JP2004010245A - エレベーター用ばね緩衝器 - Google Patents
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Abstract
【課題】昇降体が異常下降し衝突したときの全圧縮高さが低く、昇降路の浅いピットに設置できて省スペース化できるエレベーター用ばね緩衝器を得る。
【解決手段】円錐状圧縮コイルばねからなり下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル径を、下側コイルのコイル径よりも小径に形成したばね緩衝器5を昇降体3と対向して昇降路1の底面に立設状態に設ける。
これによりばね緩衝器5の全圧縮状態で、ばねの各コイル状部の素線が横断面において鉛直線に対し傾斜線上で相互に接触する。このため、ばね緩衝器5の全圧縮高さが、円筒圧縮コイルばねの全圧縮高さよりも低くなる。このような構成により所要の緩衝特性を備え、かつ全圧縮高さの低いばね緩衝器5を実現し昇降路ピットを浅くでき省スペース化できてエレベーターの設置費用を節減する。
【選択図】 図1
【解決手段】円錐状圧縮コイルばねからなり下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル径を、下側コイルのコイル径よりも小径に形成したばね緩衝器5を昇降体3と対向して昇降路1の底面に立設状態に設ける。
これによりばね緩衝器5の全圧縮状態で、ばねの各コイル状部の素線が横断面において鉛直線に対し傾斜線上で相互に接触する。このため、ばね緩衝器5の全圧縮高さが、円筒圧縮コイルばねの全圧縮高さよりも低くなる。このような構成により所要の緩衝特性を備え、かつ全圧縮高さの低いばね緩衝器5を実現し昇降路ピットを浅くでき省スペース化できてエレベーターの設置費用を節減する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベーターの昇降路の底面に立設されてエレベーターの昇降体と対向して配置されるエレベーター用ばね緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7〜図9は、従来のエレベーター用ばね緩衝器を示す図で、図7はエレベーター昇降路の下部の縦断面図、図8は図7におけるばね緩衝器の作動状態を示す図、図9は図7におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図である。図において、1はエレベーターの昇降路、2は昇降路1の底面、3は昇降路1を昇降するエレベーターのかごからなる昇降体、4はばね緩衝器で、円筒圧縮コイルばねからなり、底面2に立設されて昇降体3と対向して配置されている。
【0003】
従来のエレベーター用ばね緩衝器は上記のように構成され、昇降体3が運転されて昇降路1を昇降し、通常状態において要時に昇降路1に設けられた最下階の乗場に停止する。この状態では図7に示すように、昇降体3とばね緩衝器4の上端の間に空隙が形成されて、昇降体3によってばね緩衝器4が圧縮されることはない。
【0004】
しかし、何らかの異常発生によって昇降体3が最下階の乗場に対応した所定位置を越えて下降した場合には、図8に示すように昇降体3の下面がばね緩衝器4に衝突する。これによってばね緩衝器4が圧縮され、昇降体3の運転エネルギー及び位置エネルギーがばね緩衝器4の圧縮エネルギーに変換され、衝突時の衝撃が緩衝されて昇降体3が停止するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のエレベーター用ばね緩衝器では、立設されたばね緩衝器4の自由長を短くすると昇降路1のピット深さを浅くすることができ、省スペース化による利益を得ることができる。また、ばね緩衝器4、すなわちばねの自由長は圧縮長さと全圧縮後の高さの和であるが、ばねの自由長に関してばねの圧縮長さを短縮すると昇降体3の停止時の減速度が大きくなる。
【0006】
そして、ばねの圧縮長さについては、昇降体3がばね緩衝器4に衝突したときの減速度が所定値以下になる長さに設定するように基準や法的規制が設けられている。したがって、昇降路1のピット深さを浅くして省スペース化するためには、ばねの全圧縮後の高さを低くすることによって、ばねの自由長を短くすることが課題となる。
【0007】
この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、昇降体が異常下降して衝突するときに対応した所要の緩衝特性を備え、かつ全圧縮高さが低いエレベーター用ばね緩衝器を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベーター用ばね緩衝器においては、エレベーターの昇降路の底面に立設状態に設けられてエレベーターの昇降体と対向して配置され、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル径が下側コイルのコイル径よりも小径に形成されてなる円錐状圧縮コイルばねによって構成される。
【0009】
また、この発明に係るエレベーター用ばね緩衝器においては、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル外径が下側コイルのコイル内径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねによって構成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図3は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1はエレベーター昇降路の下部の縦断面図、図2は図1におけるばね緩衝器の作動状態を示す図、図3は図1におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図である。図において、1はエレベーターの昇降路、2は昇降路1の底面、3は昇降路1を昇降するエレベーターのかごからなる昇降体、5はばね緩衝器で、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル径が下側コイルのコイル径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねからなり、円錐形状の底面が底面2に対面して立設され昇降体3と対向して配置されている。
