JP2004010793A - ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】柔軟性、耐ブリードアウト性に優れたポリエステルフィルムを提供すること。
【解決手段】エポキシ基以外のエーテル結合(−O−)単位の数が1分子あたり3〜100であり、かつ分子量200〜4000の分岐化合物を0.1〜45重量%含有してなるポリエステルフィルム。
【選択図】なし
【解決手段】エポキシ基以外のエーテル結合(−O−)単位の数が1分子あたり3〜100であり、かつ分子量200〜4000の分岐化合物を0.1〜45重量%含有してなるポリエステルフィルム。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明で得られるフィルムは、柔軟性、易成形性を必要とする工業材料、包装材料などの用途に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、柔軟フィルムとしては、ポリ塩化ビニル系フィルムが代表的であり、このポリ塩化ビニルフィルムは、耐候性に優れるとともに、各種加工、たとえばエンボス加工などに好適であるなどの点で好ましく使用されてきた。
【0003】
しかしながら一方で、ポリ塩化ビニル系フィルムは、火災などによりフィルムが燃焼した際の有毒ガス発生の問題、可塑剤のブリードアウトなどの問題があり、そのため近年の環境面からのニーズにより、新しい素材が求められてきている。
【0004】
ポリエステルに添加剤を加えることによる物性改善は以前からなされている。特にエポキシ化合物等のポリエステルへの添加に関しては、例えば、特開平7−247369号公報にはポリエステルに多官能性エポキシ化合物を加え、成形することにより、成形機内で橋かけ反応が起こり、機械的特性、耐薬品性、耐熱性に優れたポリエステルが得られると報告されている。また特開平3−9948公報にはポリエステルにエポキシ化合物を加えることで、耐熱劣化性が改良されたポリエステル組成物が得られると報告されている。
【0005】
これらの例は、ポリエステルとエポキシ化合物を反応させることでいずれも機械的強度の向上や耐熱性向上が達成されたものであり、柔軟性ポリエステルフィルムを得る手段としてエポキシ化合物が使用された報告例はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、エポキシ化合物を用いることで、柔軟性、耐ブリードアウト性に優れたポリエステルフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するため本発明のポリエステルフィルムは主として次の構成を有する。すなわち、
エポキシ環以外のエーテル結合(−O−)単位の数が1分子あたり3〜100であり、分子量500〜5000のエポキシ化合物を0.1〜45重量%含有してなることを特徴とするポリエステルフィルム。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のポリエステルフィルムは、基質ポリエステルに後述のエポキシ化合物を配合することにより得られる。
【0009】
配合のベースに用いられる基質ポリエステルは、ジカルボン酸成分とグリコール成分とをで基本的に構成されるポリマーであることが好ましい。
【0010】
ジカルボン酸成分として、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニル−4、4’−ジカルボン酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタレン2、7−ジカルボン酸、ナフタレン1、5−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン4−4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4、4’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4、4’−ジカルボン酸、マロン酸、1,1−ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸などを用いることができる。これらのジカルボン酸成分中で、本発明におけるポリエステルでは、テレフタル酸および/または2,6−ナフタレンジカルボン酸を80重量%以上含有するポリエステルが、耐熱性と生産性の点からは好ましい。
【0011】
また、グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオールなどの脂肪酸グリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族グリコールなどのグリコール成分やポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコール共重合体等を共重合したものを用いることができる。本発明におけるポリエステルでは、グリコール成分の中で、エチレングリコール、テトラメチレングリコール、1、3−プロパンジオール、ヘキサメチレングリコールを80重量%以上含有するポリエステルであることが、柔軟性と生産性の点から好ましい。
【0012】
中でも好ましく使用できるポリエステルとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート(PHT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリヒドロキシベンゾエート(PHB)およびそれらの共重合ポリエステルが挙げられる。ここで、共重合成分としては前述のジカルボン酸成分、グリコール成分の他、トリメリット酸、トリメシン酸、トリメチロールプロパン等の多官能化合物を使用することもできる。
【0013】
なお、これらのジカルボン酸成分およびグリコール成分は、それぞれ前述の範囲以内で他の成分を2種以上併用してもよい。
【0014】
また、上記のポリエステルを2種以上混合して用いることは、成形性などの特性向上の点から好ましい。
【0015】
ここで、本発明のエポキシ化合物とは、1分子中にエポキシ環を有する化合物であり、例として下記一般式で表される。
【0016】
【化1】
ただし、式中Yは、エーテル(−O−)結合単位の総数が3〜100であるポリエーテル、Xは、水素、エポキシ環または、炭素数1〜10の炭化水素である。
【0017】
ポリエステルとの相溶性の点から、Y中のエーテル(−O−)結合単位の総数は、5〜60の範囲が好ましく、8〜40の範囲が特に好ましい。
【0018】
本発明においてポリエステルフィルムに配合するエポキシ化合物の分子量は200〜3000の範囲であることが必要であり、より好ましくは、400〜2000の範囲である。分子量3000を超えると、柔軟性の低下、相溶性の低下などを引き起こし、また200未満では耐ブリードアウト性が低下する。
【0019】
さらに、本発明においてポリエステルフィルムへのエポキシ化合物の配合量は、0.1〜45重量%の範囲にあることが必要であり、より好ましくは2〜30重量%の範囲である。0.15重量%未満であると十分な柔軟性向上が見込めなくなり、また、45重量%を超えると生産安定性、耐熱性、透明性を低下を引き起こす。
【0020】
