JP2004004488A - ハーフトーン型位相シフトマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスク - Google Patents

ハーフトーン型位相シフトマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスク Download PDF

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Abstract

【課題】波長140nm〜200nmから選ばれる波長の露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量が調整され、かつハーフトーン型位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査を可能とし、マスクブランクとして欠陥保証が可能なハーフトーン型位相シフトマスクブランク等を提供する。
【解決手段】位相シフター膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいて、前記位相シフター膜は、最も表面側に形成された上層とその下に形成された下層とを含む少なくとも2層以上の膜が積層された多層膜によって、波長140nm〜200nmから選ばれる波長の露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量が調整されており、かつ前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査に用いられる検査光に対し、検査可能な反射率を有することを特徴とする。
【選択図】   図なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、位相シフターによる光の干渉作用を利用して転写パターンの解像度を向上できるようにした位相シフトマスク及びその素材としての位相シフトマスクブランク等に関し、特にハーフトーン型の位相シフトマスク及びマスクブランク等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のフォトリソグラフフィーにおける超解像技術の1つとして、位相シフトマスクが挙げられる。その中でも特にハーフトーン型の位相シフトマスクは、マスク作製時のパターン加工が比較的容易であることから、コンタクトホール形成を主たる用途として広く用いられるようになった。さらに最近ではDRAMなどにおけるラインアンドスペース(L&S)などの繰り返しパターンや孤立パターンヘの適用が進んでいる。
ハーフトーン型位相シフトマスクは、図16に示すように、透明基板2上に、少なくとも、光透過部7及び、光半透過性を有しかつ位相シフト機能を有するハーフトーン位相シフター部8を有し、そのハーフトーン位相シフター部8の構成の面から、単層型と多層型とに大別できる。単層型は、加工性の容易さから現在主流となっており、ハーフトーン位相シフター部がMoSiNあるいはMoSiONからなる単層膜で構成されているものがほとんどである。一方多層型は、前記ハーフトーン位相シフター部が、主に透過率を制御する層と、主に位相シフト量を制御する層との組み合わせからなり、透過率に代表される分光特性と、位相シフト量(位相角)の制御を独立して行うことが可能となる。
一方、LSIパターンの微細化に伴い、露光光源の波長(露光光波長)は、現行のKrFエキシマレーザ(248nm)から、ArFエキシマレーザ(193nm)へ、さらに将来的にはFエキシマレーザ(157nm)へと短波長化が進むと予想される。このような露光光源の短波長化に伴い、所定の透過率及び位相シフト量を満足するようなハーフトーン位相シフター部の材料の選定の幅が狭まる方向にある。また、露光光源の短波長化に伴い、従前の波長でみた場合に光透過性の高い材料が必要があり、その結果、パターン加工の際に石英基板とのエッチング選択性が小さくなるという問題がある。多層型(2層膜)のハーフトーン位相シフターは、2層膜の組合せで位相差及び透過率をコントロールでき材料選定が容易であるという利点、及び上層のエッチングストッパーの役割を果たすような材料を下層として選択できるという利点(特願2001−174973)があることから、多層型(2層型)のハーフトーン位相シフターについて開発が進められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ArFエキシマレーザ(193nm)、Fエキシマレーザ(157nm)など短波長の露光光に対して透過率と位相シフト量を所望の値に調整することは勿論、露光波長における反射率もある程度低い方が好ましいとされている。
次世代のフォトマスクに要求される項目は、露光波長の短波長化に光学特性上対応することのみならず、欠陥・異物などが少ないといった、品質面での向上も要求されており、そのためにはフォトマスク・フォトマスクブランクの検査制度確保が欠かせない。
フォトマスク・フォトマスクブランクの欠陥・異物検査では主に光学式の検査装置が用いられており、この検査装置の光源は一般には露光波長よりも長波長の光を用いている。例えばフォトマスクブランクの異物欠陥検査装置としては、レーザーテック社製マスクブランク欠陥検査装置M−1320等が挙げられるが、該装置に代表される検査装置の光源波長は、488nmが主流である。従って、フォトマスク・フォトマスクブランクの欠陥・異物検査の検査精度を確保するためには、この検査光に対する透過率・反射率をある一定の範囲におさめる必要がある。