【0011】
上記のように構成されたエレベーター用ばね緩衝器において、昇降体3が運転されて昇降路1を昇降し、通常状態において要時に昇降路1に設けられた最下階の乗場に停止する。この状態では図1に示すように、昇降体3とばね緩衝器5の上端の間に空隙が形成されて昇降体3によってばね緩衝器5が圧縮されることはない。
【0012】
しかし、何らかの異常発生によって昇降体3が最下階の乗場に対応した所定位置を越えて下降した場合には、図2に示すように昇降体3の下面がばね緩衝器5に衝突する。これによってばね緩衝器5が圧縮され、昇降体3の運転エネルギー及び位置エネルギーがばね緩衝器4の圧縮エネルギーに変換され、衝突時の衝撃が緩衝されて昇降体3が停止する。
【0013】
そしてばね緩衝器5が、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル径が下側コイルのコイル径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねによって形成されている。このため、ばね緩衝器5が全圧縮されている状態では、ばねの各コイル状部における素線は、図3に示すように横断面において鉛直線に対する傾斜線上で相互に接触する。したがって、ばね緩衝器5の全圧縮高さは図9に示す前述の円筒圧縮コイルばねからなるばね緩衝器4の全圧縮高さよりも低くなり、全圧縮時の高さが低いばね緩衝器5を得ることができる。
【0014】
これによりばね緩衝器5の圧縮長さを、異常下降した昇降体3がばね緩衝器5に衝突して停止するときの減速度が所定値以下となるばねの圧縮長さに設定し、すなわち異常下降した昇降体3の衝突に対する所要の緩衝特性を有するものとし、しかもばね緩衝器5のばねの全圧縮後の高さを低くすることができる。
【0015】
このため、昇降路1のピット深さを浅くして省スペース化でき、エレベーターの設置に要する費用を節減することができる。
なお、ばね緩衝器5の素線の横断面形状は、円形の他、四角形、六角形等であっても、図1〜図3の実施の形態における作用を得ることができる。
【0016】
実施の形態2.
図4〜図6は、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、図4はエレベーター昇降路の下部の縦断面図、図5は図4におけるばね緩衝器の作動状態を示す図、図6は図4におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図である。図において、前述の図1〜図3と同符号は相当部分を示し、6はばね緩衝器で、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル外径が下側コイルのコイル内径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねからなり、円錐状の底面が底面2に対面して配置されて立設され昇降体3と対向して配置されている。
【0017】
上記のように構成されたエレベーター用ばね緩衝器において、昇降体3が運転されて昇降路1を昇降し、通常状態において要時に昇降路1に設けられた最下階の乗場に停止する。この状態では図4に示すように、昇降体3とばね緩衝器6の上端の間に空隙が形成されて昇降体3によってばね緩衝器6が圧縮されることはない。
【0018】
しかし、何らかの異常発生によって昇降体3が最下階の乗場に対応した所定位置を越えて下降した場合には、図5に示すように昇降体3の下面がばね緩衝器6に衝突する。これによってばね緩衝器6が圧縮され、昇降体3の運転エネルギー及び位置エネルギーがばね緩衝器6の圧縮エネルギーに変換され、衝突時の衝撃が緩衝されて昇降体3が停止する。
【0019】
そしてばね緩衝器6が、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル外径が下側コイルのコイル内径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねによって形成されている。このため、ばね緩衝器6が全圧縮されている状態では、ばねの各コイル状部における素線は下側コイルの上に隣接した上側コイルが、下側コイル内に嵌合する。
【0020】
そして、全圧縮されたばね緩衝器6は図6に示すように横断面において、ばねの各コイル状部が水平線に沿って配置されて緩衝器6が偏平形態に変形する。したがって、ばね緩衝器6の全圧縮高さは図3に示す前述のばね緩衝器5の全圧縮高さよりも低くなり、全圧縮時の高さが低いばね緩衝器6を得ることができる。したがって、詳細な説明を省略するが図4〜図6の実施の形態においても図1〜図3の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0021】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、エレベーターの昇降路の底面に立設状態に設けられてエレベーターの昇降体と対向して配置され、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル径が下側コイルのコイル径よりも小径に形成されてなる円錐状圧縮コイルばねによってばね緩衝器を構成したものである。
【0022】
これによって、ばね緩衝器が全圧縮された状態でばねの各コイル状部における素線は、横断面において鉛直線に対して傾斜線上で相互に接触する。したがって、ばね緩衝器の全圧縮高さが、円筒圧縮コイルばねからなるばね緩衝器の全圧縮高さよりも低くなる。これによりばね緩衝器の圧縮長さを、異常下降した昇降体がばね緩衝器に衝突して停止するときの減速度が所定値以下となるばねの圧縮長さに設定し、しかもばね緩衝器のばねの全圧縮後の高さを低くすることができる。このため、昇降路のピットを浅くして省スペース化できてエレベーターの設置に要する費用を節減する効果がある。
【0023】
