JP4442731B1 - 標示具 - Google Patents

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Abstract

【課題】標示面に対して略垂直方向から入射する光については、従来の標示具と同様に優れた再帰反射性を有するとともに、標示面に対して略平行方向から入射する光についても優れた再帰反射性を有する視認性の高い標示具を提供すること。
【解決手段】一部または全部に再帰反射材が貼付される標示面と、標示面上の前記再帰反射材に、略直交する二面のうち一方の面を密着して配置される柱状の略直角プリズムとからなる標示具を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、路上等に設置され、道路交通の安全等に必要な種々の情報を標示するための標示具に関する。
道路交通の安全、円滑及び道路交通に起因する障害の防止を図るために、様々な標示具が作られ、また、使用されている。例えば、道路がカーブしている箇所などでは交通事故が発生しやすいため、運転者に注意を促し、また、道路がどのようにカーブしているかを示すためなどに使用されている。このような使用態様を、図15を用いて説明する。
図15は、道路が右にカーブしている箇所において設置される標示具の一例を示す図である。道路左側には、支柱上部に方向指示(1502)を示す標示具(1501)と、ガードフェンスを兼ねて方向指示(1504)を示す標示具(1503)が設置されている。
このような標示具において、最も重視されるのが視認性である。特に夜間において十分な視認性を確保するために標示面に再帰反射材が用いられている。
ここで、再帰反射材は、光の入射方向に対して垂直方向に反射面が位置する場合に再帰反射性が高く、光の入射方向に対して平行方向に近づく程に、再帰反射性が低下してしまう。そのため、図15における支柱上部に方向指示を示す標示具(1501)の類を設置する場合には、自動車等の進行方向に対して、反射面が垂直方向を向くように配置しなければならない。その結果、設置するための相応の領域が必要となる。また、ガードフェンスを兼ねた標示具の類では、道路に沿って設置するため自動車のヘッドライトからの光を垂直に受けることができず、視認性が低下してしまう。
このような問題に対して、例えば、特許文献1においては、波形に形成した本体の表面に再帰性反射材を付着することにより、光が斜め方向から入射した場合であっても、反射性に優れた標示具が提案されている。また、特許文献2においては、再帰性反射材を山型に形成することにより広い入射方向からの入射光線に対する反射性に優れる反射体が提案されている。
特許第2702896号公報 特開2007−57934号公報
しかし、特許文献1に記載の標示具では、本体を波型に形成しなければならず、また、波型に形成することにより本体の表面積が増大し、その表面に取り付けるために多くの再帰性反射材を必要として高コストである。また、特許文献2に記載の反射体についても、再帰性反射材を山型に形成するためにより多くの反射材を必要とするとともに、加工に高コストを要することになる。
そこで、本発明では、上記課題に鑑み、以下の標示具を提供する。すなわち、第一の発明としては、一部または全部に再帰反射材が貼付される標示面と、標示面上の前記再帰反射材に、略直交する二面のうち一方の面を密着して配置される柱状の略直角プリズムとからなる標示具を提供する。
第二の発明としては、前記略直角プリズムにかえて、透明な中空略直角ケースに前記略直角プリズムを収めた複合体とした第一の発明に記載の標示具を提供する。
第三の発明としては、前記略直角プリズムにかえて略直角台形プリズムとした第一の発明または第二の発明に記載の標示具を提供する。
第四の発明としては、前記略直角プリズムにかえて略直角台形プリズムと中空略直角ケースとを密接に隣接した隣接複合体とした第一の発明から第三の発明のいずれか一に記載の標示具を提供する。
第五の発明として、プリズムの一面に反射面が密接するように再帰反射材を付着した複合型プリズムを提供する。
第六の発明として、第一の発明から第四の発明のいずれか一に記載の標示具の標示面を道路側面と略平行に並べる標示具の配置方法を提供する。
本発明により、標示面に対して略垂直方向から入射する光については、従来の標示具と同様に優れた再帰反射性を有するとともに、標示面に対して略平行方向から入射する光についても優れた再帰反射性を有する視認性の高い標示具を、低コストで提供することができる。
