JP2004007456A - 誘導表示部品及び視線誘導表示装置 - Google Patents

誘導表示部品及び視線誘導表示装置 Download PDF

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【課題】入射する電波の反射方向が特定されない誘導表示部品と、光による視線誘導だけでなく、電波による誘導をも行うことができる視線誘導表示装置を提供する。
【解決手段】本発明にかかる誘導表示装置1,11は、電波の入射方向を含む仮想平面内の全方向に向かって一定レベルの強さで電波を反射する電波反射手段を基体4,13の表面に設けていることを特徴とする。電波反射手段は、基体4と一体に形成された凹部2及び凸部3であるか、入射する電波の周波数に共振し、その入射方向に向かって電波を反射する電波反射素子12であり、電波反射素子12は基体13上に搭載されている。本発明にかかる視線誘導表示装置21は、再帰反射性を有する光反射部品25または自らが光を発生する光発生部品と、誘電体からなる誘導表示部品24とを組み合わせてなることを特徴とする。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入射する電波の反射方向が特定されない誘導表示部品と、車両が走行する範囲を規制して車両を適切に誘導するために用いられる視線誘導表示装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等である車両の安全な走行を確保するため、道路の側縁や中央分離帯等には、道路の線形や中央線等を標示して車両の走行し得る範囲を規制し、かつ、車両が規制範囲から外れないようにしながら車両を所定の方向に沿って適切に誘導する視線誘導表示装置が設置されている。このような視線誘導表示装置としては、デリニェータやポールコーン、スノーポール等が広く知られている。
【0003】
例えば、デリニェータは、ガードレール等に固定した支柱の上端に対して枠体を取り付け、この枠体に再帰反射性を有する光反射部品を装着することにより構成されている。また、自ら光を発生する光発生部品を装着してなる自発光タイプの視線誘導表示装置もある。
【0004】
この種の視線誘導表示装置では、ヘッドライト等のような光源からの光が光反射部品に入射すると、この光反射部品により光が入射方向と同じ方向に再帰反射されて明るく輝くので、この反射光が運転者に視認されることにより視線誘導を行う。また、夜間や濃霧時、あるいは、降雪時のような視界状態が悪いときは、光発生部品が自ら光を発生するのに伴っての視線誘導が行われる。
【0005】
一方、近年においては、自動車による道路交通の利便性及び安全性を向上させて高効率化を実現するため、ITS(高度道路交通システム)の開発が促進されている。このITSの一環として、車両に配備された電波レーダからミリ波以上の波長の電波を発射し、道路に設置された電波反射体である誘導表示部品で反射された電波を受信することによって車両の走行し得る範囲を規制したり、障害物の有無を検知して車両を適切な方向に誘導するAHS(走行支援道路システム)の採用が検討されている。
【0006】
そして、AHSでは、運転者の視線誘導を行うだけでなく、車載レーダを利用した電波の送受信による情報に基づいて車両が走行し得る範囲を規制して適切に誘導したり、車両が危険場所に接近したときは運転者に注意を促したりすることが望まれている。
【0007】
ところで、電波反射体である誘導表示部品としては、特定方向から入射する電波の周波数に共振し、その入射方向に向かって電波を反射する放射素子が表面に配置された誘導表示部品がある(例えば、特許文献1参照)。すなわち、この誘導表示部品は、電波がある特定の一方向から入射し、かつ、その特定された入射方向に向かって電波が反射されることを前提としており、具体的には、金属箔等のような導電材料からなる複数の放射素子が塗料等である絶縁体の表面上にアレイ状として印刷されたものである。
【0008】
また、前記した特許文献1中には、四角錐状のコーナリフレクタとして作用する凹部及び凸部が放射素子であるとし、かつ、電波の波長に対しては平滑と見做されない程度の大きさである複数の凹部及び凸部を絶縁体の表面上に整然と縦横に並列配置してなる電波反射体も示されている。なお、この誘導表示部品も、特定された方向から入射する電波をそのまま入射方向に向かって反射する構成であることに変わりはない。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−107540号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車載レーダで障害物を検知するシステムとして一般的なAHSを構築するときには、道路周辺に存在する各種の障害物を確実に検知することが必要となる。すなわち、この種のAHSを実現するには、道路周辺における様々な標示物や設置物、例えば、行き先標示板、遮音壁、ガードレール、縁石等のような物体そのものを障害物として確実に検知する必要がある。
【0011】