また化1中のポリエーテルYはポリオキシメチレンの他、以下のグリコールからの誘導体を繰り返し単位に用いることができる。例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオールなどの脂肪族グリコール誘導体、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール誘導体、ビスフェノール−A、ビスフェノールSなどの芳香族グリコール誘導体などや、またこれらの共重合体、例えばエチレングリコール−プロピレングリコール共重合体等を繰り返し単位に用いることができる。相溶性の点から好ましくは、繰り返し単位1つあたりの炭素数範囲が1〜4のグリコール誘導体、中でも特に炭素数が2であるエチレングリコール誘導体を用いると柔軟性が良好であり好ましい。
【0021】
これらのポリエーテルYの分子量は相溶性、柔軟性を良好とする上で、好ましくは100〜2900の範囲であり、より好ましくは200〜2500の範囲である。
【0022】
また、さらにこれらのエポキシ化合物の末端(X)には、グリシジル基等のエポキシ環含有化合物を用いてエーテル化を行うか、あるいは、1価アルコールでエーテル化、および/またはモノカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体を用いてエステル化を行い、封鎖されたものが柔軟性、製膜性、成形性などの点で好ましい。特に、エポキシ化合物のポリエステルへの相溶性、生産安定性の点から、炭素数1〜20の1価アルコールを用いてエーテル化することが好ましい。片末端を炭素数1〜15の1価アルコールを用いてエーテル化して封鎖したエポキシ化合物を用いると、相溶性が特に向上する。
【0023】
炭素数1〜20の1価アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、n−ドデカノール、テトラデカノール、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、スチレンフェニルアルコール等が好ましい。
【0024】
さらに特に、低温での柔軟性、成形加工性、機械特性を良好にする点では、エポキシ化合物の凝固点が−100℃〜130℃であることが好ましく、さらに好ましくは−80℃〜100℃、特に好ましくは−50℃〜60℃である。
【0025】
本発明のポリエステルフィルム中には、目的や用途に応じて各種の粒子を添加することができる。添加する粒子は、ポリエステルに不活性なものであれば特に限定されないが、無機粒子、有機粒子、架橋高分子粒子、重合系内で生成させる内部粒子などを挙げることができる。これらの粒子を2種以上添加しても構わない。かかる粒子の添加量は、0.01〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.02〜1重量%である。
【0026】
また、添加する粒子の平均粒子径は、好ましくは0.001〜10μmであり、さらに好ましくは0.01〜2μmである。平均粒子径がかかる好ましい範囲であると、樹脂組成物、フィルムの欠陥が生じにくく、透明性、成形性も良好である。
【0027】
無機粒子としては、特に限定されないが、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の各種炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の各種硫酸塩、カオリン、タルク等の各種複合酸化物、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等の各種リン酸塩、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の各種酸化物、フッ化リチウム等の各種塩等を使用することができる。
【0028】
また有機粒子としては、シュウ酸カルシウムやカルシウム、バリウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム等のテレフタル酸塩などが使用される。
【0029】
架橋高分子粒子としては、ジビニルベンゼン、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸のビニル系モノマーの単独または共重合体が挙げられる。その他、ポリテトラフルオロエチレン、ベンゾグアナミン樹脂、熱硬化エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂などの有機微粒子も好ましく使用される。
【0030】
重合系内で生成させる内部粒子としては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物などを反応系内に添加し、さらにリン化合物を添加する公知の方法で生成される粒子も使用される。
【0031】
本発明のポリエステルフィルムには、必要に応じて公知の添加剤、例えば、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、粘着性付与剤、脂肪酸エステル、ワックス等の有機滑剤またはポリシロキサン等の消泡剤、顔料または染料等の着色剤を適量配合することができる。
【0032】
フィルム構成としては、単層であってもかまわないし、表面に易滑性、接着性、粘着性、耐熱性、耐候性など新たな機能を付与するために積層構成としてもよい。例えば、エポキシ化合物の添加をおこなったA層に樹脂または添加剤の組成の異なるB層、C層を積層した場合、A/Bの2層、B/A/B、B/A/C、あるいはA/B/Cの3層などが例として挙げられる。さらには必要に応じて3層より多層の積層構成であってもよく、各層の積層厚み比も任意に設定して構わない。
【0033】
本発明におけるポリエステルフィルムは、弾性率が25℃で0.1〜1500MPaの範囲であることが好ましい。弾性率がかかる好ましい範囲であるとフィルム状で用いる場合、変形が小さく、取扱上問題を生じることがなく、また低温成形性に優れる。弾性率を25℃で0.1〜1500MPaの範囲にするには、例えば、エポキシ化合物の添加量を必要に応じて変化させたり、柔軟効果の高いエポキシ化合物の添加を行う方法が考えられるが、これらの範囲を満たすならば、いかなる手段を用いても構わない。
【0034】
本発明のポリエステルフィルムは、無延伸フィルムであっても、延伸フィルムも構わないが、柔軟性の点から無延伸フィルムの方が好ましい。
【0035】
また、本発明のポリエステルフィルムは、接着性や加工性、特に加工時のフィルムしわ発生を抑制する点から、成形温度での少なくとも一方向の熱収縮率が−10〜10%の範囲であることが好ましい。さらに好ましくは、熱収縮率は−5〜+5%の範囲である。熱収縮率が、この範囲である場合、フィルム表面が膨れて外観を損ねたり、基材と剥離したり、印刷が歪んでしまうなどの問題を生じることがない。
【0036】
本発明のポリエステルフィルムは、特定エポキシ化合物を基質ポリエステルに添加して得られるが、エポキシ化合物を基質ポリエステルに添加する方法は特に限定されるものではない。例えば、基質ポリエステルの重合時に所定量のエポキシ化合物を添加し樹脂ペレットを得た後に押出機等で成形を行う方法、押出機中に基質ポリエステルとともにエポキシ化合物を直接供給し成形を行う方法、また押出機や重合装置を用いて一旦高濃度のエポキシ化合物を含有するポリエステル樹脂マスターペレットを得た後、これを適宜他のポリエステルペレットによって希釈し成形を行う方法を挙げることができる。
【0037】
次に、基質ポリエステルにエポキシ化合物を添加したフィルムを製造する場合を例にとって具体的に説明する。
【0038】
