JP2004012852A - 演奏装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発音体の適切な発音を確保しつつエネルギ消費を低減させる、あるいはメカノイズを低減させる。
【解決手段】PWM制御波形PDは、動作行程を複数段階に分けた時間区間とデューティとをパラメータとして対応付けたPWMテーブルにより規定される。リード61を弾く時刻t3〜t4ではデューティが最大であるが(h3)、これ以外の時ではデューティが低くなって消費電力が低減される。また、プランジャ70が空走される時刻t1〜t2ではデューティが低く設定され(h1)、空走速度が遅くなることで、フック部71の係合部71aとロータリーピック66の駆動爪66aとの当接の衝撃によるメカノイズが低減される。時刻t5〜t6では、デューティが増加し(h5)、上クッション部72へのフック部71の当接直前にブレーキがかかり、当接の衝撃によるメカノイズが低減される。
【選択図】 図7
【解決手段】PWM制御波形PDは、動作行程を複数段階に分けた時間区間とデューティとをパラメータとして対応付けたPWMテーブルにより規定される。リード61を弾く時刻t3〜t4ではデューティが最大であるが(h3)、これ以外の時ではデューティが低くなって消費電力が低減される。また、プランジャ70が空走される時刻t1〜t2ではデューティが低く設定され(h1)、空走速度が遅くなることで、フック部71の係合部71aとロータリーピック66の駆動爪66aとの当接の衝撃によるメカノイズが低減される。時刻t5〜t6では、デューティが増加し(h5)、上クッション部72へのフック部71の当接直前にブレーキがかかり、当接の衝撃によるメカノイズが低減される。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、電気等の駆動エネルギを与えて発音体作用部材でリード等の発音体を発音させる演奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バレルドラムを用いることなく、ソレノイドコイル等の駆動手段を用いて、リード等の発音体に対して弾く等のように作用し、発音体を発音させるようにしたオルゴール型等の演奏装置が知られている。
【0003】
例えば、本出願人により既に提案されている提案技術の演奏装置(特願2002−079132号)の1つでは、外周部に複数の駆動爪を設けた発音体作用部材としての回転部材と、フラットコイルを設けたアクチュエータとしてのスイングアームとを設け、形成した磁場に上記フラットコイルを介在させ、該フラットコイルに通電すると、上記スイングアームが回動するようにし、スイングアームの自由端部により回転部材の駆動爪が駆動されて回転部材が回転すると、他の駆動爪でリードが弾かれ発音するように構成されている。
【0004】
また、同じく提案されている提案技術の他の演奏装置では、上記発音体作用部材としての回転部材の駆動爪を、ソレノイドコイルにより往復動作するアクチュエータとしてのプランジャに固定的に設けた溝部に係合させて駆動し、同様にリードを弾くようにしている。あるいは、回転部材を用いることなくソレノイドコイルでプランジャを往復動作させ、プランジャに固定的に設けた駆動部でリードを直接弾くようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案技術の演奏装置では、リードを弾く時、すなわち、発音体への作用時に最も大きな動力を必要とするのに対し、スイングアームやプランジャ等のアクチュエータには、その動作行程の多くにおいて十分な駆動エネルギが一律に与えられるため、大きなエネルギを必要としない動作行程においても大電力が消費され、エネルギが無駄であるという問題があった。
【0006】
また、回転部材等の発音体作用部材とアクチュエータとが、必要以上の駆動エネルギにより強く係合、当接することで、大きなメカノイズが発生するという問題があった。
【0007】
また、プランジャ等、往復動作する往復部材がストッパに当接してその行程終了位置が規定される場合は、往復部材とストッパとの当接によるメカノイズも無視できない場合があった。
【0008】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その第1の目的は、発音体の適切な発音を確保しつつ、エネルギ消費を低減させることができる演奏装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の第2の目的は、メカノイズを低減させることができる演奏装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために本発明の請求項1の演奏装置は、複数の発音体と、前記発音体に作用することで該発音体を発音させることが可能な発音体作用部材と、前記発音体作用部材を駆動するアクチュエータと、前記アクチュエータに対して駆動エネルギを供給して該アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを有し、前記駆動制御手段は、前記発音体作用部材による前記発音体への作用時に対応するタイミングでは、非作用時に対応するタイミングに比し、大きい駆動エネルギを前記アクチュエータに対して供給することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、最も大きな動力が必要とされる、発音体作用部材による発音体への作用時に対応するタイミングでは、非作用時に対応するタイミングに比し、大きい駆動エネルギがアクチュエータに対して供給されるので、作用時には、最大の動力で適切な発音がなされると共に、作用時以外では、駆動エネルギが節約される。よって、発音体の適切な発音を確保しつつ、エネルギ消費を低減させることができる。
【0012】
上記第2の目的を達成するために本発明の請求項4の演奏装置は、複数の発音体と、前記発音体に作用することで該発音体を発音させることが可能な発音体作用部材と、前記発音体作用部材と係合して該発音体作用部材を駆動するアクチュエータと、前記アクチュエータに対して駆動エネルギを供給して該アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを有し、前記駆動制御手段は、前記アクチュエータと前記発音体作用部材との係合直前に対応するタイミングでは、前記発音体作用部材による前記発音体への作用時に対応するタイミングに比し、小さい駆動エネルギを前記アクチュエータに対して供給することを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、メカノイズが発生しやすいアクチュエータと発音体作用部材との係合直前に対応するタイミングでは、発音体作用部材による発音体への作用時に対応するタイミングに比し、小さい駆動エネルギがアクチュエータに対して供給されるので、作用時には、大きい動力でアクチュエータが速やかに動作して適切な発音がなされると共に、アクチュエータと発音体作用部材との係合時には、アクチュエータの動作が遅くなって係合時の衝撃が緩和される。よって、発音体の適切な発音を確保しつつ、メカノイズを低減させることができる。
【0014】
上記第2の目的を達成するために本発明の請求項8の演奏装置は、複数の発音体と、発音体作用部材を有し、往復動作を伴って前記発音体作用部材により前記発音体に作用することで該発音体を発音させる発音作用手段と、前記発音作用手段に対して駆動エネルギを供給して前記発音作用手段を往方向に駆動する駆動制御手段と、前記発音作用手段を復方向に付勢して原位置に復帰させる復帰手段と、前記発音作用手段と当接して該発音作用手段の復行程終了位置を規定するストッパとを有し、前記駆動制御手段は、前記発音作用手段と前記ストッパとの当接直前に対応するタイミングで、前記発音作用手段を往方向に付勢するための駆動エネルギを前記発音作用手段に対して供給することで、前記発音作用手段の復帰動作を抑制することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、メカノイズが発生しやすい発音作用手段とストッパとの当接直前に対応するタイミングで、発音作用手段を往方向に付勢するための駆動エネルギが供給されることでその復帰動作が抑制されるので、発音作用手段とストッパとの当接直前には、発音作用手段の復帰動作が遅くなって当接時の衝撃が緩和される。よって、メカノイズを低減させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る演奏装置の制御機構の構成を示すブロック図である。
【0018】
本装置は、CPU11に、バス15を通じて、第1ROM12、メモリ13、MIDIインターフェイス(MIDII/F)14、第2ROM18、駆動検出部CS及びドライバ17が接続されて構成される。CPU11は、本装置全体の制御を司る。第1ROM12は、不図示のプログラムROM、データROM及びワーキングROMで構成され、CPU11が実行する制御プログラムや各種データ等を記憶する。MIDII/F14は、不図示のMIDI機器等からの演奏データをMIDI(Musical Instrument Digital Interface)信号として入力する。メモリ13はRAM等で構成され、演奏データ等の各種データを記憶するほか、MIDII/F14から入力された演奏データも記憶することができる。第2ROM18は、パラメータテーブル等を記憶している。ドライバ17は、後述するアクチュエータCYL1を駆動制御する。
