JP2004011512A - エンジンの排熱回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】触媒コンバータの上流と下流に排熱回収手段を設けたものにおいて、排気ガスの高温時には高温の排気ガス熱によって触媒コンバータの劣化を招かないようにし、排気ガスの低温時には、排気ガスの熱を回収することなく触媒コンバータへ流入させて触媒の安定した浄化性能が得られるようにする。
【解決手段】エンジンの排気流路2の途中に触媒コンバータ3を設け、触媒コンバータ3の上流の排気流路に高温用排熱回収手段4を設け、触媒コンバータ3の下流の排気流路に低温用排熱回収手段5を設ける。前記高温用排熱回収手段4よりも上流にて排気流路から分岐し、高温用排熱回収手段4をバイパスして触媒コンバータ3の上流に通じるバイパス流路6と、排気ガスの温度に応じて前記排気流路とバイパス流路6への排気ガスの流れを制御する制御バルブ7を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】エンジンの排気流路2の途中に触媒コンバータ3を設け、触媒コンバータ3の上流の排気流路に高温用排熱回収手段4を設け、触媒コンバータ3の下流の排気流路に低温用排熱回収手段5を設ける。前記高温用排熱回収手段4よりも上流にて排気流路から分岐し、高温用排熱回収手段4をバイパスして触媒コンバータ3の上流に通じるバイパス流路6と、排気ガスの温度に応じて前記排気流路とバイパス流路6への排気ガスの流れを制御する制御バルブ7を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジンの排熱回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等のエンジンの排熱(排気ガスの熱エネルギー)の一部を回収し、この回収した熱を利用してエンジンの暖機性能の向上や車室内ヒータ性能の向上を図り、また、排熱による触媒の高温劣化を防止する装置が提案されており、例えば図6に示すように、エンジン101からの排気流路に触媒コンバータ102を設け、該触媒コンバータ102の上流側排気流路103と下流側排気流路104とに、第1熱交換器105と第2熱交換器106を設け、水などの受熱媒体をポンプ107により圧送するとともに触媒コンバータ102の温度に応じて分配器108により第1熱交換器105と第2熱交換器106に分配供給するものが特開昭60−93110号公報に開示されている。これを第1の従来の技術とする。
【0003】
また、図7に示すように、触媒コンバータ201の後方に、高温用排熱回収手段202を備えた第1排気ガス流路203と、低温用排熱回収手段204を備えた第2排気ガス流路205とを設け、排気ガスの温度に応じて前記2つの排気ガス流路203,205を切り換えるバルブ206を設けたものが特開平5−195765号公報に開示されている。これを第2の従来の技術とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記第1の従来の技術においては、エンジン始動時等の排気ガスが低温の場合には、受熱媒体を第2熱交換器106側に分配制御しても排気ガスは必ず第1熱交換器105内を通るため、触媒コンバータ102へ流入する排気ガスの温度が低下してしまい、触媒による十分な浄化性能が得られないという問題がある。
【0005】
また、前記第2の従来の技術においては、触媒コンバータ201の後方に両排熱回収手段202,204があるため、排気ガスが高温の場合、その高温の排気ガスが触媒コンバータ201を通ることになり、触媒コンバータ201の高温劣化を招くおそれがあり、また、高温用排熱回収手段202による熱回収が行われにくい問題がある。
【0006】
そこで本発明は、前記の各問題を解決する内燃機関の排熱回収装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の第1の発明は、エンジンの排気流路の途中に触媒コンバータを設け、触媒コンバータの上流の排気流路に高温用排熱回収手段を設け、触媒コンバータの下流の排気流路に低温用排熱回収手段を設けてなるエンジンの排熱回収装置において、
前記高温用排熱回収手段よりも上流にて排気流路から分岐し、高温用排熱回収手段をバイパスして触媒コンバータの上流に通じるバイパス流路と、排気ガスの温度に応じて前記排気流路とバイパス流路への排気ガスの流れを制御する制御バルブを設けたことを特徴とするものである。
【0008】
本発明において、エンジンからの排気ガスの温度が、設定温度以上の場合には、制御バルブを高温用排熱回収手段側の排気流路に切り換えることにより、高温の排気ガスの熱を高温用排熱回収手段で回収して温度低下を図り、この温度低下した排気ガスを触媒コンバータへ流す。これにより、排気ガスの高温時における触媒コンバータの高温劣化を防止することができる。更に、高温の排気ガスが高温用排熱回収手段を通るので、十分な熱回収が行われる。
