JP4223974B2 - 道路鋲 - Google Patents

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Description

本発明は、道路の外側線やセンターライン、交差点中央、横断歩道、中央分離帯、縁石等、種々の場所に設置される道路鋲に関するものである。
道路に設置され、夜間における外側線の表示や視線誘導を行う埋設型の道路鋲は発光体を備え、その発光体からの光によるものが主流であるが、反射体を備えて自動車等の前照灯を再帰反射させることで夜間における外側線の表示や視線誘導を行う発明も開示されており、例えば特許文献1には全反射プリズムの一面に再帰反射要素を設け、これらを任意の光学保持体に設けた反射道路鋲が開示されている。
また特許文献2には、道路に埋設されるベースと反射体と緩衝板とからなる道路鋲であって、前記反射体は上面が平面で、少なくとも一方の側面が下方に行くに従って中央方向に傾斜し、この側面が光を再帰反射する再帰反射面になされている透明体であり、前記ベースは金属製で上面に穴が設けられ、このベースの穴の中に反射体がベースとの間に緩衝板を挟んで挿入され、反射体の上面とベースの上面とが道路面とほぼ同じ高さになされていることを特徴とする道路鋲が開示されている。
特開平10−280343号公報 特開平8−3945号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載の道路鋲では、上面が平坦となされているので、入射角度が小さい自動車等の前照灯からの光は上面で反射されてほとんど反射体に入射することがなく、再帰反射性する光がほとんど得られず道路鋲としての機能を果たし得ないものであった。
本発明は上記の如き課題に鑑みてなされたものであり、設置された道路鋲内に備えられた再帰反射体への光の入射が確実に行われ、再帰反射性が高められた道路鋲を提供せんとするものである。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような構成としている。すなわち、本発明に係わる道路鋲は、上方が開口され道路に埋設される鋲本体と、鋲本体内に備えられた再帰反射体と、鋲本体の上方の開口部を塞ぐ透明な合成樹脂製のカバーとを備え、該カバーには自動車の前照灯等の光を前記再帰反射体に入射させ、且つ前記再帰反射体により再帰反射された光を放出する斜め上向きに傾斜した入出光面が設けられている道路鋲であって、該カバーの上面は平坦部の中央に断面台形状の凸部が設けられ、該凸部の傾斜面が入出光面となされ、前記入出光面に入射した自動車の前照灯等の光は、入出光面で下向きに屈折されてカバー内に導かれると共に、カバー内を通過して該カバーの下面に設けられた内屈折面から鋲本体内に放出されて、鋲本体内に収納されて上下方向に垂直に設けられた再帰反射体に入射されるようになされたことを特徴とするものである。
また前記入出光面は、道路面に対して30゜〜60゜の角度となされていることを特徴とするものである。
更にまた前記入出光面は、道路面に対して40゜〜50゜の角度となされていることを特徴とするものである。
また前記再帰反射体は、上下方向に垂直に設けられるものであって、前記カバー下面から上下方向に相対向して設けられた摺動溝に上下方向に摺動されてカバーに取り付けられ、前記再帰反射体の一端に突起部が設けられると共に、前記摺動溝の一方に、前記突起部が略隙間無く嵌着可能な突起受け部が設けられ、前記再帰反射体を正規の方向以外に前記摺動溝に挿通するのが前記突起部により妨げられるようになされていることを特徴とするものである。
請求項1に記載の本発明に係わる道路鋲によれば、斜め上向きに設けられた入出光面により効率よく光をカバー内に入射させることができ、カバー内に入射された光を鋲本体内の再帰反射体に導いて且つ略同じ経路で放出できることで、上面が平坦なものよりはるかに高い再帰反射性を得ることができる。
また請求項2の発明によれば、光の入射効率を確保しつつ入射された光を下方に屈折させることができることで、埋設された鋲本体内の再帰反射体へ光を入射させるのが容易となり好ましい。
また請求項3の発明によれば、光の入射効率の確保及び光の下方への屈折をよりバランスよく行うことができ好ましい。
