JP2004006825A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Shinji Minami
南 眞嗣
Ikuo Katsurada
桂田 育男
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OMIYA KASEI KK
Mitsubishi Electric Corp
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OMIYA KASEI KK
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

【課題】ライフタイムが向上し、膜剥がれが抑制される半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】400℃および窒素雰囲気のもとでウェハのロードを行った。窒素雰囲気のもとで昇温を行い、温度850℃および水蒸気雰囲気のもとで酸化を行った。酸化処理後、窒素雰囲気に置換して700℃まで降温させ、その後、酸素を導入してさらに温度400℃まで降温させた。アンロード時に酸素および窒素雰囲気のもとでウェハのアンロードを行った。(条件10)
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置の製造方法に関し、特に、熱処理工程を備えた半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
MOSLSIやバイポーラLSIなどの半導体装置は、酸化工程、CVD工程および拡散工程等の熱処理が施される多くの工程を経て製造される。これらの工程の中には、拡散炉、減圧CVD炉またはRTA(Rapid Thermal Anneal)などを用いて温度700℃程度以上の比較的高温条件下で熱処理が施される工程がある。
【0003】
RTAは1秒あたり100℃前後にて昇降温が行われる。縦型熱処理炉の場合は1分あたり約10℃にて昇温が行われ、降温は1分あたり約3℃にて行われる。このため、スループットを確保するためには、ウェハの実質的な処理を除いた昇降温の時間を短くする必要があり、ウェハの出し入れは温度約650℃以上のもとで行われるのが標準であった。
【0004】
最近の縦型熱処理炉においては、1分あたり約50℃以上の温度にて昇温が行われ、降温は1分あたり約30℃以上の温度にて行われるものが開発された。この熱処理炉は高速昇降温炉と呼ばれている。この高速昇降温炉によれば、500℃以下の温度の下でウェハを処理室内にロードし、所定の温度まで高速に昇温させることができる。
【0005】
なお、昇降温が30℃以上の温度条件で可能な熱処理炉が開発された当初は高速昇温炉と呼ばれて従来の熱処理炉と区別されたが、従来型の熱処理炉においても昇降温レートは速くなってきており、従来型の熱処理炉と高速昇温炉との区別は明確にはされなくなってきている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−133606号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2000−21875号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
縦型熱処理装置にて酸化処理を施し、炉内において500℃以下の温度にまで冷却してウェハを熱処理装置から取り出す(アンロード)場合には、ウェハのライフタイムが極端に減少するという問題がある。ライフタイムとは、所定の波長のレーザ光をウェハに照射することによってウェハ(シリコン基板)に生成した少数キャリアのピークが1/eに減衰するまでの時間をいう。
【0009】
ライフタイムが減少するということは、鉄などの金属汚染がない場合には、界面準位が増えるということであり、たとえば、メモリデバイスにおいてはトランジスタのしきい値電圧が変動するなどの電気的特性が悪化することになる。
【0010】
このようなライフタイムの減少を避けるために、降温中に水素を導入することによりシリコン(原子)のダングリングボンドに水素(原子)を結合させる方法や、水蒸気を導入することにより再酸化を行ってウェハの表面電位を下げる方法が提案されている。
【0011】
ところが、熱処理による酸化工程は、一連のウェハ製造工程では比較的初期の工程である。酸化工程以降の工程においてライフタイムは増減を繰返している。このため、提案されている方法は、一連のウェハ製造工程初期の熱酸化工程においてライフタイムの減少を抑制する対策としては決定的ではなく、むしろ水素を導入したり水蒸気を導入したりする装置を適用することはオーバースペックになるという問題もある。
【0012】
なお、ここでいうオーバースペックとは、以下に説明するような付加的な設備を導入する必要があるということである。すなわち、水素を扱う場合には、安全性を確保するために漏洩検知システムや防爆設備を設ける必要がある。また、降温時に水蒸気を導入すると結露により水が発生するので、排水対策を施す必要がある。さらに、オゾンを導入する場合には、オゾンを発生させる設備を導入しなければない。