ところが、従来の透過率調整層と位相調整層からなる2層型ハーフトーン位相シフトマスクブランクでは、反射率の波長依存性が極めて大きく、露光波長に対する透過率および反射率の制御をおこなったのみでは、検査光に対する透過率・反射率が前述の範囲を満たさない場合があるという問題点があった。例えば、波長変化に対する反射率の変動の極小値がマスクブランクの異物欠陥検査に用いる検査波長に来てしまい、その結果、検査波長に対して反射率が低すぎて清浄な(異物の存在しない)マスクブランク表面の反射強度を認識できず、異物欠陥検査をおこなうことができないといったことが生じていた。
そのことに加え、フォトマスクの検査装置とフォトマスクブランクの検査装置では必ずしも同じ波長の光源を使用しているわけではなく、さらにフォトマスクの検査の中でも、パターンの形状欠陥の検査と異物欠陥検査で光源が異なる場合がある。現状では、フォトマスクのパターン形状の検査では波長364nm、266nm、257nmの光源を用いた検査装置がそれぞれあるのに対し、フォトマスクの異物検査では364nmや488nmが主流であり、フォトマスクブランクの欠陥・異物検査ではほとんどが488nmの光源を用いている。これらの違いは、各検査装置の開発速度、装置ユーザーの導入時期が異なることや、フォトマスクとフォトマスクブランクとでは対象となる欠陥、異物の種類や範囲が異なることなどによって生じている。従って、一ロにフォトマスク・フォトマスクブランクの検査光に対する透過率・反射率を調整するといっても、上述の種々の波長に対応させなければならないのであるが、そのようなフォトマスクブランクおよびフォトマスクを作製することは、従来技術では困難であり、例えば364nmの検査光に対して満足する光学特性になるように調整すると、488nmの検査光に対する光学特性が満たされないといった状況が生じていた。
【0004】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、波長140nm〜200nmから選ばれる波長の露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量が調整され、かつハーフトーン型位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査を可能とし、マスクブランクとして欠陥保証が可能なハーフトーン型位相シフトマスクブランク及びそれを用いて製造されたハーフトーン型位相シフトマスク、並びにハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法を提供することを目的とする。  さらに、本発明の目的は、前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクを用いて製造されたハーフトーン型位相シフトマスクの検査を可能となるような、ハーフトーン型位相シフトマスクブランク及びそれを用いて製造されたハーフトーン型位相シフトマスク、並びにハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の構成を有する。
(構成1) 透明基板上に、露光光を透過させる光透過部と、露光光の一部を透過させると同時に透過した光の位相を所定量シフトさせる位相シフター部を有し、前記光透過部と位相シフター部の境界部近傍にて各々を透過した光が互いに打ち消し合うように光学特性を設計することで、被露光体表面に転写される露光パターン境界部のコントラストを良好に保持、改善できるようにしたハーフトーン型位相シフトマスクを製造するために用いるハーフトーン型位相シフトマスクブランクであり、透明基板上に前記位相シフター部を形成するための位相シフター膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいて、
前記位相シフター膜は、最も表面側に形成された上層とその下に形成された下層とを含む少なくとも2層以上の膜が積層された多層膜によって、波長140nm〜200nmから選ばれる波長の露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量が調整されており、かつ前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査に用いられる検査光に対し、検査可能な反射率を有することを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
(構成2) 前記位相シフター膜が、露光光の位相シフト量を略180°変換し、かつ露光光に対する透過率が3〜40%から選ばれる所望の透過率に調整された二層膜からなり、上層が、露光光に対して主に位相シフト量を調整する機能を有する位相調整層であり、下層が主に透過率を低下させる機能を有する透過率調整層であることを特徴とする構成1に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