基質ポリエステルとエポキシ化合物を性状に応じた計量装置を用いて所定の比率で二軸押出機に供給する。二軸押出機としては、基質ポリエステルを未乾燥で供給可能であるためベント式二軸押出機を好ましく用いることができる。またエポキシ化合物は事前に脱水処理を行うことが好ましい。エポキシ化合物が液状である場合、押出機のベント口より後のセクションに添加口を設け、ここから供給することが好ましい。供給されたポリエステルおよびエポキシ化合物は基質ポリエステルの溶融粘度に応じて押出温度200〜300℃で溶融混合される。溶融混合樹脂をスリット状の口金に導き、冷却キャスティングドラム上にシート状に押出し、未延伸フィルムを成形することができる。Tダイ法を用いた場合、急冷時に静電印加密着法またはタッチロールキャスト法を用いることができ、特に静電印加密着法によると厚みの均一な未延伸フィルムを得ることができる。
【0039】
二軸延伸フィルムを得る場合には、未延伸フィルムは次いで延伸装置に送られ、同時または逐次二軸延伸などの方法で延伸される。逐次二軸延伸の場合、その延伸順序は、フィルムを長手方向および幅方向の順、またはこの逆の順としてもよい。さらに、逐次二軸延伸においては、長手方向または幅方向の延伸を2回以上行なうことも可能である。
【0040】
延伸方法については特に制限はなく、ロール延伸、テンター延伸等の方法を採用することができる。また延伸時のフィルム形状は、フラット状、チューブ状等、どのようなものであってもよい。フィルムの長手方向および幅方向の延伸倍率は、目的とする柔軟性、加工性、蒸着適性などに応じて任意に設定することができるが、厚み斑を良好とする上で好ましくは1.5〜6.0倍である。延伸温度は、ポリエステルのガラス転移温度以上、結晶化温度以下の範囲であれば任意の温度とすることができるが、好ましくは30〜150℃である。
【0041】
さらに、未延伸フィルムは成形後に、二軸延伸フィルムは二軸延伸後に熱処理を行なうことができる。かかる熱処理温度は、ポリエステルの融点以下の任意の温度とすることができるが、好ましくは140〜240℃である。かかる熱処理は、フィルムを長手方向および/または幅方向に弛緩させつつ行なってもよい。
【0042】
本発明のポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムに、コロナ放電処理などの表面処理を施すことにより、必要に応じて接着性や印刷性を向上させることが可能である。また、各種コーティングを施してもよく、その塗布化合物の種類、塗布方法や厚みは、本発明の効果を損なわない範囲であれば、特に限定されない。
【0043】
さらに、必要に応じてエンボス加工などの成型加工、印刷などを施して使用することができる。
【0044】
本発明のポリエステルフィルムは、単一シートあるいは複合シートにより易成型性を必要とする各種工業材料、包装材料として用いることが可能である。複合シートでは例えば金属、木材、紙、樹脂シートあるいは樹脂板などの基材に貼り合わせて用いることができる。
【0045】
具体的用途としては、従来より柔軟フィルム、易成型フィルムが用いられた用途、例えば包装用フィルム、ラップフィルム、ストレッチフィルム、また間仕切りフィルム、壁紙や合板化粧シートなどの建材用フィルムが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0046】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。なお、諸特性は以下の方法により測定、評価した。
(1)ポリエステルの固有粘度
ポリエステルをオルソクロロフェノ−ルに溶解し、25℃において測定した。
(2)ポリエステルの融点
ポリエステルフィルム試料5mgを、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量計RDC220型を用い、窒素雰囲気下、−30℃で5分間保持後20℃/分の昇温速度で測定し、DSC曲線から求められる吸熱曲線の極小点(すなわち微分値が0となる点)を結晶融解ピーク温度とした。
(3)相溶性
試験管中で混練温度285℃にて基質ポリエステルとエポキシ化合物の混練を行った。
混練に要する時間、得られるポリエステルの透明性から、以下の基準にて相溶性を判定した。
【0047】
◎:0〜8分で透明に相溶。
【0048】
○:8〜15分で透明に相溶。
【0049】
△:相溶するがわずかに白濁が見られる。
【0050】
×:非相溶であり、完全に白濁。
(4)耐ブリードアウト
100℃のギヤオーブン中に30分投入し、フィルム表面を目視、および手触りにて下記基準にて判定した。
【0051】
◎:表面の状態に変化はない。
【0052】
○:表面の状態にはほとんど変化がない。
【0053】
△:わずかに表面に液状物または粉状物が見られる。またはわずかにべとつきまたは粉っぽさを感じる。
【0054】
×:明らかに表面に液状物または粉状物が見られる。または手で触ると明らかにべとつき、または、粉っぽさを感じる。
(5)柔軟性
手触りにより、下記基準にて判定した。
【0055】
◎:非常に柔らかい。(後述の比較例6の未延伸フィルムと同等以上の柔軟性を有する。)
○:柔らかい。(後述の比較例6の未延伸フィルムと同等の柔軟性を有する。)
△:やや柔らかい。
【0056】
×:硬さを感じる。(後述の比較例1の未延伸PETフィルムに比較して柔軟性に劣る。)
(6)弾性率、破断伸度
オリエンテック(株)製テンシロンを用いて、25℃において測定した。測定は、フィルムを30秒間測定温度で保温し、引っ張り速度300mm/min、幅10mm、試料長50mmとして、フィルム長手方向、幅方向の弾性率(MPa)、破断伸度(%)をそれぞれ10点測定し平均値を求めた。
[添加剤]
実施例および比較例においてポリエステルフィルムに配合したエポキシ化合物等の添加剤を表1に示した。
【0057】
【表1】
なお、表1中の略号は以下の通り。
【0058】
PEG:ポリエチレングリコール
PPG:ポリプロピレングリコール
[基質ポリエステルの重合]
(PET)
ジメチルテレフタレート100重量部、エチレングリコール60重量部の混合物に、酢酸マグネシウム0.09重量部、三酸化二アンチモン0.03重量部を添加して、常法により加熱昇温してエステル交換反応を行なった。次いで、該エステル交換反応生成物に、リン酸トリメチル0.026重量部を添加した後、重縮合反応層に移行する。次いで、加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して1mmHgの減圧下、290℃で常法により重合し、固有粘度0.65のポリエステルを得た。得られたポリエステルの物性を表2に示した。
【0059】
【表2】
(PET/I)
ジメチルテレフタレート83重量部、ジメチルイソフタレート17重量部、エチレングリコール60重量部の混合物に、酢酸マグネシウム0.09重量部、三酸化二アンチモン0.03重量部を添加して、常法により加熱昇温してエステル交換反応を行なった。次いで、該エステル交換反応生成物に、リン酸トリメチル0.026重量部を添加した後、重縮合反応層に移行する。次いで、加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して1mmHgの減圧下、290℃で常法により重合し、固有粘度0.65のポリエステルを得た。得られたポリエステルの物性を表2に併せて示した。
(PBT/I)