【0009】
また、エンジンの始動時などにおいて、エンジンからの排気ガスの温度が、設定温度以下の場合には、制御バルブをバイパス流路側に切り換えることにより、その排気ガスは、高温用排熱回収手段を流通することなく触媒コンバータに流入する。これにより、低温の排気ガスが、高温用排熱回収手段によって更に温度低下を招くことを防止し、触媒コンバータの温度を適正範囲内に維持して、触媒による安定した浄化性能を得ることができる。また、低温の排気ガスが低温用排熱回収手段を流通することにより、排気ガスの熱の回収が行われる。
【0010】
また、前記高温用および低温用排熱回収手段で回収された排気ガスの熱エネルギーは有効に活用できる。
【0011】
更に、熱回収により排気ガスの温度が下がり、排気騒音が低減され、メインマフラやサブマフラの小型化を図ることができる。
また、排気ガスの温度に応じて、排気ガスの流量が、排気流路とバイパス流路に同時に所望の割合で分配されるように制御バルブを制御することにより、触媒コンバータの浄化性能や、熱の回収を最適に制御することができる。
【0012】
請求項2記載の第2の発明は、前記第1の発明において、前記高温用排熱回収手段を設けた排気流路と前記低温用排熱回収手段を設けた排気流路とを近接して、前記高温用排熱回収手段と低温用排熱回収手段とを一体型構造にしたものである。
【0013】
本発明においては、両排気流路を近接して両排熱回収手段を一体型構造にしたので、本発明の排熱回収装置をコンパクトにすることができる。
【0014】
請求項3記載の第3の発明は、前記第1又は第2の発明において、少なくとも前記触媒コンバータの上流側の排気流路を断熱構造にしたものである。
【0015】
本発明においては、触媒コンバータの上流側の排気流路を断熱構造としたことにより、排気ガスが保温され、触媒コンバータの早期活性化が可能となり、エミッションが向上する。
【0016】
請求項4記載の第4の発明は、前記第1乃至第3の発明において、前記高温用排熱回収手段および低温用排熱回収手段として、熱電変換モジュールの高温側を排気流路側に配置し、低温側に冷却ユニットを配置してなる熱電変換システムで構成したものである。
【0017】
本発明においては、熱電変換モジュールにより排熱エネルギーの一部を電気に変換して回収し、この電気を各電装品の駆動源として利用することができる。そのため、オルタネータの負荷が低減され、燃費の向上を図ることができる。
【0018】
更に、冷却ユニットを水冷式にしてエンジンの冷却水を使用することにより、冷寒時のヒータ性能の向上およびエンジンの暖機性の向上を図ることができ、燃費が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を図1乃至図5に示す実施例に基づいて説明する。
【0020】
図1及び図2は第1実施例を示す。
エンジン1からの排気ガスが流れるメイン排気ガス流路(排気流路)2の途中には触媒コンバータ3が設けられており、該触媒コンバータ3の上流側のメイン排気ガス流路2には高温用排熱回収手段4が設けられ、下流側のメイン排気ガス流路2には低温用排熱回収手段5が設けられている。
【0021】
この高温用および低温用の両排熱回収手段4,5は、水あるいは空気などの受熱媒体を用いて排気ガスの熱を回収する一般的な熱交換器を用いてもよく、また、後述する熱電変換システムを使用してもよい。
【0022】
前記高温用排熱回収手段4よりも上流側のメイン排気ガス流路2からバイパス流路6が分岐され、該バイパス流路6の下流側は前記高温用排熱回収手段4をバイパスして前記触媒コンバータ3の上流側のメイン排気ガス流路2に連通している。
【0023】
前記バイパス流路6の分岐部には、エンジン1側からの排気ガスの流れを、分岐部より下流のメイン排気ガス流路2またはバイパス流路6へ切り換える制御バルブ7が設けられている。なお、この制御バルブ7は前記高温用排熱回収手段4の下流側におけるメイン排気ガス流路2とバイパス流路6の下流端との連通部(分岐点)に設けて流路を切り換えるようにしてもよい。
【0024】
前記制御バルブ7としては、エンジン吸気負圧あるいは電気にて制御されるアクチュエータ制御式バルブや、背圧感応式バルブを用いることができる。
【0025】
また、前記制御バルブ7の切り換えは、排気ガスの温度に応じて排気ガスの流通をメイン排気ガス流路2側へ切り換えたりバイパス流路6側に切り換えるようになっており、例えば触媒コンバータ3の近傍の排気ガスの温度を測定する温度センサを設けるとともにこの温度センサからの信号により制御バルブ7に切り換え信号を発する制御回路等を設け、排気ガスの温度が設定した温度より高温の場合には制御バルブ7が、該制御バルブ7の上流側及び下流側のメイン排気ガス流路2を連通するとともにバイパス流路6を閉塞するように切り換わり、また、排気ガスが設定以下の低温の場合には、制御バルブ7の上流側のメイン排気ガス流路2とバイパス流路6とを連通するとともに制御バルブ7の下流側のメイン排気ガス流路2を閉塞するようになっている。