(構成3) 前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査に用いられる検査光の波長が、488nmであることを特徴とする構成1又は2に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
(構成4) 前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査に用いられる検査光の反射率が、1.5%以上であることを特徴とする構成1〜3から選ばれる一項に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
(構成5) 前記位相シフター膜は、前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクを用いて製造したハーフトーン型位相シフトマスクの検査に用いられる検査光に対し、検査可能な透過率及び/又は反射率を有することを特徴とする構成1〜4から選ばれる一項に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
(構成6) 前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクを用いて製造したハーフトーン型位相シフトマスクの検査に用いられる検査光の波長が、240〜370nmから選ばれることを特徴とする構成5に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
(構成7) 構成1〜6に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法であって、
透明基板上に位相シフター膜を形成する工程と、
前記位相シフター膜の異物欠陥検査を行うことによって異物欠陥保証を行う工程とを有することを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法。
(構成8) 構成1〜6に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおける位相シフター膜にパターニングを施すことによって光透過部とハーフトーン位相シフター部が形成されたことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、ハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいて、位相シフター膜は、最も表面側に形成された上層とその下に形成された下層とを含む少なくとも2層以上の膜が積層された多層膜によって、波長140nm〜200nmから選ばれる波長の露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量が調整されており、かつ前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査に用いられる検査光に対し、検査可能な反射率を有することを特徴とするものである。
【0007】
即ち、本発明によれば、位相シフター膜が少なくとも2層以上の膜が積層された多層膜からなり、検査波長における上層の膜の屈折率が下層の膜の屈折率よりも小さくすることによって、検査光に対する反射率を調整可能とすることができる。また露光波長においても上層の膜の屈折率が下層の膜の屈折率よりも小さくすることによって、露光光に対する反射率も要求値以下となるように調整可能とすることができる。2層型ハーフトーン位相シフター膜を用いた場合、下層の反射光と上層の反射光が干渉を起こし、2層膜全体の反射率が波長に対し干渉波の曲線(反射スペクトル)を描く。そこで、本発明は、上層の膜厚を調整することによって、反射スペクトルの極大値が所定の波長、即ち異なる2つの検査波長の間となるようにすることによって、異なる2つの検査波長において所望の反射率を実現することができる。
マスクブランクの異物欠陥検査において使用可能な反射率は、清浄な(異物の存在しない)マスクブランク表面の反射強度を認識させる必要があることから、ハーフトーン位相シフター膜の反射率が1.5%以上、望ましくは2%以上、さらに望ましくは3%以上である。1.5%より反射率が低いと、キャリブレーション時に清浄なマスクブランク表面の認識がとれないために、欠陥や異物の分類や数が不正確になったり、本来欠陥の無いところを擬似欠陥として検出するなど、検査精度に問題が生じる。また、検出感度が高すぎても検出できないことが考えられるため、実用的には50%以下とすることが望ましい。
尚、マスクブランクの異物欠陥検査においては、488nmの検査光を用いるのが最も一般的である。
【0008】
また、本発明においては、位相シフター膜が、露光光の位相角(位相シフト量)を略180°変換し、かつ露光光に対する透過率が3乃至40%に調整された二層膜からなり、上層が、露光光に対して主に位相角(位相シフト量)を調整する機能を有する位相調整層であり、下層が主に透過率を低下させる機能を有する透過率調整層であることが、短波長化(140nm〜200nm)、具体的には、Fエキシマレーザの波長である157nm及びArFエキシマレーザの波長である193nm(特に透過率8〜30%の高透過率品)に好適に用いられるブランクを得る上で好ましい。