ところが、これらの物体が電波を反射しないものである場合には電波レーダによる検出が不可能となり、物体の存在を検知することができない。そこで、一般的なAHSを構築する際には、道路周辺に配設された標示物や設置物等のような物体が自ら電波を反射することが必要となる。
【0012】
しかも、物体それぞれの位置や大きさが互いに異なるため、ある特定の方向から入射する電波を反射するだけでは不十分であり、特定されない複数の方向から入射してくる電波を反射可能であることが要求される。このような要求があるにも拘わらず、前記した誘導表示部品は、ある特定方向から入射してくる電波を同一の特定方向へと向かって反射するだけの機能しか有していない。
【0013】
すなわち、この誘導表示部品は、異なる複数の方向から入射してくる電波を、その入射方向が含まれる仮想平面内の全方向に向かって反射するものではない。従って、道路周辺に配設される物体のそれぞれに従来同様の誘導表示部品を取り付けたとしても、やはり障害物となる物体を電波レーダによって検出することはできない。
【0014】
そのため、既に周知のコーナリフレクタ、例えば、三角錐状等である金属製のコーナリフレクタを障害物となる物体にそれぞれ取り付けて誘導表示部品とすることが考えられる。このような構成であれば、正面方向から真っすぐ入射してくる電波をそのまま反射する金属平板等と比較した場合、コーナリフレクタは正面方向より少し位置ずれした方向から入射してくる電波をも反射し得るという点で優れている。
【0015】
しかし、これらのコーナリフレクタであっても、正面方向からほぼ30゜程度以上も傾斜した方向から入射してくる電波までは反射できないのが現実である。これに対し、車載レーダで障害物を検知することが必要なAHSでは、正面方向とほぼ直交する程度にまで傾斜した方向を含む様々な方向から入射してくる電波を一定レベルの強さで反射し得る誘導表示部品が要望されており、従来のコーナリフレクタを誘導表示部品に用いても要望を満たし得ないことは明らかである。
【0016】
さらにまた、従来の視線誘導表示装置は、前記したように、光反射部品で再帰反射された光を運転者に視認させて車両を視線誘導するものであるに過ぎず、車載レーダによる電波の送受信に基づいて車両の走行し得る範囲を規制したり、危険場所であることを運転者に報知することはできないのが現状である。
【0017】
従って、再帰反射性を有する光反射部品を備えて構成された視線誘導表示装置を道路に設置していても、運転者の不注意や天候不順のため、光反射部品によって再帰反射された光を運転者が十分に視認し難い状況下では、車両が車線から外れて障害物に不意に衝突する等の危険を回避できなかった。特に、降雪時には、視線誘導表示装置にも雪が付着して再帰反射光や自発光を遮るため、視線誘導の効果が大幅に低下してしまうのが実状である。
【0018】
本発明はこれらの不都合に鑑みて創案されたものであり、車載レーダで障害物を検知することが必要なAHSにも使用可能な誘導表示部品、つまり、入射する電波の反射方向が特定されない誘導表示部品を提供すると共に、運転者の視線誘導だけではなく、車載レーダから発射された電波の反射による誘導をも行うことができる構成とされた視線誘導表示装置の提供とを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にかかる誘導表示部品は、電波の入射方向に向かって電波を反射する電波反射手段を基体の表面に設けており、かつ、前記電波反射手段は少なくとも2つ以上の入射方向に向かって電波を反射することを特徴としている。
【0020】
請求項2の発明にかかる誘導表示部品は請求項1に記載したものであり、前記電波反射手段を、前記基体と一体に形成された凹部及び凸部としていることを特徴とする。
【0021】
請求項3の発明にかかる誘導表示部品は請求項2に記載したものであり、前記凹部及び凸部を、ほぼ半球形状としていることを特徴とする。
【0022】
請求項4の発明にかかる誘導表示部品は請求項2に記載したものであり、前記凹部及び凸部を、ほぼ直線状としていることを特徴とする。
【0023】
請求項5の発明にかかる誘導表示部品は請求項2〜請求項4のいずれかに記載したものであり、前記電波反射手段及び前記基体が、金属またはセラミックからなることを特徴としている。
【0024】
請求項6の発明にかかる誘導表示部品は請求項1に記載したものであって、前記電波反射手段を、入射する電波の周波数に共振し、その入射方向に向かって前記電波を反射する電波反射素子としており、該電波反射素子を前記基体上に搭載していることを特徴とする。
【0025】
請求項7の発明にかかる誘導表示部品は請求項6に記載したものであって、前記電波反射素子の複数ずつを直線状に配置して複数の素子列を構成しており、かつ、これら素子列の各々を構成する前記電波反射素子それぞれの配置間隔を互いに異ならせていることを特徴とする。
【0026】
請求項8の発明にかかる誘導表示部品は請求項6に記載したものであって、前記電波反射素子の複数ずつを直線状に配置して複数の素子列を構成しており、かつ、これら素子列の各々を構成する前記電波反射素子それぞれの配置間隔dを、d=λ・n/2(ここに、λ:入射電波の波長、n:整数)としていることを特徴とする。
【0027】