また、この発明は以上説明したように、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル外径が下側コイルのコイル内径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねによってばね緩衝器を構成したものである。
【0024】
これによって、ばね緩衝器が全圧縮された状態では、ばねの各コイル状部における素線は下側コイルの上に隣接した上側コイルが、下側コイル内に嵌合する。そして、全圧縮されたばね緩衝器はばねの各コイル状部が横断面において水平線に沿って配置されて偏平形態に変形する。したがって、ばね緩衝器の全圧縮高さが、円筒圧縮コイルばねからなるばね緩衝器の全圧縮高さよりも低くなる。これによりばね緩衝器の圧縮長さを、異常下降した昇降体がばね緩衝器に衝突して停止するときの減速度が所定値以下となるばねの圧縮長さに設定し、しかもばね緩衝器のばねの全圧縮後の高さを一層低くすることができる。このため、昇降路のピットを浅くして省スペース化できてエレベーターの設置に要する費用を節減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、エレベーター昇降路の下部の縦断面図。
【図2】図1におけるばね緩衝器の作動状態を示す図。
【図3】図1におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図。
【図4】この発明の実施の形態2を示す図で、エレベーター昇降路の下部の縦断面図。
【図5】図4におけるばね緩衝器の作動状態を示す図。
【図6】図4におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図。
【図7】従来のエレベーター用ばね緩衝器を示す図で、エレベーター昇降路の下部の縦断面図。
【図8】図7におけるばね緩衝器の作動状態を示す図。
【図9】図7におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図。
【符号の説明】
1 昇降路、 2 底面、 3 昇降体、 5 ばね緩衝器、 6 ばね緩衝器。
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベーターの昇降路の底面に立設されてエレベーターの昇降体と対向して配置されるエレベーター用ばね緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7〜図9は、従来のエレベーター用ばね緩衝器を示す図で、図7はエレベーター昇降路の下部の縦断面図、図8は図7におけるばね緩衝器の作動状態を示す図、図9は図7におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図である。図において、1はエレベーターの昇降路、2は昇降路1の底面、3は昇降路1を昇降するエレベーターのかごからなる昇降体、4はばね緩衝器で、円筒圧縮コイルばねからなり、底面2に立設されて昇降体3と対向して配置されている。
【0003】
従来のエレベーター用ばね緩衝器は上記のように構成され、昇降体3が運転されて昇降路1を昇降し、通常状態において要時に昇降路1に設けられた最下階の乗場に停止する。この状態では図7に示すように、昇降体3とばね緩衝器4の上端の間に空隙が形成されて、昇降体3によってばね緩衝器4が圧縮されることはない。
【0004】
しかし、何らかの異常発生によって昇降体3が最下階の乗場に対応した所定位置を越えて下降した場合には、図8に示すように昇降体3の下面がばね緩衝器4に衝突する。これによってばね緩衝器4が圧縮され、昇降体3の運転エネルギー及び位置エネルギーがばね緩衝器4の圧縮エネルギーに変換され、衝突時の衝撃が緩衝されて昇降体3が停止するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のエレベーター用ばね緩衝器では、立設されたばね緩衝器4の自由長を短くすると昇降路1のピット深さを浅くすることができ、省スペース化による利益を得ることができる。また、ばね緩衝器4、すなわちばねの自由長は圧縮長さと全圧縮後の高さの和であるが、ばねの自由長に関してばねの圧縮長さを短縮すると昇降体3の停止時の減速度が大きくなる。
【0006】
そして、ばねの圧縮長さについては、昇降体3がばね緩衝器4に衝突したときの減速度が所定値以下になる長さに設定するように基準や法的規制が設けられている。したがって、昇降路1のピット深さを浅くして省スペース化するためには、ばねの全圧縮後の高さを低くすることによって、ばねの自由長を短くすることが課題となる。
【0007】
この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、昇降体が異常下降して衝突するときに対応した所要の緩衝特性を備え、かつ全圧縮高さが低いエレベーター用ばね緩衝器を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベーター用ばね緩衝器においては、エレベーターの昇降路の底面に立設状態に設けられてエレベーターの昇降体と対向して配置され、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル径が下側コイルのコイル径よりも小径に形成されてなる円錐状圧縮コイルばねによって構成される。
【0009】
また、この発明に係るエレベーター用ばね緩衝器においては、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル外径が下側コイルのコイル内径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねによって構成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図3は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1はエレベーター昇降路の下部の縦断面図、図2は図1におけるばね緩衝器の作動状態を示す図、図3は図1におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図である。図において、1はエレベーターの昇降路、2は昇降路1の底面、3は昇降路1を昇降するエレベーターのかごからなる昇降体、5はばね緩衝器で、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル径が下側コイルのコイル径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねからなり、円錐形状の底面が底面2に対面して立設され昇降体3と対向して配置されている。