尚、位相調整層は、主に位相を調整する機能を有するが、透過率を調整する機能も担うものである。一方、透過率調整層は、主に透過率を調整する機能を有するが、位相を調整する機能も担うものである。
即ち、ハーフトーン型位相シフトマスクブランク(ハーフトーン型位相シフトマスク)における位相シフター膜として要求される露光光の位相シフト角をA(deg)とした場合、位相調整層による露光光の位相シフト量をφ1、透過率調整層による露光光の位相シフト量をφ2とすると、
0<φ2<φ1<A(deg) …(式1)
という関係となる。
また、上層が主に位相シフト量を調整する機能を果たす層(位相調整層)とし、下層が主に透過率を調整する機能を果たす層(透過率調整層)となるようにする2層構造とする場合、例えば次のように膜設計が行われる。
即ち、上層(位相調整層)を通過する、波長λの露光光の位相シフト量φ(deg)をφ1とすると、位相調整層の膜厚dは、
d=(φ1/360)×λ/(n−1) …(式2)
で表される。ここで、nは波長λの光に対する位相調整層の屈折率である。
ハーフトーン位相シフター部の位相シフト量Φは、下層(透過率調整層)の位相シフト量をφ2としたときに、
Φ=φ1+φ2=A(deg) …(式3)
となるように設計する必要がある。φ2の値は、概ね−20°≦φ2≦20°の範囲である。すなわちこの範囲の外だと下層の膜厚が厚すぎて、露光光の透過率を大きくすることができない。したがって、上層の膜厚dは
0.44×λ/(n−1)≦d≦0.56×λ/(n−1) …(式4)
の範囲で設計される。
尚、ハーフトーン位相シフター膜の位相シフト量は、理想的には180°であるが、実用上は180°±5°の範囲に入ればよい。
また、露光光の透過率は、3〜20%、好ましくは6〜20%、露光光反射率は30%以下、好ましくは20%以下とすることがパターン転写上好ましい。
本発明において、例えば波長488nmにおいて反射率が小さくなりすぎないようにするには、露光波長〜検査波長に亘る反射スペクトルを一様に上昇させる方法と、検査光波長において、反射スペクトルが極小となることを防ぐ方法が考えられる。前者の方法は、露光光の光学特性を損なわない範囲で、下層(透過率調整層)の膜厚を厚くする方向に調整することによって達成できる。後者の方法は、位相調整層の膜厚を厚くする方向に調整することによって、反射スペクトルの500nm付近に存在する極小値を、長波長側にずらすことが可能となる。
【0009】
本発明において、透過率調整層の材料としては、金属又はシリコンから選ばれる一種又は二種以上からなる膜、あるいはそれらの酸化物、窒化物等を用いることができ、具体的には、アルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ランタン、タンタル、タングステン、シリコン、ハフニウムから選ばれる一種又は二種以上の材料からなる膜あるいはこれらの窒化物なとが挙げられる。特に、透過率調整層を、Taを主成分とし、Cr、Zr、Ti、Al、Hfの添加元素のうち少なくとも1元素を含むものとすることが好ましい。タンタルを主成分とするとすることによって、化学的安定な層とすることができる。また、後述するようなマスクの検査に対する検査波長を含む波長領域において、透過率を一様に下げることが可能である。尚、前記添加元素は、2〜50原子%含むことが好ましい。2原子%未満の場合、上層の位相調整層のエッチングストッパーとして機能に劣り、高精度なパターンを得ることができない恐れがある。また、50原子%を超える場合、スパッタターゲットや膜の化学的耐久性が得られない恐れがある。
また、位相調整層としては、酸化珪素、窒化珪素、酸窒化珪素など珪素を母体とした薄膜が紫外領域での露光光に対して、比較的高い透過率を得やすいという点から好ましい。尚、これらの材料に微量の金属(5at%以下)を含有させてもよい。さらにこれらの材料は屈折率の制御も容易であるため、位相シフターの要点である位相シフト角の制御性においても優れる。また、膜材料としての主骨格が酸化珪素や窒化珪素であることから、化学的耐久性にも優れる。具体的には、珪素、酸素及び窒素から実質的になる材料、又はこれらに燐、ホウ素、炭素から選ばれる一種又は二種以上を含有した材料が、膜厚が薄くできる等の利点があり最も好ましい。その場合の珪素、窒素及び酸素の含有率は、原子%で、珪素が35〜45%、窒素が5〜60%、酸素が1〜60%の範囲とすることが、露光波長における透過率を確保するという観点から好ましい。珪素が45%を上回る、窒素が60%を上回る、あるいは酸素が1%を下回ると露光波長における透過率の確保が難しくなり、珪素が35%を下回る、窒素が5%を下回る、あるいは酸素が60%を上回ると、充分な位相シフト量を得るための膜厚が大きくなるため、高精度なエッチング加工の点で不利である。
例えば、透過率調整層が金属又はシリコンから選ばれる一種又は二種以上からなる膜であり、位相調整層が珪素、酸素及び窒素から実質的になる材料、又はこれらに燐、ホウ素、炭素から選ばれる一種又は二種以上を含有した材料の場合は、透過率調整層の膜厚を80オングストローム以上とすることにより露光波長〜検査波長に亘る反射スペクトルを一様に上昇させることができ、位相調整層の膜厚を750オングストローム以上とすることにより、200nm〜500nmの波長範囲での反射率が極小となることを防ぐことができる。従って、上記した方法の少なくとも一方を用いることによって、検査波長に対する反射率が低くなり過ぎないように制御することができる。