また請求項4の発明によれば、上下方向に設けられた摺動溝を用いることで再帰反射体の取り付けは容易に行うことができるが、突起部により正規の方向以外に再帰反射体を取り付けることが妨げられていることで、表裏や上下を判別し辛い再帰反射体の取り付け方向の誤りを確実に防止することができ好ましい。
本発明に係わる最良の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。
図1は、本発明に係わる道路鋲の、実施の一形態を示す説明図である。道路鋲10は、アルミニウムダイカスト製の鋲本体2に、ポリカーボネート樹脂製のカバー1が嵌着されて形成され、カバー1と鋲本体2との間隙はシリコン樹脂である封止材Pにより埋められている。カバー1の上面は平坦部13の中央に断面台形状の凸部12が設けられ、凸部12の傾斜面が入出光面11となされており、これらは射出成形により一体に成型されている。道路鋲10は鋲本体1内に収納されるのは再帰反射体のみであり、発光部、太陽電池、蓄電池等を収納する必要のある自発光式道路鋲と較べて小型化が図られ、また埋設する場合においても埋設深さHが格段に小さいものとなされることで施工の容易性をも備えるものとなされている。埋設深さHは小さいほど上述の利点は大きくなるが、再帰反射体等の内装や強度等を考慮すると、20〜50mm程度が好適である。
図2は、図1のA−A断面を示す断面図である。鋲本体2にカバー1はビスBにより締結され、締結部分は封止材Pにより封止されると共に、鋲本体2に取り付けられたパッキンFにより内部が水密構造となされている。カバー1の凸部12の上面が道路面と平行となされているとして、入出光面11が路面となす角度θ1は45゜とされており、例えば道路鋲10の認識が最も必要な距離とされる自動車から発せられた前照灯の光が道路面となす角度は約10゜であるが、その約10゜の角度θ2で入出光面11に入射された光L1は、入出光面11で下向きに屈折されてカバー1内に導かれ、カバー1内を通過した光L2は入出光面11と同じ角度で設けられた内屈折面14から鋲本体1内部に光L1と同じ角度の光L3として放出されてレンズ反射体である再帰反射体3に入射される。再帰反射体3は、カバー1の下面から鋲本体2内に突設されたブロック状の反射体取付部15の両面に上下方向に垂直に取り付けられている。反射体取付部15の下端は鋲本体2と接するようになされてカバー1を支持するようになされている。内屈折面14については入出光面11と同じ角度に限定されず、光学設計に基づいて適宜の角度としてよい。再帰反射体3に入射された光L3は正反対の方向に再帰反射され、入射時と逆の経路ととって入出光面11から放出され、放出された光L4が自動車の運転者の視界に入り、外側線の認識や視線誘導等が行われる。
また更に遠くの自動車からの前照灯の光が、5゜以下の角度θ3で入射される場合においても同様に再帰反射体3により入射時の光L5と反対の方向に光L6が放出されるが、角度θ2の場合より光L7の入射位置は上方に偏している。逆に角度が大きくなると入射位置は下方に偏するものとなるが、再帰反射体3を上下方向に幅を持たせて配置しておくことで、入射する光L1及びL5と道路面との角度がある程度広範であっても再帰反射性を確保できる。自動車の運転者が道路鋲を視認する必要があるのは、概ね前照灯と道路面との角度が0゜〜15゜程度となる範囲であり、再帰反射体3もその範囲の角度の光を再帰反射できるように配置しておくのが好ましい。
カバー1に形成する入出光面11の道路面となす角度は30゜〜60゜が好ましいが、図3に基づきその根拠を説明する。イ)に示す如く空気中からカバー1に入射する光Lは、カバー1に対する入射角iで入射する際に界面で反射光Lrと透過光Ltとに分けられるが、入射角iに応じてその割合はハ)のグラフに示す如く、Rが反射率、Tが透過率であるが、入射角iが60゜付近から急激にP波、S波共に反射率Rが上昇する。前照灯の光が道路面と0゜の角度で入射され入出光面11が30゜である場合、入射角iは60゜となり入出光面11と道路面とがなす角度をそれ以下とするとカバー1内に導入される光量が急激に低下し再帰反射性が得られにくくなる。また入出光面11と道路面とがなす角度が60゜で、前照灯の光が道路面と15゜である場合、入射角は15゜となりカバー1内へ導入される光量は十分なものとなるが、界面での下方への屈折が小さいものとなり、カバー1内に入射された光の行路が長くなって光量の損失が大きくなる恐れがあり、またカバー1の強度不足に繋がる恐れがある。例えばロ)に上述の角度での光の入射状態を示すが、上下方向に広がりを持った光L1を十分に再帰反射させようとすると、入出光面11のカバーの厚みを約10mmとしたときに、凸部12の上面部分の厚みは5mm程度にせざるを得なくなり、それ以上厚みが小さくなると車両の乗り上げにより破損する恐れが大きくなる。
