JP2004012423A - 光透過性対象物の検査方法及び装置 - Google Patents

光透過性対象物の検査方法及び装置 Download PDF

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Masahiko Soeda
添田 正彦
Atsushi Okazawa
岡沢 敦司
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Abstract

【課題】複数の照明方式を採用することなく、光透過性の対象物の表面及び内部の品質を高精度に検査できるようにする。
【解決手段】光透過性の板状の対象物Wの下面に沿って、所定の基準パターンが形成されている基準板14を配置し、該基準板14を、前記対象物Wの下面に沿って所定量ずつ移動させながら、該対象物Wの上方からカメラ12により前記基準パターンを撮像して観察し、良品観察時との差に基づいて、同対象物Wの欠陥を検出する。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、光透過性対象物の検査方法及び装置、特に透明なフィルムやガラス等のような光透過性の製品の品質検査に適用して好適な、光透過性対象物の検査方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光透過性を有する透明な板あるいはフィルム(シートを含む)からなる製品では、その用途によっては表面(裏面)及び内部の状態が均一であることが要求される場合がある。このような板状あるいはフィルム状の製品(対象物)については、その表面及び内部の状態に関して所定の品質を満たしていることを確認するために、以下のような検査項目について検査する必要がある。
【0003】
表面状態の検査すべき欠陥としては、(1)傷の有無、(2)クラック(割れ、欠け、ヒビ)の有無、(3)異物(対象物を構成する材質とは異なるゴミや液体といった物質)の付着、(4)突起(対象物を構成する材質が表面に飛び出している)の有無、(5)対象物の厚みの変化等がある。
【0004】
又、内部状態の検査すべき欠陥としては、(1)泡(気体あるいは液体)の混入、(2)クラックの有無、(3)異物(対象物を構成する材質とは異なるゴミや液体といった物質)の混入、(4)対象物の組成変化等がある。
【0005】
以上のような欠陥の検査は目視でも行なわれているが、検査装置による自動化も行なわれている。目視検査の場合は、対象物を直接観察して検査する方法、あるいはCCD(Charge  Coupled Device)カメラ等で撮像した画像を観察して検査する方法が用いられている。
【0006】
自動検査の場合は、対象物をCCDカメラ等で撮像し、得られた画像を画像処理して検査する方法が用いられている。特に、対象物を撮像した画像に基づいて検査する場合には、欠陥部分のコントラストが高くなければ高精度な検査ができない。そのために、対象とする欠陥の種類に応じて最適な照明方式を採用すると言うのが一般的であり、そのための照明方式としては、例えば図22にカメラ、被写体(対象物)及び光源との関係のイメージを示すように、(A)の透過光タイプ、(B)の透過拡散光タイプ、(C)の反射光タイプ、(D)の反射散乱光タイプ、(E)の同軸落射光タイプが考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光透過性の対象物について前述したような検査項目の全てについてコントラストの高い画像を得るためには、複数方式の照明を搭載してそれらを順次切換えて撮像・検査する機能を持った装置が必要になることから、下記の問題が生じる。
【0008】
(1)個々の照明方式毎に調整・設定作業が必要になり操作が煩雑になる。
【0009】
(2)照明方式の切換え(点灯・消灯)に時間がかかる。あるいは、使用していない側の光源を遮光するための機構が別途必要になる。
【0010】
(3)装置の価格が高くなる。場合によっては、照明方式だけが異なる装置が複数台必要になる。
【0011】
(4)メンテナンス性が悪い。例えば、光源とカメラの清掃や光源の定期交換等。
【0012】
