋼板に所望の厚みのめっきを付着させるめっきプラントを制御するために、少なくとも鋼板速度、ガスの圧力(ノズル圧力)、ノズルと鋼板の距離(ノズルギャップ)と、これに対応して鋼板に付着するめっき付着量の関係を記述しためっき付着量予測モデルと、該めっき付着量予測モデルを用いた演算で、次回めっき処理される鋼板に所望の量のめっきを付着させるためノズル圧力を算出するプリセット制御部を備えためっき付着量制御装置であって、
前記プリセット制御部は、前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて次回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第1のノズル圧力を算出する絶対値制御部と、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて今回めっき処理されている鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第2のノズル圧力を算出し、前記めっきプラントから取り込んだ現在のノズル圧力指令値に前記第1のノズル圧力を加算し、前記第2のノズル圧力を減じることで第3のノズル圧力を算出する相対値制御部と、
めっき付着量、ノズル圧力、板速、ノズルギャップのいずれかについて、現時点におけるその実測値と前記めっき付着量予測モデルを用いて求めた推定値の偏差の大きさから、前記現在のノズル圧力指令値が現在めっき処理されている鋼板に所望のめっきを付着させるための良好な値かどうかを評価するノズル圧力良好性算出部と、
めっき付着量の実績値と推定値の偏差を用いて、前記めっき付着量予測モデルの予測精度に関する学習値を算出する学習部と、
前記学習値を、めっき付着量、鋼板速度、ノズルギャップ、ノズル圧力のうちのいくつかで層別される制御の動作点に対応付けて格納する学習値記憶部と、
現在の制御の動作点に対応した前記学習部の学習回数から学習の進捗度を定量化し、前記めっき付着量予測モデルの予測精度を十分に高められる程に学習が進捗しているかどうかを評価する学習進捗度算出部と、
前記現在のノズル圧力指令値が良好で、
かつ、現在の制御の動作点に対応する学習が進捗しており、
かつ、現在めっき処理されている鋼板の目標めっき付着量と、次回めっき処理される鋼板の目標めっき付着量の差が予め与えられた値より小さいとき、
プリセット制御部の出力として前記第3のノズル圧力を選択し、それ以外のときは前記第1のノズル圧力を選択する最適制御選択部を備えたこと
を特徴とするめっき付着量制御装置。 - 請求項3に記載のめっき付着量制御装置であって、
前記ノズル圧力良好性算出部は、
前記めっきプラントから少なくとも鋼板速度、ノズル圧力、ノズルギャップを取り込み、
前記めっき付着量予測モデルの予測精度に関する学習値について、現在の動作点に対応する学習値を取り込み、
取り込んだ値を前記めっき付着量予測モデルに入力することでめっき付着量を予測し、
予測しためっき付着量と前記めっきプラントから取り込んだめっき付着量実績値との乖
離が小さいことに対応付けてノズル圧力指令値の良好性を評価することを特徴とするめっき付着量制御装置。 - 請求項2または請求項3に記載のめっき付着量制御装置であって、
前記学習部は前記めっきプラントから少なくとも鋼板速度、ノズル圧力、ノズルギャップの値を取り込み、
前回の学習の後、同一の鋼板速度、ノズル圧力、ノズルギャップの下で、一定の鋼板距離に対するめっき処理が行われたことで学習条件の成立を判定し、
学習条件が成立したとき、前記取り込んだ値を前記めっき付着量予測モデルに入力してめっき付着量を予測し、
予測しためっき付着量と前記めっきプラントから取り込んだめっき付着量実績値の偏差を用いて学習値記憶部の前記制御の動作点に対応する層別の学習値を更新し、
前記学習進捗度算出部は、各鋼板について、前記学習部が学習した回数を積算するとともに、前記制御の動作点が変わると積算値をリセットする処理を繰り返し、
プリセット制御のタイミングで、現在の動作点で積算された学習回数が多いことに対応付けて学習進捗度を評価すること
を特徴とするめっき付着量制御装置。 - 連続的に送られてくる鋼板を溶融めっきの浴槽に浸し、溶融めっきが付着した鋼板にノズルから高圧のガスを吹き付け、不要なめっきを落とすことで鋼板に所望の厚みのめっきを付着させるめっきプラントを制御するために、少なくとも鋼板速度、ガスの圧力(ノズル圧力)、ノズルと鋼板の距離(ノズルギャップ)と、これに対応して鋼板に付着するめっき付着量の関係を記述しためっき付着量予測モデルと、該めっき付着量予測モデルを用いた演算で、次回めっき処理される鋼板に所望の量のめっきを付着させるためノズル圧力を算出するプリセット制御部を備えためっき付着量制御装置であって、
前記プリセット制御部は、
めっき付着量の実績値と推定値の偏差を用いて、前記めっき付着量予測モデルの予測精度に関する学習値を算出する学習部と、
前記学習値を、めっき付着量、鋼板速度、ノズルギャップ、ノズル圧力のうちのいくつかで層別される制御の動作点に対応付けて格納する学習値記憶部と、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取り込み、前記学習値記憶部から次回のめっき処理に対応した制御の動作点の第1の学習値を取り込み、前記めっき付着量予測モデルと前記第1の学習値を用いて次回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第4のノズル圧力を算出する絶対値制御部と、