【0019】
図2は、本実施の形態に係る演奏装置の平面図である。図3は図2のA−A線に沿う断面図を示す。図4(a)はアクチュエータCYL1の平面図、同図(b)は同図(a)のF1矢視図である。また、同図(c)は、後述するロータリーピック66及びその近傍を取り出して上方からみた平面図である。
【0020】
本装置は例えばオルゴール装置として構成され、アクチュエータCYL1を電気的に駆動制御して、後述するリード61を個々に弾く(乃至撥く)ように作用して発音させる(以下、「弾奏」と表現する)ように構成される。
【0021】
図2、図3に示すように、センターブロック63に各リード基端部62が固定され、各リード61が、対応する基端部62から延設される。各リード61は、外周方向に向かって平面的に放射状に複数(例えば20本)延びている。
【0022】
アクチュエータCYL1は、リード61に対応して設けられ、図3に示すように、ソレノイドコイル68、プランジャ70、プランジャスプリング69、フック部71、上下ヨーク64、65等を備える。なお、上下ヨーク64、65は全アクチュエータCYL1に共通のものとして構成され、構成が簡単になっている。すなわち、上下ヨーク64、65は、いずれも円盤状に形成され、センターブロック63にヨークスペーサ67で適当な間隔が保たれて略平行に配設される。
【0023】
ソレノイドコイル68は、上下ヨーク64、65間に配設される。プランジャ70は、ソレノイドコイル68内に内装され、上下方向に往復運動可能に構成されている。また、プランジャ70の下方にはプランジャスプリング69が取り付けられており、プランジャスプリング69はプランジャ70を常に上方に付勢している。ソレノイドコイル68に駆動電流が供給されると磁力が発生し、プランジャ70は下方に移動する。駆動電流が遮断されると、プランジャ70はプランジャスプリング69による付勢力によって上昇して元の初期位置に復帰する。
【0024】
プランジャ70の上部にはフック部71が取り付けられており、フック部71とプランジャ70との間に溝状段差部70aが形成される。溝状段差部70a内において、フック部71の下端部が後述する係合部71aを構成する。アクチュエータCYL1内の上部、下部にはそれぞれ、上、下クッション部72、73が設けられ、プランジャ70(及びフック部71)の上下運動の衝撃が吸収される。
【0025】
また、リード61の先端部に近接してロータリーピック66が各リード61に対応して配設される。ロータリーピック66の外周部には、複数(例えば4つ)の駆動爪66a(66a1〜66a4、図5参照)が一体に形成される。ロータリーピック66には、四角形のカム部76が両面に固定的に設けられると共に、カムスプリング75が近接して設けられる。ロータリーピック66は、駆動爪66aが溝状段差部70aの係合部71aから駆動力を受けることで回転軸74を中心に回転する。後述するように、カム部76及びカムスプリング75の作用によって、ロータリーピック66は、実質的に一方向(図3でいう時計方向)にのみ回転する。
【0026】
カムスプリング75は金属等の板状弾性部材で構成され、図4(b)に示すように、コ字状に形成される。カムスプリング75は、一端部が装置本体に対して固定的に取り付けられる一方、他端部がロータリーピック66を挟むようにして、カム部76をリード61から離間する方向に常に付勢する。なお、カム部76の4隅は略弧状に処理されている。
【0027】
また、駆動検出部CSは、ロータリーピック66に近接して設けられる。駆動検出部CSは、各リード61に対応して各リード61の先端部の下方に配設される。駆動検出部CSの構成は後述する。
【0028】
図5は、アクチュエータCYL1の要部の動作の遷移を示す図である。アクチュエータCYL1は、後述するように、パルス幅変調(PWM)によって駆動制御されて、プランジャ70が往復動作する。
【0029】
まず、同図(a)に示すように、初期位置では、溝状段差部70a内にロータリーピック66の駆動爪66a1が入り込んで、駆動爪66a1がプランジャ70に係止された状態となっている。次に、ソレノイドコイル68に通電されると、プランジャ70(及びフック部71)が下降を開始し、係合部71aが駆動爪66a1に当接し(同図(b))、ロータリーピック66が時計方向に回転して、係合部71aに係合している駆動爪66a1とは対称位置にある駆動爪66a3がリード61の先端部を弾いて発音させる(同図(c)、(d))。このとき、カムスプリング75の反力によりカム部76を介してロータリーピック66に与えられる回転駆動力の方向が、一時的に反時計方向となるが、係合部71aによる時計方向への回転駆動力がそれに勝っているので、ロータリーピック66は反時計方向に回転することがない。
【0030】
プランジャ70がさらに下降していくと、リード61を弾いた駆動爪66a3はリード61から離間していき、やがて、カムスプリング75の反力によりロータリーピック66に与えられる回転駆動力の方向が、時計方向に戻り、ロータリーピック66の駆動爪66a4がフック部71に当接してロータリーピック66の回転が停止する(同図(e))。プランジャ70がさらに下降すると、やがて下クッション部73に当接し、下死点である下降端位置、すなわち、往行程終了位置に到達する(同図(f))。
【0031】
次に、ソレノイドコイル68への通電が遮断されると、プランジャスプリング69による反力によってプランジャ70は上昇を開始する。しかし、ロータリーピック66には、カムスプリング75によって依然として時計方向への回転駆動力が付与されているから、プランジャ70が上昇しても、ロータリーピック66は反時計方向に回転することがない(同図(g))。
【0032】
プランジャ70が上昇し初期位置近傍まで戻って、ロータリーピック66の駆動爪66a4の位置に溝状段差部70aが来ると(同図(h))、カムスプリング75による時計方向への回転駆動力によってロータリーピック66が時計方向に回転し、駆動爪66a4が溝状段差部70aに再度入り込んで、プランジャ70に係止された状態となる。それとほぼ同時に、上クッション部72にフック部71が当接する。これによって、元の初期状態に復帰する(同図(i))。このようにして、リード61を1回発音させるための発音動作行程が完了する。
【0033】
ここで、発音動作行程では、一定のタイミングでメカノイズが発生する。例えば、係合部71aが駆動爪66a1に当接する時(発生点NS1、同図(b))、駆動爪66a3がリード61の先端部に接触する時(発生点NS2、同図(c))、駆動爪66a4がフック部71に当接する時(発生点NS3、同図(e))、プランジャ70が下クッション部73に当接する時(発生点NS4、(同図(f))、駆動爪66a4が溝状段差部70aに入り込んでプランジャ70に係止される時(発生点NS5、(同図(i))、及び、上クッション部72にフック部71が当接する時(発生点NS6、(同図(i))には、主として衝撃音によるメカノイズが発生する。
【0034】
図6は、アクチュエータCYL1の要部の拡大図であり、特に、駆動検出部CS近傍を示す。同図において、ロータリーピック66の駆動爪66aに付された「A〜D」は、動作行程における駆動爪66aの位置を示す。例えば、「A」はプランジャ70が上昇している時点(図5(g)にほぼ対応)、「B」はロータリーピック66がプランジャ70による回動駆動を待ち受けている時点(図5(a)〜(b)にほぼ対応)、「C」は駆動爪66aがリード61を弾奏し始める時点(図5(c)にほぼ対応)、「D」は弾奏完了時点(図5(d)〜(e)にほぼ対応)における駆動爪66aの各位置を示している。
【0035】
駆動検出部CSは、導電体で弾性を有する第1、第2接点リーフ52、53が、絶縁体51を挟んで構成される。第1接点リーフ52は、駆動爪66aと接触し得る位置まで上方に延設されている。第2接点リーフ53の上部において、第1接点リーフ52に対向する面には、接点メイクポイントとなる接点部53aが形成される。
【0036】
弾奏完了直後に、駆動爪66aが「D」位置から「A」位置に移行するとき、駆動爪66aが第1接点リーフ52を確実に押圧する。すると、第1接点リーフ52の上部が第2接点リーフ53側に撓み、第2接点リーフ53の接点部53aに第1接点リーフ52が当接することで接点メイクする。これにより、駆動爪66aによるリード61の弾奏完了が検出される。この検出信号はCPU11に送られる。
【0037】
次に、パルス幅変調(PWM)によるアクチュエータCYL1の駆動制御について説明する。
【0038】
図7は、PWM制御波形及びプランジャ70のストローク位置を示す図である。同図において、PWM制御波形PDは、縦軸に駆動パルスのデューティ(duty)(%)、横軸に時間(msec)をとったものであり、プランジャ70のストローク位置波形STは、プランジャ70(及びフック部71)の所期位置を「0」とした場合の下方への移動距離(mm)を縦軸にとって、PWM制御波形PDに対応させて示したものである。なお、各時刻tは、例えば、演奏データ中のキーオンイベントデータを受けた時点を基準とした経過時間に相当する。