【0010】
上記したような位相調整層は、通常フッ素系ガスを用いたドライエッチングによりエッチングすることができる。フッ素系ガスとしては、例えばC(例えば、CF、C、C)、CHF、SF、これらの混合ガス又はこれらに添加ガスとしてO、希ガス(He,Ar,Xe)を含むもの等が挙げられる。
また、透過率調整層は、位相調整層のエッチングの際のエッチングストッパーとして機能する膜であることが好ましい。ここでいうエッチングストッパーとは、位相調整層のエッチングの進行を阻止する機能を有する材料からなる膜、もしくは位相シフター膜のエッチングの終点検出を容易にする機能、もしくはその両方の機能を有する材料からなる膜である。
透過率調整層を前者のような位相調整層のエッチングの進行を阻止する機能を有する材料からなる膜とした場合は、透過率調整層は、フッ素系ガスに対して耐性を有しかつ前記フッ素系ガスと異なるガスを用いてエッチング可能な膜とする必要がある。
フッ素系ガスと異なるガスとしては、塩素系ガスを用いることが、透明基板へのダメージを小さく抑えることができるという観点から好ましい。塩素系ガスとしては、Cl、BCl、HCl、これらの混合ガス又はこれらに添加ガスとして希ガス(He,Ar,Xe)を含むもの等が挙げられる。尚、フッ素とフッ素以外のガスを同時に含むガスを用いることもできるがその場合は、プラズマ中の活性種における励起種の割合が多い方を優位とし、フッ素励起種が多い場合はフッ素系ガスと規定し、塩素励起種が多い場合は塩素系ガスと規定する。また、単体ガス組成においてフッ素とそれ以外のハロゲン元素を含む場合(例えばClF等)については、フッ素系ガスとする。
尚、透過率調整層の透明基板に対するエッチング選択比が5以上であることが、位相調整層のエッチングによって実質的なCD制御を可能するる上で好ましい。即ち、下層のエッチングレートを速くすることによって、オーバーエッチング時間を短く抑えることができることから、下層(透過率調整層)のエッチングによる位相調整層への影響を極力抑えることができる。
塩素系ガスを用いたドライエッチングを行う際の、透明基板に対するエッチング選択比が5以上とすることができる材料としては、前記下層(透過率調整層)の材料が、Al、Ga、Hf、Ti、V、及びZrからなる第1の群から選ばれる金属単体又はこれらの金属を二種以上を含む材料(第1材料)からなる、又は、前記下層(透過率調整層)の材料が、Cr、Ge、Pd、Si、Ta、Nb、Sb、Pt、Au、Po、Mo及びWからなる第2の群から選ばれる一種の金属に、前記第1の群から選ばれる少なくとも一種を添加した材料(第2材料)からなる、あるいは、前記下層(透過率調整層)の材料が、前記金属単体、前記第1材料又は前記第2材料に、窒素及び/又は炭素を含有させた材料を挙げることができる。
特に、塩素ガスに対しては、Zr、Hf、TaZr、TaHf、HfSiについては、エッチング選択比が5以上となるため、オーバーエッチング時間を短く抑えることができることから好ましい。
【0011】
また、本発明によれば、ハーフトーン位相シフター部の光透過部との境界近傍を除く所望の領域に、遮光層が形成されていることにより、高精度のパターン転写が可能な所謂トライトーンタイプのハーフトーン型位相シフトマスクを得ることが可能である。より詳しく説明すると、ハーフトーン型位相シフトマスクにおけるハーフトーン位相シフター部においては、その周囲に強い光強度領域(サイドローブ像)が発生し(図13)、被転写基板上のレジストが露光されてしまう場合がある。これによって生ずる被転写基板上のレジストの膜減りは、形成されるパターン精度の悪化につながる。特に、近年においては、位相シフト効果を充分に得るためにハーフトーン位相シフター部の透過率が大きくなる傾向にあるが、その場合はこのサイドローブ像が特に大きな問題となる。従って、図14に示されるように、透明基板2上のハーフトーン位相シフター部5における光透過部7との境界近傍5aを除く所望の領域、即ちサイドローブ像の強度が低減できるような領域に遮光層9aを設けることによって、位相シフト効果が充分に得られかつ被転写基板上のレジストの膜減りを防止した、高精度の転写パターンを得ることができる。本構成は、高透過率品であるハーフトーン位相シフター膜の透過率が8〜30%、好ましくは9〜25%のハーフトーン型位相シフトマスクについて特に有効である。
また、ハーフトーン型位相シフトマスクとしては、図14に示されるように転写領域Iを除く非転写領域に遮光帯9bを有することが好ましい。この遮光帯は、1枚のマスクを用いて被転写基板上の複数の箇所に露光する際、露光エリアの重なる部分において被転写物が多重露光されることによって被転写基板上のレジストが膜減りを起こすことを防止するものである。
【0012】
また、本発明においては、マスクの異物・欠陥検査やパターン外観検査における波長、具体的には、例えばi線(365nm)及びDUV(240〜300nm、例えば266nm、257nm)の波長に対し、検査が可能となるような位相シフター膜の光学特性を有していることが好ましい。