請求項9の発明にかかる誘導表示部品は請求項6〜請求項8のいずれかに記載したものであり、前記電波反射素子は、金属またはセラミックからなることを特徴としている。
【0028】
請求項10の発明にかかる誘導表示部品は請求項5または請求項9に記載したものであり、前記セラミックの有する比誘電率εrを、εr≧5としていることを特徴とする。
【0029】
請求項11の発明にかかる誘導表示部品は請求項10に記載したものであり、前記セラミックは、電子部品の産業廃棄物であることを特徴としている。
【0030】
請求項12の発明にかかる視線誘導表示装置は、再帰反射性を有する光反射部品または自ら光を発生する光発生部品と、誘電体からなる誘導表示部品とを組み合わせていることを特徴とする。
【0031】
請求項13の発明にかかる視線誘導表示装置は請求項12に記載したものであり、前記誘導表示部品の有する比誘電率を、前記光反射部品または光発生部品の有する比誘電率よりも高くしていることを特徴とする。
【0032】
請求項14の発明にかかる視線誘導表示装置は請求項12または請求項13に記載したものであり、前記誘導表示部品の厚みtを、t=λ・n/(2・√εr)(ここに、λ:入射電波の波長、n:整数、εr:比誘電率)としていることを特徴とする。
【0033】
請求項15の発明にかかる視線誘導表示装置は請求項12〜請求項14のいずれかに記載したものであり、電波の入射方向に対する前段側に前記光反射部品を設け、その後段側に前記誘導表示部品を設けていることを特徴とする請求項12〜請求項14のいずれかに記載の視線誘導表示装置。
【0034】
請求項16の発明にかかる視線誘導表示装置は請求項12〜請求項14のいずれかに記載したものであり、電波の入射方向に対する前段側に前記誘導表示部品を設け、その後段側に前記光反射部品を設けていることを特徴とする。
【0035】
請求項17の発明にかかる視線誘導表示装置は請求項15または請求項16に記載したものであり、前記誘導表示部品は透光性セラミックからなることを特徴としている。
【0036】
請求項18の発明にかかる視線誘導表示装置は請求項12〜請求項17のいずれかに記載したものであり、前記誘導表示部品は、電波をその入射方向とほぼ同一方向に反射するものであることを特徴としている。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1にかかる電波反射体である誘導表示部品の一例を示す斜視図、図2はその反射特性、つまり、電波が垂直に入射する平面(仮想平面)内での反射特性を示す説明図、図3は誘導表示部品の他の例を示す斜視図であり、図4はその製造方法を示す説明図である。なお、図1及び図3における符号1は、誘導表示部品を示している。
【0038】
誘導表示部品1は、図1で示すように、電波反射手段として機能する複数の凹部2及び凸部3と、これらの凹部2及び凸部3が一体として表面上に形成された基体4とから構成されている。そして、この際における誘導表示部品1は、その全体が金属またはセラミックを用いて製造されたものであり、凹部2及び凸部3のそれぞれは、ほぼ半球形状を有している。
【0039】
すなわち、この誘導表示部品1では、基体4の表面に形成された凹部2及び凸部3のそれぞれが、異なる角度から入射した電波をその入射方向に向かって強く反射する特性を有しており、その結果、これらの凹部2及び凸部3が形成された基体4の表面は全体として2つ以上の入射方向に強く電波を反射する特性を有する。そこで、特定されない様々な方向から電波が入射してくる場合や電波の入射方向が特定されずに変化する場合でも、その反射方向が1方向に特定されることは起こらず、入射してきた電波は複数の方向に向かって強く反射される。このとき、複数の方向を細かく設計することにより、全方向へと向かって反射することが可能となる。
【0040】
本実施の形態にかかる誘導表示部品1を、道路周辺に配設された標示物や設置物、例えば、行き先標示板、遮音壁、ガードレール、縁石等である各種の物体それぞれに取り付けておいた場合には、これら物体の位置や大きさが相互に異なっており、しかも、自動車に配備された電波レーダから送信されてくるミリ波以上の波長である電波の入射方向が変化することがあっても、入射してくる電波は誘導表示部品1で確実に反射される。そのため、車載レーダで道路周辺の障害物を検知する必要がある一般的なAHSにおいても、誘導表示部品1を使用することが可能となる。
【0041】
誘導表示部品1の反射特性を金属平板及びコーナリフレクタそれぞれの反射特性と比較検討すると、図2で示すような結果が得られる。すなわち、図2中の符号Xは誘導表示部品1の反射特性のピークを結んだ包絡線、符号Yはコーナリフレクタの反射特性、符号Zは金属平板の反射特性をそれぞれ表している。この結果によれば、金属平板及びコーナリフレクタのいずれと比較しても誘導表示部品1の方が良好な反射特性、つまり、電波の入射方向の広い範囲にわたって均一的な反射特性を有していることが分かる。なお、図2の横軸は入射(反射)角度を示し、縦軸は反射レベルの強さを示している。
【0042】