【0013】
また、テスト用のウェハを用いてライフタイムの減少を伴う酸化条件とライフタイムの減少を伴わない酸化条件とで電気的特性を評価したところ、両者において電気的特性の差はほとんどなく問題がないことがわかった。なお、この場合、酸化条件以外の処理条件を同じ(共通)にした。
【0014】
半導体デバイスにおいては、最終的にはライフタイムの減少を避けなければならない。そのためには、ウェハ処理工程が完了したときに表面電荷の量が下がっている必要があるが、このような実験事実から、一連のウェハ製造工程においてどの工程が重要な工程であるかを見極める必要がある。
【0015】
さらに、酸化工程の違いにより電気的特性の差は認められなくても、たとえば、シリコンのダングリングボンドの数には違いが認められるのではないかと考えられる。特に、ダングリングボンドが多いということはシリコンと酸素とが解離した状態が多いということであり、この場合にはシリコン基板上に形成される膜の膜はがれが懸念されることになる。
【0016】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ライフタイムが向上し、膜剥がれが抑制される半導体装置の製造方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体装置の製造方法は以下の工程を備えている。半導体基板上に導電膜を形成する。導電膜が形成された後、反応室内においてその導電膜に熱処理を施す。この導電膜に熱処理を施す熱処理工程では、降温ステップの際に不活性ガスの雰囲気に晒されながら所定の温度まで降温され、所定の温度に降温してからは反応室内に酸素を導入することで少なくとも酸素を含む雰囲気に晒されながらさらに降温される。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
本発明者らは、発明に係る熱処理装置を着想するに至る前段階として、各種の実験を行った。その実験結果について説明する。まず、種々の熱処理装置を用いて少数キャリアのライフタイムを測定した。熱処理装置として、図1の条件一覧表に示すように、RTA(ランプアニール装置)、高速昇降温炉、従来型拡散炉、Nパージボックス付き拡散炉およびロードロック付き拡散炉を適用した。
【0019】
図26に示すように、高速昇降温炉および従来型拡散炉は、ウェハ110の出し入れを行うロード室111、ウェハ110を収容するウェハボート109およびウェハ110に熱処理を施す反応管117を備えている。ウェハボート109には反応管117の口を閉じるためのシャッタ118が設けられている。また、ウェハボート109を上下に移動させるためのボートエレベータ119が設けられている。
【0020】
図27に示すように、反応管117内には、冷却ガス導入口108を介して冷却ガス噴出部103が配設されている。冷却ガス噴出部103には冷却ガス噴出口104が設けられている。また、反応管117内には、冷却ガスを排気する冷却ガス排気部105が配設されている。冷却ガス排気部105には冷却ガス排気口106が設けられている。
【0021】
ロード室111内にあるウェハボート109にウェハが収容された後、ウェハボート109はボートエレベータ119により反応管117内に送り込まれる。反応管117では、ウェハが昇温され所定の温度のもとで熱処理が施されて所定の温度にまで降温される。その後、ウェハボート109はロード室111に戻されてウェハが取り出される。
【0022】
パージボックス付き拡散炉およびロードロック付き拡散炉の構造は、上述した高速昇降温炉等の構造と基本的に同じである。特に、Nパージボックス付き拡散炉では、ウェハのローディングエリア、たとえばロード室111内にNを導入してN雰囲気のもとでウェハのロードおよびアンロードが行われる。
【0023】
また、ロードロック付き拡散炉では、たとえばロード室111内を真空にした後にNを導入してN雰囲気のもとでウェハのロードおよびアンロードが行われる。
【0024】
図28に示すように、RTAは、ウエハを収納したカセット212を収容するためのロード室211、ウェハに熱処理を施す反応室216、熱処理されたウェハを冷却するためのクーリング室215およびロード室213と反応室216を結ぶ搬送室214を備えている。
【0025】
カセット212がロード室211に収容された後、扉213が閉じられてロード室211内が室温のもとでNに置換される。カセット212内のウェハが搬送室214を経由して反応室216に送られる。反応室216では、ウェハが昇温され所定の温度のもとで熱処理が施されて所定の温度にまで降温される。その後、ウェハはクーリング室215に送られさらに冷却されて、ロード室211内のカセット212に戻される。
【0026】
次に、熱処理の条件について説明する。
条件1では、熱処理装置としてRTAを用いた。室温および窒素雰囲気のもとでウェハのロードを行った。N雰囲気のもとで昇温を行い、温度1100℃および酸素雰囲気のもとで酸化を行った。酸化処理後、N雰囲気に置換して降温させて温度200℃およびNのもとでウェハのアンロードを行った。
【0027】