具体的には、フォトマスクのパターン形状の検査および異物検査では、光半透過部と光透過部とのコントラストをとるために、検査光波長における位相シフター部の透過率が50%以下であることが必要であり、40%以下であることがさらに望ましいとされる。また、同様の理由から、フォトマスクの異物検査における、検査光波長に対する位相シフター部の反射率は9%以上であることが望ましい。さらに、光透過部、光半透過部、および光半透過部上に遮光部を有する所謂トライトーンマスクを検査する場合には、光透過部/光半透過部、光半透過部/遮光部、光透過部/遮光部のそれぞれに反射コントラストが必要となり、具体的には、検査光波長における光半透過部の反射率が9%以上35%以下が望ましいとされ、10%以上30%以下であることがさらに望ましいとされる。一方フォトマスクブランクの異物・欠陥検査では、清浄な膜表面の位置を確認するために、検査光波長における位相シフター膜の反射率が1.5%以上、望ましくは2%以上あることが好ましい。
【0013】
尚、本発明における透明基板としては、合成石英基板等を用いることができ、特にFエキシマレーザを露光光として用いる場合は、Fドープ合成石英基板、フッ化カルシウム基板等を用いることができる。
【0014】
【実施例】
(実施例1)
本実施例では、本発明におけるハーフトーン位相シフトマスクのうち、ArFエキシマレーザ露光に対応したマスクの作製方法を示す。
合成石英基板上に、Ta−Hf合金ターゲットを用い、Arをスパッタガスとして、Ta−Hfを65オングストローム厚で成膜する。次にSiターゲットを用い、Ar,O,Nをスパッタガスとして、波長193nmにおける屈折率n=2.1、消衰係数k=0.12となるようにガス流量を調節して作製したSiON膜を840オングストローム厚で成膜し、位相シフター膜を得る。尚、得られたTaHf膜及びSiON膜の組成、膜厚については図1に示す。
上記成膜方法により形成された位相シフター膜の透過・反射スペクトルを図3に示す。また、露光波長であるArFエキシマレーザの波長193nmにおける光透過率、マスクの検査波長である364nmにおける光学特性、ブランクの検査波長である488nmの反射率の値等は、図2に示す通りである。
本実施例によって得られたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを、レーザーテック社製マスクブランクス欠陥検査装置M−1320を用いて異物欠陥検査を行ったところ、正常に検査することができた。
次に、図15(1)に示すように、合成石英基板からなる透明基板2上に、Ta−Hfからなる透過率調整層3及びSiONからなる位相調整層4で構成される上記で得られた位相シフター膜5の上にクロムを主成分とする遮光帯膜9、電子線描画レジスト10を順に積層する(図15(2))。そしてレジスト10上に電子線によるパターン描画をおこなった後、現像液浸漬およびベークをおこなうことで、レジストパターン10’を形成する(図15(3))。続いて、そのレジストパターン10’をマスクとし、Cl+Oガス等でのドライエッチングにより、遮光帯膜9のパターン形成をおこなう(図15(4))。さらに、ガスを変えて、遮光帯膜をマスクとして位相シフター膜のパターン形成をおこなう(図15(4))。本実施例では位相調整層4のエッチングをCF+Oにておこない、続いて透過率調整層3のエッチングをClガスにておこなった。エッチングの終点検出は反射光学式で行い、各層の終点は、反射光強度プロファイルの変曲点で判別した。パターニングされた位相シフター膜について断面形状を観察したところ、垂直な断面が観察された。
次に、形成されたパターン上のレジストを剥離し、再度全面にレジストを塗布した後、描画・現像プロセスを経て、マスクパターン周縁に遮光帯パターン9a及びハーフトーン位相シフター部5の光透過部7との境界近傍を除く所望の領域に遮光層9aが形成されるようにレジストパターン(図示せず)を形成する(図5参照)。そしてウエットエッチングあるいはドライエッチングにより前記遮光帯パターン9b及び遮光層9a以外のCrを除去し、ハーフトーン型位相シフトマスクを得る(図14参照)。該マスクの光透過部とハーフトーン位相シフター部の位相差を、位相差計を用いて測定したところ、露光波長において180°であった。
実施例1で得られたハーフトーン位相シフトマスクについて、光源波長364nmでの欠陥・異物検査およびパターン外観検査(Starlight,Terascan等)を実施したところ、いずれも良好な測定感度および測定再現性が得られた。
【0015】
(実施例2)
本実施例では、本発明におけるハーフトーン位相シフトマスクのうち、Fエキシマレーザ露光に対応したマスクの作製方法を示す。
合成石英基板上に、Ta−Hf合金ターゲットを用い、Arをスパッタガスとして、Ta−Hfを70オングストローム厚で成膜する。次にSiターゲットを用い、Ar,O,Nをスパッタガスとして、波長157nmにおける屈折率n=2.1、消衰係数k=0.25となるようにガス流量を調節して作製したSiON膜を780オングストローム厚で成膜し、位相シフター膜を得る。
上記成膜方法により形成された位相シフター膜の透過・反射スペクトルを図4に示す。また、露光波長であるFエキシマレーザの波長157nmにおける光透過率、マスクの検査波長である364nmにおける光学特性、ブランクの検査波長である488nmの反射率の値等は、図2に示す通りである。