実施形態1の標示具の一例図 略直角プリズムの作用を示す概念図 略直角プリズムを示す図 実施形態1の標示具の一例図 実施形態1の標示具の一例図 実施形態1の標示具の一例図 実施形態1の標示具の一例図 実施形態1の略直角プリズムの具体例を示す図 略直角台形プリズムを示す図 複合体の概念図 隣接複合体の概念図 複合型プリズムの概念図 従来の器具を用いた道路工事の様子を示す図 実施形態5の標示具の配置方法の一例図 従来の標示具の使用態様の一例図
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
実施形態1は、主に請求項1、請求項3、などに関する。実施形態2は、主に請求項2、請求項4などに関する。実施形態3は、主に請求項5などに関する。実施形態5は、主に請求項6などに関する。
本実施形態の概念図を図1に示す。標示具(0101)は、標示面(0102)と、標示面上の再帰反射材に密着して配置される柱状の略直角プリズム(0103)とからなる。標示面にはシート状の再帰反射材である再帰反射シートが貼付される。本実施形態の標示具は、プリズムの光を屈折させる作用を効果的に活用することにより、視認性の高い標示具を提供するものである。
<実施形態1 構成>
本実施形態の標示具は、一部または全部に再帰反射シートが貼付される標示面と、標示面上の前記再帰反射シートに、略直交する二面のうち一方の面を密着して配置される柱状の略直角プリズムとからなる標示具である。
本実施形態の標示具は、プリズムの光を屈折させる作用を効果的に活用するものである。そこで、まず、再帰反射シート上に配置される略直角プリズムの作用について説明する。
図2は、再帰反射シート上に配置された略直角プリズムと略直角プリズムに入射される光の進み具合を示す概念図である。ここで、略直角プリズム(0201)の三つ面について、説明の便宜のため以下のように呼ぶこととする。略直交する二面のうち標示面に貼付された再帰反射シート(0202)に密着する面(0203)を密着面とし、略直交するもう一面(0204)を入射面とし、密着面と入射面のいずれに対しても略45度の角度で交わる面(0205)を屈折面と呼ぶこととする(明細書の全体を通じて同様である)。標示面(0202)に略平行に入射する光(0206)は、略直角プリズムの入射面に対して略垂直方向に入射する。入射面に略垂直に入射した光は入射面にて屈折することなく直進する。さらに、入射した光は略直角プリズムの屈折面で屈折して略90度角度を変え、再帰反射シートに対して略垂直方向にて入射し、再帰反射シートにより再帰反射される。そして、再帰反射シートにより再帰反射した光(0207)は略直角プリズムの屈折面で再び屈折して角度を変え、最終的に光が入射してきた光源方向に進むことになる。
以上のような作用を有する略直角プリズムを標示面に配置することにより、標示面と略平行方向から入射する光を、標示面に略垂直方向に入射する光線に変換でき、標示面での再帰反射を効率的に高め視認性を向上させる。したがって、図1に示した標示具を、標示面が自動車等の進行方向と略平行となるように設置した場合であっても、図中の視線方向(0104)から入射する光を充分な効率で再帰反射することができ、標示面上の矢印(0105)を視認することができる。
ここで、標示具とは、何らかの情報を標示面に標示して、これを見る者に対して認識させることを目的とするものである。図1においては標示具の一例として、矢印にて方向を標示することで視線誘導を目的とする標示具を示している。この標示具は、上辺部にて連結された二面の標示面を有し、それぞれの標示面の底辺部を開くことで起立可能となるものである。もちろん、標示具は、これに限られることはなく、例えば、立て看板やバリケード用看板などのような構成とすることもできるし、図15に示したような道路脇やガードフェンスや中央分離帯などに取り付けるものとしてもよい(明細書の全体を通じて同様である)。
標示面には、その一部または全部に再帰反射シートが貼付される。つまり、標示面のすべてに再帰反射シートを貼付してもよいし、視認させるべき矢印などの部分についてのみ再帰反射シートを貼付してもよいということである。また、再帰反射シートを貼付するとは、シート状の再帰反射材を貼り付けることのみならず、標示面を再帰反射材で形成することや、板状などの再帰反射材にて標示面を形成することをも意味する。