【0011】
上記のように構成されたエレベーター用ばね緩衝器において、昇降体3が運転されて昇降路1を昇降し、通常状態において要時に昇降路1に設けられた最下階の乗場に停止する。この状態では図1に示すように、昇降体3とばね緩衝器5の上端の間に空隙が形成されて昇降体3によってばね緩衝器5が圧縮されることはない。
【0012】
しかし、何らかの異常発生によって昇降体3が最下階の乗場に対応した所定位置を越えて下降した場合には、図2に示すように昇降体3の下面がばね緩衝器5に衝突する。これによってばね緩衝器5が圧縮され、昇降体3の運転エネルギー及び位置エネルギーがばね緩衝器4の圧縮エネルギーに変換され、衝突時の衝撃が緩衝されて昇降体3が停止する。
【0013】
そしてばね緩衝器5が、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル径が下側コイルのコイル径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねによって形成されている。このため、ばね緩衝器5が全圧縮されている状態では、ばねの各コイル状部における素線は、図3に示すように横断面において鉛直線に対する傾斜線上で相互に接触する。したがって、ばね緩衝器5の全圧縮高さは図9に示す前述の円筒圧縮コイルばねからなるばね緩衝器4の全圧縮高さよりも低くなり、全圧縮時の高さが低いばね緩衝器5を得ることができる。
【0014】
これによりばね緩衝器5の圧縮長さを、異常下降した昇降体3がばね緩衝器5に衝突して停止するときの減速度が所定値以下となるばねの圧縮長さに設定し、すなわち異常下降した昇降体3の衝突に対する所要の緩衝特性を有するものとし、しかもばね緩衝器5のばねの全圧縮後の高さを低くすることができる。
【0015】
このため、昇降路1のピット深さを浅くして省スペース化でき、エレベーターの設置に要する費用を節減することができる。
なお、ばね緩衝器5の素線の横断面形状は、円形の他、四角形、六角形等であっても、図1〜図3の実施の形態における作用を得ることができる。
【0016】
実施の形態2.
図4〜図6は、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、図4はエレベーター昇降路の下部の縦断面図、図5は図4におけるばね緩衝器の作動状態を示す図、図6は図4におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図である。図において、前述の図1〜図3と同符号は相当部分を示し、6はばね緩衝器で、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル外径が下側コイルのコイル内径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねからなり、円錐状の底面が底面2に対面して配置されて立設され昇降体3と対向して配置されている。
【0017】
上記のように構成されたエレベーター用ばね緩衝器において、昇降体3が運転されて昇降路1を昇降し、通常状態において要時に昇降路1に設けられた最下階の乗場に停止する。この状態では図4に示すように、昇降体3とばね緩衝器6の上端の間に空隙が形成されて昇降体3によってばね緩衝器6が圧縮されることはない。
【0018】
しかし、何らかの異常発生によって昇降体3が最下階の乗場に対応した所定位置を越えて下降した場合には、図5に示すように昇降体3の下面がばね緩衝器6に衝突する。これによってばね緩衝器6が圧縮され、昇降体3の運転エネルギー及び位置エネルギーがばね緩衝器6の圧縮エネルギーに変換され、衝突時の衝撃が緩衝されて昇降体3が停止する。
【0019】
そしてばね緩衝器6が、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル外径が下側コイルのコイル内径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねによって形成されている。このため、ばね緩衝器6が全圧縮されている状態では、ばねの各コイル状部における素線は下側コイルの上に隣接した上側コイルが、下側コイル内に嵌合する。
【0020】
そして、全圧縮されたばね緩衝器6は図6に示すように横断面において、ばねの各コイル状部が水平線に沿って配置されて緩衝器6が偏平形態に変形する。したがって、ばね緩衝器6の全圧縮高さは図3に示す前述のばね緩衝器5の全圧縮高さよりも低くなり、全圧縮時の高さが低いばね緩衝器6を得ることができる。したがって、詳細な説明を省略するが図4〜図6の実施の形態においても図1〜図3の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0021】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、エレベーターの昇降路の底面に立設状態に設けられてエレベーターの昇降体と対向して配置され、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル径が下側コイルのコイル径よりも小径に形成されてなる円錐状圧縮コイルばねによってばね緩衝器を構成したものである。
【0022】
これによって、ばね緩衝器が全圧縮された状態でばねの各コイル状部における素線は、横断面において鉛直線に対して傾斜線上で相互に接触する。したがって、ばね緩衝器の全圧縮高さが、円筒圧縮コイルばねからなるばね緩衝器の全圧縮高さよりも低くなる。これによりばね緩衝器の圧縮長さを、異常下降した昇降体がばね緩衝器に衝突して停止するときの減速度が所定値以下となるばねの圧縮長さに設定し、しかもばね緩衝器のばねの全圧縮後の高さを低くすることができる。このため、昇降路のピットを浅くして省スペース化できてエレベーターの設置に要する費用を節減する効果がある。
【0023】
