JP2004006081A - 面光源装置及び面光源装置の製造方法 - Google Patents

面光源装置及び面光源装置の製造方法 Download PDF

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團野 幹史
Junichiro Tsuji
辻 潤一郎
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Abstract

【課題】発光光源を高い位置決め精度で導光板に取り付けることができ、しかも、配線基板を熱かしめする場合に比較して厚みを薄くすることができる面光源装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】発光光源13を実装されたフレキシブルプリント基板12の上面にシート状をしたホットメルト型接着剤からなる接着シート片19を仮圧着させておく。導光板14の端には光源嵌合孔15が貫通している。この光源嵌合孔15に発光光源13を挿入し、導光板14とフレキシブルプリント基板12との間に接着シート片19を挟み込む。ついで、ヒートプレスにより接着シート片19を加熱してフレキシブルプリント基板12を導光板14に接着させる。
【選択図】   図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次元状に光を出射させる面光源装置に関するものであって、例えば液晶ディスプレイ装置のバックライトやフロントライト、カメラ用フラッシュとして用いられる。
【0002】
【背景技術】
図1(a)、(b)及び(c)は、従来の面光源装置の構造を示す平面図、側面図及び下面図である。この面光源装置は、LEDを透明樹脂内に封止した発光光源1と、発光光源1から出た光を面状に広げて一方の主面から面状に出射させる透明な導光板2を備えている。発光光源1は、フレキシブルプリント基板(FPC)3の上面に実装されており、発光光源1にはフレキシブルプリント基板3を通じて電流を流して発光させることが可能になっている。この面光源装置の組み立て構造は、導光板の光入射面に対向させて発光光源1を位置決めし、導光板2の裏面に対向している液晶ディスプレイ装置等のフレーム(プラスチックフレーム)4にフレキシブルプリント基板3を両面粘着テープ5で固定している。
【0003】
このような面光源装置では、発光光源1から出射された光を面状に広げて効率良く出射させるためには、導光板2と発光光源1とを位置精度よく位置決めし、かつ、しっかりと固定する必要がある。例えば、発光光源1と導光板2との位置関係が適正でないと、発光光源1から出射された光のうち、導光板2の光入射面で全反射されて導光板2の内部に入射できない光の割合が増加し、発光光源1から出射された光の利用効率が低下するからである。しかし、図1に示したような構造の面光源装置では、フレーム4等の媒体を介して発光光源1を固定しているので、発光光源1と導光板2との距離や位置決めの精度を高くすることができず、面光源装置の効率が低下するという問題があった。
【0004】
また、図2(a)、(b)及び(c)は、従来の別な面光源装置の構造を示す平面図、断面図及び下面図である。この面光源装置では、導光板2の端部に光源嵌合孔6を設けておき、フレキシブルプリント基板3に実装された発光光源1を導光板2の光源嵌合孔6に挿入し、導光板2の下面に設けたピン7をフレキシブルプリント基板3にあけた孔8に挿通させ、熱かしめによりピン7を押し潰してフレキシブルプリント基板3にかしめている。
【0005】
このような構造の面光源装置では、ピン7を熱かしめすることによって発光光源1とフレキシブルプリント基板3を導光板2に固定しているので、発光光源1と導光板2の位置精度を高めることができ、かつ、発光光源1を導光板2にしっかりと固定することができる。しかし、このような面光源装置では、ピン7を熱かしめしているので、ピン7のかしめられた部分(潰れた部分)の厚みtが厚くなり、面光源装置の薄型化が困難であった。例えば、1.5mmの厚みTの面光源装置に対して、ピン7のかしめ部分の厚みtが0.3mm程度になっていた。
【0006】
【発明の開示】