再帰反射材は、シート状の再帰反射シートや透明樹脂などを成型した板状の反射器等があり、どちらも本発明の標示具に有用である。再帰反射シートには、ガラスビーズで反射層が形成された封入型再帰反射シート、カプセル型再帰反射シートがあり、さらに、反射層がマイクロプリズムで形成されたプリズム型再帰反射シートがあるが、いずれを用いてもよい。
柱状の略直角プリズムは、標示面上の再帰反射シートに、略直交する二面のうち一方の面を密着して配置される。図3に柱状の略直角プリズムの概念図を示す。柱状の略直角プリズム(0301)は、透明材料からなる多面体であって、その内部での屈折を利用して光の進む方向を変化させるプリズムであって、その断面(0302)が略直角二等辺三角形からなるプリズムである。透明材料としては、アクリルやポリカーボネートなどの透明樹脂、あるいは、ガラス等が挙げられる。
このように、略直角プリズムの特性を利用することにより、広い入射方向から入射する光を十分に反射することのできる視認性の高い標示具となる。
略直角プリズムは、標示面上の再帰反射シートに密着して配置される。図1の概念図においては、矢印を示す標示面上に5つの略直角プリズムが密着して配置されている。略直角プリズムの密着面は、再帰反射シートに密着しており、入射面は、標示面上に表示されている矢印方向と反対方向に面している。このような標示具を、自動車等の進行方向と略平行に配置した場合、上述した略直角プリズムの作用により、標示面上の矢印等を充分視認することができる。なお、標示面に対して略垂直方向から入射する光は、反射材に配置された略直角プリズムの屈折面に入射する。そのため、入射した光は若干屈折するものの、光が入射してきた光源方向に十分反射するので、視認性に大きな影響を与えることはない。
略直角プリズムの配置間隔については、例えば、断面の三角形の二つの略等辺の長さを略10mmとする略直角プリズムを配置する場合には、略50〜80mm程度の間隔で配置することが効果的である。間隔が広すぎる場合には略直角プリズムによる反射が少なくなり、矢印等の標示の視認性がやや低下するおそれがあり、また、間隔が狭すぎる場合には、隣接する略直角プリズムによって、光を遮られてしまうことになり無駄になってしまう。したがって、略直角プリズムの大きさに応じて配置することが好ましい。
図4は、本実施形態に係る標示具の別の一例である。この標示具(0401)は、標示面(0402)の矢印部分(0403)にのみ略直角プリズム(0404)を配置したものである。矢印部分が、見る者に対して最も視認させるべき標示であるので、略直角プリズムを矢印部分にのみ配置しても視認性に優れる標示具を提供することができる。
図5は、道路の側壁などに設置する場合の標示具の例を示したものである。標示具の標示面(0501)にはシェブロン型(0502)にて方向指示が標示されており、シェブロンの部分に略直角プリズム(0503)が配置されている。この略直角プリズムの入射面(0504)が、シェブロンが指示する方向(図に向かって右方向)と反対方向に面するように配置されている。このような標示具は、側壁やガードフェンスなどの設置スペースが限られる状況においても通行の障害とならずに、効果的な視認性を発揮することができる。例えば、この標示具を、図15に示したような右にカーブする道路の左側側壁に設置することにより、運転者は、道路が右にカーブすることをあらかじめ認識することができ安全に走行することができる。山間部やトンネル内などのように、道路の通行部分と側壁等が接近している状況においても、走行の障害とならずに設置することができる。また、図6に示すように、シェブロンの向きを相互に反対にしてもよい。このような標示具を設置することにより、走行方向に応じた方向指示を表示することが可能となる。
また、標示具は、再帰反射シートが水平に位置する状態で設置して用いることもできる。例えば、道路のセンターラインや車道外側線などの道路の区画線等に標示具を設置することで、自動車等のヘッドライト等をプリズムと再帰反射シートとで反射して、運転者において、夜間でも区画線等を認識することができる。同様に、中央分離帯や縁石等の運転者や歩行者などに対して注意を促す必要のある場所に設置してもよい。
図7は、標示具を縁石に設置した場合の一例を示すものである。道路の左側に設けられる縁石(0702)の上側の水平面上に、略直角プリズムを配置した標示具(0701)が設置されている。図中において丸で囲んで図示しているのは、略直角プリズムが配置されている部分を拡大して示したものである。略直角プリズム(0704)は、標示面上の再帰反射シート(0703)に密着して配置され、入射面(0705)は、再帰反射シートと略垂直方向に面している。すなわち、道路面に対して略平行に面することになる。したがって、図中向かって左側から右側は通行する自動車からのヘッドライトを十分に再帰反射することができ、縁石に対する視認性を高めることができる。