ところで、図1で示した誘導表示部品1にあっては、凹部2及び凸部3のそれぞれが基体4の表面上に整然とした状態で並列配置されているが、このような配置状態に限定されることはなく、凹部2及び凸部3の各々が基体4の表面上に雑然とした状態、つまり、互いの配置間隔が一定していないような状態で配置されていてもよい。また、凹部2及び凸部3がほぼ半球形状を有している必然性はないのであり、円柱形状や多角柱形状、あるいは、多角錐形状等とされた種々雑多な互いに異なる形状を有するものであってもよい。
【0043】
さらに、ここでの誘導表示部品1は、図3で示すように、ほぼ半円形の断面を有する直線状とされた凹部2及び凸部3の各々が基体4の表面に一体として形成されたものでもよく、このような構成である場合も、前記したのと同様の電波反射作用が確保される。すなわち、誘導表示部品1は、換言すると、ある角度から入射した電波を反射する凹部2及び凸部3が基体4の表面に形成されたものであり、これらの複数が集まることによって全方向角度性能を有し、複数の入射方向に強く反射する誘導表示部品1であればよい。
【0044】
なお、誘導表示部品1がセラミックからなる場合、このセラミックが有する比誘電率εrは5以上、つまり、εr≧5であることが好ましい。すなわち、比誘電率が5以上のセラミックからなる誘導表示部品1であれば、大きな反射効率を得ることが可能となるためである。また、この際におけるセラミックは、電子部品の産業廃棄物であることが好ましい。なぜならば、本実施の形態にかかる誘導表示部品1を製造する工場では、コンデンサ等の電子部品が製造されていることが多いため、電子部品の産業廃棄物を利用すれば、産業廃棄物の有効な再利用が可能となるからである。
【0045】
つぎに、誘導表示部品1の製造方法を説明する。まず、金属からなる誘導表示部品1を製造する際には、図4で示すようなプレス金型6、つまり、誘導表示部品1の凹部2及び凸部3と各別に対応する突起部7及び窪み部8の各々がキャビティの底面に形成された下型6aと、そのキャビティ内に嵌入される上型6bとからなるプレス金型6を用いたプレス成形法を採用し、下型6aのキャビティ内に配置されたうえで誘導表示部品1となる所定厚みの金属板9を上型6bで押圧することにより凹部2及び凸部3を基体4と一括して製造することが行われる。
【0046】
また、誘導表示部品1がセラミックからなる場合には、下型6aのキャビティ内に投入したセラミック粉末を所定温度下で上型6bにより押圧して成形することが行われる。なお、誘導表示部品1の製造方法がプレス成形法に限定されることはなく、図示省略しているが、誘導表示部品1の凹部2及び凸部3を基体4と一括してダイキャスト成形法で製造する方法やインサート射出成形法によって製造することも可能である。
【0047】
(実施の形態2)
図5は実施の形態2にかかる誘導表示部品の一例を示す斜視図であり、図6はその他の例を示す斜視図である。なお、図5及び図6における符号11は、誘導表示部品を示している。
【0048】
誘導表示部品11は、図5で示すように、電波反射手段として機能する複数の電波反射素子12、つまり、金属やセラミックからなるほぼ球形状等とされた粒体であり、かつ、入射する電波の周波数に共振し、その入射方向へと向かって電波を反射する電波反射素子12が、樹脂や塗料等からなる基体13上に搭載された構成を有している。そして、これら電波反射素子12の各々は、基体13の表面から露出する状態で搭載されており、必ずしも互いの配置間隔が一定しないような配置状態で基体13上に配置されている。なお、電波反射素子12が球形状である必然性はなく、円柱形状や多角柱形状、あるいは、多角錐形状等とされていてもよい。
【0049】
この誘導表示部品11でも、実施の形態1と同様、基体13上に搭載された電波反射素子12のそれぞれが特定の領域ごとに異なる方向への反射特性を有しているため、電波反射素子12が搭載された基体13の表面は全体として広い反射特性を有する。そこで、特定されない様々な方向から電波が入射してくる場合でも、その反射方向が特定されることはなく、入射してきた電波は、その入射してくる電波の入射方向を含む仮想平面内の全方向に向かって一定レベルの強さで反射される。
【0050】
そのため、誘導表示部品11を道路周辺の標示物や設置物に取り付けておいた場合には、自動車に配備された電波レーダから送信されてくる電波の入射方向が変化することがあっても、入射してくる電波は誘導表示装置11で確実に反射されることになり、車載レーダで道路周辺の障害物を検知する必要がある一般的なAHSで誘導表示部品11を使用することが可能となる。なお、図5で示した誘導表示部品11では、電波反射素子12のそれぞれが基体13の表面に雑然とした配置状態で搭載されているが、このような配置状態に限定されず、これらの電波反射素子12が整然とした配置状態で搭載されていてもよい。
【0051】
また、誘導表示部品11では、図6で示すように、電波反射素子12の複数ずつを直線状に配置して複数の素子列A,B,C,…を構成し、これら素子列A,B,C,…の各々を構成している電波反射素子12それぞれの配置間隔を互いに異ならせてもよい。この際には、素子列A,B,C,…の各々を構成している電波反射素子12それぞれの配置間隔dを入射する電波の1/2波長の整数倍、つまり、d=λ・n/2(ここに、λ:入射電波の波長、n:整数)とすることが好ましい。