又、照明方式を切換えたとしても、前記透過光タイプ、透過拡散光タイプ、反射光タイプ、反射散乱光タイプ又は同軸落射光タイプの違いに拘らず、単純にCCDカメラで撮像しただけではコントラストの高い画像が得られない場合がある。
【0013】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、複数の照明方式を採用することなく、光透過性の対象物の表面(裏面)及び内部の品質を高精度に検査することができる光透過性対象物の検査方法及び装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光透過性のフィルム状又は板状の対象物の一方の面に沿って、所定の基準パターンが形成されている基準板を配置し、該対象物の他方の面から前記基準パターンを観察し、良品観察時との差に基づいて、同対象物の欠陥を検出することにより、前記課題を解決したものである。
【0015】
本発明は、又、光透過性対象物の検査装置において、光透過性のフィルム状又は板状の対象物を位置決め載置する載置手段と、前記対象物を、所定の照明下で上方から撮像する撮像手段と、前記対象物の下面に沿って配置された、所定の基準パターンが形成されている基準板と、該基準板と前記対象物のいずれか一方を、他方の対向面に沿って所定量ずつ移動させる移動手段とを備えたことにより、同様に前記課題を解決したものである。
【0016】
即ち、本発明においては、光透過性の対象物を通して基準パターンを観察するようにしたので、例えば観察される基準パターンの歪みに基づいて、同対象物に生じている組成変化等の欠陥を検出することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明に係る一実施形態の検査装置の要部を示す概略斜視図である。
【0019】
本実施形態の検査装置は、透明なガラス板からなる光透過性の対象物Wを載置し、位置決めする位置決めテーブル(載置手段)10と、該テーブル10の上方から対象物Wを撮像するエリアセンサからなるCCDカメラ(撮像手段)12と、該テーブル10の下方に対象物Wの下面に沿って配置された基準板14と、該基準板14を対向する対象物Wの下面に沿って所定量ずつ移動させる、後述する位置制御部(移動手段)38とを備えている。そして、装置全体は、装置各部の動作全体を管理し、制御する機能を有する装置制御部20、対象物を撮像して画像データを取得する機能を有するデータ入力部30、取得した画像データから、画像処理により欠陥の有無を判定する機能を有するデータ処理部40、人間(オペレータ)に装置を操作するためのインターフェイスを提供するヒューマンインターフェイス部50、対象物のハンドリング及び外部機器との情報交換を行うための機能を有するマシンインターフェイス60の5つのサブシステムから構成されている。各サブシステムと基準板14とについては後に詳述する。
【0020】
本実施形態の検査装置は、図2に前記図22に相当する関係のイメージを示すように、被写体で示す対象物Wを通して、光源16と拡散板18とからなる透過照明の下で、前記基準板14を所定の移動量ずつずらしながら、該基準板14に形成されている基準パターンを撮像手段(CCDカメラ)12により撮像し、得られる検査画像を画像処理して前記光透過性の対象物Wを検査する機能を有している。
【0021】
又、本実形態の検査装置は、前記CCDカメラ12により前記対象物Wを撮像して得られる検査画像と、同一条件で良品を撮像して得られる基準画像とから差分画像を作成し、該差分画像に基づいて後述する手順に従って前記対象物Wの欠陥を検出する画像処理手段を備えている。この画像処理手段は、前記データ処理部40に含まれる、後述する画像処理部42においてソフトウェアにより実現されている。
【0022】