【0026】
以上の構成において、エンジン1からの排気ガスの温度が設定以上の高温の場合には、制御バルブ7がメイン排気ガス流路2側へ切り換わり、排気ガスの流れは、図1の実線の矢印の如く、高温用排熱回収手段4→触媒コンバータ3→低温用排熱回収手段5を通りメイン排気ガス流路2の下流へ流れる。
【0027】
したがって、高温の排気ガスの熱の一部は高温用排熱回収手段4にて熱交換されて回収され、排気ガスの温度が低下し、触媒コンバータ3の高温劣化を招くことが防止される。この回収した熱は後述するように有効に利用することができる。
【0028】
また、エンジン1の始動時等において排気ガスが設定以下の低温の場合には、制御バルブ7が、バイパス流路6側へ切り換わり、排気ガスの流れは、図1の破線の如く、バイパス流路6→触媒コンバータ3→低温用排熱回収手段5を通りメイン排気ガス流路2の下流へ流れる。
【0029】
したがって、低温の排気ガスが高温用排熱回収装置4によって更に低温化されることなく触媒コンバータ3へ流入し、触媒コンバータ3の温度を適正範囲内に維持することができ、触媒コンバータ3の早期活性化を図り、触媒による安定した浄化性能が得られる。
【0030】
次に、前記高温用および低温用排熱回収手段4,5として、熱電変換モジュールと冷却ユニットからなる熱電変換システムを使用する場合の例について図2により説明する。
【0031】
高温用排熱回収手段4に用いる熱電変換システム9としては、例えば図2に示す熱電変換モジュール10に高温耐熱性を有するSi−Ge系熱電変換モジュールを使用し、また、低温用排熱回収手段5に用いる熱電変換システム9としては、例えば図2に示す熱電変換モジュール10に比較的低温時で発電効率の高いBi−Te系熱電変換モジュールを使用する。
【0032】
また、高温用排熱回収手段4に用いる熱電変換モジュール10として、例えば、Co−Sb系の熱電変換モジュールや、Co−Sb系熱電変換モジュールのスクッテルダイト構造を有するものや、別材料熱電変換モジュールを組み合わせるカスケードタイプ、セグメントタイプを使用してもよい。
【0033】
前記の熱電変換モジュール10は、発電効率の高い材質、構成であればよく、前記のものに限定するものではない。
【0034】
そして、前記熱電変換モジュール10の高温側面10aを、例えば、電気絶縁層11、高温側部材12を介して前記メイン排気ガス流路2に配置するとともにその受熱フィン13をメイン排気ガス流路2中に配置し、排気ガスの熱が高温側部材12、電気絶縁層11を伝熱して熱電変換モジュール10の高温側面10aに伝熱するようになっている。
【0035】
熱電変換システム9を構成する冷却ユニット14は、前記熱電変換モジュール10の低温側面10bに電気絶縁層15を介して配置されており、受熱媒体通路16を形成している。
【0036】
そして、冷却ユニット14の受熱媒体通路16に、受熱媒体である冷却水(水冷式)あるいは空気(空冷式)を流通させて、前記熱電変換モジュール10からの熱を受熱する。
【0037】
前記の構成において、熱発電素子からなる熱電変換モジュール10の高温側面10aに排気ガスの高温の熱が作用し、低温側面10bが受熱媒体により低温であると、この温度差により、熱変換モジュール10において熱エネルギーが電気エネルギーに変換される。そのため、この電気を回収して各電装品に使用することができる。
【0038】
また、冷却ユニット14を水冷式としてエンジン冷却水を受熱媒体通路16に流通させた場合には、発電に使用されなかった排気熱エネルギーがエンジン冷却水に回収され、エンジンの暖機性能の向上および車室内のヒータ性能の向上を図ることができる。
【0039】
また、冷却ユニット14に、図2に示すようなフィン17を形成すると放熱しやすくなり、発電効率を高めることができる。
【0040】
なお、前記受熱フィン13および放熱フィン17の形状は、図2に示す形状に限るものではない。
【0041】
前記図1において、少なくとも触媒コンバータ3よりも上流の排気流路、すなわち、メイン排気ガス流路2とバイパス流路6は、2重管構造や断熱材を用いた断熱構造2a,6aとして、排気ガスが比較的低温の場合に、触媒コンバータ3の早期活性化を果たす構造になっている。
【0042】
次に、図3に示す第2実施例について説明する。
本第2実施例は、前記第1実施例と同様の高温用排熱回収手段4と低温用排熱回収手段5とを隣接して一体型構造にしたものである。
【0043】
本実施例における制御バルブ7および流路の構成は、一体化させた高温用および低温用排熱回収手段4,5に適合させたもので、前記第1実施例と同様である。また、高温用および低温用排熱回収手段4,5も前記と同様であるが、その冷却ユニット14は、高温用および低温用排熱回収手段4,5にそれぞれ別個独立して設けてもよいし、両者に共通させて1個にしてもよい。
【0044】