本発明は上記のような従来例の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは発光光源を高い位置決め精度で導光板に取り付けることができ、しかも、配線基板を熱かしめする場合に比較して厚みを薄くすることができる面光源装置及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明にかかる面光源装置は、発光光源から出射され導光板の内部に入射した光を、導光板の主面から出射させるようにした面光源装置において、発光光源を嵌合させて位置決めするための嵌合部を導光板に設け、配線基板に実装された前記発光光源を前記嵌合部にはめ込み、前記配線基板を接着剤によって前記導光板に接着させたものである。本発明においていう接着剤には、熱硬化性接着剤、熱可塑性接着剤、紫外線硬化型接着剤、ホットメルト型接着剤、嫌気性接着剤、粘着剤、両面粘着テープなどが含まれる。
【0008】
本発明にかかる面光源装置にあっては、発光光源を嵌合部にはめ込んでいるので、発光光源を導光板に対して高精度に位置決めすることができる。しかも、発光光源を実装した配線基板を接着剤で導光板に接着することにより、配線基板及び発光光源を導光板に固定しているので、配線基板を導光板に熱かしめにより取り付けた従来例に比較して面光源装置を薄くすることができる。よって、狭いスペースにも面光源装置を実装することができる。
【0009】
本発明にかかる面光源装置の実施態様においては、接着剤としてホットメルト型接着剤を用いているので、数秒で加熱硬化させることができ、熱硬化性接着剤などに比べて硬化時間を短くでき、面光源装置の製造効率を向上させることができる。
【0010】
本発明にかかる面光源装置の製造方法は、発光光源から出射され導光板の内部に入射した光を、導光板の主面から出射させるようにした面光源装置の製造方法において、配線基板に実装した発光光源を導光板に設けた嵌合部にはめ込むと共に、前記配線基板と前記導光板との間にシート状をした接着剤を挟み込む工程と、前記導光板と前記配線基板との間に挟み込まれたシート状の接着剤によって、前記導光板と前記配線基板とを接着させる工程とを備えたことを特徴としている。
【0011】
本発明にかかる面光源装置の製造方法にあっては、発光光源を嵌合部にはめ込んでいるので、発光光源を導光板に対して高精度に位置決めすることができる。また、発光光源を実装した配線基板をシート状の接着剤で導光板に接着することにより、配線基板及び発光光源を導光板に固定しているので、配線基板を導光板に熱かしめにより取り付けた従来例に比較して面光源装置を薄くすることができる。よって、狭いスペースにも面光源装置を実装することができる。しかも、この製造方法にあっては、シート状をした接着剤を用いているので、接着剤が周囲に流れ出たり、他に付着したりすることがなく、取り扱いが容易である。さらに、液状の接着剤のように接着剤を接着面に押し広げる必要がないので、接着作業を簡便にすることができる。
【0012】
本発明にかかる面光源装置の製造方法の実施態様においては、前記シート状をした接着剤は、前記発光光源を導光板の嵌合部にはめ込む前に、予め配線基板に付着させられているので、発光光源を導光板の嵌合部にはめ込むことによって自然に接着剤が導光板と配線基板との間に挟み込まれることになり、面光源装置の製造工程を簡略にすることができる。
【0013】
本発明にかかる別な面光源装置の製造方法は、発光光源から出射され導光板の内部に入射した光を、導光板の主面から出射させるようにした面光源装置の製造方法において、配線基板に実装された発光光源を導光板に設けた嵌合部にはめ込む工程と、前記配線基板の、導光板と対向する箇所に設けた注入孔から配線基板と導光板との間に液状の接着剤を注入する工程と、前記配線基板と前記導光板との間に注入された接着剤を硬化させる工程とからなることを特徴としている。
【0014】
本発明にかかる面光源装置の製造方法にあっては、発光光源を嵌合部にはめ込んでいるので、発光光源を導光板に対して高精度に位置決めすることができる。また、発光光源を実装した配線基板を接着剤で導光板に接着することにより、配線基板及び発光光源を導光板に固定しているので、配線基板を導光板に熱かしめにより取り付けた従来例に比較して面光源装置を薄くすることができる。よって、狭いスペースにも面光源装置を実装することができる。しかも、発光光源を導光板の嵌合部に嵌めた後に、注入孔から導光板と配線基板との間に接着剤を注入しているので、液状の接着剤を用いた場合でも嵌合部に接着剤が流れ込む恐れがなく、面光源装置の製造を容易にすることができる。