カバー1の、平坦部13から突設させる凸部12の高さは、高いほどに入出光面11の面積を大きくして再帰反射性を高めることができ、平坦部13と入出光面11とがなす角度が30゜〜60゜程度である場合には再帰反射性を高めるために3mm以上とするのが好ましい。また凸部12の上面に、特に雨天時などに歩行者や自転車等が乗り上げると滑りやすく危険であり、凸部12の上面に凹凸やV溝を設けたり、粗面とするなどして滑り止めを施しておくのが好ましい。
またカバー1は、透明なものであれば特に限定されるものではないが、車両等に乗り上げられる場所に設置されることから衝撃に強いポリカーボネート樹脂が好適に用いられ、他にもアクリル樹脂、強化ガラス等も用いることができる。またポリカーボネート樹脂等の合成樹脂を用いる場合には、上面側にシリコンハードコート等のハードコート層を設けて、擦過傷の防止を図ってもよい。鋲本体2については、カバー1を保持する必要があることから金属製のものが好ましく、腐食に強く加工や形成が容易であるアルミニウム製のダイカスト品を好適に用いることができるが、他に鉄鋼やステンレスの曲げ加工品や、アルミニウム、亜鉛等の鋳造品を用いることもできる。
再帰反射体3は、入射された光を高い効率で再帰反射できるレンズ反射体が好適に用いられるが、特に限定されるものではなく、多数の反射プリズムからなる反射素子群を形成し、その反射素子群の裏面にアルミニウムのような金属の薄膜を金属蒸着法等により積層して反射性能を高めたプリズム状のものや、ガラスビーズやプリズム反射体を表面に配置した反射シート、合成樹脂製のシートにガラスビーズを埋設したもの等を適宜用いることができる。再帰反射体3は、反射体支持部15に上下方向に垂直に取り付けられるものに限定されず、適宜角度を持たせて取り付けてもよく、内屈折面14に再帰反射面が接するように取り付けてもよい。更に再帰反射性能を高めるために、カバー1の下面に金属蒸着を施して、カバー1内から鋲本体2内部に向かう光を外部に反射させるようにしてもよい。
(第二の実施形態)
図4は、本発明に係わる第二の実施形態を説明するもので、イ)は道路鋲の平面図、ロ)は側面図である。道路鋲10は、第一の実施形態と同様に、鋲本体2にカバー1がはめ込まれ、隙間にパッキンPが充填されて形成されている。カバー1は、凸部12と挟んで相反する方向に傾斜面である入出光面11が設けられ、入出光面11の間は凸部12、それ以外の部分は平坦面13となされている。凸部12の上面には、滑り止め及び水の滞留を防ぐ目的で凸状で直線状のシボ121が平行に複数設けられている。
ロ)は、イ)における方向αからの側面図である。入出光面11から、鋲本体2に内装された再帰反射体3が視認されている。鋲本体2は、カバー1や再帰反射体3等を収納するケース部21と、カバー1の両側にケース部21と一体に張り出され、凸部12の側面を保護する羽根部22と、ケース部21の下面から下方に突設された脚部23とを備え、脚部23によりケース部21下方に空間が形成され、道路面への接着面積を増加させて接着強度を高めるようになされていると共に、鋲本体2を形成する材料の節減が図られている。
図5は、図4のイ)のB−B線における断面図である。カバー1の下面には、第一の実施形態と同様に、内屈折面14及び反射体取付部15が設けられ、入出光面11から入射された光が光L1〜L3に示す方向にて再帰反射されるようになされている。再帰反射体3は、反射体取付部15に隣接する凹部151に嵌着されているが、加えて反射体取付部15に接着等してもよい。更にカバー1の下面の、光L1〜L3の入出射に関係しない部分に坐繰り部18が設けられ、材料の低減が図られている。
図6は、図4のイ)のC−C線における断面図である。再帰反射体3は六角形のプリズム反射体であり、カバー1の凸部12の下方に設けられ、下方からは鋲本体2のケース部21により支持されている。鋲本体2に設けられた羽根部22は、カバー1の凸部12と同じ高さとなされることで、車両の乗り上げ時等にカバー1に斜め方向からの荷重がかけられるのを防止している。