その他の構造は前記第1実施例と同様であるため、前記と同一部分には前記と同一の符号を付してその説明は省略する。
【0045】
前記図3は模式的に表したものであるが、これを具体化した構造の例として図4に第3実施例として示す。
【0046】
図4において、2はメイン排気ガス流路で、その上流端はフランジ31によりエンジン1側の排気管に接続される。メイン排気ガス流路2の途中にはバイパス流路6が分岐されている。該分岐部には前記の制御バルブ7が設けられており、アクチュエータ7aにより、制御バルブ7を、設定以上の高温時にはA側位置に切り換えて排気ガスをメイン排気ガス流路2側へ流し、設定以下の低温時にはB側位置に切り換えて排気ガスをバイパス流路6へ流すようになっている。
【0047】
前記のように高温時にメイン排気ガス流路2へ流れた排気ガスは、図4の実線の矢印の如く、流路2bを通じて高温用の熱電変換システム9Aを備えた流路2cに流入し、その後、隔壁32,33で仕切られた流路2dを通じて触媒コンバータ3に流入し、その後、流路2eを通じて低温用の熱電変換システム9Bを備えた流路2fに流入し、その後、流路2gを通じて排出される。
【0048】
また、前記のように低温時にバイパス流路6へ流れた排気ガスは、図4の破線の矢印の如く、流路6bを通じて触媒コンバータ3に流入し、その後、流路2eによって低温用の熱電変換システム9Bを備えた流路2fに流入し、その後、流路2gから排出される。
【0049】
前記流路2cと2fは図4および図5に示すように、隣接して並行に配置され、これら両流路2cと2fを共通の基板34などの適宜手段で連結し、両流路2c,2fに位置して高温用の熱電変換システム9Aと低温用の熱電変換システム9Bが付設されており、これにより、高温用排熱回収手段4と低温用排熱回収手段5とが一体型構造になっている。
【0050】
なお、図4に示す実施例においても、少なくとも、メイン排気ガス流路2、流路2b〜2d及びバイパス流路6、流路6bを前記のように2重管構造や断熱構造にするとよい。
【0051】
前記各実施例は、制御バルブ7を、排気ガスが、排気ガス流路2とバイパス流路6のいずれか一方に流れる場合は他方への流れを阻止するように切り換わる流路切換バルブで構成した例であるが、前記各実施例の制御バルブ7およびその制御回路などを、排気ガスの温度に応じて、排気ガスが排気ガス流路2とバイパス流路6へ同時に、かつ、所定の割合の量で分配されるように構成してもよい。このような分配制御を行う場合には、制御バルブ7をアクチュエータ制御式バルブを用いるとよい。
【0052】
このように、排気ガスの温度に応じて排気ガスを、排気ガス流路2とバイパス流路6へ同時に所定の割合の量で分配制御することにより、触媒コンバータの浄化性能や、熱の回収性を最適にすることができる。
【0053】
【発明の効果】
以上のようであるから、請求項1に記載の発明によれば、排気ガスが高温の場合には、その排気ガスの温度を低下させて触媒コンバータへ流入させるため、触媒コンバータの高温劣化を防止することができる。
【0054】
また、排気ガスが低温の場合には、この排気ガスの温度を低下させることなく触媒コンバータへ流入させて、触媒コンバータの十分な浄化性能を発揮させることができる。
【0055】
更に、排気ガスの熱の一部を回収できることにより、排気ガスの熱エネルギーを有効活用し、燃費向上、CO2 の削減ができる。また、高温の排気ガスが高温用排熱回収手段を通るため、熱回収が十分行われる。
【0056】
更に、排気ガスの熱の一部を回収することにより、排気ガスの温度が下がり、排気騒音を低減でき、メインマフラ、サブマフラの小型化が実現できる。
【0057】
請求項2記載の発明によれば、更に、排熱回収装置のコンパクト化およびそれに伴い、コストの低減が可能になる。
【0058】
請求項3記載の発明によれば、更に、特に排気ガスが低温の場合に、排気ガスを保温して、触媒コンバータの早期活性化を図ることができ、エミッションが向上する。
【0059】
そして、請求項4記載の発明によれば、更に、排気ガスの熱エネルギーを電気に変換して回収し、この電気を各電装品に使用することができ、オルタネータの負荷の低減、燃費の向上を図ることができる。
【0060】
更に、冷却ユニットを水冷式にしてエンジンの冷却水を使用することにより、冷寒時のヒータ性能の向上およびエンジンの暖機性の向上を図り、燃費の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す概略構成図。
【図2】本発明の熱電変換システムの実施例を示す断面図。
【図3】本発明の第2実施例を示す概略構成図。
【図4】図3に示す実施例を具体化した例を示す図。
【図5】図4における熱電変換システム部の断面図。
【図6】第1の従来の技術を示す概略構成図。
【図7】第2の従来の技術を示す概略構成図。
【符号の説明】
1 エンジン
2 排気流路(メイン排気ガス流路)
3 触媒コンバータ
4 高温用排熱回収手段
5 低温用排熱回収手段