図8は、略直角プリズムの具体例の一つである。再帰反射材と接する面積を大きくするための板状部材と一体成型した略直角プリズムである。このように成型することにより、略直角プリズムはより安定的に配置され、耐久性に優れる標示具することができる。
また、本実施形態の標示具において、略直角プリズムにかえて略直角台形プリズムとしてもよい。図9は、柱状の略直角台形プリズムを示すものである。略直角台形プリズム(0901)は、その断面が略直角台形となっており、また、その屈折面(0902)が標示面に対して略45度となるように形成される。断面において直角台形の下底を構成する密着面(0903)が、反射材に密着して配置される。そして、上記密着面と略直交する面である入射面(0904)に、入射した光(0905)が、略直角台形プリズムの屈折面にて屈折され標示面上の再帰反射シートに略垂直方向に入射し、最大限の効率で再帰反射され、再度屈折面で屈折され光源方向(0906)に効率よく光線が戻る。このように、略直角台形プリズムは、光を屈折させる作用において略直角プリズムと同様であるとともに、標示面との接触面積がより大きくなることなどにより外れにくくなる。
また、再帰反射材にプリズムを密着して配置する態様の例として、再帰反射材の表面をプリズムと一体成型することも挙げられる。例えば、プラスチック製の再帰反射板の表面を、その表面に略直角プリズムを配置したような形状に一体成型してもよい。
<実施形態1 効果>
本実施形態の標示具により、標示面に対して略垂直方向から入射する光については、従来の標示具と同様に優れた再帰反射性を有するとともに、標示面に対して略平行方向から入射する光についても優れた再帰反射性を有する視認性の高い標示具を、低コストで提供することができる。
<実施形態2>
<実施形態2 概要>
本実施形態の標示具は、実施形態1を基本とし、透明な中空のケースにプリズムを収めた複合体を、標示面上の再帰反射材に配置した標示具である。
<実施形態2 構成>
本実施形態の標示具は、略直角プリズムにかえて、透明な中空略直角ケースに前記略直角プリズムを収めた複合体を標示面上の再帰反射材に密着して配置する標示具である。略直角プリズムを中空略直角ケースに収めることにより、略直角プリズムの表面を保護し、略直角プリズムの光を屈折させる作用を損なわないようにすることが可能となる。
図10は、複合体の概念を示す図である。複合体(1001)は、透明な中空略直角ケース(1002)に略直角プリズム(1003)を収めたものである。なお、略直角プリズムは、図中において着色しているが、これは説明のためであり、実際には透明である。中空略直角ケースは、ケースの内側が略直角二等辺三角柱を形成するものであり、中空略直角ケースの中空部分に略直角プリズムが収められる。また、図においては、再帰反射シートに接する部分(1004)を延伸させて形成している。このようにすることで、より安定的に再帰反射シートに密着して配置することができる。もちろん、延伸させずともよい。中空略直角ケースは、略直角プリズムの内部での反射の効果を損なわないように、均一の厚みで、平滑な面を構成するものが好ましい。なお、中空略直角ケースの材料は透明であればよく、例えば、アクリルやポリカーボネート等の透明樹脂やガラスなどを用いることができる。また、略直角プリズムは中空略直角ケースに隙間なく収めてもよいし、略直角プリズムの屈折面と中空略直角ケースとの間に一定の隙間が生じるように収めてもよい。また、略直角プリズムの表面を保護する観点からは、屈折面をクロームなどでメッキ処理を施したり、あるいは、アルミ蒸着などの処理を施してもよいが、標示具を正面から見た場合に金属膜が黒い帯状に見える欠点があるのでその用途は限定される。
また、複合体を、略直角台形プリズムを収めることのできるケースである中空略直角台形ケースに略直角台形プリズムを収めたものとしてもよい。
<実施形態2 効果>
本実施形態の標示具により、プリズムの表面を保護し、プリズムの内部での反射の効果を損なわないようにするとともに、ケースが傷ついたり汚れたりした場合であっても、ケースのみを交換すれば済むことになる。
<実施形態3>
<実施形態3 概要>