本実施例によって得られたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを、実施例1と同様の装置を用いて異物欠陥検査を行ったところ、正常な検査を行うことができた。
その後、実施例1と同様のマスクパターン形成および遮光帯形成をおこない、ハーフトーン位相シフトマスクを得る。該マスクの光透過部とハーフトーン位相シフター部の位相差を、位相差計を用いて測定したところ、露光波長において180°であった。
実施例2で得られたハーフトーン位相シフトマスクについて、光源波長364nmでの欠陥・異物検査およびパターン外観検査(Starlight,Terascan等)を実施したところ、いずれも良好な測定感度および測定再現性が得られた。
【0016】
(実施例3〜9、比較例1)
実施例1、2と同様に、TaHf膜及びSiON膜の2層構造を有し、露光波長をFエキシマレーザ(157nm)もしくはArFエキシマレーザ(193nm)、ハーフトーン位相シフトマスクのパターン外観検査波長を364nm、ハーフトーン位相シフトマスクの異物検査波長を364nm、ハーフトーン位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査波長を488nmとして、位相シフター膜の調整をおこなったハーフトーン位相シフトマスクブランクおよび位相シフトマスクの作製方法の例である実施例3〜9、及び比較例1を示す。
本実施例3〜9、及び比較例1における位相シフター膜の透過・反射スペクトルを図5〜12に示す。
実施例3〜9において、図1で示されるような、TaHf膜及びSiON膜にの組成・膜厚を有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクは、図2に示されるように、マスクブランクの異物欠陥検査に用いられる光源波長に対し、何れも2%以上の反射率となった。
尚、比較例1では、反射スペクトルの波長500nm付近の極小値が図12に示されるように497nm付近であり、検査波長の488nmと近い波長に極小値がきている。一方、実施例2では、位相調整層であるSiONの膜厚を750オングストローム以上に増やすことによって、極小値が533nm付近となる結果、検査波長の488nmの反射率が増していることがわかる。また、比較例1に対し、透過率調整層であるTaHf膜の膜厚を80オングストローム以上に増加させた実施例8については、反射スペクトルが全体的に底上げされている傾向が、図10と図12との比較でわかる。
次に、本実施例によって得られたハーフトーン型位相シフトマスクブランクを、実施例1と同様の装置を用いて異物欠陥検査を行ったところ、正常な検査を行うことができた。
一方、比較例1については、マスクブランクの異物欠陥検査における検査光源の反射率が1.5%を下回ったために、測定前のキャリブレーション時にエラーが発生し、検査がおこなえなかった。
これらハーフトーン位相シフトマスクに対し、光源波長364nmによるパターン形状検査を実施したところ、実施例3〜8については正常な検査が可能であったが、実施例9では、光反射率が9%〜35%の範囲外であるため、トライトーン型のハーフトーン位相シフトマスクの外観検査において、遮光部に対する光半透過部のコントラストがとれないため、検査が行うことができなかった。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、波長140nm〜200nmから選ばれる波長の露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量が調整され、かつハーフトーン型位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査を可能とし、マスクブランクとして欠陥保証が可能なハーフトーン型位相シフトマスクブランク及びそれを用いて製造されたハーフトーン型位相シフトマスク、並びにハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例・比較例で作成した位相シフター膜の膜厚、組成を示す図である。
【図2】実施例・比較例で作成した位相シフター膜の露光波長に対する透過率、検査波長に対する透過率・反射率、膜厚等を示す図である。
【図3】実施例1で作成したハーフトーン型位相シフトマスクブランクの透過・反射スペクトルを示す図である。
【図4】実施例2で作成したハーフトーン型位相シフトマスクブランクの透過・反射スペクトルを示す図である。
【図5】実施例3で作成したハーフトーン型位相シフトマスクブランクの反射スペクトルを示す図である。
【図6】実施例4で作成したハーフトーン型位相シフトマスクブランクの反射スペクトルを示す図である。
【図7】実施例5で作成したハーフトーン型位相シフトマスクブランクの反射スペクトルを示す図である。
【図8】実施例6で作成したハーフトーン型位相シフトマスクブランクの反射スペクトルを示す図である。
【図9】実施例7で作成したハーフトーン型位相シフトマスクブランクの反射スペクトルを示す図である。
【図10】実施例8で作成したハーフトーン型位相シフトマスクブランクの反射スペクトルを示す図である。