【0015】
なお、この発明の以上説明した構成要素は、可能な限り組み合わせることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図3(a)、(b)及び(c)は、本発明の一実施形態による面光源装置11の構造を示す平面図、断面図及び裏面図である。この面光源装置11は、フレキシブルプリント基板12と、フレキシブルプリント基板12に実装された発光光源13と、導光板14とから構成されている。フレキシブルプリント基板12は、端部が幅広になっていて略台形に形成されており、この幅広部分の上に発光光源13が実装されている。図示しないが、発光光源13は、LEDのような発光素子を透明なモールド樹脂で封止し、さらに透明なモールド樹脂の正面を除く領域を白色樹脂で覆ったものである。フレキシブルプリント基板12を通じて発光光源13の内部の発光素子に電流を流して発光させると、発光素子から出射された光は透明樹脂の前面から直接に出射され、あるいは、発光素子から出射されて白色樹脂の内面で反射された後に透明樹脂の前面から出射される。
【0017】
導光板14は、メタクリル樹脂やポリカーボネイト樹脂、シクロオレフィンポリマーなどの屈折率の高い透明樹脂によって成形されている。導光板14には、発光光源13を納めて位置決めするための光源嵌合孔15が設けられている。導光板14の下面には、図3(c)に示すように、多数の微細な拡散パターン16が形成されている。拡散パターン16は、導光板14の下面に成形された蒲鉾型もしくは三角棒状の微少な窪みによって構成されており、光源嵌合孔15に挿入された発光光源13をほぼ中心として同心円状に配列されている。ここで、拡散パターンは、発光光源13からの距離が大きくなるに従って、次第に分布密度が大きくなるように配列されている。
【0018】
面光源装置11の組み立てにあたっては、図3(b)に示すように、フレキシブルプリント基板12に実装された発光光源13を導光板14の光源嵌合孔15内に挿入して位置決めする。さらに、フレキシブルプリント基板12のうち発光光源13の周囲もしくは隣接する領域を接着剤17により導光板14の下面に接着し、それによって発光光源13及びフレキシブルプリント基板12を導光板14の下面に固定する。
【0019】
図4はこうして組み立てられた面光源装置11から光が出射される様子を説明する図である。点光源状をした発光光源13を発光させると、発光光源13から出射された光18は、光源嵌合孔15の内面(光入射面)から導光板14の内部に放射状に進入する。導光板14の内部に進入した光18は、導光板14の上面及び下面で全反射を繰り返しながら発光光源13から遠ざかる方向へ伝搬する。このとき導光板14内部を伝搬する光が拡散パターン16に入射すると、拡散パターン16で反射された光は、導光板14の上面へ入射する入射角を変化させられ、導光板14の上面へ全反射の臨界角よりも小さな角度で入射した光は、導光板14の上面から外部へ出射される。こうして導光板14の全体で少しずつ光18が出射されるので、導光板14の上面(光出射面)全体から光が出射される。しかも、導光板14内では、発光光源13から遠くなるほど到達する光の量が少なくなるが、発光光源13から遠くなるにつれて拡散パターン16の密度が大きくなっているので、到達した光のうち外部へ出射される光の割合が増加し、その結果、拡散パターン16の分布密度を適当に設計することにより、導光板14の上面の輝度分布を均一化することができる。
【0020】
この面光源装置11にあっては、図3(b)に示すように、発光光源13を導光板14の光源嵌合孔15に挿入して位置決めしているので、導光板14の主面と平行な方向における発光光源13の位置決めを精度良く行なうことができる。また、導光板14の厚み方向においては、フレキシブルプリント基板12を導光板14の下面に接着することにより、フレキシブルプリント基板12に実装された発光光源13の位置決めを精度よく行なうことができる。