【0052】
すなわち、このような構成であれば、例えば、電波反射素子12同士の配置間隔d1がd1=λ・1/2とされた素子列Aでは入射してきた電波が反射角度θ1で反射され、配置間隔d2がd2=λ・2/2とされた素子列Bでは入射してきた電波が反射角度θ2で反射される。さらに、以降の素子列C,…でも同様に電波が反射角度θ3,…で反射されるため、誘導表示装置11においては、特定されない様々な方向から入射してくる電波が、その入射方向を含む仮想平面内の全方向に向かって反射される。
【0053】
そのため、電波の反射方向が特定されることはなくなるという作用が容易に確保される。なお、電波反射素子12がセラミックからなる場合には、大きな反射効率を得るため、比誘電率が5以上、つまり、εr≧5のセラミックであることが好ましい。また、これらの電波反射素子12となるセラミックが、電子部品の産業廃棄物であっても差し支えないことは勿論である。
【0054】
さらにまた、実施の形態2にかかる電波反射素子12を製造する際にも、プレス成形法やダイキャスト成形法、あるいは、インサート射出成形法が採用されることになり、これらの製造方法を採用して製造された電波反射素子12は、引き続いて樹脂や塗料等である基体13上に搭載される。そして、別体として製造された電波反射素子12が基体13上に搭載されるのに伴って完成した誘導表示部品11は、道路周辺の標示物や設置物に取り付けられ、一般的なAHSで自動車の電波レーダから送信されてくる電波を反射するものとして使用される。
【0055】
(実施の形態3)
図7は実施の形態3にかかる視線誘導表示装置の要部を示す正面図であり、図8はその要部を示す縦断面図である。また、図9は、視線誘導表示装置の変形例を示す正面図である。なお、これらの図における符号21は、視線誘導表示装置を示している。
【0056】
視線誘導表示装置21はデリニェータとして使用されるものであり、ガードレール等の支柱22の上端に対して円環状の枠体23が取り付けられ、かつ、この枠体23内に円環状の誘導表示部品24が、さらに、この誘導表示部品24の内側に円板形状の光反射部品25が同心状として嵌着された構造となっている。すなわち、この視線誘導表示装置21においては、誘導表示部品24と光反射部品25とがそれぞれ独立している。
【0057】
光反射部品25は、蛍光染料が含有されたポリカーボネート等の透光性合成樹脂を用いて作製されたものであり、光が入射する表面と反対側の裏面には、図8で示すように、三角錐形状や四角錐形状等としてプリズム加工されたプリズム面25aが形成されている。そこで、光反射部品25に入射してきた光は、プリズム面25aによって入射方向とほぼ同じ方向へと再帰反射される。
【0058】
また、ここでの誘導表示部品24としては、円環状に形成された金属板が適用されている。なお、この誘導表示部品24が、実施の形態1または2で説明したものであってもよいことは勿論である。
【0059】
この視線誘導表示装置21に対して、太陽からの直射光や拡散光、あるいは、車両のヘッドライト等からの光が照射されると、この光は光反射部品25に入射する。そして、入射光は直接に、あるいは、透光性合成樹脂に含有された蛍光染料による蛍光となり、光反射部品25のプリズム面25aで入射方向とほぼ同一方向に再帰反射され、その反射光が運転者によって視認される。
【0060】
一方、車載レーダから送信された電波は、誘導表示部品24で反射された後、再び車載レーダによって受信される。そのため、光反射部品25の再帰反射光だけでは十分な視認が困難な場合であっても、車両が走行する範囲を規制して所定の方向に誘導したり、車両が危険場所に接近したときの運転者に注意を促すことが可能となる。特に、降雪時には、視線誘導表示装置21にも雪が付着して光反射部品25による視線誘導が困難となるが、車載レーダで誘導表示部品24を検出して車両を安全な場所へ誘導することができる。
【0061】
なお、実施の形態3にかかる視線誘導表示装置21は、既存の光反射部品25に対して誘導表示部品24を一体的に取り付けることによっても構成することが可能であるため、誘導表示部品24の設置スペースを省略化しながら容易に実現できる。また、図1及び図2で示した視線誘導表示装置21においては、誘導表示部品24の内側に光反射部品25を嵌着しているが、このような構造に限定されず、図3で示すように、光反射部品25を保持した円環状の枠体23の上部位置に対して誘導表示部品24を別に取り付けた構造としてもよい。
【0062】
(実施の形態4)
図10は実施の形態4にかかる視線誘導表示装置の要部を示す正面図であり、図11はその一部分を拡大して示す縦断面図である。なお、図10及び図11において、図7〜図9と同一もしくは相当する部品、部分には同一符号を付している。
【0063】
実施の形態4にかかる視線誘導表示装置21はデリニェータとして使用されるものであり、ガードレール等の支柱22の上端に取り付けられた円環状の枠体23の内部には、共に円板状とされた誘導表示部品24及び光反射部品25が互いに積層された状態で嵌着されている。そして、本実施の形態では、電波及び光の入射方向に対する前段側に誘導表示部品24が、また、その後段側に光反射部品25が配設されており、これらの両部品24,25は接着剤等を用いて一体的に接合されている。