ジメチルテレフタレート90重量部、ジメチルイソフタレート10重量部、1、4−ブタンジオール80重量部の混合物に、テトラブチルチタネート0.05重量部を加えてエステル交換反応を行った後、リン酸トリメチル0.03重量部を加え重縮合反応を行い、固有粘度0.91のポリエステルを得た。得られたポリエステルの物性を表2に併せて示した。
(実施例1)
基質ポリエステルとして上記のとおりにして得た固有粘度0.65のPET(ポリエチレンテレフタレート)をベント式二軸押出機(ベント部3ヶ所、L/D=42)に供給し、真空ベント部2ヶ所を通過させて260℃で溶融したPETに、105℃に加温した前記添加剤1(ブトキシPEG(ポリエチレングリコール)グリシジルエーテル、末端ブチルエーテル、グリシジルエーテル、PEG分子量880)をプランジャーポンプで計量して逆流しないようなスクリューセグメントでPETに添加・混練し、真空ベント通過後に短管を通過させた。次いで、スリット状のダイからシート状に押出し、静電印加方式によりキャスティングドラムに密着させ冷却固化し厚み100μmに調整した未延伸シートを得た。
【0060】
得られた未延伸フィルムの物性は表3に示すとおりであり、良好な柔軟性と耐ブリードアウト特性を有していた。
【0061】
【表3】
(実施例2)
添加剤1に代えて前記添加剤2(PEGジグリシジルエーテル、PEG分子量880)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0062】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり良好な柔軟性、耐ブリードアウト性を示した。 添加時の相溶性は実施例1と比較して若干低下していたものの優れたものであった。
(実施例3)
添加剤1に代えて前記添加剤3(PPG(ポリプロピレングリコール)ジグリシジルエーテル、PPG分子量1200)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0063】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり良好な耐ブリードアウト性を示した。 添加時の相溶性および成形後の柔軟性は実施例1、2と比較して低下していたたものの許容できる程度であった。
(実施例4)
添加剤1に代えて前記添加剤5(PEGジグリシジルエーテル、PEG分子量180)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0064】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり、柔軟性、相溶性は実施例1と同等かそれ以上の優れた特性を示した。耐ブリードアウト性は実施例1と比較して若干低下していたものの、未延伸フィルムとしては実用レベルであった。
(実施例5)
添加剤1(ブトキシPEG(ポリエチレングリコール)グリシジルエーテル、末端ブチルエーテル、PEG分子量880)の添加量を変化させた以外は実施例1と同様の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0065】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり良好な相溶性、耐ブリードアウト性を示した。 柔軟性が実施例1と比較して若干低下していたものの添加剤による柔軟化効果が見られた。
(実施例6)
添加剤9(PEG(ポリエチレングリコール)ジグリシジルエーテル、PEG分子量2700)の添加量を変化させた以外は実施例1と同様の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0066】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり良好な相溶性、耐ブリードアウト性を示した。 柔軟性が実施例1と比較して若干低下していたものの添加剤による柔軟化効果が見られた。
(実施例7)
基質ポリエステルを前記のとおりにして得た固有粘度0.65のPET/I(イソフタル酸17モル%共重合ポリエチレンテレフタレート)とした以外は実施例1と同等の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0067】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり非常に良好な特性を示した。実施例1と比較して特に柔軟性の向上が見られた。
(実施例8)
基質ポリエステルを前記のとおりにして得た固有粘度0.91のPBT/I(イソフタル酸17モル%共重合ポリブチレンテレフタレート)とした以外は実施例1と同等の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0068】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり非常に良好な特性を示した。実施例1と比較して特に柔軟性の向上が見られた。
(比較例1)
添加剤を用いないで実施例1と同様の手法により、未延伸フィルムを得た。特性は表4に示すとおりであり、ブリードアウトは見られないが、柔軟性に劣るフィルムであった。
【0069】
【表4】
(比較例2)
添加剤1の量を0.01重量%に変更した以外は実施例1と同様の手法により製膜を行った。特性は表4に併せて示すとおり、相溶性は良好でありブリードアウトも見られないが、柔軟性に劣るフィルムであった。
(比較例3)
添加剤1の量を50重量%に変更した以外は実施例1と同様の手法により製膜を行った。特性は表4に併せて示すとおり、相溶性は良好であるが、製膜時の工程が不安定であり、フィルムを得ることができなかった。
(比較例4)
添加剤1に代えて前記分子量3600の添加剤4(PEGジグリシジルエーテル、PEG分子量3500)を用いた以外は実施例1と同様の手法により製膜を行った。フィルムの特性は表4に併せて示す通りであり相溶性に劣り、実用上不十分なものであった。
(比較例5)
添加剤1に代えて前記添加剤6(ステアリルグリシジルエーテル、分子量300)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、未延伸フィルムを得た。
【0070】
フィルムの特性は表4に併せて示す通りである。相溶性に劣り、フィルムを得ることができなかった。
(比較例6)
添加剤1に代えて前記添加剤7(PEG、分子量880)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、未延伸フィルムを得た。
【0071】
フィルムの特性は表4に併せて示す通りであり、相溶性は優れるものの、耐ブリードアウト性に劣ったものであった。
(比較例7)
添加剤1に代えて前記添加剤8(PEGジグリシジルエーテル、分子量5000)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、未延伸フィルムを得た。
【0072】
フィルムの特性は表4に併せて示す通りであり、相溶性に劣り、フィルムを得ることができなかった。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、柔軟性、耐ブリードアウト性に優れた、ポリエステルフィルムを得ることができる。
【0074】