条件2では、熱処理装置として高速昇降温炉を用いた。400℃および大気のもとでウェハのロードを行った。N雰囲気のもとで昇温を行い、温度850℃および水蒸気雰囲気のもとで酸化を行った。酸化処理後、N雰囲気に置換して降温させて温度400℃および大気のもとでウェハのアンロードを行った。
【0028】
条件3では、熱処理装置として従来型拡散炉を用いた。650℃および大気のもとでウェハのロードを行った。N雰囲気のもとで昇温を行い、温度850℃および水蒸気雰囲気のもとで酸化を行った。酸化処理後、N雰囲気に置換して降温させて温度650℃および大気のもとでウェハのアンロードを行った。
【0029】
条件4では、熱処理装置としてNパージボックス付き拡散炉を用いた。650℃およびNのもとでウェハのロードを行った。N雰囲気のもとで昇温を行い、温度850℃および水蒸気雰囲気のもとで酸化を行った。酸化処理後、降温させて温度650℃およびN雰囲気のもとでウェハのアンロードを行った。
【0030】
条件5では、熱処理装置としてロードロック付き拡散炉を用いた。400℃およびN雰囲気のもとでウェハのロードを行った。N雰囲気のもとで昇温を行い、温度850℃および水蒸気雰囲気のもとで酸化を行った。酸化処理後、降温させて温度650℃およびN雰囲気のもとでウェハのアンロードを行った。
【0031】
条件6では、熱処理装置として高速昇降温炉を用いた。400℃および大気のもとでウェハのロードを行った。N雰囲気のもとで昇温を行い、温度850℃および水蒸気雰囲気のもとで酸化を行った。酸化処理後、N雰囲気に置換して降温させて温度650℃および大気のもとでウェハのアンロードを行った。
【0032】
条件7では、熱処理装置として従来型拡散炉を用いた。400℃および大気のもとでウェハのロードを行った。N雰囲気のもとで昇温を行い、温度850℃および水蒸気雰囲気のもとで酸化を行った。酸化処理後、N雰囲気に置換して降温させて温度650℃および大気のもとでウェハのアンロードを行った。
【0033】
次に、上述した条件1〜条件7に基づいてウェハ(三菱マテリアル製、直径300mm(12インチ)、P型、結晶軸(100)、比抵抗10〜15Ω・cm、酸素濃度1.1±0.1×1018/cm)に熱処理を施して、ライフタイムを測定した。ライフタイム測定器として、SEMILAB社製のライフタイムスキャナーWTXAを用いた。また、高速昇降温炉として、光洋サーモシステム社製の高速昇降温タイプVF−5700を用いた。RTAとしては、12インチウェハ対応の試作機を用いた。
【0034】
条件1〜条件5に基づく熱処理では、ライフライムは約20〜40μsの範囲であり、その値は著しく低いことがわかった。一方、条件6および条件7に基づく熱処理では、ライフタイムは500μs以上あり、問題ないレベルであることがわかった。この2つの条件では、ウェハは温度650℃および大気のもとでアンロードされた場合であり、ウェハは、窒素80%および酸素20%を含む雰囲気に晒されたことになる。
【0035】
このことから、降温時およびアンロード時にウェハを水蒸気、オゾンまたは水素にあえて晒さなくても、大気、酸素を含んだ窒素または酸素を含んだアルゴンにウェハを晒すことで、ライフタイムを向上できることがわかる。
【0036】
次に、降温中に酸素を導入することによってライフタイムが変化する様子を調べた。熱処理条件を図1に示す条件8とした。条件8では、熱処理装置として高速昇降温炉を用いた。400℃およびN雰囲気のもとでウェハのロードを行った。N雰囲気のもとで昇温を行い、温度850℃および水蒸気雰囲気のもとで酸化を行った。酸化処理後、N雰囲気に置換して700℃まで降温させ、その後、酸素を導入してさらに降温させて、温度400℃および酸素雰囲気のもとでウェハのアンロードを行った。この700℃という温度は、酸素では酸化されない温度である。
【0037】
試料として13枚のウェハを用いた。ライフタイムの測定結果を図2に示す。図2に示すように、ライフタイムは約50〜100μsの範囲であった。条件1〜条件5の場合と比べるとライフタイムは向上するが、まだ満足できる値ではないことがわかった。
【0038】
次に、満足できるライフタイムを得るための要因としては、酸素を降温時に供給することのほかに、ウェハの冷却スピードが関係しているのではないかと考えた。高速昇降温炉においては、図27に示すように、反応管117内に冷却ガスを導入するための冷却ガス噴出し部103と冷却ガスを排気する冷却ガス排気部105が配設されている。
【0039】
そこで、アンロード時に反応管内に冷却ガスを供給してライフタイムを調べた。熱処理条件を図1に示す条件9とした。条件9では、熱処理装置として高速昇降温炉を用いた。400℃およびN雰囲気のもとでウェハのロードを行った。N雰囲気のもとで昇温を行い、温度850℃および水蒸気雰囲気のもとで酸化を行った。酸化処理後、N雰囲気に置換して700℃まで降温させ、その後、酸素を導入してさらに温度400℃まで降温させた。アンロード時に酸素に加えて窒素を導入して酸素および窒素雰囲気のもとでウェハのアンロードを行った。
【0040】
ライフタイムの測定結果は約127μsであり、条件8の場合よりもライフタイムが向上することがわかった。ところが、図10に示すように、ライフタイムのウェハ面内の分布によれば、反応管内においてウェハが回転(自転)しているにもかかわらず、ライフタイムの分布が円対称でないことがわかった。