【0021】
さらに、フレキシブルプリント基板12を接着剤17によって導光板14の下面に固定しているので、発光光源13が導光板14に固定され、発光光源13が導光板14から抜け落ちる恐れがない。しかも、フレキシブルプリント基板12を導光板14に接着しているので、第2の従来例のように熱かしめ用のピンなどが飛び出ることがなく、面光源装置11を薄くすることができる。
【0022】
上記接着剤17としては、熱硬化性接着剤や熱可塑性接着剤、紫外線硬化型接着剤、ホットメルト型接着剤、嫌気性接着剤などを用いることができる。特に、熱硬化性接着剤では加熱硬化させる場合に数分掛かるが、ホットメルト型接着剤を用いれば、数秒で硬化させることができる。よって、接着剤17としてホットメルト型接着剤を用いれば、短時間でフレキシブルプリント基板12を導光板14に接着させることができ、面光源装置11の製造所要時間を短縮することができる。また、ホットメルト型接着剤を用いれば、加熱時間を短くできるので、200℃程度の温度で加熱しても導光板14に悪影響を与えにくい。
【0023】
また、シクロオレフィンポリマーからなる導光板14を用いれば、面光源装置11の輝度を高くすることができるが、シクロオレフィンポリマーは接着剤が付きにくい。しかし、オレフィン系ホットメルト型接着剤を用いればフレキシブルプリント基板12をシクロオレフィンポリマーからなる導光板14に接着することができ、光利用効率が高く、発光面の輝度の高い面光源装置11を製作することができる。
【0024】
また、加熱硬化前の接着剤17としては、液体状のものでもよいが、シート状(又は、フィルム状)のものを用いれば取り扱いが容易になる。すなわち、液体状の接着剤では、導光板14の光源嵌合孔15に接着剤が侵入したり、他の箇所に接着剤が付着したりする恐れがあるが、シート状(固体)の接着剤であれば、このような恐れがない。また、液体状の接着剤17のように、塗布後に加圧して接着剤を薄く広げる必要が無くなり、取り扱いが容易になる。また、シート状の接着剤17、例えばシート状のホットメルト型接着剤では、厚みが0.1mm以下となり、非常に薄くなる。従って、接着剤17としては、シート状をしたホットメルト型接着剤(例えば、住友スリーエム社製、サーモボンド・フィルム)が最も望ましい。
【0025】
なお、ここで説明した実施形態においては、熱硬化性接着剤やホットメルト型接着剤等の接着剤を用いてフレキシブルプリント基板12を導光板14に固定させたが、接着剤として粘着剤や両面粘着テープを用いてフレキシブルプリント基板12を導光板14に固定するようにしてもよい。粘着剤を用いれば、硬化時間が必要ないので、製造工程が簡略になる。また、導光板14の光源嵌合孔15は、図示のように貫通していなくてもよい。
【0026】
(第2の実施形態)
図5(a)、(b)及び(c)は本発明に掛かる面光源装置11の製造工程を説明する概略断面図である。この製造工程では、まず図5(a)に示すように、発光光源13を実装されたフレキシブルプリント基板12の上面に手作業などによってホットメルト型接着剤からなる接着シート片19を仮圧着させる。ついで、図5(b)に示すように、導光板14の下面から光源嵌合孔15内に発光光源13を挿入する。こうして発光光源13を導光板14内に位置決めすると共に、図5(c)に示すように、フレキシブルプリント基板12を導光板14の下面に押しつけて導光板14とフレキシブルプリント基板12との間に接着シート片19を挟み込む。そして、フレキシブルプリント基板12の下面側からホットメルト型接着剤の接着シート片19を加熱してフレキシブルプリント基板12を導光板14の下面に接着する。
【0027】
この実施形態のように、接着シート片19をフレキシブルプリント基板12の上面に予め固定しておけば、接着シート片19とフレキシブルプリント基板12等がバラバラの状態で組み立てる場合と比較して組み立て作業が容易になる。
【0028】
(第3の実施形態)