図7は、再帰反射体3のカバー1への取り付けの一例で、反射体取付部15付近のカバー1下面を示す説明図である。再帰反射体3は、とりわけプリズム反射体を用いる場合には、取付時に表裏若しくは上下の方向を誤って取り付けると、所定の性能が得られなくなる恐れがあるが、カバー材は透明なものが多く、反射体そのものの外観のみでは表裏及び上下が識別し辛いものである。従来はマーキング等により表裏及び上下を示していたが、マーキング等により反射性能が阻害されたり、また取り付け作業時に誤って取り付けてしまう恐れは皆無とは言い難い。
本図に示す再帰反射体3は、反射体取付部15と、凹部151からカバー1の下面にかけて上下方向に且つ相対向して設けられた凸状部152とにより形成された摺動溝153に、下方向にスライドさせて凹部151に突き当たらせることでカバー1に再帰反射体3を取り付けるものであるが、再帰反射体3をスライドさせるのみで容易に取り付け可能である。ここで、再帰反射体3は摺動溝153内にほとんど隙間無く嵌挿できるようにしておくことで、再帰反射体3はいずれの方向にも動くことなくカバー1に対してがたつくことなく確実に取り付けられる。
更に本例においては、再帰反射体3の再帰反射面31の一方の側端に突起部32を設け、更に一方の摺動溝153に、突起部32が嵌着可能な突起受け部154を摺動溝153の上下方向全体に亘って設けておくことで、表裏若しくは上下を誤って取り付けようとすると突起部32がカバー1下面に当たって再帰反射体3を取り付けることができなくなり、再帰反射体3の表裏及び上下を誤って取り付けることを確実に防止することができる。また、カバー1及び再帰反射体3が射出成形等の金型成形により形成するものであれば、かかる構造の形成に係わる作業を要することがなく、より好ましい。
突起部32は、再帰反射体3を誤って摺動溝153に挿入しようとした場合にカバー1の下面に当たって挿入できなくなるような突出長さであればよく、カバー1及び再帰反射体3の寸法公差を考慮して設定してよいが、突起受け部154を大きくしすぎるとカバー1の強度低下を招くこととなり、好適には0.5〜1.0mm程度である。また、相対向して設けられる凸状部152の突出長さは、通常再帰反射体3の周囲に形成される無反射部の幅以下としておけば、再帰反射性を損なうことがなくなり好ましい。
参考例
図8は、道路鋲の参考例を示す説明図である。図1に示したものと同様に、道路鋲10は鋲本体2にカバー1が嵌着され、カバー1の上面に凸部12が設けられると共にその傾斜側面が入出光面11となされているものであるが、凸部12は断面台形状のものが二体設けられており、その間は覆板Cにより塞がれている。
図9は、図8のB−B断面を示す断面図であるが、二体の凸部12の間が覆板Cにより塞がれていることで、凸部12の間に水が滞留して反射面16の光学特性が変化するのを防止している。凸部12の上面が道路面と平行であるとして、道路面と角度θ4となされた入出光面11に道路面と約10゜の角度で自動車の前照灯からの光L1が入射されてカバー1内に導入される。入出光面11の道路面との角度θ4は80゜であり、光L1はほとんど屈折及び反射の度合いが少なくカバー1内に導入されて光L2となるが、光L2は更に道路面と角度θ5が45゜に傾斜された反射面16によりほぼ全光量が下方に反射されて、カバー1の下面に突設された反射体取付部15に再帰反射面を上向きにして取り付けられた再帰反射体3に入射される。再帰反射体3に入射された光L3は再帰反射され、入射時と逆の方向に進んで入出光面11から再び放出されることで、夜間における視認性を確保して道路鋲10が道路の外側縁の表示や視線誘導の機能を果たしうるものとなる。尚、カバー1、鋲本体2及び再帰反射体3は、図1及び図2に示した実施形態に挙げたものをそれぞれ用いることができる。