【0041】
このように、ライフタイムの分布が円対称にならない原因としては、冷却ガスの噴出しに方向性があり、ウェハ上に均一に噴きつけられないためではないかと考えた。そこで、発明者らはもっと効率的にウェハ上に冷却ガスを均一に供給する方法を考えるに至った。
【0042】
理化学辞典(岩波書店)の乱流の項においては、乱流の利用により物質を大量に輸送できる旨が記載されている。そこで、乱流の利用により隅々まで物質を供給することができる方法を模索しているうちに、金管楽器、特にコンサートホールの隅々までによい音が響くといわれているトランペットのベル部のカーブを利用した冷却ガス噴出し口を着想するに至った。具体的には、トランペットの中でも広く使われ、名器とされているヴィンセントバック(Vincent Bach)社のトランペットのベル部を対象とした。
【0043】
このベル部のカーブを利用した冷却ガスの噴出し口を作成するために、実際のトランペットのベル部の計測を行った。まず、図3に示すように、ベル部1の回転対称中心をx軸とした。そして、ベル部1の噴出し側開口端から53mmの位置を原点Oとした。原点を通りx軸に垂直な方向をy軸とした。原点Oからベル部1の噴出し側開口端までを29分割して、それぞれのx座標に対するy座標の値を計測した。その結果を図4に示す。
【0044】
このベル部1を利用した冷却ガス噴出し口の作成においては、図4に示す各数値に基づいて作成すればよいが、加工に際しては何らかの数式でこのカーブを近似しておくことが望ましい。そこで、まず、多項式や指数関数でカーブを近似することを試みた。図5に示すように、カーブを近似する部分をx軸座標の値が20.4mm以降の部分とした。なお、近似部分から原点に向かう部分をつなぎ部とした。
【0045】
2次の多項式近似によれば、図6に示すように、ベル部の噴出し側開口端において実測値よりも小さくなっていることがわかった。6次の多項式によれば、図7に示すように、ベル部の噴出し側開口端において実測値よりもまだ小さいことがわかった。そして、多項式近似の場合には、高次になればなるほど測定値に基づいて比例関係でカーブを近似するよりも手間がかかり、現実的ではないことがわかった。
【0046】
さらに、指数近似によれば、図8に示すように、2次の多項式近似の場合よりも実測値からはずれていることがわかった。
【0047】
次に、カーブを円で近似した。円近似によれば、図9に示すように、噴出し側開口端とその近傍において実測値とよく一致し、特に、円の半径R=83.45mmの場合に、円周の一部と実測値とがよく合うことがわかった。
【0048】
そこで、カーブの近似として円による近似を採用した。なお、楕円による近似も試みたが、結果はほぼ円となった。そして、噴出し口の製造にあたり、製造を簡便にする観点から近似部とつなぎ部を全円周の4分の1で近似した。
【0049】
発明者らは、ヴィンセントバック社のトランペットのベル部の形状を実測した値に基づいて得られるカーブと、このベル部のカーブを円で近似したカーブとの両者をヴィンセントバックカーブと呼ぶことにした。
【0050】
次に、冷却ガスの流れを確認するための模型を作成した。まず、ヴィンセントバックカーブの噴出し口形状を有する噴出し口(ノズル)2を図11に示す。そして、実験用反応管を図12に示す。噴出し口(ノズル)2および実験用反応管の材質を石英とした。また、実験用反応管の各寸法をL1=250mm、L2=420mm、L3=15mmとした。
【0051】
噴出し口(ノズル)2を実験用反応管に取付け、噴出し口からミストを実験用反応管に送り込んでミストの流れを調べた。ミストの流れる様子を示す模式図を図13に示す。図13に示すように、噴出し口から実験用反応管に送り込まれたミストは、渦となって反応管の周辺に向かってすばやく広がることが確認された。そしてこのとき、図14に示すように、実験用反応管に設けられた複数の穴から均一にミストが噴き出ることが確認された。
【0052】
特に、毎秒数十℃程度にて降温するRTAでは、早急に冷却ガスを導入する必要があり、ヴィンセントバックカーブの噴出し口形状を有する噴出し口が有効であると考えられる。
【0053】
次に、上述したヴィンセントバックカーブの噴出し口形状を有する冷却ガス噴出し部を備えた熱処理装置について説明する。図15および図16に示すように、熱処理装置は、ウェハ10の出し入れを行うロード室11、ウェハ10を収容するウェハボート9およびウェハ10に熱処理を施す反応管17を備えている。ウェハボート9には反応管17の口を閉じるためのシャッタ18が設けられている。また、ウェハボート9を上下に移動させるためのボートエレベータ19が設けられている。
【0054】
反応管17には、冷却ガス導入口8を介して冷却ガス噴出し部3が設けられている。また、反応管17には、冷却ガスを排気する冷却ガス排気部5が配設されている。冷却ガス排気部5には冷却ガス排気口6が設けられている。
【0055】