図6(a)〜(d)、図7(e)〜(h)、図8(i)〜(l)、図9(m)〜(p)及び図10(q)〜(v)はホットメルト型接着剤からなる接着剤シート20を用いてフレキシブルプリント基板12を導光板14に接着させて面光源装置11を効率的に製造する方法を説明する図である。また、図6(d)は図6(c)の概略拡大断面図、図7(f)は図7(e)の概略拡大断面図、図7(h)は図7(g)の概略拡大断面図、図8(j)は図8(i)の概略拡大断面図、図8(l)は図8(k)の概略拡大断面図、図9(n)は図9(m)の概略断面図、図9(p)は図9(o)の概略断面図、図10(r)は図10(q)の概略断面図、図10(t)は図10(s)の概略断面図、図10(v)は図10(u)の概略断面図である。
【0029】
この実施形態においては、図6(a)に示すように、表面に粘着力の弱い微粘着面が形成された微粘着シート21が用意される。図6(b)に示すように、微粘着シート21の微粘着面に薄いホットメルト型接着剤からなる接着剤シート20を貼り付ける。ついで、図6(c)及び(d)に示すように、微粘着シート21と接着剤シート20に一度にパンチングを行なって接着剤シート20及び微粘着シート21にそれぞれ位置決め用のパイロット孔22、23と貫通孔24、25を所定位置に複数開口する。さらに、図7(e)及び(f)に示すように、接着剤シート20から所定形状の接着シート片19を切り抜くようにして接着剤シート20の貫通孔24の周囲に切込み(キスカットライン)26を入れる。この後、接着剤シート20の不要部分を微粘着シート21から剥離すると、図7(g)及び(h)に示すように、微粘着シート21の表面には接着シート片19だけが残る。
【0030】
一方、フレキシブルプリント基板12の上面(図8では下方を向いている。)には発光光源13が予め実装されている。上記のようにして表面に接着シート片19を形成された微粘着シート21は、図8(i)及び(j)に示すように土台治具27の上に載置され、土台治具27の上面に突出した位置決めピン28をパイロット孔23に挿入することで微粘着シート21を土台治具27に位置決めする。こうして微粘着シート21を位置決めした状態では、土台治具27の上面に形成した凹部29が接着シート片19及び微粘着シート21の貫通孔24、25に対応している。ついで、図8(i)及び(j)に示すように、フレキシブルプリント基板12に実装された発光光源13を各貫通孔24、25に挿入してフレキシブルプリント基板12を接着シート片19に接触させる。この複数本のフレキシブルプリント基板12は、互いにつながっていても差し支えない。この後、図8(k)及び(l)に示すように、ヒートプレス30で各フレキシブルプリント基板12を押えて接着シート片19に押しつけ、接着シート片19をフレキシブルプリント基板12に仮圧着させる。フレキシブルプリント基板12どうしが互いにつながっている場合には、この段階で切り離す。
【0031】
図9(m)、(n)に示すように、微粘着シート21を土台治具27から取り外すと、フレキシブルプリント基板12に実装された発光光源13の梱包体31が得られ、発光光源13は微粘着シート21によってしっかりと保持される。しかも、フレキシブルプリント基板12には接着シート片19が仮圧着されている。従って、発光光源13を次工程や別工場へ送る際、あるいは、面光源装置の製造メーカー等に出荷する際には、この梱包体31の形態で在庫したり、出荷することにより利便性が向上する。
【0032】
次に、上記梱包体31を受け取った面光源装置の組み立て工程では、図9(o)、(p)に示すように、フレキシブルプリント基板12に実装された発光光源13を微粘着シート21の貫通孔25から抜き取る。接着シート片19はフレキシブルプリント基板12に仮圧着されているので、このとき接着シート片19はフレキシブルプリント基板12と共に微粘着シート21から剥がれる。
【0033】
ついで、図10(q)、(r)に示すように、導光板14の光源嵌合孔15に発光光源13を挿入し、接着シート片19を導光板14に接触させた後、図10(s)、(t)に示すように、フレキシブルプリント基板12の上からヒートプレス32で押さえ付けてホットメルト型接着剤の接着シート片19を本硬化させ、ホットメルト型接着剤によってフレキシブルプリント基板12を導光板14に接着させ、図10(u)、(v)に示すように、面光源装置11を製造する。
【0034】