6 バイパス流路
7 制御バルブ
2a,6a 断熱構造
10 熱電変換モジュール
14 冷却ユニット
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジンの排熱回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等のエンジンの排熱(排気ガスの熱エネルギー)の一部を回収し、この回収した熱を利用してエンジンの暖機性能の向上や車室内ヒータ性能の向上を図り、また、排熱による触媒の高温劣化を防止する装置が提案されており、例えば図6に示すように、エンジン101からの排気流路に触媒コンバータ102を設け、該触媒コンバータ102の上流側排気流路103と下流側排気流路104とに、第1熱交換器105と第2熱交換器106を設け、水などの受熱媒体をポンプ107により圧送するとともに触媒コンバータ102の温度に応じて分配器108により第1熱交換器105と第2熱交換器106に分配供給するものが特開昭60−93110号公報に開示されている。これを第1の従来の技術とする。
【0003】
また、図7に示すように、触媒コンバータ201の後方に、高温用排熱回収手段202を備えた第1排気ガス流路203と、低温用排熱回収手段204を備えた第2排気ガス流路205とを設け、排気ガスの温度に応じて前記2つの排気ガス流路203,205を切り換えるバルブ206を設けたものが特開平5−195765号公報に開示されている。これを第2の従来の技術とする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記第1の従来の技術においては、エンジン始動時等の排気ガスが低温の場合には、受熱媒体を第2熱交換器106側に分配制御しても排気ガスは必ず第1熱交換器105内を通るため、触媒コンバータ102へ流入する排気ガスの温度が低下してしまい、触媒による十分な浄化性能が得られないという問題がある。
【0005】
また、前記第2の従来の技術においては、触媒コンバータ201の後方に両排熱回収手段202,204があるため、排気ガスが高温の場合、その高温の排気ガスが触媒コンバータ201を通ることになり、触媒コンバータ201の高温劣化を招くおそれがあり、また、高温用排熱回収手段202による熱回収が行われにくい問題がある。
【0006】
そこで本発明は、前記の各問題を解決する内燃機関の排熱回収装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の第1の発明は、エンジンの排気流路の途中に触媒コンバータを設け、触媒コンバータの上流の排気流路に高温用排熱回収手段を設け、触媒コンバータの下流の排気流路に低温用排熱回収手段を設けてなるエンジンの排熱回収装置において、
前記高温用排熱回収手段よりも上流にて排気流路から分岐し、高温用排熱回収手段をバイパスして触媒コンバータの上流に通じるバイパス流路と、排気ガスの温度に応じて前記排気流路とバイパス流路への排気ガスの流れを制御する制御バルブを設けたことを特徴とするものである。
【0008】
本発明において、エンジンからの排気ガスの温度が、設定温度以上の場合には、制御バルブを高温用排熱回収手段側の排気流路に切り換えることにより、高温の排気ガスの熱を高温用排熱回収手段で回収して温度低下を図り、この温度低下した排気ガスを触媒コンバータへ流す。これにより、排気ガスの高温時における触媒コンバータの高温劣化を防止することができる。更に、高温の排気ガスが高温用排熱回収手段を通るので、十分な熱回収が行われる。
【0009】
また、エンジンの始動時などにおいて、エンジンからの排気ガスの温度が、設定温度以下の場合には、制御バルブをバイパス流路側に切り換えることにより、その排気ガスは、高温用排熱回収手段を流通することなく触媒コンバータに流入する。これにより、低温の排気ガスが、高温用排熱回収手段によって更に温度低下を招くことを防止し、触媒コンバータの温度を適正範囲内に維持して、触媒による安定した浄化性能を得ることができる。また、低温の排気ガスが低温用排熱回収手段を流通することにより、排気ガスの熱の回収が行われる。
【0010】
また、前記高温用および低温用排熱回収手段で回収された排気ガスの熱エネルギーは有効に活用できる。
【0011】
更に、熱回収により排気ガスの温度が下がり、排気騒音が低減され、メインマフラやサブマフラの小型化を図ることができる。
また、排気ガスの温度に応じて、排気ガスの流量が、排気流路とバイパス流路に同時に所望の割合で分配されるように制御バルブを制御することにより、触媒コンバータの浄化性能や、熱の回収を最適に制御することができる。
【0012】
請求項2記載の第2の発明は、前記第1の発明において、前記高温用排熱回収手段を設けた排気流路と前記低温用排熱回収手段を設けた排気流路とを近接して、前記高温用排熱回収手段と低温用排熱回収手段とを一体型構造にしたものである。
【0013】