本発明で得られるフィルムは、柔軟性、易成型性を必要とする工業材料、包装材料などの用途に好ましく用いることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明で得られるフィルムは、柔軟性、易成形性を必要とする工業材料、包装材料などの用途に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、柔軟フィルムとしては、ポリ塩化ビニル系フィルムが代表的であり、このポリ塩化ビニルフィルムは、耐候性に優れるとともに、各種加工、たとえばエンボス加工などに好適であるなどの点で好ましく使用されてきた。
【0003】
しかしながら一方で、ポリ塩化ビニル系フィルムは、火災などによりフィルムが燃焼した際の有毒ガス発生の問題、可塑剤のブリードアウトなどの問題があり、そのため近年の環境面からのニーズにより、新しい素材が求められてきている。
【0004】
ポリエステルに添加剤を加えることによる物性改善は以前からなされている。特にエポキシ化合物等のポリエステルへの添加に関しては、例えば、特開平7−247369号公報にはポリエステルに多官能性エポキシ化合物を加え、成形することにより、成形機内で橋かけ反応が起こり、機械的特性、耐薬品性、耐熱性に優れたポリエステルが得られると報告されている。また特開平3−9948公報にはポリエステルにエポキシ化合物を加えることで、耐熱劣化性が改良されたポリエステル組成物が得られると報告されている。
【0005】
これらの例は、ポリエステルとエポキシ化合物を反応させることでいずれも機械的強度の向上や耐熱性向上が達成されたものであり、柔軟性ポリエステルフィルムを得る手段としてエポキシ化合物が使用された報告例はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、エポキシ化合物を用いることで、柔軟性、耐ブリードアウト性に優れたポリエステルフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するため本発明のポリエステルフィルムは主として次の構成を有する。すなわち、
エポキシ環以外のエーテル結合(−O−)単位の数が1分子あたり3〜100であり、分子量500〜5000のエポキシ化合物を0.1〜45重量%含有してなることを特徴とするポリエステルフィルム。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のポリエステルフィルムは、基質ポリエステルに後述のエポキシ化合物を配合することにより得られる。
【0009】
配合のベースに用いられる基質ポリエステルは、ジカルボン酸成分とグリコール成分とをで基本的に構成されるポリマーであることが好ましい。
【0010】
ジカルボン酸成分として、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニル−4、4’−ジカルボン酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタレン2、7−ジカルボン酸、ナフタレン1、5−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン4−4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4、4’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4、4’−ジカルボン酸、マロン酸、1,1−ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸などを用いることができる。これらのジカルボン酸成分中で、本発明におけるポリエステルでは、テレフタル酸および/または2,6−ナフタレンジカルボン酸を80重量%以上含有するポリエステルが、耐熱性と生産性の点からは好ましい。
【0011】
また、グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオールなどの脂肪酸グリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族グリコールなどのグリコール成分やポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコール共重合体等を共重合したものを用いることができる。本発明におけるポリエステルでは、グリコール成分の中で、エチレングリコール、テトラメチレングリコール、1、3−プロパンジオール、ヘキサメチレングリコールを80重量%以上含有するポリエステルであることが、柔軟性と生産性の点から好ましい。
【0012】
中でも好ましく使用できるポリエステルとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート(PHT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリヒドロキシベンゾエート(PHB)およびそれらの共重合ポリエステルが挙げられる。ここで、共重合成分としては前述のジカルボン酸成分、グリコール成分の他、トリメリット酸、トリメシン酸、トリメチロールプロパン等の多官能化合物を使用することもできる。
【0013】
なお、これらのジカルボン酸成分およびグリコール成分は、それぞれ前述の範囲以内で他の成分を2種以上併用してもよい。
【0014】
また、上記のポリエステルを2種以上混合して用いることは、成形性などの特性向上の点から好ましい。
【0015】
ここで、本発明のエポキシ化合物とは、1分子中にエポキシ環を有する化合物であり、例として下記一般式で表される。
【0016】
【化1】
ただし、式中Yは、エーテル(−O−)結合単位の総数が3〜100であるポリエーテル、Xは、水素、エポキシ環または、炭素数1〜10の炭化水素である。
【0017】
ポリエステルとの相溶性の点から、Y中のエーテル(−O−)結合単位の総数は、5〜60の範囲が好ましく、8〜40の範囲が特に好ましい。
【0018】
本発明においてポリエステルフィルムに配合するエポキシ化合物の分子量は200〜3000の範囲であることが必要であり、より好ましくは、400〜2000の範囲である。分子量3000を超えると、柔軟性の低下、相溶性の低下などを引き起こし、また200未満では耐ブリードアウト性が低下する。
【0019】
さらに、本発明においてポリエステルフィルムへのエポキシ化合物の配合量は、0.1〜45重量%の範囲にあることが必要であり、より好ましくは2〜30重量%の範囲である。0.15重量%未満であると十分な柔軟性向上が見込めなくなり、また、45重量%を超えると生産安定性、耐熱性、透明性を低下を引き起こす。
【0020】
また化1中のポリエーテルYはポリオキシメチレンの他、以下のグリコールからの誘導体を繰り返し単位に用いることができる。例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオールなどの脂肪族グリコール誘導体、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール誘導体、ビスフェノール−A、ビスフェノールSなどの芳香族グリコール誘導体などや、またこれらの共重合体、例えばエチレングリコール−プロピレングリコール共重合体等を繰り返し単位に用いることができる。相溶性の点から好ましくは、繰り返し単位1つあたりの炭素数範囲が1〜4のグリコール誘導体、中でも特に炭素数が2であるエチレングリコール誘導体を用いると柔軟性が良好であり好ましい。
【0021】
これらのポリエーテルYの分子量は相溶性、柔軟性を良好とする上で、好ましくは100〜2900の範囲であり、より好ましくは200〜2500の範囲である。
【0022】