このような製造方法によれば、面光源装置11を効率よく、かつ精密に組み立てることができ、しかも、フレキシブルプリント基板12に実装された発光光源13の搬送なども梱包体31として容易に行える。
【0035】
(第4の実施形態)
図11(a)、(b)及び(c)は、本発明のさらに別な実施形態による面光源装置11の製造方法を説明する平面図又は断面図である。この実施形態では、導光板14の裏面のうち、フレキシブルプリント基板12に対向する箇所に比較的浅い窪み33を形成されている。一方、フレキシブルプリント基板12には接着剤17を注入するための注入孔34が複数個あいている。
【0036】
面光源装置11の組立てにあたっては、フレキシブルプリント基板12に実装された発光光源13を導光板14の光源嵌合孔15内に挿入して発光光源13を位置決めする。ついで、図11(a)、(b)に示すように、ディスペンサ35を用いて注入孔34から導光板14の窪み33内に液体状をしたホットメルト型接着剤や熱硬化型接着剤、紫外線硬化型樹脂等の接着剤17を注入し、接着剤17に熱を加えて接着剤17を硬化させ、図11(c)に示すようにフレキシブルプリント基板12を導光板14に接着させる。図11(c)の状態では、硬化した接着剤17が注入孔34内に食い込んでいるので、フレキシブルプリント基板12は強固に接着される。このような方法によれば、液体状の接着剤17を用いても、接着剤17が光源嵌合孔15内に流れ込む恐れが無く、しかも、面光源装置11の厚みを大きくすることなく確実にフレキシブルプリント基板12を接着させることができる。
【0037】
(第5の実施形態)
図12(a)、(b)及び(c)は本発明のさらに別な実施形態による面光源装置11の製造方法を説明する概略断面図である。この実施形態においては、まず図12(a)のように導光板14の裏面に設けられた窪み33にディスペンサ35から紫外線硬化型接着剤36を滴下し、ついで、図12(b)に示すように、この後光源嵌合孔15内に発光光源13を挿入して窪み33とフレキシブルプリント基板12との間に紫外線硬化型接着剤36を押し広げ、図12(c)に示すように導光板14を通して紫外線硬化型接着剤36に紫外線を照射して紫外線硬化型接着剤36を硬化させ、フレキシブルプリント基板12を導光板14に接着させる。この実施形態では、紫外線硬化型接着剤36が光源嵌合孔15内に流れ込まないよう窪み33と光源嵌合孔15との間に仕切り部37を設けている。また、フレキシブルプリント基板12に位置決め用孔40を開けているので、紫外線硬化型接着剤36が位置決め用孔40内に入り込んで、より確実にフレキシブルプリント基板12を固定する。
【0038】
(第6の実施形態)
図13(a)及び(b)は本発明のさらに別な実施形態による面光源装置の構造を示す概略断面図である。この実施形態においては、図13(a)に示すように、フレキシブルプリント基板12と対向する箇所において導光板14の下面に位置決めピン38が突設されており、フレキシブルプリント基板12の上面に仮圧着されたホットメルト型接着剤の接着シート片19とフレキシブルプリント基板12にそれぞれ位置決めピン38と嵌合する位置決め用孔39、40があけられている。
【0039】
しかして、図13(b)に示すように、フレキシブルプリント基板12の上面に実装された発光光源13を導光板14の光源嵌合孔15に挿入し、接着シート片19でフレキシブルプリント基板12を導光板14の下面に当てる。さらにこのとき、位置決めピン38を接着シート片19及びフレキシブルプリント基板12の位置決め用孔39、40に嵌合させ、それによって接着シート片19及びフレキシブルプリント基板12を導光板14に対して位置決めすることができる。この後、ヒートプレスで接着シート片19を加熱してフレキシブルプリント基板12を導光板14に接着させる。
【0040】
(その他の事項)