本発明においては、両排気流路を近接して両排熱回収手段を一体型構造にしたので、本発明の排熱回収装置をコンパクトにすることができる。
【0014】
請求項3記載の第3の発明は、前記第1又は第2の発明において、少なくとも前記触媒コンバータの上流側の排気流路を断熱構造にしたものである。
【0015】
本発明においては、触媒コンバータの上流側の排気流路を断熱構造としたことにより、排気ガスが保温され、触媒コンバータの早期活性化が可能となり、エミッションが向上する。
【0016】
請求項4記載の第4の発明は、前記第1乃至第3の発明において、前記高温用排熱回収手段および低温用排熱回収手段として、熱電変換モジュールの高温側を排気流路側に配置し、低温側に冷却ユニットを配置してなる熱電変換システムで構成したものである。
【0017】
本発明においては、熱電変換モジュールにより排熱エネルギーの一部を電気に変換して回収し、この電気を各電装品の駆動源として利用することができる。そのため、オルタネータの負荷が低減され、燃費の向上を図ることができる。
【0018】
更に、冷却ユニットを水冷式にしてエンジンの冷却水を使用することにより、冷寒時のヒータ性能の向上およびエンジンの暖機性の向上を図ることができ、燃費が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を図1乃至図5に示す実施例に基づいて説明する。
【0020】
図1及び図2は第1実施例を示す。
エンジン1からの排気ガスが流れるメイン排気ガス流路(排気流路)2の途中には触媒コンバータ3が設けられており、該触媒コンバータ3の上流側のメイン排気ガス流路2には高温用排熱回収手段4が設けられ、下流側のメイン排気ガス流路2には低温用排熱回収手段5が設けられている。
【0021】
この高温用および低温用の両排熱回収手段4,5は、水あるいは空気などの受熱媒体を用いて排気ガスの熱を回収する一般的な熱交換器を用いてもよく、また、後述する熱電変換システムを使用してもよい。
【0022】
前記高温用排熱回収手段4よりも上流側のメイン排気ガス流路2からバイパス流路6が分岐され、該バイパス流路6の下流側は前記高温用排熱回収手段4をバイパスして前記触媒コンバータ3の上流側のメイン排気ガス流路2に連通している。
【0023】
前記バイパス流路6の分岐部には、エンジン1側からの排気ガスの流れを、分岐部より下流のメイン排気ガス流路2またはバイパス流路6へ切り換える制御バルブ7が設けられている。なお、この制御バルブ7は前記高温用排熱回収手段4の下流側におけるメイン排気ガス流路2とバイパス流路6の下流端との連通部(分岐点)に設けて流路を切り換えるようにしてもよい。
【0024】
前記制御バルブ7としては、エンジン吸気負圧あるいは電気にて制御されるアクチュエータ制御式バルブや、背圧感応式バルブを用いることができる。
【0025】
また、前記制御バルブ7の切り換えは、排気ガスの温度に応じて排気ガスの流通をメイン排気ガス流路2側へ切り換えたりバイパス流路6側に切り換えるようになっており、例えば触媒コンバータ3の近傍の排気ガスの温度を測定する温度センサを設けるとともにこの温度センサからの信号により制御バルブ7に切り換え信号を発する制御回路等を設け、排気ガスの温度が設定した温度より高温の場合には制御バルブ7が、該制御バルブ7の上流側及び下流側のメイン排気ガス流路2を連通するとともにバイパス流路6を閉塞するように切り換わり、また、排気ガスが設定以下の低温の場合には、制御バルブ7の上流側のメイン排気ガス流路2とバイパス流路6とを連通するとともに制御バルブ7の下流側のメイン排気ガス流路2を閉塞するようになっている。
【0026】
以上の構成において、エンジン1からの排気ガスの温度が設定以上の高温の場合には、制御バルブ7がメイン排気ガス流路2側へ切り換わり、排気ガスの流れは、図1の実線の矢印の如く、高温用排熱回収手段4→触媒コンバータ3→低温用排熱回収手段5を通りメイン排気ガス流路2の下流へ流れる。
【0027】
したがって、高温の排気ガスの熱の一部は高温用排熱回収手段4にて熱交換されて回収され、排気ガスの温度が低下し、触媒コンバータ3の高温劣化を招くことが防止される。この回収した熱は後述するように有効に利用することができる。
【0028】
また、エンジン1の始動時等において排気ガスが設定以下の低温の場合には、制御バルブ7が、バイパス流路6側へ切り換わり、排気ガスの流れは、図1の破線の如く、バイパス流路6→触媒コンバータ3→低温用排熱回収手段5を通りメイン排気ガス流路2の下流へ流れる。
【0029】
したがって、低温の排気ガスが高温用排熱回収装置4によって更に低温化されることなく触媒コンバータ3へ流入し、触媒コンバータ3の温度を適正範囲内に維持することができ、触媒コンバータ3の早期活性化を図り、触媒による安定した浄化性能が得られる。
【0030】
次に、前記高温用および低温用排熱回収手段4,5として、熱電変換モジュールと冷却ユニットからなる熱電変換システムを使用する場合の例について図2により説明する。