また、道路面との角度θ3が0゜に近い光L4についても、同様に入出光面11から導入されて光L5及びL6となって再帰反射体3に入射され、再帰反射されて再び入出光面11から放出されるが、道路面との角度θ2が比較的大きい光L1の場合と較べ、再帰反射体3に入射される位置は光L4の到来方向寄りとなっており、再帰反射体3は道路面となす角度θ2及びθ3が0゜〜15゜の間となされた光L1及びL4により入射され再帰反射体3に導かれる光L3及びL6を再帰反射できる範囲に設けておけばよく、また反射面16の面の広さについても、再帰反射体3と同様に道路面となす角度θ2及びθ3が0゜〜15゜の間となされた光L1及びL4により入射され反射面16に導かれる光L2及びL5が反射できる広さとしておけばよい。更にまた、反射面16において中央付近で再帰反射させるので、設ける再帰反射体3は一体のみとすることができる。
ここでカバー1の入出光面11が道路面となす角度θ4は、入射する光を効率よくカバー1内に導入するために、光L1の方向と垂直に近くするのが好ましいが、上述の如く自動車の運転者が道路鋲を視認する必要があるのは概ね前照灯と道路面との角度が0゜〜15゜程度となる範囲であり、かかる範囲の光に対し垂直に近い角度となりうる70゜〜90゜程度とするのが好ましく、より好ましくは75〜85゜程度である。
反射面16と道路面とがなす角度θ5は、カバー1にポリカーボネートを用いた場合は約51゜以下とするのが好ましく、その根拠を図10にて説明する。透明な材料の内部を通過する光Lは、空気との界面に到達するとイ)に示す如く反射光Lrと透過光Ltとに分けられるが、入射角iによる反射光Lr及び透過光Ltとなる割合はハ)に示すようなものとなる。入射角iが小さく界面と光の方向とが垂直に近い状態においては反射光Lrの割合は小さくなるが、臨界角θ近くで反射光Lrの割合が急激に高くなり、入射角iが臨界角θ以上となると反射光Lrの割合が100%となり全反射の状態となる。かかる臨界角θはポリカーボネートにおいては約39゜であり、反射面16の面法線とカバー1内に導入され反射面16に到達する光L2とがなす角度θ6が臨界角θ以上であれば光L2は反射面16により下方の再帰反射体3に向けて全反射される。光L2と反射面16の面法線とがなす角度θ6が最も小さくなるのは、道路面となす角度が0゜の光に対してであり、道路面と光L2とがなす角度が大きくなるに従い角度θ6は大きくなって行くことから、角度θ5は約51゜以下とすれば反射面16により光L2を確実に下方に全反射させることが可能となる。尚、カバー1にポリカーボネート以外の材料を用いる場合でも、材料固有の臨界角θに応じて角度θ5を設定することで、光L2を全反射させることが可能である。
第三の実施形態
図11は、本発明に係わる道路鋲の、第三の実施形態を示すもので、イ)は道路鋲の斜視図、ロ)はカバー1の裏面を示す斜視図である。イ)において、方形の鋲本体2に方形のカバー1がはめ込まれて道路鋲10が形成され、カバー1の上面には四方に傾斜面である入出光面11が形成された凸部12が設けられ、その周囲は鋲本体2の周縁と同じ高さの平坦部13となされている。ロ)において、カバー1の下面には四方が内屈折面14となされた逆直方錘状の凹部17が設けられ、凹部17の中央には直方柱状の反射体取付部15が突設され、直方柱の周囲の四面に再帰反射体3が取り付けられている。かかる道路鋲10において、四方から到来する自動車の前照灯等からの光は、四方それぞれに形成された入出光面11からカバー1内に導入されて、内屈折面14から再帰反射体3に放出されて再帰反射体3により再帰反射されて再び入出光面11から放出される。四方からの光を再帰反射できることで、交差点に好適に用いることができる。
第四の実施形態)
図12は、本発明に係わる道路鋲の、第四の実施形態を示すもので、イ)は道路鋲の斜視図、ロ)はカバー1の裏面を示す斜視図である。イ)において、円筒状の鋲本体2に円盤状のカバー1がはめ込まれて道路鋲10が形成され、カバー1の上面には円錐を根本付近で輪切りにした如き形状の凸部12が設けられ、凸部12の側面全てが入出光面11となされている。ロ)において、カバー1の下面には逆円錐状の凹部17が設けられ、凹部17の側面全てが内屈折面14となされている。凹部17の中央には円筒状の反射体取付部15が突設され、円筒の周囲全てに再帰反射体3が取り付けられている。ここで用いられる再帰反射体3は、ガラスビーズやプリズム反射体を用いた反射シートを好適に用いることができる。かかる道路鋲10において、周囲全ての方向からの自動車の前照灯等の光が入出光面11からカバー1内に導入されて、内屈折面14から再帰反射体3再帰反射体3により再帰反射されて再び入出光面11から放出されることで、多数の車線の分岐点やロータリー、車両の到来が種々の方向から考え得る駐車場などに好適に用いることができる。