【0039】
PWM制御波形PDは、アクチュエータCYL1に供給する駆動エネルギの時間的変化に相当するものであり、不図示のPWMテーブル(所定テーブル)によって規定される。PWMテーブルは、動作行程を複数段階に分けた時間区間(例えば、t2−t1)とデューティとをパラメータとして対応付けたものであり、随時更新可能なように、例えばメモリ13に記憶されるものとする。一例として、PWMテーブルの初期設定では、デューティは、時刻t1〜t2でh1(例えば10%)、時刻t2〜t3でh2(例えば30%)、時刻t3〜t4でh3(例えば100%)、時刻t4〜t5でh4(例えば0%)、時刻t5〜t6でh5(例えば15%)というように、多段階に設定されている。
【0040】
同図における時間区間と図5で説明した動作遷移図との対応関係は、ほぼ次のようになっている。すなわち、初期状態(図5(a))において、演奏データに基づいて、駆動パルスが時刻t1で立ち上がる。そして、プランジャ70は、時刻t1〜t2において、図5(a)〜(b)に示すように動作し、時刻t2〜t3において、図5(b)〜(c)に示すように動作し、時刻t3〜t4において、図5(c)〜(f)に示すように動作し、時刻t4〜t5において、図5(g)〜(h)に示すように動作し、時刻t5〜t6において、図5(h)〜(i)に示すように動作する。
【0041】
ここで、時刻t3〜t4においてデューティが最大となっているのは、リード61を実際に弾くために最大の動力が必要とされるからである。一方、これ以外の時間区間では、デューティを低くして、消費電力を低減させている。例えば、時刻t1〜t2ではプランジャ70が空走するだけ、時刻t2〜t3ではこれにロータリーピック66の空走が加わるだけである。また、時刻t4以降は、実質的に駆動力を必要としない。従って、これらの時間区間では、低いデューティで足りる。
【0042】
このようなデューティの段階的制御は、省電力だけでなく、メカノイズ防止にも寄与している。例えば、時刻t1〜t2において、デューティが低くなっているので(h1)、一律に高い(例えば100%)デューティで駆動した場合に比し、プランジャ70の空走速度が遅くなる。そのため、図5(b)に示す、係合部71aとロータリーピック66の駆動爪66aとの当接の衝撃が緩和される。これにより、発生点NS1におけるメカノイズが低減する。
【0043】
また、時刻t4以降では、プランジャ70がプランジャスプリング69によって上昇するので、デューティを「0」としたままでもプランジャ70の復帰は確保される。しかし、プランジャスプリング69の付勢力によるプランジャ70の復帰動作は速く、上クッション部72にフック部71が当接する際の衝撃音が大きい。そこで、時刻t5〜t6において、デューティをあえて一旦増加させることで(h5)、両者の当接直前にブレーキをかけ、当接の衝撃を緩和している。これにより、図5(i)に示す発生点NS6におけるメカノイズが低減する。
【0044】
また、本実施の形態では、駆動検出部CSの検出結果に基づきPWMテーブルを更新するようにしている。例えば、駆動検出部CSにより、リード61の弾奏完了時刻Tが検出されたとする。時刻t3との差ΔTを、ΔT=T−t3により求め、差ΔTに基づいてPWMテーブルを書き替える。CPU11は、最新のPWMテーブルを参照してPWM制御を行う。PWMテーブルの更新は、例えば次のようになされる。
【0045】
所定値K1(例えば0.2msec)、K2(例えば0.5msec)と比較して、ΔT<K1である場合は、弾奏状態が「正常」であると判定される。K1≦ΔT≦K2である場合は、弾奏ミスに近い「弾奏不良」と判定される。K2<ΔTである場合は、「弾奏ミス」と判定される。なお、「弾奏ミス」の場合は、警告音等を発して通知するようにしてもよい。「弾奏不良」の場合は、次の変更(a)〜(c)のようにパラメータを変更する。
【0046】
変更(a)時刻t3〜t4の時間区間を後方(遅くする方向)へスライドさせる。
【0047】
変更(b)時刻t3を前方(早める方向)へずらす、及び/又は時刻t4を後方へずらして、時刻t3〜t4の時間区間を広げる。
【0048】
変更(c)時刻t3〜t4の時間区間のデューティが100%となっていない場合においては、同区間のデューティを増加させる。
【0049】
変更(d)時刻t2〜t3の時間区間のデューティを増加させる。
【0050】
ここで、上記変更(a)、(b)について、1回の補正で移動させる時間区間や時刻の量は、予め定めた所定時間とする。あるいは、差ΔTに基づいて、1回の補正で差ΔTが「0」となるように補正するようにしてもよい。また、上記変更(c)、(d)について、1回の補正で増加させるデューティの量は、予め定めた所定量とする。例えば、変更(c)では、(t4−t3)×h3×0.1msecだけ増加させる。
【0051】
上記変更(a)〜(d)は、基本的には、弾奏時及び/又は弾奏前の供給駆動エネルギを増加させる方向にパラメータを補正するものである。なお、同様の効果が得られるのであれば、パラメータの補正の態様は、例示した上記変更(a)〜(d)の態様に限定されない。
【0052】
PWMテーブルの更新は、弾奏毎または曲毎に行う。あるいはユーザが希望する任意のタイミングで行えるようにすれば、リード61、ロータリーピック66、フック部71またはプランジャ70の摩耗により弾奏タイミングにずれが生じても、最適な弾奏動作を容易に回復することができる。また、PWMテーブルは、各アクチュエータCYL1毎に設けてもよい。そのようにすれば、各アクチュエータCYL1毎の摩耗等の状況に対応して一層適切に駆動制御することができる。
【0053】
本実施の形態によれば、最大の動力が必要とされる時刻t3〜t4においてデューティを最大とし、それ以外の時ではデューティを低くしたので、リード61の適切な弾奏を確保しつつ無駄な消費電力が低減する。よって、発音体の適切な発音を確保しつつ、エネルギ消費を低減させることができる。
【0054】
また、プランジャ70とロータリーピック66の駆動爪66aとが当接する前の段階である時刻t1〜t2において、デューティを低く設定したので、係合部71aと駆動爪66aとの当接時の衝撃を緩和して、メカノイズを低減させることができる。
【0055】
また、プランジャ70の復帰行程の後半である時刻t5〜t6において、デューティを増加させるようにしたので、プランジャ70の復帰速度が遅くなり、上クッション部72とフック部71との当接時の衝撃を緩和して、メカノイズを低減させることができる。
【0056】
また、検出した弾奏完了時刻Tに基づきPWMテーブルを更新するようにしたので、適切な弾奏状態を長期に亘って維持することができる。
【0057】
なお、発生点NS2、NS3、NS4、NS5におけるメカノイズの抑制は、デューティ変更制御だけでは容易に実現できない。ただし、発生点NS2については、リード61用のダンパを設けることで、特に連続弾奏時に振動中のリード61に再接触する際に生じる接触音が抑制される。また、発生点NS3、NS5については、フック部71及びプランジャ70の駆動爪66aが当接する各部分を防音材料で構成すれば、衝突音が緩和される。
【0058】
特に、発生点NS3については、駆動爪66aがフック部71に当接する際、すなわち、図6において、駆動爪66aの位置が「D」から「A」へ移行する際に、駆動爪66aが第1接点リーフ52を押圧することで、ロータリーピック66が第1接点リーフ52から逆転方向の反力を受けるので、駆動爪66aがフック部71に当接する直前に、ロータリーピック66の回転速度が遅くなる。そのため、これによっても当接の衝撃が緩和され、メカノイズが減少する。従って、駆動検出部CSは、弾奏完了時刻Tの検出機能だけでなく、発生点NS3でのメカノイズ低減機能を併有するといえる。
【0059】
また、発生点NS4については、弾奏ミスが生じない程度に時刻t4を早めれば、プランジャ70が下クッション部73に当接する直前にプランジャ70の速度が遅くなり、当接の衝撃音が緩和される。
【0060】
なお、本実施の形態では、リード61を、ロータリーピック66という発音体作用部材を介してプランジャ70(及びフック部71)で弾奏するようにした場合を例示したが、時刻t5〜t6でデューティを一旦上げて発生点NS6におけるメカノイズを抑制する効果を奏する上では、発音体作用部材を介して弾奏する構成に限定されない。例えば、プランジャ70に固定的に設けた弾奏部でリード61を直接弾奏するような構成であっても、時刻t5〜t6でのデューティ増加によるメカノイズ抑制効果を得ることができる。
【0061】
(第2の実施の形態)
次に、図1、図5、図7〜図9を用いて本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0062】
図8は、第2の実施の形態に係る演奏装置の平面図、図9は、同装置の側面図(同図(a))、同図(a)の左方からみた要部を示す正面図(同図(b))、並びに、溝状段差部及びその近傍の部分拡大図(同図(c))である。
【0063】