そして、本熱処理装置には、熱処理が施されたウェハを冷却するために従来から設けられていた窒素配管51に加えて、ヴィンセントバックカーブの噴出し口形状を有するノズルから冷却ガスを噴出すための冷却ガス配管52が設けられている。冷却ガス配管52には酸素配管、空気配管、アルゴン配管が接続されている。
【0056】
図17および図18に示すように、冷却ガス噴出し部3には、上述したヴィンセントバックカーブの噴出し口形状を有する噴出し口2が複数設けられている。
【0057】
ロード室11内にあるウェハボート9にウェハが収容された後、ウェハボート9はボートエレベータ19により反応管17内に送り込まれる。反応管17では、ウェハが昇温され所定の温度のもとで熱処理が施されて所定の温度にまで降温される。その後、ウェハボート9はロード室11に戻されてウェハ10が取り出される。
【0058】
実施の形態2
本発明の実施の形態2として、実施の形態1において説明した熱処理装置を用いた熱処理方法について説明する。まず、上述した熱処理装置を用いてウェハ(シリコン基板)における少数キャリアのライフタイムを測定した。熱処理条件を図1に示す条件10とした。条件10では、400℃およびN雰囲気のもとでウェハのロードを行った。N雰囲気のもとで昇温を行い、温度850℃および水蒸気雰囲気のもとで酸化を行った。酸化処理後、N雰囲気に置換して700℃まで降温させ、その後、酸素を導入してさらに温度400℃まで降温させた。アンロード時に酸素および窒素雰囲気のもとでウェハのアンロードを行った。
【0059】
ライフタイムの値は356.7μsであり、条件9の場合よりもライフタイムが向上することがわかった。また、ウェハ面内におけるライフタイムの分布を図19に示す。図19に示すように、ライフタイムの面内分布は円対称に近づき、ライフタイムの分布幅も狭まっていることがわかった。このように、冷却ガスの噴出部(噴出し口)として、ヴィンセントバックカーブを有する噴出し口形状を採用することで、ウェハが急速に均一に冷却されることがわかった。
【0060】
このようにライフタイムが向上するのは次のように推測される。ウェハ径12インチの酸化工程においては、熱処理装置からウェハの引き出し温度が500℃以下の比較的低い温度の場合には、再結合ライフタイム(μ−PCD)が減少する現象が認められる。
【0061】
再結合ライフタイムをバルク再結合ライフタイムと表面結合ライフタイムとに分けて考えみる。この場合、実験的に熱処理に伴ってバルクに起因する減少は認められなかった。また、表面に起因する減少に関して、水素との相関関係は認められなかった。
【0062】
このことから、ライフタイムの減少はシリコン(Si)とシリコン酸化膜(SiO)との界面におけるシリコンと酸素との結合状態の変化により、表面再結合ライフタイムが減少するためであると推定される。シリコン(Si)とシリコン酸化膜(SiO)との界面としては、シリコン基板とシリコン酸化膜との界面、シリコン酸化膜とそのシリコン酸化膜上に形成されたポリシリコン膜との界面がある。
【0063】
ライフタイム減少の原因についてさらに詳しく推測する。再結合ライフタイム(τ)は、バルク再結合ライフタイム(τb)と表面再結合ライフタイム(τs)を用いて、1/τ=1/τb+1/τsと表される。バルク再結合ライフタイム(τb)の減少の1つの可能性として、低温降温時におけるサーマルドナーの影響を調べが、サーマルドナーの影響は認められなかった。
【0064】
また、τの減少が認められるウェハと認められないウェハとについて酸化膜を除去し、τsを共通にしてライフタイムを測定した場合では両者に差は認められなかった。このことから、τが減少している場合でもτbの減少は生じていないと考えられる。したがって、ライフタイムの減少はバルクのにおけるライフタイムの変化によるものではなく、シリコン(Si)とシリコン酸化膜(SiO)との界面にける表面再結合ライフタイムの変化によるものと推測される。
【0065】
シリコンとシリコン酸化膜との界面において再結合ライフタイムに影響を及ぼす要因としては、この界面における水素(H)、あるいはSiOの結合状態が関係していることが考えられる。TDS測定により水素の脱離温度とライフタイムの減少温度に相関が認められないこと、そして、窒素雰囲気の熱処理においてのみライフタイムが回復することから、ライフタイムの減少は界面における水素の影響によるものではないと考えられる。
【0066】
そこで、ライフタイムの減少が界面におけるSiOの結合状態の変化に起因していると考えて、ライフタイムの熱処理温度依存性を定性的に説明する。図20に示すように、シリコン基板(Si)とシリコン酸化膜(SiO)との界面において、シリコン(Si)と酸素(O)とが結合状態(SiO:状態A)の状態密度をn、シリコン(Si)と酸素(O)とが分離状態(Si、O:状態B)の状態密度をn、状態Aから状態Bへの遷移確率をP1、状態Bから状態Aへの遷移確率をP2分離状態で生じる界面トラップ密度をItrとすると、Itrは次の式、
Itr=∫(P1(T)×n−P2(T)×n)dT  式1
(積分下限T=T1、積分上限T=T2)
で与えられると考えられる。なお、T1は熱処理の開始温度であり、T2は熱処理終了の温度である。
【0067】