本発明の面光源装置は、液晶ディスプレイ装置のバックライト、反射型液晶ディスプレイ装置のフロントライト、カメラ用のフラッシュとして用いることができる。図14に示すものは、本発明に係る面光源装置11を用いて構成された液晶ディスプレイ装置であって、面光源装置11の前面にプリズムシート41を配置し、その前方に液晶表示パネル42を置いている。また、液晶ディスプレイ装置を内蔵した携帯電話、携帯情報端末(PDA)などに用いることができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明の面光源装置及びその製造方法によれば、発光光源を嵌合部にはめ込んでいるので、発光光源を導光板に対して高精度に位置決めすることができる。しかも、発光光源を実装した配線基板を接着剤で導光板に接着することにより、配線基板及び発光光源を導光板に固定しているので、配線基板を導光板に熱かしめにより取り付けた従来例に比較して面光源装置を薄くすることができる。よって、狭いスペースにも面光源装置を実装することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)及び(c)は、従来の面光源装置の構造を示す平面図、側面図及び下面図である。
【図2】(a)、(b)及び(c)は、従来の別な面光源装置の構造を示す平面図、断面図及び下面図である。
【図3】(a)、(b)及び(c)は、本発明の一実施形態による面光源装置の構造を示す平面図、断面図及び裏面図である。
【図4】図3に示した面光源装置から光が出射される様子を説明する図である。
【図5】(a)、(b)及び(c)は本発明に掛かる面光源装置11の製造工程を説明する概略断面図である。
【図6】(a)〜(d)はホットメルト型接着剤からなる接着剤シートを用いてフレキシブルプリント基板を導光板に接着させて面光源装置を製造する方法を説明する図である。
【図7】(e)〜(h)は、図6の続図である。
【図8】(i)〜(l)は、図7の続図である。
【図9】(m)〜(p)は、図8の続図である。
【図10】(q)〜(v)は、図9の続図である。
【図11】(a)、(b)及び(c)は、本発明のさらに別な実施形態による面光源装置の製造方法を説明する平面図又は断面図である。
【図12】(a)、(b)及び(c)は本発明のさらに別な実施形態による面光源装置の製造方法を説明する概略断面図である。
【図13】(a)、(b)は本発明のさらに別な実施形態による面光源装置の構造を示す概略断面図である。
【図14】本発明に係る面光源装置を用いて構成された液晶ディスプレイ装置の概略断面図である。
【符号の説明】
12 フレキシブルプリント基板
13 発光光源
14 導光板
15 光源嵌合孔
16 拡散パターン
17 接着剤
19 接着シート片

Claims (5)

  1. 発光光源から出射され導光板の内部に入射した光を、導光板の主面から出射させるようにした面光源装置において、
    発光光源を嵌合させて位置決めするための嵌合部を導光板に設け、配線基板に実装された前記発光光源を前記嵌合部にはめ込み、前記配線基板を接着剤によって前記導光板に接着させたことを特徴とする面光源装置。
  2. 前記接着剤はホットメルト型接着剤であることを特徴とする、請求項1に記載の面光源装置。
  3. 発光光源から出射され導光板の内部に入射した光を、導光板の主面から出射させるようにした面光源装置の製造方法において、
    配線基板に実装した発光光源を導光板に設けた嵌合部にはめ込むと共に、前記配線基板と前記導光板との間にシート状をした接着剤を挟み込む工程と、
    前記導光板と前記配線基板との間に挟み込まれたシート状の接着剤によって前記導光板と前記配線基板とを接着させる工程と、
    を備えたことを特徴とする面光源装置の製造方法。
  4. 前記シート状をした接着剤は、前記発光光源を導光板の嵌合部にはめ込む前に、予め配線基板に付着させられていることを特徴とする、請求項3に記載の面光源装置の製造方法。
  5. 発光光源から出射され導光板の内部に入射した光を、導光板の主面から出射させるようにした面光源装置の製造方法において、
    配線基板に実装された発光光源を導光板に設けた嵌合部にはめ込む工程と、
    前記配線基板の、導光板と対向する箇所に設けた注入孔から配線基板と導光板との間に液状の接着剤を注入する工程と、
    前記配線基板と前記導光板との間に注入された接着剤を硬化させる工程と、
    を備えたことを特徴とする面光源装置の製造方法。
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