本実施の形態では、制御機構の構成は第1の実施の形態と同様で基本的に図1に示す通りであるが、アクチュエータとして、アクチュエータCYL1に代えてフラットコイル型のアクチュエータFLAT2が採用される。また、駆動検出部CSに代えて、駆動検出部CS2が採用される。アクチュエータFLAT2の駆動制御は、第1の実施の形態と同様にパルス幅変調(PWM)により行われ(図7参照)、PWMテーブルの更新も同様にして行われる。
【0064】
図8に示すように、ベースプレート81に対して固定された基端部82から、発音音高の異なる複数本の発音体であるリード83が櫛歯状に延設される。また、リード83の先端部に近接してロータリーピック92が各リード83に対応して配設される。
【0065】
アクチュエータFLAT2は、図9(a)に示すように、マグネット84、ヨーク85、スイングアーム88及びフラットコイル86等で構成される。また、スイングアーム88を駆動する力を発生させるための磁場形成手段は、ネオジ系等の希土類磁石であるマグネット84とヨーク85とで構成される。
【0066】
すなわち、マグネット84は、ベースプレート81上に、リード83に対応してリード83の並び方向に配列固定される。ヨーク85は、マグネット84間に配設され、従って、マグネット84とヨーク85とが交互に配列されている。ヨーク85は、隣接するマグネット84間にその下端部85aが挟着されると共に、その上端部85bが上方に延出し、これにより、マグネット84の上方であって隣接するヨーク85の上端部85b同士の間に磁場が形成される。
【0067】
図9(a)に示すように、スイングアーム88は、回動軸87を中心として自由端部88aが上下方向に回動自在に構成される。スイングアーム88の回動軸87近傍にはスイングアームスプリング89が設けられ、スプリング89はスイングアーム88を同図時計方向に常に付勢している。同図(a)ではスイングアーム88の回動途中が示されており(スイングアーム88(P1))、初期状態では、スイングアーム88は、スプリング89による付勢力により上限ストッパ90に当接している(スイングアーム88(P0)で示す位置)。下限ストッパ95はスイングアーム88の回動の終了位置を規定する。各スイングアーム88間には、横ガイド94が配設され(図8)、横ガイド94によってスイングアーム88の横方向(並び方向)への移動が規制される。
【0068】
フラットコイル86は板状に形成され、各スイングアーム88に取り付けられる。フラットコイル86は、上下方向及びリード83の長手方向の双方に対して略平行に設けられる。フラットコイル86は、ヨーク85の上端部85b間に形成された磁場に介在し、フラットコイル86に通電したとき、フレミングの左手の法則により、対応するスイングアーム88が下方に回動するようになっている。なお、各フラットコイル86への通電を解除すると、対応するスイングアーム88は自重により元の初期位置に復帰する。
【0069】
第1の実施の形態と同様に、ロータリーピック92の外周部には複数(例えば4つ)の駆動爪92aが一体に形成され、四角形のカム部96が両面に固定的に設けられると共に、カムスプリング93が近接して設けられる。スイングアーム88にはまた、第1の実施の形態における溝状段差部70aと同様の溝状段差部88bが自由端部88aに一体に形成される。図9(c)に示すように、溝状段差部88bは第1の実施の形態の溝状段差部70aと同様の機能を果たす部分であり、フック部71の係合部71aに相当する係合部88cを有する。
【0070】
第1の実施の形態と同様に、ロータリーピック92は、駆動爪92aが溝状段差部88bの係合部88cから駆動力を受けることで回転軸91を中心に回転する。また、カム部96及びカムスプリング93の作用によって、ロータリーピック92は、実質的に一方向(図9(a)でいう時計方向)にのみ回転する。
【0071】
かかる構成において、第1の実施の形態におけるプランジャ70の往復動作に代わってスイングアーム88が上下方向に回動するが、溝状段差部88bとロータリーピック92との作用上の関係は、第1の実施の形態における溝状段差部70aとロータリーピック66との関係と同様であり、動作の遷移も図5に示すものと同様となる。
【0072】
また、図9(a)に示すように、駆動検出部CS2が、ロータリーピック96に近接して設けられる。駆動検出部CS2は、各リード83に対応して各リード83の先端部の下方に配設される。駆動検出部CS2の構成、動作は、第1の実施の形態における駆動検出部CSと同様である。
【0073】
本実施の形態によれば、発音体の適切な発音を確保しつつ、エネルギ消費を低減させること、及びPWMテーブル更新により適切な弾奏状態を長期維持することに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。それだけでなく、パルス幅変調による段階的制御により、ロータリーピック92の駆動爪92aと溝状段差部88bの係合部88cとの係合時の衝撃が緩和されると共に、スイングアーム88の復帰行程の後半でデューティを増加させたことで、スイングアーム88の復帰速度が遅くなり、スイングアーム88と上限ストッパ90との当接時の衝撃が緩和される。従って、発生点NS1、NS6に相当する当接、係合時においてメカノイズを低減させることに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0074】
なお、第1、第2の実施の形態において、発音体としてリードを例示したが、これに限定されるものではなく、物理的、磁気的問わず、何らかの作用を及ぼすことで、アコースティックな発音をするもの、例えば、機械的に励振されて発音する「弦」や「音板」のような発音体であっても本発明を適用可能である。例えば、金属製や木製等の板状発音体も含まれる。また、アクチュエータCYL1、FLAT2への駆動エネルギの供給、制御はパルス幅変調により行うようにしたが、これに限るものでなく、時間的に変化させることができれば他の手段であってもよい。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1によれば、発音体の適切な発音を確保しつつ、エネルギ消費を低減させることができる。
【0076】
本発明の請求項4によれば、アクチュエータと発音体作用部材との係合時の衝撃を緩和して、発音体の適切な発音を確保しつつ、メカノイズを低減させることができる。
【0077】
本発明の請求項8によれば、発音作用手段とストッパとの当接時の衝撃を緩和して、メカノイズを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る演奏装置の制御機構の構成を示すブロック図である。
【図2】本演奏装置の平面図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】アクチュエータの平面図(同図(a))、同図(a)のF1矢視図(同図(b))、並びに、ロータリーピック及びその近傍を取り出して上方からみた平面図(同図(c))である。
【図5】アクチュエータの要部の動作の遷移を示す図である。
【図6】アクチュエータの要部の拡大図であり、特に、駆動検出部近傍を示す図である。
【図7】PWM制御波形及びプランジャのストローク位置を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る演奏装置の平面図である。
【図9】同演奏装置の側面図(同図(a))、同図(a)の左方からみた要部を示す正面図(同図(b))、並びに、溝状段差部及びその近傍の部分拡大図(同図(c))である。
【符号の説明】
11 CPU(駆動制御手段の一部)、 13 メモリ(記憶手段)、 17ドライバ(駆動制御手段の一部)、 61、83 リード(発音体)、 66、92 ロータリーピック(発音体作用部材、発音作用手段の一部)、 66a駆動爪、 69 プランジャスプリング(復帰手段)、 70 プランジャ、72 上クッション部(ストッパ)、 89 スイングアームスプリング(復帰手段)、 90 上限ストッパ(ストッパ)、 CYL1、FLAT2 アクチュエータ(発音作用手段の一部)、 CS、CS2 駆動検出部(作用状態検出手段)
【発明の属する技術の分野】
本発明は、電気等の駆動エネルギを与えて発音体作用部材でリード等の発音体を発音させる演奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バレルドラムを用いることなく、ソレノイドコイル等の駆動手段を用いて、リード等の発音体に対して弾く等のように作用し、発音体を発音させるようにしたオルゴール型等の演奏装置が知られている。
【0003】
例えば、本出願人により既に提案されている提案技術の演奏装置(特願2002−079132号)の1つでは、外周部に複数の駆動爪を設けた発音体作用部材としての回転部材と、フラットコイルを設けたアクチュエータとしてのスイングアームとを設け、形成した磁場に上記フラットコイルを介在させ、該フラットコイルに通電すると、上記スイングアームが回動するようにし、スイングアームの自由端部により回転部材の駆動爪が駆動されて回転部材が回転すると、他の駆動爪でリードが弾かれ発音するように構成されている。
【0004】