酸化後のウェハにおいては良好なSiO結合状態が形成され、状態密度nは状態密度nに比べて高いので、式1における被積分関数は正になる。そして、熱処理によって分離状態(状態B)が増加するためにライフタイムが減少する。
【0068】
単一温度による熱処理におけるライフタイムの温度依存性は、遷移確率P1(T)の温度依存性に帰着される。降温熱処理の場合では、各温度にける寄与が加わることになり、単一温度による熱処理の場合に比べてライフタイムの減少は顕著になる。
【0069】
降温熱処理によってライフタイムが著しく減少している状態はSiO結合が分離している状態であり、この場合にはシリコンのダングリングボンドが存在すると考えられる。この状態では、状態密度nは状態密度nに比べて低いため式1における被積分関数は負となり、熱処理によってItrが減少するためにライフタイムが回復(向上)すると考えられる。
【0070】
なお、降温の際に700℃になった時点で酸素を導入させたが、約600〜700℃の温度範囲にて酸素を導入するのが望ましい。また、酸素を導入した後400℃まで降温させたが、約500℃〜室温の温度範囲まで降温することが望ましい。
【0071】
実施の形態3
実施の形態3では、前述した熱処理装置を用いて膜はがれを抑制する製造方法について説明する。実施の形態1および2では、熱処理工程においてライフタイムを向上することができる熱処理装置とそれを用いた熱処理方法について述べた。そのライフタイムは熱処理ごとに変化する。
【0072】
たとえば、RTAによる熱処理後にライフタイムが23.0μsであったウェハを温度400℃、3%の水素雰囲気のもとで熱処理を施すことで、ライフタイムは297.5μsになった。また、RTAによる熱処理後にライフタイムが23.34μsであったウェハを温度450℃、3%水素雰囲気のもとで熱処理を施すことで、ライフタイムは565.0μsになった。
【0073】
また、図1に示す条件8に基づいて熱処理された13枚のウエハをさまざまな条件(温度、雰囲気)のもとで熱処理を施すことで、図21に示すようにライフタイムは大きく変わることがわかる。
【0074】
さらに条件8に基づく熱処理により膜厚60nmの酸化膜が形成されたウェハにリンドープトポリシリコン膜を形成した場合には、酸化直後に約50μsであったライフタイムは、約1000μsにまで上昇した。さらに、リンドープトポリシリコン膜を結晶化させるために、700℃にてウェハをロードし、温度850℃、窒素雰囲気、時間30分のもとで熱処理を行い、700℃にてウェハをアンロードさせた場合には、ライフタイムは約2400μsにまで上昇した。
【0075】
このライフタイムの値は、コロナチャージにより表面電位をほぼ完全に中性化した状態におけるライフタイムの値に相当する。このようにライフタイムが変動するのは、シリコン基板の表面において、酸化膜中の酸素とシリコンとの結合が熱処理により切れたりつながったりすることに伴う表面結合準位の増減が原因ではないかと考えられる。
【0076】
半導体デバイスにおいては、最終的にライフタイムの値に問題がなければ、たとえば、トランジスタのしきい値電圧が変動するような電気的特性上の問題はない。しかしながら、ライフタイムが変動することに伴う問題がないかを考えてみると、次のような問題が懸念される。
【0077】
ライフタイムが比較的短い場合は、シリコン基板中のシリコンのダングリングボンドが比較的多い状態である。そのようなダングリングボンドが比較的多い状態のシリコン基板上に、たとえば高融点金属膜が形成されている場合には、熱処理においてシリコン基板と酸化膜との反り量の違いにより高融点金属膜や酸化膜を含む膜の膜剥がれが起こる可能性がある。
【0078】
実際に条件として温度850℃、窒素雰囲気のもとで熱処理を施し温度600℃まで降温することで、高融点金属膜が剥がれやすくなることが確認されている。そこで、次の条件にてライフタイムの確認を行った。
【0079】
前述したように、図1に示された条件8に基づく熱処理により膜厚60nmの酸化膜が形成されたウェハにリンドープトポリシリコン膜を形成した場合には、酸化直後に約50μsであったライフタイムは、約1000μsにまで上昇した。その後、400℃にてウェハをロードし、温度850℃、窒素雰囲気、時間30分のもとで熱処理を行い、400℃にてウェハをアンロードさせた場合には、ライフタイムは約200μsに下がった。
【0080】
ライフタイムが下がったということは、シリコン基板中のシリコンと酸化膜中の酸素との結合およびポリシリコン膜中のシリコンと酸化膜中の酸素との結合が切れた非結合状態が増えたことを示す。すなわち、このことは膜剥がれが起こりやすくなると考えられる。
【0081】
酸素を含む雰囲気では、前述した式1における状態Bから状態Aへの遷移確率P2は状態Aから状態Bへの遷移確率P1よりも大きくなる。また、降温速度が比較的速くなれば熱処理による剥離の効果が減少し、酸素雰囲気によってシリコンと酸素との結合の効果が増大する。これらのことによりライフタイムが減少するのを抑制することができ、膜剥がれを抑制することができる。
【0082】