【0064】
ここでの光反射部品25も、蛍光染料が含有されたポリカーボネート等の透光性合成樹脂から作製されたものであり、図11で示すように、誘導表示部品24に接するのと反対側の裏面には、三角錐形状や四角錐形状等としてプリズム加工されたプリズム面25aが形成されている。そこで、光反射部品25に入射してきた光は、プリズム面25aによって入射方向とほぼ同じ方向へと再帰反射される。
【0065】
また、誘導表示部品24としては、高誘電率を有する誘電体からなり、かつ、平板状とされた透光性セラミックが用いられており、この誘導表示部品24が有する比誘電率は光反射部品25の比誘電率よりも高く設定されている。さらに、この誘導表示部品24の厚みtは、t=λ・n/(2・√εr)(ここに、λ:入射電波の波長、n:整数、εr:比誘電率)とされている。
【0066】
すなわち、誘導表示部品24が平板状である場合には、これに入射する電波が入射方向とほぼ同一方向に反射される。また、誘導表示部品24の比誘電率を光反射部品25のそれよりも高くしている場合には、実用上、十分な電波反射強度を確保することが可能になる。さらに、誘導表示部品24の厚みtを前記のようにしていると、反射電波を強め合うことが可能となり、厚みの薄い誘導表示部品24であっても効率よく電波を反射できる。
【0067】
本実施の形態にかかる視線誘導表示装置21に対し、太陽からの直射光や拡散光、あるいは、車両のヘッドライト等からの光が照射されると、この光は透光性を有する誘導表示部品24を通過して光反射部品25内に入射する。そして、入射した光は直接に、あるいは、透光性合成樹脂の含有する蛍光染料によって蛍光となり、光反射部品25のプリズム面25aで入射方向とほぼ同一方向に再帰反射される。この反射光が再び誘導表示部品24を通過し、運転者により視認される結果、視線誘導が行われる。
【0068】
一方、車両に搭載された電波レーダから送信される電波が視線誘導表示装置21に対して照射されると、電波は誘導表示部品24で反射されて車載レーダにより受信される。そこで、運転者の不注意や天候不順等によって光反射部品25で再帰反射される光を十分には視認し難いような場合であっても、電波による視線誘導表示装置21の検知が可能になる。
【0069】
従って、誘導表示部品24で反射された電波を車載レーダで受信することにより、車両が走行する範囲を規制して所定の方向に誘導したり、車両が危険場所に接近したことを運転者に注意することが可能となる。なお、実施の形態4にかかる視線誘導表示装置21であれば、新たに製作し得るばかりか、再帰反射性を有する既存の光反射部品25の表面上に誘導表示部品24を被着して構成することが可能なため、より一層の小型化を実現しやすいという利便性が確保される。
【0070】
(実施の形態5)
図12は実施の形態5にかかる視線誘導表示装置の一部分を拡大して示す縦断面図、図13はその変形例を示す縦断面図であり、図12及び図13において、図7〜図11と同一もしくは相当する部品、部分には同一符号を付している。なお、この実施の形態5にかかる視線誘導表示装置の全体構造は、実施の形態4と異ならない。
【0071】
実施の形態5にかかる視線誘導表示装置21は、その全体構造が図10で示した実施の形態4と同様とされたものであり、支柱22の上端に取り付けられた円環状の枠体23の内部には、共に円板状とされた誘導表示部品24及び光反射部品25が積層した状態で嵌着されている。そして、この実施の形態5では、電波及び光の入射方向に対する前段側に光反射部品25が、また、その後段側に誘導表示部品24が配設されており、これらの両部品24,25は接着剤等を用いて一体的に接合されている。
【0072】
さらに、光反射部品25は実施の形態3,4と同様のものであり、誘導表示部品24と接する光反射部品25の裏面には、三角錐形状や四角錐形状等としてプリズム加工されたプリズム面25aが形成されている。その一方、誘導表示部品24は、平板状のセラミックからなるものである。従って、これらの互いに積層されあった光反射部品25のプリズム面25aと、平板状である誘導表示部品24との間には隙間Sが存在している。
【0073】
なお、誘導表示部品24の素材となるセラミックの比誘電率εrや厚みtは、実施の形態3,4の場合とほぼ同じである。また、本実施の形態では、誘導表示部品24が透光性である必然性はなく、さらに、セラミックに代わる金属板でもよいことは勿論である。
【0074】
本実施の形態にかかる構成とされた視線誘導表示装置21にあっても、実施の形態4の場合と同様、光反射部品25のプリズム面3aで光が入射方向とほぼ同一方向に再帰反射されるため、視線誘導を行うことが可能となる。また、車載レーダから送信される電波は光反射部品25を通過し、誘導表示部品24で反射された後、再び車載レーダで受信される。そのため、光反射部品25の再帰反射光だけでは十分に視認し難い場合も、電波による視線誘導表示装置21の検知が確実に行える。