また、さらにこれらのエポキシ化合物の末端(X)には、グリシジル基等のエポキシ環含有化合物を用いてエーテル化を行うか、あるいは、1価アルコールでエーテル化、および/またはモノカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体を用いてエステル化を行い、封鎖されたものが柔軟性、製膜性、成形性などの点で好ましい。特に、エポキシ化合物のポリエステルへの相溶性、生産安定性の点から、炭素数1〜20の1価アルコールを用いてエーテル化することが好ましい。片末端を炭素数1〜15の1価アルコールを用いてエーテル化して封鎖したエポキシ化合物を用いると、相溶性が特に向上する。
【0023】
炭素数1〜20の1価アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、n−ドデカノール、テトラデカノール、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、スチレンフェニルアルコール等が好ましい。
【0024】
さらに特に、低温での柔軟性、成形加工性、機械特性を良好にする点では、エポキシ化合物の凝固点が−100℃〜130℃であることが好ましく、さらに好ましくは−80℃〜100℃、特に好ましくは−50℃〜60℃である。
【0025】
本発明のポリエステルフィルム中には、目的や用途に応じて各種の粒子を添加することができる。添加する粒子は、ポリエステルに不活性なものであれば特に限定されないが、無機粒子、有機粒子、架橋高分子粒子、重合系内で生成させる内部粒子などを挙げることができる。これらの粒子を2種以上添加しても構わない。かかる粒子の添加量は、0.01〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.02〜1重量%である。
【0026】
また、添加する粒子の平均粒子径は、好ましくは0.001〜10μmであり、さらに好ましくは0.01〜2μmである。平均粒子径がかかる好ましい範囲であると、樹脂組成物、フィルムの欠陥が生じにくく、透明性、成形性も良好である。
【0027】
無機粒子としては、特に限定されないが、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の各種炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の各種硫酸塩、カオリン、タルク等の各種複合酸化物、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等の各種リン酸塩、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の各種酸化物、フッ化リチウム等の各種塩等を使用することができる。
【0028】
また有機粒子としては、シュウ酸カルシウムやカルシウム、バリウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム等のテレフタル酸塩などが使用される。
【0029】
架橋高分子粒子としては、ジビニルベンゼン、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸のビニル系モノマーの単独または共重合体が挙げられる。その他、ポリテトラフルオロエチレン、ベンゾグアナミン樹脂、熱硬化エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂などの有機微粒子も好ましく使用される。
【0030】
重合系内で生成させる内部粒子としては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物などを反応系内に添加し、さらにリン化合物を添加する公知の方法で生成される粒子も使用される。
【0031】
本発明のポリエステルフィルムには、必要に応じて公知の添加剤、例えば、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、粘着性付与剤、脂肪酸エステル、ワックス等の有機滑剤またはポリシロキサン等の消泡剤、顔料または染料等の着色剤を適量配合することができる。
【0032】
フィルム構成としては、単層であってもかまわないし、表面に易滑性、接着性、粘着性、耐熱性、耐候性など新たな機能を付与するために積層構成としてもよい。例えば、エポキシ化合物の添加をおこなったA層に樹脂または添加剤の組成の異なるB層、C層を積層した場合、A/Bの2層、B/A/B、B/A/C、あるいはA/B/Cの3層などが例として挙げられる。さらには必要に応じて3層より多層の積層構成であってもよく、各層の積層厚み比も任意に設定して構わない。
【0033】
本発明におけるポリエステルフィルムは、弾性率が25℃で0.1〜1500MPaの範囲であることが好ましい。弾性率がかかる好ましい範囲であるとフィルム状で用いる場合、変形が小さく、取扱上問題を生じることがなく、また低温成形性に優れる。弾性率を25℃で0.1〜1500MPaの範囲にするには、例えば、エポキシ化合物の添加量を必要に応じて変化させたり、柔軟効果の高いエポキシ化合物の添加を行う方法が考えられるが、これらの範囲を満たすならば、いかなる手段を用いても構わない。
【0034】
本発明のポリエステルフィルムは、無延伸フィルムであっても、延伸フィルムも構わないが、柔軟性の点から無延伸フィルムの方が好ましい。
【0035】
また、本発明のポリエステルフィルムは、接着性や加工性、特に加工時のフィルムしわ発生を抑制する点から、成形温度での少なくとも一方向の熱収縮率が−10〜10%の範囲であることが好ましい。さらに好ましくは、熱収縮率は−5〜+5%の範囲である。熱収縮率が、この範囲である場合、フィルム表面が膨れて外観を損ねたり、基材と剥離したり、印刷が歪んでしまうなどの問題を生じることがない。
【0036】
本発明のポリエステルフィルムは、特定エポキシ化合物を基質ポリエステルに添加して得られるが、エポキシ化合物を基質ポリエステルに添加する方法は特に限定されるものではない。例えば、基質ポリエステルの重合時に所定量のエポキシ化合物を添加し樹脂ペレットを得た後に押出機等で成形を行う方法、押出機中に基質ポリエステルとともにエポキシ化合物を直接供給し成形を行う方法、また押出機や重合装置を用いて一旦高濃度のエポキシ化合物を含有するポリエステル樹脂マスターペレットを得た後、これを適宜他のポリエステルペレットによって希釈し成形を行う方法を挙げることができる。
【0037】
次に、基質ポリエステルにエポキシ化合物を添加したフィルムを製造する場合を例にとって具体的に説明する。
【0038】
基質ポリエステルとエポキシ化合物を性状に応じた計量装置を用いて所定の比率で二軸押出機に供給する。二軸押出機としては、基質ポリエステルを未乾燥で供給可能であるためベント式二軸押出機を好ましく用いることができる。またエポキシ化合物は事前に脱水処理を行うことが好ましい。エポキシ化合物が液状である場合、押出機のベント口より後のセクションに添加口を設け、ここから供給することが好ましい。供給されたポリエステルおよびエポキシ化合物は基質ポリエステルの溶融粘度に応じて押出温度200〜300℃で溶融混合される。溶融混合樹脂をスリット状の口金に導き、冷却キャスティングドラム上にシート状に押出し、未延伸フィルムを成形することができる。Tダイ法を用いた場合、急冷時に静電印加密着法またはタッチロールキャスト法を用いることができ、特に静電印加密着法によると厚みの均一な未延伸フィルムを得ることができる。
【0039】