また、同じく提案されている提案技術の他の演奏装置では、上記発音体作用部材としての回転部材の駆動爪を、ソレノイドコイルにより往復動作するアクチュエータとしてのプランジャに固定的に設けた溝部に係合させて駆動し、同様にリードを弾くようにしている。あるいは、回転部材を用いることなくソレノイドコイルでプランジャを往復動作させ、プランジャに固定的に設けた駆動部でリードを直接弾くようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案技術の演奏装置では、リードを弾く時、すなわち、発音体への作用時に最も大きな動力を必要とするのに対し、スイングアームやプランジャ等のアクチュエータには、その動作行程の多くにおいて十分な駆動エネルギが一律に与えられるため、大きなエネルギを必要としない動作行程においても大電力が消費され、エネルギが無駄であるという問題があった。
【0006】
また、回転部材等の発音体作用部材とアクチュエータとが、必要以上の駆動エネルギにより強く係合、当接することで、大きなメカノイズが発生するという問題があった。
【0007】
また、プランジャ等、往復動作する往復部材がストッパに当接してその行程終了位置が規定される場合は、往復部材とストッパとの当接によるメカノイズも無視できない場合があった。
【0008】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その第1の目的は、発音体の適切な発音を確保しつつ、エネルギ消費を低減させることができる演奏装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の第2の目的は、メカノイズを低減させることができる演奏装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために本発明の請求項1の演奏装置は、複数の発音体と、前記発音体に作用することで該発音体を発音させることが可能な発音体作用部材と、前記発音体作用部材を駆動するアクチュエータと、前記アクチュエータに対して駆動エネルギを供給して該アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを有し、前記駆動制御手段は、前記発音体作用部材による前記発音体への作用時に対応するタイミングでは、非作用時に対応するタイミングに比し、大きい駆動エネルギを前記アクチュエータに対して供給することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、最も大きな動力が必要とされる、発音体作用部材による発音体への作用時に対応するタイミングでは、非作用時に対応するタイミングに比し、大きい駆動エネルギがアクチュエータに対して供給されるので、作用時には、最大の動力で適切な発音がなされると共に、作用時以外では、駆動エネルギが節約される。よって、発音体の適切な発音を確保しつつ、エネルギ消費を低減させることができる。
【0012】
上記第2の目的を達成するために本発明の請求項4の演奏装置は、複数の発音体と、前記発音体に作用することで該発音体を発音させることが可能な発音体作用部材と、前記発音体作用部材と係合して該発音体作用部材を駆動するアクチュエータと、前記アクチュエータに対して駆動エネルギを供給して該アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを有し、前記駆動制御手段は、前記アクチュエータと前記発音体作用部材との係合直前に対応するタイミングでは、前記発音体作用部材による前記発音体への作用時に対応するタイミングに比し、小さい駆動エネルギを前記アクチュエータに対して供給することを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、メカノイズが発生しやすいアクチュエータと発音体作用部材との係合直前に対応するタイミングでは、発音体作用部材による発音体への作用時に対応するタイミングに比し、小さい駆動エネルギがアクチュエータに対して供給されるので、作用時には、大きい動力でアクチュエータが速やかに動作して適切な発音がなされると共に、アクチュエータと発音体作用部材との係合時には、アクチュエータの動作が遅くなって係合時の衝撃が緩和される。よって、発音体の適切な発音を確保しつつ、メカノイズを低減させることができる。
【0014】
上記第2の目的を達成するために本発明の請求項8の演奏装置は、複数の発音体と、発音体作用部材を有し、往復動作を伴って前記発音体作用部材により前記発音体に作用することで該発音体を発音させる発音作用手段と、前記発音作用手段に対して駆動エネルギを供給して前記発音作用手段を往方向に駆動する駆動制御手段と、前記発音作用手段を復方向に付勢して原位置に復帰させる復帰手段と、前記発音作用手段と当接して該発音作用手段の復行程終了位置を規定するストッパとを有し、前記駆動制御手段は、前記発音作用手段と前記ストッパとの当接直前に対応するタイミングで、前記発音作用手段を往方向に付勢するための駆動エネルギを前記発音作用手段に対して供給することで、前記発音作用手段の復帰動作を抑制することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、メカノイズが発生しやすい発音作用手段とストッパとの当接直前に対応するタイミングで、発音作用手段を往方向に付勢するための駆動エネルギが供給されることでその復帰動作が抑制されるので、発音作用手段とストッパとの当接直前には、発音作用手段の復帰動作が遅くなって当接時の衝撃が緩和される。よって、メカノイズを低減させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る演奏装置の制御機構の構成を示すブロック図である。
【0018】
本装置は、CPU11に、バス15を通じて、第1ROM12、メモリ13、MIDIインターフェイス(MIDII/F)14、第2ROM18、駆動検出部CS及びドライバ17が接続されて構成される。CPU11は、本装置全体の制御を司る。第1ROM12は、不図示のプログラムROM、データROM及びワーキングROMで構成され、CPU11が実行する制御プログラムや各種データ等を記憶する。MIDII/F14は、不図示のMIDI機器等からの演奏データをMIDI(Musical Instrument Digital Interface)信号として入力する。メモリ13はRAM等で構成され、演奏データ等の各種データを記憶するほか、MIDII/F14から入力された演奏データも記憶することができる。第2ROM18は、パラメータテーブル等を記憶している。ドライバ17は、後述するアクチュエータCYL1を駆動制御する。
【0019】
図2は、本実施の形態に係る演奏装置の平面図である。図3は図2のA−A線に沿う断面図を示す。図4(a)はアクチュエータCYL1の平面図、同図(b)は同図(a)のF1矢視図である。また、同図(c)は、後述するロータリーピック66及びその近傍を取り出して上方からみた平面図である。
【0020】
本装置は例えばオルゴール装置として構成され、アクチュエータCYL1を電気的に駆動制御して、後述するリード61を個々に弾く(乃至撥く)ように作用して発音させる(以下、「弾奏」と表現する)ように構成される。
【0021】
図2、図3に示すように、センターブロック63に各リード基端部62が固定され、各リード61が、対応する基端部62から延設される。各リード61は、外周方向に向かって平面的に放射状に複数(例えば20本)延びている。
【0022】
アクチュエータCYL1は、リード61に対応して設けられ、図3に示すように、ソレノイドコイル68、プランジャ70、プランジャスプリング69、フック部71、上下ヨーク64、65等を備える。なお、上下ヨーク64、65は全アクチュエータCYL1に共通のものとして構成され、構成が簡単になっている。すなわち、上下ヨーク64、65は、いずれも円盤状に形成され、センターブロック63にヨークスペーサ67で適当な間隔が保たれて略平行に配設される。
【0023】
ソレノイドコイル68は、上下ヨーク64、65間に配設される。プランジャ70は、ソレノイドコイル68内に内装され、上下方向に往復運動可能に構成されている。また、プランジャ70の下方にはプランジャスプリング69が取り付けられており、プランジャスプリング69はプランジャ70を常に上方に付勢している。ソレノイドコイル68に駆動電流が供給されると磁力が発生し、プランジャ70は下方に移動する。駆動電流が遮断されると、プランジャ70はプランジャスプリング69による付勢力によって上昇して元の初期位置に復帰する。
【0024】
プランジャ70の上部にはフック部71が取り付けられており、フック部71とプランジャ70との間に溝状段差部70aが形成される。溝状段差部70a内において、フック部71の下端部が後述する係合部71aを構成する。アクチュエータCYL1内の上部、下部にはそれぞれ、上、下クッション部72、73が設けられ、プランジャ70(及びフック部71)の上下運動の衝撃が吸収される。
【0025】