本実施形態の標示具は、略直角台形プリズムと中空略直角ケースとを密接に隣接した隣接複合体を標示面に配置することにより、略直角台形プリズムのみを標示面に配置した場合よりも、標示面上の突起部分をなだらかにすることができ、使い勝手の良い標示具となる。
<実施形態3 構成>
本実施形態の標示具は、前記略直角プリズムにかえて略直角台形プリズムと中空略直角ケースとを密接に隣接した隣接複合体を標示面上の反射材に密着して配置する標示具である。
図11に隣接複合体の概念図を示す。隣接複合体は、略直角台形プリズム(1101)と中空略直角ケース(1102)とを密接に隣接したものである。中空略直角ケースおよび略直角台形プリズムは、実施形態2で説明した中空略直角ケースおよび略直角台形プリズムと基本的に同様である。図示したように、中空略直角ケースと略直角台形プリズムの、双方の隣接する面が略同じ寸法であることが好ましい。隣接複合体は、標示面上の突起物としては、略直角プリズムや略直角台形プリズムやそれらを収めた複合体と比較して、なだらかな形状となる。したがって、標示具を使用する際に、何かに引っかかるようなことも相対的に少なくなり、使い勝手が向上する。
光の反射については、中空略直角ケース方向から入射した光(1103)は、中空略直角ケースを透過し、略直角台形プリズムの入射面に入射する。入射した光は、略直角台形プリズムの屈折面で屈折し、略垂直方向で標示面の再帰反射シートに入射して効率よく再帰反射され、再度屈折面で屈折され、光が入射してきた光源方向(1104)へ進む。この点については、すでに実施形態1などにて説明済みであるので、重ねての説明を省略する。
<実施形態4>
<実施形態4 概要>
本実施形態は、プリズムの一面に再帰反射材を付着した複合型プリズムである。プリズムの一面にあらかじめ再帰反射材を付着することにより、必ずしも全面に再帰反射材を貼付していない標示面であっても、複合型プリズムを標示面に配置することにより、標示面に対して略平行方向から入射する光を再帰反射することが可能となる。
<実施形態4 構成>
本実施形態の複合型プリズムは、プリズムの一面に反射面が密接するように再帰反射材を付着した複合型プリズムである。ここで、プリズムとは、透明材料からなる多面体であって、その内部での屈折を利用して光の進む方向を変化させるプリズムであって、略直角プリズム、略直角台形プリズム、複合体、隣接複合体などを含むものである。図12は、複合型プリズムの概念図である。略直角プリズム(1201)の略直交する二面のうち一方の面に、反射面が密接するように再帰反射シート(1202)が付着されている。このように再帰反射シートを付着することにより、入射面に対して略垂直方向から入射した光は、略直角プリズムの屈折面で屈折し、付着している再帰反射シートの反射面に入射する。入射した光は、再帰反射シートの反射面により再帰反射され、略直角プリズムの屈折面で再び屈折し、光が入射してきた光源方向へ再帰反射される。また、略直角台形プリズム(1203)に再帰反射シート(1204)を付着した複合型プリズムとしてもよい。さらに、中空略直角ケースに略直角プリズムを収めた複合体(1205)に再帰反射シート(1206)を付着した複合型プリズムとしてもよい。
また、複合型プリズムを、略直角台形プリズムの密着面に反射面が密接するように再帰反射シートを付着したものとしてもよい。さらに、上述した複合体あるいは隣接複合体の一面に反射面が密接するように再帰反射シートを付着したものとしてもよい。
また、複合型プリズムを、再帰反射シートが道路等に対して上向きで、かつ、複合型プリズムの密着面が道路面に対して略水平になるように設置して用いることもできる。例えば、道路のセンターラインや車道外側線などの道路の区画線等に複合型プリズムを設置することで、自動車等のヘッドライト等を再帰反射して、運転者において、夜間でも区画線等を認識することができる。同様に、中央分離帯や縁石等の運転者や歩行者などに対して注意を促す必要のある場所に設置してもよい。
<実施形態4 効果>
本実施形態の複合型プリズムにより、必ずしも全面に再帰反射材を貼付していない標示面であっても、標示面に対して略平行方向から入射する光を反射することのできる標示具を容易に作ることができる。
<実施形態5>
<実施形態5 概要>
従来の標示具を設置する場合には、自動車等から照射される光を反射して視認性を確保するために、道路の進行方向に対して略垂直に面して設置する必要がある。しかし、道路脇やトンネル内など設置スペースに乏しい箇所においては、設置が困難であるという問題がある。そこで、このような問題を解決するために、実施形態1から3に記載の標示具の配置方法を提供するものである。