また、この発明は以上説明したように、下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル外径が下側コイルのコイル内径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねによってばね緩衝器を構成したものである。
【0024】
これによって、ばね緩衝器が全圧縮された状態では、ばねの各コイル状部における素線は下側コイルの上に隣接した上側コイルが、下側コイル内に嵌合する。そして、全圧縮されたばね緩衝器はばねの各コイル状部が横断面において水平線に沿って配置されて偏平形態に変形する。したがって、ばね緩衝器の全圧縮高さが、円筒圧縮コイルばねからなるばね緩衝器の全圧縮高さよりも低くなる。これによりばね緩衝器の圧縮長さを、異常下降した昇降体がばね緩衝器に衝突して停止するときの減速度が所定値以下となるばねの圧縮長さに設定し、しかもばね緩衝器のばねの全圧縮後の高さを一層低くすることができる。このため、昇降路のピットを浅くして省スペース化できてエレベーターの設置に要する費用を節減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、エレベーター昇降路の下部の縦断面図。
【図2】図1におけるばね緩衝器の作動状態を示す図。
【図3】図1におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図。
【図4】この発明の実施の形態2を示す図で、エレベーター昇降路の下部の縦断面図。
【図5】図4におけるばね緩衝器の作動状態を示す図。
【図6】図4におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図。
【図7】従来のエレベーター用ばね緩衝器を示す図で、エレベーター昇降路の下部の縦断面図。
【図8】図7におけるばね緩衝器の作動状態を示す図。
【図9】図7におけるばね緩衝器の全圧縮時を示する縦断面図。
【符号の説明】
1 昇降路、 2 底面、 3 昇降体、 5 ばね緩衝器、 6 ばね緩衝器。
Claims (2)
- エレベーターの昇降路の底面に立設状態に設けられて上記エレベーターの昇降体と対向して配置され、円錐状圧縮コイルばねによって構成されて下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル径が上記下側コイルのコイル径よりも小径に形成されたエレベーター用ばね緩衝器。
- 下側コイルの上に隣接した上側コイルのコイル外径が下側コイルのコイル内径よりも小径に形成された円錐状圧縮コイルばねからなるものとしたことを特徴とする請求項1記載のエレベーター用ばね緩衝器。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002165239A JP2004010245A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | エレベーター用ばね緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2002165239A JP2004010245A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | エレベーター用ばね緩衝器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004010245A true JP2004010245A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30433124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002165239A Pending JP2004010245A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | エレベーター用ばね緩衝器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004010245A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007153612A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-21 | Nippon Otis Elevator Co | エレベータの緩衝器 |
CN104477720A (zh) * | 2014-11-30 | 2015-04-01 | 重庆和航科技股份有限公司 | 变缓冲阻尼力的电梯系统 |
CN105151947A (zh) * | 2015-08-31 | 2015-12-16 | 陕西理工学院 | 一种电梯坠落保护垫 |
CN107758472A (zh) * | 2017-09-25 | 2018-03-06 | 武汉工程大学 | 一种电梯坠落缓降装置 |
-
2002
- 2002-06-06 JP JP2002165239A patent/JP2004010245A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007153612A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-21 | Nippon Otis Elevator Co | エレベータの緩衝器 |
CN104477720A (zh) * | 2014-11-30 | 2015-04-01 | 重庆和航科技股份有限公司 | 变缓冲阻尼力的电梯系统 |
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CN107758472A (zh) * | 2017-09-25 | 2018-03-06 | 武汉工程大学 | 一种电梯坠落缓降装置 |
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Legal Events
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