本実施形態の検査装置は、その全体の概要を図3に示すように、大別すると前記5つのサブシステム20〜60により構成されている。その1つである前記装置制御部20は、他の各サブシステム30〜60に含まれる各機能部の動作全体を制御するようになっている。そして、上記データ入力部30は、機能部としてセンサ部32、照明部34、位置固定部36及び位置制御部38を含み、同様にデータ処理部40は、上記データ入力部30のセンサ部32により入力された画像データを処理する画像処理部42と、処理データを管理するデータ管理部44とを、ヒューマンインターフェイス部50は、上記データ処理部40により処理された結果等を表示する情報表示部52と、オペレータとの間で情報のやり取りを行なう対人操作部54とを、マシンインターフェイス部60は、対象物を搬送するベルトコンベア(図示せず)等の外部機械との間で情報のやり取りを行なう機械連動部62と、対象物の受け渡しを行う自動給排部64とを、それぞれ含んでいる。
【0023】
前記サブシステム及びその各機能部について詳述すると、装置制御部20としては、専用装置、汎用シーケンサ、パーソナルコンピュータ等が利用できる。
【0024】
又、データ入力部30に含まれるセンサ部32は、対象物を撮像して画像データに変換するイメージセンサからなり、その1つが前記CCDエリアセンサカメラ12である。又、イメージセンサ(撮像手段)としては、これ以外にCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)エリアセンサカメラ、撮像管等を利用することもできる。なお、このセンサ部32には、カメラのシャッタースピード等の電気的な制御を行うカメラ制御装置(図示せず)も含まれている。
【0025】
照明部34は、撮像時に対象物を照明するもので、前記図22(A)〜(E)にそれぞれ示した透過照明(透過光タイプ、透過拡散光タイプ)、明視野照明(反射光タイプ)、暗視野照明(反射散乱光タイプ)及び同軸落射照明(同軸落射光タイプ)等が利用できるようになっているが、ここでは前記図2に示したように、透過照明を使用する。各照明の光源としては、蛍光灯、ハロゲンランプ、ストロボ光源及びLED光源等を利用でき、これらは光源制御装置(図示せず)により制御されるようになっている。
【0026】
位置固定部36は、対象物を位置決めテーブル10上の所定の位置に正確に保持する機能を有し、位置制御部38は、前記基準板14を、対向する対象物Wの下面に沿って所定量ずつ所定の方向へ移動させるリニアガイド等からなる水平移動機構(ステージ)と、そのコントローラにより構成されている。
【0027】
又、データ処理部40に含まれる画像処理部42は撮像した画像データを画像処理するもので、専用画像処理装置やパーソナルコンピュータ等が利用できる。又、データ管理部44は、検査した結果のデータや画像データを保管するもので、オペレータからの求めに応じて、保管してあるデータを検索し、開示する機能を有しており、長期保管には、例えばハードディスクドライブ、DVDドライブ、MOドライブ等の補助記録装置を利用できる。
【0028】
又、ヒューマンインターフェイス部50に含まれる情報表示部52は、オペレータに対して情報を提供するもので、検査進行状況、検査結果、集計結果、過去の検査結果の履歴等を提示したり、撮像した画像や処理途中の画像あるいは処理後の画像を表示する機能を有し、これにはCRTモニタ、液晶モニタ、LEDアレイ等が利用できる。
【0029】
又、対人操作部54は、装置稼動に不可欠な情報について、オペレータからの入力操作を受け付ける。入力される情報としては、例えば対象物の特徴(サイズ、検査を行う領域の座標値等)、画像入力における設定値(シャッタースピード、照明の明るさ等)、検査における画像処理の設定値(2値化の閾値等)を挙げることができる。これら情報の入力には、機械式ボタン、タッチパネル、キーボード、マウス等が利用できる。
【0030】
又、マシンインターフェイス部60に含まれる機械連動部62は、外部の装置から情報を入手する機能と、外部の装置へ情報を出力する機能とを有する。入力する情報としては、例えば対象物の特徴(サイズ等)、自動運転時における外部機器との連動命令(画像入力部への検査対象の供給終了タイミング等)を、又、出力する情報としては、例えば測定や検査結果の出力、装置の稼動実績、自動運転時における測定や検査結果に基づいた物流装置への命令(対象物の選別振り分け指示、装置への供給停止等)を挙げることができる。各機器間の情報交換には、LAN(イーサーネット)、RS−232C、RS−422、GPIB(General Purpose Interface Bus:IEEE488)、IEEE1394、パラレルI/O、リレー等が利用できる。