【図11】実施例9で作成したハーフトーン型位相シフトマスクブランクの反射スペクトルを示す図である。
【図12】比較例1で作成したハーフトーン型位相シフトマスクブランクの反射スペクトルを示す図である。
【図13】サイドローブ像の問題を説明するための図である。
【図14】ハーフトーン型位相シフトマスクの一態様を説明するための模式図である。
【図15】本発明の実施例に係るハーフトーン型位相シフトマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスクの製造工程図である。
【図16】ハーフトーン型位相シフトマスクの一形態を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1  ハーフトーン型位相シフトマスクブランク
1’ ハーフトーン型位相シフトマスク
2  透明基板
3  透過率調整層
4  位相調整層
5  ハーフトーン位相シフター膜(ハーフトーン位相シフター部)
7  光透過部
8  ハーフトーン位相シフター部
9a 遮光層
9b 遮光帯

Claims (8)

  1. 透明基板上に、露光光を透過させる光透過部と、露光光の一部を透過させると同時に透過した光の位相を所定量シフトさせる位相シフター部を有し、前記光透過部と位相シフター部の境界部近傍にて各々を透過した光が互いに打ち消し合うように光学特性を設計することで、被露光体表面に転写される露光パターン境界部のコントラストを良好に保持、改善できるようにしたハーフトーン型位相シフトマスクを製造するために用いるハーフトーン型位相シフトマスクブランクであり、透明基板上に前記位相シフター部を形成するための位相シフター膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおいて、
    前記位相シフター膜は、最も表面側に形成された上層とその下に形成された下層とを含む少なくとも2層以上の膜が積層された多層膜によって、波長140nm〜200nmから選ばれる波長の露光光に対して所定の透過率及び位相シフト量が調整されており、かつ前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査に用いられる検査光に対し、検査可能な反射率を有することを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
  2. 前記位相シフター膜が、露光光の位相シフト量を略180°変換し、かつ露光光に対する透過率が3〜40%から選ばれる所望の透過率に調整された二層膜からなり、上層が、露光光に対して主に位相シフト量を調整する機能を有する位相調整層であり、下層が主に透過率を低下させる機能を有する透過率調整層であることを特徴とする請求項1に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
  3. 前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査に用いられる検査光の波長が、488nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
  4. 前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの異物欠陥検査に用いられる検査光の反射率が、1.5%以上であることを特徴とする請求項1〜3から選ばれる一項に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
  5. 前記位相シフター膜は、前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクを用いて製造したハーフトーン型位相シフトマスクの検査に用いられる検査光に対し、検査可能な透過率及び/又は反射率を有することを特徴とする請求項1〜4から選ばれる一項に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
  6. 前記ハーフトーン型位相シフトマスクブランクを用いて製造したハーフトーン型位相シフトマスクの検査に用いられる検査光の波長が、240〜370nmから選ばれることを特徴とする請求項5に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランク。
  7. 請求項1〜6に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造方法であって、
    透明基板上に位相シフター膜を形成する工程と、
    前記位相シフター膜の異物欠陥検査を行うことによって異物欠陥保証を行う工程とを有することを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法。
  8. 請求項1〜6に記載のハーフトーン型位相シフトマスクブランクにおける位相シフター膜にパターニングを施すことによって光透過部とハーフトーン位相シフター部が形成されたことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマスク。
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