また、リード61の先端部に近接してロータリーピック66が各リード61に対応して配設される。ロータリーピック66の外周部には、複数(例えば4つ)の駆動爪66a(66a1〜66a4、図5参照)が一体に形成される。ロータリーピック66には、四角形のカム部76が両面に固定的に設けられると共に、カムスプリング75が近接して設けられる。ロータリーピック66は、駆動爪66aが溝状段差部70aの係合部71aから駆動力を受けることで回転軸74を中心に回転する。後述するように、カム部76及びカムスプリング75の作用によって、ロータリーピック66は、実質的に一方向(図3でいう時計方向)にのみ回転する。
【0026】
カムスプリング75は金属等の板状弾性部材で構成され、図4(b)に示すように、コ字状に形成される。カムスプリング75は、一端部が装置本体に対して固定的に取り付けられる一方、他端部がロータリーピック66を挟むようにして、カム部76をリード61から離間する方向に常に付勢する。なお、カム部76の4隅は略弧状に処理されている。
【0027】
また、駆動検出部CSは、ロータリーピック66に近接して設けられる。駆動検出部CSは、各リード61に対応して各リード61の先端部の下方に配設される。駆動検出部CSの構成は後述する。
【0028】
図5は、アクチュエータCYL1の要部の動作の遷移を示す図である。アクチュエータCYL1は、後述するように、パルス幅変調(PWM)によって駆動制御されて、プランジャ70が往復動作する。
【0029】
まず、同図(a)に示すように、初期位置では、溝状段差部70a内にロータリーピック66の駆動爪66a1が入り込んで、駆動爪66a1がプランジャ70に係止された状態となっている。次に、ソレノイドコイル68に通電されると、プランジャ70(及びフック部71)が下降を開始し、係合部71aが駆動爪66a1に当接し(同図(b))、ロータリーピック66が時計方向に回転して、係合部71aに係合している駆動爪66a1とは対称位置にある駆動爪66a3がリード61の先端部を弾いて発音させる(同図(c)、(d))。このとき、カムスプリング75の反力によりカム部76を介してロータリーピック66に与えられる回転駆動力の方向が、一時的に反時計方向となるが、係合部71aによる時計方向への回転駆動力がそれに勝っているので、ロータリーピック66は反時計方向に回転することがない。
【0030】
プランジャ70がさらに下降していくと、リード61を弾いた駆動爪66a3はリード61から離間していき、やがて、カムスプリング75の反力によりロータリーピック66に与えられる回転駆動力の方向が、時計方向に戻り、ロータリーピック66の駆動爪66a4がフック部71に当接してロータリーピック66の回転が停止する(同図(e))。プランジャ70がさらに下降すると、やがて下クッション部73に当接し、下死点である下降端位置、すなわち、往行程終了位置に到達する(同図(f))。
【0031】
次に、ソレノイドコイル68への通電が遮断されると、プランジャスプリング69による反力によってプランジャ70は上昇を開始する。しかし、ロータリーピック66には、カムスプリング75によって依然として時計方向への回転駆動力が付与されているから、プランジャ70が上昇しても、ロータリーピック66は反時計方向に回転することがない(同図(g))。
【0032】
プランジャ70が上昇し初期位置近傍まで戻って、ロータリーピック66の駆動爪66a4の位置に溝状段差部70aが来ると(同図(h))、カムスプリング75による時計方向への回転駆動力によってロータリーピック66が時計方向に回転し、駆動爪66a4が溝状段差部70aに再度入り込んで、プランジャ70に係止された状態となる。それとほぼ同時に、上クッション部72にフック部71が当接する。これによって、元の初期状態に復帰する(同図(i))。このようにして、リード61を1回発音させるための発音動作行程が完了する。
【0033】
ここで、発音動作行程では、一定のタイミングでメカノイズが発生する。例えば、係合部71aが駆動爪66a1に当接する時(発生点NS1、同図(b))、駆動爪66a3がリード61の先端部に接触する時(発生点NS2、同図(c))、駆動爪66a4がフック部71に当接する時(発生点NS3、同図(e))、プランジャ70が下クッション部73に当接する時(発生点NS4、(同図(f))、駆動爪66a4が溝状段差部70aに入り込んでプランジャ70に係止される時(発生点NS5、(同図(i))、及び、上クッション部72にフック部71が当接する時(発生点NS6、(同図(i))には、主として衝撃音によるメカノイズが発生する。
【0034】
図6は、アクチュエータCYL1の要部の拡大図であり、特に、駆動検出部CS近傍を示す。同図において、ロータリーピック66の駆動爪66aに付された「A〜D」は、動作行程における駆動爪66aの位置を示す。例えば、「A」はプランジャ70が上昇している時点(図5(g)にほぼ対応)、「B」はロータリーピック66がプランジャ70による回動駆動を待ち受けている時点(図5(a)〜(b)にほぼ対応)、「C」は駆動爪66aがリード61を弾奏し始める時点(図5(c)にほぼ対応)、「D」は弾奏完了時点(図5(d)〜(e)にほぼ対応)における駆動爪66aの各位置を示している。
【0035】
駆動検出部CSは、導電体で弾性を有する第1、第2接点リーフ52、53が、絶縁体51を挟んで構成される。第1接点リーフ52は、駆動爪66aと接触し得る位置まで上方に延設されている。第2接点リーフ53の上部において、第1接点リーフ52に対向する面には、接点メイクポイントとなる接点部53aが形成される。
【0036】
弾奏完了直後に、駆動爪66aが「D」位置から「A」位置に移行するとき、駆動爪66aが第1接点リーフ52を確実に押圧する。すると、第1接点リーフ52の上部が第2接点リーフ53側に撓み、第2接点リーフ53の接点部53aに第1接点リーフ52が当接することで接点メイクする。これにより、駆動爪66aによるリード61の弾奏完了が検出される。この検出信号はCPU11に送られる。
【0037】
次に、パルス幅変調(PWM)によるアクチュエータCYL1の駆動制御について説明する。
【0038】
図7は、PWM制御波形及びプランジャ70のストローク位置を示す図である。同図において、PWM制御波形PDは、縦軸に駆動パルスのデューティ(duty)(%)、横軸に時間(msec)をとったものであり、プランジャ70のストローク位置波形STは、プランジャ70(及びフック部71)の所期位置を「0」とした場合の下方への移動距離(mm)を縦軸にとって、PWM制御波形PDに対応させて示したものである。なお、各時刻tは、例えば、演奏データ中のキーオンイベントデータを受けた時点を基準とした経過時間に相当する。
【0039】
PWM制御波形PDは、アクチュエータCYL1に供給する駆動エネルギの時間的変化に相当するものであり、不図示のPWMテーブル(所定テーブル)によって規定される。PWMテーブルは、動作行程を複数段階に分けた時間区間(例えば、t2−t1)とデューティとをパラメータとして対応付けたものであり、随時更新可能なように、例えばメモリ13に記憶されるものとする。一例として、PWMテーブルの初期設定では、デューティは、時刻t1〜t2でh1(例えば10%)、時刻t2〜t3でh2(例えば30%)、時刻t3〜t4でh3(例えば100%)、時刻t4〜t5でh4(例えば0%)、時刻t5〜t6でh5(例えば15%)というように、多段階に設定されている。
【0040】
同図における時間区間と図5で説明した動作遷移図との対応関係は、ほぼ次のようになっている。すなわち、初期状態(図5(a))において、演奏データに基づいて、駆動パルスが時刻t1で立ち上がる。そして、プランジャ70は、時刻t1〜t2において、図5(a)〜(b)に示すように動作し、時刻t2〜t3において、図5(b)〜(c)に示すように動作し、時刻t3〜t4において、図5(c)〜(f)に示すように動作し、時刻t4〜t5において、図5(g)〜(h)に示すように動作し、時刻t5〜t6において、図5(h)〜(i)に示すように動作する。
【0041】
ここで、時刻t3〜t4においてデューティが最大となっているのは、リード61を実際に弾くために最大の動力が必要とされるからである。一方、これ以外の時間区間では、デューティを低くして、消費電力を低減させている。例えば、時刻t1〜t2ではプランジャ70が空走するだけ、時刻t2〜t3ではこれにロータリーピック66の空走が加わるだけである。また、時刻t4以降は、実質的に駆動力を必要としない。従って、これらの時間区間では、低いデューティで足りる。
【0042】
このようなデューティの段階的制御は、省電力だけでなく、メカノイズ防止にも寄与している。例えば、時刻t1〜t2において、デューティが低くなっているので(h1)、一律に高い(例えば100%)デューティで駆動した場合に比し、プランジャ70の空走速度が遅くなる。そのため、図5(b)に示す、係合部71aとロータリーピック66の駆動爪66aとの当接の衝撃が緩和される。これにより、発生点NS1におけるメカノイズが低減する。
【0043】