【0031】
又、自動給排部64は、外部装置から、データ入力部30に含まれる位置固定部36に対する対象物の受け渡し(ロード、アンロード)を行う働きをする。外部装置としては、前・後工程にある加工機や対象物専用のストッカがあり、具体的な給排機構としては磁気吸着ハンドや真空吸着ハンド等を利用できる。
【0032】
図4は、本実施形態に適用される前記基準板14の全体の外観を示す概略平面図であり、図5(A)には同じく基準板14の概略平面図と共に、丸で囲んだ範囲を拡大した拡大部分平面図を同図(B)に示す。
【0033】
この基準板14は、所定の繰り返しピッチで規則的に配列された明部と暗部の矩形により構成された基準パターンが形成されているものである。具体的には、透明又は半透明の平坦なガラス等からなる基板14Aに、基準パターンとして遮光性(暗部)の格子状パターン14Bが、縦横に同一の間隔で周期的に白黒のメッシュ状に繰り返し形成された構成になっている。但し、格子を構成する直線部の交差部分は、白抜き(明部)で示されているように基板14Aのままであるが、その理由については後に詳述する。
【0034】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0035】
本実施形態では、前記図1に示したように、位置決めテーブル10の下方に基準板14を配置して、該テーブル10に載置されている対象物Wの検査を行なう。なお、この位置決めテーブル10は、位置決めされた対象物Wの上方から基準板14を観察できる構成になっている。
【0036】
図6には、検査全体の流れの概要を示す。まず、各種検査の処理の実行に必要な各種パラメータを設定することにより検査装置の初期化を行い(ステップ1)、次いで、予め用意してある検査する際の基準となる良品を、図1の対象物Wと同一位置に載置して撮像し、欠陥が無い場合の良品データを作成し、基準データの設定を行なう(ステップ2)。
【0037】
次いで、上記良品を未検査の対象物Wと交換して、良品の場合と同一の条件で撮像し、得られる画像からなる検査データを、ステップ2で良品について得られている基準データと比較して対象物Wの検査を行い(ステップ3)、対象物が無くなったら検査を終了する(ステップ4)。
【0038】
前記ステップ2の基準データの設定について、図7のフローチャートに従って詳細に説明する。
【0039】
前記基準板14を所定の初期位置に位置決めした状態で、基準とする良品の対象物Wを検査装置に供給し、位置決めテーブル10上の所定の位置に固定する基準のロードを行い(ステップ11)、該基準の対象物Wを撮像し、欠陥が無い場合の入力画像を得る(ステップ12)。次いで、入力画像に対してノイズ除去等の画像処理を行い、検査の基準とする基準データ(基準画像)を作成し、作成したデータはメモリやハードディスク等のデータ管理部44に保管する(ステップ13)。1つの基準データを作成したら、全ての基準データの作成が終了するまで、前記基準板14を所定量ずつ移動させ、その位置を変更しながら、ステップ12とステップ13の処理を繰り返す(ステップ14、15)。
【0040】
ここで実行する基準板14の移動方法について、図8に拡大表示した1つの基準パターンを用いて説明する。同図(A)には1回目の撮像時における基準板14の位置を、同図(B)、(C)にはそれぞれ2回目、3回目の撮像時におけるその位置を1回目の位置(破線で示す)と共にイメージで示すように、一定量ずつ右上方向に移動させながら、各位置で1つずつ基準の対象物Wについて画像を入力し、各位置における基準データを作成する処理を同図(D)に示す16回目の移動位置まで繰り返す。この16回目の撮像時における位置は、17回目の移動を行なうと、右上上方にパターンが1つ分ずれて、1回目と同じ位置になるようにしてあるので、この例では16回の移動で終了する。この場合の1回の移動量(ずらし量)は、検査すべき欠陥の最小サイズに基づいて、検出洩れが出ない寸法に設定する。
【0041】
以上のように、ここでは16回の移動を繰り返しながら基準データを作成し、保存した後、基準の対象物を位置決めテーブル10の所定位置から取り除き、装置から排出する基準のアンロードを行なう(ステップ16)。