【0075】
ところで、実施の形態5にかかる視線誘導表示装置21では、光反射部品25の裏面に平板状の誘導表示部品24を接合しているに過ぎないため、これらの両部品24,25間に隙間Sが存在している。そこで、このような不都合を回避するため、図13で示すように、誘導表示部品24の光反射部品25との接合面24aが光反射部品25のプリズム面25aと合致した形状にしておき、隙間が生じないようにしてもよい。このような構成であるときは、誘導表示部品24の接合面24aがプリズム形状となっているので、電波をより広い範囲に向けて反射することが可能になる。
【0076】
さらに、実施の形態3〜5では光反射部品25を使用しているが、この光反射部品25に代えて光発生部品、つまり、自ら光を発生する光発生部品を用いてもよい。また、実施の形態3〜5においては、視線誘導表示装置がデリニェータであるとして説明したが、デリニェータに限定されることはなく、例えば、図14で示すような各種の視線誘導表示装置に本発明を適用することも可能である。
【0077】
すなわち、図14(a),(b)に示す例では、円柱状あるいは円錐状をしたポールコーンにおける所定部分、つまり、符号Aで示す部分に対し、誘導表示部品24及び光反射部品25が取り付けられており、光及び電波が共に反射されるようになっている。また、図14(c)に示す例では、台形状の道路鋲における符号Bで示す部分に対し、誘導表示部品24及び光反射部品25が取り付けられており、これらの両部品24,25によって光及び電波が共に反射される構造になっている。
【0078】
【発明の効果】
請求項1〜請求項5記載の発明にかかる誘導表示部品では、基体の表面に対して電波反射手段である凹部及び凸部を一体として設けているため、入射する電波がその入射方向を含む仮想平面内の全方向に向かって一定レベルの強さで反射される。従って、特定されない様々な方向から入射してくる電波の場合、つまり、入射方向が特定されずに変化する電波が入射する場合であっても、その反射方向が特定されることはなくなるという効果が得られる。
【0079】
請求項6〜請求項9記載の発明にかかる誘導表示部品では、基体上に搭載された電波反射手段である電波反射素子の全体により、入射する電波が入射方向を含む仮想平面内の全方向に向かって一定レベルの強さで反射される。そのため、特定されない様々な方向から電波が入射してくる場合であっても、その反射方向が特定されてしまうことはなくなり、確実に反射されるという効果が得られる。
【0080】
請求項10記載の発明にかかる誘導表示部品では、セラミックの有する誘電率が5以上であるため、大きな反射効率を得ることができる。また、請求項11記載の発明にかかる誘導表示部品においては、セラミックが電子部品の産業廃棄物であるため、産業廃棄物の有効な再利用を実現できるという効果が確保される。
【0081】
請求項12記載の発明にかかる視線誘導表示装置では、光反射部品に加えて誘導表示部品を設けているので、運転者の不注意や天候不順によって光反射部品で再帰反射した光を十分に視認し難い場合であっても、車載レーダから送信される電波が誘導表示部品で反射される。そのため、安全性を確保しつつ、円滑な車両の運行を促進することができるという効果が得られる。
【0082】
請求項13記載の発明にかかる視線誘導表示装置では、誘電体の有する比誘電率が光反射部品または光発生部品の有する比誘電率よりも高いので、車載レーダで送受信するのに十分な電波反射強度を確保することができる。そして、請求項14記載の発明にかかる視線誘導表示装置においては、誘導表示部品の厚みが電波の反射を強めるように予め設定されているため、効率よく電波を反射することができる。
【0083】
請求項15記載の発明にかかる視線誘導表示装置では、電波入射方向の前段側に光反射部品を設け、かつ、その後段側に誘導表示部品を設けているので、誘導表示部品の厚みが薄くても光反射部品で保護される結果として損傷が生じることを防止できるという効果が得られる。また、光反射部品と誘導表示部品とが積層された状態であるため、小型化を実現できるという利点も確保される。
【0084】
請求項16記載の発明にかかる視線誘導表示装置では、電波入射方向の前段側に誘導表示部品を設け、その後段側に光反射部品を設けている。そのため、小型化を実現できるばかりか、誘導表示部品を光反射部品の裏面側に設けたときよりも効率的に電波を反射することができるという効果が得られる。
【0085】
請求項17記載の発明にかかる視線誘導表示装置によれば、誘導表示部品を光反射部品上に被着した場合であっても、光反射部品の再帰反射特性が損なわれることがない。そのため、電波反射特性と光反射特性とを適切に併せもった視線誘導表示装置とすることができるという効果が得られる。
【0086】
請求項18記載の発明にかかる視線誘導表示装置であれば、誘導表示部品が電波を入射方向とほぼ同一方向に反射するので、車載レーダから発射された電波が各方位に拡散して弱められることがなくなる。そのため、誘導表示部品で反射された電波を車載レーダで確実に受信することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる電波反射体である誘導表示部品の一例を示す斜視図である。