【0031】
高温用排熱回収手段4に用いる熱電変換システム9としては、例えば図2に示す熱電変換モジュール10に高温耐熱性を有するSi−Ge系熱電変換モジュールを使用し、また、低温用排熱回収手段5に用いる熱電変換システム9としては、例えば図2に示す熱電変換モジュール10に比較的低温時で発電効率の高いBi−Te系熱電変換モジュールを使用する。
【0032】
また、高温用排熱回収手段4に用いる熱電変換モジュール10として、例えば、Co−Sb系の熱電変換モジュールや、Co−Sb系熱電変換モジュールのスクッテルダイト構造を有するものや、別材料熱電変換モジュールを組み合わせるカスケードタイプ、セグメントタイプを使用してもよい。
【0033】
前記の熱電変換モジュール10は、発電効率の高い材質、構成であればよく、前記のものに限定するものではない。
【0034】
そして、前記熱電変換モジュール10の高温側面10aを、例えば、電気絶縁層11、高温側部材12を介して前記メイン排気ガス流路2に配置するとともにその受熱フィン13をメイン排気ガス流路2中に配置し、排気ガスの熱が高温側部材12、電気絶縁層11を伝熱して熱電変換モジュール10の高温側面10aに伝熱するようになっている。
【0035】
熱電変換システム9を構成する冷却ユニット14は、前記熱電変換モジュール10の低温側面10bに電気絶縁層15を介して配置されており、受熱媒体通路16を形成している。
【0036】
そして、冷却ユニット14の受熱媒体通路16に、受熱媒体である冷却水(水冷式)あるいは空気(空冷式)を流通させて、前記熱電変換モジュール10からの熱を受熱する。
【0037】
前記の構成において、熱発電素子からなる熱電変換モジュール10の高温側面10aに排気ガスの高温の熱が作用し、低温側面10bが受熱媒体により低温であると、この温度差により、熱変換モジュール10において熱エネルギーが電気エネルギーに変換される。そのため、この電気を回収して各電装品に使用することができる。
【0038】
また、冷却ユニット14を水冷式としてエンジン冷却水を受熱媒体通路16に流通させた場合には、発電に使用されなかった排気熱エネルギーがエンジン冷却水に回収され、エンジンの暖機性能の向上および車室内のヒータ性能の向上を図ることができる。
【0039】
また、冷却ユニット14に、図2に示すようなフィン17を形成すると放熱しやすくなり、発電効率を高めることができる。
【0040】
なお、前記受熱フィン13および放熱フィン17の形状は、図2に示す形状に限るものではない。
【0041】
前記図1において、少なくとも触媒コンバータ3よりも上流の排気流路、すなわち、メイン排気ガス流路2とバイパス流路6は、2重管構造や断熱材を用いた断熱構造2a,6aとして、排気ガスが比較的低温の場合に、触媒コンバータ3の早期活性化を果たす構造になっている。
【0042】
次に、図3に示す第2実施例について説明する。
本第2実施例は、前記第1実施例と同様の高温用排熱回収手段4と低温用排熱回収手段5とを隣接して一体型構造にしたものである。
【0043】
本実施例における制御バルブ7および流路の構成は、一体化させた高温用および低温用排熱回収手段4,5に適合させたもので、前記第1実施例と同様である。また、高温用および低温用排熱回収手段4,5も前記と同様であるが、その冷却ユニット14は、高温用および低温用排熱回収手段4,5にそれぞれ別個独立して設けてもよいし、両者に共通させて1個にしてもよい。
【0044】
その他の構造は前記第1実施例と同様であるため、前記と同一部分には前記と同一の符号を付してその説明は省略する。
【0045】
前記図3は模式的に表したものであるが、これを具体化した構造の例として図4に第3実施例として示す。
【0046】
図4において、2はメイン排気ガス流路で、その上流端はフランジ31によりエンジン1側の排気管に接続される。メイン排気ガス流路2の途中にはバイパス流路6が分岐されている。該分岐部には前記の制御バルブ7が設けられており、アクチュエータ7aにより、制御バルブ7を、設定以上の高温時にはA側位置に切り換えて排気ガスをメイン排気ガス流路2側へ流し、設定以下の低温時にはB側位置に切り換えて排気ガスをバイパス流路6へ流すようになっている。
【0047】
前記のように高温時にメイン排気ガス流路2へ流れた排気ガスは、図4の実線の矢印の如く、流路2bを通じて高温用の熱電変換システム9Aを備えた流路2cに流入し、その後、隔壁32,33で仕切られた流路2dを通じて触媒コンバータ3に流入し、その後、流路2eを通じて低温用の熱電変換システム9Bを備えた流路2fに流入し、その後、流路2gを通じて排出される。
【0048】
また、前記のように低温時にバイパス流路6へ流れた排気ガスは、図4の破線の矢印の如く、流路6bを通じて触媒コンバータ3に流入し、その後、流路2eによって低温用の熱電変換システム9Bを備えた流路2fに流入し、その後、流路2gから排出される。