二軸延伸フィルムを得る場合には、未延伸フィルムは次いで延伸装置に送られ、同時または逐次二軸延伸などの方法で延伸される。逐次二軸延伸の場合、その延伸順序は、フィルムを長手方向および幅方向の順、またはこの逆の順としてもよい。さらに、逐次二軸延伸においては、長手方向または幅方向の延伸を2回以上行なうことも可能である。
【0040】
延伸方法については特に制限はなく、ロール延伸、テンター延伸等の方法を採用することができる。また延伸時のフィルム形状は、フラット状、チューブ状等、どのようなものであってもよい。フィルムの長手方向および幅方向の延伸倍率は、目的とする柔軟性、加工性、蒸着適性などに応じて任意に設定することができるが、厚み斑を良好とする上で好ましくは1.5〜6.0倍である。延伸温度は、ポリエステルのガラス転移温度以上、結晶化温度以下の範囲であれば任意の温度とすることができるが、好ましくは30〜150℃である。
【0041】
さらに、未延伸フィルムは成形後に、二軸延伸フィルムは二軸延伸後に熱処理を行なうことができる。かかる熱処理温度は、ポリエステルの融点以下の任意の温度とすることができるが、好ましくは140〜240℃である。かかる熱処理は、フィルムを長手方向および/または幅方向に弛緩させつつ行なってもよい。
【0042】
本発明のポリエステル樹脂組成物およびポリエステルフィルムに、コロナ放電処理などの表面処理を施すことにより、必要に応じて接着性や印刷性を向上させることが可能である。また、各種コーティングを施してもよく、その塗布化合物の種類、塗布方法や厚みは、本発明の効果を損なわない範囲であれば、特に限定されない。
【0043】
さらに、必要に応じてエンボス加工などの成型加工、印刷などを施して使用することができる。
【0044】
本発明のポリエステルフィルムは、単一シートあるいは複合シートにより易成型性を必要とする各種工業材料、包装材料として用いることが可能である。複合シートでは例えば金属、木材、紙、樹脂シートあるいは樹脂板などの基材に貼り合わせて用いることができる。
【0045】
具体的用途としては、従来より柔軟フィルム、易成型フィルムが用いられた用途、例えば包装用フィルム、ラップフィルム、ストレッチフィルム、また間仕切りフィルム、壁紙や合板化粧シートなどの建材用フィルムが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0046】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。なお、諸特性は以下の方法により測定、評価した。
(1)ポリエステルの固有粘度
ポリエステルをオルソクロロフェノ−ルに溶解し、25℃において測定した。
(2)ポリエステルの融点
ポリエステルフィルム試料5mgを、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量計RDC220型を用い、窒素雰囲気下、−30℃で5分間保持後20℃/分の昇温速度で測定し、DSC曲線から求められる吸熱曲線の極小点(すなわち微分値が0となる点)を結晶融解ピーク温度とした。
(3)相溶性
試験管中で混練温度285℃にて基質ポリエステルとエポキシ化合物の混練を行った。
混練に要する時間、得られるポリエステルの透明性から、以下の基準にて相溶性を判定した。
【0047】
◎:0〜8分で透明に相溶。
【0048】
○:8〜15分で透明に相溶。
【0049】
△:相溶するがわずかに白濁が見られる。
【0050】
×:非相溶であり、完全に白濁。
(4)耐ブリードアウト
100℃のギヤオーブン中に30分投入し、フィルム表面を目視、および手触りにて下記基準にて判定した。
【0051】
◎:表面の状態に変化はない。
【0052】
○:表面の状態にはほとんど変化がない。
【0053】
△:わずかに表面に液状物または粉状物が見られる。またはわずかにべとつきまたは粉っぽさを感じる。
【0054】
×:明らかに表面に液状物または粉状物が見られる。または手で触ると明らかにべとつき、または、粉っぽさを感じる。
(5)柔軟性
手触りにより、下記基準にて判定した。
【0055】
◎:非常に柔らかい。(後述の比較例6の未延伸フィルムと同等以上の柔軟性を有する。)
○:柔らかい。(後述の比較例6の未延伸フィルムと同等の柔軟性を有する。)
△:やや柔らかい。
【0056】
×:硬さを感じる。(後述の比較例1の未延伸PETフィルムに比較して柔軟性に劣る。)
(6)弾性率、破断伸度
オリエンテック(株)製テンシロンを用いて、25℃において測定した。測定は、フィルムを30秒間測定温度で保温し、引っ張り速度300mm/min、幅10mm、試料長50mmとして、フィルム長手方向、幅方向の弾性率(MPa)、破断伸度(%)をそれぞれ10点測定し平均値を求めた。
[添加剤]
実施例および比較例においてポリエステルフィルムに配合したエポキシ化合物等の添加剤を表1に示した。
【0057】
【表1】
なお、表1中の略号は以下の通り。
【0058】
PEG:ポリエチレングリコール
PPG:ポリプロピレングリコール
[基質ポリエステルの重合]
(PET)
ジメチルテレフタレート100重量部、エチレングリコール60重量部の混合物に、酢酸マグネシウム0.09重量部、三酸化二アンチモン0.03重量部を添加して、常法により加熱昇温してエステル交換反応を行なった。次いで、該エステル交換反応生成物に、リン酸トリメチル0.026重量部を添加した後、重縮合反応層に移行する。次いで、加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して1mmHgの減圧下、290℃で常法により重合し、固有粘度0.65のポリエステルを得た。得られたポリエステルの物性を表2に示した。
【0059】
【表2】
(PET/I)
ジメチルテレフタレート83重量部、ジメチルイソフタレート17重量部、エチレングリコール60重量部の混合物に、酢酸マグネシウム0.09重量部、三酸化二アンチモン0.03重量部を添加して、常法により加熱昇温してエステル交換反応を行なった。次いで、該エステル交換反応生成物に、リン酸トリメチル0.026重量部を添加した後、重縮合反応層に移行する。次いで、加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して1mmHgの減圧下、290℃で常法により重合し、固有粘度0.65のポリエステルを得た。得られたポリエステルの物性を表2に併せて示した。
(PBT/I)
ジメチルテレフタレート90重量部、ジメチルイソフタレート10重量部、1、4−ブタンジオール80重量部の混合物に、テトラブチルチタネート0.05重量部を加えてエステル交換反応を行った後、リン酸トリメチル0.03重量部を加え重縮合反応を行い、固有粘度0.91のポリエステルを得た。得られたポリエステルの物性を表2に併せて示した。
(実施例1)
基質ポリエステルとして上記のとおりにして得た固有粘度0.65のPET(ポリエチレンテレフタレート)をベント式二軸押出機(ベント部3ヶ所、L/D=42)に供給し、真空ベント部2ヶ所を通過させて260℃で溶融したPETに、105℃に加温した前記添加剤1(ブトキシPEG(ポリエチレングリコール)グリシジルエーテル、末端ブチルエーテル、グリシジルエーテル、PEG分子量880)をプランジャーポンプで計量して逆流しないようなスクリューセグメントでPETに添加・混練し、真空ベント通過後に短管を通過させた。次いで、スリット状のダイからシート状に押出し、静電印加方式によりキャスティングドラムに密着させ冷却固化し厚み100μmに調整した未延伸シートを得た。