【0042】
この基準板14の移動方法について詳述すると、該基準板14の移動方向は図9に示すような前述した右上対角線方向に限られるものでなく、基準板14上に周期的に形成されたパターンにおける繰り返し方向に移動させることができれば任意であり、横方向にパターン1つ分移動させた後、縦方向に同じくパターン1つ分移動させてもよい。但し、この場合には移動回数が多くなってしまうため、縦方向と横方向を同時に移動させることに相当する斜め方向、即ち対角線方向の移動が、その回数を少なくできる意味から適している。この対角線方向の移動も、前述した右上方向に限らず、左上、右下、左下のいずれの方向であっても実質的に同一である。
【0043】
対象物Wの移動量について、図9に相当する図10に右上方向に移動させる場合を例に説明する。ここでは、基準板を1回移動させる移動量を画面上(縦)方向へN、画面右(横)方向へM(単位は、例えばそれぞれ[mm])とする。
【0044】
このようにすると、大きさが縦N×横M(図ではN=M)よりも小さい屈折率が変化している欠陥は、基準板を移動しても一度も基準板のパターン(暗部)が欠陥と交差しない可能性があるために、該欠陥を検出できない場合がある。従って、前述したように検出したい最小欠陥の大きさから、基準板の移動量を決めることができる。
【0045】
前記図7のフローチャートに従って所定枚数の基準データが作成された後、図11に示すフローチャートに従って、未検査の対象物Wについて検査を行なう。
【0046】
まず、検査対象の対象物Wを検査装置に供給し、前記ステップ16で基準の対象物をアンロードした位置決めテーブル10上の同一位置に載置して固定するロードを行なう(ステップ21)。その際、基準板14も同一の初期位置に設定する。
【0047】
次いで、対象物Wを撮像し(ステップ22)、検査のための入力画像(検査画像)を得ると共に、その入力画像を画像処理し、測定・検査する検査処理を行なう(ステップ23)。1回目の検査処理が終了したら、前記ステップ13〜15で行なった基準データ作成の場合と同様に、所定量ずつ基準板14を移動させながら所定の回数だけ撮像し、各入力画像について検査処理を繰り返して行なって検査を終了する(ステップ24、25)。
【0048】
その後、対象物Wを位置決めテーブル10から取り除き、装置から排出する対象物のアンロードを行ない(ステップ26)、測定・検査結果を出力し(ステップ27)、検査全体の処理を終了する。
【0049】
次に、前記ステップ23の検査処理の詳細を、図12のフローチャートに従って説明する。
【0050】
初期位置又は任意の位置に移動させた基準板14の存在下で対象物Wを撮像して検査画像を入力した場合、現在の基準板14の位置に対応した基準画像を記録装置(データ管理部)44から読み込み(ステップ31)、両者の差分をとって差分画像を作成する(ステップ32)。今、遮光性の欠陥が存在する対象物Wについて撮像した検査画像の全体と、その一部を拡大したイメージが図13(A)、該一部に対応する基準画像が同図(B)であるとすると、検査画像(A)から基準画像(B)を減算することにより、図14にイメージを示すような差分画像が得られる。但し、ここでの減算は、(白−白)がグレイに、(黒−白)は黒に、(白−黒)は白に、それぞれ対応する各画素の輝度値を置き換える処理を行なっていることに当たる。
【0051】
次いで、得られた差分画像を予め決められた閾値で2値化し、図15に示すような2値画像を作成する。この2値画像に存在する縦横の細い実線は、検査画像と基準画像との差分をとった場合に発生するパターンのエッジ部分のズレに起因する濃淡差を表わしており、実際には不連続な数画素からなる細線として現われている。
【0052】