<実施形態5 構成>
本実施形態に係る標示具の配置方法は、実施形態1から3に記載の標示具の標示面を道路側面と略平行に並べる標示具の配置方法である。ここで、道路側面とは、道路に沿って設けられる施設などを意味し、例えば、側壁、ガードフェンス、ガードレール、トンネルの内壁、中央分離壁などを挙げることができる。また、標示面を道路側面と略平行に配置するとは、道路側面と所定の距離を保ち標示面が道路側面と略平行となるように標示具を配置することや、標示面が道路側面と略平行となるように道路側面に直接標示具を配置することなどをいう。
具体的には、例えば、図15で示したような道路が右にカーブしている箇所において、道路の左側の側壁に、実施形態1から3に記載の標示具を標示面が側壁と略平行に並べて配置するような配置方法が挙げられる。このように配置することにより、設置スペースが限られる状況においても十分な視認性を確保することができるとともに、通行の障害となることはない。
また、別の例として、事故や工事などの事態により通行の規制や制限を行う場合にも、この配置方法は効果的である。通行規制等の際には、歩行者や自動車などの通行の安全を確保するために、通行区画と進入禁止区画とを区分する必要がある。また、通行規制を行っていることなどを標示する必要がある。そのため、これらの各目的に応じた器具等を道路に配置することになるが、従来の器具等を用いると必要以上に道路を占有してしまうことがある。
図13に従来の器具等を用いた場合の通行規制の様子の一例を示す。上述のように、道路上の通行区画と進入禁止区画とを区分するためには、バリケード等(1301)が配置される。それとともに車線変更を促すための矢印を標示する標示具(1302)が配置される。標示具は、夜間等における視認性を確保するために、その標示面には反射材が貼付されていることが多い。しかし、自動車等のヘッドライト等を反射し、運転者に対して十分な視認性を維持するためには、入射する光の進む方向に対して、反射材が略垂直方向に面する必要がある。つまり、道路の通行方向に対して垂直に配置しなければならない。したがって、道路上において、標示具の横幅分の領域を占有し、その分の通行区画を制限してしまう。
図14は、本実施形態に係る標示具の配置方法の一例を示すものである。標示具(1401)はプリズムの作用により、標示面と略平行方向から入射する光をも十分に光源方向へ再帰反射することができるため、道路の通行方向に対して必ずしも垂直に配置する必要はない。さらに、通行区画と進入禁止区画との区分についても、標示具を並べて配置することで、必要以上に道路を占有することなく、かつ、運転者にとっても、プリズムの作用により、方向指示や通行区画を明瞭に視認することができる。また、結果的にバリケード等を配置する必要がなくなり、設置、撤去、運搬等の作業負担が軽減される。
<実施形態5 効果>
本実施形態に係る標示具の配置方法により、必要以上に道路上を占有することなく高い視認性を有する標示具を配置することにより、自動車や歩行者の安全な通行を確保することが可能になる。
0101 標示具
0102 標示面
0103 柱状の略直角プリズム
0104 視線方向印
0105 標示面上の矢印

Claims (6)

  1. 一部または全部に再帰反射材が貼付される標示面と、
    標示面上の前記再帰反射材に、略直交する二面のうち一方の面を密着して配置される柱状の略直角プリズムと、
    からなる標示具。
  2. 前記略直角プリズムにかえて、
    透明な中空略直角ケースに前記略直角プリズムを収めた複合体とした請求項1に記載の標示具。
  3. 前記略直角プリズムにかえて略直角台形プリズムとした請求項1に記載の標示具。
  4. 前記略直角台形プリズムにかえて、
    透明な中空略直角台形ケースに前記略直角台形プリズムを収めた複合体とした請求項3に記載の標示具。
  5. 前記略直角プリズムにかえて、
    略直角台形プリズムと透明な中空略直角ケースとを密接に隣接した隣接複合体とした請求項1に記載の標示具。
  6. 請求項1からのいずれか一に記載の標示具の標示面を道路側面と略平行に並べる標示具の配置方法。
JP2009182912A 2009-08-05 2009-08-05 標示具 Expired - Fee Related JP4442731B1 (ja)

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