【0060】
得られた未延伸フィルムの物性は表3に示すとおりであり、良好な柔軟性と耐ブリードアウト特性を有していた。
【0061】
【表3】
(実施例2)
添加剤1に代えて前記添加剤2(PEGジグリシジルエーテル、PEG分子量880)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0062】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり良好な柔軟性、耐ブリードアウト性を示した。 添加時の相溶性は実施例1と比較して若干低下していたものの優れたものであった。
(実施例3)
添加剤1に代えて前記添加剤3(PPG(ポリプロピレングリコール)ジグリシジルエーテル、PPG分子量1200)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0063】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり良好な耐ブリードアウト性を示した。 添加時の相溶性および成形後の柔軟性は実施例1、2と比較して低下していたたものの許容できる程度であった。
(実施例4)
添加剤1に代えて前記添加剤5(PEGジグリシジルエーテル、PEG分子量180)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0064】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり、柔軟性、相溶性は実施例1と同等かそれ以上の優れた特性を示した。耐ブリードアウト性は実施例1と比較して若干低下していたものの、未延伸フィルムとしては実用レベルであった。
(実施例5)
添加剤1(ブトキシPEG(ポリエチレングリコール)グリシジルエーテル、末端ブチルエーテル、PEG分子量880)の添加量を変化させた以外は実施例1と同様の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0065】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり良好な相溶性、耐ブリードアウト性を示した。 柔軟性が実施例1と比較して若干低下していたものの添加剤による柔軟化効果が見られた。
(実施例6)
添加剤9(PEG(ポリエチレングリコール)ジグリシジルエーテル、PEG分子量2700)の添加量を変化させた以外は実施例1と同様の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0066】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり良好な相溶性、耐ブリードアウト性を示した。 柔軟性が実施例1と比較して若干低下していたものの添加剤による柔軟化効果が見られた。
(実施例7)
基質ポリエステルを前記のとおりにして得た固有粘度0.65のPET/I(イソフタル酸17モル%共重合ポリエチレンテレフタレート)とした以外は実施例1と同等の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0067】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり非常に良好な特性を示した。実施例1と比較して特に柔軟性の向上が見られた。
(実施例8)
基質ポリエステルを前記のとおりにして得た固有粘度0.91のPBT/I(イソフタル酸17モル%共重合ポリブチレンテレフタレート)とした以外は実施例1と同等の手法により、本発明の未延伸フィルムを得た。
【0068】
フィルムの特性は表3に併せて示す通りであり非常に良好な特性を示した。実施例1と比較して特に柔軟性の向上が見られた。
(比較例1)
添加剤を用いないで実施例1と同様の手法により、未延伸フィルムを得た。特性は表4に示すとおりであり、ブリードアウトは見られないが、柔軟性に劣るフィルムであった。
【0069】
【表4】
(比較例2)
添加剤1の量を0.01重量%に変更した以外は実施例1と同様の手法により製膜を行った。特性は表4に併せて示すとおり、相溶性は良好でありブリードアウトも見られないが、柔軟性に劣るフィルムであった。
(比較例3)
添加剤1の量を50重量%に変更した以外は実施例1と同様の手法により製膜を行った。特性は表4に併せて示すとおり、相溶性は良好であるが、製膜時の工程が不安定であり、フィルムを得ることができなかった。
(比較例4)
添加剤1に代えて前記分子量3600の添加剤4(PEGジグリシジルエーテル、PEG分子量3500)を用いた以外は実施例1と同様の手法により製膜を行った。フィルムの特性は表4に併せて示す通りであり相溶性に劣り、実用上不十分なものであった。
(比較例5)
添加剤1に代えて前記添加剤6(ステアリルグリシジルエーテル、分子量300)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、未延伸フィルムを得た。
【0070】
フィルムの特性は表4に併せて示す通りである。相溶性に劣り、フィルムを得ることができなかった。
(比較例6)
添加剤1に代えて前記添加剤7(PEG、分子量880)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、未延伸フィルムを得た。
【0071】
フィルムの特性は表4に併せて示す通りであり、相溶性は優れるものの、耐ブリードアウト性に劣ったものであった。
(比較例7)
添加剤1に代えて前記添加剤8(PEGジグリシジルエーテル、分子量5000)を用いた以外は実施例1と同様の手法により、未延伸フィルムを得た。
【0072】
フィルムの特性は表4に併せて示す通りであり、相溶性に劣り、フィルムを得ることができなかった。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、柔軟性、耐ブリードアウト性に優れた、ポリエステルフィルムを得ることができる。
【0074】
本発明で得られるフィルムは、柔軟性、易成型性を必要とする工業材料、包装材料などの用途に好ましく用いることができる。
Claims (4)
- エポキシ環以外のエーテル結合(−O−)単位の数が1分子あたり3〜100であり、分子量200〜3000のエポキシ化合物を0.1〜45重量%含有してなることを特徴とするポリエステルフィルム。
- エポキシ化合物がオキシエチレンの繰り返し単位を含有することを特徴とする請求項1に記載のポリエステルフィルム。
- 弾性率が0.1〜1500MPaであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
- エポキシ化合物の分子量が400〜2000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステルフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002167425A JP2004010793A (ja) | 2002-06-07 | 2002-06-07 | ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
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2002
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