また、時刻t4以降では、プランジャ70がプランジャスプリング69によって上昇するので、デューティを「0」としたままでもプランジャ70の復帰は確保される。しかし、プランジャスプリング69の付勢力によるプランジャ70の復帰動作は速く、上クッション部72にフック部71が当接する際の衝撃音が大きい。そこで、時刻t5〜t6において、デューティをあえて一旦増加させることで(h5)、両者の当接直前にブレーキをかけ、当接の衝撃を緩和している。これにより、図5(i)に示す発生点NS6におけるメカノイズが低減する。
【0044】
また、本実施の形態では、駆動検出部CSの検出結果に基づきPWMテーブルを更新するようにしている。例えば、駆動検出部CSにより、リード61の弾奏完了時刻Tが検出されたとする。時刻t3との差ΔTを、ΔT=T−t3により求め、差ΔTに基づいてPWMテーブルを書き替える。CPU11は、最新のPWMテーブルを参照してPWM制御を行う。PWMテーブルの更新は、例えば次のようになされる。
【0045】
所定値K1(例えば0.2msec)、K2(例えば0.5msec)と比較して、ΔT<K1である場合は、弾奏状態が「正常」であると判定される。K1≦ΔT≦K2である場合は、弾奏ミスに近い「弾奏不良」と判定される。K2<ΔTである場合は、「弾奏ミス」と判定される。なお、「弾奏ミス」の場合は、警告音等を発して通知するようにしてもよい。「弾奏不良」の場合は、次の変更(a)〜(c)のようにパラメータを変更する。
【0046】
変更(a)時刻t3〜t4の時間区間を後方(遅くする方向)へスライドさせる。
【0047】
変更(b)時刻t3を前方(早める方向)へずらす、及び/又は時刻t4を後方へずらして、時刻t3〜t4の時間区間を広げる。
【0048】
変更(c)時刻t3〜t4の時間区間のデューティが100%となっていない場合においては、同区間のデューティを増加させる。
【0049】
変更(d)時刻t2〜t3の時間区間のデューティを増加させる。
【0050】
ここで、上記変更(a)、(b)について、1回の補正で移動させる時間区間や時刻の量は、予め定めた所定時間とする。あるいは、差ΔTに基づいて、1回の補正で差ΔTが「0」となるように補正するようにしてもよい。また、上記変更(c)、(d)について、1回の補正で増加させるデューティの量は、予め定めた所定量とする。例えば、変更(c)では、(t4−t3)×h3×0.1msecだけ増加させる。
【0051】
上記変更(a)〜(d)は、基本的には、弾奏時及び/又は弾奏前の供給駆動エネルギを増加させる方向にパラメータを補正するものである。なお、同様の効果が得られるのであれば、パラメータの補正の態様は、例示した上記変更(a)〜(d)の態様に限定されない。
【0052】
PWMテーブルの更新は、弾奏毎または曲毎に行う。あるいはユーザが希望する任意のタイミングで行えるようにすれば、リード61、ロータリーピック66、フック部71またはプランジャ70の摩耗により弾奏タイミングにずれが生じても、最適な弾奏動作を容易に回復することができる。また、PWMテーブルは、各アクチュエータCYL1毎に設けてもよい。そのようにすれば、各アクチュエータCYL1毎の摩耗等の状況に対応して一層適切に駆動制御することができる。
【0053】
本実施の形態によれば、最大の動力が必要とされる時刻t3〜t4においてデューティを最大とし、それ以外の時ではデューティを低くしたので、リード61の適切な弾奏を確保しつつ無駄な消費電力が低減する。よって、発音体の適切な発音を確保しつつ、エネルギ消費を低減させることができる。
【0054】
また、プランジャ70とロータリーピック66の駆動爪66aとが当接する前の段階である時刻t1〜t2において、デューティを低く設定したので、係合部71aと駆動爪66aとの当接時の衝撃を緩和して、メカノイズを低減させることができる。
【0055】
また、プランジャ70の復帰行程の後半である時刻t5〜t6において、デューティを増加させるようにしたので、プランジャ70の復帰速度が遅くなり、上クッション部72とフック部71との当接時の衝撃を緩和して、メカノイズを低減させることができる。
【0056】
また、検出した弾奏完了時刻Tに基づきPWMテーブルを更新するようにしたので、適切な弾奏状態を長期に亘って維持することができる。
【0057】
なお、発生点NS2、NS3、NS4、NS5におけるメカノイズの抑制は、デューティ変更制御だけでは容易に実現できない。ただし、発生点NS2については、リード61用のダンパを設けることで、特に連続弾奏時に振動中のリード61に再接触する際に生じる接触音が抑制される。また、発生点NS3、NS5については、フック部71及びプランジャ70の駆動爪66aが当接する各部分を防音材料で構成すれば、衝突音が緩和される。
【0058】
特に、発生点NS3については、駆動爪66aがフック部71に当接する際、すなわち、図6において、駆動爪66aの位置が「D」から「A」へ移行する際に、駆動爪66aが第1接点リーフ52を押圧することで、ロータリーピック66が第1接点リーフ52から逆転方向の反力を受けるので、駆動爪66aがフック部71に当接する直前に、ロータリーピック66の回転速度が遅くなる。そのため、これによっても当接の衝撃が緩和され、メカノイズが減少する。従って、駆動検出部CSは、弾奏完了時刻Tの検出機能だけでなく、発生点NS3でのメカノイズ低減機能を併有するといえる。
【0059】
また、発生点NS4については、弾奏ミスが生じない程度に時刻t4を早めれば、プランジャ70が下クッション部73に当接する直前にプランジャ70の速度が遅くなり、当接の衝撃音が緩和される。
【0060】
なお、本実施の形態では、リード61を、ロータリーピック66という発音体作用部材を介してプランジャ70(及びフック部71)で弾奏するようにした場合を例示したが、時刻t5〜t6でデューティを一旦上げて発生点NS6におけるメカノイズを抑制する効果を奏する上では、発音体作用部材を介して弾奏する構成に限定されない。例えば、プランジャ70に固定的に設けた弾奏部でリード61を直接弾奏するような構成であっても、時刻t5〜t6でのデューティ増加によるメカノイズ抑制効果を得ることができる。
【0061】
(第2の実施の形態)
次に、図1、図5、図7〜図9を用いて本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0062】
図8は、第2の実施の形態に係る演奏装置の平面図、図9は、同装置の側面図(同図(a))、同図(a)の左方からみた要部を示す正面図(同図(b))、並びに、溝状段差部及びその近傍の部分拡大図(同図(c))である。
【0063】
本実施の形態では、制御機構の構成は第1の実施の形態と同様で基本的に図1に示す通りであるが、アクチュエータとして、アクチュエータCYL1に代えてフラットコイル型のアクチュエータFLAT2が採用される。また、駆動検出部CSに代えて、駆動検出部CS2が採用される。アクチュエータFLAT2の駆動制御は、第1の実施の形態と同様にパルス幅変調(PWM)により行われ(図7参照)、PWMテーブルの更新も同様にして行われる。
【0064】
図8に示すように、ベースプレート81に対して固定された基端部82から、発音音高の異なる複数本の発音体であるリード83が櫛歯状に延設される。また、リード83の先端部に近接してロータリーピック92が各リード83に対応して配設される。
【0065】
アクチュエータFLAT2は、図9(a)に示すように、マグネット84、ヨーク85、スイングアーム88及びフラットコイル86等で構成される。また、スイングアーム88を駆動する力を発生させるための磁場形成手段は、ネオジ系等の希土類磁石であるマグネット84とヨーク85とで構成される。
【0066】
すなわち、マグネット84は、ベースプレート81上に、リード83に対応してリード83の並び方向に配列固定される。ヨーク85は、マグネット84間に配設され、従って、マグネット84とヨーク85とが交互に配列されている。ヨーク85は、隣接するマグネット84間にその下端部85aが挟着されると共に、その上端部85bが上方に延出し、これにより、マグネット84の上方であって隣接するヨーク85の上端部85b同士の間に磁場が形成される。
【0067】
図9(a)に示すように、スイングアーム88は、回動軸87を中心として自由端部88aが上下方向に回動自在に構成される。スイングアーム88の回動軸87近傍にはスイングアームスプリング89が設けられ、スプリング89はスイングアーム88を同図時計方向に常に付勢している。同図(a)ではスイングアーム88の回動途中が示されており(スイングアーム88(P1))、初期状態では、スイングアーム88は、スプリング89による付勢力により上限ストッパ90に当接している(スイングアーム88(P0)で示す位置)。下限ストッパ95はスイングアーム88の回動の終了位置を規定する。各スイングアーム88間には、横ガイド94が配設され(図8)、横ガイド94によってスイングアーム88の横方向(並び方向)への移動が規制される。
【0068】
フラットコイル86は板状に形成され、各スイングアーム88に取り付けられる。フラットコイル86は、上下方向及びリード83の長手方向の双方に対して略平行に設けられる。フラットコイル86は、ヨーク85の上端部85b間に形成された磁場に介在し、フラットコイル86に通電したとき、フレミングの左手の法則により、対応するスイングアーム88が下方に回動するようになっている。なお、各フラットコイル86への通電を解除すると、対応するスイングアーム88は自重により元の初期位置に復帰する。