したがって、本熱処理装置を用いて、700℃以下の温度になった状態で酸素と不活性ガスとを含む均一な雰囲気にてさらにウェハを降温することで、シリコンと酸素とが十分に結合する結果、ライフタイムが向上する。また、シリコンと酸素との非結合状態が増えるのが抑制される結果、高融点金属膜が剥がれるのを防止することができる。特に、酸化膜上にさらに高融点金属膜等の他の膜が形成された状態で熱処理を行う場合に、本熱処理装置を適用することで膜剥がれを防止することができる。
【0083】
上述した熱処理において降温時に700℃以下の温度になった状態で酸素と不活性ガスとを含む雰囲気にてさらにウェハを降温する処理は、本熱処理装置に限られず、他の従来の熱処理装置による熱処理においても適用することができる。
【0084】
まず、図22に示すように、シリコン基板31上に形成されたシリコン酸化膜32およびポリシリコン膜33を介在させてタングステンなどの高融点金属シリサイド膜34を形成する。その後、RTAや高速昇降温炉を用いて所定の熱処理を施す。
【0085】
たとえば、図23に示すように熱処理として、350℃にてウェハをロードし、温度850℃、窒素雰囲気のもとで熱処理を行い、350℃にてウェハをアンロードさせる。そして、熱処理後の降温の際に窒素雰囲気にて温度約700℃以下の温度にまで降温させ、その時点で酸素を添加してウェハの冷却を行う。
【0086】
また、図24に示すように熱処理として、350℃にてウェハをロードし、温度900℃、アルゴン雰囲気のもとで熱処理を行い、350℃にてウェハをアンロードさせる。そして、熱処理後の降温の際にアルゴン雰囲気にて温度約700℃以下の温度にまで降温させ、その時点で酸素を添加してウェハの冷却を行う。
【0087】
なお、RTAを適用する場合、昇温速度は100〜300℃/秒程度、熱処理時間は15〜90秒程度、降温速度は50℃/秒程度が好ましい。また、高速昇降温炉を適用する場合には、昇温速度は30〜100℃/秒程度、熱処理時間は20〜30分程度、降温速度は30〜15℃/分が好ましい。
【0088】
また、酸素と窒素との混合ガスまたは酸素とアルゴンガスとの混合ガスにてそれぞれ冷却する代わりに、酸素のみで冷却してもよい。
【0089】
上記のように、この熱処理においては、700℃以下の温度にまで降温した状態で酸素を導入している。高融点金属シリサイド膜が酸素を含んだ雰囲気において熱処理が施されてSiOが形成される際には、シリサイド膜中のシリコンが消費される。シリサイド膜中のシリコンが消費されてなくなると、さらにポリシリコン膜中のシリコンが消費されることになる。
【0090】
このため、図22に示された高融点金属シリサイド膜34の表面には、熱処理後に凹凸が形成されて、見かけ上黒く見えることになる。さらに酸化が進むと、WOガスとなって高融点金属シリサイド膜34が消失してしまうことになる。このような現象を防止するためには、熱処理は酸素を含まない雰囲気の下で行われることが重要である。
【0091】
しかしながら、酸素を含まない雰囲気のもとで熱処理を施すとシリコンと酸素との結合状態が減少して、上述したように膜剥がれが起こりやすくなる。つまり、図22に示された高融点金属シリサイド膜34およびポリシリコン膜33がポリシリコン膜33とシリコン酸化膜32との界面から、あるいはシリコン酸化膜32とシリコン基板31との界面から剥がれることがある。
【0092】
したがって、高融点金属シリサイド膜等を熱処理する際には、高融点金属シリサイド膜等が酸化されない温度にまで降温された状態で酸素を添加することで、シリコンや高融点金属シリサイド膜等の消失を抑制することができる。そして、酸素雰囲気のもとで降温することでシリコンと酸素との結合状態が増加して、膜剥がれを発生させず、かつ、ライフタイムを向上させることができる。
【0093】
また、以上のことから、ライフタイムと膜剥がれとの相関データをあらかじめ求めておくことで、熱処理後の高融点金属シリサイド膜等の膜剥がれを容易に評価することが可能になる。
【0094】
すなわち、熱処理を施した後に、シリコン基板における少数キャリアのライフタイムをライフタイム測定器により測定し、その測定値をあらかじめ得られているライフタイムと膜剥がれとの相関データと比較することで、そのようなライフタイムの測定値を熱処理後の高融点金属膜が剥がれやすいかそうでないかの判断の目安にすることができる。
【0095】
たとえば、鉄(Fe)などの不純物が10×1010/cm以下のウェハを用い、酸化膜上にポリシリコン膜を形成し熱処理を施した後のライフタイムの値が1000μs以上であれば、膜剥がれは起こらないと考えられる。
【0096】
なお、本熱処理装置に設けられたヴィンセントカーブ形状の冷却ガス噴出し口形状を有する噴出し部としては、図25に示された各寸法A、B、CはA:B:C=3:4.8〜6.5:15.8〜16.2程度の比率で形成されていることが望ましい。
【0097】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は上記の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0098】
【発明の効果】