次いで、上記2値画像を予め決められた回数(画素数)だけ収縮し、2値画像中の対象のうち、上記エッジ部分を含むノイズ等に該当する「面積が小さく孤立した領域の画素」を消去した後、収縮後の2値画像を予め決められた回数(収縮と同じ回数)だけ膨張し、2値画像中に残っている面積の大きい対象を元の大きさに戻す収縮・膨張処理を行ない(ステップ34、35)、図16にイメージを示すような2値画像からなる判定画像を作成し、該画像上に黒の画素が連続した領域をラベリング処理し、抽出されたラベリング領域毎に特徴量(面積、フィレ径等)を測定する解析を行い(ステップ36)、解析された各ラベリング領域の特徴量を、予め決められた良品判定基準値と比較して欠陥の有無を判定し、基準板14の1つの設定位置についての検査処理を終了する(ステップ37)。
【0053】
以上のステップ31〜37の各処理を、基準板14の全ての設定(移動)位置について実行することにより、対象物W全体に対して遮光性の欠陥を確実に検査することができる。
【0054】
又、光を屈折するために基準パターンに歪みが発生する欠陥部の場合にも同様に検査することができる。この歪み欠陥の場合の検査の特徴を、前記図13〜図16に相当する図17〜図20にそれぞれ示す。
【0055】
便宜上、図17(A)には歪み欠陥を矩形で模式的に示してあるが、欠陥部分のパターンは屈折して撮像されるため、本来の遮光パターン部分(暗部)に透光部が、本来の透光部分(明部)に遮光部が屈曲している状態の検査画像が得られる。従って、図18に示す差分画像でも歪みに起因する実質的に同形状の明部と暗部が近接して現われることになる。そこで、歪み欠陥の場合は、正負の2つの閾値を設定し、いずれの方向にも閾値を超える場合に黒に、それ以外は白に設定する2値化を行なうことにより、図19に示すような2値画像を作成する。それ以外の基本的な処理は、前記遮光欠陥の場合と実質的に同一である。
【0056】
以上詳述した如く、本実施形態によれば、単一の照明方式だけで対象物Wの表面(裏面)及び内部の品質を検査することが可能となる。又、対象物Wからの透過光又は透過散乱光、反射光、反射散乱光、同軸落射光ではコントラストが低い欠陥であっても、確実に検査することが可能となる。
【0057】
次に、前記図5等に示した基準パターンの交差部を白抜きにする理由について、図21を用いて説明する。但し、ここでは分かり易くするために、パターンの遮光部分を網点(ドット)で表現してある。
【0058】
本実施形態では、基準板14の移動量や画像処理を理解し易いように、該基準板14には便宜上遮光部が細い基準パターンが形成されているとして説明したが、実際には図21(C)に示すように遮光部と透光部とは同一の大きさで形成されている。
【0059】
図21(A)は、前記図5等に示したものと同様に遮光部が細いパターンであるが、このような基準パターンでは、図示するようなパターンの繰り返し周期が、検査処理の際の総移動量になる(正確には、前記図18の場合に説明したように、最後の1回分の移動量は含まれない)。このように遮光部(暗部)が細いパターンの場合には、交差部を白抜きにしない同図(B)の場合でも、総移動量は同一である。ところが、前記同図(C)に示したパターンの交差部を遮光部とした同図(D)の場合には、白と黒の繰り返し周期が長くなるため、図示するように総移動量が同図(C)の場合の2倍となる。このように白と黒の間隔が同一の同図(C)のパターンを使用することにより、総移動量を最小にできるという利点がある。
【0060】
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更である。
【0061】
例えば、本発明に係る検査装置の具体的な構成は、前記実施形態に示したものに限定されない。
【0062】
又、前記実施形態では、透過照明を採用する場合を示したが、同軸落射照明でも良く、この場合は基準板14を全く光を透過しない材料で形成することができる。又、基準パターンも規則的な模様であれば特に限定されない。
【0063】
又、前記実施形態に示したように、基準板14を移動させるのではなく、対象物Wの方を移動させるようにしてもよい。又、検査方法は単純な目視検査でも、撮像した画像の目視検査でもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したとおり、複数の照明方式を採用することなく、光透過性の対象物の表面及び内部の品質を高精度で検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の検査装置の外観を示す概略斜視図