前記めっきプラントから現時点の少なくとも鋼板速度とノズルギャップを取り込み、前記学習値記憶部から今回のめっき処理に対応した制御の動作点の第2の学習値を取り込み、前記めっき付着量予測モデルと前記第2の学習値を用いて次回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第5のノズル圧力を算出し、前記めっき付着量予測モデルと前記第2の学習値を用いて今回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第6のノズル圧力を算出し、前記めっきプラントから取り込んだ現在のノズル圧力指令値に前記第5のノズル圧力を加算し、前記第6のノズル圧力を減じることで第7のノズル圧力を算出する相対値制御部と、
めっき付着量、ノズル圧力、板速、ノズルギャップのいずれかについて、現時点におけるその実測値と前記めっき付着量予測モデルを用いて求めた推定値の偏差の大きさから、前記現在のノズル圧力指令値が現在めっき処理されている鋼板に所望のめっきを付着させるための良好な値かどうかを評価するノズル圧力良好性算出部と、
前記ノズル圧力良好性算出部の評価結果にしたがい、現在のノズル圧力指令値が良好なときは前記第4のノズル圧力を、良好でないときには前記第7のノズル圧力をプリセット制御部の出力として選択する最適制御選択部を備えたこと
を特徴とするめっき付着量制御装置。 - 連続的に送られてくる鋼板を溶融めっきの浴槽に浸し、溶融めっきが付着した鋼板にノズルから高圧のガスを吹き付け、不要なめっきを落とすことで鋼板に所望の厚みのめっきを付着させるめっきプラントを制御するために、少なくとも鋼板速度、ガスの圧力(ノズル圧力)、ノズルと鋼板の距離(ノズルギャップ)と、これに対応して鋼板に付着するめっき付着量の関係を記述しためっき付着量予測モデルと、該めっき付着量予測モデルを用いた演算で、次回めっき処理される鋼板に所望の量のめっきを付着させるためノズル圧力を算出するプリセット制御部を備えためっき付着量制御装置であって、
前記プリセット制御部は、
めっき付着量の実績値と推定値の偏差を用いて、前記めっき付着量予測モデルの予測精度に関する学習値を算出する学習部と、
前記学習値を、めっき付着量、鋼板速度、ノズルギャップ、ノズル圧力のうちのいくつかで層別される制御の動作点に対応付けて格納する学習値記憶部と、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取り込み、前記学習値記憶部から次回のめっき処理に対応した制御の動作点の第1の学習値を取り込み、前記めっき付着量予測モデルと前記第1の学習値を用いて次回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第4のノズル圧力を算出する絶対値制御部と、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取り込み、前記学習値記憶部から今回のめっき処理に対応した制御の動作点の第2の学習値を取り込み、前記めっき付着量予測モデルと前記第2の学習値を用いて次回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第5のノズル圧力を算出し、前記めっき付着量予測モデルと前記第2の学習値を用いて今回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第6のノズル圧力を算出し、前記めっきプラントから取り込んだ現在のノズル圧力指令値に前記第5のノズル圧力を加算し、前記第6のノズル圧力を減じることで第7のノズル圧力を算出する相対値制御部と、
めっき付着量、ノズル圧力、板速、ノズルギャップのいずれかについて、現時点におけるその実測値と前記めっき付着量予測モデルを用いて求めた推定値の偏差の大きさから、前記現在のノズル圧力指令値が現在めっき処理されている鋼板に所望のめっきを付着させるための良好な値かどうかを評価するノズル圧力良好性算出部と、
前記現在のノズル圧力指令値が良好で、
かつ、現在の制御の動作点に対応する学習が進捗しており、
かつ、現在めっき処理されている鋼板の目標めっき付着量と、次回めっき処理される鋼板の目標めっき付着量の差が予め与えられた値より小さいとき、
プリセット制御部の出力として前記第4のノズル圧力を選択し、それ以外のときは前記第7のノズル圧力を選択する最適制御選択部を備えたことを特徴とするめっき付着量制御装置。 - 連続的に送られてくる鋼板を溶融めっきの浴槽に浸し、溶融めっきが付着した鋼板にノズルから高圧のガスを吹き付け、不要なめっきを落とすことで鋼板に所望の厚みのめっきを付着させるめっきプラントを制御するために、
少なくとも鋼板速度、ガスの圧力(ノズル圧力)、ノズルと鋼板の距離(ノズルギャップ)と、これに対応して鋼板に付着するめっき付着量の関係を記述しためっき付着量予測モデルを備え、