【図2】実施の形態1にかかる誘導表示部品の反射特性を示す説明図である。
【図3】実施の形態1にかかる誘導表示部品の他の例を示す斜視図である。
【図4】実施の形態1にかかる誘導表示部品の製造方法を示す説明図である。
【図5】実施の形態2にかかる誘導表示部品の一例を示す斜視図である。
【図6】実施の形態2にかかる誘導表示部品の他の例を示す斜視図である。
【図7】実施の形態3にかかる視線誘導表示装置の要部を示す正面図である。
【図8】実施の形態3にかかる視線誘導表示装置の要部を示す縦断面図である。
【図9】実施の形態3にかかる視線誘導表示装置の変形例を示す正面図である。
【図10】実施の形態4にかかる視線誘導表示装置の要部を示す正面図である。
【図11】実施の形態4にかかる視線誘導表示装置の一部分を拡大して示す縦断面図である。
【図12】実施の形態5にかかる視線誘導表示装置の一部分を拡大して示す縦断面図である。
【図13】実施の形態5にかかる視線誘導表示装置の一部分の変形例を示す縦断面図である。
【図14】実施の形態3〜5にかかる視線誘導表示装置の他の例を示す正面図である。
【符号の説明】
1  誘導表示部品
2  凹部
3  凸部
4  基体
11  誘導表示部品
12  電波反射素子
13  基体
21  視線誘導表示装置
24  誘導表示部品
25  光反射部品
25a プリズム面

Claims (18)

  1. 電波の入射方向に向かって電波を反射する電波反射手段を基体の表面に設けており、かつ、前記電波反射手段は少なくとも2つ以上の入射方向に向かって電波を反射することを特徴とする誘導表示部品。
  2. 前記電波反射手段を、前記基体と一体に形成された凹部及び凸部としていることを特徴とする請求項1に記載の誘導表示部品。
  3. 前記凹部及び凸部を、ほぼ半球形状としていることを特徴とする請求項2に記載の誘導表示部品。
  4. 前記凹部及び凸部を、ほぼ直線状としていることを特徴とする請求項2に記載の誘導表示部品。
  5. 前記電波反射手段及び前記基体は、金属またはセラミックからなることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の誘導表示部品。
  6. 前記電波反射手段を、入射する電波の周波数に共振し、その入射方向に向かって前記電波を反射する電波反射素子としており、該電波反射素子を前記基体上に搭載していることを特徴とする請求項1に記載の誘導表示部品。
  7. 前記電波反射素子の複数ずつを直線状に配置して複数の素子列を構成しており、かつ、これら素子列の各々を構成する前記電波反射素子それぞれの配置間隔を互いに異ならせていることを特徴とする請求項6に記載の誘導表示部品。
  8. 前記電波反射素子の複数ずつを直線状に配置して複数の素子列を構成しており、かつ、これら素子列の各々を構成する前記電波反射素子それぞれの配置間隔dを、d=λ・n/2(ここに、λ:入射電波の波長、n:整数)としていることを特徴とする請求項6に記載の誘導表示部品。
  9. 前記電波反射素子は、金属またはセラミックからなることを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれかに記載の誘導表示部品。
  10. 前記セラミックの有する比誘電率εrを、εr≧5としていることを特徴とする請求項5または請求項9に記載の誘導表示部品。
  11. 前記セラミックは、電子部品の産業廃棄物であることを特徴とする請求項10に記載の誘導表示部品。
  12. 再帰反射性を有する光反射部品または自ら光を発生する光発生部品と、誘電体からなる誘導表示部品とを組み合わせていることを特徴とする視線誘導表示装置。
  13. 前記誘導表示部品の有する比誘電率を、前記光反射部品または光発生部品の有する比誘電率よりも高くしていることを特徴とする請求項12に記載の視線誘導表示装置。
  14. 前記誘導表示部品の厚みtを、t=λ・n/(2・√εr)(ここに、λ:入射電波の波長、n:整数、εr:比誘電率)としていることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の視線誘導表示装置。
  15. 電波の入射方向に対する前段側に前記光反射部品を設け、その後段側に前記誘導表示部品を設けていることを特徴とする請求項12〜請求項14のいずれかに記載の視線誘導表示装置。
  16. 電波の入射方向に対する前段側に前記誘導表示部品を設け、その後段側に前記光反射部品を設けていることを特徴とする請求項12〜請求項14のいずれかに記載の視線誘導表示装置。
  17. 前記誘導表示部品は、透光性セラミックからなることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の視線誘導表示装置。
  18. 前記誘導表示部品は、電波をその入射方向とほぼ同一方向に反射するものであることを特徴とする請求項12〜請求項17のいずれかに記載の視線誘導表示装置。
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