【図2】実施形態におけるカメラ、対象物、基準板及び照明の関係を示す説明図
【図3】実施形態の検査装置の全体構成の概要を示すブロック図
【図4】基準板の外観のイメージを示す平面図
【図5】基準板に形成されている基準パターンのイメージを拡大して示す平面図
【図6】実施形態の作用の概要を示すフローチャート
【図7】比較の基準として使用する基準画像の作成手順を示すフローチャート
【図8】基準板の移動方法を説明するための模式図
【図9】基準板の移動方向を説明するための模式図
【図10】基準板の移動量を説明するための模式図
【図11】対象物を検査する手順を示すフローチャート
【図12】検査処理の詳細手順を示すフローチャート
【図13】遮光性欠陥がある対象物に関する検査画像と基準画像の特徴を示す説明図
【図14】図13の検査画像から基準画像を減算した差分画像のイメージを示す説明図
【図15】図14の差分画像を2値化した2値画像のイメージを示す説明図
【図16】図15の2値画像を収縮・膨張処理してノイズを除去した判定画像を示す説明図
【図17】光を屈折する歪み欠陥がある対象物に関する検査画像と基準画像の特徴を示す説明図
【図18】図17の検査画像から基準画像を減算した差分画像のイメージを示す説明図
【図19】図18の差分画像を2値化した2値画像のイメージを示す説明図
【図20】図19の2値画像を収縮・膨張処理した判定画像を示す説明図
【図21】基準パターンの交差部を白抜きにする理由を示す説明図
【図22】一般的な種類の照明方式のカメラ、対象物及び照明の関係を示す説明図
【符号の説明】
10…位置決めテーブル
12…CCDカメラ
14…基準板
14A…基板
14B…パターン
16…光源
18…拡散板
20…装置制御部
38…位置制御部
42…画像処理部

Claims (8)

  1. 光透過性のフィルム状又は板状の対象物の一方の面に沿って、所定の基準パターンが形成されている基準板を配置し、
    該対象物の他方の面から前記基準パターンを観察し、良品観察時との差に基づいて、同対象物の欠陥を検出することを特徴とする光透過性対象物の検査方法。
  2. 前記基準板を、前記対象物の一方の面に沿って、所定量ずつ移動させながら前記基準パターンを観察することを特徴とする請求項1に記載の光透過性対象物の検査方法。
  3. 前記基準パターンが、所定の繰り返しピッチで規則的に配列された明部と暗部の矩形により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光透過性対象物の検査方法。
  4. 前記基準パターンが、所定の繰り返しピッチで規則的に配列された明部と暗部の矩形により構成されている場合、前記基準板を明部の対角線に沿って移動させることを特徴とする請求項2に記載の光透過性対象物の検査方法。
  5. 前記基準パターンの観察を、撮像手段により撮像して得られた検査画像に基づいて行なうことを特徴とする請求項1に記載の光透過性対象物の検査方法。
  6. 前記対象物の欠陥を、前記検査画像と、同一条件で良品を撮像して得られた基準画像とを比較して検出することを特徴とする請求項5に記載の光透過性対象物の検査方法。
  7. 光透過性のフィルム状又は板状の対象物を位置決め載置する載置手段と、
    前記対象物を、所定の照明下で上方から撮像する撮像手段と、
    前記対象物の下面に沿って配置された、所定の基準パターンが形成されている基準板と、
    該基準板と前記対象物のいずれか一方を、他方の対向面に沿って所定量ずつ移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする光透過性対象物の検査装置。
  8. 前記撮像手段により前記対象物を撮像して得られる検査画像と、同一条件で良品を撮像して得られる基準画像とから差分画像を作成し、該差分画像に基づいて前記対象物の欠陥を検出する画像処理手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の光透過性対象物の検査装置。
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