第五の実施形態)
図13は、本発明に係わる道路鋲の、第五の実施形態を示す斜視図である。円筒状の鋲本体2に円盤状のカバー1がはめ込まれて道路鋲10が形成され、カバー1の上面には断面台形の相対向する傾斜面が円弧状となされて入出光面11となされている。かかる円弧状の傾斜面が入出光面11となされていることで、直線の場合よりより広い角度で入出光面11に対し垂直に光が入射して放出されることができ、入出光面11の角度を厳密に設定する必要がなく設置に係わる自由度を高めることができ、また種々の方向から到来する車両に対して対応することが可能である。
第六の実施形態)
図14は、本発明に係わる道路鋲の、設置状況の一例を示す斜視図である。第一〜第五の実施形態に示した道路鋲10が、車道Rに沿って延設されている縁石Eの側面に鋲本体2の底面を用いて取り付けられ、車道Rを走行する自動車の前照灯等の光を入出光面11により受光し、再帰反射させて放出することで縁石Eの存在の喚起や視線誘導を行うものである。縁石Eの側面に対する鋲本体2の底面を用いた取付方法は、接着剤を用いて接着したり、道路鋲10の下面にアンカーボルトを突設して縁石Eに埋設されたアンカーナットに螺着する等を用いてよい。
本発明に係わる道路鋲の、第一の実施形態を説明する斜視図である。 図1のA−A断面を示す断面図である。 図2に示した道路鋲の、光学設計の根拠を示す説明図及びグラフである。 本発明に係わる道路鋲の、第二の実施形態を説明する平面図及び側面図である。 図4のB−B線における断面図である。 図4のC−C線における断面図である。 第二の実施形態における再帰反射体の取り付けの一例を説明する斜視図である。 道路鋲の参考例を示す説明図である。 図8のD−D断面図である。 図8に示した道路鋲の、光学設計の根拠を示す説明図及びグラフである。 本発明に係わる道路鋲の、第三の実施形態を示す説明図である。 本発明に係わる道路鋲の、第四の実施形態を示す説明図である。 本発明に係わる道路鋲の、第五の実施形態を示す説明図である。 本発明に係わる道路鋲の、設置状況の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 カバー
11 入出光面
15 反射体取付部
153 摺動溝
154 突起受け部
16 反射面
2 鋲本体
3 再帰反射体
32 突起部
10 道路鋲
θ1 入出光面の角度

Claims (4)

  1. 上方が開口され道路に埋設される鋲本体と、鋲本体内に備えられた再帰反射体と、鋲本体の上方の開口部を塞ぐ透明な合成樹脂製のカバーとを備え、該カバーには自動車の前照灯等の光を前記再帰反射体に入射させ、且つ前記再帰反射体により再帰反射された光を放出する斜め上向きに傾斜した入出光面が設けられている道路鋲であって、該カバーの上面は平坦部の中央に断面台形状の凸部が設けられ、該凸部の傾斜面が入出光面となされ、前記入出光面に入射した自動車の前照灯等の光は、入出光面で下向きに屈折されてカバー内に導かれると共に、カバー内を通過して該カバーの下面に設けられた内屈折面から鋲本体内に放出されて、鋲本体内に収納されて上下方向に垂直に設けられた再帰反射体に入射されるようになされたことを特徴とする道路鋲。
  2. 前記入出光面は、道路面に対して30゜〜60゜の角度となされていることを特徴とする請求項1に記載の道路鋲。
  3. 前記入出光面は、道路面に対して40゜〜50゜の角度となされていることを特徴とする請求項1に記載の道路鋲。
  4. 前記再帰反射体は、上下方向に垂直に設けられるものであって、前記カバー下面から上下方向に相対向して設けられた摺動溝に上下方向に摺動されてカバーに取り付けられ、前記再帰反射体の一端に突起部が設けられると共に、前記摺動溝の一方に、前記突起部が略隙間無く嵌着可能な突起受け部が設けられ、前記再帰反射体を正規の方向以外に前記摺動溝に挿通するのが前記突起部により妨げられるようになされていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の道路鋲。
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