【0069】
第1の実施の形態と同様に、ロータリーピック92の外周部には複数(例えば4つ)の駆動爪92aが一体に形成され、四角形のカム部96が両面に固定的に設けられると共に、カムスプリング93が近接して設けられる。スイングアーム88にはまた、第1の実施の形態における溝状段差部70aと同様の溝状段差部88bが自由端部88aに一体に形成される。図9(c)に示すように、溝状段差部88bは第1の実施の形態の溝状段差部70aと同様の機能を果たす部分であり、フック部71の係合部71aに相当する係合部88cを有する。
【0070】
第1の実施の形態と同様に、ロータリーピック92は、駆動爪92aが溝状段差部88bの係合部88cから駆動力を受けることで回転軸91を中心に回転する。また、カム部96及びカムスプリング93の作用によって、ロータリーピック92は、実質的に一方向(図9(a)でいう時計方向)にのみ回転する。
【0071】
かかる構成において、第1の実施の形態におけるプランジャ70の往復動作に代わってスイングアーム88が上下方向に回動するが、溝状段差部88bとロータリーピック92との作用上の関係は、第1の実施の形態における溝状段差部70aとロータリーピック66との関係と同様であり、動作の遷移も図5に示すものと同様となる。
【0072】
また、図9(a)に示すように、駆動検出部CS2が、ロータリーピック96に近接して設けられる。駆動検出部CS2は、各リード83に対応して各リード83の先端部の下方に配設される。駆動検出部CS2の構成、動作は、第1の実施の形態における駆動検出部CSと同様である。
【0073】
本実施の形態によれば、発音体の適切な発音を確保しつつ、エネルギ消費を低減させること、及びPWMテーブル更新により適切な弾奏状態を長期維持することに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。それだけでなく、パルス幅変調による段階的制御により、ロータリーピック92の駆動爪92aと溝状段差部88bの係合部88cとの係合時の衝撃が緩和されると共に、スイングアーム88の復帰行程の後半でデューティを増加させたことで、スイングアーム88の復帰速度が遅くなり、スイングアーム88と上限ストッパ90との当接時の衝撃が緩和される。従って、発生点NS1、NS6に相当する当接、係合時においてメカノイズを低減させることに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0074】
なお、第1、第2の実施の形態において、発音体としてリードを例示したが、これに限定されるものではなく、物理的、磁気的問わず、何らかの作用を及ぼすことで、アコースティックな発音をするもの、例えば、機械的に励振されて発音する「弦」や「音板」のような発音体であっても本発明を適用可能である。例えば、金属製や木製等の板状発音体も含まれる。また、アクチュエータCYL1、FLAT2への駆動エネルギの供給、制御はパルス幅変調により行うようにしたが、これに限るものでなく、時間的に変化させることができれば他の手段であってもよい。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1によれば、発音体の適切な発音を確保しつつ、エネルギ消費を低減させることができる。
【0076】
本発明の請求項4によれば、アクチュエータと発音体作用部材との係合時の衝撃を緩和して、発音体の適切な発音を確保しつつ、メカノイズを低減させることができる。
【0077】
本発明の請求項8によれば、発音作用手段とストッパとの当接時の衝撃を緩和して、メカノイズを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る演奏装置の制御機構の構成を示すブロック図である。
【図2】本演奏装置の平面図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】アクチュエータの平面図(同図(a))、同図(a)のF1矢視図(同図(b))、並びに、ロータリーピック及びその近傍を取り出して上方からみた平面図(同図(c))である。
【図5】アクチュエータの要部の動作の遷移を示す図である。
【図6】アクチュエータの要部の拡大図であり、特に、駆動検出部近傍を示す図である。
【図7】PWM制御波形及びプランジャのストローク位置を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る演奏装置の平面図である。
【図9】同演奏装置の側面図(同図(a))、同図(a)の左方からみた要部を示す正面図(同図(b))、並びに、溝状段差部及びその近傍の部分拡大図(同図(c))である。
【符号の説明】
11 CPU(駆動制御手段の一部)、 13 メモリ(記憶手段)、 17ドライバ(駆動制御手段の一部)、 61、83 リード(発音体)、 66、92 ロータリーピック(発音体作用部材、発音作用手段の一部)、 66a駆動爪、 69 プランジャスプリング(復帰手段)、 70 プランジャ、72 上クッション部(ストッパ)、 89 スイングアームスプリング(復帰手段)、 90 上限ストッパ(ストッパ)、 CYL1、FLAT2 アクチュエータ(発音作用手段の一部)、 CS、CS2 駆動検出部(作用状態検出手段)
Claims (8)
- 複数の発音体(61)と、
前記発音体に作用することで該発音体を発音させることが可能な発音体作用部材(66)と、
前記発音体作用部材を駆動するアクチュエータ(CYL1)と、
前記アクチュエータに対して駆動エネルギを供給して該アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段(11、17)とを有し、
前記駆動制御手段は、前記発音体作用部材による前記発音体への作用時に対応するタイミングでは、非作用時に対応するタイミングに比し、大きい駆動エネルギを前記アクチュエータに対して供給することを特徴とする演奏装置。 - 前記発音体作用部材による前記発音体への作用状態を検出する作用状態検出手段(CS)を有し、前記駆動制御手段は、前記作用状態検出手段により検出された作用状態に基づいて、前記発音体作用部材による前記発音体への作用時及び作用時直前の少なくとも一方に対応するタイミングにおいて前記アクチュエータに供給する駆動エネルギを変化させることを特徴とする請求項1記載の演奏装置。
- 前記発音体作用部材による前記発音体への作用状態を検出する作用状態検出手段を有し、前記駆動制御手段は、前記作用状態検出手段により検出された作用状態に基づいて、前記発音体作用部材による前記発音体への作用時に対応する駆動エネルギの供給タイミングを補正することを特徴とする請求項1記載の演奏装置。
- 複数の発音体と、
前記発音体に作用することで該発音体を発音させることが可能な発音体作用部材と、
前記発音体作用部材と係合して該発音体作用部材を駆動するアクチュエータと、
前記アクチュエータに対して駆動エネルギを供給して該アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段とを有し、
前記駆動制御手段は、前記アクチュエータと前記発音体作用部材との係合直前に対応するタイミングでは、前記発音体作用部材による前記発音体への作用時に対応するタイミングに比し、小さい駆動エネルギを前記アクチュエータに対して供給することを特徴とする演奏装置。 - 前記駆動制御手段は、パルス変調により前記駆動エネルギを変化させることで前記アクチュエータを駆動制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の演奏装置。
- 前記駆動エネルギの大きさを決定するための所定テーブルを記憶する記憶手段を有し、前記駆動制御手段は、前記記憶手段に記憶された所定テーブルを参照して前記アクチュエータを駆動制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の演奏装置。
- 前記発音体作用部材による前記発音体への作用状態を検出する作用状態検出手段と、前記作用状態検出手段により検出された作用状態に基づいて、前記記憶手段に記憶された所定テーブルの内容を更新する更新手段とを有することを特徴とする請求項6記載の演奏装置。
- 複数の発音体(61)と、
発音体作用部材(66)を有し、往復動作を伴って前記発音体作用部材により前記発音体に作用することで該発音体を発音させる発音作用手段(CYL1、66)と、
前記発音作用手段に対して駆動エネルギを供給して前記発音作用手段を往方向に駆動する駆動制御手段(11、17)と、
前記発音作用手段を復方向に付勢して原位置に復帰させる復帰手段(69)と、
前記発音作用手段と当接して該発音作用手段の復行程終了位置を規定するストッパ(72)とを有し、
前記駆動制御手段は、前記発音作用手段と前記ストッパとの当接直前に対応するタイミングで、前記発音作用手段を往方向に付勢するための駆動エネルギを前記発音作用手段に対して供給することで、前記発音作用手段の復帰動作を抑制することを特徴とする演奏装置。
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