該めっき付着量予測モデルを用いた演算で、次回めっき処理される鋼板に所望の量のめっきを付着させるためノズル圧力を算出するめっき付着量制御方法であって、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて次回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第1のノズル圧力を算出し、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて今回めっき処理されている鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第2のノズル圧力を算出し、前記めっきプラントから取り込んだ現在のノズル圧力指令値に前記第1のノズル圧力を加算し、前記第2のノズル圧力を減じることで第3のノズル圧力を算出し、
めっき付着量、ノズル圧力、板速、ノズルギャップのいずれかについて、現時点におけるその実測値と前記めっき付着量予測モデルを用いて求めた推定値の偏差の大きさから、前記現在のノズル圧力指令値が現在めっき処理されている鋼板に所望のめっきを付着させるための良好な値かどうかを評価し、
現在のノズル圧力指令値が良好なときは前記第3のノズル圧力を、良好でないときには前記第1のノズル圧力を前記めっきプラントに出力すること
を特徴とするめっき付着量制御方法。 - 連続的に送られてくる鋼板を溶融めっきの浴槽に浸し、溶融めっきが付着した鋼板にノズルから高圧のガスを吹き付け、不要なめっきを落とすことで鋼板に所望の厚みのめっきを付着させるめっきプラントを制御するために、
少なくとも鋼板速度、ガスの圧力(ノズル圧力)、ノズルと鋼板の距離(ノズルギャップ)と、これに対応して鋼板に付着するめっき付着量の関係を記述しためっき付着量予測モデルを備え、
前記めっき付着量予測モデルを用いた演算で、次回めっき処理される鋼板に所望の量のめっきを付着させるためノズル圧力を算出するめっき付着量制御方法であって、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて次回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第1のノズル圧力を算出し、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて今回めっき処理されている鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第2のノズル圧力を算出し、前記めっきプラントから取り込んだ現在のノズル圧力指令値に前記第1のノズル圧力を加算し、前記第2のノズル圧力を減じることで第3のノズル圧力を算出し、
めっき付着量の実績値と推定値の偏差を用いて、前記めっき付着量予測モデルの予測精度に関する学習値を算出し、
前記学習値を、めっき付着量、鋼板速度、ノズルギャップ、ノズル圧力のうちのいくつかで層別される制御の動作点に対応付けて格納し、
現在の制御の動作点に対応した学習の学習回数から学習の進捗度を定量化し、前記めっき付着量予測モデルの予測精度を十分に高められる程に学習が進捗しているかどうかを評価し、
学習値が進捗しているときは前記第3のノズル圧力を、そうでないときには前記第1のノズル圧力を出力すること
を特徴とするめっき付着量制御方法。 - 連続的に送られてくる鋼板を溶融めっきの浴槽に浸し、溶融めっきが付着した鋼板にノズルから高圧のガスを吹き付け、不要なめっきを落とすことで鋼板に所望の厚みのめっきを付着させるめっきプラントを制御するために、
少なくとも鋼板速度、ガスの圧力(ノズル圧力)、ノズルと鋼板の距離(ノズルギャップ)と、これに対応して鋼板に付着するめっき付着量の関係を記述しためっき付着量予測
モデルを備え、
前記めっき付着量予測モデルを用いた演算で、次回めっき処理される鋼板に所望の量のめっきを付着させるためノズル圧力を算出するめっき付着量制御方法であって、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて次回めっき処理される鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第1のノズル圧力を算出し、
前記めっきプラントから少なくとも現時点の鋼板速度とノズルギャップを取込み、前記めっき付着量予測モデルを用いて今回めっき処理されている鋼板に対して所望のめっき付着量を実現する第2のノズル圧力を算出し、前記めっきプラントから取り込んだ現在のノズル圧力指令値に前記第1のノズル圧力を加算し、前記第2のノズル圧力を減じることで第3のノズル圧力を算出し、
前記現在のノズル圧力指令値が現在めっき処理されている鋼板に所望のめっきを付着させるための良好な値であることを、めっき付着量、ノズル圧力、板速、ノズルギャップのいずれかについて、現時点におけるその実測値と前記めっき付着量予測モデルを用いて求めた推定値の偏差の大きさから評価し、
かつ、現在の制御の動作点に対応する学習が進捗していることを、めっき付着量の実績値と推定値の偏差を用いて、前記めっき付着量予測モデルの予測精度に関する学習値を算出し、現在の制御の動作点に対応した学習の学習回数から学習の進捗度を定量化して評価し、
かつ、現在めっき処理されている鋼板の目標めっき付着量と、次回めっき処理される鋼板の目標めっき付着量の差が予め与えられた値より小さいとき、
前記第3のノズル圧力を出力し、それ以外のときは前記第1のノズル圧力を出力することを特徴とするめっき付着量制御方法。
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