【0049】
前記流路2cと2fは図4および図5に示すように、隣接して並行に配置され、これら両流路2cと2fを共通の基板34などの適宜手段で連結し、両流路2c,2fに位置して高温用の熱電変換システム9Aと低温用の熱電変換システム9Bが付設されており、これにより、高温用排熱回収手段4と低温用排熱回収手段5とが一体型構造になっている。
【0050】
なお、図4に示す実施例においても、少なくとも、メイン排気ガス流路2、流路2b〜2d及びバイパス流路6、流路6bを前記のように2重管構造や断熱構造にするとよい。
【0051】
前記各実施例は、制御バルブ7を、排気ガスが、排気ガス流路2とバイパス流路6のいずれか一方に流れる場合は他方への流れを阻止するように切り換わる流路切換バルブで構成した例であるが、前記各実施例の制御バルブ7およびその制御回路などを、排気ガスの温度に応じて、排気ガスが排気ガス流路2とバイパス流路6へ同時に、かつ、所定の割合の量で分配されるように構成してもよい。このような分配制御を行う場合には、制御バルブ7をアクチュエータ制御式バルブを用いるとよい。
【0052】
このように、排気ガスの温度に応じて排気ガスを、排気ガス流路2とバイパス流路6へ同時に所定の割合の量で分配制御することにより、触媒コンバータの浄化性能や、熱の回収性を最適にすることができる。
【0053】
【発明の効果】
以上のようであるから、請求項1に記載の発明によれば、排気ガスが高温の場合には、その排気ガスの温度を低下させて触媒コンバータへ流入させるため、触媒コンバータの高温劣化を防止することができる。
【0054】
また、排気ガスが低温の場合には、この排気ガスの温度を低下させることなく触媒コンバータへ流入させて、触媒コンバータの十分な浄化性能を発揮させることができる。
【0055】
更に、排気ガスの熱の一部を回収できることにより、排気ガスの熱エネルギーを有効活用し、燃費向上、CO2 の削減ができる。また、高温の排気ガスが高温用排熱回収手段を通るため、熱回収が十分行われる。
【0056】
更に、排気ガスの熱の一部を回収することにより、排気ガスの温度が下がり、排気騒音を低減でき、メインマフラ、サブマフラの小型化が実現できる。
【0057】
請求項2記載の発明によれば、更に、排熱回収装置のコンパクト化およびそれに伴い、コストの低減が可能になる。
【0058】
請求項3記載の発明によれば、更に、特に排気ガスが低温の場合に、排気ガスを保温して、触媒コンバータの早期活性化を図ることができ、エミッションが向上する。
【0059】
そして、請求項4記載の発明によれば、更に、排気ガスの熱エネルギーを電気に変換して回収し、この電気を各電装品に使用することができ、オルタネータの負荷の低減、燃費の向上を図ることができる。
【0060】
更に、冷却ユニットを水冷式にしてエンジンの冷却水を使用することにより、冷寒時のヒータ性能の向上およびエンジンの暖機性の向上を図り、燃費の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す概略構成図。
【図2】本発明の熱電変換システムの実施例を示す断面図。
【図3】本発明の第2実施例を示す概略構成図。
【図4】図3に示す実施例を具体化した例を示す図。
【図5】図4における熱電変換システム部の断面図。
【図6】第1の従来の技術を示す概略構成図。
【図7】第2の従来の技術を示す概略構成図。
【符号の説明】
1 エンジン
2 排気流路(メイン排気ガス流路)
3 触媒コンバータ
4 高温用排熱回収手段
5 低温用排熱回収手段
6 バイパス流路
7 制御バルブ
2a,6a 断熱構造
10 熱電変換モジュール
14 冷却ユニット
Claims (4)
- エンジンの排気流路の途中に触媒コンバータを設け、触媒コンバータの上流の排気流路に高温用排熱回収手段を設け、触媒コンバータの下流の排気流路に低温用排熱回収手段を設けてなるエンジンの排熱回収装置において、
前記高温用排熱回収手段よりも上流にて排気流路から分岐し、高温用排熱回収手段をバイパスして触媒コンバータの上流に通じるバイパス流路と、排気ガスの温度に応じて前記排気流路とバイパス流路への排気ガスの流れを制御する制御バルブを設けたことを特徴とするエンジンの排熱回収装置。 - 前記高温用排熱回収手段を設けた排気流路と前記低温用排熱回収手段を設けた排気流路とを近接して、前記高温用排熱回収手段と低温用排熱回収手段とを一体型構造にした請求項1記載のエンジンの排熱回収装置。
- 少なくとも前記触媒コンバータの上流側の排気流路を断熱構造にした請求項1又は2記載のエンジンの排熱回収装置。
- 前記高温用排熱回収手段および低温用排熱回収手段として、熱電変換モジュールの高温側を排気流路側に配置し、低温側に冷却ユニットを配置してなる熱電変換システムで構成した請求項1乃至3のいずれかに記載のエンジンの排熱回収装置。
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