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、所定の温度にまで降温した後に酸素を含む雰囲気によってさらに降温されることで、半導体基板と導電層との界面においてシリコンと酸素とが結合している状態がシリコンと酸素とが分離している状態よりも十分に多くなる。その結果、ライフタイムが向上するとともに導電層が半導体基板から剥がれるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る熱処理装置を得るための基礎となる各熱処理装置と熱処理条件を示す図である。
【図2】同実施の形態において、図1に示された条件8におけるライフタイムを示す図である。
【図3】同実施の形態において、トランペットのベル部を実測するための座標を示す図である。
【図4】同実施の形態において、トランペットのベル部を実測した値を示す図である。
【図5】同実施の形態において、トランペットのベル部を近似する部分とつなぎ部分を示す図である。
【図6】同実施の形態において、トランペットのベル部を2次の多項式で近似した図である。
【図7】同実施の形態において、トランペットのベル部を6次の多項式で近似した図である。
【図8】同実施の形態において、トランペットのベル部を指数関数で近似した図である。
【図9】同実施の形態において、トランペットのベル部を円で近似した図である。
【図10】同実施の形態において、図1に示す条件9におけるウェハ面内のライフタイムの分布を示す図である。
【図11】同実施の形態において、ヴィンセントバックカーブの噴出し口形状を有する実験用噴出し部(ノズル)の斜視図である。
【図12】同実施の形態において、実験用反応管の斜視図である。
【図13】同実施の形態において、実験用反応管に実験用噴出し部を装着してミストを送込んだ場合のミストの流れを示す図である。
【図14】同実施の形態において、実験用反応管に設けられた穴からミストが流れる様子を示す図である。
【図15】同実施の形態において、熱処理装置を示す斜視図である。
【図16】同実施の形態において、反応管の内部を示す斜視図である。
【図17】同実施の形態において、図16に示す噴出し部の部分拡大斜視図である。
【図18】同実施の形態において、図17に示す断面線XVIII−XVIIIにおける断面図である。
【図19】本発明の実施の形態2に係る熱処理装置を用いた熱処理方法において、図1に示す条件10におけるウェハ面内のライフタイムの分布を示す図である。
【図20】同実施の形態において、ライフタイム向上のメカニズムを説明するための図である。
【図21】本発明の実施の形態3において、熱処理条件によりライフタイムが変動することを示す図である。
【図22】本発明の実施の形態3に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。
【図23】同実施の形態において、熱処理の一連のステップの一例を示す図である。
【図24】同実施の形態において、熱処理のステップの他の例を示す図である。
【図25】実施の形態1における熱処理装置の噴出し口形状の寸法関係を示す図である。
【図26】従来の拡散炉の斜視図である。
【図27】図26に示す拡散炉の部分拡大斜視図である。
【図28】従来のRTA装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 ヴィンセントバックカーブ、2 冷却ガス噴出し口、3 冷却ガス噴出し部、5 冷却ガス排気部、6 冷却ガス排気口、8 冷却ガス導入口、10 ウェハ、17 反応管、18 シャッタ、19 ボートエレベータ、51 窒素配管、52 冷却ガス配管。

Claims (5)

  1. 半導体基板上に導電膜を形成する工程と、
    前記導電膜が形成された後、反応室内において前記導電膜に熱処理を施す熱処理工程と
    を備え、
    前記熱処理工程では、降温ステップの際に不活性ガスの雰囲気に晒されながら所定の温度まで降温され、前記所定の温度に降温してからは反応室内に酸素を導入することで少なくとも酸素を含む雰囲気に晒されながらさらに降温される、半導体装置の製造方法。
  2. 前記導電膜は、ポリシリコン膜および高融点金属膜のうちの少なくともいずれかを含み、
    前記熱処理工程における前記所定の温度は、前記導電膜が酸素により酸化されない温度である、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記熱処理工程では、少なくとも前記酸素は乱流状態で前記反応室内に供給される、請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記熱処理工程では、前記酸素はトランペットのベル部に対応する形状か、またはトランペットのベル部を数学的に近似する曲線に沿った噴出し口形状を有する噴出し口から前記反応室内に供給される、請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記熱処理工程の後、ライフタイム測定器を用いて前記シリコン基板における少数キャリアのライフタイムを測定する工程を備えた、請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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